JP2014236366A - 端末装置、基地局装置、通信システム、通信方法および集積回路 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数のセルにおける効率的なランダムアクセス手順を実現する端末装置、基地局装置、通信システム、通信方法および集積回路に関する技術を提供すること。【解決手段】第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続する端末装置において、第1のセルと第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行し、第2のセルに対して送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答を第2のセルで受信し、応答の検出に関する情報を第1のセルに対して送信する。【選択図】図3
Description
本発明の実施形態は、効率的なランダムアクセス手順を実現する端末装置、基地局装置、通信システム、通信方法および集積回路の技術に関する。
標準化プロジェクトである3GPP(3rd Generation Partnership Project)において、OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing)通信方式やリソースブロックと呼ばれる所定の周波数・時間単位の柔軟なスケジューリングの採用によって、高速な通信を実現させたEvolved Universal Terrestrial Radio Access(以降EUTRAと称する)の標準化が行なわれた。
また、3GPPでは、より高速なデータ伝送を実現し、EUTRAに対して上位互換性を持つAdvanced EUTRAの検討を行っている。EUTRAでは、基地局装置がほぼ同一のセル構成(セルサイズ)から成るネットワークを前提とした通信システムであったが、Advanced EUTRAでは、異なる構成の基地局装置(セル)が同じエリアに混在しているネットワーク(異種無線ネットワーク、ヘテロジニアスネットワーク(Heterogeneous Network))を前提とした通信システムの検討が行われている。
ヘテロジニアスネットワークのように、セル半径の大きいセル(マクロセル)と、セル半径がマクロセルよりも小さいセル(小セル、スモールセル)とが配置される通信システムにおいて、端末装置が、マクロセルとスモールセルとに同時に接続して通信を行う技術(Dual Connectivity(デュアルコネクティビティ、双対接続性))について検討されている(非特許文献1)。
非特許文献1において、端末装置がセル半径(セルサイズ)の大きいセル(マクロセル)とセル半径の小さいセル(スモールセル(または、ピコセル))との間でデュアルコネクティビティを実現しようとするとき、マクロセルとスモールセル間のバックボーン回線(Backhaul(バックホール))が低速であり、遅延が発生することを前提としたネットワークでの検討が進められている。すなわち、マクロセルとスモールセル間での制御情報またはユーザ情報のやり取りが遅延することによって、従来では実現できていた機能が実現できない、または実現が困難となる可能性がある。
また、非特許文献2では、端末装置が複数のセルと同時に接続する際に、あるセルの上りリンクで送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答(ランダムアクセスレスポンス)は、特定のセルまたは物理ランダムアクセスチャネルを送信したセルで受信されることが提案されている。
R2−130444,NTT DOCOMO, INC.,3GPP TSG RAN2#81,St. Julian’s, Malta, January 28th − February 1st, 2013.http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_81/Docs/
R2−121635, InterDigital Communications,3GPP TSG RAN2#77bis,Jeju, Korea, March 26th − 30th, 2012http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG2_RL2/TSGR2_77bis/Docs/
非特許文献2の例のように、端末装置が複数のセルの上りリンクに対して物理ランダムアクセスチャネルを送信する場合に、基地局装置がある特定のセル(例えばマクロセル)でランダムアクセスレスポンスを送信するためには、バックボーン回線で遅延が発生しないシステムであることが必要不可欠である。
すなわち、異なる基地局装置がデュアルコネクティビティによって接続される場合であって、かつ、物理ランダムアクセスチャネルを受信する基地局装置と、ランダムアクセスレスポンスを送信する基地局装置が異なるとき、従来よりもランダムアクセスレスポンスが送信されるまでに時間が必要であるが、端末装置は、基地局装置間のバックボーン回線の遅延の有無を考慮していないため、ランダムアクセスレスポンスの受信に失敗したと判断してしまうという問題がある。
また、非特許文献2の別の例のように、端末装置が複数のセルの上りリンクに対して物理ランダムアクセスチャネルを送信する場合に、物理ランダムアクセスチャネルを受信した基地局装置のセルでランダムアクセスレスポンスを検出する方法は、基地局装置間のバックボーンの遅延の影響を考慮しなくてよいが、その一方で、端末装置のランダムアクセス手順を大きく変更しなければならないという別の問題がある。
特に、異なる基地局装置がデュアルコネクティビティによって接続される場合、一方の基地局装置が、他方の基地局装置のランダムアクセス手順の終了を知ることができないため、基地局装置間でのデータ転送の開始タイミングが不明になるという問題や、端末装置に対して適切な送受信の設定ができないという問題が発生する。また、ランダムアクセス手順の終了を基地局装置間でやり取りすることも可能であるが、不要な基地局装置間のシグナリングが発生するという別の問題が発生する。
上記の課題を鑑みて、本発明の実施形態の目的は、効率的なランダムアクセス手順を実現する端末装置、基地局装置、通信システム、通信方法および集積回路に関する技術を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために以下のような手段を講じた。すなわち、本発明の実施形態における端末装置は、は、基地局装置と通信する端末装置であって、第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続し、第1のセルと第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行し、第2のセルに対して送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答を、第2のセルで受信し、応答の検出に関する情報を第1のセルに対して送信することを特徴とする。
また、本発明の実施形態における基地局装置は、端末装置と通信する基地局装置であって、第1のセルと第2のセルを用いて端末装置と接続し、第2のセルにおいて端末装置によって送信された物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答を第2のセルで送信し、応答の検出に関する情報を前記第1のセルにおいて端末装置から受信することを特徴とする。
また、本発明の実施形態における通信システムは、端末装置と複数の基地局装置とが接続される通信システムであって、端末装置において、第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続し、第2のセルに対して送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答を、第2のセルで受信し、物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答の検出に関する情報を第1のセルに対して送信し、基地局装置において、第1のセルにおいて端末装置から送信される応答の検出に関する情報を受信することを特徴とする。
また、本発明の実施形態における端末装置の通信方法は、端末装置において、第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続するステップと、第1のセルと第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行するステップと、第2のセルに対して送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答を、第2のセルで受信するステップと、応答の検出に関する情報を第1のセルに対して送信するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態における基地局装置の通信方法は、基地局装置において、第1のセルと第2のセルを用いて端末装置と接続するステップと、第2のセルにおいて端末装置によって送信された物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答を第2のセルで送信するステップと、応答の検出に関する情報を端末装置から受信するステップと、を備えることを特徴とする。
また、本発明の実施形態における端末装置の集積回路は、端末装置において、第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続する機能と、第1のセルと第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行する機能と、第2のセルに対して送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答を、第2のセルで受信する機能と、応答の検出に関する情報を第1のセルに対して送信する機能と、を含む一連の機能を端末装置に発揮させることを特徴とする。
また、本発明の実施形態における基地局装置の集積回路は、基地局装置において、第1のセルと第2のセルを用いて端末装置と接続する機能と、第2のセルにおいて端末装置によって送信された物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答を第2のセルで送信する機能と、応答の検出に関する情報を第1のセルにおいて端末装置から受信する機能と、を含む一連の機能を基地局装置に発揮させることを特徴とする。
本明細書では、効率的なランダムアクセス手順を実現する端末装置、基地局装置、通信システム、通信方法および集積回路に関する技術という点において各実施形態を開示するが、各実施形態に対して適用可能な通信方式は、EUTRAまたはAdvanced EUTRAのようにEUTRAと上位互換性のある通信方式に限定されるものではない。
例えば、本明細書で述べられる技術は、符号分割多重アクセス(CDMA)、時分割多重アクセス(TDMA)、周波数分割多重アクセス(FDMA)、直交FDMA(OFDMA)、シングルキャリアFDMA(SC−FDMA)、およびその他のアクセス方式等を用いた、種々の通信システムにおいて使用され得る。また、本明細書において、システムとネットワークは同義的に使用され得る。
本発明の実施形態によれば、ランダムアクセス手順を効率的に行うことによって、通信品質を向上させる端末装置、基地局装置、通信システム、測定方法および集積回路に関する技術を提供することが出来る。
本発明の各実施形態に関わる技術について以下に簡単に説明する。
[物理チャネル/物理シグナル]
EUTRAおよびAdvanced EUTRAで使用される主な物理チャネル、および物理シグナルについて説明を行なう。チャネルとは信号の送信に用いられる媒体を意味し、物理チャネルとは信号の送信に用いられる物理的な媒体を意味する。本発明において、物理チャネルは、信号と同義的に使用され得る。物理チャネルは、EUTRA、およびAdvanced EUTRAにおいて、今後追加、または、その構造やフォーマット形式が変更または追加される可能性があるが、変更または追加された場合でも本発明の各実施形態の説明には影響しない。
EUTRAおよびAdvanced EUTRAで使用される主な物理チャネル、および物理シグナルについて説明を行なう。チャネルとは信号の送信に用いられる媒体を意味し、物理チャネルとは信号の送信に用いられる物理的な媒体を意味する。本発明において、物理チャネルは、信号と同義的に使用され得る。物理チャネルは、EUTRA、およびAdvanced EUTRAにおいて、今後追加、または、その構造やフォーマット形式が変更または追加される可能性があるが、変更または追加された場合でも本発明の各実施形態の説明には影響しない。
EUTRAおよびAdvanced EUTRAでは、物理チャネルまたは物理シグナルのスケジューリングについて無線フレームを用いて管理している。1無線フレームは10msであり、1無線フレームは10サブフレームで構成される。さらに、1サブフレームは2スロットで構成される(すなわち、1サブフレームは1ms、1スロットは0.5msである)。また、物理チャネルが配置されるスケジューリングの最小単位としてリソースブロックを用いて管理している。リソースブロックとは、周波数軸を複数サブキャリア(例えば12サブキャリア)の集合で構成される一定の周波数領域と、一定の送信時間間隔(1スロット)で構成される領域で定義される。
同期シグナル(Synchronization Signals)は、3種類のプライマリ同期シグナルと、周波数領域で互い違いに配置される31種類の符号から構成されるセカンダリ同期シグナルとで構成され、プライマリ同期シグナルとセカンダリ同期シグナルの信号の組み合わせによって、基地局装置を識別する504通りのセル識別子(物理セルID(Physical Cell Identity; PCI))と、無線同期のためのフレームタイミングが示される。端末装置は、セルサーチによって受信した同期シグナルの物理セルIDを特定する。
物理報知情報チャネル(PBCH; Physical Broadcast Channel)は、セル内の端末装置で共通に用いられる制御パラメータ(報知情報(システム情報);System information)を通知(設定)する目的で送信される。物理報知情報チャネルで通知されない報知情報は、物理下りリンク制御チャネルで報知情報が送信される無線リソースがセル内の端末装置に対して通知され、通知された無線リソースにおいて、物理下りリンク共用チャネルによって報知情報を通知するレイヤ3メッセージ(システムインフォメーション)が送信される。
報知情報として、セル個別の識別子を示すセルグローバル識別子(CGI; Cell Global Identifier)、ページングによる待ち受けエリアを管理するトラッキングエリア識別子(TAI; Tracking Area Identifier)、ランダムアクセス設定情報(送信タイミングタイマーなど)、当該セルにおける共通無線リソース設定情報、周辺セル情報、上りリンクアクセス制限情報などが通知される。
下りリンクリファレンスシグナルは、その用途によって複数のタイプに分類される。例えば、セル固有RS(Cell-specific reference signals)は、セル毎に所定の電力で送信されるパイロットシグナルであり、所定の規則に基づいて周波数領域および時間領域で周期的に繰り返される下りリンクリファレンスシグナルである。端末装置は、セル固有RSを受信することでセル毎の受信品質を測定する。また、端末装置は、セル固有RSと同時に送信される物理下りリンク制御チャネル、または物理下りリンク共用チャネルの復調のための参照用の信号としても下りリンクセル固有RSを使用する。セル固有RSに使用される系列は、セル毎に識別可能な系列が用いられる。
また、下りリンクリファレンスシグナルは下りリンクの伝搬路変動の推定にも用いられる。伝搬路変動の推定に用いられる下りリンクリファレンスシグナルのことをチャネル状態情報リファレンスシグナル(Channel State Information Reference Signals;CSI−RS)と称する。また、端末装置に対して個別に設定される下りリンクリファレンスシグナルは、UE specific Reference Signals(URS)またはDedicated RS(DRS)と称され、物理下りリンク制御チャネル、または物理下りリンク共用チャネルを復調するときのチャネルの伝搬路補償処理のために参照される。
物理下りリンク制御チャネル(PDCCH; Physical Downlink Control Channel)は、各サブフレームの先頭からいくつかのOFDMシンボル(例えば1〜4OFDMシンボル)で送信される。拡張物理下りリンク制御チャネル(EPDCCH; Enhanced Physical Downlink Control Channel)は、物理下りリンク共用チャネルPDSCHが配置されるOFDMシンボルに配置される物理下りリンク制御チャネルである。PDCCHまたはEPDCCHは、端末装置に対して基地局装置のスケジューリングに従った無線リソース割り当て情報や、送信電力の増減の調整量を指示する情報を通知する目的で使用される。以降、単に物理下りリンク制御チャネル(PDCCH)と記載した場合、特に明記がなければ、PDCCHとEPDCCHの両方の物理チャネルを意味する。
端末装置は、下りリンクデータや下りリンク制御データであるレイヤ3メッセージ(ページング、ハンドオーバーコマンドなど)を送受信する前に自装置宛の物理下りリンク制御チャネルを監視(モニタ)し、自装置宛の物理下りリンク制御チャネルを受信することで、送信時には上りリンクグラント、受信時には下りリンクグラント(下りリンクアサインメント)と呼ばれる無線リソース割り当て情報を物理下りリンク制御チャネルから取得する必要がある。なお、物理下りリンク制御チャネルは、上述したOFDMシンボルで送信される以外に、基地局装置から端末装置に対して個別(dedicated)に割り当てられるリソースブロックの領域で送信されるように構成することも可能である。
物理上りリンク制御チャネル(PUCCH; Physical Uplink Control Channel)は、物理下りリンク共用チャネルで送信されたデータの受信確認応答(ACK/NACK;Acknowledgement/Negative Acknowledgement)や下りリンクの伝搬路(チャネル状態)情報(CSI;Channel State Information)、上りリンクの無線リソース割り当て要求(無線リソース要求、スケジューリングリクエスト(SR;Scheduling Request))を行なうために使用される。
CSIは、CQI(Channel Quality Indicator)、PMI(Precoding Matrix Indicator)、PTI(Precoding Type Indicator)、RI(Rank Indicator)を含む。各Indicatorは、Indicationと表記されてもよい。
物理下りリンク共用チャネル(PDSCH; Physical Downlink Shared Channel)は、下りリンクデータの他、ページングや物理報知情報チャネルで通知されない報知情報(システムインフォメーション)をレイヤ3メッセージとして端末装置に通知するためにも使用される。物理下りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。物理下りリンク共用チャネルは物理下りリンク制御チャネルが送信されるOFDMシンボル以外のOFDMシンボルに配置されて送信される。すなわち、物理下りリンク共用チャネルと物理下りリンク制御チャネルは1サブフレーム内で時分割多重されている。
物理上りリンク共用チャネル(PUSCH; Physical Uplink Shared Channel)は、主に上りリンクデータと上りリンク制御データを送信し、下りリンクの受信品質やACK/NACKなどの制御データを含めることも可能である。また、上りリンクデータの他、上りリンク制御情報をレイヤ3メッセージとして端末装置から基地局装置に通知するためにも使用される。また、下りリンクと同様に物理上りリンク共用チャネルの無線リソース割り当て情報は、物理下りリンク制御チャネルで示される。
上りリンクリファレンスシグナル(上りリンク参照信号;Uplink Reference Signal、上りリンクパイロット信号、上りリンクパイロットチャネルとも呼称する)は、基地局装置が、物理上りリンク制御チャネルPUCCHおよび/または物理上りリンク共用チャネルPUSCHを復調するために使用する復調参照信号(DMRS;Demodulation Reference Signal)と、基地局装置が、主に、上りリンクのチャネル状態を推定するために使用するサウンディング参照信号(SRS;Sounding Reference Signal)が含まれる。また、サウンディング参照信号には、周期的に送信される周期的サウンディング参照信号(Periodic SRS)と、基地局装置から指示されたときに送信される非周期的サウンディング参照信号(Aperiodic SRS)とがある。
物理ランダムアクセスチャネル(PRACH; Physical Random Access Channel)は、プリアンブル系列を通知(設定)するために使用されるチャネルであり、ガードタイムを有する。プリアンブル系列は、複数のシーケンスによって基地局装置へ情報を通知するように構成される。例えば、64種類のシーケンスが用意されている場合、6ビットの情報を基地局装置へ示すことができる。物理ランダムアクセスチャネルは、端末装置の基地局装置へのアクセス手段として用いられる。
端末装置は、物理上りリンク制御チャネル未設定時の上りリンクの無線リソース要求のため、または、上りリンク送信タイミングを基地局装置の受信タイミングウィンドウに合わせるために必要な送信タイミング調整情報(タイミングアドバンス(Timing Advance;TA)とも呼ばれる)を基地局装置に要求するためなどに物理ランダムアクセスチャネルを用いる。また、基地局装置は、端末装置に対して物理下りリンク制御チャネルを用いてランダムアクセス手順の開始を要求することもできる。
レイヤ3メッセージは、端末装置と基地局装置のRRC(無線リソース制御)層でやり取りされる制御平面(CP(Control−plane、C−Plane))のプロトコルで取り扱われるメッセージであり、RRCシグナリングまたはRRCメッセージと同義的に使用され得る。なお、制御平面に対し、ユーザデータを取り扱うプロトコルのことをユーザ平面(UP(User−plane、U−Plane))と称する。なお、それ以外の物理チャネルは、本発明の各実施形態に関わらないため詳細な説明は省略する。
[無線ネットワーク]
基地局装置によって制御される各周波数の通信可能範囲(通信エリア)はセルとしてみなされる。このとき、基地局装置がカバーする通信エリアは周波数毎にそれぞれ異なる広さ、異なる形状であっても良い。また、カバーするエリアが周波数毎に異なっていてもよい。基地局装置の種別やセル半径の大きさが異なるセルが、同一の周波数または異なる周波数のエリアに混在して一つの通信システムを形成している無線ネットワークのことを、ヘテロジニアスネットワークと称する。
基地局装置によって制御される各周波数の通信可能範囲(通信エリア)はセルとしてみなされる。このとき、基地局装置がカバーする通信エリアは周波数毎にそれぞれ異なる広さ、異なる形状であっても良い。また、カバーするエリアが周波数毎に異なっていてもよい。基地局装置の種別やセル半径の大きさが異なるセルが、同一の周波数または異なる周波数のエリアに混在して一つの通信システムを形成している無線ネットワークのことを、ヘテロジニアスネットワークと称する。
端末装置は、セルの中を通信エリアとみなして動作する。端末装置が、あるセルから別のセルへ移動するときは、非無線接続時(非通信中)はセル再選択手順、無線接続時(通信中)はハンドオーバー手順によって別の適切なセルへ移動する。適切なセルとは、一般的に端末装置のアクセスが基地局装置から指定される情報に基づいて禁止されていないと判断したセルであって、かつ、下りリンクの受信品質が所定の条件を満足するセルのことを示す。
また、端末装置と基地局装置は、キャリア・アグリゲーションによって複数の異なる周波数バンド(周波数帯)の周波数(コンポーネントキャリア、または周波数帯域)を集約(アグリゲート、aggregate)して一つの周波数(周波数帯域)のように扱う技術を適用してもよい。コンポーネントキャリアには、上りリンクに対応する上りリンクコンポーネントキャリアと、下りリンクに対応する下りリンクコンポーネントキャリアとがある。本明細書において、周波数と周波数帯域は同義的に使用され得る。
例えば、キャリア・アグリゲーションによって周波数帯域幅が20MHzのコンポーネントキャリアを5つ集約した場合、キャリア・アグリゲーションを可能な能力を持つ端末装置はこれらを100MHzの周波数帯域幅とみなして送受信を行う。なお、集約するコンポーネントキャリアは連続した周波数であっても、全てまたは一部が不連続となる周波数であってもよい。例えば、使用可能な周波数バンドが800MHz帯、2GHz帯、3.5GHz帯である場合、あるコンポーネントキャリアが800MHz帯、別のコンポーネントキャリアが2GHz帯、さらに別のコンポーネントキャリアが3.5GHz帯で送信されていてもよい。
また、同一周波数帯の連続または不連続の複数のコンポーネントキャリアを集約することも可能である。各コンポーネントキャリアの周波数帯域幅は端末装置の受信可能周波数帯域幅(例えば20MHz)よりも狭い周波数帯域幅(例えば5MHzや10MHz)であっても良く、集約する周波数帯域幅が各々異なっていても良い。周波数帯域幅は、後方互換性を考慮して従来のセルの周波数帯域幅のいずれかと等しいことが望ましいが、従来のセルの周波数帯域と異なる周波数帯域幅でも構わない。
また、後方互換性のないコンポーネントキャリア(キャリアタイプ)を集約してもよい。なお、基地局装置が端末装置に割り当てる(設定する、追加する)上りリンクコンポーネントキャリアの数は、下りリンクコンポーネントキャリアの数と同じか少ないことが望ましい。
無線リソース要求のための上りリンク制御チャネルの設定が行われる上りリンクコンポーネントキャリアと、当該上りリンクコンポーネントキャリアとセル固有接続される下りリンクコンポーネントキャリアから構成されるセルは、プライマリセル(PCell:Primary cell)と称される。また、プライマリセル以外のコンポーネントキャリアから構成されるセルは、セカンダリセル(SCell:Secondary cell)と称される。端末装置は、プライマリセルでページングメッセージの受信、報知情報の更新の検出、初期アクセス手順、セキュリティ情報の設定などを行う一方、セカンダリセルではこれらを行わないでもよい。
プライマリセルは活性化(Activation)および不活性化(Deactivation)の制御の対象外であるが(つまり必ず活性化しているとみなされる)、セカンダリセルは活性化および不活性化という状態(state)を持ち、これらの状態の変更は、基地局装置から明示的に指定されるほか、コンポーネントキャリア毎に端末装置に設定されるタイマーに基づいて状態が変更される。プライマリセルとセカンダリセルとを合わせてサービングセル(在圏セル)と称する。
なお、キャリア・アグリゲーションは、複数のコンポーネントキャリア(周波数帯域)を用いた複数のセルによる通信であり、セル・アグリゲーションとも称される。なお、端末装置は、周波数毎にリレー局装置(またはリピーター)を介して基地局装置と無線接続されても良い。すなわち、本発明の各実施形態の基地局装置は、リレー局装置に置き換えることが出来る。
基地局装置は端末装置が該基地局装置で通信可能なエリアであるセルを周波数毎に管理する。1つの基地局装置が複数のセルを管理していてもよい。セルは、端末装置と通信可能なエリアの大きさ(セルサイズ)に応じて複数の種別に分類される。例えば、セルは、マクロセルとスモールセルに分類される。さらに、スモールセルは、そのエリアの大きさに応じて、フェムトセル、ピコセル、ナノセルに分類される。また、端末装置がある基地局装置と通信可能であるとき、その基地局装置のセルのうち、端末装置との通信に使用されるように設定されているセルは在圏セル(Serving cell)であり、その他の通信に使用されないセルは周辺セル(Neighboring cell)と称される。
[デュアルコネクティビティ]
図9および図10を用いてデュアルコネクティビティの基本構造(アーキテクチャー)について説明する。図9および図10は、端末装置1が、複数の基地局装置2(図中では基地局装置2−1、基地局装置2−2で示す)と同時に接続していることを示している。基地局装置2−1はマクロセルを構成する基地局装置であり、基地局装置2−2はスモールセルを構成する基地局装置であるとする。このように、端末装置1が、複数の基地局装置2に属するセルを用いて同時に接続することをデュアルコネクティビティと称する。各基地局装置2は同じ周波数で運用されていてもよいし、異なる周波数で運用されていてもよい。
図9および図10を用いてデュアルコネクティビティの基本構造(アーキテクチャー)について説明する。図9および図10は、端末装置1が、複数の基地局装置2(図中では基地局装置2−1、基地局装置2−2で示す)と同時に接続していることを示している。基地局装置2−1はマクロセルを構成する基地局装置であり、基地局装置2−2はスモールセルを構成する基地局装置であるとする。このように、端末装置1が、複数の基地局装置2に属するセルを用いて同時に接続することをデュアルコネクティビティと称する。各基地局装置2は同じ周波数で運用されていてもよいし、異なる周波数で運用されていてもよい。
なお、キャリア・アグリゲーションは、複数のセルを一つの基地局装置2が管理し、各セルの周波数が異なるという点がデュアルコネクティビティと異なる。換言すると、キャリア・アグリゲーションは、一つの端末装置1と一つの基地局装置2とを、複数のセルを介して接続させる技術であるのに対し、デュアルコネクティビティは、一つの端末装置1と複数の基地局装置2とを、複数のセルを介して接続させる技術である。
端末装置1と基地局装置2は、キャリア・アグリゲーションに適用される技術を、デュアルコネクティビティに対して適用することができる。例えば、端末装置1と基地局装置2は、プライマリセルおよびセカンダリセルの割り当て、活性化/不活性化などの技術をデュアルコネクティビティにより接続されるセルに対して適用してもよい。
図9および図10において、基地局装置2−1または基地局装置2−2は、MME300とSGW400とバックボーン回線で接続されている。MME300は、MME(Mobility Management Entity)に対応する上位の制御局装置であり、端末装置1の移動性管理や認証制御(セキュリティ制御)および基地局装置2に対するユーザデータの経路を設定する役割などを持つ。SGW400は、Serving Gateway(S−GW)に対応する上位の制御局装置であり、MME300によって設定された端末装置1へのユーザデータの経路に従ってユーザデータを伝送する役割などを持つ。
また、図9および図10において、基地局装置2−1または基地局装置2−2とSGW400の接続経路は、SGWインターフェースN10と称される。また、基地局装置2−1または基地局装置2−2とMME300の接続経路は、MMEインターフェースN20と称される。また、基地局装置2−1と基地局装置2−2の接続経路は、基地局インターフェースN30と称される。SGWインターフェースN10は、EUTRAにおいてS1−Uインターフェースとも称される。また、MMEインターフェースN20は、EUTRAにおいてS1−MMEインターフェースとも称される。また、基地局インターフェースN30は、EUTRAにおいてX2インターフェースとも称される。
デュアルコネクティビティを実現するアーキテクチャーとして、図9のような構成をとることができる。図9において、基地局装置2−1とMME300は、MMEインターフェースN20によって接続されている。また、基地局装置2−1とSGW400は、SGWインターフェースN10によって接続されている。また、基地局装置2−1は、基地局インターフェースN30を介して、基地局装置2−2へMME300、および/またはSGW400との通信経路を提供する。換言すると、基地局装置2−2は、基地局装置2−1を経由してMME300、および/またはSGW400と接続されている。
また、デュアルコネクティビティを実現する別のアーキテクチャーとして、図10のような構成をとることができる。図10において、基地局装置2−1とMME300は、MMEインターフェースN20によって接続されている。また、基地局装置2−1とSGW400は、SGWインターフェースN10によって接続されている。基地局装置2−1は、基地局インターフェースN30を介して、基地局装置2−2へMME300との通信経路を提供する。換言すると、基地局装置2−2は、基地局装置2−1を経由してMME300と接続されている。また、基地局装置2−2は、SGWインターフェースN10を介してSGW400と接続されている。
なお、基地局装置2−2とMME300が、MMEインターフェースN20によって直接接続されるような構成であってもよい。
[ランダムアクセス手順]
ランダムアクセスに関する一連の手順のことをランダムアクセス手順と称す。ランダムアクセス手順には、Contention based Random Access(競合ベースランダムアクセス)手順とNon-contention based Random Access(非競合ベースランダムアクセス)手順の2つの手順がある。
ランダムアクセスに関する一連の手順のことをランダムアクセス手順と称す。ランダムアクセス手順には、Contention based Random Access(競合ベースランダムアクセス)手順とNon-contention based Random Access(非競合ベースランダムアクセス)手順の2つの手順がある。
ランダムアクセス手順に必要なパラメータ(ランダムアクセス設定情報)として、プリアンブルグループ情報、メッセージサイズ情報、ランダムアクセスレスポンスウィンドウサイズ情報、最大プリアンブル再送回数情報、コンテンションレゾリューションタイマー情報、バックオフ情報などがある。これらのパラメータは、端末装置がランダムアクセス手順を開始する前に、基地局装置から端末装置に対して報知情報、または個別のRRCメッセージを用いて通知される。
Contention based Random Access手順は、異なる端末装置が送信したプリアンブル系列が衝突(contention)する可能性のあるランダムアクセス手順であり、端末装置が基地局装置と接続(通信)していない状態からの初期アクセスのためや、端末装置が基地局装置と接続している状態からの上りリンクの送信リソースを要求するスケジューリングリクエストのためなどに使用される。プリアンブル系列が衝突するということは、複数の端末装置が同じプリアンブル系列を用いて物理ランダムアクセスチャネルを同一の周波数・時間リソースを用いて送信することを意味する。なお、プリアンブル系列の衝突は、ランダムアクセスの衝突とも称される。
Non-contention based Random Access手順は、異なる端末装置が送信したプリアンブル系列に衝突が発生しないランダムアクセス手順であり、端末装置が基地局装置と接続している状態で、基地局装置の指示により開始される。Non-contention based Random Access手順は、RRC(Radio Resource Control:Layer3)層のメッセージおよび物理下りリンク制御チャネルPDCCHの制御データによって手順の開始が指示される。
Non-contention based Random Access手順で使用するプリアンブル系列(個別プリアンブル(dedicated preamble))は、基地局装置より個別に端末装置に通知される。Contention based Random Access手順で使用されるプリアンブル系列は、個別プリアンブルとして使用されないプリアンブル系列から端末装置がランダムアクセス時にランダムに一つ選択して使用する。あるセルにおいて、Contention based Random Access手順とNon-contention based Random Access手順のために端末装置が使用可能なプリアンブル系列の数は基地局装置が決定し、プリアンブルグループ情報として端末装置に通知される。
図11を用いて、Contention based Random Access手順を簡単に説明する。まず、端末装置1は、下りリンクの無線伝搬路損失(パスロス)やメッセージ3(ステップS3で送信されるメッセージ)のサイズ(メッセージサイズ情報)に基づいてプリアンブル系列(ランダムアクセスプリアンブル)を選択する。そして、端末装置1は、基地局装置2より設定された物理ランダムアクセスチャネル用の無線リソースを用いて基地局装置2へ選択したプリアンブル系列を送信する(ステップS1)。
ランダムアクセスプリアンブルを受信した基地局装置2は、ランダムアクセスプリアンブルから端末装置1と基地局装置2との間の送信タイミングのずれ量を算出し、ランダムアクセスプリアンブルに対する応答(ランダムアクセスレスポンス)に送信タイミングのずれを調整するための送信タイミング調整情報を含めて端末装置1に送信する(ステップS2)。
端末装置1は、ランダムアクセスレスポンスの中身を確認し、送信したランダムアクセスプリアンブルに対応するプリアンブル番号がランダムアクセスレスポンスに含まれている場合、対応する送信タイミング調整情報を用いて上りリンク送信タイミングを調整する。送信タイミング調整情報を受信した端末装置1は、報知情報によってセル内の端末装置1に対して共通的に設定される(またはレイヤ3メッセージで個別に設定される)送信タイミング調整情報の有効時間を示す送信タイミングタイマー(TA timer;TAT)の計時を開始する。
端末装置1は、送信タイミングタイマーの有効時間中(計時中)は送信タイミング調整状態、有効期間外(停止中)は送信タイミング非調整状態(送信タイミング未調整状態)としてセル(セルグループ)の上りリンクの状態を管理する。
また、端末装置1は、ランダムアクセスレスポンスに含まれているスケジューリング情報を元に上位レイヤ(Higher layer)のメッセージ(上位レイヤメッセージ、RRCメッセージ)を基地局装置2に送信する(ステップS3)。このとき、端末装置1は、コンテンションレゾリューションタイマー情報で示されるタイマー(コンテンションレゾリューションタイマー)の計時を開始する。基地局装置2は、ステップS3で送信された上位レイヤメッセージを受信した場合、該上位レイヤメッセージを送信した端末装置1に対して、衝突確認メッセージ(コンテンションレゾリューション、Contention resolution)を送信し(ステップS4)、手順を完了する。
端末装置1は、衝突確認メッセージを受信できずにコンテンションレゾリューションタイマーが満了したときは、コンテンションレゾリューションが失敗したとみなし、プリアンブル再送回数をインクリメントし、バックオフ情報に基づくバックオフ時間が経過した後、ステップS1の手順に戻る。
図12を用いて、Non-contention based Random Access手順を簡単に説明する。まず、基地局装置2は、個別プリアンブルの番号と使用する物理ランダムアクセスチャネルの番号(ランダムアクセスチャネル番号)を端末装置1に通知(ランダムアクセスプリアンブル割り当て)する(ステップS11)。ランダムアクセスチャネル番号とは、基地局装置2が端末装置1に通知した個別プリアンブル(の番号)を用いた物理ランダムアクセスチャネルの送信を許可するサブフレームを示す番号である。例えば、あるランダムアクセスチャネル番号は全てサブフレームで物理ランダムアクセスチャネルを送信してもよいことを示し、ある別のランダムアクセスチャネル番号は時間方向で2サブフレーム毎に物理ランダムアクセスチャネルを送信してもよいことを示す。
ランダムアクセスプリアンブル割り当ては、基地局装置2から物理下りリンク制御チャネルPDCCHまたはRRCメッセージを使用して端末装置1に通知される。
端末装置1は、指定された(割り当てられた)プリアンブルの番号に対応するプリアンブル系列(個別プリアンブル)を、ランダムアクセスチャネル番号により示された個別プリアンブルの送信が許可される物理ランダムアクセスチャネル用の無線リソースを用いて基地局装置2へ送信する(ステップS12)。個別プリアンブルを受信した基地局装置2は、個別プリアンブルから端末装置1と基地局装置2との間の送信タイミングのずれ量を算出し、個別プリアンブルに対する応答(ランダムアクセスレスポンス)に送信タイミングのずれを調整するための送信タイミング調整情報を含めて端末装置1に送信し(ステップS13)、手順を完了する。
ただし、基地局装置2から通知されたプリアンブル番号の値が特定の値を示す場合(例えばゼロ)は、端末装置1はNon-contention based Random Access手順ではなくContention based Random Access手順を行なう。この場合、端末装置1は図11のステップS1〜ステップS4の手順に従ってランダムアクセス手順を完了する。
ここで、基地局装置2からのランダムアクセスレスポンス(図11のステップS2、図12のステップS13)は、プライマリセルの下りリンクにおいて送信される。すなわち、端末装置1が物理ランダムアクセスチャネルをプライマリセルで送信した場合、および、物理ランダムアクセスチャネルをセカンダリセルで送信した場合のどちらであっても、端末装置1は、プライマリセルでランダムアクセスレスポンスの受信を試みる。
具体的には、端末装置1は、プライマリセルにおいて、指定されたランダムアクセスレスポンスのウィンドウサイズ(RA response window size(以降、単にウィンドウサイズとも称する))の区間でランダムアクセスレスポンスの送信を検出するため、ランダムアクセスレスポンスに対応する物理下りリンク制御チャネルPDCCHを監視(モニタ)する。ウィンドウサイズは、物理ランダムアクセスチャネルを送信したサブフレームから例えば3サブフレーム後から開始される。なお、ウィンドウサイズは通知されたランダムアクセスレスポンスウィンドウサイズ情報に基づいて決まる。
以上の事項を考慮しつつ、以下、添付図面を参照しながら本発明の適切な実施形態について詳細に説明する。なお、本発明の実施形態の説明において、本発明の実施形態に関連した公知の機能や構成についての具体的な説明が、本発明の実施形態の要旨を不明瞭にすると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について以下に説明する。
本発明の第1の実施形態について以下に説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態による端末装置1の一例を示すブロック図である。本端末装置1は、受信部101、復調部102、復号部103、測定処理部104、制御部105、上りリンクバッファ制御部106、符号部107、変調部108、送信部109、上りリンク無線リソース要求制御部110、ランダムアクセス制御部111、上位レイヤ部112から構成される。上位レイヤ部112は、端末装置1の上位レイヤとして無線リソース制御を執り行うRRC(Radio Resource Control)層の特定の機能を実現するブロックである。
また、上りリンクバッファ制御部106、上りリンク無線リソース要求制御部110、ランダムアクセス制御部111は、データリンク層を管理するMAC(Medium Access Control)層の特定の機能を実現するブロックである。図中の「部」とは、セクション、回路、構成装置、デバイス、ユニットなど用語によっても表現される、端末装置1の機能および各手順を実現する要素である。
なお、端末装置1は、キャリア・アグリゲーション、および/またはデュアルコネクティビティによる複数の周波数(周波数帯、周波数帯域幅)またはセルの同時受信をサポートするために受信系のブロック(受信部101、復調部102、復号部103)、および複数の周波数(周波数帯、周波数帯域幅)またはセルの同時送信をサポートするために送信系のブロック(符号部107、変調部108、送信部109)を複数備える構成であってもよい。また、端末装置1は、測定処理部104、制御部105、上りリンクバッファ制御部106、上りリンク無線リソース要求制御部110、ランダムアクセス制御部111、上位レイヤ部112を複数備える構成であってもよい。
受信に関し、上位レイヤ部112より制御部105へ端末装置制御情報が入力される。端末装置制御情報は、受信制御情報と送信制御情報によって構成される端末装置1の無線通信制御に必要な情報であり、基地局装置2から個別に送信される無線接続リソース設定、セル固有の報知情報、またはシステムパラメータにより設定され、上位レイヤ部112が必要に応じて制御部105へ入力する。制御部105は、受信に関する制御情報である受信制御情報を、受信部101、復調部102、復号部103へ適切に入力する。
受信制御情報は、受信周波数帯域の情報の他に、DRX制御情報、各チャネルに関する受信タイミング、多重方法、無線リソース配置情報などの情報が含まれている。また、制御部105は、セルの測定に関する制御に必要となる測定設定情報を測定処理部104に入力する。測定設定情報は、端末装置1で測定した在圏セルおよび周辺セルの測定結果が、指定された測定イベントを満たしたかどうかの測定イベント判定のための測定イベント情報を含む情報である。また、測定設定情報は、端末装置1で測定した周辺セルの測定結果が、セル選択に関する選択基準を満たすか否かを判定するための周辺セル情報を含む情報である。
受信信号は、受信部101において受信される。受信部101は、受信制御情報で指定された周波数帯域で信号を受信する。受信された信号は、復調部102へと入力される。復調部102は、受信信号の復調を行い、復号部103へと信号を入力して下りリンクデータと下りリンク制御データとを正しく復号し、復号された各データを上位レイヤ部112へと入力する。各データは測定処理部104にも入力される。
また、測定処理部104は、検出した周辺セル(コンポーネントキャリア)の下りリンクリファレンスシグナルの受信品質(SIR、SINR、RSRP、RSRQ、RSSI、パスロスなど)を測定し、必要な測定結果を生成する。RSRPは下りリンクリファレンスシグナルの受信電力の大小を示す値であり、RSRQは、下りリンクリファレンスシグナルの品質を示す値である。
測定処理部104は、測定結果を、設定された測定イベント情報に基づく測定イベントの成否を判定するセルの品質情報として用いる。また、測定処理部104は、測定結果を、設定された周辺セル情報に基づくセル選択またはセル再選択の選択基準のための品質情報として用いる。なお、測定に用いる信号は下りリンクリファレンスシグナルに限定されず、CSI−RS等のセルの品質を測るために用いられる信号であれば別の信号を測定しても良い。
また、送信に関し、上位レイヤ部112より制御部105へ各ブロックを制御するための制御パラメータである端末装置制御情報が入力され、送信に関する制御情報である送信制御情報が、上りリンクバッファ制御部106、符号部107、変調部108、送信部109へ適切に入力される。送信制御情報は、送信信号の上りリンクスケジューリング情報として、DTX制御情報、符号化情報、変調情報、送信周波数帯域の情報、各チャネルに関する送信タイミング、多重方法、無線リソース配置情報などの情報が含まれている。
上位レイヤ部112からランダムアクセス制御部111にランダムアクセス設定情報が入力される。上位レイヤ部112は、複数のセルにそれぞれ対応した複数のランダムアクセス設定情報をランダムアクセス制御部111に設定してもよい。また、上位レイヤ部112は、上りリンク送信タイミングの調整に用いる送信タイミング調整情報と送信タイミングタイマーを管理し、セル毎(またはセルグループ毎(セルグループは、TAグループとも称する))に上りリンク送信タイミングの状態(送信タイミング調整状態または送信タイミング非調整状態)を管理する。送信タイミング調整情報と送信タイミングタイマーは、送信制御情報に含まれる。
なお、複数の上りリンク送信タイミングの状態を管理する必要がある場合、上位レイヤ部112は、複数のそれぞれのセル(またはセルグループ、TAグループ)の上りリンク送信タイミングに対応する送信タイミング調整情報を管理する。基地局装置は、セルグループ、またはTAグループに対してそれぞれ識別子を設定し、上位レイヤ部112は、セルグループ、またはTAグループを識別子を用いて管理する。
生起した送信データ(上りリンクデータと上りリンク制御データ)は、上位レイヤ部112より任意のタイミングで上りリンクバッファ制御部106に入力される。このとき、上りリンクバッファ制御部106は、入力された送信データの量(上りリンクバッファ量)を計算する。また、上りリンクバッファ制御部106は、入力された送信データが制御平面に属するデータなのか、ユーザ平面に属するデータなのかを判別する機能を有する。
上りリンク無線リソース要求制御部110には、上位レイヤ部112よりリソース要求設定情報が設定される。なお、リソース要求設定情報は、上りリンク制御チャネル設定情報の一部である。リソース要求設定情報には、少なくとも最大送信カウンタ設定情報と無線リソース要求禁止タイマー情報とが含まれている。上位レイヤ部112は、複数のセルにそれぞれ対応した複数のリソース要求設定情報を上りリンク無線リソース要求制御部110に設定してもよい。また、上りリンクバッファ制御部106は、上りリンクバッファ制御部106に送信データが入力されたときに、送信データの発生を上りリンク無線リソース要求制御部110へ通知することによって、上りリンクバッファに送信データが存在することを知らせる。
上りリンク無線リソース要求制御部110は、入力された送信データの送信に必要な無線リソースが割り当てられているかを判断する。上りリンク無線リソース要求制御部110は、無線リソース割り当てに基づいて、物理上りリンク共用チャネルPUSCH、物理上りリンク制御チャネルによる無線リソース要求(SR−PUCCH)、または物理ランダムアクセスチャネルの一つまたは複数を選択し、選択したチャネルを送信するための制御処理を符号部107および/またはランダムアクセス制御部111に対して要求する。
すなわち、すでに無線リソースが割り当てられており、送信データを物理上りリンク共用チャネルPUSCHで送信可能な状態であるとき、符号部107は、上りリンク無線リソース要求制御部110の指示に従って割り当て済みの無線リソースに対応する送信データを上りリンクバッファ制御部106から取得して符号化し、変調部108に出力する。または、無線リソースが割り当てられていないときで、物理上りリンク制御チャネルによる無線リソース要求(SR−PUCCH)が可能であるとき、符号部107は、上りリンク無線リソース要求制御部110の指示に従ってSR−PUCCHの送信に必要な制御データを符号化し、変調部108に出力する。
または、無線リソースが割り当てられていないときで、物理上りリンク制御チャネルによる無線リソース要求(SR−PUCCH)が不可能であるとき、符号部107は、ランダムアクセス制御部111に対してランダムアクセス手順の開始を指示する。このとき、符号部107は、ランダムアクセス制御部111から入力されるランダムアクセス設定情報に基づき物理ランダムアクセスチャネルで送信されるプリアンブル系列を生成する。また、符号部107は送信制御情報に従い、各データを適切に符号化し、変調部108に出力する。
変調部108は、符号部107からの出力を送信するチャネル構造に基づいて適切に変調処理を行う。送信部109は、変調部108の出力を周波数領域にマッピングすると共に、周波数領域の信号を時間領域の信号へ変換し、既定の周波数の搬送波にのせて電力増幅を行う。送信部109は、また、上位レイヤ部112より入力されたセル毎(またセルグループ毎、TAグループ毎)の送信タイミング調整情報に従って上りリンク送信タイミングを調整する。上りリンク制御データが配置される物理上りリンク共用チャネルは、ユーザデータの他に、例えばレイヤ3メッセージ(無線リソース制御メッセージ;RRCメッセージ)を含めることも可能である。
図1において、その他の端末装置1の構成要素は省略してあるが、端末装置1として動作するために必要なその他の機能を有する複数のブロックを構成要素として持つことは明らかである。
図2は、本発明の第1の実施形態による基地局装置2の一例を示すブロック図である。本基地局装置は、受信部201、復調部202、復号部203、制御部204、符号部205、変調部206、送信部207、上位レイヤ部208、ネットワーク信号送受信部209から構成される。図中の「部」とは、セクション、回路、構成装置、デバイス、ユニットなどの用語によっても表現される、基地局装置2の機能および各手順を実現する要素である。
なお、基地局装置2は、キャリア・アグリゲーション、および/またはデュアルコネクティビティによる複数の周波数(周波数帯、周波数帯域幅)をサポートするために受信系のブロック(受信部201、復調部202、復号部203)、および送信系のブロック(符号部205、変調部206、送信部207)を複数備える構成であってもよい。また、制御部204、上位レイヤ部208、ネットワーク信号送受信部209を複数備える構成であってもよい。
上位レイヤ部208は、基地局装置2の上位レイヤとして無線リソース制御を執り行うRRC(Radio Resource Control)層の特定の機能を実現するブロックである。
上位レイヤ部208は、下りリンクデータと下りリンク制御データを符号部205へ入力する。符号部205は、入力されたデータを符号化し、変調部206へ入力する。変調部206は、符号化した信号の変調を行なう。また、変調部206から出力される信号は送信部207に入力される。送信部207は、入力された信号を周波数領域にマッピングした後、周波数領域の信号を時間領域の信号へ変換し、既定の周波数の搬送波にのせて電力増幅を行い送信する。下りリンク制御データが配置される物理下りリンク共用チャネルは、典型的にはレイヤ3メッセージ(RRCメッセージ)を構成する。
また、受信部201は、端末装置1から受信した信号をベースバンドのデジタル信号に変換する。端末装置1に対して異なる複数の送信タイミングのセルを設定している場合、受信部201はセル毎(またセルグループ毎、TAグループ毎)に異なるタイミングで信号を受信する。受信部201で変換されたデジタル信号は、復調部202へ入力されて復調される。復調部202で復調された信号は続いて復号部203へ入力されて復号され、正しく復号された上りリンク制御データや上りリンクデータを上位レイヤ部208へと出力する。
これら各ブロックの制御に必要な基地局装置制御情報は、受信制御情報と送信制御情報によって構成される基地局装置2の無線通信制御に必要な情報であり、上位のネットワーク装置(MME(MME300)やゲートウェイ装置(SGW400)、OAMなど)やシステムパラメータにより設定され、上位レイヤ部208が必要に応じて制御部204へ入力する。
制御部204は、送信に関連する基地局装置制御情報を、送信制御情報として符号部205、変調部206、送信部207の各ブロックに、受信に関連する基地局装置制御情報を、受信制御情報として受信部201、復調部202、復号部203の各ブロックに適切に入力する。基地局装置2のRRCは、上位レイヤ部208の一部として存在する。
一方、ネットワーク信号送受信部209は、基地局装置2間あるいは上位のネットワーク装置(MME300、SGW400)と基地局装置2との間の制御メッセージ、またはユーザデータの送信(転送)または受信を行なう。図2において、その他の基地局装置2の構成要素は省略してあるが、基地局装置2として動作するために必要なその他の機能を有する複数のブロックを構成要素として持つことは明らかである。
本発明の第1の実施形態に関するランダムアクセス手順の方法について説明する。端末装置1は、複数の基地局装置2とデュアルコネクティビティによる通信中において、通信に用いる複数のセルのそれぞれにおいて物理ランダムアクセスチャネルを送信可能なように構成されている。デュアルコネクティビティは、図9または図10で例示した接続方法によって実現されてもよいし、その他の接続方法によって実現されてもよい。
図3は、本発明の第1の実施形態に関するランダムアクセス手順を示したシーケンスチャート図である。図中の基地局装置2−1はマクロセルを管理する基地局装置2であり、基地局装置2−2はスモールセルを管理する基地局装置2である。端末装置1は、基地局装置2−1のセルと接続している状態より、新たに基地局装置2−2のセルとの接続を開始するためにランダムアクセス手順を用いる。
すなわち、図3の初期状態として、端末装置1は、基地局装置2−2に対する上りリンク送信タイミングの調整ができておらず、基地局装置2−2の上りリンクのセルについては送信タイミング非調整状態である。また、基地局装置2−1は、基地局装置2−2のセルにおけるランダムアクセス設定情報を端末装置1に通知(送信)しており、端末装置1は、受信した基地局装置2−2のセルにおけるランダムアクセス設定情報を保持し、設定している状態である。
基地局装置2−2は、基地局装置2−2のセルを対象としたランダムアクセス手順を開始させるため、ランダムアクセスプリアンブルを示す情報(ランダムアクセスプリアンブル割り当て)を端末装置1に通知する(ステップS101)。すなわち、基地局装置2−2は、Non Contention based Random Access手順に必要となるランダムアクセスプリアンブルとして、個別プリアンブルを端末装置1に対して割り当てる。
基地局装置2−2は、ランダムアクセスプリアンブルを、PDCCHを用いて割り当ててもよいし、RRCメッセージを用いて割り当ててもよいし、レイヤ2メッセージ(MAC層のSDU(サービスデータユニット)と多重される制御要素)を用いて割り当ててもよい。なお、基地局装置2−2は、ステップS101において、端末装置1に対して個別プリアンブルを割り当てないことで、Contention based Random Access手順を端末装置1に開始させてもよい。
なお、ステップS101のランダムアクセスプリアンブル割り当ての通知は、基地局装置2−1から端末装置1に対して通知されてもよい。
ランダムアクセスプリアンブル割り当てを通知された端末装置1は、使用可能な無線リソースを用いて物理ランダムアクセスチャネルを基地局装置2−2に対して送信する(ステップS102)。物理ランダムアクセスチャネルを受信した基地局装置2−2は、端末装置1に割り当てた個別プリアンブルを受信した場合、受信した個別プリアンブルの受信タイミングに基づいて該端末装置1の送信タイミング調整情報を計算する。
そして、基地局装置2−2は、物理ランダムアクセスチャネルの受信応答(ランダムアクセスレスポンス)を端末装置1に対して送信する(ステップS103)。基地局装置2−2は、少なくとも送信タイミング調整情報をランダムアクセスレスポンスとして端末装置1に通知する。
基地局装置2−2は、複数の端末装置1の応答を一つのランダムアクセスレスポンスに含めて送信することができる。ランダムアクセスレスポンスは、RACH応答用のPDCCHで指示されたPDSCHによって通知される。端末装置1は、受信したPDSCHに自装置が送信した個別プリアンブルのプリアンブル番号に等しい情報が含まれていた場合、ランダムアクセスレスポンスを正常に検出(受信)したと判断(判定、検出、認識)し、受信した送信タイミング調整情報を基地局装置2−2のセルの上りリンク送信に対して適用する。
具体的には、端末装置1は、RACH応答用のPDCCHで指示されたPDSCHをデコードし、デコードしたデータ(MAC PDU(プロトコルデータユニット))のヘッダー部(MACサブヘッダー)に自装置が送信したプリアンブル情報が含まれていた場合、該プリアンブル情報が含まれていたMACサブヘッダーの位置(順番)に対応するメッセージ部分(MACペイロード)のランダムアクセスレスポンスを自装置宛てのデータとして取得する。
自装置宛てのランダムアクセスレスポンスを受信した端末装置1は、ランダムアクセス手順が成功(完了)したことを基地局装置2−1に対して通知するため、ランダムアクセス手順の完了を示す情報(ランダムアクセス完了)を生成し、基地局装置2−1へ送信する(ステップS104)。
ランダムアクセス手順の完了を示す情報を通知された基地局装置2−1は、基地局装置2−2に対してデータ転送を開始する(ステップS105)。または、基地局装置2−1は、基地局装置2−2のセルに対する送受信制御情報を基地局装置2−1に通知する。または、基地局装置2−1は、基地局装置2−2のセルに対するデータ経路の変更完了を基地局装置2−1に通知する。
なお、ステップS101の前に基地局装置2−2のセルに対する活性化に関するメッセージが基地局装置2−1から端末装置1に通知されてもよい。また、ステップS101とステップS102の間に基地局装置2−2のセルに対する活性化に関するメッセージが基地局装置2−1から端末装置1に通知されてもよい。
続いて、ランダムアクセス手順の完了を示す情報(ランダムアクセス完了)について、図4及び図5を用いて説明する。
図4は、本発明の第1の実施形態に係るランダムアクセス手順の完了を示す情報を含む送信データのフォーマット(データ構造)を説明するための図である。なお、図4において、送信データは左端から順に配置される。端末装置1は、MAC層において、ランダムアクセス手順の完了を示す情報を生成し、図4に示すデータ構造に従って該情報を配置する。
図4におけるMAC PDUは、MACヘッダーとMACペイロードの2つの領域に分類される。ここで、MACヘッダーとは、MAC PDUの先頭の領域に配置され、MACペイロードに含まれる各部分(データ構造)を識別するための情報を示す。MACヘッダーは、単数または複数のMAC PDUサブヘッダー(MACサブヘッダーとも称する)で構成される。各MAC PDUサブヘッダーは、一つのMAC SDU(後述)、あるいは一つのMAC制御要素、あるいはPaddingに対応している。MACペイロードは、MAC制御要素、MAC SDU及びPaddingのいずれか、またはこれら複数の組み合わせによって構成される。
また、図4におけるMAC制御要素とは、MAC層における端末装置1の各機能を制御するための制御コマンド、または、端末装置1において測定された測定値を基地局装置2へ報告するために用いられる。MAC制御要素は、MAC SDUよりも前に配置される。たとえば、MAC制御要素として、上りリンクバッファ量を示すBSR(Buffer Status Report)が端末装置1から通知される。BSRとして報告される値とは、端末装置1の未送信の上りリンクのデータバッファの状態を量子化した情報であり、端末装置1から基地局装置2へ送信される。BSRを通知するために用いられるフォーマットは、LCH ID(LCID)によって判別される。
また、図4におけるMAC SDUとはMAC層におけるサービスデータユニットを意味し、整列したバイト(8ビットの倍数)で構成されたビット列(Bit Strings)である。
また、図4におけるPaddingとは、必要な場合にMAC PDUの最後に追加されるものであり、MAC PDUの長さを調整するために使用されるビット列である。
図5(a)は、ランダムアクセス手順の完了を示す情報として、ランダムアクセス手順の完了に関する識別子番号を示した図である。端末装置1は、図5(a)に示す1オクテット(1oct=8ビット)のビット列をMACサブヘッダーに含める。図中の「R」フィールドはリザーブビットを示し、0(ゼロ)が設定される。図中の「E」フィールドはMACサブヘッダーのフィールドが終端であるか否かを示す1ビットのフラグであり、1が設定されたときは別のMACサブヘッダーが次に存在することを示し、0(ゼロ)が設定されたときはMACサブヘッダーの終端を示し、次からMAC制御要素、MAC SDU、またはPaddingのいずれかが存在することを示す。
図中の「LCH ID(LCID)」フィールドは、5ビットのインデックス情報を示し、インデックス情報の値(インデックス値)のそれぞれはMACペイロードの内容に対応する。すなわち、MACヘッダーに含まれるMACサブヘッダーの数と、MACペイロードに含まれるMAC制御要素、MAC SDU、Paddingの合計数は等しい。本実施形態では、特に、ランダムアクセス手順の完了を示すMAC制御要素に対応するインデックス値がLCH IDフィールドに設定される。例えば、端末装置1は、ランダムアクセス手順の完了を示すMAC制御要素を含める場合、対応するMACサブヘッダーのLCH IDフィールドに2進数のビット列(例えば「11000」)を設定する。
図5(b)は、ランダムアクセス手順の完了を示すMAC制御要素として、ランダムアクセス手順が完了したTAグループ識別子を含めた例を示す。図中の「TAG ID」フィールドはTAグループ識別子(セルグループ識別子)を示すビット列であり、例えば「01」が設定される。図中の「R」フィールドはリザーブビットを示し、0(ゼロ)が設定される。なお、図中では「TAG ID」フィールドに対して2ビットを割り当てているが、2ビット以外のビット数を割り当ててもよい。
図5(c)は、ランダムアクセス手順の完了を示すMAC制御要素として、ランダムアクセス手順に用いたランダムアクセスプリアンブルの識別子(Random Access Preamble ID:RAPID)を含めた例を示す。図中の「RAPID」フィールドは基地局装置2から通知されたランダムアクセスプリアンブル番号(個別プリアンブル)を示すビット列であり、例えば「000001」が設定される。図中の「R」フィールドはリザーブビットを示し、0(ゼロ)が設定される。なお、図中では「RAPID」フィールドに対して6ビットを割り当てているが、6ビット以外のビット数を割り当ててもよい。
端末装置1は、基地局装置2−2に対するランダムアクセス手順が成功して完了した場合であって、基地局装置2−1に対するPUSCHの送信機会がある場合、図5(a)のMACサブヘッダーをMACヘッダーに含み、かつ、図5(b)または図5(c)のMAC情報要素をMACペイロードに設定し、これらを少なくとも含んだMAC PDUを生成する。生成したMAC PDUのことをRACHメッセージ3(Msg3)とも称する。そして、端末装置1は、このMAC PDU(RACHメッセージ3)をエンコードし、基地局装置2−1に対して送信する。
このように構成することよって、端末装置1と基地局装置2は、複数のセル、またはセルグループに対応したランダムアクセス手順を実施することができる。すなわち、端末装置1は、ある一方の基地局装置2からランダムアクセスレスポンスを受信した場合、他方の基地局装置2に対してランダムアクセス手順の完了を通知することができる。
本実施形態の端末装置1は、ランダムアクセス手順の成功を基地局装置2間のやり取りを発生させることなく通知することができるため、効率的なランダムアクセス手順を実施することが可能となる。すなわち、端末装置1は、複数のセル間の回線に遅延が発生するようなネットワークにおいて、ランダムアクセス手順の完了と判断されるまでの時間を短縮することによって、効率的なランダムアクセス手順を実施することが可能となる。また、本実施形態の基地局装置2は、端末装置1からランダムアクセス手順の成功を通知されるため、基地局装置2間のシグナリングを削減することが可能となる。
第1の実施形態によれば、端末装置1は、適切なランダムアクセスの終了手順を含むランダムアクセス手順を実施することができるため、ランダムアクセス手順が効率化される。また、基地局装置2は、端末装置1に対して適切なランダムアクセスの終了手順を含む効率的なランダムアクセス手順を実行させることができるため、端末装置1のランダムアクセス手順を短縮し、かつ、基地局装置2間のシグナリングを削減することが可能となる。
なお、端末装置1は、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2から、ランダムアクセス完了を示す情報を基地局装置2−1へ通知するか否か、あるいはランダムアクセス完了を示す情報をどちらの基地局装置2へ送信するかを通知されるようにしてもよい。
これにより、基地局装置2間(セル間)で回線の遅延があるかに基づいて、端末装置1がランダムアクセス完了の通知が必要である場合にのみランダムアクセス完了を示す情報を特定の基地局装置2へ通知することができるため、効率的なランダムアクセス手順を実現することが可能となる。
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態について以下に説明する。
本発明の第2の実施形態について以下に説明する。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第1の実施形態では、ランダムアクセス手順の完了を示すMAC制御要素を新たに定義する例を示したが、本実施形態では、既存のMAC制御要素あるいはPUCCHを用いてランダムアクセス手順の完了を示す方法について説明する。第2の実施形態の端末装置1と基地局装置2の構成、およびランダムアクセス手順の方法は第1の実施形態と同じ構成でよいため説明を省略する。
本発明の第2の実施形態における、ランダムアクセス手順の完了を示す情報(ランダムアクセス完了)について説明する。
例えば、端末装置1は、MAC制御要素として、E−PHR MAC制御要素(Extended Power Headroom MAC Control Element)をランダムアクセス手順の完了を示す情報として基地局装置2−1に対して送信してもよい。E−PHR MAC制御要素は、プライマリセル、またはプライマリセルおよびセカンダリセルにおける端末装置1の最大送信電力と現在の端末装置1の推定送信電力の差に関する情報(パワーヘッドルーム情報)を基地局装置2へ通知するために用いられるMAC制御要素である。図6にE−PHR MAC制御要素の詳細な例を示す。
図中の「Ci(i=1〜7)」フィールドは、複数のセカンダリセルのうち、どのセカンダリセルのパワーヘッドルーム情報がMAC制御要素に含まれるかを示すビット列である。「P」フィールドは、電力のバックオフを適用しているかどうかということを示す1ビットの情報である。「V」フィールドは、パワーヘッドルーム情報が実際の送信電力に基づくか否かということを示す1ビットの情報である。「PH」フィールドは、端末装置1におけるパワーヘッドルーム情報を示す6ビットの情報である。「Pcmax,c」フィールドは、対応するパワーヘッドルーム情報の計算に用いた電力レベルを示す。
端末装置1はランダムアクセス手順を完了したセル(セカンダリセル)の情報が含まれるE−PHR MAC制御要素を基地局装置2−1に通知することにより、当該セルのランダムアクセス完了を示すことができる。具体的には、端末装置1は、ランダムアクセス手順を開始したセカンダリセルに対応する「Ci」フィールドのビットを「1」に設定し、更に、対応する「P」、「V」、「PH」、「Pcmax,c」のそれぞれのフィールドに適切な値を設定して基地局装置2−1に送信する。
あるいは、端末装置1は、E−PHR MAC制御要素に含まれるランダムアクセス手順を完了したセル(セカンダリセル)に対応するパワーヘッドルーム情報のリザーブビットの1ビットまたは2ビットを用いてランダムアクセス手順の完了を基地局装置2−1に示すようにしてもよい。すなわち、図6において、端末装置1は、ランダムアクセス手順を完了したセルに対応する「R/R/Pcmax,c」となるオクテット内の「R」フィールドを1にしてもよい。
基地局装置2−1は、端末装置1から上記E−PHR MAC制御要素を受信することにより、基地局装置2間のやり取りを発生させることなく、端末装置1の基地局装置2−2に対するランダムアクセス手順が成功したことを認識することができる。
また、例えば、端末装置1は、MAC制御要素として、基地局装置2−2に関するBSRをランダムアクセス手順の完了を示す情報として基地局装置2−1に対して送信してもよい。図7にBSR MAC制御要素の詳細な例を示す。
図7(a)は、Short BSRを示し、図7(b)はLong BSRを示す。中の「LCG ID」フィールドは、報告する上りリンクバッファ量に対応する論理チャネルグループ識別子である。「Buffer Size(Buffer Size#n:n=0〜3)」フィールドは、上りリンクバッファ量を示す6ビットの情報である。
基地局装置2−1は、端末装置1から基地局装置2−2に関するBSR MAC制御要素を受信することにより、基地局装置2間のやり取りを発生させることなく、端末装置1の基地局装置2−2に対するランダムアクセス手順が成功したことを認識することができる。なお、端末装置1は、基地局装置2−1に関するBSR MAC制御要素を送信してもよい。
また、例えば、基地局装置2−1は、端末装置1から物理上りリンク制御チャネルPUCCHを受信したことによってランダムアクセス手順が完了したと判断してもよい。また、例えば、基地局装置2−1は、端末装置1から測定報告メッセージを受信することによってランダムアクセス手順が完了したと判断してもよい。
このように端末装置1は、基地局装置2−2に対するランダムアクセス手順が成功して完了した場合であって、基地局装置2−1に対する送信機会がある場合、ランダムアクセス手順の完了を、暗黙的または明示的に示すMAC情報要素を含んだMAC PDU、PUCCH、または測定報告メッセージを生成し、基地局装置2−1に対して送信することにより、基地局装置2間のやり取りを発生させることなく、端末装置1の基地局装置2−2に対するランダムアクセス手順が成功したことを認識することができる。
このように構成することよって、端末装置1と基地局装置2は、複数のセル、またはセルグループに対応したランダムアクセス手順を実施することができる。すなわち、端末装置1は、ある一方の基地局装置2からランダムアクセスレスポンスを受信した場合、他方の基地局装置2に対してランダムアクセス手順の完了を通知することができる。
本実施形態の端末装置1は、ランダムアクセス手順の成功を基地局装置2間のやり取りを発生させることなく通知することができるため、効率的なランダムアクセス手順を実施することが可能となる。すなわち、端末装置1は、複数のセル間の回線に遅延が発生するようなネットワークにおいて、ランダムアクセス手順の完了と判断されるまでの時間を短縮することによって、効率的なランダムアクセス手順を実施することが可能となる。また、本実施形態の基地局装置2は、端末装置1からランダムアクセス手順の成功を通知されるため、基地局装置2間のシグナリングを削減することが可能となる。
第2の実施形態によれば、端末装置1は、適切なランダムアクセスの終了手順を含むランダムアクセス手順を実施することができるため、ランダムアクセス手順が効率化される。また、基地局装置2は、端末装置1に対して適切なランダムアクセスの終了手順を含む効率的なランダムアクセス手順を実行させることができるため、端末装置1のランダムアクセス手順を短縮し、かつ、基地局装置2間のシグナリングを削減することが可能となる。
なお、端末装置1は、基地局装置2−1あるいは基地局装置2−2から、ランダムアクセス完了を示す情報を既存のMAC制御要素やPUCCHを用いて基地局装置2−1へ通知するか否か、あるいはランダムアクセス完了を示す情報をどちらの基地局装置2へ送信するかを通知されるようにしてもよい。
これにより、基地局装置2間(セル間)で回線の遅延があるかに基づいて、端末装置1がランダムアクセス完了の通知が必要である場合にのみランダムアクセス完了を示す情報を特定の基地局装置2へ通知することができるため、効率的なランダムアクセス手順を実現することが可能となる。
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態について以下に説明する。
本発明の第3の実施形態について以下に説明する。
上述した実施形態は、ランダムアクセス手順の成功についてのみ基地局装置2−1へ通知していた。そこで、第3の実施形態は、基地局装置2−2に対するランダムアクセス手順の成否について示す情報を付加して基地局装置2−1へ送信する方法について説明する。
図8を用いて、ランダムアクセス手順の成否を示す情報をMAC制御要素に追加する例について説明する。
図8(a)と図8(b)は、ランダムアクセス手順の成否を示す追加のビット情報を、図5(a)と図5(b)にそれぞれ含めた例を示す。図中の「TAG ID」フィールド、「R」フィールド、「TAG ID」フィールドの意味は図5(a)または図5(b)と同じである。
図中の「S」フィールドはランダムアクセス手順の成否ビットを示し、0(ゼロ)が設定された場合はランダムアクセス手順の成功を示し、1が設定された場合はランダムアクセス手順の失敗を示す。ビット示す意味は逆でもよく、すなわち、0(ゼロ)が設定された場合はランダムアクセス手順の失敗を示し、1が設定された場合はランダムアクセス手順の成功を示してもよい。
また、「S」フィールドを2ビット(またはそれ以上)に拡張し、ランダムアクセス手順がある基地局装置2のセルで実行中という意味を示すように構成してもよい。ランダムアクセス手順を実行中という情報を通知することにより、基地局装置2は、端末装置1におけるランダムアクセス手順を並行して指示することを回避できる。
また、ランダムアクセス手順の成否を示す情報は、既存のMAC制御要素のリザーブビットを用いて通知することも可能である。例えば、図6で説明したE−PHR MAC制御要素の当該ランダムアクセス手順を実施したセルのリザーブビット(「R」フィールド)の1ビットを用いてランダムアクセス手順の成否を通知してもよい。同様に、ランダムアクセス手順の成否を示す情報は、図7で説明したBSR MAC制御要素に含めて示すことも可能である。
また、端末装置1は、「LCH ID」フィールドにランダムアクセス手順が失敗したことを示すための固有の2進数のビット列(例えば「10111」)を設定することによって、ランダムアクセス手順の失敗を通知するように構成されていてもよい。また、端末装置1は、「RAPID」フィールドにランダムアクセス手順が失敗したことを示す固有の2進数のビット列(例えば「000000」)を設定することによって、ランダムアクセス手順の失敗を通知するように構成されていてもよい。
なお、以上説明した実施形態は単なる例示に過ぎず、様々な変形例、置換例を用いて実現することができる。例えば、本上りリンク送信方式は、FDD(周波数分割復信)方式とTDD(時分割復信)方式のどちらの通信システムに対しても適用可能である。また、下りリンクの測定値は、パスロスや、それ以外の測定値(SIR、SINR、RSRP、RSRQ、RSSI、BLER)を代わり用いても良いし、これらの測定値の複数を組み合わせて使用することも可能である。また、実施形態で示される各パラメータの名称は、説明の便宜上呼称しているものであって、実際に適用されるパラメータ名称と本発明の実施形態のパラメータ名称とが異なっていても、本発明の実施形態において主張する発明の趣旨に影響するものではない。
また、端末装置1とは、可搬型あるいは可動型の移動局装置のみならず、屋内外に設置される据え置き型、または非可動型の電子機器、たとえば、AV機器、キッチン機器、掃除・洗濯機器、空調機器、オフィス機器、自動販売機、その他生活機器や測定機器、車載装置などにも適用できる。
端末装置は、ユーザ端末、移動局装置、通信端末、移動機、端末、UE(User Equipment)、MS(Mobile Station)とも称される。基地局装置は、無線基地局装置、基地局、無線基地局、固定局、NB(Node−B)、eNB(evolved Node−B)、BTS(Base Transceiver Station)、BS(Base Station)とも称される。
なお、3GPPが規定する基地局装置2はノードB(NodeB)と称され、EUTRAおよびAdvanced EUTRAにおける基地局装置2はイーノードB(eNodeB)と称される。なお、3GPPが規定するEUTRAおよびAdvanced EUTRAにおける端末装置1はUE(User Equipment)と称される。
また、説明の便宜上、実施形態の端末装置1および基地局装置2を機能的なブロック図を用いて、端末装置1および基地局装置2の各部の機能またはこれらの機能の一部を実現するための方法、手段、またはアルゴリズムのステップについて説明したが、これらは、ハードウェア、プロセッサによって実行されるソフトウェアモジュール、またはこれら2つを組み合わせたものによって、直接的に具体化され得る。もしソフトウェアによって実装されるのであれば、その機能は、コンピュータ読み取り可能な媒体上の一つ以上の命令またはコードとして保持され、または伝達され得る。コンピュータ読み取り可能な媒体は、コンピュータプログラムをある場所から別の場所への持ち運びを助ける媒体を含むコミュニケーションメディアやコンピュータ記録メディアの両方を含む。
そして、一つ以上の命令またはコードをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録された一つ以上の命令またはコードをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより端末装置1や基地局装置2の制御を行なっても良い。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
本発明の各実施形態に記載の動作をプログラムで実現してもよい。本発明の各実施形態に関わる端末装置1および基地局装置2で動作するプログラムは、本発明の各実施形態に関わる上記実施形態の機能を実現するように、CPU等を制御するプログラム(コンピュータを機能させるプログラム)である。そして、これら装置で取り扱われる情報は、その処理時に一時的にRAMに蓄積され、その後、各種ROMやHDDに格納され、必要に応じてCPUによって読み出し、修正・書き込みが行なわれる。また、プログラムを実行することにより、上述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムの指示に基づき、オペレーティングシステムあるいは他のアプリケーションプログラム等と共同して処理することにより、本発明の各実施形態の機能が実現される場合もある。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、半導体媒体(例えば、RAM、不揮発性メモリカード等)、光記録媒体(例えば、DVD、MO、MD、CD、BD等)、磁気記録媒体(例えば、磁気テープ、フレキシブルディスク等)等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるディスクユニット等の記憶装置のことをいう。さらに、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに、前述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
また、上記各実施形態に用いた端末装置1および基地局装置2の各機能ブロック、または諸特徴は、本明細書で述べられた機能を実行するように設計された汎用用途プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(DSP)、特定用途向けあるいは一般用途向けの集積回路(ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイシグナル(FPGA)、またはその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタロジック、ディスクリートハードウェア部品、またはこれらを組み合わせたものによって、実装または実行され得る。汎用用途プロセッサは、マイクロプロセッサであっても良いが、代わりにプロセッサは従来型のプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ、またはステートマシンであっても良い。汎用用途プロセッサ、または上述した各回路は、デジタル回路で構成されていてもよいし、アナログ回路で構成されていてもよい。
プロセッサはまた、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとして実装されても良い。例えば、DSPとマイクロプロセッサ、複数のマイクロプロセッサ、DSPコアと接続された一つ以上のマイクロプロセッサ、またはその他のそのような構成を組み合わせたものである。
以上、この発明の実施形態について具体例に基づいて詳述してきたが、本発明の各実施形態の趣旨ならびに特許請求の範囲は、これらの具体例に限定されないことは明らかであり、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。すなわち、本明細書の記載は例示説明を目的としたものであり、本発明の各実施形態に対して何ら制限を加えるものではない。
また、本発明は、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。また、上記各実施形態に記載された要素であり、同様の効果を奏する要素同士を置換した構成も本発明の技術的範囲に含まれる。
1…端末装置
2、2−1、2−2…基地局装置
101、201…受信部
102、202…復調部
103、203…復号部
104…測定処理部
105、204…制御部
106…上りリンクバッファ制御部
107、205…符号部
108、206…変調部
109、207…送信部
110…上りリンク無線リソース要求制御部
111…ランダムアクセス制御部
112、208…上位レイヤ部
209…ネットワーク信号送受信部
300…MME
400…SGW
2、2−1、2−2…基地局装置
101、201…受信部
102、202…復調部
103、203…復号部
104…測定処理部
105、204…制御部
106…上りリンクバッファ制御部
107、205…符号部
108、206…変調部
109、207…送信部
110…上りリンク無線リソース要求制御部
111…ランダムアクセス制御部
112、208…上位レイヤ部
209…ネットワーク信号送受信部
300…MME
400…SGW
Claims (11)
- 基地局装置と通信する端末装置であって、
第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続し、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行し、
前記第2のセルに対して送信した前記物理ランダムアクセスチャネルの応答を、前記第2のセルで受信し、
前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルに対して送信することを特徴とする端末装置。 - 前記応答を検出したこと示す情報を、前記第1のセルに対する送信データと多重して前記第1のセルに対して送信することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
- 前記応答を検出できずにランダムアクセス手順が失敗したことを示す情報を、前記第1のセルに対する送信データと多重して前記第1のセルに対して送信することを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
- 前記情報は前記第2のセルの送信タイミンググループ識別子を少なくとも含むことを特徴とする請求項1に記載の端末装置。
- 端末装置と通信する基地局装置であって、
第1のセルと第2のセルを用いて端末装置と接続し、
前記第2のセルにおいて前記端末装置によって送信された物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答を前記第2のセルで送信し、
前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルにおいて前記端末装置から受信することを特徴とする基地局装置。 - 前記応答に基づいて、前記第2のセルにおける前記端末装置のランダムアクセス手順の成否を判断することを特徴とする請求項5に記載の基地局装置。
- 端末装置と複数の基地局装置とが接続される通信システムであって、
前記端末装置は、
第1のセルと第2のセルを用いて前記基地局装置と接続し、前記第2のセルに対して送信した物理ランダムアクセスチャネルの応答を、前記第2のセルで受信し、前記物理ランダムアクセスチャネルに対応する前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルに対して送信し、
前記基地局装置は、
前記第1のセルにおいて前記端末装置から送信される前記応答の検出に関する情報を受信することを特徴とする通信システム。 - 基地局装置と通信する端末装置の通信方法であって、
第1のセルと第2のセルを用いて前記基地局装置と接続するステップと、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行するステップと、
前記第2のセルに対して送信した前記物理ランダムアクセスチャネルの応答を、前記第2のセルで受信するステップと、
前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルに対して送信するステップと、を少なくとも備えることを特徴とする通信方法。 - 端末装置と通信する基地局装置の通信方法であって、
第1のセルと第2のセルを用いて前記端末装置と接続するステップと、
前記第2のセルにおいて前記端末装置によって送信された物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答を前記第2のセルで送信するステップと、
前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルにおいて前記端末装置から受信するステップと、を少なくとも備えることを特徴とする通信方法。 - 基地局装置と通信する端末装置の集積回路であって、
第1のセルと第2のセルを用いて基地局装置と接続する機能と、前記第1のセルと前記第2のセルのそれぞれに対して物理ランダムアクセスチャネルを用いたランダムアクセス手順を実行する機能と、
前記第2のセルに対して送信した前記物理ランダムアクセスチャネルの応答を、前記第2のセルで受信する機能と、
前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルに対して送信する機能と、を含む一連の機能を前記端末装置に発揮させることを特徴とする集積回路。 - 端末装置と通信する基地局装置の集積回路であって、
第1のセルと第2のセルを用いて端末装置と接続する機能と、
前記第2のセルにおいて前記端末装置によって送信された物理ランダムアクセスチャネルに対応する応答を前記第2のセルで送信する機能と、
前記応答の検出に関する情報を前記第1のセルにおいて前記端末装置から受信する機能と、を含む一連の機能を前記基地局装置に発揮させることを特徴とする集積回路。
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