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JP2013523882A - テトラフルオロオレフィンを製造するための方法 - Google Patents

テトラフルオロオレフィンを製造するための方法 Download PDF

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JP2013523882A JP2013504959A JP2013504959A JP2013523882A JP 2013523882 A JP2013523882 A JP 2013523882A JP 2013504959 A JP2013504959 A JP 2013504959A JP 2013504959 A JP2013504959 A JP 2013504959A JP 2013523882 A JP2013523882 A JP 2013523882A
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Abstract

テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法であって、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をテトラフルオロオレフィンに転換させるのに有効な条件下で、場合によっては中間体を介在させて、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を触媒と接触させるか、または触媒と接触させないことを含む。その転換反応は、1ステップの、フッ素化反応であってもよいし、あるいは2ステップの、フッ素化反応および脱塩化水素化反応であってもよい。1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)はさらに、1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)を生成させ;2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させ;そして1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させることによっても得ることができる。

Description

本発明は、各種の原料および中間体から、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造する方法に関する。
クロロフルオロカーボン(CFC)のような塩素含有化合物は、地球のオゾン層に対して好ましいものではないと考えられている。CFCの代替えに使用されるヒドロフルオロカーボン(HFC)の多くが地球温暖化の原因となることが見出されている。したがって、環境を損なうことなく、しかも、冷媒、溶媒、洗浄剤、発泡剤、エアゾール噴射剤、伝熱媒体、誘電体、消火剤、殺菌剤、および動力サイクル(power cycle)作動流体として機能させるのに必要な物性を有している化合物が探索されてきた。フッ素化オレフィン、特にその分子の中に1個または複数の水素を含むもの(本明細書においてはヒドロフルオロオレフィン(HFO)と呼ぶ)は、それらの用途の内のいくつか、たとえば冷凍、さらにはフルオロポリマーを製造するための方法において使用されると考えられている。特に、HFO−1234yfは冷媒組成物として有用であり、HFC−134aのような冷媒組成物に比較して、地球温暖化に与える影響が少ない。
テトラフルオロオレフィン、たとえばHFO−1234yfの生産は、オーダーメードの触媒が必要である、生産コストが高い、マルチステップのプロセスである、高圧のフッ化水素(HF)活性化が必要であるなど、多くの欠点を有していることが判っている。特に、マルチステッププロセスは一般的に、より短い合成経路に比較すると、より複雑となり、よりコスト高となる。たとえば、241bbから1234yfへのマルチステップフッ素化反応には、241bbから1231yfへの触媒的または非触媒的脱塩化水素反応(ステップ1)、1231yfからオレフィン1231yaへの異性化反応(ステップ2)、および1231yaから1234yfへの気相フッ素化反応(ステップ3)が含まれる。
したがって、容易に入手可能で低コストの出発物質を転換させるための、より直接的な経路およびより良好な触媒の選択が依然として必要とされている。
本発明における方法は、テトラフルオロオレフィン、および特にHFO−1234yfを生産するための、実用的な工業的方法を提供する。本発明の方法および選択された触媒は、高い転化率および良好な選択率を備えた反応を与えると考えられる。
本発明の一つの実施態様においては、テトラフルオロオレフィンを製造するための方法には、場合によっては中間体、たとえば1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を介在させて、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をテトラフルオロオレフィンに転換させるために有効な条件下に、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を触媒と接触させるか、または触媒と接触させないことを含む。その転換反応は、1ステップのフッ素化反応プロセスであるか、または最初にフッ素化反応、次いで脱塩化水素反応の2ステップのプロセスである。そのフッ素化反応は、気相フッ素化反応であっても液相フッ素化反応であってもよいが、それは選択した出発物質に依存してよい。
本発明のまた別な実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法には、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)に転換させるステップが含まれる。その転換反応ステップは、気相で実施しても、液相で実施してもよい。たとえば、その転換反応ステップが、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップを含む、1ステップのプロセスであってもよい。
たとえば、その1ステップのプロセスが気相フッ素化反応であるならば、そのフッ素化反応を、クロム含有触媒の存在下で起こさせてもよい。その1ステップのプロセスが液相フッ素化反応であるならば、そのフッ素化反応を、超酸、たとえばハロゲン化アンチモンの存在下で起こさせてもよい。
別な方法として、その転換反応ステップが、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させるステップと、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップとを含む、2ステップのプロセスであってもよい。
本発明のまた別な実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法が、1,2,3トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)を生成させるステップ;2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させるステップ;1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させるステップ;ならびに、1ステップまたは2ステップのいずれかのプロセスによって1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)に転換させるステップを含む。
本発明のまた別な実施態様においては、テトラフルオロオレフィンの製造に使用するための中間体を生成させる方法に、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させるステップが含まれる。テトラフルオロオレフィンは、中間体の1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を触媒、たとえば塩素ガスまたは無水のニッケル塩と、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)をテトラフルオロオレフィンに転換させるのに有効な条件下で接触させることによって製造してもよい。
以下の図面を参照することにより、本発明をさらに理解することが可能であろう。
原料として241bbを使用して1234yfを生産するのに使用可能な、気相フッ素化反応プロセスのフローチャートを示した図である。
本発明の態様には、テトラフルオロオレフィン、たとえば2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を、原料から直接的および/または間接的に好ましい中間体を得ることによって製造する方法が含まれる。
本発明の一つの実施態様においては、テトラフルオロオレフィンを製造するための方法には、場合によっては中間体、たとえば1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を介在させて、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をテトラフルオロオレフィンに転換させるために有効な条件下に、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を触媒と接触させるか、または触媒と接触させないことを含む。
本明細書で使用するとき、HFOはヒドロフルオロオレフィンを表し、HCOはヒドロクロロオレフィンを表し、HFCはヒドロフルオロカーボンを表し、そしてHCFCはヒドロクロロフルオロカーボンを表す。それぞれの化学種を論じる場合、その化学式、化学名、略称の慣用名などに関して区別されることはない。たとえば、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンは、CH2=CFCF3、HFO−1234yf、または1234yfとして表わされてよい。さらに、いくつかの化合物は、たとえば1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパンの場合にはR−241bbのように、ASHRAE(American Society of Heating,Refrigerating and Air−Conditioning Engineers)命名法で記述されてもよい。表1に代表的なもののリストを挙げる。
本明細書において記述されるそれぞれの化合物には、特に断らない限り、その各種の異性体および立体異性体が含まれるが、そのようなものとしては、すべての単一の立体配置異性体、単一の立体異性体、ならびに各種比率でのそれらの各種組合せが挙げられる。
テトラフルオロオレフィンが、所望される最終的な反応生成物ではあるが、その他の反応生成物および中間体もまた、本明細書において記載された方法を使用して製造してもよいと考えるべきである。一つの例示的実施態様においては、そのテトラフルオロオレフィンがテトラフルオロプロペンである。たとえば、テトラフルオロプロペンは、テトラクロロフルオロプロパンから直接得ることも、あるいは中間体化合物、たとえばクロロ−テトラフルオロプロパンから得ることもできる。好ましくは、そのテトラフルオロプロペンが、2,3,3,3−テトラフルオロプロペンすなわちHFO−1234yfであるが、それは式CH2=CFCF3を有する、フッ素化炭化水素である。HFO−1234yfは、地球温暖化係数が低い、オゾン非破壊性のフルオロカーボン代替え物であって、冷媒として開発されてきたものである。HFO−1234yfは特に、自動車用エアコン(MAC)用途のための冷媒として適している可能性がある。
一つの例示的実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法には、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)に転換させることが含まれる。本明細書で使用するとき、「転換(converting)」という用語には、直接的な転換反応(たとえば、単一の反応または、実質的に一組の反応条件下)、および間接的な転換反応(たとえば、2種以上の反応、または二組以上の反応条件の使用)が含まれる。
HFO−1234yfは、いくつかの異なったシングルステップおよびマルチステップ転換反応によって、効率よく製造することができるということが判明した。一つの例示的実施態様においては、HFO−1234yfを、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)から直接的または間接的に得てもよい。特定の理論に拘束されることを望むものではないが、所望の1234yf反応生成物と、241bb原料および可能性のある中間体、たとえば1231ya(CCl2=CHCH2Cl)および1231yf(CH2=CFCCl3)との間で沸点に大きな差があると、1234yf反応生成物の回収が容易となる可能性があると考えられる。
1ステップの転換:フッ素化
シングルステップの転換反応においては、少なくとも1種のテトラクロロフルオロプロパン、たとえば、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を、テトラフルオロオレフィン、たとえばHCO−1234yfに直接転換させる。その反応は、触媒的であっても、あるいは非触媒的であってもよい。その反応は、液相中、気相中、または気相と液相の組合せで実施してよい。
HCFC−241bbは、各種適切な出発源から得たり、形成させたりしてよい。たとえば、出発物質の241bbは、A.Henne et al.,J.Am.Chem.Soc.,1941,63,2692に従って調製することができる(この文献のすべてを、参考として引用し、すべての目的のために本明細書に組み入れるものとする)。
その直接的な転換反応が、フッ素化反応プロセスであるのが好ましい。そのフッ素化反応によって、その化合物の中にフッ素が導入され、その化合物から塩素が除去されて、テトラフルオロオレフィンが生成する。別の言い方をすれば、その反応の際に、フッ素源をテトラクロロフルオロプロパンと接触させる。各種適切なフッ素源、たとえばフッ化水素(HF)を使用してよい。一つの例示的実施態様においては、フッ化水素が、フッ素化反応ステップの際に使用されるフッ素源である。そのフッ素源は、ガス状であってもよいし、あるいはその反応に適切なその他各種のタイプであってもよい。フッ素化反応条件もまた、各種適切なタイプ、たとえば気相または液相であってよい。
そのフッ素化反応は、触媒の存在下で起こさせても、触媒の不在下で起こさせてもよい。触媒を使用するのならば、各種適切な触媒を選択することができる。気相フッ素化反応においては、クロム系触媒(たとえば、クロム(III))が特に効果的であることが見出された。別な方法として、Sb、Sn、Ti、Ta、NbおよびBなどから選択される元素を含む超酸からなる触媒またはルイス酸触媒を、液相フッ素化に使用することができる。
液相フッ素化反応
たとえば出発/フィード物質に241bb(これは、室温、大気圧下で固体である)を含む場合には、液相フッ素化反応が、シングルステップにおいて1234yfを製造するのに好適である。その反応スキームは、以下のようなスキーム1にまとめることができる:
特に、フィード物質として241bbを用いて開始する場合には、241bbが室温(すなわち、標準状態)では固体物質であるために、液相フッ素化反応が、より効率的である。したがって、固体物質の241bbの気相フッ素化反応は、フィード物質の特性のために、実施するのが困難であるか、および/またはたとえば、不活性で安定な溶媒たとえばペルフルオロ炭化水素中、または極性溶媒たとえば液状HFの中に溶解させるような、調整を必要とする可能性がある。別な方法として、たとえば、241bbを溶融物として気相反応器の中にフィードすることも可能である。
液相フッ素化反応は、241bbをテトラフルオロオレフィン、1234yfに転換させるのに有効な、各種適切な条件下で起こさせてよい。たとえばそのフッ素化反応を、触媒の存在下で起こさせても、触媒の不在下で起こさせてもよい。液相フッ素化反応は、溶媒の存在下で起こさせても、溶媒の不在下で起こさせてもよい。そのプロセスは、バッチ条件または連続条件を使用して、適切に実施すればよいが、これは、当業者には周知のことであろう。
一つの実施態様においては、超酸触媒の存在下に1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化してテトラフルオロオレフィンを生成させることを含む1ステップのプロセスを使用して、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を転換させてテトラフルオロオレフィンとする。そのプロセスを液相中で起こさせる場合には、超酸を含む触媒を使用するのが好ましい。超酸とは、100%硫酸と同じかそれ以上のプロトン供与性能を有する酸媒体である(G.Olah et al.,SUPERACIDS,Wiley,Interscience,1985、参考として引用し本明細書に組み入れる)。超酸は、ルイス酸から得ることができる。特に、均質で可溶性の、強いルイス酸触媒を選択してもよい。一つの例示的実施態様においては、そのルイス酸が、Sb、Ti、Sn、B、Ta、Nb、およびそれらの混合物から選択される元素を含み、それらの元素のハロゲン化物(特に塩化物およびフッ化物)が特に興味深い。ルイス酸は、当業者公知の各種適切な手段または技術を使用して、超酸とすることができる。したがって、その超酸には、Ti、Sn、Nb、Ta、Sb、B、およびそれらの混合物からなる群から選択される元素が含まれていてよい。一つの実施態様においては、選択されたルイス酸のハロゲン化物を、フッ化水素(HF)の活性化にかけて、そのルイス酸のハロゲン化物を、それに対応するフッ化物の塩または塩化フッ化物の塩に転換させる。たとえば、その超酸が、H+AClxy -の形態であってよいが、ここでAは、Ti、Sn、Nb、Ta、Sb、またはBであり、Clは塩素であり、Fはフッ素である。AがSb、Ta、またはNbである場合には、0≦x≦6、0≦y≦6、そしてx+y=6である。AがSnまたはTiである場合には、xが0≦x≦5であり、0≦y≦5、そしてx+y=5である。AがBである場合には、0≦x≦4、0≦y≦4、そしてx+y=4である。一つの例示的実施態様においては、その触媒がハロゲン化アンチモンを含む。しかしながら、各種適切な酸またはルイス酸を、選択して使用するか、または、液相中で241bbをフッ素化させるのに有効な各種適切な超酸に転換させることも考えられる。
当業者公知の各種適切な条件下で、各種適切な量の触媒を使用すればよい。たとえば、使用する触媒のレベルは、有機フィード物の約1〜50重量%の間、好ましくは約5〜10重量%の間の範囲とすればよい。液相フッ素化反応のための接触時間は、約1〜1000分の間で変化させることができるが、それは、使用する触媒の強度および量に依存していてよい。たとえば、活性がより高い触媒、たとえばSbを使用する場合には、より短い接触時間とするのが好ましく、それに対して、活性がより低い触媒、たとえばSnまたはTiを使用する場合には逆である。
フィード物は、各種適切なHF/241bbのモル比で供給してよい。一つの好ましい実施態様においては、HFと有機物241bbの両方を、約5〜50(HF/241bb)のモル比、好ましくは約10/1〜20/1のモル比の間でフィードする。反応性を改良したり、長時間にわたって触媒活性を維持させたりするために、その他適切な共フィード物を導入してもよい。たとえば、その触媒が超酸またはルイス酸である場合、酸化状態を+3および+5に変化させうるSbが、活性触媒としては特に望ましい。アンチモン触媒は、それが高い方の酸化状態に維持されていれば、活性な触媒である。他方では、その触媒は、より低い酸化状態に還元されると、その触媒活性を失う可能性もある。したがって、そのSb触媒を+5の酸化状態において活性に維持するために、低レベルの塩素ガスを、1〜5重量%の間の比率で漸増的または連続的に共フィードするのが有利である。
気相フッ素化反応
気相フッ素化反応は、シングルステップにおいて1234yfをより高い収率で製造するのに好適であり、中間体の1231yfおよび異性体的中間体の1231yaを介し、次いでアリル性フッ素化反応を行って1234yfを生成させる。反応スキーム2は、次式のようにまとめることができる:
気相中でそのプロセスを起こさせるには、各種適切な触媒を選択すればよい。一つの実施態様においては、クロム系の固体触媒を使用するのが好ましく、それは担持されていても、担持されていなくてもよい。活性化クロム(III)化合物、たとえばCr23が特に適している。適切な活性化触媒は、米国特許第7,485,598号明細書の説明に従って調製することができる(参考として引用し、すべての目的のために本明細書に組み入れるものとする)。
たとえば、調製したクロム触媒はまず、窒素気流中約100〜200℃の間の温度を使用して約2〜10時間かけて乾燥させてもよい。次いで、その触媒に、大気圧または加圧下(たとえば、>150ポンド/平方インチ;PSI)で、フッ化水素(HF)活性化をさせてもよい。最初に大気圧でその触媒のHF活性化をさせたのなら、次いで、そのまま加圧下でさらなるHF活性化を行わせ、その後に有機物のフィードを開始するのが好ましい。操作温度は、約100〜500℃の間、好ましくは約200〜400℃の間で変化させるのがよく、その活性化の過程では、いずれの時点においても370℃を超えないのが有利である。そうして得られた活性化触媒が非晶質であるのが好ましい。その非晶質な活性化触媒がさらに、以下の特性を有しているのが好ましい:約40m2/gの最小表面積;約0.1m3/gより大きい細孔容積(PV);約5%未満の触媒損耗率;約40PSIより大きい破砕強度;および、約10〜30重量%の間、好ましくは10〜20重量%の間のフッ素含有重量%。表面の触媒活性サイトは、CrOF化合物と等価であって、望ましくない化合物のCrF3を最小限の量(たとえば、1重量%未満のCrF3)で含んでいるのが好ましい。
気相フッ素化反応のために使用される固体触媒は、担持されていなくても、あるいは担持されていてもよい。担持されている場合には、その触媒が、1種または複数の適切な担体、たとえば活性炭、グラファイト、クロミア、アルミナ、ジルコニア、チタニア、マグネシア、またはそれらに対応するフッ素化化合物を使用して担持されていてよい。一つの例示的実施態様においては、その触媒には、アルミナ、フッ素化アルミナ、クロミア、フッ素化クロミア、活性炭、およびそれらの混合物からなる群から選択される少なくとも1種の担体が含まれる。一つの好ましい実施態様においては、その触媒がクロムである場合には、そのクロムがHFで前処理した活性炭またはアルミナの上に担持される。触媒が担持されている場合には、その上に担持される触媒の量は、有効量であるのが好ましく、触媒の全重量を基準にしてたとえば約0.1〜80全重量%、好ましくは約1〜20全重量%、より好ましくは約5〜10重量%である。
触媒は、助触媒の存在下または不在下で使用してよい。触媒が助触媒を必要としている訳ではないが、助触媒がそれに含まれていてもよい。たとえば、クロム系の固体触媒が、助触媒、たとえばNi、Zn、Co、Mn、Mg、およびそれらの混合物と組み合わさっていてもよい。存在させる場合には、助触媒は、低レベル、たとえば触媒の全重量を基準にして約5〜10重量%の範囲で使用してもよい。助触媒は、当業者公知の各種の方法、たとえば粉体混合、水性もしくは非水性の溶液からの共沈殿または吸着などを使用して触媒に添加すればよい。一つの例示的実施態様においては、その触媒の中の唯一の触媒活性物質がクロムである(すなわち、その触媒には助触媒が含まれない)。
触媒の物理的形状は、特には限定されない。一つの実施態様においては、その触媒が、ペレット、粉体または顆粒の形状である。使用される触媒の量が、反応の際に存在する特定のパラメーターに依存して変化するであろうということが考えられるが、それは、通常の技能を有する当業者であれば容易に決定できるであろう。
触媒は、HFの高温および/または高圧活性化にかけてもよい。たとえば、約150psigの圧力で触媒を活性化させてもよい。一つの例示的実施態様においては、HFを用いた活性化に触媒をかける。活性化触媒は、各種適切な構造、たとえば非晶質または結晶質であってよい。一つの好ましい実施態様においては、その活性化触媒が、非晶質であって、50m2/gより大きい表面積と0.1m3/gより大きい細孔容積とを有している。HF活性化の際に存在させるフッ素含量は、各種適切な量であってよいが、好ましくは22重量%未満である。
フッ素化反応の条件には、特別な限定はない。一つの実施態様においては、その気相フッ素化反応が、低レベルの酸素含有ガス、たとえば空気、窒素、窒素/酸素混合物などの存在下に実施される。酸素レベルが、有機物フィード(すなわち、テトラクロロフルオロプロパン)の約0.01〜1容量%の間であるのが好ましい。本明細書で使用するとき、「有機物(organic)」という用語は、反応において使用される主たる反応物質(すなわち、241bb)を指すことを目的としている。触媒的フッ素化反応はさらに、各種適切な温度で実施してよい。一つの実施態様においては、たとえばそのテトラクロロフルオロプロパンが241bbである場合には、その気相フッ素化反応は、より高い温度(たとえば、約200〜400℃)で実施される。
HF活性化をしてから、フッ素化反応プロセスを、室温〜500℃、好ましくは約100〜500℃、より好ましくは約200〜400℃の間の温度で実施してもよい。HF/有機物のモル比は、約1〜50(HF/241bb)の範囲、好ましくは約10〜20(HF/241bb)の範囲内としてもよい。各種適切な接触時間、たとえば約1〜100秒、好ましくは約1〜60秒、より好ましくは約10〜30秒の間の接触時間を決めればよい。有機物の241bbは、溶融物としてか、または好ましくは不活性なペルフルオロ化溶媒または極性溶媒、たとえば液状HFの中に溶解させてフィードすることができる。
クロム系の触媒を使用する場合、長時間にわたって触媒活性を維持するために、低レベルの酸素(たとえば、空気として、有機物フィードの約0.1〜5容積パーセント)を使用するのが好ましい。
図1は、原料として241bbを使用して1234yfを生産するために使用することが可能な、気相フッ素化反応プロセスのフローチャートを示している。高圧で活性化させたCr23触媒1を、気相反応器2の内側に入れる。その触媒床は、窒素気流中200℃で4時間、加熱する。次いで、HF3と有機物4との混合物を、モル比約10/1(HF/244bb)でフィードする。さらに、2容量%の低レベルの酸素を、共フィード物として乾燥空気の形態で添加して、触媒寿命をさらに長時間維持してもよい。得られた反応生成物5には、HCl共反応生成物および未反応のHF、有機反応生成物、たとえば1234yf、1231yf、1231ya、および未反応の241bbが含まれるが、これらはHCl蒸留カラム6を使用して、分留することができる。HCl共反応生成物7は、塔頂に集めることが可能であり、1234yf、241bb、1231yf、1231yaを含む可能性がある重質の有機物8を、HFと共に、HFセパレーター9に入れる。液状HF15を、底部に集め、気相反応器2にリサイクルで戻す。軽質の有機物10は、1234yf軽質カラム11を使用して分留する。所望の有機反応生成物1234yf12を塔頂に集めて、コンプレッサー13へさらに送ることができる。その間に、重質の有機物14は、未反応の241bbと共に気相反応器2にリサイクルで戻す。
したがって、一つの実施態様においては、クロム含有触媒の存在下に1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させてテトラフルオロオレフィンを生成させることを含む1ステップのプロセスを使用して、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を転換させてテトラフルオロオレフィンとする。一つの例示的実施態様においては、その転換反応ステップが、クロムを含む触媒の存在下に1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップを含む、1ステップのプロセスである。たとえば、241bbの気相フッ素化反応は、クロム系触媒を使用して、高温で低レベルの酸素の下で実施してもよい。なにか特定の反応メカニズムに拘束されることを望むものではないが、そのフッ素化反応プロセスは、β−脱離反応またはγ−脱離反応を介して進行していると考えられる。いずれの場合においても、スキーム3に見られるように、恐らくはハロゲン化シクロプロパン化合物と考えられる一連の反応性中間体を経由して、最終反応生成物としては1234yfが得られる。
2ステップの転換反応:フッ素化反応および脱塩化水素化反応
マルチステップの転換反応においては、テトラフルオロオレフィンを製造するのにマルチステップが必要である。たとえば、2ステップの転換反応においては、第一のステップで中間体を製造し、第二のステップでその中間体をさらに反応させて、テトラフルオロオレフィンを製造する。本発明の一つの実施態様においては、2ステップのプロセスを使用して、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を転換させてテトラフルオロオレフィンとするが、そのプロセスには、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて中間体を生成させるステップと、次いで、脱塩化水素化触媒の存在下または不在下に、その中間体を脱塩化水素化させて、テトラフルオロオレフィンを生成させるステップとが含まれる。
ステップ1:フッ素化反応
テトラフルオロオレフィンの製造に使用するのに好適な中間体は、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させることによって、生成させることができる。したがって、一つの例示的実施態様においては、その中間体が、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)である。
本明細書において、シングルステッププロセスの場合においてフッ素化反応条件および触媒に関してした説明が、この場合にも同様にあてはまる。たとえば、その反応が、触媒的であってもあるいは非触媒的であってもよく、連続法であってもバッチ法であてもよく、液相、気相またはそれらの組合せで実施できる、などである。したがって、一つの例示的実施態様においては、触媒的気相フッ素化反応を使用して、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(241bb)を1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(244bb)中間体に転換させる。
従来技術に見られる原料および中間体は、いくつかの欠点を有している。たとえば、1233xf(たとえば原料として1230xaを使用して)から生成させることが可能な、いくつかの中間体、たとえば244bb、245cbおよび/または245ebは、過酷な腐食を起こし、高いレベルの非選択的な反応生成物を形成する可能性がある。たとえば、CF3基は、たとえば245ebのような反応生成物を形成しやすく、また塩素置換基は、スキーム4に示すように245ebおよび/または245cbを生成する可能性がある。
しかしながら本発明においては、241bbをフッ素化して中間体の244bbとするのが有利であることが見出された。一つの例示的実施態様においては、触媒液相条件下で241bbをフッ素化して244bbとする。そのフッ素化反応は、触媒の存在下で起こさせるのが好ましい。各種適切な触媒を選択すればよい。超酸またはルイス酸触媒が特に好適であることが見出された。一つの例示的実施態様においては、その超酸またはルイス酸触媒を、TiCl4、SnCl4、SbCl5、TaCl5などから選択する。
触媒は、HFの高温および/または高圧活性化にかけてもよい。触媒は、気相または液相中でHFを使用して活性化させてもよい。たとえば、約150psigの圧力で触媒を活性化させてもよい。一つの例示的実施態様においては、HFを用いた活性化に触媒をかける。各種の共反応生成物ガス、たとえばHClを、必要に応じてそのプロセスから除去してもよいことも認識されている。
フッ素化反応プロセスは、各種適切な条件を使用して実施してよい。有機物(たとえば、241bb)およびHFを、個別に、または混合物として、反応器にフィードしてよい。たとえば、HFと241bbとの混合物を、HF/241bbのモル比を、約1/1〜1000/1、好ましくは約5/1〜200/1、より好ましくは約10/1〜20/1の間として、反応器にフィードしてもよい。接触時間は、たとえば約1〜100分間の間で変化させてよい。HFと241bbとの混合物にはさらに、大過剰のHF(たとえば、241bbの量の10〜20倍)に溶解させた活性化触媒を含んでいてもよい。反応器の温度は、約50〜300℃の間、好ましくは約100〜200℃の間としてもよい。反応器の圧力は、約100〜1000psigとしてよい。
ステップ2:脱離反応
中間体を形成させてから、ステップ2には、中間体を転換させてテトラフルオロオレフィンとする反応が含まれる。中間体を転換させる各種適切なプロセスが使用できる。たとえば、その反応が、触媒的であってもあるいは非触媒的であってもよく、そしてその反応を、液相、気相またはそれらの組合せで実施してもよい。一つの例示的実施態様においては、その第二の転換反応ステップは、脱塩化水素化反応/脱離反応である。したがって、244bb中間体からHClを脱離させる選択的な触媒プロセスを使用して、1234yfを生産することができる。各種適切な脱離反応触媒を使用してよい。一つの例示的実施態様においては、ラジカル開始剤、たとえば塩素ガスもしくは塩素ガス開始剤、脱塩化水素化触媒としての遷移金属系触媒、たとえばニッケル系触媒、またはそれらのいくつかの組合せを使用することによって、244bbのHCl脱離反応を起こさせる。
ラジカル開始剤に関しては、脱塩化水素化触媒としてフリーラジカル開始剤を使用して244bbを脱塩化水素化させることによって、1234yfを製造することができる。244bbの形成方法とは無関係に、脱塩化水素化反応の一つの好適な方法としては、通常の技能を有する当業者によって容易に確認可能なフリーラジカル開始条件下、たとえば高温条件下に、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)(または、隣接する炭素原子の上に水素および塩素を含む各種の分子)を塩素もしくは塩素発生剤と接触させることが挙げられる。
一つの実施態様においては、その中間体が、脱塩化水素化触媒としての、塩素ガスフリーラジカル開始剤の存在下に、脱塩化水素化される。塩素ガスは、当業者公知の各種適切な方法で導入すればよい。たとえば、塩素もしくは塩素ガスを、純塩素ガスもしくは希釈塩素ガスとして共フィードしてもよいし、塩素発生剤もしくは開始剤(当業者公知のもので、たとえば分解して塩素を生成することが可能なもの)、たとえばHCl/空気/酸素もしくはCCl4を使用してもよいし、あるいは、Deacon法プロセス条件を使用してもよい。244bbの1234yfへの転換反応は、塩素ガスフリーラジカル開始剤を使用して達成してもよいが、その想定されるメカニズムを、スキーム5に示す。
脱塩化水素化反応プロセスは、各種適切な条件を使用して実施してよい。たとえば、塩素ガスフリーラジカル開始剤を使用した244bbの脱塩化水素化反応は、約200〜600℃、好ましくは約300〜500℃の温度で、約1〜100秒の接触時間で実施することができる。塩素ガスのパーセントは、各種の有効量、244bbのたとえば約0.1〜4.0容量%、好ましくは0.5〜2容量%の間で存在させてよい。その他のフリーラジカル塩素開始剤、たとえばCCl4は、244bbの約0.1〜4容量%の有効量で使用してもよい。
別な方法として、またはそれに付け加えて、中間体を、脱塩化水素化触媒としての遷移金属系触媒(たとえば、ニッケル系触媒)の存在下に脱塩化水素化させてもよい。たとえば、244bbの1234yfへの脱塩化水素化反応は、触媒的気相脱塩化水素化触媒、たとえばニッケル塩系触媒(それは担持されていても、されていなくてもよい)を使用して達成することも可能である。各種適切な脱塩化水素化触媒、たとえばCu、Co、Cr、Ni、Znなどを含む触媒(それらは担持されていても、されていなくてもよい)を使用することができる。担持されているのならば、その担体は、アルミナ、フッ素化アルミナ、クロミア、活性炭などから選択してもよい。その触媒は、各種適切な形態、たとえば無水、粉体、ペレット化などであってよい。一つの例示的実施態様においては、その触媒が、無水のニッケル系触媒である。また別の例示的実施態様においては、その触媒がCuCl2/アルミナ触媒であって、244bbの1234yfへの脱塩化水素化反応が、触媒的オキシ塩素化によって起きる。その触媒は、乾燥空気および無水のHClガスを使用して活性化または再活性化されてもよい。HCl脱離反応のメカニズムは、スキーム6に示したようにして起きる可能性がある。
脱塩化水素化反応プロセスは、各種適切な条件を使用して実施してよい。たとえば、244bbは、Deacon法プロセス条件下で、固体触媒たとえばNi(それは担持されていても、されていなくてもよい)の上に空気を共フィードすることによって、脱塩化水素化させてもよい。酸素フィードレベルは、たとえば空気として、約0.1〜1容量%でよい。
したがって、一つの例示的実施態様においては、その転換反応ステップが2ステップのプロセスであって、以下のステップを含む:
(a)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させるステップ;および
(b)触媒、たとえば塩素ガスおよび/または無水のニッケル塩の存在下に、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を脱塩化水素化させて、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップ。
241bb、244bb、および1234yfの合成
先に述べたように、241bbおよび中間体の244bbを使用して、テトラフルオロオレフィンを製造することができる。本発明のまた別な態様には、工業的スケールで実施するには実用的な、高選択率で、腐食をほとんどまたはまったく起こさない経路を使用して、241bbおよび/または244bを製造する方法が含まれる。一つの例示的実施態様においては、1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)を生成させる反応;2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させる反応;および1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させる反応によって、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)が生成される。241bbは、本明細書に記載された各種のプロセスを使用して、1234yfに転換させることができる。別な方法として、241bbを244bbに転換させてもよいが、これは、たとえば先に説明した脱離反応プロセスにおいて、1234yfを生成させるのに使用されている。
トリクロロプロパンのフィード原料
241bbおよび244bbは、原料としてトリクロロプロパン(TCP)を使用して製造することができる。TCPは、C35Cl3の分子式を有している。トリクロロプロパンの異性体としては、1,1,1−トリクロロプロパン、1,1,2−トリクロロプロパン、1,2,2−トリクロロプロパン、1,2,3−トリクロロプロパン、および1,1,3−トリクロロプロパンが挙げられる。一つの例示的実施態様においては、そのトリクロロプロパンが1,2,3−トリクロロプロパンである。1,2,3−トリクロロプロパンは、購入することもできるし、あるいは、たとえば塩化アリルを熱塩素化または光塩素化させることによって生産することもできる。
241bbおよび中間体の244bbは、たとえば1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)を用いて出発し、実際に工業的な経路で調製することができる。最初に1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて、1250xfを製造する。1250xfの液相フッ素化反応により261bbが製造できる。塩素化させると、261bbから241bbが製造できる。本明細書に記載されたプロセスで241bbを使用すると、1234yfを製造することができる。別な方法として、またはそれに加えて、たとえば穏やかなルイス酸触媒を使用して、241bbを液相フッ素化させて、腐食の問題なしに、選択的に244bbを製造してもよい(スキーム7に示す)。
1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)から1250xfへの脱塩化水素化反応は、当業者公知の各種適切な方法、たとえばエタノール溶液中で40%の水酸化ナトリウムを使用して実施してもよい。一つの好ましい実施態様においては、1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)の1250xfへの脱塩化水素化反応を、水酸化ナトリウム水溶液を使用するか、あるいは気相で触媒反応的に実施する。気相において触媒反応的に脱塩化水素化を起こさせる場合には、担持触媒または非担持触媒、たとえばFeCl3を使用してもよい。一つの好ましい実施態様においては、脱塩化水素化反応の際に、活性炭の上に担持させたFeCl3触媒(たとえば、1〜10重量%)を使用する。したがって、ステップ(a)においては、水酸化ナトリウム水溶液を使用するか、または気相で活性炭の上に担持させた塩化鉄を触媒的に使用して、1,2,3トリクロロプロパン(HCC−260da)の脱塩化水素化反応をさせればよい。各種適切な条件を採用すればよい。たとえば、触媒的な脱塩化水素化反応は、約100〜400℃、好ましくは200〜300℃の間の温度で、1〜60秒の範囲、有利には10〜30秒の間の接触時間で起こさせてもよい。操作圧力は特に厳密ではなく、1〜20バールの間の圧力でよい。
1250xfは、各種適切な方法、たとえばフッ化水素化反応を使用して、261bbに転換させることができる。一つの例示的実施態様においては、そのフッ化水素化反応を、液相中または気相中で連続的に実施してもよい。フッ化水素化反応プロセスを液相中で実施する場合には、TiCl4、SnCl4、TaCl5などから選択された弱いルイス酸を使用するのが好ましい。その他の固体触媒、たとえばチタン、スズ、アンチモン、タンタルなどから選択された金属を含むルイス酸もまた使用することができる。その触媒は、担持されていても、担持されていなくてもよい。一つの例示的実施態様においては、その触媒が、乾燥した、予備フッ素化された活性炭の上に担持される。したがって、ステップ(b)においては、液相中で弱いルイス酸を使用して、2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化してもよい。一つの好ましい実施態様においては、その触媒を高圧HF活性化にかけた後に、1250xf有機物を導入する。そのプロセスを気相中で連続的に実施する場合には、高表面積の担持もしくは非担持のCr(III)触媒が好ましい。その操作条件には特別な制限はない。その操作温度は、ほぼ室温〜200℃の間で変化させてよい。その操作圧力も特別に厳密という訳ではなく、自発的な条件下で実施してよい。
当業者公知の好適な方法および条件、たとえば水性溶液中での光塩素化反応を使用して、261bbから241bbを製造することができる。しかしながら、非水条件下で選択的に光塩素化させるのに好適な条件が見出された。たとえば、非水条件下における選択的な光塩素化反応は、好適な反応器、たとえばガス状塩素の入口および出口を備えてHCl共反応生成物および過剰の塩素ガスが抜き出せるようにした石英管の中に261bbを入れて、起こさせてもよい。次いでその石英管を、UV照射にかければよい。塩素化反応は、0〜100℃の間、好ましくは0℃〜室温の間で実施させてもよい。塩素ガスのフィード速度および操作温度を調節して、有機フィード物CH3CFClCH2Cl(261bb)が極めて高い、好ましくは95%を超える転化率となり、所望の生成物CH3CFClCCl3(241bb)が、たとえば90%を超える高い選択率で得られるようにする。そのようにして、ステップ(c)において、1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(261bb)が非水条件下で光塩素化されて、241bbとなる。
本発明のまた別な実施態様においては、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法が、1,2,3トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)を生成させる反応;2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させる反応;1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させる反応;ならびに、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)に転換させる反応を含む。
241bbは、本明細書に記載された各種のプロセスおよび条件を使用して、テトラフルオロオレフィンに転換させることができる。たとえば、241bbから1234yfへの転換反応は、以下のものであってよい:(1)クロムを含む触媒の存在下に1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234yf)を生成させることを含む、1ステップのプロセス;(2)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させ、次いで1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を塩素ガスの存在下に脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させることを含む、2ステップのプロセス;または(3)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させ、次いで1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を、遷移金属、たとえば無水ニッケル塩を含む触媒の存在下に脱塩化水素化させて、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させることを含む、2ステップのプロセス。
ジクロロプロペンのフィード原料
別な方法として、原料としてCH2=CCl(CH2Cl)(1250xf)を使用して、241bbおよび1234yfを製造してもよい。この実施態様においては、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)は、以下の反応により生成させる:2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させる反応;および1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させる反応。したがって、スキーム8に示すように、241bbを製造するにはわずか2つ、1234yfを製造するには3つのプロセスステップしか存在しない。
フッ素化反応プロセスの際には、当業者にはよく知られており、本明細書に記載されているような各種適切なフッ素化反応触媒、共フィード物、および条件を使用すればよい。先に説明したように、液相(lp)触媒の存在下にHFを用いて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて、1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させることができる。気相(gp)触媒の存在下に、塩素ガスを用いて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させることができる。
本明細書に記載された反応はすべて、各種適切な反応容器または反応器中で実施すればよい。その容器または反応器は、各種適切なタイプ、形状、サイズであってよい。たとえば、その反応器は、固定触媒床または流動触媒床反応器、筒型反応器などであってよい。反応は、バッチ式、連続式、またはそれらの各種組合せで実施してよい。反応は、本明細書で提供される教示に基づき通常の技能を有する当業者には容易に認識される、広く各種のプロセスパラメーターおよびプロセス条件を使用して実施してよい。さらに、フッ化水素が腐食性であるので、反応器はそれに合わせて構成するべきであることは、通常の技能を有する当業者には公知である。
反応は、不活性ガス、たとえば窒素、ヘリウムまたはアルゴンの存在下に実施してもよい。好ましい不活性ガスは窒素である。さらに、反応物質と共に、その他のガス、たとえば、空気、酸素、または不活性ガスたとえば窒素などを共フィードしてもよい。たとえば、フッ素化反応の際に、テトラクロロフルオロプロパンと共に低レベルの酸素を共フィードすることによって、触媒活性をより長い時間維持することができる。
操作条件および反応器中での反応物質の滞留時間は、それらの反応を(転化効率および選択率を含めて)受容可能な収率で起こさせるのに十分なものとするべきであるが、それは、採用した操作条件の関数として決めることが可能であろう。反応圧力は、大気圧未満、大気圧、大気圧超のいずれとすることも可能である。反応の際に触媒を使用し、その触媒が時間の経過とともに不活性化するならば、当業者公知の各種適切な方法を使用して、置き換えるかまたは再生させてもよい。
ヒドロフルオロオレフィン、中間体、その他の共反応生成物、および副生物たとえばフッ化水素および塩化水素が生成する。さらには、幾分かの未反応のフィード成分も、生成物のストリームに同伴して存在している可能性がある。ある種の環境においては、共沸混合物が生成するかもしれない。当業者公知の好適な方法を使用して、テトラフルオロオレフィン、たとえばHFO−1234yfを分離することが可能であり、および/またはその他の中間体/反応性生成物または未反応原料をテトラフルオロオレフィンから分離することも可能である。たとえば、それらの分離は、スイング蒸留法、溶媒抽出法、膜分離法、スクラビング法、吸着法などによって達成すればよい。
本明細書に記載された方法および触媒により、テトラフルオロオレフィン、たとえば1234yfが、高選択率および高転化率で製造される。本発明の方法は、改良され、単純化されたテトラフルオロオレフィンの製造法を提供する。本発明における方法は、特にテトラフルオロオレフィン、1234yfの製造において、良好な性能と特性を示す。
予言的実施例1:1,2,3−トリクロロプロパンの1250xfへの触媒的脱塩化水素化反応
CH2ClCHClCH2Cl(1,2,3−トリクロロプロパン)のCH2=CCl(CH2Cl)(1250xf)への脱塩化水素化反応は、有機ガスの入口の中にはめ込んだ固定床反応器を使用して実施してもよい。その反応器は、3ゾーン加熱炉を使用して、電気的に加熱してもよい。触媒(たとえば、20ccの、活性炭(たとえば、CALGON CPG、これはCalgon Carbon Corp.(事務所:Pittsburgh,PA)から入手可能な活性炭である)に担持させた5重量%無水FeCl3)を充填してから、ポンプを使用して有機物原料を、たとえば大気圧で、約20秒の接触時間に相当するフィード速度でフィードしてもよい。有機反応生成物からHClガスをスクラビング除去し、無水CaSO4を用いて乾燥してもよい。転化率が約12%、1250xfの選択率が約98%になるであろうと推測される。
予言的実施例2:1,2,3−トリクロロプロパンの1250xfへの水性脱塩化水素化反応
1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)(たとえば、100g、0.678mole)を、250mLの滴下ロート、水コンデンサー、および機械式撹拌機を取り付けた三口丸底フラスコの中に入れてもよい。約80℃で連続的に撹拌しながら、滴下により水酸化ナトリウム水溶液(たとえば、115mL;0.006mol/mL)を添加してもよい。添加が完了したら、その反応混合物を80℃でさらに1/2時間撹拌してもよい。次いでその有機物層を分離し、無水CaSO4の上で乾燥させてもよい。乾燥させた有機反応生成物を再蒸留すると、約65グラム(たとえば、約86%の収率および99%純度の1250xf)を得ることができる。
予言的実施例3〜5:1250xfの261bbへの液相フッ素化反応
CH2=CCl(CH2Cl)(1250xf)+HF→CH3CFClCH2Cl(261bb)の液相フッ素化反応は、以下のようにして実施してもよい。500ccのオートクレーブに、機械式撹拌機、低温コンデンサー、液状有機物入口、HFガス入口、触媒入口、窒素ガス入口、および生成物出口を取り付けてもよい。そのオートクレーブの中に、四塩化チタンTiCl4(たとえば、10g、0.053mole)と共に、HF(たとえば、200グラム、10mole)を導入してもよい。その混合物を室温で約1/2時間撹拌してもよい。HClガスを放出し、有機フィード物の1250xf(たとえば、100g、0.9mole)を反応器の中に導入してもよい。その反応混合物を、60℃で約2時間撹拌してもよい。HClガスを抜いてもよい。窒素ガス(たとえば、40cm3/m)をその反応混合物の中に導入してもよい。有機反応生成物をドライアイスアセトントラップの中で予め冷却しておいた受器の中に集めてもよい。得られた生成物は、約80グラム(0.88mole)のCH3CFClCH2Cl(261bb)と、少量の共反応生成物CH3CF2CH2Cl(262cb)とであってもよい。触媒としてSnCl4およびSbCl5を使用して、このプロセスを繰り返してもよい。予想される結果を表2に示す。
予言的実施例6:固体Sb/C触媒を使用した、1250xfの261bbへの気相フッ素化反応
20ccのSb/C触媒(米国特許第6,074,985号明細書(参考として引用し本明細書に組み入れる)に従って調製したもの)を反応器の中に充填してもよい。HFガスと有機物(たとえば、1HF/1250xfのモル比1.2)との混合物を、約10秒の接触時間に相当するフィード速度で同時にフィードしてもよい。過剰のHFは、スクラビングして、無水CaSO4を使用して乾燥してもよい。%転化率が約100となり、選択率が96%261bb、そして残りがCH3CF2CH2Cl(262bb)となることが期待される。
予言的実施例7:261bbの241bbへの光塩素化反応
CH3CFClCH2Cl(261bb)+Cl2→CH3CFClCCl3(241bb)の光塩素化反応は以下のようにして起こさせてもよい。1000mLの261bbを、塩素ガスの入口および出口を備えた石英容器の中に入れてもよい。中圧HgARCを、水を循環させて5℃に予め冷却しておいてもよい有機物の中に浸漬させてもよい。反応生成物は、29℃/2mmHgで再蒸留してもよい。
予言的実施例8:241bbの244bbへの触媒液相フッ素化反応
CH3CFClCCl3(241bb)+HF→CH3CFClCF3(244bb)の液相フッ素化反応は以下のようにして起こさせてもよい。1000mLオートクレーブ中で、TCl4(たとえば、10g、0.053)とHF(たとえば、200g、10mole)との混合物を撹拌することによって、TiF4の触媒をHFガスの中に溶解させてもよい。すべてのHClガスを放出させてから、100mLの1,1,1,3,3−ペンタフルオロブタン(HFC−365mfc)の中に溶解させた出発物質の1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(241bb)(たとえば、100g、0.7mole)を、決められた操作温度を超えないようにしながら、10〜15分かけて迅速に添加してもよい。HClガスはすべて、反応器の上から放出させてもよい。40ccの窒素ガスを使用して、予め冷却して約−78℃に維持している受器の中に反応生成物を抜き出すことによって、中間体反応生成物の244bbが得られる。
予言的実施例9:塩素ガス開始剤を使用した、244bbの1234yfへの脱塩化水素化反応
CF3CFClCH3(244bb)→CH2=CF(CF3)(1234yf)の脱塩化水素化反応は以下のようにして起こさせてもよい。244bbおよび塩素ガスの入口の中に取り付けた、500℃の3ゾーン電気炉を使用して、熱分解反応管を加熱してもよい。2.5容量%の244bbと塩素ガスとの混合物を、約20秒の接触時間に相当するようにして、フィードしてもよい。HCl共反応生成物および過剰の塩素ガスは、スクラビングしてもよい。55.6%の転化率と99.4%の1234yfへの選択率が得られ、共反応生成物CH2=CCl(CF3)(1233xf)への選択率が約0.6%となる。
予言的実施例10:活性炭および塩素ガス開始剤を使用した、244bbの1234yfへの脱塩化水素化反応
40ccの乾燥活性炭を、固定床反応器の中に入れてもよい。塩素ガスと244bbとの混合物を、その活性炭の上にフィードしてもよい。400℃では、1234yfへの選択率が99.2%、約57%の転化率が期待される。
予言的実施例11:触媒的オキシ塩素化反応による、244bbの1234yfへの脱塩化水素化反応
CuCl2/アルミナ触媒を、固定床反応器の中で使用してもよい。244bbと2容量%の酸素ガス(たとえば、乾燥空気として導入)との混合物を、温度約400℃、接触時間20秒で、その触媒床の上に通してもよい。1234yfへの選択率が98%で、約55%の転化率が期待される。
予言的実施例12:241bbの1234yfへの高温フッ素化反応
以下の反応が起きるであろう:
40ccのCr23触媒を固定床反応器の中に充填して、無水のHFを使用して加圧下に活性化させてもよい。高圧活性化反応が完了したら、1容量%の酸素(たとえば、乾燥空気として)の存在下、圧力200psigで、241bbとHFとの混合物(モル比:約5/1)を、その触媒床の上にフィードしてもよい。有機フィード物、HF、および空気を調節して、約24秒に相当する接触時間になるようなフィードとしてもよい。HCl及び乾燥有機物をスクラビングにかけてもよい。1234yfへの選択率は、約79%になると期待される。
予言的実施例13:241bbの1234yfへの気相フッ素化反応
米国特許第7,485,598号明細書(参考として引用し本明細書に組み入れる)に従って、Cr23の高圧活性化を使用して、触媒を調製してもよい。20ccの、高圧HF活性化クロム触媒を、図1に示した反応器2の中に充填してもよい。200ccの窒素ガスを使用し200℃で4時間かけて触媒を乾燥させてから、100cc(4.45mmol)のHFと0.09グラム(0.45mmol)の241bb混合物(10HF/241bbのモル比に相当する)とを、0.5ccの乾燥空気と共に、反応器へフィードしてもよい。酸スクラビングし、有機反応生成物を乾燥させると、反応生成物には以下の表3に示すものが含まれている可能性がある。
予言的実施例14:HF活性化SbCl5触媒の存在下での241bbの1234yfへの触媒的液相フッ素化反応
機械式撹拌機を取り付けた1000mLのMONEL製オートクレーブにHFガス入口、有機反応物質入口、および塩素ガス入口を設けて使用してもよい。SbCl5触媒(10グラム;.033mole)およびHF(100グラム;5mole)を添加してもよい。その混合物を室温で約1時間撹拌して、SbCl5を活性化させて、SbClxy(x+y=5)としてもよい。生成したHClは、コンデンサーの塔頂から放出し、約−15℃に維持した循環冷却浴を使用して−5℃に維持してもよい。触媒の活性化が完了したら、有機物の241bb(50グラム、0.25mole)を、その反応混合物に添加し、約600psi(自発圧力)で約1時間連続的に撹拌しながら、110℃にまで加熱してもよい。その反応混合物を、40ccの窒素の連続流を用いて水スクラバー中に約10時間放出してもよい。次いで、無水CaSO4床を使用してその混合物を乾燥させてもよい。揮発性の有機反応生成物は、ドライアイスアセトン混合物を使用して−78℃に維持した冷浴中に集めてもよい。重質の有機物および未反応の生成物は、ガスクロマトグラフィーを使用して分析してもよい。全転化率は100%と推定され、得られる反応生成物の選択率(241bb基準)は、次のように推定される:6%の1234yf;85%の244bb;2%の1232yf;2%の1231yf;4%の1231ya;1%の未確認反応生成物。同様にして、表4における実施例F〜Iに示したように、アンチモン触媒のレベルを変えて、プロセスを実施することができる。
本発明の好ましい実施態様を示し、本明細書に記載してきたが、そのような実施態様は、単に例示のために提供されたものと理解されたい。当業者には、本発明の精神から外れることなく、数多くの変動、変化および置き換えが思い当たることであろう。したがって、添付の特許請求項では、そのような変動のすべてを本発明の精神と範囲の内に包含することが意図されている。

Claims (36)

  1. テトラフルオロオレフィンを製造するための方法であって、場合によっては中間体を介在させて、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をテトラフルオロオレフィンに転換させるのに有効な条件下で、前記1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を触媒と接触させるか、または触媒と接触させないことを含む、方法。
  2. 前記テトラフルオロオレフィンが2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて前記テトラフルオロオレフィンを生成させることを含む1ステップのプロセスを使用して、前記1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を、前記テトラフルオロオレフィンに転換させる、請求項1に記載の方法。
  4. 前記フッ素化反応ステップの際に、フッ化水素が前記フッ素源である、請求項3に記載の方法。
  5. 前記フッ素化反応ステップを、気相中または液相中で起こさせる、請求項3に記載の方法。
  6. 前記フッ素化反応ステップを、気相フッ素化反応においてクロム含有触媒の存在下に起こさせる、請求項3に記載の方法。
  7. 前記フッ素化反応ステップを、Zn、Ni、Co、Mn、Mg、およびそれらの混合物からなる群から選択される助触媒の存在下起こさせる、請求項6に記載の方法。
  8. 前記フッ素化反応ステップを、液相フッ素化反応において、溶媒の存在下または非存在下に、超酸を含む触媒の存在下で起こさせる、請求項3に記載の方法。
  9. 前記超酸が、Ti、Sn、Nb、Ta、Sb、B、およびそれらの混合物からなる群から選択される元素を含む、請求項8に記載の方法。
  10. 前記触媒が、ハロゲン化アンチモンを含む、請求項8に記載の方法。
  11. 前記触媒を、フッ化水素活性化反応にかける、請求項8に記載の方法。
  12. 前記フッ素化反応ステップを、塩素ガスの存在下に起こさせる、請求項8に記載の方法。
  13. 前記1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて中間体を生成させるステップ;および次いで、前記中間体を脱塩化水素化させて前記テトラフルオロオレフィンを生成させるステップを含む2ステップのプロセスを使用して、前記1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を、前記テトラフルオロオレフィンに転換させる、請求項1に記載の方法。
  14. 前記脱塩化水素化反応ステップを、脱塩化水素化触媒の存在下に起こさせる、請求項13に記載の方法。
  15. 前記中間体を、前記脱塩化水素化触媒としての塩素ガスまたは塩素ガスフリーラジカル開始剤の存在下に脱塩化水素化させる、請求項14に記載の方法。
  16. 前記中間体を、前記脱塩化水素化触媒としての遷移金属系触媒の存在下に脱塩化水素化させる、請求項14に記載の方法。
  17. 前記中間体が、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)である、請求項1に記載の方法。
  18. テトラフルオロオレフィンを製造するための方法であって、1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を前記テトラフルオロオレフィンに転換させるのに有効な条件下で、前記1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を触媒と接触させるか、または触媒と接触させないことを含む、方法。
  19. 前記1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を、塩素ガスの存在下に脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させる、請求項18に記載の方法。
  20. 前記1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を、無水ニッケル塩を含む触媒の存在下に脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させる、請求項18に記載の方法。
  21. 1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)に転換させることを含む、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法。
  22. 前記転換反応ステップが、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させることを含む1ステップのプロセスである、請求項21に記載の方法。
  23. 前記転換反応ステップが、
    (a)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させるステップ;および
    (b)1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップ、
    を含む2ステップのプロセスである、請求項21に記載の方法。
  24. 前記脱塩化水素化反応ステップを、塩素ガスを含む触媒の存在下に起こさせる、請求項23に記載の方法。
  25. 前記脱塩化水素化反応ステップを、無水ニッケル塩を含む触媒の存在下に起こさせる、請求項23に記載の方法。
  26. 2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させ、そして、1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させることにより、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させる、請求項21に記載の方法。
  27. 1,2,3−トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)を生成させ;2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させ;そして1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させることによって、1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させる、請求項21に記載の方法。
  28. (a)1,2,3トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させて2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)を生成させるステップ;
    (b)2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させて1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を生成させるステップ;
    (c)1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を塩素化させて1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を生成させるステップ;そして
    (d)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)を2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)に転換させるステップ;
    を含む、2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を製造するための方法。
  29. ステップ(a)において、水酸化ナトリウム水溶液を使用するか、または気相において、活性炭の上に担持させた塩化鉄もしくは非担持の無水塩化鉄を触媒的に使用して、1,2,3トリクロロプロパン(HCC−260da)を脱塩化水素化させる、請求項28に記載の方法。
  30. ステップ(b)において、液相中で弱いルイス酸を使用して、2,3−ジクロロプロペン(HCO−1250xf)をフッ素化させる、請求項28に記載の方法。
  31. ステップ(c)において、1,2−ジクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−261bb)を非水条件下で光塩素化させる、請求項28に記載の方法。
  32. ステップ(d)が、クロムを含む触媒の存在下に1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(1234yf)を生成させる反応を含む、1ステップのプロセスである、請求項28に記載の方法。
  33. ステップ(d)が、
    (d1)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させるステップ;および
    (d2)1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を塩素ガスの存在下に脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップ、
    を含む2ステップのプロセスである、請求項28に記載の方法。
  34. ステップ(d)が、
    (d1)1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させるステップ;および
    (d2)1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を無水ニッケル塩を含む触媒の存在下に脱塩化水素化させて2,3,3,3−テトラフルオロプロペン(HFO−1234yf)を生成させるステップ、
    を含む2ステップのプロセスである、請求項28に記載の方法。
  35. 1,1,1,2−テトラクロロ−2−フルオロプロパン(HCFC−241bb)をフッ素化させて1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を生成させることを含む、中間体を生成させる方法。
  36. 1,1,1,2−テトラフルオロ−2−クロロプロパン(HCFC−244bb)を、フリーラジカル開始条件下に塩素または塩素発生剤と接触させることを含む、脱塩化水素化方法。
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