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JP2014519816A - 粒子を液体から取り出し、それを保持装置に入れるための方法および装置 - Google Patents

粒子を液体から取り出し、それを保持装置に入れるための方法および装置 Download PDF

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Abstract

液体中に分散されたゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵またはゼブラフィッシュの胚などの試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器(例えば、マルチウェルプレートのウェル、ペトリ皿、または1つまたは複数の受け器を有する任意の他の好適な固定具)に移すための方法、装置、およびシステムが開示される。方法は、試料の少なくとも一部を、関連する開口部と接触させて取り込むように、液体の一部を、複数の開口部を通して、保持構造中に取り込む工程と、差圧を用いて、試料を関連する開口部と隣接するように保持構造と接触させて保持する工程と、試料を関連する開口部と隣接するように保持しながら、保持構造または保持固定具の少なくとも一方を他方に対して移動する工程と、保持構造から、保持固定具の関連する個別の受け器中に試料を排出する工程とを含む。

Description

関連出願
本出願は、2011年5月6日に出願された米国仮特許出願第61/483,134号の利益を主張するものである。
上記の出願の全教示が、参照により本明細書に援用される。
本発明は、一般に、液体中に分散された試料を収集または採取し、試料(例えば、生体試料、粒子状物質の試料)を、保持固定具の個別の受け器(例えば、マルチウェルプレートのウェル)に入れること、より特定的には、それを行うための方法、装置、およびシステムに関する。このような方法、装置、およびシステムは、例えば、医学研究、水産業における使用、およびブリーダーによる使用のために、ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を収集または採取するのに使用される場合、特に有益であり得る。
例えば、医学研究において、血管新生活性を促進または阻害する能力、細胞死活性を促進または阻害する能力、および/または低い毒性を示す能力を有する標的特異的な治療および予防用化合物への探求が、創薬および薬剤開発の際に使用されることが多い。血管新生は、胚血管系のさらなる発生だけでなく、創傷治癒ならびに組織および臓器再生などの多くの生後の過程においても重要な役割を果たす。血管新生は、固形腫瘍の増殖における重要な過程としても認識されている。さらに、非制御の血球増殖および過剰な血管新生が、関節リウマチ、アテローム性動脈硬化症、糖尿病、網膜症、乾癬、および水晶体後部線維増殖症を含む多くの疾病の重要な病原性因子であることが示されている。
生物学的研究への最近の有望な一手法は、ゼブラフィッシュをモデル生物として使用することである。ゼブラフィッシュは、多くの化合物をスクリーニングし、研究するのに使用され得る動物モデルである。これらの研究の多くは、液体中に分散されたゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を収集または採取し、保持固定具の個別の受け器に入れることによるものである。しかしながら、ゼブラフィッシュの卵を取り扱うための現在の手法の少なくとも一部は、少なくとも場合によっては、いくらか手間がかかる。例えば、ゼブラフィッシュの卵を移すための一手法は、1つの卵をパスツールピペットに取り込み、その卵を受け器に移すことである。また、ゼブラフィッシュの卵の移送により、卵の少なくとも一部に対する損傷が生じることがあり、これは、少なくとも場合によっては、動物モデルとしてのゼブラフィッシュの有用性を低下させる可能性があり得る。
したがって、液体中に分散されたゼブラフィッシュの卵などの試料を収集または採取し、それらを保持固定具の個別の受け器に移すための現在の手法の上記の欠点の少なくとも一部を克服する、コスト効率が高く包括的な方法および装置が必要とされている。
以下は、本発明の基本的な理解を与えるための、本発明のある実施形態の簡単な概要を示す。この概要は、本発明の広範な概説ではない。本発明の主要な/重要な要素を特定し、または本発明の範囲を明確にすることは意図されていない。概要の唯一の目的は、後に示されるより詳細な説明の前置きとして、本発明のある実施形態を簡略化された形態で示すことである。
液体中に分散されたゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵などの試料を収集または採取し、それらを保持固定具の個別の受け器に移すための方法、装置、およびシステムが開示される。保持固定具は、マルチウェルプレート(マイクロプレートまたはマイクロタイタープレートとしても知られている)、ペトリ皿、または1つまたは複数の受け器を有する任意の他の好適な固定具であり得る。このような方法、装置、およびシステムは、生物学的研究の際、農業研究の際、水産業において、およびブリーダーによって使用され得る。このような方法、装置、およびシステムは、粒子状物質の試料などの、液体中に分散された非生物学的試料を移すのにも使用され得る。
ゼブラフィッシュの卵に加えて、開示される方法、装置、およびシステムは、様々な生体試料および/または粒子状物質の試料とともに有益に用いられ得る。例えば、試料は、種子、組合せビーズ(combinatorial bead)、小粒子、および卵であり得る。移される試料は、胚細胞、卵、種子、胚、または器官などの、生物の少なくとも1個の細胞であり得る。例えば、移される細胞は、雌性植物の胚細胞を含む胚珠、植物の種子の胚を含む受精胚珠、雌の動物の胚細胞を含む胚珠、動物の胚を含む受精胚珠、または雄性配偶子の胚細胞などの、配偶子の胚細胞を含み得る。移される試料は、組合せビーズまたは他の小粒子などの生物医学研究に有用な試料を含み得る。
開示される方法および装置は、第1の容器からゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵あるいは他の試料を迅速に収集または採取し、それらを、保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器に移すのに使用され得る。試料は、外傷を最小限に抑え、試料の生存率を維持するように移され得る。
したがって、一態様において、水からゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵などの1つまたは複数の試料を取り出し、試料を保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器に入れるためのハンドヘルドワンド(handheld wand)が開示される。ハンドヘルドワンドは、複数の保持チャネルと流体連通している複数のマニホールドチャネルを含むワンドヘッドを有し得る。保持チャネルはそれぞれ、ワンドヘッドの底面において開口部まで延在し得る。ハンドヘルドワンドは、開口部においてゼブラフィッシュの卵を捕捉するために差圧を生じさせるようにマニホールドチャネルに真空を加えるための、マニホールドチャネルと流体連通しているガス出口も有し得る。さらに、ハンドヘルドワンドは、マニホールドチャネル中の水をパージするため、および、開口部からゼブラフィッシュの卵を放出するためにチャネルに下向きの力を加えるためにガスを提供するための、マニホールドチャネルと流体連通しているガス入口を有し得る。
別の態様において、水からゼブラフィッシュの卵などの1つまたは複数の試料を取り出し、それらを、保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器に入れるための方法が開示される。本方法は、試料の少なくとも一部を、保持構造の開口部と接触させて取り込むように、液体の一部を、複数の開口部を通して、保持構造中に取り込む工程と、差圧を用いて、試料を、保持構造の開口部と接触させて保持する工程と、試料を保持構造の開口部と接触させて保持しながら、保持構造または保持固定具の少なくとも一方を他方に対して移動する工程と、保持構造から、保持固定具の個別の受け器中に試料を放出する工程とを含む。多くの実施形態において、保持構造または保持固定具の少なくとも一方を移動する工程は、試料を放出する前に、容器中の液体から保持構造を取り出す工程を含む。ある実施形態において、保持構造から試料を放出する工程は、圧力を上昇させて、保持構造から試料を排出する工程を含む。さらなる実施形態において、試料の放出は、約0.1〜約0.5秒間の範囲内の期間にわたって行われ得る。
別の態様において、ハンドヘルドワンドを用いて、水から1つまたは複数のゼブラフィッシュの卵を取り出し、ゼブラフィッシュの卵を、保持固定具の1つまたは複数の受け器に入れる方法が開示される。本方法は、ガス出口に接続された真空源を作動させる工程と、ゼブラフィッシュの卵が開口部において捕捉されるようにマニホールドチャネルに接続された複数の開口部を通して水を取り込むために、1つまたは複数のゼブラフィッシュの卵を含有する水にワンドを入れる工程と、卵を開口部において捕捉しながら卵の上のマニホールドチャネル中の水をパージするように真空源を作動させたままガス源を提供する工程と、複数のチャネルを通して加圧ガス源を提供して、ゼブラフィッシュの卵をマルチウェルプレートに放出する工程とを含む。
本方法は、ゼブラフィッシュの卵などの試料の1つまたは複数が、保持構造の開口部と接触されて保持されるときを感知する工程を含み得る。例えば、1つまたは複数の流量センサーが、開口部の1つまたは複数を通る液体の流量を測定するのに使用され得る。測定された流量を用いて、試料の1つまたは複数が、開口部と接触されて保持されるときを判定することができる。
液体中に分散された試料の数は比較的多いことがある。例えば、場合によっては、少なくとも100種の試料が液体中に分散されていることがある。他の場合、300種以上の試料が液体中に分散されていることがある。
収集または採取された試料は、保持固定具の個別の受け器中に分配され得る。保持固定具は、個別の受け器を有する複数の異なるタイプの保持固定具であり得る。最も一般的には、保持固定具は、6、12、24、48、96、384または1536ウェルプレートなどの市販のマルチウェルプレートであり得る。したがって、個別の受け器は、マルチウェルプレートの個々のウェルであり得る。例えば、ハンドヘルドワンドは、30個のゼブラフィッシュの卵などの複数のゼブラフィッシュの卵を、6ウェルプレートの1つのウェルに入れるのに使用され得る。他の場合、ハンドヘルドワンドは、96個のゼブラフィッシュの卵を、96ウェルプレートのウェルに個別に入れるなど、個々のゼブラフィッシュの卵を、ムチウェル(muti−well)プレートの1つのウェルに入れるのに使用され得る。保持固定具はまた、ペトリ皿または1つまたは複数の受け器を有する任意の他の好適な固定具であり得る。
一定量の液体(例えば、水)が、試料のそれぞれとともに放出され得る。例えば、保持固定具がマルチウェルプレートである場合、試料および液体の放出は、マルチウェルプレートの複数のウェルのそれぞれが、試料および一定量の液体のうちの一方のみを含有するように行われ得る。
ゼブラフィッシュの卵の収集または採取に加えて、ハンドヘルドワンドは、種子、ビーズ、卵、および/または他の卵または胚などの他のタイプの試料を収集または採取するのに使用され得る。以下に、考えられる試料の非排他的な一覧を提供する。例えば、卵は、発達して生物になることが可能であり得る。卵は、受精卵および/または未受精卵であり得る。試料は、無脊椎動物の卵および/または脊椎動物の卵を含み得る。無脊椎動物の卵は、ハエの卵、蠕虫の卵、および/またはクモの卵などの昆虫の卵を含み得る。蠕虫の卵は、環形動物門(Annelida)、毛顎動物門(Chaetognatha)、線形動物門(Nematoday)、紐形動物門(Nemertea)、および/または扁形動物門(Platyhelminthese)を含み得る。蠕虫の卵は、カエノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)の卵を含み得る。脊椎動物の卵は、魚の卵および/またはカエルの卵を含み得る。魚の卵は、真骨魚類の卵、ゼブラフィッシュの卵、サケ科の魚の卵、サケの卵、大西洋サケの卵、カワマス(salvelinus fontinalis)、ブラウントラウト(salmo trutta)、マスノスケ(oncorhynchus tshawytscha)、シロザケ(oncorhynchus keta)、ギンザケ(oncorhynchus kisutch)、カットスロートトラウト(oncorhynchus clarki)、レイクトラウト(salvelinus namaycush)、カラフトマス(oncorhynchus gorbuscha)、ニジマス(oncorhynchus mykiss)、クニマス(oncorhynchus nerka)、マスの卵、バスの卵、シーバスの卵、および/またはゴウシュウマダイの卵を含み得る。カエルの卵は、アメリカアカガエルの卵、西洋コーラスガエル(western chorus frog)の卵、ノーザンスプリングピーパー(northern spring peeper)の卵、キタヒョウガエルの卵、カワカマスカエルの卵、東部アメリカヒキガエル(eastern American toad)の卵、東部ハイイロアマガエル(eastern gray tree frog)の卵、コープハイイロアマガエルの卵、Blanchardのコオロギガエル(Blanchard’s cricket frog)の卵、ミンクフロッグ(mink frog)の卵、アオガエルの卵、および/またはウシガエルの卵を含み得る。
本方法は、試料を、保持構造の開口部と接触させて保持しながら、複数の開口部に連結された少なくとも1つのマニホールドチャネルを通してガスを取り込んで、少なくとも1つのマニホールドチャネルから液体をパージする工程を含み得る。本方法は、少なくとも1つのマニホールドチャネルからパージされた液体を、少なくとも1つのマニホールドチャネルを通して取り込まれたガスから分離する工程を含み得る。本方法は、少なくとも1つのマニホールドチャネル中の圧力を上昇させて、保持構造から試料を放出する工程を含み得る。
ワンドヘッドの開口部は、保持固定具の個別の受け器と位置合わせされるように構成され得る。例えば、ワンドヘッドの開口部は、第1の配列を画定することができ、マルチウェルプレートの個別の受け器は、第2の配列を画定することができる。ワンドヘッドまたはマルチウェルプレートのいずれかが、第1の配列を、第2の配列と位置合わせするように移動され得る。
液体は、収集または採取される試料に好適な速度で開口部のそれぞれを通して取り込まれ得る。例えば、比較的小さい生体試料の収集に関与するある実施形態において、液体は、好ましくは、約1〜約20ml/分の速度で、より好ましくは約2〜約10ml/分の速度で、開口部のそれぞれを通して取り込まれる。
複数の開口部のそれぞれは、円錐状の表面であり得る。また、複数の試料のそれぞれは、円錐状の表面のうちの関連する表面と接触されて取り込まれ得る。
別の態様において、容器中の液体中に分散された複数の試料(例えば、生体試料、粒子状物質の試料)を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための装置が開示される。この装置は、表面および複数の保持チャネルを有する保持構造を含み、各保持チャネルが、差圧を用いて、試料の1つを保持するようなサイズの開口部を画定するように表面まで延在する。この装置は、保持チャネルと流体連通している流体ポンプであって、差圧を用いて、試料の少なくとも一部を、保持構造の開口部と接触させて取り込むため、および、保持構造を容器中の液体から取り出しながら、差圧を用いて、試料の少なくとも一部を、保持構造の開口部と接触させて保持するために、液体の一部を、保持チャネルを通して取り込むように動作可能な流体ポンプをさらに含む。この装置は、保持構造の開口部から、保持固定具の個別の受け器中に試料を放出するように制御可能である。多くの実施形態において、圧縮ガスが、複数のチャネルおよびそれらの関連する開口部と流体連通するように、圧縮ガスの供給源が、ガス入口を介して装置に連結され得る。流量制御機構が、複数のチャネルを介した装置中への圧縮ガスの導入を制御し得る。「放出」ボタンを押すことによる、流量制御機構を介したチャネル中への圧縮ガスの導入により、ワンドヘッドから試料を放出することができる。
多くの実施形態において、この装置は、差圧によって、試料を装置と接触させて保持しながら、開口部を通して取り込まれた液体の一部をパージするように動作可能である。例えば、この装置は、保持チャネルと流体連通している少なくとも1つのマニホールドチャネルと、少なくとも1つのマニホールドチャネルを通して流体ポンプと流体連通しているガス入口と、ガス入口から少なくとも1つのマニホールドチャネルへのガスの流量を制御するための入口流量制御機構とを含み得る。入口流量制御機構は、差圧によって、試料をワンドヘッドと接触させて保持しながら、少なくとも1つのマニホールドチャネル中にガスを取り込んで、少なくとも1つのマニホールドチャネルから液体をパージするようにガスを導入するように制御可能であり得る。この装置は、少なくとも1つのマニホールドチャネルおよびガス入口と流体連通しており、かつ、マニホールドチャネルを通るガスの流量をより均一に分配するためにそれらの間に配置された少なくとも1つの流量制御部を含み得る。ある実施形態において、入口制御機構は、ワンドヘッドから試料を放出するための上記の圧縮ガス入口と同じであり得る。したがって、試料の放出と、試料のパージとの間の主な相違は、圧縮ガス源の流量であり得る。圧縮ガス源についてより多い流量が、試料を放出するのに使用され得る一方、より少ない流量が、液体をパージするのに使用され得る。他の実施形態において、「パージ」ボタンを押すことで、室内の周囲空気によるマニホールドチャネルの充填(backfilling)を可能にする。
少なくとも1つのマニホールドチャネルおよび保持チャネルは、液体が少なくとも1つのマニホールドチャネルからパージされるとき、一定量の液体が保持チャネル中に残るように構成され得る。例えば、液体が少なくとも1つのマニホールドチャネルからパージされるとき、一定量の液体が保持チャネル中に残るように、少なくとも1つのマニホールドチャネルは、第1の方向に延在することができ、保持チャネルは、第1の方向と異なる第2の方向に延在することができる。少なくとも1つのマニホールドチャネルは、ガスが少なくとも1つのマニホールドチャネル中に取り込まれるとき、少なくとも1つのマニホールドチャネル中から水を除去するように成形され得る。保持チャネルは、液体が少なくとも1つのマニホールドチャネルからパージされるとき、一定量の液体(例えば、約3.4μL以下、または約1.7μL以下)を保持し得る。
多くの実施形態において、保持構造の開口部は、保持固定具の個別の受け器と位置合わせされるように構成される。例えば、保持構造の開口部は、第1の配列を画定することができ、保持固定具の個別の受け器は、第2の配列を画定することができ、ワンドヘッド(ひいては、ワンドの基部に取り付けられた保持構造)と保持固定具との間の相対移動を用いて、第1の配列を第2の配列と位置合わせすることができる。
この装置は、保持構造の開口部と接触されて保持されている試料の1つまたは複数の存在を感知するための1つまたは複数のセンサーを含み得る。例えば、この装置は、複数のセンサーを含むことができ、センサーのそれぞれは、保持チャネルのうちの関連する保持チャネルを介して保持されている試料の1つの存在を感知するように位置決めされる。センサーは、保持チャネルのうちの関連する保持チャネルを通る流量の変化を感知するように位置決めされた流量センサーを含み得る。この装置は、センサーと連結され、かつ、試料のうちの少なくとも1つが保持チャネルのうちの関連する保持チャネルを介して保持されるときを判定するように構成された回路を含み得る。この装置は、センサーと連結され、かつ、複数の開口部のうちのどの開口部が試料の1つを保持しているかを示すように構成されたディスプレイを含み得る。
この装置は、様々な数の開口部を有するように構成され得る。例えば、この装置は、10〜500個の開口部を含み得る。あるいは、この装置は、30個の開口部を有するように構成され得る。この装置はまた、市販のウェルプレートと同じ数の開口部、すなわち、6、12、24、48、96、384または1536ウェルプレートを有するように構成され得る。この装置は、1つの試料を、保持固定具の個別の受け器中に放出するように構成され得る。この装置は、任意の数の試料が保持固定具の個別の受け器中に放出され得るように構成され得る。例えば、この装置は、2、3、4、5種、またはそれを超える種類の試料を、24ウェルプレートの各ウェル中に放出するように構成され得る。この装置は、24ウェルプレートの各ウェルに複数の試料を放出することに限定されず、必要に応じて開口部を配置することによって、任意の市販のマルチウェルプレートの各ウェル中に複数の試料を放出するように構成され得る。例えば、この装置は、6ウェルプレートの1つのウェル中に30種の試料を放出するように構成され得る。
多くの実施形態において、開口部の少なくとも1つは、関連する保持チャネルからワンドヘッドの表面へと外向きに広がる円錐状の表面を含む。円錐状の表面は、試料が保持されるとき、試料のうちの関連する試料の外面に接触するように構成され得る。
多くの実施形態において、この装置は、特定の試料を収集または採取し、移すのに使用するように構成される。例えば、この装置は、関連する方法に関して上述される試料のいずれか1つまたは複数を収集または採取し、移すのに使用するように構成可能であり得る。
本明細書における本発明の性質および利点のさらなる理解が、本明細書の詳細な説明および添付図を参照して実現され得る。
多くの実施形態に係る、容器中の液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための自動システムを概略的に示す。 多くの実施形態に係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器中に分配するための方法を示すブロック図である。 多くの実施形態に係る、差圧によってワンドヘッドの保持構造と接触されて保持された例示的な試料を概略的に示す。 多くの実施形態に係る、マルチウェルプレートを用いて試料を収集または採取し、移すように構成されたワンドヘッドの保持構造の位置合わせを概略的に示す。 多くの実施形態に係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すためのワンドを示す斜視図である。5b、図5aのワンドのヘッド部分を示す拡大斜視図である。 6a、多くの実施形態に係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための装置を概略的に示す。6b、図6aの装置のヘッド部分を示す概略的な断面図である。 7a、多くの実施形態に係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための96個の開口部を有する保持構造を示す底面図である。7b、図7aの保持構造の断面図である。7c、図7aおよび7bの保持構造中の開口部および保持チャネルを示す断面図である。 7d、図7a、7b、および7cの保持構造と接触された例示的な1mmの直径の試料の保持を示す断面図である。7e、図7a、7b、および7cの保持構造と接触された例示的な2mmの直径の試料の保持を示す断面図である。 ある実施形態に係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための装置のマニホールドを示す斜視図である。8b、図8aのマニホールドの端面図である。 ある実施形態に係る、図7a〜7eの保持構造のためのマニホールドの端面図である。9b、ある実施形態に係る、マニホールドチャネルを示す図9aのマニホールドの断面図である。9c、ある実施形態に係る、入口チャンバとマニホールドチャネルとの間に配置されたマニホールドチャネル流量制限部を示す図9aのマニホールドの断面図である。9d、ある実施形態に係る、出口チャンバと流体連通しているガス出口を示す図9aのマニホールドの断面図である。 10a、96個の開口部を有するワンドヘッドのための1つのマニホールドの設計を示す概略図である。10b、96個の開口部を有するワンドヘッドのための2つのマニホールドの設計を示す概略図である。 10c、96個の開口部を有するワンドヘッドのための4つのマニホールドの設計を示す概略図である。 本発明の多くの実施形態に係る、容器中の液体中に分散された例示的な試料を収集または採取するように位置決めされたワンドの使用を概略的に示す。 本明細書に開示される方法、装置、およびシステムを用いて、収集または採取され、移され得る例示的な試料を示す。 多くの実施形態に係る、液体中に分散された魚の卵を収集または採取し、収集または採取された魚の卵を、保持固定具の個別の受け器中に分配して、試験物質への曝露に対するそれらの応答を観察するための方法を示すブロック図である。 30個の開口部を有するワンドヘッドにおいて測定された開始時真空圧力および最終真空圧力を示すグラフである。
上記は、類似の参照符号が異なる図にわたって同じ部分を指す添付の図面に示されるように、本発明の実施形態例の以下のより具体的な説明から明らかであろう。図面は必ずしも縮尺どおりではなく、その代わりに、本発明の実施形態を示す際に強調されている。
定義
特に定義されない限り、本明細書において使用される全ての技術用語および科学用語は、本発明が属する技術分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。以下の参照文献は、本発明に使用される用語の多くの一般的な定義を当業者に提供するものである:Singleton et al.,Dictionary of Microbiology And Molecular Biology(2d ed.1994);The Cambridge Dictionary of Science and Technology(Walker ed.,1988);およびHale & Marham,The Harper Collins Dictionary of Biology(1991)。本明細書において使用される際、以下の用語および語句は、特に規定されない限り、それらに与えられた意味を有する。本明細書に記載されるものと同様または等価の任意の方法および材料が、本発明の実施または試験に使用され得るが、好ましい方法および材料が記載されている。本発明の趣旨では、以下の用語および語句は、本明細書において使用される際、以下の一般的な意味を有することが意図される:
本明細書において使用される際の「被験体」という用語は、動物を含む。本明細書において使用される際の「動物」という用語は、脊椎魚(vertebrate fish)などの脊椎動物、あるいは昆虫または蠕虫などの無脊椎動物を含む。脊椎魚としては、例えば、ゼブラフィッシュ、メダカ、ジャイアント・レリオ(Giant rerio)、およびフグなどの真骨魚類が挙げられる。本明細書において使用される際の「真骨魚類」という用語は、真骨区(Teleostei)または真口亜綱(Teleostomi)(骨格および放射状のひれを有する多くの魚からなる群)を意味するかまたはそれに属する。真骨魚類としては、例えば、ゼブラフィッシュ、メダカ、ジャイアント・レリオ(Giant rerio)、およびフグが挙げられる。
「卵」という用語は、未授精卵および受精卵の両方を指す。したがって、「ゼブラフィッシュの卵」という用語は、未授精のゼブラフィッシュの卵および受精したゼブラフィッシュの胚の両方を指す。同様の用法が、他の種についての同様に意図される。
本明細書において使用される際の「胚」または「胚の」という用語は、発育および分化の初期の段階の生物であって、より高等動物の形態では、融合して胎児期に入るが、より下等動物の形態では、幼生期(larval life)の開始で終了する生物体を意味する。
本明細書において使用される際の「保持固定具」という用語は、マルチウェルプレート(マイクロプレートまたはマイクロタイタープレートとしても知られている)、ペトリ皿、または1つまたは複数の受け器を有する任意の他の好適な固定具を意味する。
本明細書において使用される際の「幼生」または「幼生の」という用語は、胚形成と成体との間の、脊椎魚(例えば、ゼブラフィッシュ、メダカ、ジャイアント・レリオ(Giant rerio)、およびフグなどの真骨魚類を含む)などの、無脊椎動物および脊椎動物を含む様々な動物のいずれかの段階を意味する。
生物に関連する「生理学的活性」は、生物の任意の正常な過程、機能、または活性として本明細書において定義される。
「予防活性」は、疾病の兆候または症状を示さないかあるいは疾病の初期の兆候または症状を示すに過ぎない被験体に投与された場合、被験体が病変を発生させるリスクを減少させ、低下させ、または防ぐ、例えば、薬剤(agent)、遺伝子、核酸セグメント、医薬品、物質、化合物、または組成物の活性である。
「治療活性」は、病変を示す被験体に投与された場合、病理学的兆候または症状を減少させるかまたはなくす、例えば、薬剤、遺伝子、核酸セグメント、医薬品、療法、物質、化合物、または組成物の任意の活性として本明細書において定義される。薬剤に関連する「治療上有用な」という用語は、その薬剤が、病変または疾病の病理学的兆候または症状を減少させ、軽減し、治療し、またはなくすのに有用であることを意味する。
いくつかの態様が、水から試料を取り出すことについて記載されるが、水にはイオンおよび他の材料が溶解されていることがあり、したがって、純水である必要がないと考えられる。
本発明の実施形態例の説明が以下に続く。
以下の説明において、本発明の様々な実施形態が記載される。説明のために、具体的な構成および詳細が、実施形態の十分な理解を提供するために記載される。しかしながら、本発明は、具体的な詳細なしで実施され得る。さらに、説明される実施形態を分かりにくくしないために、周知の特徴が、省略または簡略化されていることがある。
本明細書に記載される実施形態は、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための方法、装置、およびシステムに関する。このような方法、装置、およびシステムは、医学研究、水産業における用途、ブリーダーによる使用のための用途などの多くの用途を有する。セクションIにおいて、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための方法、装置、およびシステムが記載される。セクションIIにおいて、ゼブラフィッシュの卵、種子、組合せビーズ、卵、胚および器官、例えば目などの試料を収集または採取し、移すための装置のサイズおよび流体流量パラメータを決定するための実験研究が記載される。
I.試料を収集または採取し、移すための方法、装置、およびシステム
類似の参照符号がいくつかの図にわたって類似の部分を表す図面をここで参照すると、図1は、多くの実施形態に係る、容器110中の液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具115の個別の受け器に移すためのシステム100を示す。システムは、ワンド105と、液体を保持し、液体中に分散された試料を有する容器110と、1つまたは複数の個別の受け器を有する保持固定具115とを含む。ワンド105は、試料の1つまたは複数を、ワンド105のヘッドと接触させて取り込み、ワンド105を液体から取り出す際に差圧を用いて試料を保持するように構成される。多くの実施形態において、ワンド105のヘッドは、複数の開口部を含み、開口部を通して液体を取り込んで、試料の少なくとも一部を関連する開口部と接触させて取り込み、その後、差圧を用いて、試料を関連する開口部と接触させて保持する。ワンド105と、個別の受け器を有する保持固定具115との間の相対移動を用いて、保持された試料を、個別の受け器を有する保持固定具115中に放出するように、ワンド105を位置決めすることができる。多くの実施形態において、ワンド105は、保持された試料を、保持固定具115の対応する個別の受け器中に放出する前に、保持固定具115中の個別の受け器の対応する一連の位置と位置合わせされ得る一連の位置に試料を保持するように構成される。他の実施形態において、ワンド105は、複数の試料を、保持固定具115の1つの個別の受け器中に放出するように構成される。
ワンド105は、手動で操作可能であり、および/または任意に、ワンド105の自動操作のための、例えばロボットアーム120といった機構と連結され得る。任意選択のロボットアーム120の操作は、有形的表現媒体135に保存されたプログラム130を実行する任意選択のプロセッサシステム125によって制御され得る。アーム120は、ワンド105を、所望の位置および/または向きに移動するために多自由度を有して構成され得る。例えば、アーム120は、最大で3の並進自由度および最大で3の回転自由度でワンド105を移動するように構成され得る。例えば、アーム120は、保持固定具115中への試料の放出の前に、自動注入装置による試験物質の注入のためにワンド105に保持された試料を配向するように構成され得る。ワンド105のヘッドは、差圧を用いて試料を保持するようなサイズの開口部を含む。プロセッサシステム125は、ワンド105を容器に入れて、試料を収集または採取し、ワンド105を、容器110から個別の受け器を有する保持固定具115に移動し、保持された試料を、保持固定具115の関連する個別の受け器中に放出する前に、ワンド105を、個別の受け器を有する保持固定具115と位置合わせするように構成され得る。
ワンド105は、1つまたは複数の試料がワンド105のヘッドと接触されて保持されているときを感知する1つまたは複数の任意選択のセンサーを含み得る。例えば、1つまたは複数のセンサーは、ワンドヘッド105の開口部のそれぞれを通る液体の流量を測定するように配置され、構成された流量センサーを含み得る。ワンド105は、ヘッド105からプロセッサシステム125へと延在するセンサー線140によってプロセッサシステム125に接続され得る。プロセッサシステム125は、1つまたは複数のセンサーからの測定信号に応答してワンド105のヘッドと接触されて保持されている1つまたは複数の試料の存在を判定するように構成され得る。
任意選択のディスプレイ145が、1つまたは複数の試料が、ワンド105のヘッドと接触されて保持されているときを示すためのプロセッサシステム125に連結され得る。ディスプレイは、試料がワンド105のヘッドの対応する開口部を介して保持されるときを示す1つまたは複数の照明150を含み得る。例えば、ディスプレイは、各開口部のための照明150を含むことができ、各センサーは、試料が該当する特定の開口部に保持されるときに照明されるディスプレイの1つの照明150と結び付けられ得る。システム100および/またはプロセッサシステム125のユーザが、十分な数の試料がワンド105のヘッドによって保持されるという判定に応答して、ヘッド105を、容器110から個別の受け器を有する保持固定具115に移動させる命令を出すことができる。ディスプレイは、例えば、1つまたは複数の試料がワンド105から放出できなかったときを判定することによって、ワンド105が適切に機能しているかどうかを評価するためのシステム診断にも使用することもできる。少なくとも流量センサーが用いられる場合、流量センサーは、ワンドヘッドの開口部を通る液体の流量を測定することによって、ワンド105のヘッドの閉塞(例えば、開口部と流体連通しているワンドヘッドの開口部または内部通路の閉塞)を検出するのに使用され得る。
図2は、多くの実施形態に係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器中に分配するための方法200を示す。本明細書に開示される装置およびシステムは、方法200の工程の全てではないにしてもほとんどを実施するのに使用され得る。工程210において、液体が、開口部を通して取り込まれて、液体中に分散された試料が捕捉される。開口部は、試料が開口部と接触されて取り込まれるときに開口部を通過することができず、その代わりに(工程220において)差圧を用いて保持されるように構成され、そのようなサイズである。工程230において、例えば、液体および分散された試料を保持する容器と、試料を捕捉するのに使用される開口部を有する収集または採取ヘッドとの間の相対移動によって、保持された試料は、液体から取り出される。開口部を通して取り込まれた液体の一部は、工程240においてパージされ得る。以下により詳細に記載されるように、液体のこのようなパージは、差圧を用いて試料を保持しながら行うことができる。工程250において、保持された試料は、保持固定具に対して移動される。工程260において、保持された試料は、保持固定具の個別の受け器中に放出される。本明細書に記載される装置およびシステムを考慮して当業者に明らかであろうように、さらなる工程および/または副工程が可能である。
図3は、多くの実施形態に係る、差圧によってワンドヘッドの保持構造と接触されて保持される例示的な試料(例えば、ゼブラフィッシュの卵300)を示す。保持構造320は、複数の開口部310を含み、各開口部は、関連する保持チャネル315と流体連通している。液体が、矢印317の方向に保持チャネル315のそれぞれを通して取り込まれて、試料が、ワンドヘッドの保持構造320の関連する開口部310と接触されて取り込まれる。試料300が開口部310と接触されると、試料300は、部分的におよび/または実質的に、保持チャネル315を通るさらなる液体流れを阻止し、それによって、差圧が形成されるように保持チャネル315における圧力を低下させる。差圧は、試料300を、保持構造320の開口部310と接触させて保持する。多くの実施形態において、開口部310は、関連する保持チャネル315から、ワンドヘッド320の保持構造の露出された外面350へと外向きに広がる円錐状の表面325を含む。保持された試料への損傷の可能性を低下させるために、例えば、保持された試料の好適な部分にわたる差圧の結果として試料に対して加えられる力を分配しながら試料を保持するために、円錐状の表面325は、特定の試料と適合するように構成され得る。保持構造320の上面345は、マニホールドの下面に連結され得る。
多くの実施形態において、ワンドヘッドの保持構造320は、開口部310によって保持される試料300の存在を判定するために位置決めされた複数の液体流量センサー330を含む。流量センサー330のそれぞれは、ワンドヘッドの保持構造320の保持チャネル315の1つにおける流体流量を測定するために配置され得る。流量センサー330は、液体の流量を測定するための公知のセンサー、例えばマイクロセンサーであり得る。保持チャネル315の開口部が、1つの試料300を受け入れるようなサイズであり得る場合、流量センサー330は、チャネルにおける液体の流量の減少に応答してチャネルにおける試料300の存在を判定することができる。液体流量センサーが示されているが、多くの公知のセンサー(例えば、圧力変換器)が、チャネルにおける試料の存在を判定するためにチャネル315に連結され得る。
センサー330のそれぞれは、センサーからの信号を伝送するための線に連結され得る。例えば、第1のセンサー330が、線1(335)に連結され得、第2のセンサー330が、線2(340)に連結され得る。流量センサー信号は、センサー330に連結された線335または340に沿って伝送され得る。これらの線は、電気信号を伝送する公知の方法、例えば、プリント回路線を含み得る。
収集または採取される一部の試料(例えば、ゼブラフィッシュの卵300)は、水より高い密度を有するため、容器の底に沈む傾向がある。各開口部310を通る水の流量は、試料300の大部分に被害または損傷を与えることなく、容器の底部から開口部310中に上向きに試料300を取り込むように構成され得る。このような流量は、試料の集団(population)を表す試料の実験的数(empirical number)について実験的に測定され得る。各開口部310を通る流量(例えば、一部の試料の場合、約1ml/分〜約20ml/分)が、容器の底部の上面から開口部中に試料を取り込むのに使用され得る。
図4は、保持固定具(例えば、マルチウェルプレート)410と、試料を収集または採取し、移すように構成されたワンドヘッド405の保持構造400との位置合わせを示す。保持固定具410は、試料を受け入れる個別の受け器(例えば、ウェル)415を含む。ワンドヘッド405の保持固定具410および/または保持構造400上に位置する位置合わせ構造420が、個別の受け器が試料435を受け入れるように、保持固定具410の個別の受け器415を保持構造の開口部と位置合わせするように構成され得る。保持固定具410は、上面425および下面430を有する。ガス(例えば、窒素または空気)が、ワンドヘッド中に注入されて、試料が個別の受け器415中に排出され得る。
図5aは、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すためのワンド500を示す。ワンド500は、ヘッド505と、ネック部材520を介してヘッド505と連結されたハンドル510とを含む。ヘッドは、ヘッド505が槽(vessel)中に位置決めされるとき、槽、または容器から試料を収集または採取するように構成される。ヘッド505は、試料を収集または採取するようなサイズの開口部が形成された保持構造515を含む。ハンドル510は、試料を収集または採取するために、ヘッド505を槽に手作業で入れるのに使用され得る。その代わりにまたはそれに組み合わせて、ハンドル510またはネック部材520の少なくとも一方が、試料の自動移送のためのロボットシステム100に連結され得る。パージボタン530が、ヘッド505と連結され、試料が放出される前にヘッド505から液体をパージするためにガスを導入するように構成され得る。放出ボタン525が、ヘッド505と連結され、試料を放出するためにヘッド505中への圧縮ガスの流量を制御するように構成され得る。パージボタン530および放出ボタン525は、ネック部材520の上部の近くに位置する必要はなく、側面に沿ってまたは他の箇所に位置し得る。場合によっては、放出される水の体積は、約3.4μL以下または約1.7μL以下であり得る。
図5bは、図5aのワンド500のヘッド505を示し、ここで、保持構造515は、試料を受け入れ、差圧によって試料を保持するようなサイズの開口部535を有する。開口部535は、ワンドヘッド505の保持構造515の下面に形成され、それによって、真空がヘッド505に加えられたとき、1つの試料が各開口部535に保持され得るようになっている。開口部535は、真空がヘッド505に加えられたとき、各開口部535が、1つの試料を収集または採取するようなサイズであり得る。ワンドヘッド505の保持構造515の下面は、試料と光学的に対照をなす(contrast optically)ように構成された表面であり得、それによって、ユーザが、試料が開口部535において保持されるときを判定することができる。いくつかの試料は、部分的に透明であり、少なくとも一部の光を散乱させることができ、それによって、ワンドヘッド505の保持構造515の下面における対照的な光学特性が、保持構造515において保持された試料を視覚的に検出するのに役立ち得る。ワンドヘッド505の保持構造515の開口部に保持された試料の光学的検出を強化するために、下面は、色、濃淡、色素、または陽極酸化層のうちの少なくとも1つであり得る。
図6aは、ある実施形態に係る、例えば、図5aおよび5bのワンドに係る、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、保持固定具の個別の受け器に移すための装置を概略的に示す。この装置は、ワンド600および関連する弁、流量制御装置、および管路を含み、これらは、開口部を通して水を取り込んで、試料を開口部と接触させて取り込み、試料を開口部と接触させて保持しながら試料の上のマニホールドチャネルをパージし、試料を放出するように構成されている。ワンド600のヘッド605は、マニホールドチャネル620を介してガス出口615と流体連通しているガス入口610を含む。マニホールドチャネル620は、ワンドヘッド605の保持構造630における開口部625のそれぞれと流体連通している。ガス入口610は、パージ流量制御機構640およびパージボタン645を介してガス(例えば、空気)の供給源635と流体連通している。パージ流量制御機構640は、二位置弁(例えば、開位置および閉位置を有する弁)であり得るかまたは可変の流量を可能にする弁であり得る。ガス入口610は、放出流量制御機構655および放出ボタン660を介して圧縮ガスの供給源650とも流体連通している。放出流量制御機構は、二位置弁(例えば、開位置および閉位置を有する弁)であり得るかまたは可変の流量を可能にする弁であり得る。ガス出口615は、ガス出口615を介してヘッド605から取り込まれる流体の流量を調節するように制御可能な吸引流量制御機構670を介して流体ポンプ(例えば、真空源、機械式ポンプ)665と流体連通している。圧力計(例えば、「vac sense」)675が、吸引流量制御機構670とヘッド605の開口部625との間の好適な位置で真空のレベルを測定するために配置される。トラップ680が、ヘッド605から取り込まれた流体を、ガス(例えば、空気)と液体(例えば、水)とに分離するために、真空源665と吸引流量制御機構670との間に配置され得る。あるいは、吸引流量制御機構670および圧力計675は、トラップ680と真空源665との間に配置され得る。
パージ流量制御機構640が閉鎖されると、真空源665からの真空が、開口部625を通して、マニホールドチャネル620中に水を取り込む。試料の大部分を損傷することなく、試料を開口部と接触させて取り込むのに十分な流量で開口部625を通して水が取り込まれ得る。多くの実施形態において、各開口部を通る流量は、好ましくは約1〜約20ml/分、より好ましくは約2ml〜約10ml/分である。試料が開口部625と接触されて取り込まれる際、圧力計675は、保持された試料を過剰量の差圧にかけるのを避けるように、ガス出口615に加えられる真空圧力のレベルを調節するのに役立つ。
ガス(例えば、室内の空気)の供給源635が、パージボタン645を押す(これにより、パージ制御機構640が開放される)ことによって、マニホールドチャネル620中に導入され得る。パージボタン645を押すと、試料を開口部625と接触させて保持しながら、液体がマニホールドチャネル620からパージされる。液体をマニホールドチャネル620からパージすることによって、試料のそれぞれとともに後に放出される液体の量が、関連する開口部と連結された保持チャネル692に配置される液体の量に実質的に制限され得る。例えば、試料および試料とともに放出される液体を合わせた体積は、マルチウェルプレートのウェルの過剰な充填を避けるために、マルチウェルプレートの対応するウェルの体積未満に制限され得る。パージボタン645が押されると、差圧によって試料を開口部と接触させて保持するのに必要なマニホールドチャネル620における真空圧力をなくすことなく、マニホールドチャネル620から液体をパージするように選択されるパージ流量制御機構640によって制御される速度で、空気が、ガス入口610に流れ込む。パージボタン645が押されると、圧力計675は、差圧によって試料を開口部と接触させて保持するのに十分な、マニホールドチャネル620中の真空圧力を確保するために、ガス出口615に加えられる真空圧力のレベルを調節するのに役立つ。
放出ボタン660は、開口部625から試料を放出するために、放出流量制御機構655を開放するように動作され得る。放出ボタン660の動作は、試料が開口部625から放出されるかまたは場合によっては排出されるように、開口部625を介して試料に加えられる差圧を低下させるか、停止するか、またはなくすように、マニホールドチャネル620における圧力を上昇させる。放出ボタン660を押すことで、加圧ガス650(例えば、圧縮空気)を、ガス入口610を介してマニホールドチャネル620中に導入し、それによって、開口部から試料を放出するか、または場合によっては排出するようにマニホールドチャネル620中の圧力を上昇させる。空気が示されているが、例えば窒素ガスといった多くのガスが使用され得る。放出ボタン660が押されると、放出流量制御機構655によって制御される速度で、空気が、マニホールドチャネル620に流れ込む。流量は、圧縮空気の注入による試料外傷(例えば、ゼブラフィッシュの胚の死)を最小限に抑え、また、過剰な空気が試料を保持固定具の個別の受け器から噴出させることなく、試料が保持固定具の個別の受け器中に確実に留まるように構成され得る。圧縮空気の流量および圧力は、例えば、放出ボタン660が押されて放出が開始された後、約0.1〜約0.5秒間の範囲内の期間にわたって放出が行われるように調整され得る。このような放出速度により、試料の大部分に被害を与えることなく試料を放出することができる。さらなる範囲が、特定の試料の代表的な集団についての実験研究、例えば、卵または胚についての研究によって決定され得る。
圧縮ガスの供給源650はまた、ガス出口615と流体連通して真空源を生成するようにベンチュリ665に連結され得る。圧縮空気は、ベンチュリ665を通って通過し、排気685としてベンチュリを出る。ベンチュリの真空は、トラップ680に連結される。トラップ680は、ヘッド605のガス出口615から吸引された液体を収集するように構成される。吸引流量制御機構670は、トラップ680およびガス出口615に連結されて、ヘッド605から吸引された流体の流量を制御する。圧力センサー675は、ヘッド605から吸引流量制御機構670へと延在する真空ラインに連結され、真空ラインにおける真空を感知または測定するように構成される。
図6bは、図6aの装置のワンドヘッド605の断面を概略的に示す。複数の試料690は、1つの開口部当たり1つの試料で、複数の開口部625中に保持されて示されている。各開口部625は、試料690を保持するためにワンドヘッド605の保持構造630中に形成された保持チャネル692、例えば、ワンドヘッド605の保持構造630の底部に近い外径および減少した内径を有する保持チャネル692によって画定され得る。ガス出口615は、流体ポンプ665(例えば、真空源、機械式ポンプ、ベンチュリ)に連結されて、真空がガス出口615に加えられたとき、開口部625を通して液体が取り込まれる。少なくとも1つのマニホールドチャネル620が、保持チャネル692を流体ポンプと連結するように、ガス出口615と保持チャネル692との間に延在し得る。ガス出口チャネル694が、ガス出口615からマニホールドチャネル620へと延在し得る。ガス出口615とマニホールドチャネル620との間のガス出口チャネル694は、ガス出口615より断面積を小さくすることができ、それによって、生体試料が真空により開口部625中に入れられるとき、生体試料690の外傷および死が最小限に抑えられ得るように、ガス出口チャネル694がマニホールドチャネル620における真空を制限または抑制するようになっている。ガス出口チャネル694の断面積の制限により、マニホールドチャネル620に沿って圧力降下の均一性を高めることもでき、それによって、水が、向上された均一性でマニホールドチャネル620に連結された開口部を通して取り込まれるようになっている。マニホールドチャネル620は、ヘッド605に沿って内部に延在することができ、開口部625をガス出口615に連結し得る。ガス入口610は、ガス(例えば、空気)をマニホールドチャネル620に入れることができるように、ガス出口615と反対側のマニホールドチャネル620に連結され得る。ガス入口610からマニホールドチャネル620へと延在するガス入口チャネル696は、ガス入口610より断面積を小さくすることができる。ガス入口チャネル696は、差圧によって試料690を開口部625と接触させて保持するように、十分なレベルの真空圧力がマニホールドチャネル620中で維持されるように、ガスがガス入口チャネル696を通ってマニホールドチャネル620に流れ込むとき、ガス入口チャネル696にわたる十分な圧力降下を生成するようなサイズであり得る。ガスがマニホールドチャネル620を通って通過して、液体を保持チャネル692のそれぞれの中に保持しながらマニホールドチャネル620から液体をパージすることができるように、チャネル694および696のそれぞれが、底部においてマニホールドチャネル620に接続する。圧縮ガス650が、試料690を、開口部625から保持固定具の個別の受け器中に排出するように、ガス入口610中に注入され得る。
図7aは、保持構造700を示し、保持構造700は、ワンドヘッドの底面に取り付けられ得るため、ワンドヘッドの構成要素になり得る。この特定の図示において、保持構造700は、液体中に分散された試料を収集または採取し、収集または採取された試料を、96ウェルプレートのウェルに移すのに使用するための96個の開口部705を有する。96個の開口部は、例えば、8×12の配列で配置され得る。保持構造700は、保持構造700をマニホールドに取り付けるための取り付け孔710を含み得る。保持構造に形成された開口部の数は、市販のウェルプレート、例えば、6、12、24、48、96、384または1536ウェルプレートの開口部の数に対応し得る。この装置は、1つの試料を、保持固定具の個別の受け器中に放出するように構成され得る。この装置は、任意の数の試料が保持固定具の個別の受け器中に放出され得るように構成され得る。例えば、この装置は、2、3、4、5種、またはそれを超える種類の試料を、24ウェルプレートの各ウェル中に放出するように構成され得る。この装置は、24ウェルプレートの各ウェル中に複数の試料を放出することに限定されず、必要に応じて開口部を配置することによって、任意の市販のウェルプレートの各ウェル中に複数の試料を放出するように構成され得る。例えば、ハンドヘルドワンドは、30個のゼブラフィッシュの卵などの複数の試料を、6ウェルプレートの1つのウェルまたはペトリ皿に入れるのに使用され得る。ある実施形態において、開口部は、開口部の隣接行の間および開口部の隣接列の間を約0.354インチ空けた矩形の配列で配置される。
図7bは、図7aの保持構造700の側断面図を示す。保持チャネル715は、保持構造700を通って延在する開口部730を有し得る。保持構造700は、試料を収集または採取するように構成された下面720と、マニホールドに接触するように構成された上面725とを含み得る。保持構造700は厚さTspを有する。
図7cは、保持構造700の下面720の開口部730を画定するように保持構造700を通って延在する保持チャネル715を示す断面図である。各開口部730は、試料を保持するようなサイズであり得る。各保持チャネル715は、開口部730を、マニホールドのマニホールドチャネルに連結するように保持構造700を通って延在する。保持チャネル715は、軸735に沿って保持構造700を通って延在する。例えば、開口部730および保持チャネル715は、保持構造700が試料を収集または採取するために液体に入れられるとき、垂直軸735に沿って延在し得る。
図7dは、図7a、7b、および7cの保持構造700と接触された例示的な1mmの直径の試料740の保持を示す断面図である。保持構造700の保持チャネル715および開口部730は、収集または採取され、保持され、放出される試料のサイズに基づいた、例えば、試料のサイズに応じたサイズであり得る。例えば、試料がゼブラフィッシュの卵である場合、絨毛膜745の一部が、保持構造700と接触されて保持され得る。絨毛膜745は、胚750の周辺に配置された最も外側の膜であり、胚750を保護する働きを果たす。絨毛膜745は、胚750の外面に相当するほぼ球形の外面であり得る。絨毛膜745は、例えば、絨毛膜を上半分と下半分とに分割する赤道755にわたる直径を有する。開口部は、開口部直径Dを有し、保持チャネルは、チャネル直径Dを有する。保持構造700の下面760は、平滑な材料から構成された平滑な表面を有することができ、これにより、試料が放出されるときの、試料への損傷および保持構造700の下面760への試料の付着が最小限に抑えられる。保持構造700の下面760および/または開口部730は、研磨された表面、研磨された金属、平滑な金属、陽極酸化アルミニウム、アセタール、DELRIN、TEFLON、またはポリカーボネートのうちの少なくとも1つであり得る。
開口部730および保持チャネル715の寸法が、取り扱われる試料のサイズに基づき得るように、開口部730を画定する保持チャネル715の寸法は、下面760の近くで、多くのサイズの試料に対応するようなサイズであり得る。例えば、開口部730において保持チャネル715にわたる最大寸法を形成する開口部直径D、保持チャネル715にわたる最小寸法を形成するチャネル直径D、およびその間の傾斜面765は、試料を取り扱うために多くの方法でサイズ決定され、傾斜を付けられ得る。保持チャネル715にわたる最大寸法によって画定される開口部直径Dは、内側傾斜面765が開口部730からチャネル直径Dへと延在するように、チャネル直径Dより大きくすることができる。
開口部730において保持チャネル715にわたる最大距離を形成する開口部直径Dおよびチャネル直径Dは、取り扱われる試料740の直径に基づいたサイズであり得る。例えば、開口部直径Dは、取り扱われる最大の試料の直径の約100%以下、例えば、取り扱われる最大の試料の直径の75%に相当し得る。チャネルDの最小直径は、取り扱われる最小の試料の直径の約100%以下、例えば、取り扱われる最小の試料の直径の75%であり得る。例えば、約25mmの最大直径および約12mmの最小直径に対応するサイズの範囲を有する試料では、開口部直径Dは、約25mmであり得、最小チャネル直径Dは、9mmであり得る。
具体例として、保持チャネルおよび開口部は、受精したゼブラフィッシュの卵を取り扱うためのサイズであり得、これは、約1.0mmであり得る。例えば、最小保持チャネル直径Dは、ゼブラフィッシュの卵の最小サイズである1.0mmより小さいサイズであり得る。最小チャネル直径Dは、約0.25〜約1.0mmの範囲内、例えば約0.25mm〜約0.75mmの範囲内であり得、約0.5mmなどの、この範囲内の任意の値であり得る。保持チャネル715にわたる最大寸法を形成する開口部直径Dは、約0.35mm〜約2mm、例えば約0.5mm〜約1.5mmであり得、約0.8mmなどの、この範囲内の任意の値であり得る。
傾斜面765が開口部直径と最小直径との間に延在するように、下面760に沿った開口部直径Dは、試料740の直径未満であり得、保持チャネル715の最小直径Dは、開口部730の直径未満であり得る。開口部は、円錐状の表面765によって画定され得、円錐状の表面765は、傾斜角θで、保持構造700の下面760に対して傾斜され得る。傾斜角θは、例えば、約40度などの約30〜50度の範囲内であり得る。ほぼ球形の試料740が、保持チャネル715の軸735に対する接触方位角(azimuthal contact angle)φを画定するように保持チャネル715の軸735と試料を実質的に位置合わせするように開口部730中に保持され得る。接触方位角φは、試料740における、保持チャネル715の軸735に対して開口部730に接触する部分に該当し得る。円錐状の表面765との試料740の接触が、試料740と保持構造700との間にシールを形成し得るように、傾斜した円錐状の表面は、保持構造700に形成された環状領域を画定し得る。
試料の直径より小さい開口部直径Dの使用により、試料の取り扱いが向上され得る。試料直径より小さい開口部直径Dにより、試料が保持構造715の下面760を通過する程度を制限し、保持構造715への試料の付着を最小限に抑えることができる。例えば、図7dに示されるように、1mmの直径の試料740が、約0.8mmに等しい開口部直径Dおよび約0.5mmに等しいチャネル直径Dcを有する保持チャネル715によって保持されるとき、試料は、試料にわたる距離の約1/4mm以下だけ開口部中に延在する。1mmの試料は、傾斜した円錐状の表面765とともにシールを形成することもできる。さらに、約30〜約50度の傾斜角θを有する円錐状の表面765は、傾斜角θが、試料が傾斜面765に接触する場合の方位角φに近づくにつれて、試料を取り扱いやすくすることができ、試料740を差圧によって傾斜面765と接触させて保持しながら、試料740の変形を最小限に抑えることもできる。
図7eは、図7a、7b、および7cの保持構造と接触された例示的な2mmの直径の試料740の保持を示す断面図である。2mmの直径の試料740は、傾斜面765と下面760との交点で傾斜面765に接触し得る。試料740が、保持構造700によって保持されるとき、2mmの直径の試料740は、試料740にわたる距離の約10分の1以下だけ開口部730中に延在する。2mmの直径の試料740は、傾斜面765とともにシールを形成することもできる。
魚の多くの種、例えばゼブラフィッシュの絨毛膜745は、約1mmの外径を有する。したがって、図7dおよび7eに示されるように、1mm未満の直径を有する開口部730は、約1mmの外径を有する魚の受精卵の群を収集または採取するのに使用され得る。
試料740が、開口部730中に保持され、空気が、マニホールドチャネル中に導入されるとき、液体は、マニホールドチャネルからパージされるが、保持チャネル中に保持される。保持チャネルのそれぞれに保持された液体は、関連する保持された試料とともに後に放出され得る。
図8aは、図5aの装置とともに使用するためのマニホールド800を示す斜視図である。図8bは、マニホールド800の端面図を示す。マニホールド800は、ワンドヘッドの構成要素となる。マニホールド800は、保持構造に連結されて、真空を開口部により均一に分配し、また、試料が放出されるときに開口部を通って通過するガスをより均一に分配することができる。開口部間の圧力のこのより均一な分配により、試料への外傷を最小限に抑え、試料が確実に同じように処理され、ガス流れシステムのパラメータが最適化され得るようにすることができる。マニホールド800は、ブロック状の本体805を有し得る。ブロック状の本体805は、マニホールドチャネル815が形成された下面810を有し得る。マニホールドチャネル815は、突起820を画定するブロック状の本体805の下面810に機械加工され得る。突起820は、保持構造に接触し、かつマニホールドチャネル815を画定するように基部825から保持構造に向かって延在し得る。言い換えると、突起820は、マニホールドチャネル815の境界部を画定する。ブロック状の本体805は、保持構造をブロック状の本体805に取り付けるための少なくとも1つの取り付け孔830を有し得る。ブロック状の本体805は、ブロック状の本体805をネック部材に取り付けるための少なくとも1つのハンドル孔835も含み得る。ブロック状の本体805は、ガス入口チャネル840およびガス出口チャネル845を含み得る。
マニホールド800および保持構造は、保持構造における開口部の多くの構成のために構成され得る。例えば、保持構造は、5×6の配列の開口部を有することができ、この配列において、ブロック状の本体805が、5つのマニホールドチャネル815を有し、各マニホールドチャネル815が6つの保持チャネルと連結され、保持チャネルのそれぞれが開口部へと延在する。
図9aは、図7a〜7eの保持構造のためのマニホールドの端面図である。マニホールド900は。保持構造をマニホールド900に取り付けるための取り付け孔905を含む。マニホールド900は、保持チャネルに連結されたマニホールドチャネル915が形成された下側910を有し得る。例えば、マニホールド900は、保持構造が試料を収集または採取するために位置決めされるとき、保持構造に沿ってほぼ水平に延在するように構成された複数のマニホールドチャネル915を含み得る。
試料が差圧によって保持構造と接触されて保持されながら、液体がマニホールドチャネル915から実質的にパージされ得るように、マニホールドチャネル915のそれぞれは、第1の端部に入口チャンバ920を有し、第1の端部の反対側の第2の端部に出口チャンバ925を有し得る。各上流端部が保持チャネル915の上流に配置されるように、各マニホールドチャネル915の上流端部が、入口チャンバ920と交差する。各下流端部が保持チャネル915の下流に配置されるように、各マニホールドチャネル915の下流端部が、出口チャンバ925と交差する。マニホールドチャネル915全体を通して、特に、ガス入口チャネル945およびガス出口チャネル950からより離れたマニホールドチャネルにおいて、空気の流れ、および真空圧力もより均一に分配するために、制限部930が、各マニホールドチャネル915の上流端部に配置され得る。各マニホールドチャネル915は、チャネル幅Tを有し得、各制限部930は、制限部幅Tを有し得る。各マニホールドチャネル915は、チャネル高さも有し得、各制限部は、制限部高さを有し得、制限部の高さはチャネルの高さ未満である。制限部幅は、チャネル幅未満であり得る。突起935は、マニホールドチャネル915間に延在する。突起935は、基部940から延在して、保持構造に接触する。保持構造がマニホールド上に設置されるとき、保持構造がマニホールドとともにシールを形成するように、突起935および保持構造の周囲部分は、実質的に平面に沿って配置され得る。取り付け孔905が、保持構造をマニホールド900に取り付けるためにマニホールド900中に延在し得る。マニホールド900は、ガス入口945およびガス出口950を含み得る。
図9bは、図9aのマニホールドの断面図A−Aを示す。マニホールドチャネル915は、マニホールド900の下面955に形成されて示されている。マニホールドは、下側955の反対側の上側960を有し得る。
図9cは、入口チャンバ920と、関連するマニホールドチャネル915との間に配置されたマニホールドチャネル制限部930を示す図9aのマニホールドの断面図である。制限部930は、幅および高さを有し、それぞれ、マニホールドチャネル915の長さおよび高さ未満であり得る。入口チャンバ920は、マニホールドチャネル915に対してほぼ垂直に延在して、試料を放出する前にマニホールドチャネル915から液体をパージするために、空気がマニホールドチャネル915に入るのを可能にする。出口チャンバ925は、入口チャンバ920の反対側のマニホールドチャネル915のそれぞれと接続される。出口チャンバ925は、マニホールドチャネル915に対してほぼ垂直にかつ入口チャンバ920に対してほぼ平行に延在する。入口チャンバ920、出口チャンバ925、およびマニホールドチャネル915は、平面に沿って延在し、保持チャネルは、この平面に対してほぼ垂直に延在する。
図9dは、出口チャンバ925と流体連通しているガス出口950を示す図9aのマニホールドの断面図である。ガス出口950は、出口チャンバ925へと延在して、出口チャンバ925を真空源に連結する。
図10aは、図7a〜7eおよび9a〜9dのマニホールド1000についての予測される空気および水の流路を示す。ガスは、ガス入口1005を通って入る。水およびガスは、ガス出口1010を通って出る。マニホールドチャネル1015は、一連の突起1020によって隔てられる。マニホールドチャネル1015のそれぞれは、入口チャンバ1025と出口チャンバ1030との間を接続する。この特定の実施形態において、12個のマニホールドチャネル1015のそれぞれは、8つの開口部1035を有する。図5a〜5bおよび8a〜8bのワンドなどの、30個の開口部を有するワンドヘッドのマニホールド設計と比較して、図10aのマニホールド1000は、チャネル体積当たり増加した数の開口部、接続されたチャネルの増加した総体積、および開口部1035とガス入口1005および真空出口1010との間のより大きい最大距離を有する。動作の際、図10aのマニホールドは、開口部の100%の占有率を得るためにより大きい最終真空圧力(FVP)を必要とする。より高い最終真空圧力は、試料に被害を与える可能性が高いため、より低い最終真空圧力が望ましい。
図10bおよび10cは、96個の開口部を有するワンドヘッドのための代替的なマニホールド設計を示す。図10bのワンドヘッドは、2つのマニホールドを有し、各マニホールドは、ガス入口1005、入口チャンバ1025、ガス出口1010、および出口チャンバ1030を有する。図10cのワンドヘッドは、4つのマニホールド1002を有し、各マニホールドは、ガス入口1005、入口チャンバ1025、ガス出口1010、および出口チャンバ1030を有する。図10aと比較して、図10bおよび10cのマニホールド設計はそれぞれ、チャネル体積当たり減少した数の開口部、接続されたチャネルの減少した総体積、および開口部とガス入口および真空出口との間の減少した最大距離を有する。図10bおよび10cのマニホールド設計は、図10aのマニホールド設計と比較して、開口部の100%の占有率を得るためにより低い最終真空圧力(FVP)を必要とすることが予測される。
図11は、容器1110中の液体1135中に分散された例示的な試料1105を収集または採取するために位置決めされた、本明細書に記載されるようなワンド1100の使用を概略的に示す。容器は、液体1135を保持するように構成された内面1115と、ワンドヘッド1100を受け入れるようなサイズの開口部1120とを有する。保持構造1125の下面が容器1110の内面1115の上の所定の距離1130で位置決めされるように、ワンドヘッド1100は、槽1110中に下向きに延在し得る。容器中の液体1135は、関与する試料とともに使用するための多くの公知の溶液であり得る。例えば、試料1105がゼブラフィッシュの卵であるとき、容器1110中の液体1135は、ゼブラフィッシュの卵の生存に適した浸透圧を有する、ゼブラフィッシュの卵用の栄養を含む溶液であり得る。液体の一部を、保持構造1125の下面における開口部を通して取り込むように、真空が、ワンドヘッド1100に加えられる。関与する試料1105の密度が液体1135より高い場合、所定の距離1130に応じて液体1135を撹拌することが有用であり得る。位置決め構造1140は、保持構造1125の下面を、容器1110の内面1115の上の所定の距離1130で位置決めするためにワンド1100に固定され得る。位置決め構造1140は、ハンドルから延在し、槽1110の上部構造1145、例えば上部縁1145に接触し、所定の距離1130で保持構造1125の下面を位置決めするように構成されたプレート、環、および/または突起であり得る。所定の距離1130は、関与する試料に好適なように選択され得、例えば、試料の直径の約1.25〜約2.5倍の範囲内であり得る(例えば、直径が約1mm〜2mmの試料の場合、所定の距離は、約1.25〜約4mmであり得る)。保持構造1125の下面が、容器の内面の上の所定の位置1130にあるとき、位置決め構造1140は、容器1110の上面に沿って摺動され得る。
図12は、本明細書に記載される装置を用いて収集または採取され得る、試料の特定の例、この場合、コラゲナーゼ処理を用いて受精後5日目(dpf)のゼブラフィッシュ1210から取り出された目1205を示す。例えばコラゲナーゼなどによる酵素処理は、面倒な手作業の切開および単離された目に対する悪影響を伴わずに真骨魚類の無傷の身体から目を解離させるのに使用され得る。酵素処理を用いると、ゼブラフィッシュの目および身体は、ほぼ無傷のままである。例えば、コラゲナーゼによる酵素処理を用いると、ゼブラフィッシュの目および身体は無傷のままであり、約10%のゼブラフィッシュが、切り離された身体の眼窩に残っている目の血管の残留物を有するに過ぎない。目の処理(preparation)は、2008年6月11日に出願された、“Methods of Screening an Agent for an Activity in an Isolated Eye of a Teleost”という発明の名称の米国特許第7,897,363号明細書(その全開示内容が、参照により本明細書に援用され、実施形態に基づいた組合せに好適である)、および対応するPCT公報の国際公開第2008/154641号パンフレットに記載されている。
図13は、試験物質に対する胚(例えば、魚の胚、カエルの胚、無脊椎動物の胚、脊椎動物の胚)の応答を調べるための方法1300を示す。本明細書に記載される装置は、方法900の実行(performance)に使用され得る。
工程1310において、卵は受精させられる。卵は、受精後に胚と呼ばれる。工程1320において、卵は、槽に入れられる。卵は、好適な液体(例えば、水、水および好適な栄養の溶液)を含む槽に入れられ得る。工程1325において、本明細書に記載されるワンドのヘッドを槽中に位置決めするようにロボットアームを移動する命令が出される。工程1330において、ワンドヘッドは、命令に応答して、例えば、ロボットアームを用いて、槽中に位置決めされる。上述されるように、ワンドヘッドの開口部が、例えば、所定の距離で液体中に浸漬されるように、ワンドヘッドは、槽中に位置決めされる。工程1340において、真空が、ワンドヘッドに加えられて、卵が、ワンドヘッドと、特に保持構造の開口部と接触して取り込まれる。上述されるように、真空は、開口部を通して液体を取り込む。工程1345において、各開口部と関連するセンサーからの信号が処理される。センサーは、例えば、各開口部と連結された流量センサーを含み得る。信号の処理に基づいて、工程1347において、どの開口部が卵を保持しているかについての判定がなされる。工程1347の判定は、例えば、上述されるようにプロセッサシステムを用いて行われ得る。例えば、プロセッサシステムは、流れの閾値を下回る、開口部を通る液体の流れに応答して開口部が充填されることを判定することができる。工程1350において、空気が、上述されるようにマニホールドチャネル中に導入されて、マニホールドチャネルから液体がパージされる。工程1350は、例えば、十分な数の卵が開口部と接触されて保持されているという判定に応答して行われ得る。保持チャネルは、マニホールドチャネルと開口部との間に延在して、上述されるように、開口部をマニホールドチャネルに連結することができる。卵が開口部中に保持され、液体がマニホールドチャネルからパージされているとき、一定量の液体が、各卵の上の保持チャネル中に配置され得る。工程1355において、ワンドヘッドを移動する命令が出される。工程1360において、ワンドヘッドは、槽から取り出される。例えば、ヘッドは、ユーザおよび/またはプロセッサシステムからの命令に応答して、槽から取り出され得る。槽から取り出されたワンドヘッドを用いて、保持された卵は、ヘッドからの放出の前に試験物質で処理され得る。例えば、好適な機構を用いた、保持された卵の自動注入が行われ得る。工程1365において、ヘッドを、マルチウェルプレート、ペトリ皿、または他の好適な受け器と位置合わせする命令が出される。工程1370において、例えば、開口部のそれぞれが、マルチウェルプレートの1つのウェルと位置合わせされるように、ヘッドは、マルチウェルプレートと位置合わせされる。工程1375において、卵をワンドヘッドから放出する命令が出される。工程1380において、卵は、ワンドヘッドからウェル中に放出される。卵は、一定量の液体とともに放出され得る。工程1385において、卵は、試験物質に曝される。卵は、例えば、米国特許第6,299,858号明細書(その全開示内容が、参照により本明細書に援用される)に記載されるように、多くの方法で薬剤に曝され得る。その代わりにまたはそれに組み合わせて、放出の前に、卵のそれぞれを、ヘッドの開口部の1つ中に保持しながら、自動注入装置を用いて、卵を試験物質に曝すことができる。工程1390において、試験物質に対する卵の応答が調べられる。応答は、物質および化合物をスクリーニングするための公知の方法および装置を用いて調べられ得る。
方法1300の特定の工程が、試験物質に対する卵の応答を調べる特定の手法を提供することを理解されたい。工程の他の順序が、本明細書に開示される本発明の趣旨から逸脱せずに使用され得る。例えば、上で概説された工程は、異なる順序で行われ得る。さらに、方法1300の個々の工程は、個々の工程に適した様々な順序で行われ得る1つまたは複数の副工程を含み得る。さらに、特定の用途に応じて、さらなる工程が、追加されるかまたは取り除かれ得る。当業者は、多くの変形、変更、および改変を認識するであろう。
Figure 2014519816
表Iは、本明細書に記載される教示にしたがって移され得る試料の例を列挙している。当業者は、本明細書に記載される教示にしたがって移され得るさらなる試料を認識するであろう。例えば、粒子状物質の試料。保持構造における保持チャネルおよび/または開口部のサイズは、関与する試料のサイズに基づいて調整され得る。試料のサイズは、当業者によって実験的に測定され得、保持チャネルおよび/または開口部の寸法は、それに応じてスケールを変更(scale)され得る。本明細書の教示にしたがって移される試料は、例えば、動物が産んだ卵および/または卵巣から収集された卵母細胞を含み得る。真骨魚類の目の単離のための方法および装置が、2008年6月11日に出願された、“Methods of Screening an Agent for an Activity in an Isolated Eye of a Teleost”という発明の名称の米国特許第7,897,363号明細書に記載されており、その全開示内容が、参照により既に援用されている。当業者は、移される試料のサイズ、それに応じて保持チャネルおよび開口部のサイズを決定することができる。
本明細書に記載される装置、システム、および方法は、外来遺伝物質、タンパク質および他の化合物などの物質を試験し、評価する多くの公知の方法と組み合わされ得る。また、試験物質は、試料が装置によって保持される前、その間、またはその後に投与され得る。
本明細書に記載される実施形態は、多くのサイズの試料を取り扱うのによく適しており、本明細書に記載される装置およびシステムは、収集または採取され、移される試料のサイズに基づいて、サイズ決定され、例えばスケールを変更され得る。例えば、試料は、卵の卵子などの少なくとも1つの細胞であり得、収集または採取装置は、卵に合わせてサイズ決定され得る。
本明細書に記載される実施形態は、真空を用いて細胞を付着させる自動パッチシステム(automated patching system)との組合せによく適している。例えば、約1μmの直径を有し、細胞を取り扱うことが可能な液体流入システム(liquid flow through system)に基づいた真空システムマイクロピペットが、本明細書に記載される教示にしたがって、変更され、組み合わされ得る。
本明細書に記載される実施形態は、試料のサイズに基づいた選別に特によく適し得る。例えば、細目スクリーン(fine screen)が、サイズに基づいて試料をろ過するように、収集または採取装置の開口部の下に位置決めされ得る。小さい試料が、スクリーンを通って通過することができ、ヘッドによって収集または採取され得る一方、より大きい試料は、スクリーンによって阻止される。このような選別は、組合せビーズ、種子、およびゼブラフィッシュの目などの組織の塊などの多くの試料に有用であり得る。ゼブラフィッシュの卵より高密度の試料を取り扱うために、真空圧力は、それに応じて調整され得る。実施形態は、少なくとも約1500μmの最大長さを有するより大きい試料を取り扱うように構成され得る。
本明細書に記載される実施形態は、結合剤とともに使用するのに特によく適し得る。保持構造が、組合せビーズまたは細胞などの試料を収集または採取し、それに結合し得るように、膜が、結合剤によって組み込まれ得る。膜は、除去可能であり、その後、生化学的または細胞アッセイが行われる。例えば、アッセイは、サザンブロット法またはノーザンブロット法などの、特定のDNA配列または特定のRNA配列の分子検出を含むことができ、例えば、膜は、低真空を用いて保持構造に保持され、膜は、細胞を含む媒体に入れられる。細胞は、真空によって、膜に引き付けられ、膜に付着される。膜および細胞などの結合される試料は、アッセイを行うために試薬に曝され得、多くの試薬が、用いられるアッセイに応じて使用され得る。
II.実験研究
上記の装置の構造および回路の多くは、試料が、収集または採取され、移されるときの試料外傷、例えば死を最小限に抑えるように最適化され得る。卵を収集または採取し、移す実施例が提供されるが、本明細書に記載される実験研究は、組合せビーズ、粒子などの多くの試料、および胚細胞、卵、種子、胚、または器官などの、生物の少なくとも1個の細胞を含む多くの試料を用いて行われ得る。実験は、例えば、約1〜2mmの範囲内の直径を有する卵などの試料についてのスクリーニング試験といった試験に使用するための、移される試料を表す試料の実験的数について行われ得る。例えば、開口部と接触して取り込まれる試料の大部分に被害を与えない速度で、液体が開口部を通して取り込まれるように、真空の流量が調整され得る。容器に対するワンドヘッドの底面の角度および高さも調整され得る。試料が排出の際に被害を与えられないように、圧縮ガス(例えば、圧縮空気)の注入も調整され得る。上記のパラメータは、最適化され得るパラメータの例であり、さらなる動作パラメータが、設定および/または最適化され得る。動作パラメータは、移される試料の球形度(sphericity)を含み得る。ほぼ球形の試料(例えば、卵)は、約1.0〜1.2の範囲内の主軸(長軸)対副軸(短軸)の比率を有し得る。実験研究は、例えば、流量、真空圧力、保持チャネルの最小直径、保持チャネルの最大直径、試料の変形および生存率に基づいて、実質的に球形でない試料の使用を可能にするような動作パラメータを決定するために行われ得る。
以下の実験計画は、卵の移送に関して記載されているが、当業者は、代替的な試料を取り扱うための装置を構成するために、本明細書に記載される教示に基づいて、物理的パラメータ(例えば、移送装置のサイズ、開口部のサイズ)および動作パラメータ(例えば、流体流量)を決定するために同様の試験を行うことができる。
実験番号1:ゼブラフィッシュの胚の生成
Phylonix,Inc.(Cambridge,Massachusetts)によって管理される水産養殖施設において、ゼブラフィッシュの胚を、自然の対交配(natural pair−wise mating)によって生成した。生存について選別する前に、ゼブラフィッシュの胚を、約28℃で約4〜6時間にわたって、魚用の水(fish water)(5gのINSTANT OCEAN海塩、3グラムのCaSO、25リットルの蒸留水)中に維持した。初期段階のゼブラフィッシュに、付属している卵黄嚢から栄養を与えるため、さらなる管理は必要ない。
実験番号2:30個の開口部のワンドのプロトタイプ設計
プロトタイプの水生動物卵移送装置(以後、「ワンド」)を、卵をマルチウェルマイクロプレートにうまく移すように構成した。プロトタイプワンドを、30個の卵を1つの個別の受け器に移すように構成した。ワンドは、卵を保持するための30個の開口部を有するワンドヘッドを含む。上記の2つのボタン(例えば、卵を放出する前にワンドヘッドから液体をパージするためのパージボタンおよび卵をマルチウェルプレート中に放出するために正圧を加えるための排出ボタン)とともにプロトタイプワンドを構成することができる。水中に分散されたゼブラフィッシュの卵を含む容器にワンドを入れることができる。ゼブラフィッシュの卵は、水より高密度であり、容器の底部で静止するであろう。ベンチュリによって提供される、ワンドへの真空の付加により、水が開口部中に取り込まれ、それによって、卵が開口部と接触されて取り込まれるであろう(1つの開口部につき1つの卵)。ワンドの各開口部を、1つの卵を保持するように設計した。収集または採取プロセスは、30個の開口部の全てが充填されるまで継続することができる。各卵が放出されるのに伴い最小量の収集された水のみがワンドから放出されるように、ワンドを構成することができる。上述されるように、圧縮空気を、ベンチュリとともに使用して、卵を収集または採取し、ワンドヘッドから卵を放出するための正圧を提供するのに使用される真空を生成する。調整され得る変数のいくつかとしては:a)卵を収集または採取するのに使用される真空レベル、b)ワンドヘッドの底面に沿った保持チャネルおよび開口部の構成、c)卵をワンドから放出するのに必要な圧力および時間、およびd)ワンドシステム設計が挙げられる。実施例3〜5に関して後述されるように、卵を収集または採取するための最適なパラメータを決定し、卵の放出の正確性を測定し、移された卵の生存率を測定するための試験を行った。
以下の手順にしたがってワンドを動作させた:(1)ベンチュリへの自社の(in house)空気供給を作動させ;(2)ベンチュリによってガス出口へと提供される真空圧力への電力供給を作動させ;(3)ワンドが水を効果的に抜き取ることができるかどうかを評価し;(4)ワンドを収集槽に入れ、真空圧力が最終真空圧力で安定化するまで約10〜15秒間にわたって円を描くようにワンドをゆっくりと動かすことによって、開口部中への水および卵の取り込みを開始し;(5)ワンドを収集槽から取り出し、ワンドヘッドを照明下で調べて、開口部占有率が100%であるか調べ;(6)開口部占有率が100%未満である場合、工程4および5を繰り返し;(7)ワンドヘッドを収集槽から取り出し、ワンドヘッドを照明下で調べて、卵の凝集(すなわち、所与の開口部において2つ以上の卵が収集されている)を調べ;(8)魚用の水をピペットで噴射し、または洗浄容器中でワンドを穏やかに振とうすることによって、凝集を洗い落とし;(9)圧力が安定化するまで「パージ」ボタンを押すことによって、ワンドヘッドから過剰の液体を除去し;(10)工程(5)に記載されるように開口部を再度調べて、卵が工程(9)の際に付着されたままであることを確認し;(11)ワンドを6ウェルマイクロプレートに入れ、「放出」ボタンを2〜5秒間押すことによって、全ての30個の卵を、6ウェルマイクロプレートの1つのウェル中に分配する。
実験番号3:卵を収集または採取するのに最適な真空圧力および時間
実験番号1の卵および実験番号2のワンドを用いて、卵にとって有害であろうワンドの開口部との接触を最小量の時間で行う卵の効率的な収集のための条件を決定することができる。最適な真空圧力を決定するために、圧力制御装置における圧力計を使用した。真空を作動させ、占有されていないワンドの開始時真空圧力(SVP)を手動で設定した。次に、ワンドヘッドを、卵を含む収集槽に入れた。1分後、最終真空圧力(FVP)を測定した。開始時真空圧力を、最初は2psiに設定し、1psiの増分で17psiの最大の開始時真空圧力まで上昇させた。図14に示されるように、最終真空圧力は、2〜17psiの各開始時真空圧力について記録された各測定について、開始時真空圧力より高い。さらに、より高い開始時真空圧力には、より高い最終真空圧力が伴う。
さらに、許容可能な速度で卵を開口部と接触させて取り込むのに必要な最小真空圧力を決定するために、真空圧力を様々に変更することができる。例えば、1分間で30個の卵を開口部と接触させる(100%の占有率)のに必要な最小真空圧力を決定することができる。この試験の結果が、表1に示されている。
Figure 2014519816
5psiの開始時真空圧力で実験番号2のワンドを用いて実験番号1の卵を収集し、分配するのに必要な時間も決定した。卵の容器に300個の卵を充填した。経過時間の2つの間隔を記録した:(1)開口部の100%の占有率を得るために、ワンドが収集槽の水中に浸漬される時間(例えば、収集槽中へのワンドの浸漬と、収集槽からのワンドの取り出しとの間の時間);および(2)卵を分配するために、収集後にワンドが空気に曝される時間(例えば、収集槽からのワンドの取り出しと、マイクロプレートウェル中への卵の分配との間の時間)。したがって、30個の卵を収集し、分配するのに必要な合計経過時間は、上記の2つの時間間隔の合計である。14回の試験において、卵を収集するための平均時間(間隔番号1)は10秒間±5秒間であった。卵を分配するための平均時間(間隔番号2)は8秒間±3秒間であった。したがって、30個の卵を収集し、分配するための合計時間は18±8秒間であった。この時間の大部分の間、卵を、5〜15psiの真空圧力にかけた。卵を、短時間、6psiの正圧(positive air pressure)にかけて、卵をワンドから分配した。
実質的な数の卵を損傷することなく使用され得る最大真空圧力を決定するために、真空圧力も様々に変更することができる。特定の真空レベルを、調整器を用いて維持して、開口部の1つまたは全てが充填されているかどうかにかかわらず同じレベルの真空を加えることができる。これには、同じレベルの(低)真空を全ての卵に提供するという利点があり、これは、卵の損傷を防ぐのに有用であり得る。その後、卵の収集または採取の速度および卵の損傷のレベル/パーセンテージとの好適なバランスに基づいて、最適な真空圧力を選択することができる。真空圧力を、保持チャネルおよび開口部の構成の変更と組み合わせて様々に変更することができる。
一連の試験を用いて、損傷を伴わずに卵に加えられ得る真空の最大レベルを決定することができる。この一連の試験において、真空レベルの範囲を、別の重要な要因であり得る真空下の持続時間とともに評価することができる。これを用いて、収集装置のいくつかの真空動作圧力の制約を規定することができる。より高い真空レベルにより、保持構造と接触された卵のより迅速でより効率的な捕捉が容易になり得る。しかしながら、より高い圧力は卵の損傷のリスクを増加させ得るため、代償があり得る。絶対真空レベルおよび当該レベルの真空への卵の曝露の合計時間の両方の影響を調べることができる。特定の真空レベルにおける真空曝露の合計時間は、卵の生存率の重要な要因であり得る。真空曝露の合計時間は、最初の卵の補足から、アッセイプレート中への卵の放出までの経過時間であり得る。
ある実施形態において、開口部の充填によって生じる真空圧力の変化は、開口部に卵が充填されるとき(例えば、特に、装置が吸引流量制御機構を組み込むとき)を確実に示すのに十分大きくないことがある。したがって、必要に応じて、開口部の充填を監視する他の手段を使用することができる。例えば、開口部の目視監視を使用することができる。さらに、ある実施形態において、各保持チャネルを通る流量を、上記の流量センサーによって監視し、保持チャネルの関連する開口部中に保持された卵の存在を示すのに使用することができる。
収集される異なる種または卵または他の試料は、異なる密度を有することが予測される。したがって、特定の用途に最適な圧力を決定するために、同様の実験を行うことができる。
実験番号4:卵を分配するのに最適な圧力
捕捉された卵を、ワンドヘッドからマルチウェルプレートの個別の受け器中に放出する信頼性も評価した。プロトタイプ試験の際、卵が放出される代わりに保持構造に付着する速度を評価した。ある程度、卵の付着速度は、保持構造材料(すなわち、ワンドヘッドの底面)、ワンドヘッドの底面における開口部の構成、卵を捕捉するのに使用される真空レベル、水の表面張力、各保持チャネル中に保持される液体の量、および卵が捕捉される持続時間などの要因によって影響され得る。マルチウェルプレートのウェル中に卵を放出するために加えられる圧力は、保持構造および開口部の構成について異なる材料を評価し続けながら、卵の放出を促進し、最適化する実用的な手段として、独立して変更し、評価することができる。さらに、各卵とともに放出される水の量を評価することができ、放出される水の量を変更するように保持チャネルの構成を変更することができる。
実験番号1に係る30個の卵を、実験番号2のワンドを用いて収集した。上述されるように、ワンドヘッドの開口部における30個の卵の存在を、目視により、または各保持チャネルにおけるセンサーを用いて確認することができる。30個の卵が保持されたことを確認した後、ワンドを軽く振とうして、ワンドヘッド上に存在する過剰な外部水を除去した。次に、「パージ」ボタンを押して、卵の放出の際のマルチウェルプレート中への過剰な流体の放出を防ぐように空気がマニホールドチャネルを「充填する」のを可能にすることによって、マニホールドチャネルシステム中の過剰な内部水をパージした。次に、上述されるように、「放出ボタン」を押すことによって、正圧をマニホールドチャンバ中に加えることによって、卵を放出した。卵の放出の後、マルチウェルプレート中に存在する卵の数を計数し、卵を排出するのに使用される正圧の値に対してプロットした。表2は、可変の加えられる空気圧力で行われる排出効率試験の結果を示す。収集される合計300個の卵のために30個の開口部を有するワンドヘッドを用いて、10回の試験を行った。排出の際のマルチウェルプレートにおける卵の数を計数することによって、分配される卵の数(ひいては排出効率)を決定した。
Figure 2014519816
100パーセントの放出効率を達成したが、より低い排出圧力が望ましく、したがって、独立して最適化され得るさらなる要因としては、保持構造材料(すなわち、ワンドヘッドの底面)、ワンドヘッドの底面における開口部の構成、卵を捕捉するのに使用される真空レベル、水の表面張力、各保持チャネル中に保持される液体の量、および卵が捕捉される持続時間が挙げられる。
さらに、ウェルプレート中に分配された残留水の量も測定した。例えば、卵を、例えば3mlの水を含むマルチウェルプレートのウェル中に分配することができる。マルチウェルプレートのウェル中の水の体積の変化がウェルに加えられる試験物質の濃度に影響を与え得るため、放出される残留水の量は重要であり得る。したがって、一貫して少ない量の残留水が望ましい。水の表面張力により、一定量の水が、各卵の露出された表面に付着し得る一方、卵は、保持構造と接触されて保持され、それによって、試験物質の濃度に影響を与え得る。
5psiの開始時真空圧力を用いて卵を収集していた。次に、「パージ」ボタンを押すことによって、水をパージした。次に、「放出」ボタンを押すことによって、6psiの排出圧力を用いて、卵を、空のマイクロプレート中に放出した。全ての30個の卵の周囲の水を、ピペット先端(PIPETMAN P200)に吸い込むことによって、30個の卵を有するワンドヘッドから放出される水の合計残留水体積(TRWV)を測定した。10回の実験にわたって測定された平均TRWVは、全ての30個の卵について40μL±9μLであった。各個々の卵について計算された平均残留値は、1.33μL(すなわち、40μL/30個の卵)であった。
実験番号5:胚の生存率および形態
分配された卵の生存率および形態も評価した。真空および排出圧力、保持チャネルおよび開口部の構成、ならびに水および空気露出の持続時間を含む多くの要因が、移される卵の生存率に影響を与え得る。卵の生存率に対する移送の影響を評価するために、試験の際に生存卵のみを使用するのが好ましい。例えば、少なくとも約400個の生存卵を、公知の方法を用いて、卵および卵黄嚢の形態に基づいて、受精後4〜6時間(hpf)の卵から単離することができる。当業者は、卵黄に付着する細胞の均一な半球体(even dome)を有する卵を選択することができ、卵黄はまた、明らかな欠陥がなく均一である必要がある。多過ぎる死亡率および奇形が、対照バッチ(すなわち、パスツールピペットなどの公知の低速の方法を用いて、卵を手作業で取り上げる)において観察された場合、実験を中止し、繰り返すことができる。
実施例番号1にしたがって準備された生存胚を準備し、少なくとも約300個の胚の2つの群に分けた。300個の胚の第1の群では、パスツールピペットを用いて、30個の胚を、3mlの水を含む6ウェルマイクロプレートの1つのウェル中に手作業で分配した。300個の胚の第2の群では、実験番号2のプロトタイプワンドを用いて、30個の胚を、3mlの水を含む6ウェルマイクロプレートの1つのウェル中に分配した。第2の群では、5psiの開始時真空圧力および6psiの排出圧力を用いて胚を収集した。胚を分配した後、各マイクロプレートウェル中の胚の数を計数することができる。
その後、各ウェル中の生存胚の数を、受精後4日目(dpf)に計数することができる。心拍および接触反応を用いて生存率を測定した。心臓は、24hpfで鼓動を開始する1つの直線状の管として最初に見える。心拍のない胚は死亡しているものとみなした。手作業(ピペット)およびワンドによる収集および分配についての生存率(パーセント)を、下式にしたがって計算した:生存率(パーセント)=(4dpfにおける胚の数/30)×100%。1回の実験当たり10個のウェルを評価し、実験を3回行った。4dpfにおいて、生存率(パーセント)は、手作業(ピペット)法では97%±1%であり、ワンド法では96%±3%であった。
データが示すように、ワンドを用いて移された胚の生存率は、ピペットを用いた公知の方法に匹敵する。手作業で分配された胚の生存率は、理論上は100%に達し得るが、この結果は、生存卵を単離する際の100%未満の正確性などの誤差の原因により観察されないことがある。ワンドで分配された卵の生存率も、同様の誤差の原因により変動し得る。
手作業(ピペット)およびワンドで分配された胚の生存率を評価した後、胚の形態も評価した。胚の形態は、化合物に誘発される奇形発生を評価するために従来から使用されるが、ワンド処理によって生じる欠陥は、同様の形態学的表現型を示すことが予測された。全体的形態および器官の形態を、光学顕微鏡法によって調べた。身体、目、心臓、肝臓、および腸の形態の欠陥ならびに浮腫および組織の変性を評価した。表3は、この試験の結果を示す。
Figure 2014519816
他の変形形態が、本発明の趣旨の範囲内である。したがって、本発明には、様々な変更および代替的な構成が可能であるが、本発明の特定の例示された実施形態が、図面に示され、詳細に上述されている。しかしながら、開示される1つまたは複数の特定の形態に本発明を限定する意図はなく、逆に、添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の趣旨および範囲内にある全ての変更、代替的な構成、および均等物を包含することが意図されることを理解されたい。
本発明を説明する文脈における(特に、以下の特許請求の範囲の文脈における)「a」および「an」および「the」という用語および類似の指示語の使用は、本明細書において特に示されていない限りまたは文脈上明らかに矛盾していない限り、単数および複数の両方を包含するものと解釈される。「含む(comprising)」、「有する(having)」、「含む(including)」、および「含有する(containing)」という用語は、特に断りのない限り、オープンエンドの用語(すなわち、「〜を含むが、これらに限定されない」を意味する)として解釈されるべきである。「接続された(connected)」という用語は、介在する何かが存在していたとしても、部分的にまたは完全に「〜中に含まれた」、「〜に取り付けられた」、または「〜ともに結合された」として解釈されるべきである。本明細書における値の範囲の記載は、本明細書において特に示されない限り、その範囲内に入る各個別の値を個別に表す省略した方法として機能することが意図されるに過ぎず、各個別の値が、個別に本明細書に記載されているかのように本明細書に組み込まれる。本明細書に記載される全ての方法は、本明細書において特に示されない限りまたは文脈上明らかに矛盾していない限り、任意の好適な順序で行われ得る。本明細書に提供されるいずれかおよび全ての例、または例示用語(例えば、「など(such as)」)の使用は、本発明の実施形態をより明らかにすることが意図されるに過ぎず、特許請求の範囲に特に記載のない限り、本発明の範囲を限定するものではない。本明細書中のいかなる文言も、特許請求の範囲に記載のない要素が本発明の実施に不可欠であることを示すものと解釈されるべきではない。
本発明を実施するために本発明者らに既知である最良の形成を含む本発明の好ましい実施形態が本明細書に記載される。上記の説明を読めば、それらの好ましい実施形態の変形形態が、当業者に明らかになり得る。本発明者らは、当業者が、このような変形形態を必要に応じて用いることを期待し、本発明者らは、本明細書に特に記載される方法とは別の方法で本発明が実施されることを意図している。したがって、本発明は、本明細書に添付された特許請求の範囲に記載される主題の、適用法によって許容される全ての変更形態および均等物を含む。さらに、本明細書において特に示されない限りまたは文脈上明らかに矛盾していない限り、その考えられる全ての変形形態における上記の要素の任意の組合せが、本発明によって包含される。
本明細書に引用される刊行物、特許出願、および特許を含む全ての参照文献が、各参照文献が、参照により援用されていることが個別にかつ具体的に示され、本明細書にその全体が記載されているのと同じ程度に参照により本明細書に援用される。
本発明が、その実施形態例に関して特に示され、記載されているが、添付の特許請求の範囲によって包含される本発明の範囲から逸脱せずに、形態および詳細の様々な変更を本発明に行い得ることが当業者によって理解されるであろう。

Claims (93)

  1. 容器中の液体中に分散された生物学的物質または粒子状物質の1つまたは複数の試料を、保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器中に分配する方法であって:
    前記試料の少なくとも一部を、保持構造の開口部と接触させて取り込むように、前記液体の一部を、複数の前記開口部を通して、前記保持構造中に取り込む工程と;
    差圧を用いて、前記試料を、前記保持構造の前記開口部と接触させて保持する工程と;
    前記試料を前記保持構造の前記開口部と接触させて保持しながら、前記保持構造または保持固定具の少なくとも一方を他方に対して移動する工程と;
    前記保持構造から、前記保持固定具の前記1つまたは複数の個別の受け器中に前記試料を放出する工程と
    を含む方法。
  2. 前記保持構造の開口部と接触されて保持されている前記試料の少なくとも1つの存在を感知する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  3. 前記個別の受け器の少なくとも一部が、前記試料のうちの1つのみを受け入れる、請求項1に記載の方法。
  4. 少なくとも25種の試料が前記液体中に分散されている、請求項3に記載の方法。
  5. 少なくとも75種の試料が前記液体中に分散されている、請求項4に記載の方法。
  6. 前記個別の受け器の少なくとも一部が、前記試料のうちの2つ以下を受け入れる、請求項1に記載の方法。
  7. 前記保持構造または保持固定具の少なくとも一方を移動する工程が、前記試料を放出する前に、前記容器中の前記液体から前記保持構造を取り出す工程を含む、請求項1に記載の方法。
  8. 前記複数の開口部を通して取り込まれた前記液体の一部を、前記保持固定具の前記1つまたは複数の個別の受け器中に放出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. 複数の受け器が、前記試料および一定量の前記液体のうちの一方のみを含有するように前記試料および液体を放出する工程をさらに含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記保持固定具がマルチウェルプレートである、請求項1に記載の方法。
  11. 前記マルチウェルプレートが、6、12、24、48、96または384ウェルプレートである、請求項10に記載の方法。
  12. 前記放出された試料が、種子またはビーズを含む、請求項1に記載の方法。
  13. 前記放出された試料が、発達して生物になることが可能な卵または胚の少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  14. 前記卵が受精卵である、請求項13に記載の方法。
  15. 前記卵が未受精卵である、請求項13に記載の方法。
  16. 前記試料が無脊椎動物の卵である、請求項13に記載の方法。
  17. 前記無脊椎動物の卵が、ハエの卵、蠕虫の卵、またはクモの卵などの昆虫の卵のうちの少なくとも1つである、請求項16に記載の方法。
  18. 無脊椎動物の卵が、環形動物門、毛顎動物門、線形動物門、紐形動物門または扁形動物門のうちの少なくとも1つの門の蠕虫の卵である、請求項17に記載の方法。
  19. 卵がカエノラブディティス・エレガンス(Caenorhabditis elegans)の卵である、請求項17に記載の方法。
  20. 前記卵が脊椎動物の卵である、請求項13に記載の方法。
  21. 前記脊椎動物の卵が、魚の卵またはカエルの卵である、請求項20に記載の方法。
  22. 前記卵が、真骨魚類の卵、ゼブラフィッシュの卵、サケ科の魚の卵、サケの卵、大西洋サケの卵、カワマス(salvelinus fontinalis)、ブラウントラウト(salmo trutta)、マスノスケ(oncorhynchus tshawytscha)、シロザケ(oncorhynchus keta)、ギンザケ(oncorhynchus kisutch)、カットスロートトラウト(oncorhynchus clarki)、レイクトラウト(salvelinus namaycush)、カラフトマス(oncorhynchus gorbuscha)、ニジマス(oncorhynchus mykiss)、クニマス(oncorhynchus nerka)、マスの卵、バスの卵、シーバスの卵、またはゴウシュウマダイの卵のうちの少なくとも1つの魚の卵である、請求項21に記載の方法。
  23. 前記卵が、アメリカアカガエルの卵、西洋コーラスガエルの卵、ノーザンスプリングピーパーの卵、キタヒョウガエルの卵、カワカマスカエルの卵、東部アメリカヒキガエルの卵、東部ハイイロアマガエルの卵、コープハイイロアマガエルの卵、Blanchardのコオロギガエルの卵、ミンクフロッグの卵、アオガエルの卵またはウシガエルの卵のうちの少なくとも1つのカエルの卵である、請求項20に記載の方法。
  24. 前記試料を、前記保持構造の前記開口部と接触させて保持しながら、前記複数の開口部に連結された少なくとも1つのマニホールドチャネルを通してガスを取り込んで、前記少なくとも1つのマニホールドチャネルから液体をパージする工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1つのマニホールドチャネルからパージされた前記液体を、前記少なくとも1つのマニホールドチャネルを通して取り込まれた前記ガスから分離する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  26. 前記少なくとも1つのマニホールドチャネル中の圧力を上昇させて、前記保持構造から前記試料を排出する工程をさらに含む、請求項24に記載の方法。
  27. 前記保持構造の前記開口部が、第1の配列を画定し;
    前記保持固定具の前記1つまたは複数の個別の受け器が、第2の配列を画定し;
    前記保持構造または保持固定具の少なくとも一方を移動する工程が、前記第1の配列を、前記第2の配列と位置合わせするように行われる、請求項1に記載の方法。
  28. 前記開口部中の圧力を上昇させて、前記保持構造から前記試料を排出する工程をさらに含む、請求項1に記載の方法。
  29. 前記液体が、約1〜約20ml/分の速度で前記開口部のそれぞれを通って取り込まれる、請求項1に記載の方法。
  30. 前記液体が、約2〜約10ml/分の速度で前記開口部のそれぞれを通って取り込まれる、請求項29に記載の方法。
  31. 複数の前記開口部のそれぞれが、円錐状の表面を含み;
    複数の前記試料のそれぞれが、前記円錐状の表面のうちの関連する表面と接触されて取り込まれる、請求項1に記載の方法。
  32. 前記試料の放出が、約0.1〜約0.5秒間の範囲内の期間にわたって行われる、請求項1に記載の方法。
  33. 前記試料が、卵、胚、または器官のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
  34. 容器中の液体中に分散された生物学的物質または粒子状物質の1つまたは複数の試料を、保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器中に分配するための装置であって:
    表面および複数の保持チャネルを有する保持構造であって、各保持チャネルが、差圧を用いて、前記試料の1つを保持するようなサイズの開口部を画定するように前記表面まで延在する保持構造と;
    前記保持チャネルと流体連通している流体ポンプであって、差圧を用いて、前記試料の少なくとも一部を、前記保持構造の前記開口部と接触させて取り込むため、および、前記保持構造を前記容器中の前記液体から取り出しながら、差圧を用いて、前記試料の少なくとも一部を、前記保持構造の前記開口部と接触させて保持するために、前記液体の一部を、前記保持チャネルを通して取り込むように動作可能な流体ポンプと
    を含み、
    前記保持構造から、保持固定具の個別の受け器中に前記試料を放出するように制御可能である装置。
  35. 前記保持チャネルと流体連通している少なくとも1つのマニホールドチャネルと;
    前記少なくとも1つのマニホールドチャネルを通して前記流体ポンプと流体連通しているガス入口と;
    前記ガス入口から前記少なくとも1つのマニホールドチャネルへのガスの流量を制御するための放出流量制御機構と
    をさらに含み、
    前記入口流量制御機構が、前記ガスを導入するように制御可能であり、差圧によって、前記試料を、前記保持構造の前記開口部と接触させて保持しながら、前記少なくとも1つのマニホールドチャネル中に前記ガスを取り込んで、前記少なくとも1つのマニホールドチャネルから液体をパージする、請求項34に記載の装置。
  36. 前記少なくとも1つのマニホールドチャネルおよび前記ガス入口と流体連通しており、かつ、前記マニホールドチャネルを通るガスの流量をより均一に分配するためにそれらの間に配置された少なくとも1つの流量制御部をさらに含む、請求項35に記載の装置。
  37. 液体が前記少なくとも1つのマニホールドチャネルからパージされるとき、一定量の液体が前記保持チャネル中に残るように、前記少なくとも1つのマニホールドチャネルが、第1の方向に延在し、前記保持チャネルが、前記第1の方向と異なる第2の方向に延在する、請求項35に記載の装置。
  38. 前記少なくとも1つのマニホールドチャネルは、前記ガスが前記少なくとも1つのマニホールドチャネル中に取り込まれるとき、前記少なくとも1つのマニホールドチャネル中から水を除去するように成形される、請求項37に記載の装置。
  39. 前記保持チャネルのうちの少なくとも1つが、約3.4μL以下の一定量の前記液体を保持するようなサイズである、請求項37に記載の装置。
  40. 前記保持チャネルのうちの少なくとも1つが、約1.7μL以下の一定量の前記液体を保持するようなサイズである、請求項39に記載の装置。
  41. 前記複数の開口部と流体連通している圧縮ガスの供給源を、前記保持構造から前記試料を排出するために圧縮ガスを導入するように制御可能な圧縮ガス流動機構を通して入れるように前記圧縮ガスの供給源と連結可能である、請求項34に記載の装置。
  42. 前記保持構造の前記開口部が、第1の配列を画定し;
    前記保持固定具の前記個別の受け器が、第2の配列を画定し、
    前記保持構造と前記保持固定具との間の相対移動を用いて、前記第1の配列を前記第2の配列と位置合わせすることができる、請求項34に記載の装置。
  43. 複数のセンサーをさらに含み、前記センサーのそれぞれが、前記保持チャネルのうちの関連する保持チャネルを介して保持されている前記試料の1つの存在を感知するように位置決めされる、請求項34に記載の装置。
  44. 前記センサーが、前記保持チャネルのうちの関連する保持チャネルを通る流量の変化を感知するように位置決めされた流量センサーを含む、請求項43に記載の装置。
  45. 前記センサーと連結され、かつ、前記試料のうちの少なくとも1つが、前記保持チャネルのうちの関連する保持チャネルを介して保持されるときを判定するように構成された回路をさらに含む、請求項43に記載の装置。
  46. 前記センサーと連結され、かつ、前記複数の開口部のうちのどの開口部が前記試料の1つを保持しているかを示すように構成されたディスプレイをさらに含む、請求項45に記載の装置。
  47. 6、12、24、30、48、または96個の開口部がある、請求項34に記載の装置。
  48. 前記試料が、卵、胚、または器官のうちの少なくとも1つを含む、請求項34に記載の装置。
  49. 前記開口部の少なくとも1つが、関連する保持チャネルから前記保持構造の表面へと外向きに広がり、かつ、前記試料が保持されるとき、前記試料のうちの関連する試料の外面に接触するように構成される円錐状の表面を含む、請求項34に記載の装置。
  50. 水から1つまたは複数のゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を取り出し、前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を、保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器に入れるためのハンドヘルドワンドであって:
    複数の保持チャネルと流体連通している複数のマニホールドチャネルを含むワンドヘッドであって、前記保持チャネルがそれぞれ、前記ワンドヘッドの底面において開口部まで延在するワンドヘッドと;
    前記開口部において前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を捕捉するために差圧を生じさせるように前記マニホールドチャネルに真空を加えるための、前記マニホールドチャネルと流体連通しているガス出口と;
    前記マニホールドチャネル中の水をパージするため、および、前記開口部から前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を放出するために前記チャネルに下向きの力を与えるためにガスを提供するための、前記マニホールドチャネルと流体連通しているガス入口と
    を含むハンドヘルドワンド。
  51. ネック部材をさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  52. ハンドルをさらに含む、請求項51に記載のハンドヘルドワンド。
  53. 前記ワンドヘッドの底面における保持構造をさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  54. 前記ガス出口より断面積が小さいガス出口チャネルをさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  55. 圧縮ガスを前記ガス入口中に流すのを可能にするための放出流量制御装置を制御するように構成された放出ボタンをさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  56. 圧縮ガスを前記ガス入口中に流すのを可能にするための放出流量制御装置をさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  57. 前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を前記開口部と接触したまま保ちながら、前記ワンドヘッドの前記マニホールドチャネルから水をパージするためのパージボタンをさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  58. 前記ガス入口に連結された圧縮ガス源をさらに含む、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  59. 真空源を前記ガス出口に提供するために前記圧縮ガス源に連結されたベンチュリをさらに含む、請求項58に記載のハンドヘルドワンド。
  60. 複数のセンサーをさらに含み、前記センサーのそれぞれが、前記保持チャネルの関連する開口部において保持されている前記試料の1つの存在を感知するように位置決めされる、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  61. 前記センサーが、関連する保持チャネルを通る流量の変化を感知するように位置決めされた流量センサーを含む、請求項60に記載のハンドヘルドワンド。
  62. 前記センサーと連結され、かつ、前記試料のうちの少なくとも1つが前記保持チャネルの関連する開口部において保持されるときを判定するように構成された回路をさらに含む、請求項61に記載のハンドヘルドワンド。
  63. 前記センサーと連結され、かつ、前記複数の開口部のうちのどの開口部が前記試料の1つを保持しているかを示すように構成されたディスプレイをさらに含む、請求項62に記載のハンドヘルドワンド。
  64. 液体が前記マニホールドチャネルからパージされるとき、一定量の液体が前記保持チャネル中に残るように、前記マニホールドチャネルが、第1の方向に延在し、前記保持チャネルが、前記第1の方向と異なる第2の方向に延在する、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  65. 前記複数のマニホールドチャネルが、複数のマニホールドチャネル制限部によって形成される、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  66. 前記保持チャネルが、約3.4μL以下の一定量の液体を保持するようなサイズである、請求項64に記載のハンドヘルドワンド。
  67. 前記保持チャネルが、約1.7μL以下の一定量の液体を保持するようなサイズである、請求項64に記載のハンドヘルドワンド。
  68. 前記ワンドヘッドが、30個の開口部を有する、請求項64に記載のハンドヘルドワンド。
  69. 前記ワンドヘッドが、96個の開口部を有する、請求項64に記載のハンドヘルドワンド。
  70. 前記ワンドヘッドが、2つのマニホールドを有する、請求項69に記載のハンドヘルドワンド。
  71. 前記ワンドヘッドが、4つのマニホールドを有する、請求項69に記載のハンドヘルドワンド。
  72. 前記ワンドヘッドが、384個の開口部を有する、請求項64に記載のハンドヘルドワンド。
  73. 前記ワンドヘッドが、2つのマニホールドを有する、請求項72に記載のハンドヘルドワンド。
  74. 前記ワンドヘッドが、4つのマニホールドを有する、請求項72に記載のハンドヘルドワンド。
  75. 前記ワンドヘッドの底面における前記開口部が、第1の配列を画定し;
    保持固定具の前記1つまたは複数の個別の受け器が、第2の配列を画定し、
    前記ワンドヘッドの前記第1の配列および前記保持固定具の前記第2の配列が位置合わせされ得る、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  76. 前記開口部が、関連する保持チャネルから前記ワンドヘッドの底面へと外向きに広がる円錐状の表面を有する、請求項50に記載のハンドヘルドワンド。
  77. 請求項50に記載のハンドヘルドワンドを用いて、水から複数のゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を取り出し、前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を、保持固定具の1つまたは複数の個別の受け器に入れる方法であって:
    前記ガス出口に接続された真空源を作動させる工程と;
    前記ゼブラフィッシュの卵が前記開口部において捕捉されるように前記マニホールドチャネルに接続された前記複数の開口部を通して水を取り込むために、複数のゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を含有する水に前記ワンドを入れる工程と;
    前記胚を前記開口部において捕捉しながら前記卵の上の前記マニホールドチャネル中の残留水を除去するように前記真空源を作動させたままガス源を提供する工程と;
    前記複数のチャネルを通して加圧ガス源を提供して、前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を保持固定具に放出する工程と
    を含む方法。
  78. 前記開口部において捕捉された前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵の少なくとも1つの存在を感知する工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
  79. 前記試料を前記ワンドヘッドと接触させて保持しながら、前記マニホールドチャネルにガスを提供して、前記マニホールドチャネルから液体をパージする工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
  80. 前記マニホールドチャネルからパージされた前記液体を、気相と液相とに分離する工程をさらに含む、請求項79に記載の方法。
  81. 前記マニホールドチャネル中の圧力を上昇させて、前記ゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を前記ワンドヘッドから放出する工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
  82. ガス源を提供して、残留水をパージする前に、ゼブラフィッシュの卵を含有する前記水から前記ワンドを取り出す工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
  83. 前記複数の開口部を通して取り込まれた前記液体の一部を、前記保持固定具の前記個別の受け器中に放出する工程をさらに含む、請求項77に記載の方法。
  84. 前記保持固定具がマルチウェルプレートである、請求項77に記載の方法。
  85. 前記ワンドヘッドの前記開口部が、第1の配列を画定し;
    前記マルチウェルプレートの前記ウェルが、第2の配列を画定し;
    前記ワンドヘッドの前記開口部が、前記マルチウェルプレートの前記ウェルと位置合わせされ得る、請求項84に記載の方法。
  86. 複数のゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵が、前記マルチウェルプレートの同じウェルに入れられる、請求項84に記載の方法。
  87. 前記ウェルプレートの少なくとも一部が、1つのみのゼブラフィッシュまたはゼブラフィッシュの卵を受け入れる、請求項84に記載の方法。
  88. 96個の卵が、96ウェルプレートの個々のウェルに入れられる、請求項86に記載の方法。
  89. 384個の卵が、384ウェルプレートの個々のウェルに個別に入れられる、請求項86に記載の方法。
  90. 液体が、約1mL/分〜約20mL/分の速度で前記開口部のそれぞれを通して取り込まれる、請求項77に記載の方法。
  91. 前記液体が、約2mL/分〜約10mL/分の速度で前記開口部のそれぞれを通して取り込まれる、請求項90に記載の方法。
  92. 前記開口部のそれぞれが、円錐状の表面を含む、請求項77に記載の方法。
  93. 前記ゼブラフィッシュの卵の放出が、約0.1秒間〜約0.5秒間の範囲内の期間にわたって行われる、請求項77に記載の方法。
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