JP2014139302A - ポリイミド前駆体及びそれを含有する樹脂組成物、ポリイミドフィルム及びその製造方法、並びに、積層体及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ポリイミド前駆体は、ジアミン由来構造として、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)に由来する構造と、酸二無水物由来構造として、ピロメリット酸二無水物(PMDA)及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)に由来する構造と、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)及び/又は1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(H−PMDA)に由来する構造を有する。
【選択図】なし
Description
<酸二無水物由来構造>
本実施の形態に係るポリイミド前駆体は、酸二無水物由来構造として、ピロメリット酸二無水物(以下、PMDAともいう)由来の構造、及び、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(以下、ODPAともいう)由来の構造と、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(以下、CBDAともいう)及び/又は1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(以下、H−PMDAともいう)由来の構造を有する。
また、本実施の形態に係るポリイミド前駆体は、ジアミン由来構造として、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(以下、TFMBともいう)に由来する構造を有する。
上記酸二無水物由来成分、すなわち、PMDA、ODPA、CBDA及びH−PMDA由来の構造、のモル数の和と、TFMB由来の構造のモル数との比{(PMDA+ODPA+CBDA+H−PMDA)/TFMB}が、100/99.9〜100/95であることが、ポリイミドフィルムにおいて、好適な黄色度、CTE及び破断強度を得る観点で好ましい。
上述のような本実施の形態に係るポリイミド前駆体は、これを溶媒に溶解した樹脂組成物(ワニス)として用いられる。
本実施の形態に係るポリイミドフィルムは、上述の本実施の形態に係るポリイミド前駆体及び溶媒を含有する樹脂組成物(以下、ポリイミド前駆体溶液ともいう)を、支持体の表面上に展開し、次いで、支持体及び樹脂組成物を加熱してポリイミド前駆体をイミド化して形成される。より具体的には、上述のように、酸二無水物成分及びジアミン成分を有機溶媒中に溶解して反応させて得られるポリアミド酸溶液を用いることができる。
本実施の形態に係る積層体は、支持体及びポリイミド膜を具備し、支持体の表面上に本実施の形態に係る樹脂組成物を展開し、支持体及び樹脂組成物を加熱してポリイミド前駆体をイミド化してポリイミド膜を形成して得られる。
(重量平均分子量の測定)
重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)にて、下記の条件により測定した。溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を用い、測定前に24.8mmol/Lの臭化リチウム一水和物(和光純薬工業社製、純度99.5%)及び63.2mmol/Lのリン酸(和光純薬工業社製、高速液体クロマトグラフ用)を加えたものを使用した。また、重量平均分子量を算出するための検量線は、スタンダードポリスチレン(東ソー社製)を用いて作成した。
カラム:Shodex KD−806M(昭和電工社製)
流速:1.0mL/分
カラム温度:40℃
ポンプ:PU−2080Plus(JASCO社製)
検出器:RI−2031Plus(RI:示差屈折計、JASCO社製)、UV―2075Plus(UV−VIS:紫外可視吸光計、JASCO社製)
ポリイミド前駆体をバーコーターで無アルカリガラス基板(厚さ0.7mm)に塗工し、室温で5分間〜10分間レベリングを行い、熱風オーブンにて140℃にて60分間加熱し、さらに窒素雰囲気下で所定の温度にて60分間加熱し積層体を作製した。積層体の樹脂組成物の膜厚は、20μmとした。所定の温度でキュア(硬化処理)した後、積層体を室温に24時間静置し、ポリイミドフィルムをガラスから剥離しフィルムを単離した。以下の破断強度、黄色度及び線膨張係数の評価では、この所定の温度でキュアしたポリイミドフィルムをサンプルとして用いた。
所定の温度でキュアした、サンプル長5×50mm、厚み20μmのポリイミドフィルムを引張り試験機(株式会社エーアンドディ製:RTG−1210)を用いて、速度100mm/分で引張り測定した。破断伸度が20%以上を◎、15%以上20%未満を○、10%以上15%未満を△、10%未満を×とした。
所定の温度でキュアした、厚み20μmのポリイミドフィルムを日本電色工業(株)製(Spectrophotometer:SE600)にてD65光源で測定した。YI値が8.0以下を◎、8.0超10.0以下を○、10.0超15.0以下を△、15.0超を×とした。
所定の温度でキュアしたポリイミドフィルムについて、島津製作所製熱機械分析装置(TMA−50)を用いて、熱機械分析により、荷重5g、昇温速度10℃/分、窒素雰囲気下(流量20ml/分)、温度50〜450℃の範囲における試験片伸びの測定を行い、100〜300℃のポリイミドフィルムのCTEを求めた。CTEが20ppm/℃以下を◎、20ppm/℃超25ppm/℃以下を○、25ppm/℃超30ppm/℃以下を△、30ppm/℃超を×とした。
窒素雰囲気下、500mlセパラブルフラスコに、2,2’‐ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)を15.69g(49.00mmol)、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)を178.95g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。その後、ピロメリット酸二無水物(PMDA)を1.09g(5.0mmol)、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)を3.10g(10.0mmol)、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)を6.86g(35.0mmol)入れ80℃で4時間撹拌し、ポリアミド酸のNMP溶液(以下、ワニスともいう)を得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は、116,500であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを180.42g、PMDAを3.27g(15.0mmol)、ODPAを3.10g(10.0mmol)、CBDAを4.90g(25.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は120,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを186.58g、PMDAを1.09g(5.00mmol)、ODPAを6.20g(20.0mmol)、CBDAを4.90g(25.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は128,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(H−PMDA)を2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを168.43g、PMDAを6.54g(30.0mmol)、ODPAを3.10g(10.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は82,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを178.14g、PMDAを5.45g(25.0mmol)、ODPAを1.55g(5.0mmol)、CBDAを3.92g(20mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は119,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを187.38g、PMDAを2.18g(10.0mmol)、ODPAを6.20g(20.0mmol)、CBDAを3.92g(20.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は123,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを175.19g、PMDAを1.09g(5.0mmol)、ODPAを1.55g(5.0mmol)、CBDAを7.84g(40.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は123,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを189.59g、PMDAを5.45g(25.0mmol)、ODPAを6.20g(20.0mmol)、CBDAを0.98g(5.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は103,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを171.51g、PMDAを5.45g(25.0mmol)、ODPAを4.65g(15.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は123,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを174.59g、PMDAを4.36g(20.0mmol)、ODPAを6.20g(20.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は81,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを6.28g(19.6mmol)、NMPを32.28g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを4.48g(20.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを9.42g(29.4mmol)、NMPを76.44g、PMDAを5.45g(25.0mmol)、ODPAを1.55g(5.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は68,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを6.28g(19.6mmol)、NMPを32.28g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを4.48g(20.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを9.42g(29.4mmol)、NMPを78.28g、PMDAを4.36g(20.0mmol)、ODPAを3.10g(10.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は68,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを0.63g(1.96mmol)、NMPを3.22g、トルエンを30g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを0.45g(2.00mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを15.06g(47.0mmol)、NMPを186.57g、PMDAを6.33g(29.0mmol)、ODPAを5.89g(19.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は112,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを166.88g、PMDAを7.09g(32.5mmol)、ODPAを2.33g(7.5mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は79,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを9.42g(29.4mmol)、NMPを48.42g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを6.78g(30.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを6.28g(19.6mmol)、NMPを60.54g、PMDAを3.27g(15.0mmol)、ODPAを1.55g(5.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は56,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.80mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを168.43g、PMDAを4.36g(20.0mmol)、ODPAを3.10g(10.0mmol)、CBDAを1.96g(10.0mmol)入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は71,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを14.39g(44.9mmol)、NMPを163.23g、PMDAを10.0g(45.8mmol)、ODPAを0g(0mmol)、CBDAを0g(0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニス中のポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は47,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを10.12g(31.6mmol)、NMPを134.65g、PMDAを0g(0mmol)、ODPAを10.0g(32.2mmol)、CBDAを0g(0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニス中のポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は65,500であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを16.00g(50.0mmol)、NMPを174.00g、PMDAを0g(0mmol)、ODPAを0g(0mmol)、CBDAを10.00g(51.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニス中のポリアミド酸の重量平均分子量(Mw)は221,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを14.00g(43.7mmol)、NMPを160.62g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを10.00g(44.6mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。その後室温まで冷却しポリイミドのワニスを得た。得られたワニス中のポリイミドの重量平均分子量(Mw)は50,600であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを8.79g(27.4mmol)、NMPを60.6g、PMDAを5.50g(25.2mmol)、ODPAを0.87g(2.8mmol)、CBDAを0g(0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの重量平均分子量(Mw)は47,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び破断強度を表1に示す。
TFMBを16.44g(51.3mmol)、NMPを184.18g、PMDAを8.00g(36.7mmol)、ODPAを0g(0mmol)、CBDAを3.08g(15.7mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの重量平均分子量(Mw)は121,900であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び破断強度を表1に示す。
TFMBを14.17g(44.2mmol)、NMPを171.31g、PMDAを0g(0mmol)、ODPAを7.00g(22.6mmol)、CBDAを4.43g(22.6mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの重量平均分子量(Mw)は105,000であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び破断強度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを186.91g、ODPAを12.41g(40.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は66,700であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを175.05g、PMDAを6.54g(30.0mmol)、ODPAを0g(0mmol)、CBDAを3.92g(20.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの重量平均分子量(Mw)は91,200であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び破断強度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを16.14g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを2.24g(10.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを162.26g、PMDAを8.72g(40.0mmol)入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は226,000であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを193.54g、PMDAを0g(0mmol)、ODPAを9.31g(30.0mmol)、CBDAを3.92g(20.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの重量平均分子量(Mw)は125,100であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び破断強度を表1に示す。
TFMBを15.69g(49.0mmol)、NMPを178.27g、PMDAを0g(0mmol)、ODPAを3.10g(10.0mmol)、CBDAを7.84g(40.0mmol)に変更した以外は、実施例1と同様にしてワニスを得た。得られたワニスの重量平均分子量(Mw)は120,900であった。330℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び破断強度を表1に示す。
ディーンシュタルク装置及び還流器をつけたセパラブルフラスコに、窒素雰囲気下、TFMBを12.55g(39.2mmol)、NMPを64.56g、トルエンを50g入れ、TFMBを撹拌溶解させた。そこに、H−PMDAを8.97g(40.0mmol)加えて、180℃で2時間還流した後、3時間かけて共沸溶媒であるトルエンを除去した。40℃まで冷却した後に、TFMBを3.14g(9.8mmol)、NMPを46.48g、ODPAを3.1g(10.0mmol)を入れ80℃で4時間撹拌し、ポリイミド−ポリアミド酸重合組成物のワニスを得た。得られたポリイミド−ポリアミド酸重合組成物の重量平均分子量(Mw)は49,800であった。350℃キュアしたフィルムのCTE、YI値及び伸度を表1に示す。
(1)CTEが25ppm以下
(2)YI値が10以下
(3)伸度が15%以上
Claims (11)
- ジアミン由来構造として、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン(TFMB)に由来する構造と、
酸二無水物由来構造として、ピロメリット酸二無水物(PMDA)及び4,4’−オキシジフタル酸二無水物(ODPA)に由来する構造と、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物(CBDA)及び/又は1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物(H−PMDA)に由来する構造と、
を具備することを特徴とするポリイミド前駆体。 - 前記TFMB由来の構造を全ジアミン由来構造中60モル%以上含み、前記PMDA、前記ODPA、前記CBDA、及び前記H−PMDA由来の構造を、合わせて全酸二無水物由来構造中60モル%以上含むことを特徴とする請求項1記載のポリイミド前駆体。
- 前記PMDAに由来する構造を、全酸二無水物由来構造中1〜70モル%、前記ODPAに由来する構造を、全酸二無水物由来構造中1〜50モル%有することを特徴とする請求項1又は請求項2記載のポリイミド前駆体。
- 前記PMDA、前記ODPA、前記CBDA及び前記H−PMDA由来の構造のモル数の和と、前記TFMB由来の構造のモル数との比{(PMDA+ODPA+CBDA+H−PMDA)/TFMB}が、100/99.9〜100/95であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載のポリイミド前駆体。
- 溶媒に溶解して支持体の表面に展開した後、窒素雰囲気下での加熱でイミド化して得られるポリイミドフィルムの黄色度が10以下、線膨張係数が25ppm以下、且つ、20μm膜厚におけるフィルムの伸度が15%以上であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれかに記載のポリイミド前駆体。
- フレキシブルデバイスの製造に用いられることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれかに記載のポリイミド前駆体。
- 請求項1から請求項6のいずれかに記載のポリイミド前駆体と、溶媒と、を含有することを特徴とする樹脂組成物。
- 請求項7記載の樹脂組成物を支持体の表面上に展開し、次いで、前記支持体及び前記樹脂組成物を加熱して前記ポリイミド前駆体をイミド化して形成されることを特徴とするポリイミドフィルム。
- 請求項7記載の樹脂組成物を支持体の表面上に展開する工程と、前記支持体及び前記樹脂組成物を加熱して前記ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミドフィルムを形成する工程と、前記ポリイミドフィルムを前記支持体から剥離して前記ポリイミドフィルムを得る工程と、を具備することを特徴とするポリイミドフィルムの製造方法。
- 支持体及びポリイミド膜を具備し、前記支持体の表面上に請求項7記載の樹脂組成物を展開し、前記支持体及び前記樹脂組成物を加熱して前記ポリイミド前駆体をイミド化して前記ポリイミド膜を形成して得られることを特徴とする積層体。
- 支持体の表面上に請求項7記載の樹脂組成物を展開する工程と、前記支持体及び前記樹脂組成物を加熱して前記ポリイミド前駆体をイミド化してポリイミド膜を形成し、前記支持体及び前記ポリイミド膜で構成された積層体を得る工程と、を具備することを特徴とする積層体の製造方法。
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