JP2014091637A - 結晶化ガラス - Google Patents
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Abstract
【解決手段】
結晶化ガラスは、SiO2、Al2O3、及びLi2Oの各成分(酸化物換算)を含有し、SnO2成分(酸化物換算)を0.01〜3%含有することを特徴とする、Li2O−Al2O3−SiO2系結晶化ガラスである。この結晶化ガラスは、主結晶層としてβ‐石英及び/又はβ‐石英固溶体を含有することが好ましく、主結晶層の平均結晶粒子径が5〜200nmの範囲であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
特許文献1では希土類酸化物とハロゲンを含有させることでLi2O−Al2O3−SiO2系の溶融ガラス時の清澄効果を生み出している。しかし、使用されるCl、並びにClを含む化合物は有毒であり、人体や生産設備への負荷が大きく、また、希土類酸化物は安定的な供給とコストの面で不利である。
特許文献2ではSnO2とさらなる清澄剤としてSb2O3、Cl‐、Br‐、SO4 2‐を含有させることでLi2O−Al2O3−SiO2系の溶融ガラス時の清澄効果を生み出している。しかし、さらなる清澄剤にCl及びBr、並びにCl及びBrを含む化合物は有毒であり、人体や生産設備への負荷が大きく、また、Sb2O3を使用しているため、不利である。
すなわち、本発明の好適な態様は以下の構成で表わすことができる。
(構成1)
SiO2、Al2O3、及びLi2Oの各成分(酸化物換算)を含有し、SnO2成分(酸化物換算)を0.01〜3%含有することを特徴とする、Li2O−Al2O3−SiO2系結晶化ガラス。
(構成2)
主結晶層としてβ‐石英及び/又はβ‐石英固溶体を含有することを特徴とする、構成1に記載の結晶化ガラス。
(構成3)
主結晶層の平均結晶粒子径が5〜200nmの範囲であることを特徴とする、構成1または2に記載の結晶化ガラス。
(構成4)
0〜50℃の温度範囲における平均線膨張係数が0.0±1.0×10‐7/℃であることを特徴とする、構成1〜3のいずれかの結晶化ガラス。
(構成5)
酸化物換算の質量百分率でSiO2:45〜65%、Al2O3:20〜30%、Li2O:0.01〜10%の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜4のいずれかの結晶化ガラス。
(構成6)
酸化物換算の質量百分率でTiO2:1〜10%、ZrO2:1〜10%の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜5のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成7)
酸化物換算の質量百分率でMgO:0〜5%、ZnO:0〜5%、CaO:0〜5%、BaO:0〜5%、P2O5:5〜15%の範囲の各成分を含有することを特徴とする、構成1〜6のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成8)
酸化物換算の質量百分率で、P2O5成分とSiO2成分、Al2O3成分比がP2O5/SiO2=0.02〜0.200、P2O5/Al2O3=0.059〜0.448であることを特徴とする、構成1〜7のいずれかに記載の結晶化ガラス。
(構成9)
酸化物換算の質量百分率で、SiO2成分、Al2O3成分、P2O5成分の含有量SiO2+Al2O3+P2O5=65.0〜93.0%であることを特徴とする、構成1〜8のいずれかに記載の結晶化ガラス。
さらに、本発明の好ましい態様によれば、Li2O−Al2O3−SiO2系の結晶化ガラスにおいて、0〜50℃の温度範囲において平均線膨張係数が0.0±1.0×10‐7/℃以内である結晶化ガラスを得る事ができる。
さらに、本発明の好ましい態様によれば、平均結晶粒子径が5〜200nmの微細な結晶粒子であり、PbO、Na2O、K2Oの各成分のイオンの拡散が無いことを兼ね備えた結晶化ガラスを得る事ができる。
また、好ましい態様であれば、表面の研磨によって次世代リソグラフィーに適用可能な平滑な表面が得られることも、Li2O−Al2O3−SiO2系の結晶化ガラスの特徴の一つである。
本発明書において「酸化物換算」とは、本発明の結晶化ガラス構成成分として使用される成分のうち、フッ化物成分、硫酸塩成分、および塩化物成分を除き、それら以外の複合塩等が原ガラス溶融時に全て分解され酸化物へ変化すると仮定した場合に、結晶化ガラス中に含有される各成分を表記する方法である。含有量について表記する場合は、酸化物換算された酸化物の総重量を100質量%として、結晶化ガラス中に含有される各成分を表記する。
前記の特徴を維持しつつ、高い清澄効果を得るためには、SnO2成分を含有させることが有用である。SnO2成分の含有量の下限は、質量%で0.01%であることが好ましく、より好ましくは0.1%であり、最も好ましくは0.5%である。また同様に、前記の特徴を維持しつつ、高い清澄効果を得るためには、SnO2成分の含有量の上限は、質量%で共に3.0%であることが好ましく、より好ましくは1.5%であり、最も好ましくは1.35%である。
尚、本明細書において平均線膨張係数は、特に注記しない限り(/℃)の単位で表示する。
前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は20%がより好ましく、22%が最も好ましい。また、同様に前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は27%がより好ましく、26%が最も好ましい。
より容易に前記効果を得るには、P2O5/SiO2の下限は0.08がより好ましく、0.12が最も好ましい。また同様に、より容易に前記効果を得るには、P2O5/SiO2の上限は0.16がより好ましく、0.14が最も好ましい。
より容易に前記効果を得るには、P2O5/Al2O3の下限は0.150がより好ましく、0.250が最も好ましい。また同様に、より容易に前記効果を得るには、P2O5/Al2O3の上限は0.400がより好ましく、0.350が最も好ましい。
前記効果をより容易に得るには、成分量の下限は0.5%が最も好ましい。また同様に、前記効果をより容易に得るには、成分量の上限は5%がより好ましく、3%が最も好ましい。
これらの成分による清澄効果を得る場合のこれらの成分の各々の添加量の下限は0.05重量部がより好ましく、最も好ましくは0.15重量部である。また同様に、その効果を得る場合には前記成分の各々の添加量の上限は3重量部であることが好ましく、より好ましくは2重量部、最も好ましくは1.5重量部である。
清澄効果を得る場合には、CeO2成分、MnO2成分、WO3成分、Ta2O5成分、Nb2O5成分の合計の含有量の下限が0.05%であることがより好ましく、0.2%であることが最も好ましい。同様にこれらの成分の合計の含有量の上限としては5%で十分であり、3%がより好ましく、1.5%が最も好ましい。清澄効果を得る場合のこれらの成分の各々の含有量の下限は0.05%がより好ましく、最も好ましくは0.2%である。また同様に、その効果を得る場合には前記成分の各々の含有量の上限は5%であることが好ましく、より好ましくは2%、最も好ましくは1.5%である。
Claims (9)
- SiO2、Al2O3、及びLi2Oの各成分(酸化物換算)を含有し、SnO2成分(酸化物換算)を0.01〜3%含有することを特徴とする、Li2O−Al2O3−SiO2系結晶化ガラス。
- 主結晶層としてβ‐石英及び/又はβ‐石英固溶体を含有することを特徴とする、請求項1に記載の結晶化ガラス。
- 主結晶層の平均結晶粒子径が5〜200nmの範囲であることを特徴とする、請求項1または2に記載の結晶化ガラス。
- 0〜50℃の温度範囲における平均線膨張係数が0.0±1.0×10‐7/℃であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかの結晶化ガラス。
- 酸化物換算の質量百分率でSiO2:45〜65%、Al2O3:20〜30%、Li2O:0.01〜10%の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1〜4のいずれかの結晶化ガラス。
- 酸化物換算の質量百分率でTiO2:1〜10%、ZrO2:1〜10%の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1〜5のいずれかに記載の結晶化ガラス。
- 酸化物換算の質量百分率でMgO:0〜5%、ZnO:0〜5%、CaO:0〜5%、BaO:0〜5%、P2O5:5〜15%の範囲の各成分を含有することを特徴とする、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶化ガラス。
- 酸化物換算の質量百分率で、P2O5成分とSiO2成分、Al2O3成分比がP2O5/SiO2=0.02〜0.200、P2O5/Al2O3=0.059〜0.448であることを特徴とする、請求項1〜7のいずれかに記載の結晶化ガラス。
- 酸化物換算の質量百分率で、SiO2成分、Al2O3成分、P2O5成分の含有量SiO2+Al2O3+P2O5=65.0〜93.0%であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれかに記載の結晶化ガラス。
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