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JP2014061869A - シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 - Google Patents

シートベルト装置用タング及びシートベルト装置 Download PDF

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JP2014061869A
JP2014061869A JP2013055368A JP2013055368A JP2014061869A JP 2014061869 A JP2014061869 A JP 2014061869A JP 2013055368 A JP2013055368 A JP 2013055368A JP 2013055368 A JP2013055368 A JP 2013055368A JP 2014061869 A JP2014061869 A JP 2014061869A
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Abstract

【課題】ウェビングに付与されるクランプ荷重の増加が所定の大きさに到達した後のクランプ荷重の増加を抑制できるシートベルト装置用タング及びシートベルト装置を得る。
【解決手段】本シートベルト装置用タング10では、ウェビング16からスライダ62の掛け回し部72に付与される荷重が掛け回し部72の機械的強度を上回ると、掛け回し部72が変形する。このような変形が掛け回し部72に生じている間は、ウェビング16から掛け回し部72に付与される荷重の少なくとも一部が掛け回し部72の変形に供される。このため、このような変形が掛け回し部72に生じている間は、クランプ荷重が増加しないか、又は、クランプ荷重の増加が抑制され、掛け回し部72の変形が終了した状態で更にウェビング16から掛け回し部72に付与される荷重が増加すると、再びクランプ荷重が増加するようになる(すなわち、クランプ荷重の増加タイミングが遅らされる)。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両のシートベルト装置に適用されるシートベルト装置用タング及びこのようなタングを備えたシートベルト装置に関する。
特許文献1に開示されたシートベルト装置用のタング(特許文献1では「安全ベルト用舌部」と称している)は、側面視で略半円の凹形状に形成された舌部本体部を備えている。この舌部本体部には、2箇所の通過孔(特許文献1では一方を「上目部」、他方を「下目部」と称している)が形成されている。これらの通過孔にはウェビング(特許文献1では「ベルトウェッビング」と称している)が通過している。ウェビングは、両通過孔の間で舌部本体部の内側を通過している。
また、舌部本体部の内側には、略半円形状に湾曲したクランプ部材(特許文献1では「曲げ及び締め付け要素」と称している)が設けられている。このクランプ部材の湾曲方向一端にはウェビングが掛け回されている。クランプ部材は、ウェビングの張力が所定の大きさを越えると、ウェビングに押圧され、これによって、舌部本体部の内周面に沿って回動される。
このように回動したクランプ部材は、湾曲方向他端がウェビングに圧接してウェビングを押圧し、クランプ部材の湾曲方向他端側と舌部本体部とがウェビングをクランプする。これにより、ウェビングにおいてタングよりも基端側の部分であるショルダウェビングが、タングよりも先端側の部分であるラップウェビング側に移動することを抑制する。
特表2009−525909号の公報
ところで、上記特許文献1においてクランプ部材の湾曲方向他端側と舌部本体部とがウェビングをクランプした際にウェビングを挟み付ける荷重、すなわち、クランプ荷重は、ウェビングの張力が大きくなるほど増加する。
本発明は、上記事実を考慮して、ウェビングに付与されるクランプ荷重の増加が所定の大きさに到達した後のクランプ荷重の増加を抑制できるシートベルト装置用タング及びシートベルト装置を得ることが目的である。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、ウェビングが内側を通過して、前記ウェビングの長手方向に移動可能に前記ウェビングに設けられると共に、バックルに挿し込み可能な挿込部を有するタング本体と、前記ウェビングが掛け回される掛け回し部と、前記掛け回し部とは異なる部位に設定されたクランプ部と、を有し、前記掛け回し部が前記ウェビングに引っ張られて所定の方向へ移動することによって、前記クランプ部と前記タング本体とが前記ウェビングをクランプすると共に、前記ウェビングから前記掛け回し部に付与される引っ張り荷重が所定の大きさを超えることによって、前記掛け回し部が変形するクランプ部材と、を備えている。
請求項1に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングでは、タング本体の挿込部がバックルに挿し込まれる。この状態でウェビングがシートに着座した乗員の身体に掛け回されていれば、ウェビングは乗員の身体に装着され、乗員の身体はウェビングによって拘束される。また、タング本体にはクランプ部材が設けられる。このクランプ部材は掛け回し部を有しており、この掛け回し部にはウェビングが掛け回される。
ウェビングが乗員の身体に装着された状態で車両が急減速すると、乗員の身体は車両前方側へ慣性移動しようとする。これによって、ウェビングが乗員の身体に引っ張られると、クランプ部材の掛け回し部がウェビングによって引っ張られる。クランプ部材はウェビングに引っ張られることによって所定の方向に移動される。
このようにクランプ部材が所定の方向に移動すると、クランプ部材に設定されたクランプ部が、タング本体と共にウェビングをクランプする。これによりウェビングはその長手方向に沿った移動、例えば、ウェビングにおいて乗員の肩部や胸部を拘束する部分、所謂「ショルダウェビング」がタング本体を通過して乗員の腰部を拘束する部分、所謂「ラップウェビング」の側へ移動し、これによりラップウェビングがそれまでよりも長くなることを抑制できる。
このような状態から更にウェビングが引っ張られて、掛け回し部に付与される引っ張り荷重が増加すると、掛け回し部は引っ張り荷重によって変形される。これによって、ウェビングからクランプ部材に付与される引っ張り荷重の少なくとも一部、すなわち、乗員の身体がウェビングを引っ張る荷重の少なくとも一部が吸収される。このように掛け回し部が変形されている間は、クランプ部材がタング本体とでウェビングをクランプするクランプ荷重の増加が抑制され、クランプ荷重のそれ以上の増加のタイミングを遅らせることができる。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1に記載の本発明において、前記クランプ部材は、前記ウェビングの幅方向に貫通し、且つ、周方向の1箇所にて不連続な筒形状に形成され、前記掛け回し部は、前記クランプ部材の周方向一端を含んで構成されて、前記引っ張り荷重が前記所定の大きさを超えると、前記クランプ部材の周方向一端側が他端側よりも径方向内側へ変形するように構成されている。
請求項2に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、クランプ部材は、ウェビングの幅方向に貫通した筒状に形成される。但し、クランプ部材は、その周方向の1箇所にて不連続な側面視略C字形状に形成される。クランプ部材の掛け回し部は、このクランプ部材の周方向一端を含んで構成される。
クランプ部材は、ウェビングから付与される引っ張り荷重が所定の大きさを越えると、周方向一端側(すなわち、掛け回し部の少なくとも一部)が周方向他端側よりも径方向内側へ変形する。このため、このような変形が生じた際に、クランプ部材の周方向一端がタング本体に当接しない。クランプ部材の周方向一端がタング本体に当接すると、引っ張り荷重によるクランプ部材の移動や変形が規制される可能性がある。しかしながら、本発明に係るシートベルト装置用タングでは、上記のように掛け回し部が変形しても、クランプ部材の周方向一端はタング本体に当接しないため、クランプ部材は、引っ張り荷重によって円滑に移動や変形できる。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項1又は請求項2に記載の本発明において、前記ウェビングにおける前記タング本体よりも長手方向基端側は、ショルダウェビングとされて、乗員の身体の腰部よりも上側が前記ショルダウェビングによって拘束され、前記ウェビングにおける前記タング本体よりも長手方向先端側は、ラップウェビングとされて、乗員の身体の腰部が前記ラップウェビングによって拘束され、前記掛け回し部は、前記クランプ部よりも前記ショルダウェビング側に設定される。
請求項3に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、ウェビングにおけるタング本体よりも長手方向基端側は、ショルダウェビングとされて、乗員の身体の腰部よりも上側が前記ショルダウェビングによって拘束される。これに対して、ウェビングにおけるタング本体よりも長手方向先端側は、ラップウェビングとされて、乗員の身体の腰部がラップウェビングによって拘束される。
ここで、本発明に係るシートベルト装置用タングでは、掛け回し部は、クランプ部よりもショルダウェビング側に設定される。このため、掛け回し部は、ショルダウェビングから付与される引っ張り荷重が所定の大きさを超えた場合に変形される。上記のように、ショルダウェビングは、乗員の腰部よりも上側、すなわち、乗員の腹部や胸部、肩部等に掛け回される。このため、乗員の腹部や胸部、肩部等によってショルダウェビングが引っ張られた際の荷重の少なくとも一部が、掛け回し部の変形に供されて吸収される。
請求項4に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングは、請求項3に記載の本発明において、前記タング本体の前記挿込部側は、前記タング本体におけるウェビングの通過部分側に対して回動可能に構成されている。
請求項4に記載の本発明に係るシートベルト装置用タングによれば、タング本体の挿込部側は、タング本体におけるウェビングの通過部分側に対して回動可能とされる。
ところで、タング本体の挿込部がバックルに装着された状態で、車両の上方から下方へ延びるウェビングが、タング本体の下方から上方へ通過するような構成では、タング本体の挿込部バックルに装着されていない非使用状態で、タング本体の上下がウェビングの張力によって反転する可能性がある。
ここで、本発明に係るシートベルト装置用タングでは、タング本体におけるウェビングの通過部分側の上下が反転していても、タング本体の挿込部側は上下が反転しないか、タング本体におけるウェビングの通過部分側よりも反転角度が小さい。このため、乗員がタング本体の挿込部側を把持して引っ張れば、タング本体のウェビング通過部分側はウェビングの張力で上下が反転しやすくなる。これによって、本発明に係るシーベルト装置用タングが上記のような構造であっても、バックルに容易に装着できる。
請求項5に記載の本発明に係るシートベルト装置用は、車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で先端側が前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、前記請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングと、を備えている。
請求項5に記載のシートベルト装置によれば、ウェビングの先端側は、車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方でシート又は車両の車体に直接又は間接的に係止される。また、シートにおける乗員の着座位置を介してウェビングの先端側の係止位置とは反対側にバックルが設けられる。シートに着座した乗員が身体にウェビングを装着する際には、ウェビングが乗員の身体に掛け回された状態で、シートベルト装置用タングがバックルに装着される。シートベルト装置用タングがバックルに保持されて、乗員の身体に対するウェビングの装着状態になる。
ここで、本発明に係るシートベルト装置を構成するシートベルト装置用タングは、上述した請求項1から請求項4の何れか1項に記載されたシートベルト装置用タングである。このため、上述した請求項1から請求項4の何れか1項の本発明と同じ作用を奏し、その結果、上述した請求項1から請求項4の何れか1項の本発明と同じ効果を得ることができる。
以上、説明したように、本発明によればウェビングに付与されるクランプ荷重が所定の大きさに到達した後のクランプ荷重の増加を抑制できる。
第1の実施の形態に係るシートベルト装置の構成を概略的に示す正面図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す分解斜視図である。 第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図3に対応した側面断面図である。 クランプ部材が変形した状態を示す図4に対応した断面図である。 第2の実施の形態に係るシートベルト装置用タングの構成を概略的に示す側面断面図である。 シートベルト装置用タングをバックルに装着するために引っ張っている状態を示す図6に対応する側面断面図である。 シートベルト装置用タングがバックルに装着された状態を示す図6に対応する側面断面図である。 ウェビングがクランプされた状態を示す図8に対応した側面断面図である。 クランプ部材が変形した状態を示す図9に対応した断面図である。
次に、本発明の各実施の形態について説明する。なお、以下の各実施の形態を説明するに際して、説明している実施の形態よりも前出の実施の形態と基本的に同一の部位に関しては、同一の符号を付与してその詳細な説明を省略する。
<第1の実施の形態の構成>
図1には第1の実施の形態に係るシートベルト装置用タング10(以下、単に「タング10」と称する)を用いたシートベルト装置12の全体構成の概略が正面図により示されている。
この図に示されるように、本シートベルト装置12は、ウェビング格納手段としてのウェビング巻取装置14を備えている。ウェビング巻取装置14は、例えば、車両のセンターピラーの下端側で、車両を構成する車体に固定されている。このウェビング巻取装置14にはスプールが、例えば、車両の前後方向を軸方向とする軸周りに回転可能に設けられている。スプールには、可撓性を有する長尺帯状に形成されたウェビング16の長手方向基端側が係止されている。ウェビング16の長手方向基端側は、上記のスプールの外周部に巻取られた状態で格納されている。
一方、ウェビング16におけるスプールよりも先端側は、センターピラーに沿って車両の上方へ引出され、センターピラーの上端部近傍に設けられたショルダアンカ18を通過して、車両の下方へ折り返されている。車両下方へ折り返されたウェビング16の先端は、車両用のシート20の側方で車体に固定されたアンカ部材としてのアンカ22に係止されている。本実施の形態に係るタング10は、ウェビング16の先端(アンカ22に係止される部分)とショルダアンカ18との間に設けられている。
なお、本実施の形態は、車体側にウェビング巻取装置14やアンカ22が固定された構成である。しかしながら、例えば、ウェビング巻取装置14はシート20を構成するシートバック24に内蔵される構成であってもよいし、シートバック24の後方にウェビング巻取装置14が設けられる構成であってもよい。また、アンカ22も車体ではなく、シート20の骨格等を構成する部材に取り付けられる構成であってもよい。
シート20を介してウェビング巻取装置14やアンカ22の配置位置と反対側にはバックル26が車体又はシート20の骨格等を構成する部材に固定されている。詳細に関しては後述するが、タング10はバックル26に装着できるようになっている。シート20のシートクッション28に着座した乗員30がタング10を引っ張ると、ウェビング16がウェビング巻取装置14のスプールから引出される。このようにして引出されたウェビング16が、前方から乗員30の身体に掛け回されて、タング10がバックル26に装着されると、乗員30の身体にウェビング16が装着される。
この状態では、ウェビング16におけるタング10とアンカ22との間の部分は、ラップウェビング32とされて、乗員30の腰部がラップウェビング32によって前方から拘束される。これに対して、ウェビング16におけるショルダアンカ18とタング10との間の部分は、ショルダウェビング34とされて、乗員30の肩部や胸部等がショルダウェビング34によって前方から拘束される。
なお、本実施の形態のシートベルト装置12は、例えば、車両の運転席や助手席等の一人掛のシート20に対応した構成であるが、例えば、車両の後部座席等に用いられる複数人掛のベンチシートに本発明を適用することができる。このようなベンチシートに本発明を適用する場合、ベンチシートにおける乗員30の着座位置に対してシート幅方向一方の側にウェビング巻取装置14やアンカ22が設けられ、他方の側にバックル26が設けられる。
(タング10の構成)
図2にはタング10の構成の概略が分解斜視図により示されており、図3にはタング10の構成が側面断面図により示されている。
この図に示されるように、タング10は、タング本体40を構成する芯金42を備えている。芯金42は、金属平板を打ち抜き、更に、曲げ成形することにより形成されている。芯金42は、挿込部44を備えている。挿込部44は、タング10をバックル26に装着する際にバックル26に形成された開口から挿入される。挿込部44には透孔46が形成されている。挿込部44がバックル26に挿入されると、バックル26に設けられたラッチが透孔46に入り込む。挿込部44がバックル26から抜け出ようとすると、ラッチが透孔46の内周部に当接する。これによって、挿込部44は、バックル26から抜け出る方向への移動が規制され、タング10がバックル26に装着される。
また、図3に示されるように、芯金42は基部48を備えている。基部48は、その幅方向を軸方向とする軸周りにクランク状(鉤状)に曲げ成形することによって形成されている。基部48においてクランク状に曲げ成形された部分には、基部48の厚さ方向に貫通した図示しない孔部(例えば、矩形孔)が形成されている。さらに、基部48は合成樹脂材によって形成された被覆部52により被覆されている。
この被覆部52にはスライダ収容部54が形成されている。スライダ収容部54は、上述した基部48の孔部に対応する部分に形成されている。このスライダ収容部54は基部48の厚さ方向一方の側(図3の右側)で開口していると共に挿込部44側(図3の下側)で開口している。
また、被覆部52にはウェビング通過孔56が形成されている。ウェビング通過孔56は挿込部44側とその反対側で開口するように被覆部52を貫通している。ウェビング通過孔56の挿込部44側の端部はスライダ収容部54に繋がっている。ショルダアンカ18からアンカ22へ向かうウェビング16は、ウェビング通過孔56を通過してからスライダ収容部54を通過する。
また、スライダ収容部54の内側にはクランプ部材としてのスライダ62が設けられている。スライダ62は金属板材を芯金42の幅方向を軸方向とする軸周りに適宜に湾曲させることにより芯金42の幅方向に貫通した略筒形状に形成されている。スライダ62は外面が平面状の摺接部64を備えている。スライダ収容部54において摺接部64と対向する部分はガイド面66とされている。ガイド面66は挿込部44側の方向へ向けて漸次芯金42の厚さ方向一方の側へ変位する傾斜面とされ、スライダ62は、このガイド面66に案内されて移動する。
摺接部64よりもスライダ62の周方向側方には、クランプ部としてのスライダ側クランプ部68が摺接部64から連続して形成されている。このスライダ側クランプ部68は、側面視(図3図示状態)で波状に湾曲又は屈曲するように形成されている。このスライダ側クランプ部68に対応してスライダ収容部54の内側には本体側クランプ部70が形成されている。
本体側クランプ部70は側面断面形状が芯金42の幅方向を軸方向とする軸周りに適宜に屈曲又は湾曲した波状に形成されている。この本体側クランプ部70における凹部は、ガイド面66に案内されてスライドするスライダ62のスライド方向にスライダ側クランプ部68における凸部と対向し、この本体側クランプ部70における凸部はスライダ62のスライド方向にスライダ側クランプ部68における凹部と対向している。
このため、スライダ62がガイド面66に案内されて本体側クランプ部70側へスライドすると、本体側クランプ部70における凹部にスライダ側クランプ部68における凸部が入り込み、スライダ側クランプ部68における凹部に本体側クランプ部70における凸部が入り込んでスライダ側クランプ部68と本体側クランプ部70とがウェビング16をその幅方向を軸方向とする軸周りに湾曲させつつ挟み込む。
なお、以下、便宜上、ガイド面66に案内されてスライダ側クランプ部68が本体側クランプ部70に接近する際のスライダ62の移動方向(スライド方向)を『クランプ方向』と称する。
スライダ62の周方向に沿ったスライダ側クランプ部68の摺接部64とは反対側(特許請求の範囲で言うクランプ部材の周方向一端側)は掛け回し部72とされ、図3に示されるように、掛け回し部72には、ウェビング通過孔56を通過してスライダ収容部54に入り込んだウェビング16が掛け回される。このように掛け回し部72に掛け回されたウェビング16は、ウェビング16よりも基端側(すなわち、ショルダアンカ18側)がショルダウェビング34となり、先端側(すなわち、アンカ22側)がラップウェビング32となる。さらに、スライダ62の周方向に沿った掛け回し部72のスライダ側クランプ部68とは反対側の端部(特許請求の範囲で言うクランプ部材の周方向一端部)は屈曲片74とされ、摺接部64よりもスライダ62の内側に入り込んでいる。
さらに、スライダ62の内側又はスライダ収容部54の内側には、図示しないスライダ付勢手段が設けられている。スライダ62は、このスライダ付勢手段によって本体側クランプ部70から離間する方向(すなわち、クランプ方向とは反対方向)へ付勢されている。したがって、スライダ62に付与されたクランプ方向への荷重が、スライダ付勢手段の付勢力よりも大きい場合に、スライダ62はガイド面66に案内されてクランプ方向へスライドする。
<第1の実施の形態の作用、効果>
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
本タング10を適用したシートベルト装置12では、シート20のシートクッション28に着座した乗員30が身体にウェビング16を装着する際には、先ず、タング10と共にウェビング16が引っ張られる。このウェビング16の引っ張りによりウェビング巻取装置14のスプールからウェビング16が引出される。このようにして引出されたウェビング16は、前方から乗員30の身体に掛け回される。この状態でタング10の挿込部44がバックル26に挿し込まれると、タング10はバックル26によって保持され、ウェビング16が乗員30の身体に装着される。
この状態では、ウェビング通過孔56を通過してスライダ収容部54内に入り込んだウェビング16は、図3に示されるように、スライダ62の掛け回し部72に掛け回されてスライダ収容部54を抜け出つつ、ウェビング16の基端側(図3においては上方)へ折り返される。この状態では、乗員30の腰部がシート20の前方や上方からラップウェビング32によって拘束され、乗員30の肩部や胸部、腹部(すなわち、乗員30の身体における腰部よりも上側)がシート20の前方からショルダウェビング34によって拘束される。
このウェビング16の装着状態で、例えば、車両が急減速すると乗員30の身体によってウェビング16におけるラップウェビング32及びショルダウェビング34の双方がシート20の前方へ引っ張られる。このようにラップウェビング32及びショルダウェビング34が引っ張られると、タング10のスライダ収容部54の内側では、スライダ62の掛け回し部72がウェビング16によってクランプ方向へ引っ張られる。この引っ張り荷重がスライダ付勢手段の付勢力を上回ると、スライダ62がクランプ方向へスライドする。
スライダ62がクランプ方向へスライドすると、ウェビング16の厚さ方向一方の面(図3における右側の面)がスライダ側クランプ部68によって押圧され、ウェビング16はスライダ収容部54の本体側クランプ部70に押し付けられる。これにより、図4に示されるように、ウェビング16は、スライダ側クランプ部68及び本体側クランプ部70の凹凸に倣って湾曲されつつ、スライダ側クランプ部68と本体側クランプ部70とによってクランプされる。このように、ウェビング16がクランプされることによって、ウェビング16におけるショルダウェビング34側の部分がスライダ収容部54を通過してラップウェビング32側へ移動することを防止又は抑制できる。
また、この状態で乗員30の身体がラップウェビング32及びショルダウェビング34をシート20前方へ引っ張る力が増加すると、ウェビング16からスライダ62の掛け回し部72に付与される引っ張り荷重が増加する。更に、これに伴い、スライダ62のスライダ側クランプ部68とスライダ収容部54の本体側クランプ部70とでウェビング16を挟み付ける荷重、すなわち、『クランプ荷重』が増加する。
ここで、ウェビング16からスライダ62の掛け回し部72に付与される引っ張り荷重が増加して、スライダ62における掛け回し部72の機械的強度を上回ると(すなわち、ウェビング16からスライダ62の掛け回し部72に付与される荷重が増加して所定の大きさを超えると)、図5に示されるように、屈曲片74が更にスライダ62の内側へ入り込むように掛け回し部72が変形される。
このような変形が掛け回し部72に生じている間は、ウェビング16からスライダ62の掛け回し部72に付与される引っ張り荷重の少なくとも一部が、掛け回し部72の変形に供される。このため、このような変形が掛け回し部72に生じている間は、クランプ荷重が増加しないか、又は、クランプ荷重の増加が抑制され、掛け回し部72の変形が終了した状態で更にウェビング16からスライダ62の掛け回し部72に付与される荷重が増加すると、再びクランプ荷重が増加するようになる(すなわち、クランプ荷重の増加タイミングが遅らされる)。
このように、本実施の形態に係るタング10では、クランプ荷重が所定の大きさに到達した後の増加を抑制でき、それ以上の増加タイミングを遅らせることができる。
<第2の実施の形態>
次に、第2の実施の形態について説明する。
図8には本実施の形態に係るシートベルト装置用タング100(以下、単に「タング100」と称する)が、前記第1の実施の形態を説明した図3に対応する断面図によって示されている。また、図6には本タング100をバックル26に装着していない状態が断面図によって示されている。
これらの図に示されるように、本タング100では、芯金42が挿込部44側と基部48側とに2分割されている。また、このように2分割された芯金42はヒンジ102によって連結されている。ヒンジ102は、ヒンジ軸104が芯金42の幅方向に沿っている。このため、本タング100では、芯金42の挿込部44側と基部48側とが、ヒンジ軸104を中心に相対的に回動可能である。
また、図8に示されるように、本タング100は、上記のように芯金42が分割されている点以外は基本的に前記第1の実施の形態に係るタング10と同じ構成である。但し、図4と図8とを比べてわかるように、本タング100と、前記第1の実施の形態に係るタング10とは左右対称の構造になっている。このため、タング10とは異なり、ショルダアンカ18からアンカ22へ向かうウェビング16は、スライダ収容部54の内側を通過してからウェビング通過孔56を通過する。
このため、図8に示されるようなタング100がバックル26に装着された状態でウェビング16は、スライダ62の掛け回し部72に掛け回された後に下側からウェビング通過孔56を通過する。このため、図6に示されるように、タング100がバックル26に装着されていない状態では、タング本体40におけるヒンジ102よりも基部48側は、ウェビング16の張力によって上下が反転する。しかも、ウェビング16は、スライダ62のスライダ側クランプ部68とスライダ収容部54の本体側クランプ部70とでクランプされる部分よりもショルダウェビング34側でスライダ62の掛け回し部72に掛け回される。
次に、本実施の形態の作用並びに効果について説明する。
乗員30がウェビング16を装着する際には、芯金42におけるヒンジ軸104よりも挿込部44側が把持され、図7に示されるようにバックル26側へ引っ張られる。この状態で、挿込部44がバックル26に装着され、ウェビング16が乗員30に装着される。
ここで、挿込部44がバックル26に装着される直前には、ラップウェビング32がタング本体40から上方へ引き出されるようになる。このため、タング本体40におけるヒンジ軸104よりも基部48側は、ラップウェビング32に押圧されて(すなわち、ウェビング16の張力によって)回動する。これにより、乗員30は、タング本体40におけるヒンジ軸104よりも基部48側を特に回動させてタング本体40の姿勢を直さなくてもよい。
ウェビング16が乗員30の身体に装着された状態では、前記第1の実施の形態と同様に、ウェビング16が乗員30の身体に引っ張られることによってスライダ62がスライドする。これによって、図9に示されるように、ウェビング16がスライダ62とタング本体40とによってクランプされる。さらに、このクランプ状態で、スライダ62がウェビング16により引っ張られると、図10に示されるように、前記第1の実施の形態と同様に掛け回し部72が変形する。
ここで、本実施の形態では、上記のようにウェビング16は、スライダ62のスライダ側クランプ部68とスライダ収容部54の本体側クランプ部70とでクランプされる部分よりもショルダウェビング34側でスライダ62の掛け回し部72に掛け回される。このため、掛け回し部72は、ショルダウェビング34からの引っ張り荷重によって変形されることになる。ショルダウェビング34は乗員30の身体のうち、胸部や肩部、腹部に掛け回される。したがって、掛け回し部72の変形に供される引っ張り荷重は、乗員30の胸部や肩部、腹部がショルダウェビング34を引っ張る荷重である。このため、本実施の形態では、乗員30の胸部や肩部、腹部がショルダウェビング34を引っ張る荷重の少なくとも一部を掛け回し部72の変形で吸収できる。
なお、本実施の形態では、スライダ62における掛け回し部72の変形は、屈曲片74が更にスライダ62の内側へ入り込むような変形である。しかしながら、スライダ62の変形がこのような態様に限定されるものではない。例えば、スライダ62の周方向一端に屈曲片74を形成せず、スライダ62の周方向一端が掛け回し部72の変形によってスライダ62の外側に移動するように掛け回し部72が変形する構成であってもよい。
しかしながら、本実施の形態のように屈曲片74が更にスライダ62の内側へ入り込むような変形が掛け回し部72に生じる構成では、屈曲片74(すなわち、スライダ62の周方向一端側)がガイド面66等のスライダ収容部54の内壁に当接することがない。このため、スライダ62を円滑にクランプ方向へスライドさせることができる。
10 シートベルト装置用タング
12 シートベルト装置
16 ウェビング
26 バックル
32 ラップウェビング
34 ショルダウェビング
40 タング本体
62 スライダ(クランプ部材)
68 スライダ側クランプ部(クランプ部)
72 掛け回し部
100 シートベルト装置用タング

Claims (5)

  1. ウェビングが内側を通過して、前記ウェビングの長手方向に移動可能に前記ウェビングに設けられると共に、バックルに挿し込み可能な挿込部を有するタング本体と、
    前記ウェビングが掛け回される掛け回し部と、前記掛け回し部とは異なる部位に設定されたクランプ部と、を有し、前記掛け回し部が前記ウェビングに引っ張られて所定の方向へ移動することによって、前記クランプ部と前記タング本体とが前記ウェビングをクランプすると共に、前記ウェビングから前記掛け回し部に付与される引っ張り荷重が所定の大きさを超えることによって、前記掛け回し部が変形するクランプ部材と、
    を備えるシートベルト装置用タング。
  2. 前記クランプ部材は、前記ウェビングの幅方向に貫通し、且つ、周方向の1箇所にて不連続な筒形状に形成され、
    前記掛け回し部は、前記クランプ部材の周方向一端を含んで構成されて、前記引っ張り荷重が前記所定の大きさを超えると、前記クランプ部材の周方向一端側が他端側よりも径方向内側へ変形するように構成された請求項1に記載のシートベルト装置用タング。
  3. 前記ウェビングにおける前記タング本体よりも長手方向基端側は、ショルダウェビングとされて、乗員の身体の腰部よりも上側が前記ショルダウェビングによって拘束され、
    前記ウェビングにおける前記タング本体よりも長手方向先端側は、ラップウェビングとされて、乗員の身体の腰部が前記ラップウェビングによって拘束され、
    前記掛け回し部は、前記クランプ部よりも前記ショルダウェビング側に設定される請求項1又は請求項2に記載のシートベルト装置用タング。
  4. 前記タング本体の前記挿込部側は、前記タング本体におけるウェビングの通過部分側に対して回動可能に構成された請求項3に記載のシートベルト装置用タング。
  5. 車両用のシートにおける乗員の着座位置の側方で先端側が前記シート又は車両の車体に直接又は間接的に係止されたウェビングと、
    前記着座位置を介して前記ウェビングの先端側の係止位置とは反対側に設けられたバックルと、
    前記請求項1から請求項4の何れか1項に記載のシートベルト装置用タングと、
    を備えるシートベルト装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014046721A (ja) * 2012-08-29 2014-03-17 Tokai Rika Co Ltd シートベルト装置用タング及びシートベルト装置
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