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JP2014201424A - 集合住宅におけるゴミ収集システム - Google Patents

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Abstract

【課題】居住者におけるゴミ出しの負担を軽減でき利便性の向上を図りつつ、低コスト化および省スペース化を図る。【解決手段】複数階床からなる集合住宅2において、エレベータ籠10Cの呼び出しおよび行き先階床の制御を行なうエレベータ制御装置10Dと、自律走行するゴミ収集ロボット14とを利用し、ゴミGの収集を要求する住戸4を特定する住戸特定情報とゴミGの収集を行なう予約日時とを含む予約情報に基づいてゴミ収集ロボット14を移動させてゴミGを収集しゴミ集積所8へ運搬させる。また、ゴミ集積所8に、ゴミ収集ロボット14の荷台24からゴミGを搬出する搬出手段8Eを設けた。ゴミ収集ロボット14が、ゴミGの収集を要求する住戸4の前まで移動したときにゴミ収集ロボット14の到着を示す報知情報を発生する到着報知手段54Dを設けた。【選択図】図1

Description

本発明は、複数階床からなる集合住宅におけるゴミ収集システムに関する。
複数階床からなる集合住宅においては、各住戸で発生したゴミを、例えば、地上階などに設置された、当該集合住宅専用のゴミ集積所に運搬する必要がある。
また、ゴミ集積所にゴミ出しを行える曜日や時間帯は、細かく定められていることが多いため、居住者は、多忙によりゴミ出しを失念したり、ゴミ出し可能な曜日や時間帯を間違えたりするなど不便なものとなっている。したがって、居住者は、ゴミ出しに際して曜日や時間帯を常に意識していなければならず負担となっている。
このような事情から、居住者におけるゴミ出しの負担を軽減でき利便性の向上を図ることが要請されている。
そこで、特許文献1には、建物の各階にゴミなどの物品を収容するコンテナを配置するステーションを設けると共に、建物の各階に昇降停止してコンテナを搬送するゲージを設け、ステーションとゲージとの間でコンテナを搬出入する搬送方法が提案されている。
このような搬送方法によれば、各階のステーションにおいて任意の時間帯にコンテナにゴミを投入しておけば、コンテナに収容されたゴミをゲージを用いて運搬してゴミ集積所に搬出することが可能となる。
特開平09−169404号公報
しかしながら、上記従来技術では、コンテナ、ゲージ、ステーションなどの専用の設備を建物に組み込む必要があるため、コストがかさみ、大きなスペースを占有する不利があるる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、居住者におけるゴミ出しの負担を軽減でき利便性の向上を図りつつ、低コスト化および省スペース化を図る上で有利な集合住宅におけるゴミ収集システムを提供することを目的とする。
本発明は、複数階床からなる集合住宅におけるゴミ収集システムであって、前記複数階床を昇降するエレベータのエレベータ籠の呼び出しおよび行き先階床の制御を行なうエレベータ制御装置と、前記集合住宅の各住戸とゴミ集積所との間を自律走行するゴミ収集ロボットとを備え、前記ゴミ収集ロボットは、ゴミを収容する収容手段と、床面を走行する走行手段と、前記各住戸と前記ゴミ集積所との間を走行するために必要な経路情報を格納する経路情報記憶手段と、前記エレベータ籠の呼び出しの指令および前記エレベータ籠の行き先階床の指令を前記エレベータ制御装置に通信回線を介して行なうエレベータ指令手段と、ゴミの収集を要求する住戸を特定する住戸特定情報とゴミの収集を行なう予約日時とを含む予約情報を受け付ける予約受け付け手段と、前記予約情報と、前記予約情報に基づいて前記経路情報記憶手段から読み出した前記経路情報とを用いて、前記走行手段および前記エレベータ指令手段を制御することにより、前記各住戸の前まで移動して前記ゴミの収集を行なうと共に、収集した前記ゴミの前記ゴミ集積所までの運搬を行なう移動制御手段とを備えることを特徴とする。
エレベータ制御装置と、自律走行するゴミ収集ロボットとを利用し、予約情報に基づいてゴミ収集ロボットを移動させてゴミを収集しゴミ集積所へ運搬させるようにしたので、居住者におけるゴミ出しの負担を軽減でき利便性の向上を図る上で有利となる。
また、従来のように、コンテナ、ゲージ、ステーションなどの専用の設備を建物に組み込む必要がないため、低コスト化および省スペース化を図る上でも有利となる。
本実施の形態のゴミ収集システムの模式図である。 (A)は本実施の形態のゴミ収集システムを構成するゴミ収集ロボットの側面図、(B)はゴミ収集ロボットの平面図である。 本実施の形態のゴミ収集システムを構成するゴミ収集ロボットのブロック図である。 本実施の形態のゴミ収集システムの動作を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
まず、本発明のゴミ収集システムが適用される集合住宅について説明する。
図1に示すように、本実施の形態では、集合住宅2は、5階建ての建物で構成され、各階に5つの住戸4が設けられている。
図中、101〜505の3桁の数字は、各住戸4の部屋番号を示す。
各住戸4の玄関は、各階床毎に設けられた廊下6によって接続されている。
また、集合住宅2に近接した地上にゴミ集積所8が設置されている。
ゴミ集積所8は、周囲を覆う周壁8Aと、周壁8Aの上部を覆う屋根8Bとを有した建物で構成されており、周壁8Aには、扉8Cで開閉される出入口8Dが設けられている。
なお、ゴミ集積所8は、集合住宅2の建物内に設けられていてもよいことは無論である。
ゴミ集積所8には、後述するゴミ収集ロボット14の荷台24からゴミを搬出する搬出手段8Eが設けられている。
このような搬出手段8Eとして、例えば、物品の搬出入を行なう市販のハンドリングロボットなどを使用することができる。
集合住宅2の一側にはエレベータが設けられている。
エレベータ10は、建物の鉛直方向に沿って設けられた昇降路10Aと、建物の上部に設けられた巻き上げ機10B、巻き上げ機10Bによって昇降路10Aを昇降するエレベータ籠10Cと、巻き上げ機10Bを制御するエレベータ制御装置10Dとを含んで構成されている。
エレベータ制御装置10Dは、昇降路10Aに沿って各階床に設けられた乗り場12に設置された上下の呼び出しボタンと、エレベータ籠10Cの内部に設置された行き先階床の指定ボタンとの操作に基づいて巻き上げ機10Bを駆動して、エレベータ籠10Cの昇降、各乗り場12での停止などの動作を制御する。
本実施の形態では、エレベータ制御装置10Dは、通信回線を介してゴミ収集ロボット14の通信部と通信を行なうことによっても、エレベータ籠10Cの昇降、停止の動作の制御を行なうように構成されている。
本実施の形態のゴミ収集システム100は、前記のエレベータ制御装置10Dと、1台のゴミ収集ロボット14とを備える。
図1に示すように、ゴミ収集ロボット14は、集合住宅2の各住戸4とゴミ集積所8との間を自律走行するものである。
図2(A)、(B)に示すように、ゴミ収集ロボット14は、平面視矩形状の車体16と、車体16の後部両側に設けられた2つの駆動輪18(後輪)と、車体16の前部両側に設けられた2つの操舵輪20(前輪)と、車体16の前部に設けられた筐体部22と、車体16の前部を除く大部分に設けられゴミGを収容する荷台24とを備えている。
なお、後輪18、前輪20はそれぞれ空気入りタイヤで構成されている。
荷台24は、ゴミGを収容する収容手段を構成するものであり、本実施の形態では、車体16の前後から起立する一対の側壁と、車体16の左右から起立する一対の側壁とによって囲まれ上方が開放されている。
図3に示すように、ゴミ収集ロボット14は、カメラ26、近接センサ28、ジャイロセンサ30、走行距離センサ32、重量センサ34、異物センサ36、地図データベース38、エレベータ用通信部40、予約用通信部42、音声出力部44、表示部46、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52、制御装置54を含んで構成されている。
カメラ26は、ゴミ収集ロボット14の周辺を撮像して画像情報を生成する撮像手段として機能するものであり、車体16の適宜箇所、本実施の形態では、図1に示すように、筐体部22の上部に設けられている。
本実施の形態では、カメラ26は光軸を車体16の幅方向の中心線と合致させて前方に向けて1台設けられている。
周辺の状況を撮像できればカメラ26の画角は任意であるが、なるべく広い範囲を撮像できることが好ましい。
また、複数台のカメラによりゴミ収集ロボット14の周囲を広範囲にわたって撮像するようにしてもよい。
あるいは、360度の画角を有するカメラなどの全方位カメラを用いて前後左右の全域を撮像するようにしてもよい。
近接センサ28は、車体16の適宜箇所に設けられ、車体16に近接した物体を検出するものであり、車体16の周囲に存在する構造物や人間などの接近を検出することで、これら構造物や人間をゴミ収集ロボット14の走行時の障害物として検出する。
近接センサ28は、超音波センサや赤外線センサなど従来公知の様々なセンサが使用可能である。
ジャイロセンサ30は、車体16の適宜箇所に設けられ、車体16の進行方向を検出するものであり、検出された車体16の進行方向は、ゴミ収集ロボット14の自律走行の制御に使用される。
走行距離センサ32は、車体16に設けられ、車体16の走行距離を検出するものであり、検出された走行距離は、ゴミ収集ロボット14の自律走行の制御に使用される。
走行距離センサ32は、前輪20、あるいは、後輪18と一体的に回転する回転センサなど従来公知の様々なセンサが使用可能である。
重量センサ34は、荷台24に設けられ、荷台24にゴミGが投入された場合に、その重量を検出するものである。
異物センサ36は、荷台24に設けられ、荷台24に投入されたゴミGに含まれる異物の有無を検出するものである。
なお、ゴミGに含まれる異物とは、例えば、燃えるゴミ(可燃ゴミや生ゴミ)として分別されるゴミに含まれる金属製の物体が挙げられる。この場合、異物センサ36は、金属製の物体がゴミGに含まれているか否かを検出する金属センサを使用でき、金属センサとして、磁気センサなど従来公知の様々なセンサが使用可能である。
また、異物は、分別ゴミの規定に応じて様々であり、センサによって検出可能な異物であれば、異物の材質は任意である。
地図データベース38は、各住戸4とゴミ集積所8との間を走行するために必要な経路情報を格納する経路情報記憶手段を構成するものである。
経路情報は、住戸4の階床を特定する情報と、住戸4の水平方向の位置を特定する情報と、ゴミ集積所8の水平方向の位置を特定する情報とを含んで構成されており、これら情報に基づいて各住戸4とゴミ集積所8とを結ぶ経路を特定することが可能となる。
エレベータ用通信部40は、第1の通信回線を介してエレベータ制御装置10Dと通信するものであり、後述するエレベータ指令手段54Aによって制御されることで、エレベータ籠10Cの呼び出しの指令およびエレベータ籠10Cの行き先階床の指令をエレベータ制御装置10Dに与える。
第1の通信回線としては、無線LAN、携帯電話回線、PHS回線、特定小電力無線を用いた回線などの従来公知の様々な無線回線が使用可能である。
予約用通信部42は、第2の通信回線を介して各住戸4の居住者の所持する端末60と通信するものであり、後述する予約受け付け手段54Cによって制御されることで、端末60から入力される予約情報を受信する。
第2の通信回線としては、無線LAN、携帯電話回線、PHS回線、特定小電力無線を用いた回線などの従来公知の様々な無線回線が使用可能である。
また、端末60としては、スマートフォン、携帯電話機、パーソナルコンピュータなどが使用可能である。
音声出力部44は、後述する到着報知手段54D、異物報知手段54Gの制御により、ビープ音、メロディ音、あるいは、アナウンスを発生するものである。
音声出力部44は、アンプおよびスピーカーを含んで構成されている。
表示部46は、後述する到着報知手段54D、異物報知手段54Gの制御により、警告表示を行ない、あるいは、メッセージを表示出力するものである。
表示部46は、警告灯、フラットパネルディスプレイなどが用いられる。
走行用モータ48は、正逆転することにより2つの後輪18を駆動して、ゴミ収集ロボット14を前進あるいは後退させるものである。
操舵用モータ50は、正逆転することにより2つの前輪20の操舵角を変更して、ゴミ収集ロボット14を操舵するものである。
ブレーキ52は、2つの後輪18を制動することにより、走行中のゴミ収集ロボット14を停止させるものである。
これら走行用モータ48および操舵用モータ50は、不図示のバッテリから供給される電力によって駆動される。
また、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52は、後述する移動制御手段54Bにより制御される。
なお、本実施の形態において、前輪20、後輪18、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52によって走行手段が構成されている。
制御装置54は、CPU、制御プログラムを格納、記憶するハードディスク、制御プログラムの作動領域としてのRAM、各種データを保持するROM、各種データを書き換え可能に保持するEEPROM、周辺回路等とのインターフェースをとるインターフェース部、現在の年、月、日、時、分、秒を計時する時計部などを含んで構成される。
制御装置54は、制御プログラムを実行することにより、エレベータ指令手段54Aと、予約受け付け手段54Cと、移動制御手段54Bと、到着報知手段54Dと、集計手段54Eと、安否警告手段54Fと、異物報知手段54Gとして機能する。
エレベータ指令手段54Aは、エレベータ籠10Cの呼び出しの指令およびエレベータ籠10Cの行き先階床の指令をエレベータ制御装置10Dにエレベータ用通信部40および第1の通信回線を介して行なうものである。
予約受け付け手段54Cは、予約情報を第2の通信回線および予約用通信部42を介して受け付けるものである。
予約情報は、ゴミGの収集を要求する住戸4を特定する住戸特定情報と、ゴミの収集を行なう予約日時とを含むものである。
例えば、各住戸4の居住者が所持する端末60、例えば、スマートフォンに予約用のアプリケーションソフトがインストールされている。
居住者は、前記のアプリケーションソフトを起動させ、自らの住戸4を特定する住戸特定情報として部屋番号を入力する。本実施の形態では、部屋番号は、101〜505の何れかとなる。
また、ゴミの収集を行なう予約日時を入力する。例えば、X月Y日といったように月日を指定すると共に、07:00といったように時刻を指定する。
また、住戸数が多い場合は、ゴミ収集ロボット14を複数台設置することが考えられる。
この場合は、以下のような変形例とすることが考えられる。
(第1の変形例)
集合住宅2の管理人室などに予約サーバーを設置しておき、各住戸4の居住者は、端末60により通信回線を介して予約サーバーに予約情報を送信する。
予約サーバーは、受け付けた予約情報を複数のゴミ収集ロボット14のそれぞれに振り分けて各予約受け付け手段54Cに通信回線、予約用通信部42を介して送信する。
(第2の変形例)
複数のゴミ収集ロボット14のうち1台のゴミ収集ロボット14を親とし、残りのゴミ収集ロボット14を子とし、親のゴミ収集ロボット14の制御装置54に予約サーバー手段を設ける。
そして、予約サーバー手段は、受け付けた予約情報を、当該親のゴミ収集ロボット14の予約受け付け手段54Cに振り分けると共に、複数の子のゴミ収集ロボット14の予約受け付け手段54Cに振り分けて通信回線を介して送信する。
第1、第2の変形例の何れの場合も通信回線として何を用いるかは任意であるが、第2の通信回線を用いれば、通信部の構成を簡素化する上で有利となる。
移動制御手段54Bは、前記の時計部から提供される時刻情報と、予約情報と、予約情報に基づいて地図データベース38から読み出した経路情報とを用いて、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52、エレベータ指令手段54Aを制御することにより、各住戸4の前まで移動してゴミGの収集を行なうと共に、収集したゴミGのゴミ集積所8までの運搬を行なう。
すなわち、ゴミ収集ロボット14の水平方向の移動は、ジャイロセンサ30、走行距離センサ32を用いた自律走行によってなされる。
また、ゴミ収集ロボット14の鉛直方向の移動は、エレベータ籠10Cの昇降、停止によってなされる。
なお、ゴミ収集ロボット14は、エレベータ籠10Cを用いた移動に際して以下の条件が成立したか否かを判定した上で乗り場12からエレベータ籠10Cに移動し、あるいは、エレベータ籠10Cから乗り場12に移動する。
ゴミ収集ロボット14は、自らが位置する各階床の乗り場12にエレベータ籠10Cが到着してエレベータ籠10Cの扉が開いたという条件が成立したならば、乗り場12からエレベータ籠10Cに移動する。
また、ゴミ収集ロボット14は、エレベータ籠10Cが目的とする乗り場12に到着してエレベータ籠10Cの扉が開いたという条件が成立したならば、エレベータ籠10Cから乗り場12に移動する。
移動制御手段54Bは、例えば、カメラ26で撮像した画像データに基づいて上記条件の成立の有無を判定する。すなわち、画像データは、エレベータ10の乗り場12の階数表示部による表示内容、エレベータ籠10C内の階数表示部による表示内容、エレベータ籠10Cの扉の開閉状態などを含む。
また、ゴミ収集ロボット14の走行中に例えば人などの障害物が接近するなどした場合は、近接センサ28による障害物の検出結果に基づいて、あるいは、カメラ26による周辺状況の検出結果に基づいてブレーキ52を掛けることでゴミ収集ロボット14の走行速度を減速させ、あるいは、完全に停止させる。
言い換えると、移動制御手段54Bは、走行手段としての走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52、エレベータ指令手段54Aの制御を、撮像手段として機能するカメラ26から生成された画像情報を考慮して実行している。
また、移動制御手段54Bは、自律走行によって目的とする住戸4の前に到達したならば、停止してゴミGの投入を待機する。そして、荷台24にゴミGが投入されたならば、再び移動を開始する。
この場合、移動制御手段54Bは、ゴミGの投入の有無を重量センサ34の検出結果に基づいて判定する。
なお、重量センサ34に代えて透過型あるいは反射型の光センサをゴミ収集ロボット14の適宜箇所に設け、光センサによってゴミGの投入を検出できるように構成し、光センサの検出結果に基づいてゴミGの投入を判定するようにしてもよい。
なお、ゴミ収集ロボット14は、ゴミ収集動作を行なっていない場合は、所定の待機位置(原点位置)に待機しているものとする。
したがって、移動制御手段54Bは、ゴミ収集ロボット14が、待機位置から特定された住戸4まで移動してゴミGを収容したのち、該住戸4からゴミ集積所8まで移動してゴミGを搬出したならば、待機位置に再び戻るように制御を行なう。
この待機位置は、例えば、ゴミ集積所8の近傍、あるいは、ゴミ集積所8の内部、あるいは、集合住宅2の所定箇所である。
到着報知手段54Dは、ゴミGの収集を要求する住戸4の前まで移動したときにゴミ収集ロボット14の到着を示す報知情報を発生するものである。
本実施の形態では、到着報知手段54Dは、音声出力部44から特定のビープ音、あるいは、特定のメロディ音、あるいは、ゴミ収集ロボット14の到着のアナウンスを発生させる。
集計手段54Eは、予約情報に基づいて、所定期間におけるゴミGの収集回数を各住戸4毎に集計するものである。
安否警告手段54Fは、集計されたゴミGの収集回数を所定期間で除したゴミ出し頻度が予め定められた閾値を下回る住戸4が存在した場合に、該住戸4に対する安否確認を行なうべき旨を示す警告情報を発生するものである。
本実施の形態では、安否警告手段54Fは、予約用通信部42、第2の通信回線を介して管理人の端末60に警告情報を送信する。
異物報知手段54Gは、異物センサ36によりゴミGに異物が含まれていることが検出された場合に、異物情報を発生するものである。
本実施の形態では、異物報知手段54Gは、音声出力部44から特定のビープ音、あるいは、ゴミGに異物が含まれている旨を警告するアナウンスを発生させる。
あるいは、異物報知手段54Gは、フラットパネルディスプレイ(表示部46)によりゴミGに異物が含まれている旨を警告するメッセージを表示させ、あるいは、警告灯(表示部46)を警告表示させる。
地図データベース38、エレベータ用通信部40、予約用通信部42、音声出力部44、表示部46、制御装置54は、筐体部22に組み込まれている。
次に、図4のフローチャートを参照してゴミ収集システム100の動作について説明する。
予め、ゴミ収集ロボット14は、所定の待機位置に待機しているものとする。
また、予約受け付け手段54Cによる予約の受け付けが可能な時間帯は、例えば、ゴミ出しを行なう日の前日からゴミ出しを行なう3時間前までといったように制限され、受け付け時間帯以外には予約の受け付けを停止している。
予約受け付け手段54Cは、居住者の端末60から送信される予約情報を待機している(ステップS100)。
一方、各住戸の居住者は、自らの端末60を用いて自らの住戸4を特定する住戸特定情報(部屋番号)と、ゴミGの収集を行なう予約日時とを入力し、住戸特定情報と予約日時とを含む予約情報を第2の通信回線を介して予約用通信部42に送信する(ステップS200)。
予約受け付け手段54Cは、前記の時計部から提供される時刻情報に基づいて、予約情報を受信した時刻が受け付け時間帯内であるか否か判定する(ステップS102)、受け付け時間帯内であれば、予約情報を受け付けて格納すると共に予約情報を受け付けた旨の通知を予約用通信部42を介して端末60に返信する(ステップS104)。
また、受付時間帯外であれば、予約情報を受け付けず、予約受け付け不可の旨の通知を予約用通信部42を介して端末60に返信し(ステップS106)、ステップS100に戻る。
端末60では、受け付け通知、あるいは、受け付け不可通知を受信して表示する(ステップS202)。
予約受け付け手段54Cは、前記の時計部から提供される時刻情報に基づいて、受け付け時間帯が終了したか否かを判定し(ステップS108)、受け付け時間帯が終了していなければ、ステップS100に戻る。
受け付け時間帯が終了していれば、移動制御手段54Bは、前記の時計部から提供される時刻情報に基づいて、格納されている予約情報の中から実行すべき予約情報の有無(予約日時が現在時刻と合致する予約情報の有無)を判定する(ステップS110)。
実行すべき予約情報がなければ、ステップS110に戻る。
実行すべき予約情報があれば、移動制御手段54Bは、当該予約情報に基づいて予約情報によって特定された住戸4の前にゴミ収集ロボット14を移動させる(ステップS112)。
本実施の形態では、説明の簡略化を図るため、予約した住戸4が304号室、502号室の2つの住戸である場合について説明する。
移動制御手段54Bは、予約情報によって特定された304号室、502号室という情報に基づいて、地図データベース38から304号室、502号室、ゴミ集積所8の間を走行するために必要な経路情報を読み出す。
そして、移動制御手段54Bは、読み出した経路情報に基づいて、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52、エレベータ指令手段54Aを制御する。
具体的には、移動制御手段54Bは、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してゴミ集積所8から1階のエレベータ10の乗り場12まで走行して停止する。
次に、移動制御手段54Bは、エレベータ指令手段54Aを制御してエレベータ籠10Cを1階の乗り場12まで呼び出し、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してエレベータ籠10C内に走行して停止する。
次に、移動制御手段54Bは、エレベータ指令手段54Aを制御して行き先を3階に指令し、エレベータ籠10Cが3階に付いたら、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してエレベータ籠10Cから3階の乗り場12、廊下6を経由して304号室前まで走行して停止する。
ゴミ収容ロボット14が予約された304号室の前に到着すると、到着報知手段54Dは、ゴミ収集ロボット14の到着を示すビープ音、メロディ音、アナウンスなどの報知情報を発生させる(ステップS114)。
このような報知情報によってゴミ収集ロボット14の到着を認識した居住者がゴミGをゴミ収集ロボット14の荷台24に投入する。
すると、移動制御手段54Bは、重量センサ34の検出結果に基づいてゴミGの投入の有無を判定し(ステップS116)。ゴミGの投入が検出されなければステップS116に戻り、ゴミGの投入が検出されると、異物センサ36によりゴミGの異物の有無を判定する(ステップS118)。
異物が検出された場合は、異物報知手段54Gが異物が検出された旨の報知を行ない(ステップS120)、居住者に対してゴミGの荷台24からの撤去を要求し、ステップS118に戻る。
ステップS120で異物が検出されない場合、あるいは、異物が撤去され異物が検出されない場合、移動制御手段54Bは、予約情報に基づいて他に予約した住戸4があるか否かを判定する(ステップS122)。
本例では、予約情報として502号室が残っているため、ステップS112に移行して、移動制御手段54Bは、読み出した経路情報に基づいて同様の制御を行なう。
すなわち、移動制御手段54Bは、移動制御手段54Bは、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御して304号室前から廊下6を経由して3階のエレベータ10の乗り場12まで走行して停止する。
次に、移動制御手段54Bは、エレベータ指令手段54Aを制御してエレベータ籠10Cを3階の乗り場12まで呼び出し、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してエレベータ籠10C内に走行して停止する。
次に、移動制御手段54Bは、エレベータ指令手段54Aを制御して行き先を5階に指令し、エレベータ籠10Cが5階に付いたら、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してエレベータ籠10Cから5階の乗り場12、廊下6を経由して502号室前まで走行して停止する。
以下、502号室の前においてステップS114〜S122まで同様に実行する。
そして、ステップS122で他に予約した住戸4がないと判定されたならば、移動制御手段54Bは、502号室の前からゴミ集積所8まで移動する(ステップS124)。
すなわち、移動制御手段54Bは、読み出した経路情報に基づいて、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御して502号室の前から廊下6を経由して5階のエレベータ10の乗り場12まで走行して停止する。
次に、移動制御手段54Bは、エレベータ指令手段54Aを制御してエレベータ籠10Cを5階の乗り場12まで呼び出し、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してエレベータ籠10C内に走行して停止する。
次に、移動制御手段54Bは、エレベータ指令手段54Aを制御して行き先を1階に指令し、エレベータ籠10Cが1階に付いたら、走行用モータ48、操舵用モータ50、ブレーキ52を制御してエレベータ籠10Cから1階の乗り場12を経由してゴミ集積所8まで走行して停止する。
ゴミ収集ロボット14がゴミ集積所8まで到着したならば、ゴミ集積所8の搬出手段8Eによって荷台24に収容されたゴミGが搬出され、所定の箇所に載置される(ステップS126)。
次に、集計手段54Eは、予約情報に基づいて、所定期間におけるゴミGの収集回数を各住戸4毎に集計する(ステップS128)。
安否警告手段54Fは、集計されたゴミGの収集回数を所定期間で除したゴミ出し頻度が予め定められた閾値を下回る住戸4が存在するか否かを判定する(ステップS130)。
例えば、閾値は、A回/B日間といったように設定される。
したがって、閾値を下回るか否かという判定は、B日間を過ぎてもゴミGの収集回数がA回に至らないという条件が成立するか否かという判定と実質的に同一であることはいうまでもない。
そのような住戸が存在しなければ、一連の動作を終了し、ステップS100に戻る。
一方、そのような住戸が存在した場合は、安否警告手段54Fは、該住戸4に対する安否確認を行なうべき旨を示す警告情報を予約用通信部42、第2の通信回線を介して管理人の端末60に送信し(ステップS132)、一連の動作を終了し、ステップS100に戻る。
以上説明したように、本実施の形態によれば、エレベータ籠10Cの呼び出しおよび行き先階床の制御を行なうエレベータ制御装置10Dと、自律走行するゴミ収集ロボット14とを利用し、ゴミGの収集を要求する住戸4を特定する住戸特定情報とゴミGの収集を行なう予約日時とを含む予約情報に基づいてゴミ収集ロボット14を移動させてゴミGを収集しゴミ集積所8へ運搬させるようにした。
したがって、居住者におけるゴミ出しの負担を軽減でき利便性の向上を図る上で有利となる。
また、従来のように、コンテナ、ゲージ、ステーションなどの専用の設備を建物に組み込む必要がないため、低コスト化および省スペース化を図る上でも有利となる。
また、既存の集合住宅2に対する改造や増設を行なうことなくゴミ収集システム100を設けることができる点でも有利となる。
また、本実施の形態では、ゴミ収集ロボット14が、ゴミGの収集を要求する住戸4の前まで移動したときにゴミ収集ロボット14の到着を示す報知情報を発生する到着報知手段54Dを設けたので、居住者に対してゴミ収集ロボット14の到着を的確に報知する上で有利となる。
また、本実施の形態では、ゴミ集積所8に、ゴミ収集ロボット14の荷台24からゴミGを搬出する搬出手段8Eを設けたので、ゴミ収集ロボット14からゴミGを搬出する人手を省くことができ、省人化を図る上で有利となる。
なお、ゴミ収集ロボット14側に荷台24からゴミGを搬出する搬出手段を設けても良いが、本実施の形態のようにすると、複数台のゴミ収集ロボット14を設置した場合であっても、ゴミ集積所8に、1台の搬出手段8Eを設ければ足りるため、複数台のゴミ収集ロボット14のそれぞれに搬出手段を設ける場合に比較してコストを抑制する上で有利となる。
また、本実施の形態では、ゴミ出し頻度が予め定められた閾値を下回る住戸4が存在した場合に、該住戸4に対する安否確認を行なうべき旨を示す警告情報を発生する安否警告手段54Fを設けたので、安否確認のための専用の監視装置を設けること無く、ゴミ出しという簡単な生活行動に基づいて安否確認を的確に行なう上で有利となる。
また、本実施の形態によれば、異物センサ36の検出結果に基づいて異物情報を発生する異物報知手段54Gを設けたので、ゴミGに異物が含まれた場合に、異物の除去を居住者に促すことができ、ゴミGの分別を的確に行なう上で有利となる。
また、ゴミ収集ロボット14の周辺を撮像する撮像手段で生成された画像情報を考慮して、ゴミ収集ロボット14の走行手段およびエレベータ指令手段54Aの制御を行なうようにした。
したがって、複雑な検出手段を数多く設けること無く、撮像手段を設けるといった簡単な構成によって、ゴミ収集ロボット14の移動を、エレベータ10の構造や集合住宅2の建物の構造に対応して適切に制御することができ、また、ゴミ収集ロボット14と障害物との衝突を的確に回避する上で有利となる。
なお、本実施の形態では、ゴミ収集ロボット14が、地図データベース38から読み出された経路情報と、ジャイロセンサ30、走行距離センサ32の検出結果とに基づいて自律走行するものとして説明したが以下のような走行制御を行なっても良い。
予め、ゴミ収集ロボット14の走行経路、例えば、廊下6、乗り場12、各住戸4の玄関の近傍箇所などに位置認識用のICタグ(RFIDタグ)を設置しておき、ゴミ収集ロボット14にICタグ読み取り用のリーダを設け、リーダにより各ICタグを読み取ることにより位置認識を行なうことで自律走行するようにしてもよい。この場合は、自律走行の精度を向上する上で有利となる。
また、本実施の形態では、到着報知手段54Dがビープ音やアナウンスによってゴミ収集ロボット14の到着の報知を行なう場合について説明したが、以下のようにしてもよい。
到着報知手段54Dが各住戸4のインターフォンと通信可能に設けられており、到着報知手段54Dがインターフォンの呼び出し音を通常の来客用の呼び出し音と異なる音で発生させ、これによりゴミ収集ロボット14の到着の報知を行なうようにしてもよい。
また、本実施の形態では、走行手段として、4輪の空気入りタイヤを用いた場合について説明したが、クローラーなどの無限軌道式の走行手段を用いても良い。
また、本実施の形態では、1台のゴミ収集ロボット14を用いた場合について説明したが、2台、あるいは、3台以上のゴミ収集ロボット14を設置してもよいことは無論である。
2……集合住宅、4……住戸、8……ゴミ集積所、8E……搬出手段、10……エレベータ、10C……エレベータ籠、10D……エレベータ制御装置、12……乗り場、14……ゴミ収集ロボット、24……荷台、26……カメラ、36……異物センサ、38……地図データベース、40……エレベータ用通信部、42……予約用通信部、54……制御装置、54A……エレベータ指令手段、54B……予約受け付け手段、54C……移動制御手段、54D……到着報知手段、54E……集計手段、54F……安否警告手段、54G……異物報知手段、100……ゴミ収集システム、G……ゴミ。

Claims (8)

  1. 複数階床からなる集合住宅におけるゴミ収集システムであって、
    前記複数階床を昇降するエレベータのエレベータ籠の呼び出しおよび行き先階床の制御を行なうエレベータ制御装置と、前記集合住宅の各住戸とゴミ集積所との間を自律走行するゴミ収集ロボットとを備え、
    前記ゴミ収集ロボットは、
    ゴミを収容する収容手段と、
    床面を走行する走行手段と、
    前記各住戸と前記ゴミ集積所との間を走行するために必要な経路情報を格納する経路情報記憶手段と、
    前記エレベータ籠の呼び出しの指令および前記エレベータ籠の行き先階床の指令を前記エレベータ制御装置に通信回線を介して行なうエレベータ指令手段と、
    ゴミの収集を要求する住戸を特定する住戸特定情報とゴミの収集を行なう予約日時とを含む予約情報を受け付ける予約受け付け手段と、
    前記予約情報と、前記予約情報に基づいて前記経路情報記憶手段から読み出した前記経路情報とを用いて、前記走行手段および前記エレベータ指令手段を制御することにより、前記各住戸の前まで移動して前記ゴミの収集を行なうと共に、収集した前記ゴミの前記ゴミ集積所までの運搬を行なう移動制御手段と、
    を備えることを特徴とする集合住宅におけるゴミ収集システム。
  2. 前記ゴミの収集を要求する住戸の前まで移動したときに前記ゴミ収集ロボットの到着を示す報知情報を発生する到着報知手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
  3. 前記ゴミ集積所には、前記収容手段から前記ゴミを搬出する搬出手段が設けられている、
    ことを特徴とする請求項1または2記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
  4. 前記予約情報に基づいて、所定期間における前記ゴミの収集回数を前記各住戸毎に集計する集計手段と、
    前記集計されたゴミの収集回数を前記所定期間で除したゴミ出し頻度が予め定められた閾値を下回る住戸が存在した場合に、該住戸に対する安否確認を行なうべき旨を示す警告情報を発生する安否警告手段をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1〜3に何れか1項記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
  5. 前記収容手段に投入された前記ゴミに含まれる異物の有無を検出する異物センサと、
    前記異物センサの検出結果に基づいた異物情報を発生する異物報知手段と、
    をさらに備える、
    ことを特徴とする請求項1〜4に何れか1項記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
  6. 前記ゴミ収集ロボットの周辺を撮像し画像情報を生成する撮像手段をさらに備え、
    前記移動制御手段による前記走行手段および前記エレベータ指令手段の制御は、前記画像情報を考慮してなされる、
    ことを特徴とする請求項1〜5に何れか1項記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
  7. 前記画像情報は、前記エレベータの乗り場の階数表示部による表示内容、前記エレベータ籠内の階数表示部による表示内容、前記エレベータ籠の扉の開閉状態を含む、
    ことを特徴とする請求項6記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
  8. 前記画像情報は、前記ゴミ収集ロボットの周辺に存在する障害物を含む、
    ことを特徴とする請求項6記載の集合住宅におけるゴミ収集システム。
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