JP2014027760A - 電力変換装置および発電システム - Google Patents
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【解決手段】負荷4より系統側に電流検出器16を備え、インバータ制御部22は、電流検出器16からの検出電流16aと系統電圧とに基づいて逆潮電流32を演算する手段28と、演算された逆潮電流32が0になるように、与えられた外部電流指令18を補正する補正手段29とを備え、補正後のインバータ電流指令36を用いてインバータ13を制御する。
【選択図】図2
Description
従来の発電システムとしての分散電源システムは、複数の直流電力供給手段を備え、該複数の直流電力供給手段の内、商用系統電源への逆潮を行わない直流電力供給手段の出力電力の合計と交流負荷の消費電力とを比較する電力比較手段を備える。そして、逆潮を行わない直流電力供給手段の出力を制御する出力制御手段は、上記電力比較手段の比較出力に基づいて、逆潮を行わない直流電力供給手段の出力電力の合計が交流負荷の消費電力より大きくならないように出力制御する。
以下、この発明の実施の形態1による発電システムを図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による発電システム1、より具体的には、分散電源としての車両用のバッテリ2からの直流電力を交流電力に変換して系統電源3に連系し、交流負荷である負荷4に電力供給するEV発電システム5と、系統電源3に連系し負荷4、EV発電システム5または系統電源3の1または複数に電力供給する太陽光発電システム50とを備えた複合発電システムの構成を模式的に示した図である。
第2のインバータ56は、それぞれダイオードが逆並列接続されたIGBT等から成る自己消孤型の半導体スイッチング素子57を複数個備えた単相フルブリッジインバータにて構成される。なお、第2のインバータ56は単相フルブリッジに限るものではなく、用いる半導体スイッチング素子57は、IGBT以外にも、GCT、GTO、トランジスタ、MOSFET等でも良い。
そして第2の制御部60は、各検出器52a、55a、58の検出結果に基づいて、主回路の第2のDC/DCコンバータ54および第2のインバータ56を以下のように制御する。即ち、コンバータ制御部61は、太陽電池51が最大電力を出力するように駆動信号を生成して第2のDC/DCコンバータ54を出力制御する。またインバータ制御部62は、第2のインバータ56の出力電圧が系統電源3の電圧VAと同等になるよう、かつ入力側のコンデンサ55の電圧が一定となるように駆動信号を生成して第2のインバータ56を出力制御する。
第1は、太陽光発電システム50から太陽電池51の発電電力が出力され、EV発電システム5のバッテリ2と系統電源3と負荷4とに供給される。第2は、太陽光発電システム50から太陽電池51の発電電力が出力され、系統電源3から交流電力が出力されて、EV発電システム5のバッテリ2と負荷4とに供給される。第3は、系統電源3からの交流電力が、EV発電システム5のバッテリ2と負荷4とに供給される。
第1の制御部20では、充電モードにおいて、コンバータ制御部21が、バッテリ2の充電電流が所定の目標電流に追従するように駆動信号を生成して第1のDC/DCコンバータ11を出力制御してバッテリ2を充電する。またインバータ制御部22は、コンデンサ12の電圧が所定の目標電圧に追従するように駆動信号を生成して第1のインバータ13を回生制御する。
第1は、太陽光発電システム50から太陽電池51の発電電力が出力され、EV発電システム5からバッテリ2の放電電力が出力されて、系統電源3と負荷4とに電力供給される。第2は、太陽光発電システム50から太陽電池51の発電電力が出力され、EV発電システム5からバッテリ2の放電電力が出力され、系統電源3から交流電力が出力されて、負荷4に供給される。第3は、EV発電システム5からバッテリ2の放電電力が出力され、系統電源3から交流電力が出力されて、負荷4に供給される。なお、EV発電システム5から系統電源3への電力供給はなく、バッテリ2の放電電力は負荷4のみに供給される。
放電モードにおけるインバータ制御部22は、系統電源3への逆潮電流を演算する手段28と、演算された逆潮電流が0に収束するように、外部電流指令18を補正する補正手段29とを備えて、補正後電流指令としてのインバータ電流指令36を用いて第1のインバータ13の駆動信号を生成する。
次に、検出電圧15aの実効値23を演算し、検出電力31を実効値23で除算して逆潮電流32を演算する。ここで、検出電力31は、逆潮電流32による逆潮電力となる。
PI制御器33では、比例ゲイン24および積分器25を用いて、演算された逆潮電流32が0に収束するように制御量を出力する。積分器25には、最小値を0、最大値を外部電流指令18とするリミッタを付加し、制御応答を高速化している。
そして、外部電流指令18から補正値35を減算してインバータ電流指令36を生成する。これにより、外部電流指令18に含まれる逆潮電流成分を補正値35として演算し、外部電流指令18から除く事になる。このため、補正後のインバータ電流指令36を用いて第1のインバータ13を出力制御することで、逆潮電流32は0に制御される。
この実施の形態では、上記実施の形態1で示した発電システム1において、電流検出器16の検出誤差を考慮して第1のインバータ13を制御するものを以下に説明する。
CT検出器などで構成される電流検出器16には検出誤差が有る。上記実施の形態1において、電流検出器16からの検出電流16aと、電圧検出器15からの検出電圧15aから算出される検出電力31には、図3に示すように、例えば実電力Pに±αの範囲内で誤差が存在する。実電力Pが正の値の時に逆潮電流が発生し、上記実施の形態1の図2に示す制御では、実電力Pが正の値の時に、実電力Pより低く電力が検出されると、逆潮電流が0に収束できない。即ち、図に示す電力誤差分ΔPに対応する逆潮電流を解消できない。
放電モードにおけるインバータ制御部22は、系統電源3への逆潮電流を演算する手段28aと、演算された逆潮電流が0に収束するように、外部電流指令18を補正する補正手段29aとを備えて、補正後のインバータ電流指令36aを用いて第1のインバータ13の駆動信号を生成する。
補正手段29aでは、上記実施の形態1と同様に、演算された修正逆潮電流32aが0に収束するようにPI制御器33により演算した出力をリミッタ34にて制限して補正値35aを導出し、外部電流指令18から補正値35aを減算してインバータ電流指令36aを生成する。
このため、補正手段29aにおいて修正逆潮電流32aが0に収束するように演算される補正値35aは、外部電流指令18に含まれる逆潮電流成分以上の値となり、外部電流指令18から補正値35aを減算する補正は、オフセット補正となる。
このようなオフセット補正により生成したインバータ電流指令36aにより、逆潮電流は確実に防止できる。
また、電流検出器16の検出誤差を許容でき、安価な電流検出器16を用いて逆潮電流を確実に防止できる。
電流検出器16の検出誤差が線形で、電流検出器16からの検出電流16aを用いて算出される検出電力31に線形誤差が存在する場合を図5に示す。例えば、電流検出器16の検出誤差が±5%の場合で、実電力の95%が検出電力下限とする。この場合、ΔP(検出電力÷95×5)を可変の最大検出誤差として加算量26に用いる。これにより、外部電流指令18の補正において、過度なオフセット補正をすることなく電流検出器16の検出誤差を考慮した補正によりインバータ電流指令36aを生成できる。
さらに、EV発電システム5はバッテリ2をシステム内に含んで構成しても良く、同様に太陽光発電システム50は太陽電池51をシステム内に含んで構成しても良い。
4 交流負荷としての負荷、5 EV発電システム、
10 電力変換装置としての第1のインバータ装置、
11 第1のDC/DCコンバータ、12 電力貯蔵部としてのコンデンサ、
13 第1のインバータ、15a 検出電圧(系統電圧)、16 電流検出器、
16a 検出電流、18 基準指令としての外部電流指令、19 交流ライン、
20 第1の制御部、21 コンバータ制御部、22 インバータ制御部、
25 積分器、26 検出誤差分としての加算量、
28,28a 逆潮電流を演算する手段、29,29a 補正手段、32 逆潮電流、
32a 修正逆潮電流、33 PI制御器、35,35a 補正値、
36,36a 補正後電流指令としてのインバータ電流指令、
50 太陽光発電システム、51 太陽電池、53 第2のインバータ装置。
Claims (9)
- 系統電源への逆潮流が禁止された分散電源の直流電力を交流電力に変換し交流ラインを介して上記系統電源に連系し、上記交流ラインに接続される交流負荷に電力供給する電力変換装置において、
上記分散電源に一方側が接続されたDC/DCコンバータと、該DC/DCコンバータの他方側に接続された電力貯蔵部と、該電力貯蔵部の直流電力を交流電力に変換して上記交流ラインに接続するインバータと、上記DC/DCコンバータを制御するコンバータ制御部および上記インバータを制御するインバータ制御部を有する制御部と、上記交流負荷よりも上記系統電源側の上記交流ラインに配された電流検出器とを備え、
上記インバータ制御部は、系統電圧と上記電流検出器からの検出電流とに基づいて上記系統電源への逆潮電流を演算する手段と、演算された上記逆潮電流が0になるように、外部から与えられた電流指令である基準指令を補正する補正手段とを備え、補正された基準指令である補正後電流指令を用いて上記インバータを制御することを特徴とする電力変換装置。 - 上記インバータ制御部の補正手段は、上記基準指令内の逆潮電流成分を補正値として演算し、上記基準指令から上記補正値を減算して上記補正後電流指令を生成することを特徴とする請求項1に記載の電力変換装置。
- 上記補正手段は、0〜上記基準指令の値に制限するリミッタが設けられた積分器を有して上記補正値を演算することを特徴とする請求項2に記載の電力変換装置。
- 上記逆潮電流を演算する手段は、上記電流検出器の検出誤差分を加算して上記逆潮電流を演算し、上記補正手段は、演算された上記補正値によりオフセット補正を行うことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電力変換装置。
- 加算される上記検出誤差分は、上記電流検出器の最大検出誤差であることを特徴とする請求項4に記載の電力変換装置。
- 請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の電力変換装置と、
上記系統電源への逆潮流が可能な太陽電池の直流電力を交流電力に変換するインバータ装置とを備え、
上記インバータ装置は、上記電力変換装置における上記電流検出器よりも上記系統電源側の上記交流ラインに接続されて上記太陽電池を上記系統電源に連系し、上記交流負荷に電力供給することを特徴とする発電システム。 - 上記分散電源は車両用バッテリであり、
上記電力変換装置の上記DC/DCコンバータは双方向絶縁型で、上記インバータは回生可能な双方向型であり、
上記分散電源の放電時には、上記コンバータ制御部は、上記電力貯蔵部の電圧が所定電圧になるように上記DC/DCコンバータを制御し、上記インバータ制御部は、上記補正後電流指令を用いて上記インバータを制御して上記交流負荷に電力供給し、
上記分散電源の充電時には、上記コンバータ制御部は、充電電流が所定電流になるように上記DC/DCコンバータを制御し、上記インバータ制御部は、上記電力貯蔵部の電圧が所定電圧になるように上記インバータを回生制御することを特徴とする請求項6に記載の発電システム。 - 上記分散電源は、上記分散電源の充電時に、上記太陽電池、上記系統電源の一方あるいは双方から電力供給され、
上記交流負荷は、上記分散電源、上記太陽電池および上記系統電源の内の1あるいは複数から電力供給され、
上記系統電源は、上記太陽電池から電力供給されることを特徴とする請求項7に記載の発電システム。 - 上記分散電源および上記太陽電池を備えたことを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか1項に記載の発電システム。
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