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JP2015224600A - 電動過給機 - Google Patents

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JP2015224600A
JP2015224600A JP2014110360A JP2014110360A JP2015224600A JP 2015224600 A JP2015224600 A JP 2015224600A JP 2014110360 A JP2014110360 A JP 2014110360A JP 2014110360 A JP2014110360 A JP 2014110360A JP 2015224600 A JP2015224600 A JP 2015224600A
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智則 佐々木
Tomonori Sasaki
智則 佐々木
聡 梅村
Satoshi Umemura
聡 梅村
賢二 望月
Kenji Mochizuki
望月  賢二
祐弥 井沢
Yuya Izawa
祐弥 井沢
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Abstract

【課題】昇温の傾向が異なる複数の軸受を冷却するための構造を簡易にする電動過給機を提供する。
【解決手段】電動過給機101は、電動モータ30と、シャフト22を介して電動モータ30により回転駆動されるコンプレッサホイール21と、電動モータ30を収容するハウジング10と、ハウジング10内に配設され且つシャフト22を回転自在に支持する第一軸受23及び第二軸受24とを備える。第一軸受23は、コンプレッサホイール21と第二軸受24との間に配置される。ハウジング10は、シャフト22の軸方向に沿って延在する側壁13aの外側に、外方に向かって突出する複数の放熱フィン40を有している。放熱フィン40は、第一軸受23側に位置する第一フィン41と、第二軸受24側に位置する第二フィン42とを含む。第一フィン41は、第二フィン42よりも側壁13aから突出する。
【選択図】図1

Description

この発明は、電動過給機に関する。
過給機では、コンプレッサホイールのみ、又は、コンプレッサホイール及びタービンホイールの両方が高速回転し、それにより、コンプレッサホイール及びタービンホイールの回転シャフトの軸受が発熱し摺動性、耐久性等が低下するため、軸受の冷却が必要になる。
例えば、特許文献1には、タービン軸の一端にタービンホイールが取り付けられ、他端にコンプレッサホイールが取り付けられた過給機が記載されている。この過給機は、そのハウジング内に、タービン軸及びその2つの軸受を含む軸受空間と、軸受空間の外周を囲む冷却水ジャケットとを有している。冷却水ジャケットは、その内部に冷却用クーラントを含んでいる。冷却用クーラントは、冷却水ジャケットと軸受空間との間の壁部を介して軸受を冷却する。さらに、この壁部には、冷却水ジャケット内に向かって突出する複数のフィンが形成されており、複数のフィンは、軸受に対する冷却作用を高めている。また、冷却水ジャケットは、タービンに近い軸受とタービンとの間にまで延在し、タービンからの熱を受けて温度条件が厳しいタービンに近い軸受の温度上昇を抑えている。
特開2009−79497号公報
特許文献1の過給機では、冷却水ジャケットを採用し、さらに冷却水ジャケットをタービンと軸受との間に介在させることによって、昇温の傾向が異なる2つの軸受の温度上昇を抑えている。これにより、過給機の構造が複雑になり、さらに、冷却水ジャケットに冷却用クーラントを循環させるための配管及び水ポンプが必要となるため、過給機周辺の構造も複雑になり、コストが増加するという問題がある。このような問題は、特許文献1の過給機だけでなく、内蔵する電動モータ等の回転電機によってコンプレッサホイールを回転させることで過給する電動過給機に特許文献1に記載の軸受冷却構造を採用した場合も生じる。
この発明は上記のような問題を解決するためになされたものであり、昇温の傾向が異なる複数の軸受を冷却するための構造を簡易にする電動過給機を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するために、この発明に係る電動過給機は、回転電機と、回転電機によって回転駆動されるコンプレッサホイールと、回転電機を収容するハウジングと、ハウジング内に配設され、コンプレッサホイールを回転駆動する回転電機の回転軸を回転自在に支持する第一軸受及び第二軸受とを備え、第一軸受は、コンプレッサホイールと第二軸受との間に配置され、ハウジングは、回転軸の軸方向に沿って延在する側壁の外側に、外方に向かって突出する複数の放熱フィンを有し、複数の放熱フィンは、回転軸の軸方向で第一軸受側に位置する第一フィンと、回転軸の軸方向で第二軸受側に位置する第二フィンとを含み、第一フィンは、第二フィンよりも側壁から突出する。
第一フィン及び第二フィンは、互いの間の境界で段差を伴った輪郭を形成してよい。
回転軸の軸方向に並ぶ第一フィンは、第一軸受から第二軸受に向かって回転軸の軸方向での厚さを小さくしてよい。
回転軸の軸方向に並ぶ第一フィンは、第一軸受から第二軸受に向かって側壁からの突出量を小さくしてよい。
第一フィン及び第二フィンは、側壁上で回転軸の周方向に沿って延在してよい。
回転電機は、電力が印加されるコイルを含み且つ第一軸受及び第二軸受の間で側壁に設けられる固定子と、回転軸に設けられる回転子とを有し、第一フィンは、回転軸の軸方向で第一軸受から固定子にわたって設けられ、第二フィンは、回転軸の軸方向で固定子から第二軸受にわたって設けられてよい。
第一フィン及び第二フィンは、突出する端部から側壁に向かって回転軸の軸方向に広がるテーパ形状を有してよい。
この発明に係る電動過給機によれば、昇温の傾向が異なる複数の軸受を冷却するための構造を簡易にすることが可能になる。
この発明の実施の形態1に係る電動過給機の構成を示す模式的な断面側面図である。 この発明の実施の形態2に係る電動過給機の構成を示す模式的な断面側面図である。 この発明の実施の形態3に係る電動過給機の構成を示す模式的な断面側面図である。 この発明の実施の形態4に係る電動過給機の構成を示す模式的な断面側面図である。 図1の電動過給機のフィンの変形例を示す模式的な側面図である。
以下、この発明の実施の形態に係る電動過給機ついて添付図面に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1を参照すると、この発明の実施の形態1に係る電動過給機101は、吸入した気体(本実施の形態では空気とする)を過給するための過給部1と、過給部1を回転電機である電動モータ30を用いて駆動するための駆動部2とによって構成されている。電動過給機101は、例えば、内燃機関を搭載せずに空気の供給を必要とする燃料電池を搭載する車両などに搭載され、空気を過給して燃料電池に供給する。
過給部1は、回転することによって吸入空気を過給するコンプレッサホイール21と、コンプレッサホイール21と一体回転可能なシャフト22と、互いに組み付けられることによって内部にコンプレッサホイール21を収容する金属製のコンプレッサカバー11及びシールプレート12とを備えている。ここで、シャフト22は、回転軸を構成している。
シャフト22は、コンプレッサカバー11の内部からシールプレート12を貫通して駆動部2に延在している。このとき、シールプレート12はシャフト22の径方向に延在している。
コンプレッサカバー11及びシールプレート12によって囲まれた内部には、コンプレッサホイール21を回転可能に収容するホイール室15と、ホイール室15からシャフト22の軸方向に延在して外部に開口する吸入路16と、ホイール室15に連通し且つコンプレッサホイール21の周囲を囲むように延在して外部に開口する環状の排出路17とが形成されている。
駆動部2は、金属製の有底筒状のモータケース13と、モータケース13の開口を閉鎖する金属製のエンドカバー14とを備えている。そして、モータケース13及びエンドカバー14は、その内部に電動モータ30を収容するモータ室18を形成している。
コンプレッサカバー11及びシールプレート12は、シャフト22の径方向で同様の外径を有しており、コンプレッサカバー11及びシールプレート12の外径は、エンドカバー14のシャフト22の径方向の外径よりも大幅に大きくなっている。
コンプレッサカバー11、シールプレート12、モータケース13及びエンドカバー14は、電動過給機101のハウジング10を形成している。
モータケース13は、筒状の側壁13aと、側壁13aの端部を塞ぐ底部を形成する端壁13bとによって構成されている。エンドカバー14は、側壁13aの開口を塞ぐ。シャフト22の径方向に延在する端壁13bには、シールプレート12が固定されている。そして、端壁13bの中央には、モータ室18及びシールプレート12に向かって開口する端壁貫通穴13b1が貫通形成されている。
また、シールプレート12には、端壁貫通穴13b1に隣接し且つ連通するプレート貫通穴12aが貫通形成されている。
そして、シャフト22は、プレート貫通穴12a及び端壁貫通穴13b1を通って、モータ室18内に延在している。シャフト22は、その軸方向をモータケース13の側壁13aの軸方向に沿って延在している。
シャフト22の外周面22aは、モータ室18内に設けられたボールベアリング等の第一軸受23及び第二軸受24によって周方向に回転自在に支持されている。第一軸受23は、端壁13bの近傍でシャフト22を支持し、第二軸受24は、エンドカバー14側の端部22bの近傍でシャフト22を支持している。
第一軸受23は、その外周を囲むフランジ付円筒形状を有し且つ端壁13bに固定された第一軸受枠25によって支持及び固定され、端壁貫通穴13b1に隣接して位置している。第一軸受23は、端壁貫通穴13b1の内径よりも大きい外径を有し、端壁貫通穴13b1を塞いでいる。
第二軸受24は、その外周を囲むフランジ付円筒形状を有し且つエンドカバー14に固定された第二軸受枠26によって支持及び固定されている。
また、モータ室18内における第一軸受23及び第二軸受24の間において、シャフト22の外周面22a上には、円筒状のロータコア32がシャフト22と一体に回転するように設けられている。ロータコア32内には、その外周面に沿って永久磁石33が埋め込まれている。ロータコア32及び永久磁石33は、回転子であるロータ31を構成している。
さらに、モータ室18内では、ロータコア32の外周を囲むようにして円筒状のステータコア35が設けられている。ステータコア35は、モータケース13の側壁13aに固定されている。さらに、ステータコア35内では巻線が巻回され、この巻線はコイル36を形成し、ステータコア35の両端から突出もしている。ステータコア35及びコイル36は、固定子であるステータ34を構成している。
そして、巻線に電力が供給されると、コイル36から回転磁界が発生し、この回転磁界の作用を永久磁石33が受けることによって、ロータコア32がシャフト22及びコンプレッサホイール21と共に回転駆動される。
上述のようなシャフト22、ロータ31及びステータ34は、電動モータ30を構成している。そして、シャフト22は、コンプレッサホイール21及び電動モータ30の回転軸を兼ねている。
また、モータケース13の端壁13bには、モータ室18及びシールプレート12に向かって開口する複数の圧力調整穴13b2が貫通形成されている。圧力調整穴13b2は、モータ室18内の空気の出入りを可能としてモータ室18内外の圧力差を抑える。これにより、第一軸受23に封入されているグリスの漏れ出しが防がれる。
また、モータケース13の筒状の側壁13aの外周側には、周囲の空気によるモータケース13の冷却効率を向上させるための複数の放熱フィン40が一体成形されている。
各放熱フィン40は、側壁13aを囲んで周方向に沿って延在する円環板状の形状を有して、側壁13aから径方向外側に向かって突出している。複数の放熱フィン40は、側壁13a及びシャフト22の軸方向に沿って一列に並んで配置されている。
複数の放熱フィン40は、2種類の形状で形成されており、互いに形状の異なる複数の第一フィン41及び第二フィン42によって構成されている。
第一フィン41は、ステータコア35のエンドカバー14側の端部35aとシールプレート12との間にわたって配置され、第二フィン42は、ステータコア35の端部35aとエンドカバー14との間にわたって配置されている。
第一フィン41は、シールプレート12よりも径方向外側に突出せずにシールプレート12に近い外径を有している。
第二フィン42は、エンドカバー14よりも径方向外側に突出せずにエンドカバー14に近い外径を有している。
よって、第一フィン41は、第二フィン42よりも大幅に大きい外径を有している。これにより、複数の第一フィン41と複数の第二フィン42との境界であるステータコア35の端部35a位置を境界として、フィン41及び42が径方向の段差を伴った輪郭を形成している。
また、第一フィン41の径方向外側の円筒状の端面41aは、第二フィン42の径方向外側の円筒状の端面42aよりも、シャフト22の軸方向で大きい厚さを有している。
さらに、第一フィン41の端面41aにおけるシャフト22の軸方向での両側には、端面41aから側壁13aに向かって軸方向に末広がりになるように傾斜したテーパ状の側面41b及び41cが形成されている。第二フィン42の端面42aにおけるシャフト22の軸方向での両側には、端面42aから側壁13aに向かって軸方向に末広がりになるように傾斜したテーパ状の側面42b及び42cが形成されている。側面41b及び側面42bは互いに平行であり、側面41c及び側面42cは互いに平行である。
隣り合う第一フィン41の側面41b及び41cがその間に形成する角度、隣り合う第一フィン41の側面41c及び第二フィン42の側面42bがその間に形成する角度、並びに、隣り合う第二フィン42の側面42b及び42cがその間に形成する角度は、同一であり、モータケース13の鋳造に用いる鋳型の抜き勾配を満足するように設定されている。
従って、第一フィン41は、第二フィン42よりも大幅に大きい外径及び厚さを有している、つまり、第二フィン42よりもシャフト22の軸方向及び径方向で大きい断面を有している。なお、第二フィン42を上述のような構成とすることによって、第二フィン42を第一フィン41と同一形状とする場合よりも、モータケース13の軸方向長さが短くなっている。
上述のような電動過給機101は以下に説明するように動作する。
図1を参照すると、電動過給機101において、図示しない電源によって電動モータ30のコイル36に電力が印加されると、コイル36が発生する回転磁界によってロータ31が回転駆動され、それによって、シャフト22及びコンプレッサホイール21が高速回転駆動される。
高速回転するコンプレッサホイール21は、吸入路16から吸入する空気を圧縮つまり過給して排出路17から排出する。
このとき、圧縮されることによって昇温する空気が、コンプレッサホイール21、シャフト22、コンプレッサカバー11及びシールプレート12を昇温させる。シャフト22及びシールプレート12から伝達する熱によってモータケース13の端壁13b及び第一軸受23が昇温する。また、シャフト22が回転することによって第一軸受23及び第二軸受24が昇温する。これにより、第一軸受23の方が、第二軸受24よりも高温になる傾向を有している。
さらに、電流が流れるコイル36も発熱してステータコア35が昇温する。
よって、モータ室18内では、第二軸受24、ステータコア35及び第一軸受23の周辺で温度が高くなり、その温度は、第二軸受24の周辺、ステータコア35の周辺、第一軸受23の周辺の順で高くなる。
電動過給機101の周囲には外気が導入されるように構成されており、この導入された外気は、モータケース13の側壁13aの放熱フィン40と熱交換を行って、放熱フィン40及び側壁13aを冷却する。これによって、モータ室18内の空気及びステータコア35が、側壁13aと熱交換を行って冷却され、冷却された空気は、第一軸受23、第二軸受24、ステータコア35及びコイル36を冷却する。
放熱フィン40において、第一フィン41は、第二フィン42よりも大幅に大きい外径及び厚さを有しているため、第二フィン42よりも、周囲の空気に対して大きい接触面積を有しており、大きい放熱量を有している。このため、モータ室18内では、第一軸受23からステータコア35にわたる領域で、内部空気及びステータコア35が高い冷却作用を受けて十分に冷却され、ステータコア35から第二軸受24にわたる領域で、内部空気が、第一軸受23からステータコア35にわたる領域よりも低い冷却作用を受けるが十分に冷却される。これにより、第一軸受23、ステータコア35、コイル36及び第二軸受24は、十分に冷却される。
また、互いに昇温傾向の異なる第一軸受23及びステータコア35の周辺の内部空気を、モータケース13の側壁13a及び第一フィン41を介して冷却するため、第一軸受23の周辺とステータコア35の周辺との間で、内部空気の温度差が生じる。さらに、ステータコア35の周辺と第二軸受24の周辺との間でも内部空気の温度差が生じる。これにより、モータ室18内では、シャフト22の軸方向に沿った内部空気の流れ(自然対流)が生じ、この自然対流は、第一軸受23、ステータコア35、コイル36及び第二軸受24の冷却効率を向上させる。
このように、この発明の実施の形態1に係る電動過給機101は、電動モータ30と、電動モータ30によって回転駆動されるコンプレッサホイール21と、電動モータ30を収容するハウジング10と、ハウジング10内に配設され且つコンプレッサホイール21を回転駆動する電動モータ30のシャフト22を回転自在に支持する第一軸受23及び第二軸受24とを備える。第一軸受23は、コンプレッサホイール21と第二軸受24との間に配置される。ハウジング10は、シャフト22の軸方向に沿って延在する側壁13aの外側に、外方に向かって突出する複数の放熱フィン40を有している。複数の放熱フィン40は、シャフト22の軸方向で第一軸受23側に位置する第一フィン41と、シャフト22の軸方向で第二軸受24側に位置する第二フィン42とを含む。第一フィン41は、第二フィン42よりも側壁13aから突出する。そして、電動過給機101において、第一フィン41及び第二フィン42は、互いの間の境界で段差を伴った輪郭を形成する。
このとき、コンプレッサホイール21により近くコンプレッサホイール21の過給空気の熱の影響を受けやすい第一軸受23は、第二軸受24よりも昇温する傾向を有しているが、第一軸受23の周囲の空気は、側壁13aと熱交換を行って熱を放出し、放出した熱は、第二フィン42よりも突出量が大きい第一フィン41を介して周囲の空気と熱交換して放出される。同様に、第二軸受24の周囲の空気の熱は、側壁13a及び第二フィン42を介して外部に放出される。これにより、第一軸受23は、周囲の空気によって第二軸受24よりも高い冷却作用を受ける。よって、昇温傾向が異なる第一軸受23及び第二軸受24のいずれもが効果的に冷却される。そして、この冷却作用は、突出量の異なる第一フィン41及び第二フィン42を側壁13aに設けた簡易な構造によって達成されることができる。また、高い熱交換量を必要としない第二フィン42の突出量を小さく抑えたことによって、第二フィン42が側壁13a上で軸方向に占める長さを低減することができ、電動過給機101の小型化が可能になる。特に、モータケース13、第一フィン41及び第二フィン42が、鋳造によって一体成形される場合、第一フィン41及び第二フィン42の側面は、抜き勾配を満たすテーパ形状を有する必要があるため、第二フィン42の低頭化が、電動過給機101の小型化に大きく貢献する。
また、電動過給機101において、第一フィン41及び第二フィン42は、モータケース13の側壁13a上でシャフト22の周方向に沿って延在する。これにより、第一フィン41及び第二フィン42がそれぞれ、第一軸受23及び第二軸受24を囲むように延在するため、第一軸受23及び第二軸受24の周囲におけるフィンと周囲空気との接触面積を大きくとることができ、第一軸受23及び第二軸受24の冷却効率が向上する。
また、電動過給機101において、電動モータ30は、電力が印加されるコイル36を含み且つ第一軸受23及び第二軸受24の間でモータケース13の側壁13aに設けられるステータ34と、シャフト22に設けられるロータ31とを有し、第一フィン41は、シャフト22の軸方向で第一軸受23からステータ34のステータコア35にわたって設けられ、第二フィン42は、シャフト22の軸方向でステータコア35から第二軸受24にわたって設けられる。これにより、第一フィン41及び側壁13aを介してステータコア35及びコイル36の高い冷却作用による冷却が可能になる。よって、モータ室18内の温度上昇が抑えられ、第一軸受23及び第二軸受24の効果的な冷却が可能になる。
また、電動過給機101において、第一フィン41及び第二フィン42はそれぞれ、突出する端部の端面41a及び42aからモータケース13の側壁13aに向かってシャフト22の軸方向に広がるテーパ形状を有している。第一フィン41及び第二フィン42のテーパ形状を鋳型の抜き勾配を満足するように構成することによって、モータケース13と第一フィン41及び第二フィン42とを鋳造により一体成形することができる。これにより、第一フィン41及び第二フィン42を含むモータケース13の構造を簡易にすることができる。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る電動過給機201は、実施の形態1に係る電動過給機101において、第一フィンの厚さを第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って小さくするようにしたものである。
なお、以下の実施の形態において、前出した図における参照符号と同一の符号は、同一または同様な構成要素であるので、その詳細な説明は省略する。
図2を参照すると、電動過給機201は、実施の形態1に係る電動過給機101と同様にして、内部に電動モータ30、シャフト22、第一軸受23及び第二軸受24を含むモータケース13を備えている。
モータケース13は、実施の形態1に係る電動過給機101と同様にして、その側壁13aの外周側に一体成形された複数の放熱フィン240を有している。
複数の放熱フィン240は、側壁13a及びシャフト22の軸方向に沿って一列に並んで配置された複数の第一フィン241及び第二フィン242によって構成されている。
第二フィン242は、ステータコア35の端部35aとエンドカバー14との間にわたって配置され、実施の形態1に係る電動過給機101の第二フィン42と同様の構成を有している。
第一フィン241は、ステータコア35の端部35aとシールプレート12との間にわたって配置され、実施の形態1に係る電動過給機101の第一フィン41に似た構成を有している。しかしながら、シャフト22の軸方向に並ぶ同一の外径の複数の第一フィン241は、第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って軸方向の厚さを減少させている。つまり、複数の第一フィン241の端面241aにおける軸方向の長さが、第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って小さくなっている。
よって、第一フィン241では、シャフト22の軸方向において、コンプレッサホイール21に最も近いモータケース13の端壁13b及び第一軸受23の位置にあるフィンが、最大の周囲空気との接触面積を有し、端壁13b及び第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って、フィンは、周囲空気との接触面積を減少させる。これにより、第一フィン241は、第一軸受23及びステータ34の温度上昇の傾向に対応した冷却能力を有する。そして、軸方向に沿って第一フィン241の厚さを次第に減少させることによって、図2では、第一フィン241の数量が実施の形態1に係る電動過給機101の第一フィン41よりも増えているが、第一フィン241の数量を第一フィン41と同一にすれば、側壁13a上における第一フィン241が占める軸方向の長さを、第一フィン41の場合よりも低減させることができる。
また、この発明の実施の形態2に係る電動過給機201のその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
そして、実施の形態2における電動過給機201によれば、上記実施の形態1の電動過給機101と同様な効果が得られる。
さらに、電動過給機201において、シャフト22の軸方向に並ぶ第一フィン241が、第一軸受23から第二軸受24に向かってシャフト22の軸方向での厚さを小さくするため、第一フィン241が軸方向に占める長さを低減することができ、電動過給機201の小型化が可能になる。また、電動過給機201において、第二フィン242も、第一軸受23から第二軸受24に向かってシャフト22の軸方向での厚さを小さくするように構成してもよい。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る電動過給機301は、実施の形態1に係る電動過給機101において、第一フィン及び第二フィンの突出量を第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って小さくするようにしたものである。
図3を参照すると、電動過給機301は、実施の形態1に係る電動過給機101と同様にして、内部に電動モータ30、シャフト22、第一軸受23及び第二軸受24を含むモータケース13を備えている。
モータケース13は、実施の形態1に係る電動過給機101と同様にして、その側壁13aの外周側に一体成形された複数の放熱フィン340を有している。
複数の放熱フィン340は、側壁13a及びシャフト22の軸方向に沿って一列に並んで配置された複数の第一フィン341及び第二フィン342によって構成されている。
第一フィン341は、ステータコア35の端部35aとシールプレート12との間にわたって配置され、実施の形態1に係る電動過給機101の第一フィン41に似た構成を有している。第二フィン342は、ステータコア35の端部35aとエンドカバー14との間にわたって配置され、実施の形態1に係る電動過給機101の第二フィン42に似た構成を有している。
しかしながら、シャフト22の軸方向に並ぶ同一の厚さ(側壁13a側の厚さ)を有する複数の第一フィン341は、第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って外径を減少させている。さらに、シャフト22の軸方向に並ぶ同一の厚さ(側壁13a側の厚さ)を有する複数の第二フィン342は、第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って外径を減少させている。よって、第一フィン341及び第二フィン342は、シールプレート12からエンドカバー14に向かって一定の割合で外径をさせた円錐台状の輪郭を形成している。
このため、第一フィン341及び第二フィン342では、シールプレート12からエンドカバー14に向かうに従って周囲の空気との接触面積が減少する。
これにより、第一フィン341及び第二フィン342は、第一軸受23、ステータ34及び第二軸受24の温度上昇の傾向に対応した冷却能力を有する。そして、軸方向に沿って第一フィン341及び第二フィン342の外径を次第に減少させることによって、モータケース13が、実施の形態1に係る電動過給機101よりも軽量になる。
また、この発明の実施の形態3に係る電動過給機301のその他の構成及び動作は、実施の形態1と同様であるため、説明を省略する。
そして、実施の形態3における電動過給機301によれば、上記実施の形態1の電動過給機101と同様な効果が得られる。
さらに、電動過給機301において、シャフト22の軸方向に並ぶ第一フィン341は、第一軸受23から第二軸受24に向かってモータケース13の側壁13aからの突出量を小さくするため、モータケース13の軽量化が可能になり、コストが低減する。
実施の形態4.
この発明の実施の形態4に係る電動過給機401は、実施の形態2に係る電動過給機201において、第一フィン及び第二フィンの突出量を第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って小さくするようにしたものである。
図4を参照すると、電動過給機401は、実施の形態2に係る電動過給機201と同様にして、内部に電動モータ30、シャフト22、第一軸受23及び第二軸受24を含むモータケース13を備えている。
モータケース13は、実施の形態2に係る電動過給機201と同様にして、その側壁13aの外周側に一体成形された複数の放熱フィン440を有している。
複数の放熱フィン440は、側壁13a及びシャフト22の軸方向に沿って一列に並んで配置された複数の第一フィン441及び第二フィン442によって構成されている。
第一フィン441は、ステータコア35の端部35aとシールプレート12との間にわたって配置され、実施の形態2に係る電動過給機201の第一フィン241に似た構成を有している。第二フィン442は、ステータコア35の端部35aとエンドカバー14との間にわたって配置され、実施の形態2に係る電動過給機201の第二フィン242に似た構成を有している。
しかしながら、シャフト22の軸方向に並ぶ複数の第一フィン441及び第二フィン442は、第一軸受23から第二軸受24に向かうに従って外径を減少させている。つまり、第一フィン441及び第二フィン442は、シールプレート12からエンドカバー14に向かって一定の割合で外径をさせた円錐台状の輪郭を形成している。
これにより、シールプレート12からエンドカバー14に向かうに従って周囲の空気との接触面積を減少させる第一フィン441及び第二フィン442は、第一軸受23、ステータ34及び第二軸受24の温度上昇の傾向に対応した冷却能力を有する。そして、モータケース13が、実施の形態2に係る電動過給機201よりも軽量になる。
また、この発明の実施の形態4に係る電動過給機401のその他の構成及び動作は、実施の形態2と同様であるため、説明を省略する。
そして、実施の形態4における電動過給機401によれば、上記実施の形態2の電動過給機201と同様な効果が得られる。
また、実施の形態1〜4の電動過給機101〜401では、放熱フィン40,240,340,440は、複数の円環板状の第一フィン41,241,341,441及び第二フィン42,242,342,442を含むものであったが、これに限定されるものでない。
第一フィン41,241,341,441及び第二フィン42,242,342,442は、連続した環状でなく、図5の電動過給機501の放熱フィン540の第一フィン541及び第二フィン542のように、環を径方向の切断面で複数に分割したものであってもよい。さらに、第一フィン541及び第二フィン542の分割位置は、隣り合うフィン同士の間で図5のように周方向で異なっていてもよく、又は周方向で同一であってもよい。これにより、第一フィン541及び第二フィン542の周囲に空気の乱流が発生し、第一フィン541及び第二フィン542と空気との熱交換効率が向上する。
さらに、分割した第一フィン541及び第二フィン542を同一の円周上に配置せずに、シャフト22の軸方向に互いにずらしてもよい。これにより、第一フィン541及び第二フィン542の周囲の空気に、さらに乱流が発生しやすくなる。
或いは、複数の第一フィン41,241,341,441をらせん状に連続させてもよく、複数の第二フィン42,242,342,442をらせん状に連続させてもよい。これにより、フィンの周囲に空気の乱流が発生する。
また、実施の形態1〜4の電動過給機101〜401では、放熱フィン40,240,340,440の第一フィン41,241,341,441及び第二フィン42,242,342,442は、シャフト22の軸方向に対して垂直に延在していたが、軸方向に対して角度を有して傾斜していてもよい。さらに、第一フィン41,241,341,441及び第二フィン42,242,342,442は、互いに平行に延在していたが、平行でなくてもよい。これにより、フィンの周囲に空気の乱流が発生する。
また、実施の形態1〜4の電動過給機101〜401では、放熱フィン40,240,340,440の第一フィン41,241,341,441は、第一軸受23からステータコア35の端部35aにまでにわたって延在していたが、第一軸受23からステータコア35の途中までにわたるものであってもよい。
また、実施の形態3,4の電動過給機301,401では、放熱フィン340,440の第一フィン341,441及び第二フィン342,442はいずれも、第一軸受23から第二軸受24に向かって次第に側壁13aからの突出量を低減するように構成されていたが、第一フィン341,441及び第二フィン342,442の一方のみが突出量を低減するように構成されてもよい。
また、実施の形態1〜4の電動過給機101〜401では、2つの軸受23及び24が設けられていたが、これに限定されるものでなく、3つ以上の軸受が設けられてもよい。
また、実施の形態1〜4の電動過給機101〜401における上述した軸受23及び24の冷却構造は、軸受を潤滑油に浸して冷却する又は流れる潤滑油で冷却するものでなく、気体を用いて冷却する過給機であれば、適用可能である。
10 ハウジング、13 モータケース、13a 側壁(ハウジングの側壁)、21 コンプレッサホイール、22 シャフト(回転軸)、23 第一軸受、24 第二軸受、30 電動モータ(回転電機)、31 ロータ(回転子)、34 ステータ(固定子)、35 ステータコア、36 コイル、40,240,340,440 放熱フィン、41,241,341,441 第一フィン、42,242,342,442 第二フィン、101,201,301,401 電動過給機。

Claims (7)

  1. 回転電機と、
    前記回転電機によって回転駆動されるコンプレッサホイールと、
    前記回転電機を収容するハウジングと、
    前記ハウジング内に配設され、前記コンプレッサホイールを回転駆動する前記回転電機の回転軸を回転自在に支持する第一軸受及び第二軸受と
    を備え、
    前記第一軸受は、前記コンプレッサホイールと前記第二軸受との間に配置され、
    前記ハウジングは、前記回転軸の軸方向に沿って延在する側壁の外側に、外方に向かって突出する複数の放熱フィンを有し、
    前記複数の放熱フィンは、前記回転軸の軸方向で前記第一軸受側に位置する第一フィンと、前記回転軸の軸方向で前記第二軸受側に位置する第二フィンとを含み、
    前記第一フィンは、前記第二フィンよりも前記側壁から突出する電動過給機。
  2. 前記第一フィン及び前記第二フィンは、互いの間の境界で段差を伴った輪郭を形成する請求項1に記載の電動過給機。
  3. 前記回転軸の軸方向に並ぶ前記第一フィンは、前記第一軸受から前記第二軸受に向かって前記回転軸の軸方向での厚さを小さくする請求項1または2に記載の電動過給機。
  4. 前記回転軸の軸方向に並ぶ前記第一フィンは、前記第一軸受から前記第二軸受に向かって前記側壁からの突出量を小さくする請求項1〜3のいずれか一項に記載の電動過給機。
  5. 前記第一フィン及び前記第二フィンは、前記側壁上で前記回転軸の周方向に沿って延在する請求項1〜4のいずれか一項に記載の電動過給機。
  6. 前記回転電機は、電力が印加されるコイルを含み且つ前記第一軸受及び前記第二軸受の間で前記側壁に設けられる固定子と、前記回転軸に設けられる回転子とを有し、
    前記第一フィンは、前記回転軸の軸方向で前記第一軸受から前記固定子にわたって設けられ、
    前記第二フィンは、前記回転軸の軸方向で前記固定子から前記第二軸受にわたって設けられる請求項1〜5のいずれか一項に記載の電動過給機。
  7. 前記第一フィン及び前記第二フィンは、突出する端部から前記側壁に向かって前記回転軸の軸方向に広がるテーパ形状を有している請求項1〜6のいずれか一項に記載の電動過給機。
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