JP2014161223A - 電気モータ - Google Patents

Abstract

【課題】高パワーの小型ＰＭＤＣモータを提供する。
【解決手段】小さなサイズの永久磁石直流モータは、永久磁石固定子及び巻線型回転子を受け入れるハウジングを有している。回転子は、直径が２３ｍｍ±３ｍｍで１２個の極をもつ回転子コアと、筒状の整流子とを有する。モータは、出力電力が２５ワットより大きい。
【選択図】図１

Description

本発明は、電気モータに係り、より詳細には、高パワーの小型ＰＭＤＣモータに係る。

今日、多数の機器や装置が電気モータを使用している。多くの装置は、電気モータが、小型で、軽量で、よりパワフルであることを希望する。このような機器の１つが、真空クリーナー用のブラシローラーモータである。

このモータは、真空クリーナーの床クリーニングアタッチメント内にあり、従って、アタッチメントの重量を減少するためにできるだけ軽量でなければならない。又、モータが小さいほど、アタッチメントも小さく、これは、真空クリーナーによりアクセスできるエリアが小さく又は狭いほど、ベッドやソファーのような低い物体の下に到達するのに特に有用であることを意味する。

従って、小型ＰＭＤＣモータのサイズを増加せずにそのパワー出力を高めることが望ましい。換言すれば、小型ＰＭＤＣモータのパワーを落とさずにそのサイズを減少することが望ましい。

典型的に、パワーブラシローラーモータは、丸い筒状ハウジングにおいて、そのサイズ又は占有面積が約７０ｍｍｘ４０ｍｍである。典型的に、モータの出力は２０ワット未満である。出力電力は、Ｄｙｎｏｍｅｔｅｒとして知られた標準モータテストアッセンブリを使用してワットで測定される。

モータ設計に対して行われた改良により、モータは、少なくとも３０ワット、そして任意であるが、３５ワットの出力電力で動作することができ、これは、真空クリーナーの製造者及びその顧客によって非常に高く評価されるものである。

従って、本発明は、その１つの態様において、ハウジングと、回転子とを備え、回転子は、モータシャフト、このシャフトに固定された回転子コア、この回転子コア付近でシャフトに固定された整流子、及び回転子コアの極の周りに巻かれ且つ整流子のセグメントで終了する回転子巻線を有し、更に、回転子コアは、直径が２３ｍｍ±３ｍｍで、１２個の極を有し、整流子は、筒状の整流子であり、且つモータ出力電力が２５ワットより大きい、小型ＰＭＤＣモータを提供する。

好ましくは、定格出力電力は３０ワット以上である。
好ましくは、整流子は２４個のセグメントを有する。
好ましくは、整流子は、直径が２０ｍｍ以下で、理想的には、約１４ｍｍである。
好ましくは、回転子コアは、軸方向長さが３０ｍｍ以下である。

好ましくは、ハウジングは、２つの対角方向に対向した平らな側部が２つの弓形側部で接合された筒状であり、弓形側部の内面には、弓形の永久磁石が配置されている。これは、モータに高さの低いプロフィールを与える。
好ましくは、弓形側部を横切って測定したハウジングの外径は、４０ｍｍ未満である。
好ましくは、ブラシの長さは、１２ｍｍ±４ｍｍである。

好ましくは、ハウジングの平らな表面を横切って測定したモータの直径は、磁束リングが存在する場合はそれも含めて、３１ｍｍ±３ｍｍである。
第２の態様によれば、本発明は、ブラシローラーを駆動するために上述したモータを組み込む真空クリーナーパワーブラシローラーアタッチメントも提供する。

以下、添付図面を参照して、本発明の１つの好ましい実施形態を一例として詳細に説明する。

本発明の好ましい実施形態によるモータの斜視図である。 図１のモータの断面図である。 図１のモータの一部分であるエンドキャップの内部図である。 図１のモータの一部分である回転子の図である。 図４の回転子の巻線図である。

図１は、ブラシローラーを駆動するために真空クリーナーのブラシヘッドに使用される小型ＰＭＤＣモータ１０を示す。この形式の装置は、パワーヘッドとして一般に知られており、特に絨毯やカーペットのための改良されたクリーニングを提供する。モータのサイズ、特に、モータハウジングの直径又は半径方向高さは、パワーブラシの高さを減少する上で重要なファクタである。

図２に断面図で示されたモータは、閉端１４と、エンドキャップ２０で閉じられた開端１６とを有する深絞り金属カン形式のハウジング１２を有する。従って、ハウジングは、２つの平らな側部が２つの弓形の側部で接合されて一端が閉じた筒状である。ハウジング１２の外面には磁束リング１８が取り付けられ、これは、ハウジングの一部分と考えてもよい。磁束リングは、通常、モータハウジングの磁束戻り路の磁気抵抗を減少するために使用される。

ハウジング１２は、回転子２２と、固定子を形成する永久磁石２４とを収容する。回転子２２は、シャフト２６を含み、これには、回転子コア２８及び整流子３０が取り付けられる。回転子コア２８の極の周りには回転子巻線３２が巻かれ、これは、整流子３０のセグメント３６の突起部３４で終了する。回転子コア２８にはファン３８が固定され、ハウジング１２の開口４０と協働して、回転時にモータ１０を冷却するための空気流を生成する。

ハウジング１２の閉端１４は、回転子２２のシャフト２６の一端を回転可能に支持するためのベアリング５３を収容するボスを有する。

エンドキャップ２０は、モータ端子４２（この実施形態では、リード４３に接続されている）と、２つのかごブラシ４４の形態のブラシギアとを支持し、かごブラシ４４は、整流子３０とスライド式に電気的接触させることによりモータ端子から巻線へ電力を伝達する。

エンドキャップ２０は、図２及び３に示すように、シャフト２６に対してベアリング５２を支持する金属プレート５０を有している。このプレート５０は、ハウジング１２の開端１６に固定され、そしてハウジングの縁に圧着することにより位置固定される。プレート５０の内面に固定されるのは、エンジニアリングプラスチック材料の電気絶縁支持部材であるブラシカード５４であり、これは、モータ端子４２を支持し、ブラシ４４を、この場合にはブラシがスライドする黄銅ブラシかご４６により支持し、そして希望の電気部品、例えば、ノイズ抑制キャパシタ５６、ダイオード（図示せず）、等を支持する。ブラシかご４６内にはブラシスプリング４８が位置されて、ブラシ４４を整流子セグメント３６に接触させる。

ブラシかご４６は、図示されたように、ブラシカードに固定することができる。或いは又、ブラシかごは、ブラシカード部材の一部分として一体的に形成されたチャンネルでもよく、ここにはブラシがスライド可能に受け入れられる。しかしながら、モータの寿命を延長するために、ブラシ４４の長さが増加されており、そして長いブラシを受け入れるために、ブラシかご４６及びブラシカード５４が延長されて、ブラシかご４６がモータハウジング１２の半径方向寸法を越えて半径方向に延びるようになっている。ブラシ４４は、水平面に整列され、又はその上に取り付けられるので、モータの垂直方向高さは、長いブラシ４４によって増加されない。垂直方向の高さとは、パワーブラシローラーモータに望まれる低背プロフィールを得るために平らな表面が水平に延びるようにモータが取り付けられる使い方において、平らな側部を横切って測定したモータの直径を意味する。

好ましい実施形態のモータの場合に、ブラシの有効長さは、１２ｍｍである。長さが８ないし１６ｍｍの範囲のブラシは、直径が４０ｍｍ以下のモータの場合に、以前に使用された６ｍｍ長さのブラシに勝る著しいモータ寿命の増加を生じることが考えられる。

３００シリーズモータにおいて２５ワットを越える出力定格を得るため、永久磁石は、高エネルギーの希土類焼結の弓形磁石である。モータは、無負荷において１００００ｒｐｍ以上で動作するように設計された高速モータである。３００シリーズモータは、外径が約３０ｍｍのハウジングを有するモータである。ここに示す実施形態では、ハウジングは、外径が２９ｍｍ（平らな表面を横切って測定して）で、これに加えて１ｍｍ厚みの磁束リング１８があり、ハウジングの全外径は３１ｍｍとなる。従って、寸法の１０％変動を許すと、モータハウジングは、外径が３１ｍｍ±３ｍｍとなる。又、モータハウジングは、弓形側部を横切って測定した外径が４０ｍｍ未満であるのが好ましい。従って、モータハウジングは、１ｍｍ厚みの磁束リングが取り付けられたときには３１ｘ４２ｍｍの筒状ハウジングと考えられる。

モータは、全波整流されたＡＣライン電圧で動作するように設計される。従って、高電圧ＤＣモータ（ＨＶＤＣ）として動作する。

又、長寿命であることも要求される。モータを高い出力電力で動作するために、供給電圧を単に増加するか、又は巻線抵抗を下げることもできる。これは、モータ電流、ひいては、モータの電力を増加するが、モータの有効寿命を迅速に減少させる。

この実施形態では、モータは、１１０ＶＡＣを１１０ＶＤＣへ全波整流したもので動作し、そして３０ワット以上の定格電力出力で平均少なくとも６００時間にわたって動作するように設計されている。

回転子２２は、図４に示すように、回転子コア２８を１２個の極と共に有し、極の周りに回転子巻線３２（図４には示さず）が巻かれる。回転子コアは、直径が２３ｍｍ±３ｍｍであるのが好ましい。回転子巻線は、整流子３０の突起部３４に接続され、これは、ブラシとスライド接触して、電源から回転子巻線へ電力を伝達する。整流子３０は、２４個の整流子セグメント３６を有し、２４バー整流子として知られている。

回転子巻線の実際の構成が、回転子巻線をレイアウトした図５に示されている。明らかなように、回転子巻線は、２４個のコイルを有し、各コイルは、各端において、隣接する整流子セグメントに接続される。各コイルは、回転子コアの５つの極の周りに巻かれ、そして５つの極の各グループが２つのコイルを有し又は支持する。このように、同じグループの極の周りに巻かれた２つのコイルは、隣接する整流子セグメントに接続され、１つの整流子セグメントが両コイルに接続される。このように、個々の整流子セグメントにかかる負荷が減少されて、モータは、早期の過剰摩耗を伴わずに高い負荷を維持することができる。

図５の回転子巻線構成体は、ダブルフライ巻線マシンを使用して巻き付けられる。従って、突起部ａ及び突起部ｍには、２本のワイヤが接続されることが明らかであろう。これらは、巻き付けプロセスの出発ワイヤ及び終了ワイヤである。

ブラシの物理的な摩耗を減少するという問題もあり、これは、整流子の物理的なサイズを半径方向にできるだけ小さく維持することにより達成される。好ましい実施形態では、直径１４ｍｍの２４バー筒状整流子を有する。直径が２０ｍｍ以下で、好ましくは、１６ｍｍ以下である２４バー整流子は、通常入手できる２４バー整流子よりもブラシに対する整流子接触表面の表面速度を減少することにより、ブラシの物理的摩耗を減少する重要な役割を果たすと考えられる。整流子の直径は、整流子セグメントにより形成されてブラシ接触表面を形成する丸い筒状表面を横切って測定される。

モータを小型に維持するという希望を守るために、回転子コアの長さも制限しなければならないことが考えられる。従って、回転子の軸方向長さは、３０ｍｍ以下であるのが好ましい。

好ましい実施形態を参照して本発明を説明したが、当業者であれば、本発明の範囲内で種々の実施形態が考えられることが明らかであろう。それ故、本発明の範囲は、特許請求の範囲によって限定されるものとする。

１０：小型ＰＭＤＣモータ
１２：ハウジング
１４：閉端
１６：開端
１８：磁束リング
２０：エンドキャップ
２２：回転子
２４：永久磁石
２６：シャフト
２８：回転子コア
３０：整流子
３２：回転子巻線
３４：突出部
３６：セグメント
３８：ファン
４０：開口
４２：モータ端子
４３：リード
４４：かごブラシ
４８：ブラシスプリング
５０：金属プレート
５２：ベアリング
５３：ベアリング
５４：ブラシカード

Claims (12)

1. ハウジングと、
   シャフト、該シャフトに固定された回転子コア、該回転子コアの付近で前記シャフトに固定された整流子、及び前記回転子コアの極の周りに巻かれ且つ前記整流子のセグメントで終了する回転子巻線を有する回転子と、
   を備え、前記回転子コアは、直径が２３ｍｍ±３ｍｍで、１２個の極を有し、前記整流子は、筒状の整流子であり、且つモータ出力電力が２５ワットより大きい、小型ＰＭＤＣモータ。
2. 定格出力電力は３０ワット以上である、請求項１に記載のモータ。
3. 前記整流子は２４個のセグメントを有する、請求項１又は２に記載のモータ。
4. 前記整流子は、直径が２０ｍｍ以下である、請求項１、２又は３に記載のモータ。
5. 前記整流子は、直径が１４ｍｍである、請求項４に記載のモータ。
6. 前記回転子コアは、軸方向長さが３０ｍｍ以下である、請求項１から５のいずれかに記載のモータ。
7. 前記ハウジングは、２つの対角方向に対向した平らな側部が２つの弓形側部で接合された筒状であり、前記弓形側部の内面には、弓形の永久磁石が配置されている、請求項１から６のいずれかに記載のモータ。
8. 前記弓形側部を横切って測定した前記ハウジングの外径は、４０ｍｍ未満である、請求項７に記載のモータ。
9. 前記ブラシの長さは、１２ｍｍ±４ｍｍである、請求項８に記載のモータ。
10. 前記ハウジングの平らな表面を横切って測定したモータハウジングの直径は、３１ｍｍ±３ｍｍである、請求項８に記載のモータ。
11. 磁束リングを含めて、前記ハウジングの平らな表面を横切って測定したモータハウジングの直径は、３１ｍｍ±３ｍｍである、請求項８に記載のモータ。
12. ブラシローラーを駆動するために請求項１から１１のいずれかに記載のモータを組み込む真空クリーナーパワーブラシローラーアタッチメント。

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