JP2016040341A - ブロック共重合体、およびそれを用いた高分子電解質材料、高分子電解質成型体および固体高分子型燃料電池 - Google Patents
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Abstract
低加湿条件下においても優れたプロトン伝導性を有し、なおかつ機械強度および化学的安定性に優れ、固体高分子型燃料電池としたときに高出力、優れた物理的耐久性を達成することが可能となるブロック共重合体、高分子電解質材料、ならびにそれを用いた高分子電解質成型体および固体高分子型燃料電池を提供する。
【解決手段】
イオン性基を含有するセグメント(A1)とイオン性基を含有しないセグメント(A2)をそれぞれ1個以上有する芳香族ブロック共重合体であって、イオン性基を含有するセグメント(A1)がその主鎖中にニトリル基を含有する構成単位を有し、かつイオン性基とニトリル基のモル濃度比が下記式(F1)の関係を満たす芳香族ブロック共重合体。
0.1≦q/p×100≦20 ・・・・・・(F1)
p:重合体1g当りに含有されるイオン性基のモル濃度(mmol/g)
q:重合体1g当りに含有されるニトリル基のモル濃度(mmol/g)
【選択図】なし
Description
燃料電池は、水素、メタノールなどの燃料を電気化学的に酸化することによって、電気エネルギーを取り出す一種の発電装置であり、近年、クリーンなエネルギー供給源として注目されている。なかでも固体高分子型燃料電池は、標準的な作動温度が100℃前後と低く、かつ、エネルギー密度が高いことから、比較的小規模の分散型発電施設、自動車や船舶など移動体の発電装置として幅広い応用が期待されている。また、小型移動機器、携帯機器の電源としても注目されており、ニッケル水素電池やリチウムイオン電池などの二次電池に替わり、携帯電話やパソコンなどへの搭載が期待されている。
特許文献2記載の組成物は、ブロック共重合体のスルホン酸基の一部のプロトンを遷移金属イオンにて置換することにより、親水性セグメント自身が遷移金属イオンを有し、過酸化水素を分解することで、親水性セグメントの耐久性を向上させ得るものであるが、遷移金属イオンが水溶性であるために作動中に系外に溶出してしまい、十分に親水性セグメントを保護することができない。
イオン性基を含有するセグメント(A1)とイオン性基を含有しないセグメント(A2)をそれぞれ1個以上有する芳香族ブロック共重合体であって、イオン性基を含有するセグメント(A1)がその主鎖中にニトリル基を含有する構成単位を有し、かつイオン性基とニトリル基のモル濃度比が下記式(F1)の関係を満たす芳香族ブロック共重合体。
0.1≦q/p×100≦20 ・・・・・・(F1)
p:重合体1g当りに含有されるイオン性基のモル濃度(mmol/g)
q:重合体1g当りに含有されるニトリル基のモル濃度(mmol/g)
である。
一般式(S1)で表される構成単位の好ましい具体例としては、下記一般式(P1)で表される構成単位が挙げられる。中でも、原料入手性の点から、下記式(P2)で表される構成単位がより好ましい
セグメント(A1)は、下記一般式(B1)または(B2)で表される構成単位を含有する。
セグメント(A1)は、一般式(B1)または(B2)で表される構成単位の一方のみを含有してもよく、両方を含有してもよい。また、ブロック共重合体中において、セグメント(A1)として、一般式(B1)または(B2)の一方のみ含有するセグメントと、これらの両方を含有するセグメントの両者が存在していてもよい。
一般式(B1)または(B2)で表される構成単位の含有量は、セグメント(A1)中に含まれるイオン性基とニトリル基のモル濃度比が下記式(F1)の関係を満たす必要がある。
0.1≦q/p×100≦20 ・・・・・・(F1)
p:重合体1g当りに含有されるイオン性基のモル濃度(mmol/g)
q:重合体1g当りに含有されるニトリル基のモル濃度(mmol/g)
q/p×100>20の場合、高分子電解質材料のプロトン伝導度を低下させることがある。また、q/p×100<0.1の場合、十分な過酸化水素除去効果が得られないことがある。また、q/p×100≦10であることが好ましく、q/p×100≦5であることがさらに好ましい。q/p×100の値はブロック共重合体の1H−NMRの測定を行い、(B1)または(B2)で表される構成単位の芳香族プロトン由来のピークと、イオン性基を含有するセグメント(A1)の芳香族プロトン由来のピークの積分値から算出することができる。
ここで、Ar3〜Ar6として好ましい2価のアリーレン基は、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン基、フルオレンジイル基などの炭化水素系アリーレン基、ピリジンジイル、キノキサリンジイル、チオフェンジイルなどのヘテロアリーレン基などが挙げられ、好ましくはフェニレン基、最も好ましくはp−フェニレン基である。
方法a.A1オリゴマーと、A2オリゴマーの各両末端に−OM基を導入し、これらの一方をジハライドリンカーと結合させた後、もう一方のセグメントと交互的に重合させてブロック共重合体を製造する方法
方法b.A1オリゴマーと、A2オリゴマーの各両末端に−OM基を導入し、ジハライドリンカーとをランダム的に重合させてブロック共重合体を製造する方法
方法c.A1オリゴマー前駆体である未スルホン化物(A1’オリゴマー)と、A2オリゴマーを用いて、上記方法aまたはbに記載の方法でブロック共重合体を製造した後、A1’オリゴマー由来部分に選択的にイオン性基を導入する方法。
また、上記方法a〜方法cを適宜組み合わせた方法も用いることができる。
本発明のブロック共重合体を重合するために用いるリンカー化合物としては、エーテル交換反応によるランダム化、セグメント切断を抑制しながら、異なるセグメントを連結できるような反応性の高い化合物であれば特に限定されるものではないが、好適な具体例としては、デカフルオロビフェニル、ヘキサフルオロベンゼン、下記一般式(M1)〜(M7)から選ばれた少なくとも1種の化合物を挙げることができる。
前記一般式(M1)〜(M7)で表されるリンカー化合物を用いた場合には、架橋反応や分岐反応が進行しないので、製膜性が良好で、分子間相互作用が強く、強靱で物理的耐久性を同時に実現することができる。
前記一般式(H3−1)〜(H3−4)において、ハロゲン原子はF、末端−OM基は−OK基、アルカリ金属はNaおよびKで示しているが、これらに限定されるものではない。
(1)プロトン置換し、純水で十分に洗浄した電解質膜の膜表面の水分を拭き取った後、100℃にて12時間以上真空乾燥し、乾燥重量を求める。
(2)電解質に5重量%硫酸ナトリウム水溶液を50mL加え、12時間静置してイオン交換する。
(3)0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて、生じた硫酸を滴定する。指示薬として市販の滴定用フェノールフタレイン溶液0.1w/v%を加え、薄い赤紫色になった点を終点とする。
(4)イオン交換容量は下記の式により求める。
本発明のブロック共重合体の分子量は、ポリスチレン換算重量平均分子量で、10万〜100万であることが好ましく、好ましくは10万〜50万である。10万未満では、成型した膜にクラックが発生するなど機械強度、物理的耐久性、耐溶剤性のいずれかが不十分な場合がある。一方、100万を超えると、溶解性が不充分となり、また溶液粘度が高く、加工性が不良になるなどの問題がある。また、本発明のブロック共重合体の平均分子量/数平均分子量は4.0以下であることが好ましい。4.0を超えると、低分子量体の割合が高まり、成型した膜にクラックが発生するなど機械強度、物理的耐久性、耐溶剤性のいずれかが不十分な場合がある。
中和滴定法により測定した。測定は3回行って、その平均値を取った。
(i)プロトン置換し、純水で十分に洗浄した電解質膜の膜表面の水分を拭き取った後、100℃にて12時間以上真空乾燥し、乾燥重量を求めた。
(ii)電解質に5wt%硫酸ナトリウム水溶液を50mL加え、12時間静置してイオン交換した。
(iii)0.01mol/L水酸化ナトリウム水溶液を用いて、生じた硫酸を滴定した。指示薬として市販の滴定用フェノールフタレイン溶液0.1w/v%を加え、薄い赤紫色になった点を終点とした。
(iv)イオン交換容量は下記の式により求めた。
〔水酸化ナトリウム水溶液の濃度(mmol/ml)×滴下量(ml)〕/
試料の乾燥重量(g)
(2)プロトン伝導度
膜状の試料を25℃の純水に24時間浸漬した後、80℃、相対湿度25〜95%の恒温恒湿槽中にそれぞれのステップで30分保持し、定電位交流インピーダンス法でプロトン伝導度を測定した。
ポリマーの数平均分子量、重量平均分子量をGPCにより測定した。紫外検出器と示差屈折計の一体型装置として東ソー製HLC−8022GPCを、またGPCカラムとして東ソー製TSK gel SuperHM−H(内径6.0mm、長さ15cm)2本を用い、N−メチル−2−ピロリドン溶媒(臭化リチウムを10mmol/L含有するN−メチル−2−ピロリドン溶媒)にて、サンプル濃度0.1wt%、流量0.2mL/min、温度40℃で測定し、標準ポリスチレン換算により数平均分子量、重量平均分子量を求めた。
ミツトヨ製グラナイトコンパレータスタンドBSG−20にセットしたミツトヨ製ID−C112型を用いて測定した。
染色剤として2wt%酢酸鉛水溶液中に試料片を浸漬させ、25℃下で24時間放置した。染色処理された試料を取りだし、可視硬化樹脂で包埋し、可視光を30秒照射し固定した。
上記TEMを測定する際に、EDXを用いて元素分析を行った。親水性ドメイン、疎水性ドメイン、各々について50点において分析を行った平均値を求め、ブロックコポリマーの寄与を除いた上で、添加剤に含まれる元素の存在比率から各ドメインにおける添加剤の存在量を算出した。機器としては、rTEM検出器(アメテック製)を上記TEMに接続して使用した。
下記条件のガスクロマトグラフィー(GC)により定量分析した。
カラム:DB−5(J&W社製) L=30m Φ=0.53mm D=1.50μm
キャリヤー:ヘリウム(線速度=35.0cm/sec)
分析条件
Inj.temp. 300℃
Detct.temp. 320℃
Oven 50℃×1min
Rate 10℃/min
Final 300℃×15min
SP ratio 50:1
(8)耐熱水性
電解質膜の耐熱水性は95℃、熱水中での寸法変化率を測定することにより評価した。電解質膜を長さ約5cm、幅約1cmの短冊に切り取り、25℃の水中に24時間浸漬後、ノギスで長さ(L1)を測長した。該電解質膜を95℃の熱水中に8時間浸漬後、再度ノギスで長さ(L2)を測長し、その寸法変化の大きさを目視で観察した。
下記の測定条件で、1H−NMRの測定を行い、構造確認、およびイオン性基を含有するセグメント(A1)とイオン性基を含有しないセグメント(A2)のモル組成比の定量を行った。該モル組成比は、8.2ppm(ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノン由来)と6.5〜8.0ppm(ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンを除く全芳香族プロトン由来)に認められるピークの積分値から算出した。
共鳴周波数 :270MHz(1H−NMR)
測定温度 :室温
溶解溶媒 :DMSO−d6
内部基準物質:TMS(0ppm)
積算回数 :16回
また、下記の測定条件で、固体13C−CP/MASスペクトルの測定を行い、ケタール基の残存有無確認を行った。
測定温度 :室温
内部基準物質:Siゴム(1.56ppm)
測定核 :75.188829MHz
パルス幅 :90°パルス、4.5μsec
パルス繰り返し時間:ACQTM=0.03413sec、PD=9sec
スペクトル幅:30.003kHz
試料回転 :7kHz
コンタクトタイム:4msec
(10)化学的安定性
電解質膜の化学的安定性は、約10mgのサンプルを80℃で、大過剰の1wt%の過酸化水素水に浸漬することにより評価した。浸漬前、100時間後の80℃、相対湿度25%でのプロトン伝導度を測定すると共に重量平均分子量を測定し、分子量保持率を計算した。
下記一般式(G1)で表される2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−1,3−ジオキソラン(K−DHBP)の合成
下記一般式(G2)で表されるジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンの合成
(下記一般式(G3)で表されるイオン性基を含有しないオリゴマーA2aの合成)
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた1000mL三口フラスコに、炭酸カリウム16.59g(アルドリッチ試薬、120mmol)、前記合成例1で得たK−DHBP25.8g(100mmol)および4,4’−ジフルオロベンゾフェノン20.3g(アルドリッチ試薬、93mmol)を入れ、窒素置換後、N−メチルピロリドン(NMP)300mL、トルエン100mL中にて160℃で脱水後、昇温してトルエン除去、180℃で1時間重合を行った。多量のメタノールで再沈殿することで精製を行い、イオン性基を含有しないオリゴマー(末端ヒドロキシル基)を得た。数平均分子量は10000であった。
(下記一般式(G4)で表されるニトリル基およびイオン性基を含有するオリゴマーA1aの合成: q/p×100=16)
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた500mL三口フラスコに、炭酸カリウム0.56g(アルドリッチ試薬、4mmol)、イオン性基を含有するオリゴマーA1A16g(1mmol)を入れ、窒素置換後、N−メチルピロリドン(NMP)100mL、シクロヘキサン30mL中にて100℃で脱水後、昇温してシクロヘキサン除去し、イオン性基を含有しないオリゴマーA2a(末端フルオロ基)11g(1mmol)を入れ、105℃で24時間反応を行った。多量のイソプロピルアルコールで再沈殿することで精製を行い、ブロックコポリマーb1を得た。重量平均分子量は32万であった。
20gのブロックコポリマーb1を60gのN−メチルピロリドン(NMP)に溶解した。ポリマーの溶解性は極めて良好であった。得られた溶液を、ガラス繊維フィルターを用いて加圧ろ過後、ガラス基板上に流延塗布し、100℃にて4h乾燥後、窒素下150℃で10分間熱処理し、ポリケタールケトン膜(膜厚25μm)を得た。
(上記一般式(G4)で表されるニトリル基およびイオン性基を含有するオリゴマーA1bの合成: q/p×100=5)
ジソジウム 3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンの量を85mmol、2,6-ジフルオロベンゾニトリルの量を8mmolとした以外は実施例1と同様にして、 上記式(G4)で示されるイオン性基を含有するオリゴマーA1bを得た。数平均分子量は16500であった。
イオン性基を含有するオリゴマーとしてA1aに代えてA1bを用いた以外は実施例1と同様にして、ブロックコポリマーb2を得た。重量平均分子量は34万であった。
ブロックポリマーb1に代えてブロックポリマーb2を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
(下記一般式(G5)で表されるニトリル基およびイオン性基を含有するオリゴマーA1cの合成:q/p×100=9)
イオン性基を含有するオリゴマーとしてA1aに代えてA1cを用いた以外は実施例1と同様にしてブロックコポリマーb3を得た。重量平均分子量は35万であった。
ブロックポリマーb1に代えてブロックポリマーb3を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
(上記一般式(G5)で表されるニトリル基およびイオン性基を含有するオリゴマーA1dの合成: q/p×100=4)
3,3’−ジスルホネート−4,4’−ジフルオロベンゾフェノンの量を89mmol、2,6-ジフルオロテレフタロニトリルの量を4mmolとしたとした以外は実施例3と同様にして上記式(G5)で示されるイオン性基を含有するオリゴマーA1dを得た。数平均分子量は15800であった。
イオン性基を含有するオリゴマーとしてA1cに代えてA1dを用いた以外は実施例3と同様にしてブロックコポリマーb4を得た。重量平均分子量は31万であった。
ブロックポリマーb3に代えてブロックポリマーb4を用いた以外は実施例3と同様にして高分子電解質膜を得た。
(下記一般式(G6)で表される、ニトリル構造を含有せず、イオン性基を含有するオリゴマーA1eの合成)
2,6-ジフルオロベンゾニトリルを加えなかった以外は実施例1と同様にして、下記式(G6)で示されるイオン性基を含有するオリゴマーA1eを得た。数平均分子量は16200であった。
オリゴマーA1aに代えて(イオン性基を含有するセグメント(A1)としてオリゴマーA1e、イオン性基を含有しないセグメント(A2)としてオリゴマーA2a、リンカー部位としてオクタフルオロビフェニレンを含有するブロックコポリマーb’1の合成)
オリゴマーA1aに代えてオリゴマーA1eを‘用いた以外は実施例1と同様にしてブロックコポリマーb’1を得た。重量平均分子量は36万であった。
ブロックポリマーb1に代えてブロックポリマーb’1を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
(ニトリル基含有構成単位としてモノシアノフェニレンを、イオン性基を含有しないセグメント(A2)中に有する高分子電解質膜の製造)
(下記一般式(G7)で表されるイオン性基を含有しないオリゴマーA2bの合成: ニトリル基含有構成単位としてモノシアノフェニレンを含有)
かき混ぜ機、窒素導入管、Dean−Starkトラップを備えた1000mL三口フラスコに、炭酸カリウム16.59g(アルドリッチ試薬、120mmol)、前記合成例1で得たK−DHBP25.8g(100mmol)、4,4’−ジフルオロベンゾフェノン20.3g(アルドリッチ試薬、70mmol)および2,6−ジフルオロベンゾニトリル(アルドリッチ試薬、23mmol)を入れ、窒素置換後、N−メチルピロリドン(NMP)300mL、トルエン100mL中にて160℃で脱水後、昇温してトルエン除去、180℃で1時間重合を行った。多量のメタノールで再沈殿することで精製を行い、イオン性基を含有しないオリゴマーを得た。数平均分子量は9800であった。
オリゴマーA1aに代えてオリゴマーA1e、オリゴマーA2aに代えてオリゴマーA2bを用いた以外は実施例1と同様にして、ブロックコポリマーb’2を得た。重量平均分子量は32万であった。
ブロックポリマーb1に代えてブロックポリマーb’2を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
(ニトリル基含有構成単位として、ジシアノフェニレンをイオン性基を含有しないセグメント(A2)中に有する高分子電解質膜の製造)
(下記一般式(G8)で表されるイオン性基を含有しないオリゴマーA2cの合成: ニトリル基含有構成単位としてジシアノフェニレンを含有)
2,6−ジフルオロベンゾニトリルに代えて2,6−ジフルオロテレフタロニトリル(アルドリッチ試薬、23mmol)を用いた以外は比較例2と同様にしてイオン性基を含有しないオリゴマーA2c(末端フルオロ基)を得た。数平均分子量は10300であった。
オリゴマーA2bに代えてオリゴマーA2cを用いた以外は比較例2と同様にしてブロックコポリマーb’3を得た。重量平均分子量は30万であった。
ブロックポリマーb1に代えてブロックポリマーb’3を用いた以外は実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。
Claims (10)
- イオン性基を含有するセグメント(A1)とイオン性基を含有しないセグメント(A2)をそれぞれ1個以上有する芳香族ブロック共重合体であって、イオン性基を含有するセグメント(A1)がその主鎖中にニトリル基を含有する構成単位を有し、かつイオン性基とニトリル基のモル濃度比が下記式(F1)の関係を満たす芳香族ブロック共重合体。
0.1≦q/p×100≦20 ・・・・・・(F1)
p:重合体1g当りに含有されるイオン性基のモル濃度(mmol/g)
q:重合体1g当りに含有されるニトリル基のモル濃度(mmol/g) - 前記ニトリル基を含有する構成単位が、下記一般式(B1)または(B2)で表される構成単位である、請求項1に記載の芳香族ブロック共重合体。
- 芳香族ポリエーテル系重合体である、請求項1〜請求項3のいずれかに記載の芳香族ブロック共重合体
- ポリアリーレン系重合体である、請求項1または2に記載の芳香族ブロック共重合体。
- 前記セグメント(A1)と(A2)を連結するリンカー部位を有する、請求項1〜請求項5のいずれかに記載のブロック共重合体。
- 前記イオン性基がスルホン酸基である、請求項1〜請求項6のいずれかに記載のブロック共重合体。
- 請求項1〜請求項7のいずれかに記載のブロック共重合体を含む高分子電解質材料。
- 請求項8に記載の高分子電解質材料からなる高分子電解質成型体。
- 請求項8に記載の高分子電解質材料を用いて構成された固体高分子型燃料電池。
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