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JP2013234728A - 軸受の潤滑構造 - Google Patents

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光春 伊藤
Shinya Kitai
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Abstract

【課題】軸受に潤滑油を効率的に供給する。
【解決手段】ギア12aと同心の輪状であり、ギア12aの側面に接合されギア12aと一体となって回転し、ギア12aとの接合面側に溝30を有するギアピース18aを備え、ギアピース18aがギア12aに接合されることで、溝30とギア12aの外面により、ギアピース18aの外周面に開口部40を有する筒状の潤滑油路34が形成され、潤滑油路34は、ギアピース18aの法線方向に対し所定角度を有して開口部34から延設されることを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、軸受の潤滑構造に関する。特に、軸と、軸に軸支され回転するギアとの間に設けられる軸受を潤滑油により潤滑する構造に関する。
従来から、回転軸を支持すると共に回転軸を正確かつ滑らかに回転させるために軸受(ベアリング)が用いられている。例えば、自動車等の変速機においては、エンジンの動力が伝達される入力軸(インプットシャフト)と、動力を車輪等の負荷へ伝達する出力軸(アウトプットシャフト)の間等に軸受が用いられている。
軸受は、ギアや回転軸等を正確かつ滑らかに回転させるためのものであるが、この機能を維持するためには、潤滑油等を供給する等の方法による適切な軸受の潤滑が必要である。例えば、特許文献1及び2には、自動車等の変速機における潤滑油による軸受の潤滑方法が記載されている。
図4は、特許文献1における軸受の潤滑方法を示した図である。変速機5は、入力軸50、入力軸50と同軸上に直列に配置される出力軸52、入力軸50と出力軸52との間に設けられる軸受54、同期機構の一部であり入力軸50と一体となって回転する同期コーン56、同期機構の一部であり出力軸52と一体となって回転するハブ58、及び入力軸50の軸方向に摺動可能であり同期コーン56とハブ58を連結するスリーブ60を有している。入力軸50はギア50aを有しており、ギア50aは軸受54の外周部に位置している。変速機5においては、同期コーン56に潤滑油を通すための貫通孔62が設けられている。そして、図4において矢印が示すよう、潤滑油が変速機5の外部から貫通孔62を通り軸受54に供給されることで、軸受54を潤滑している。なお、潤滑油は、入力軸50及び出力軸52の下方に設けられている不図示のカウンタ軸により掻き上げられ、飛沫油となって変速機5の周辺に飛散している。
実願昭62−175843号(実開平1−80859号)のマイクロフィルム 実願昭63−37110号(実開平1−141958号)のマイクロフィルム
しかしながら、入力軸50に固定された同期コーン56は回転するため、同期コーン56に貫通孔62を設けただけでは、十分な量の潤滑油を貫通孔62に導入することは難しかった。そのため、十分な量の潤滑油が軸受54に供給されず、軸受54の滑らかな回転を妨げることになり、十分なトルクが得られない、燃費が悪化する、軸受自体の寿命が短くなる、等の問題が発生していた。
本発明は、上記問題に鑑み、軸受に十分な量の潤滑油を供給すること、特に、軸と、軸に軸支され回転するギアとの間に設けられる軸受に潤滑油を効率的に供給することを課題とする。
(1)本発明は、軸と前記軸に軸支されて回転するギアとの間に設けられる軸受の潤滑構造であって、前記ギアと同心の輪状であり、前記ギアの側面に接合され前記ギアと一体となって回転し、前記ギアとの接合面側に溝を有するギアピースを備え、前記ギアピースが前記ギアに接合されることで、前記溝と前記ギアの外面により、前記ギアピースの外周面に開口部を有する筒状の潤滑油路が形成され、前記潤滑油路は、前記ギアピースの法線方向に対し所定角度を有して前記開口部から延設されることを特徴とする。
(2)上記(1)に記載の軸受の潤滑構造であって、前記潤滑油路は、前記開口部から前記ギアピースの回転方向とは逆方向に向けて延設されることが好ましい。
(3)上記(1)又(2)に記載の軸受の潤滑構造であって、前記ギアに設けられ、前記潤滑油路と前記軸受を連通させる潤滑油孔を備えることが好ましい。
(4)上記(3)に記載の軸受の潤滑構造であって、前記潤滑油路及び前記潤滑油孔は複数設けられ、前記潤滑油路は、前記ギアピースの周方向に沿って、隣接する潤滑油路の開口部近傍まで延設され、複数の前記潤滑油路の各開口部は、前記ギアピースの回転軸に対して軸対称に設けられ、複数の前記潤滑油孔は、前記ギアの半径方向に沿って、かつ前記ギアの回転軸に対して軸対称に設けられ、前記潤滑油孔の数は、前記潤滑油路の数よりも多いことが好ましい。
本発明によれば、軸と、軸に軸支され回転するギアとの間に設けられる軸受に潤滑油を効率的に供給することができる。
本実施形態に係る変速機1の一部を示した図である。 軸受103部の拡大図である。 図2のA−A断面図である。 特許文献1における軸受の潤滑方法を示した図である。
以下、本発明の一実施形態を、本発明に係る軸受の潤滑構造がFR方式(フロントエンジン・リアドライブ方式)の車両に用いられる変速機における、入力軸と、出力軸に設けられたギアとの間に設けられた軸受の潤滑に用いられた場合を例に説明する。但し、以下の実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。
図1は、本実施形態に係る変速機1の一部を示した図である。変速機1は常時噛み合い式の変速機であり、ギア10a〜cを有する入力軸10と、ギア12aを有する出力軸12と、ギア14a〜dを有するカウンタ軸14と、軸受16a〜dと、ギアピース18a〜dと、ハブ20a及びbと、並びにスリーブ22a及びbとを含んで構成されている。
入力軸10は、クラッチ等を介してエンジンに接続され、エンジンからの動力により回転する。入力軸10が有するギア10a〜cは、変速段数に応じたギアである。入力軸10とギア10a〜cの間にはそれぞれ軸受16b〜dが設けられているため、入力軸10とギア10a〜cは独立して回転することができる。ギア10a〜cは、カウンタ軸14が有するギア14b〜dとそれぞれ噛み合っている。
出力軸12は、入力軸10と同軸上に直列に配置され、動力を車輪等の負荷へ伝達する。図1に示すよう、出力軸12は、端部に出力軸12と一体となって回転するギア12aを有し、ギア12aの側部中央に円柱形状の凹部が設けられている。その凹部に軸受16aが挿入され、さらに軸受16aに入力軸10の端部が挿入されている。また、ギア12aは、カウンタ軸14が有するギア14aと噛み合っている。
カウンタ軸14は、入力軸10及び出力軸12と平行に、入力軸10及び出力軸12の下方に設けられる。カウンタ軸14が有するギア14a〜dは、変速段数に応じたギアであり、カウンタ軸14と一体となって回転する。上述のようにギア14aと出力軸12が有するギア12aは噛み合っているため、カウンタ軸14と出力軸12は、ギア14a及びギア12aを介し一体となって回転することになる。同様に、ギア14b〜dと入力軸10が有するギア10a〜cは噛み合っているため、カウンタ軸14と入力軸10のギア10a〜cも一体となって回転する。
軸受16aは、入力軸10と出力軸12との間に設けられ、入力軸10及び出力軸12を支持するとともに、入力軸10と出力軸12が独立して回転することを可能にしている。なお、本実施形態においては、軸受16aに転がり軸受を用いているが、ニードルベアリングその他の種類の軸受であっても良い。
軸受16b〜cは、入力軸10とギア10a〜cの間にそれぞれ設けられ、入力軸10及びギア10a〜cを支持するとともに、入力軸10とギア10a〜cが独立して回転することを可能にしている。なお、軸受16b〜cにおいても、ニードルベアリングその他の種類の軸受であっても良い。
ギアピース18aは、出力軸12及びギア12aと同心の輪状の部品であり、ギア12aの側面に接合される。接合は、例えば溶接やスプライン圧入等の方法で行われるが、その他の方法であっても良い。ギアピース18aはギア12aに接合されるため、ギア12aと一体となって回転する。また、ギアピース18b〜dは、入力軸10のギア10a〜cの側面に、ギアピース104aと同様に接合される。
ハブ20aは、入力軸10に設けられ、ギアピース18a及びb近傍に設けられる。ハブ20aは、入力軸10に固定されており、入力軸10と一体となって回転する。また、ハブ20bは、入力軸10に設けられ、ギアピース18c及びdの近傍に設けられる。ハブ20bも、同様に入力軸10に固定されており、入力軸10と一体となって回転する。
スリーブ22aは、ハブ20aの外周側に、入力軸10及び出力軸12の軸方向に摺動可能に取り付けられる。入力軸10に設けられたハブ20aの上部に設けられたスリーブ22aが出力軸12側へ摺動することにより、ハブ20aとギアピース18aが接続され、入力軸10と出力軸12とが共に回転するようになる。このとき、エンジンからの回転動力は、入力軸10、ハブ20a、スリーブ22a、ギアピース18a、ギア12a、出力軸12の順に伝達される。一方、スリーブ22aが出力軸12とは反対方向へ摺動すると、ハブ20aとギア10aが接続され、入力軸10とギア10aが共に回転するようになる。このとき、エンジンからの回転動力は、入力軸10、ハブ20a、スリーブ22a、ギアピース18b、ギア10a、ギア14b、カウンタ軸14、ギア14a、ギア12a、出力軸12の順に伝達される。スリーブ22aが上述の2つの状態の中間に位置している場合は、スリーブ22はギアピース18a及びbのいずれとも接続されず、入力軸10の回転動力はギアピース18a及び18bに伝達されないこととなる。また、スリーブ106bが摺動することにより、入力軸10に設けられたハブ22bとギアピース18c又はdとが接続され、入力軸10とギア10b又はcとが一体となって回転するようになる。そして、上述のようにエンジンからの回転動力を出力軸12へ伝達させることができる。このように、スリーブ22a又はbを摺動させることによって、変速段に応じた回転数で出力軸12を回転させることができる。
変速機1は、ケース26に収められており、ケース26の下部には潤滑油24が貯留されている。
図2は、軸受16a部分の拡大図である。また、図3は、図2のA−A断面図である。図3中の矢印は、ギアピース18aの回転方向を示している。ギアピース18aは前進時と後退時とで回転方向が変化し得るが、回転方向とは、前進時におけるギアピース18aの回転方向をいう。
図2及び図3に示すように、ギアピース18aは、背面、すなわちギア12aとの接合面側に溝30を有している。溝30は、ギアピース18aの外周面に開口部40を有しており、ギアピース18aの法線方向に対して所定の角度を持って延設されている。溝30がギアピース18aと成す角度は適宜設計事項であり、例えば、ギアピース18aの接線方向に向けて溝30が延設されるものであっても良い。また、溝30は、本実施形態のように、回転方向とは逆方向に向けて延設されるのが好ましく、またギアピース18aの周方向に沿って延設されるのが好ましい。本実施形態においては、溝30はギアピース18aを一周せず、閉じられた終端部42を有しているが、終端部42を有さなくても良い。図3に示すように、溝30はギアピース18aの外周側に開口部40を有しているが、その他の部分の溝30には外周側に開口部40は設けられず、好ましくはギアピース18aの内周側に沿って設けられる。
ギアピース18aの背面に設けられた溝30が上述の形状であるため、ギアピース18aがギア12aに接合されると、溝30とギア12aの側面とにより、筒状の潤滑油路34が形成される。また、図2に示すようにギア12aにハブ部12b(ギア12aの側面に設けられる凸部)を有している場合は、溝30とハブ部12bにより筒状の潤滑油路34が形成されていても良い。上述のように、溝30は、ギアピース18aの外周面に開口部40を有しているため、形成される筒状の潤滑油路34もギアピース18aの外周面に開口部40を有することになる。そして、潤滑油路34は、ギアピース18aの法線方向に対し所定の角度を持って開口部40から延設されるよう形成される。
本実施形態では、ギア12aは潤滑油孔32を有し、潤滑油孔32は、潤滑油路34と軸受16aを連通させている。潤滑油孔32はギア12aの半径方向に設けられているが、図2において破線で示されているよう、潤滑油路34から軸受16aに近づくにつれギア12aの軸方向内側に徐々に向かうよう設けられていても良い。ギアピース18aの取り付け位置やギア12aの形状によっては、潤滑油孔32を有さず、潤滑油路34を直接軸受16aに連通させるようにしても良い。
以下、変速機1における軸受16aの潤滑構造の作用を説明する。
軸受16aの潤滑は、潤滑油24により行う。図1に示すように、潤滑油24は変速機1のケース26下部に貯留されているが、カウンタ軸14が回転することでケース26下部に貯留されている潤滑油24が掻き上げられ、飛沫油36として変速機1の上部に供給される。
上方に掻き上げられた飛沫油36は、溝30及びギア12aの外面により形成される潤滑油路34に導入される。潤滑油路34に導入された飛沫油36は、ギア12aに設けられた潤滑油孔32を通って軸受16aに供給される。このように飛沫油36となった潤滑油24が軸受16aに供給されることで、軸受16aが潤滑される。
ここで、潤滑油路34はギアピース18aの外周面に開口部40を有しており、潤滑油路34はギアピース18aの法線方向に対して所定の角度を有して延設されており、さらに言えばギアピース18aの回転方向とは逆方向に延設されているため、ギアピース18aが回転することにより開口部40が飛沫油36を捕捉するように動くため、潤滑油路34に飛沫油36を導入しやすくなっている。また、潤滑油路34は筒状であるため、一度潤滑油路34に導入された飛沫油36はギアピース18aの回転により発生する遠心力により再度ケース26内に飛散してしまうこともない。さらに、軸受16aの近傍に潤滑油路34及び潤滑油孔32が設けられているため、飛沫油36が潤滑油路34に導入されてから軸受16aに供給されるまでの経路が短く、流路の途中で停滞することなく潤滑油24を軸受16aに供給することができる。
本実施形態により、従来では困難であった、ギアピースを介した潤滑油の軸受への供給を効率的に行うことができる。本実施形態は、従来ギアピースを介した軸受への供給が困難であった原因である、ギアピースが回転するという点に着目し、その性質を逆に利用して効率的に軸受に潤滑油を供給させているものである。また、ギアピースは従来から変速機に用いられている部材であるから、本実施形態を実施するにあたって新たな部材を追加する必要がなく経済的である。さらに、直接ギアに潤滑油路を設けるとすればギアの外周面(すなわちギアの歯が設けられている箇所)に加工が必要となり、加工が非常に難しいことが容易に想像できるところ、ギアの側面に後付けする部材であるギアピースに溝を設けて潤滑油路を形成させるという構成にしたことで、潤滑油路の加工も簡単に行うことができる。
上述のように、本実施形態により、効率的にかつ低コストで軸受16aに潤滑油24を供給することが可能になり、軸受16aを滑らかに回転させ続けることができる。すなわち、軸受16aの信頼性と効率を改善することができる。したがって、従来発生していた、十分なトルクが得られない、燃費が悪化する、軸受自体の寿命が短くなる、等の問題を解決することができる。
図3には複数の溝30及び潤滑油孔32が示されているが、少なくとも各1つずつ有していれば、飛沫油36を好適に潤滑油路34に導入し、軸受16aに供給することができる。そして、図3に示すように、複数の溝30及び潤滑油孔32を設けることで、より効率的に潤滑油24を軸受16aに供給することができる。
上述の通り、ギアピース18aは輪状の部品であるため、ギア12aに接合される際に、どのような位相で取り付けられるかが問題になる。ギアピース18aに複数の溝30が設けられる場合、ギアピース18aの背面に設けられた溝30は終端部42を有することになるため、ギアピース18aを不適切な位相でギア12aに接合すると、例えば図3に示された右側の潤滑油孔32のように、潤滑油孔32と溝30により形成される潤滑油路34とが適切に連通しない虞がある。また、潤滑油路34の数と潤滑油孔32の数を適切に設定しなければ、潤滑油孔32に連通されない潤滑油路34が形成されてしまう虞があり、軸受16aへの潤滑油24の供給効率が下がることになってしまう。
そこで、以下に説明する通り、潤滑油孔32の数を、潤滑油路34を形成する溝30の数より多く設け、潤滑油孔及び溝30が配置される位置を適切に設定することで、ギアピース18aがギア12aに接合されるときの位相によらず、各潤滑油路34に対して少なくとも1つの潤滑油孔32を連通させることができる。このことにより、潤滑油24の軸受16aへの供給効率を維持しつつ、ギアピース18aの組み付け性を向上させることができる。
潤滑油路34が3つ形成され、潤滑油孔32が4つ設けられる場合を例に説明する。まず、図3に示されるように、潤滑油路34が3つ形成されるよう、ギアピース18aの背面には溝30が3つ設けられる。ギアピース18aの外周面に設けられる、溝30の開口部40は、ギアピース18aの回転軸に対して軸対称に、すなわちギアピース18aの周方向に対し等間隔になるよう設けられる。さらに、形成される各潤滑油路34をできるだけ長くすることができるよう、各溝30は、隣接する溝30の開口部40の近傍まで延設される。
ギア12aに設けられる4つの潤滑油孔32は、ギア12aの半径方向に伸びるように設けられ、ギア12aの回転軸に対して軸対称に、すなわちギア12aの周方向に等間隔になるよう設けられる。ここで、潤滑油孔32の数が溝30の数よりも多いことが重要であって、本実施形態のように溝30が3つ形成される場合、潤滑油孔32の数は4つ以上であればいくつであっても良い。
上述のように、溝30の数よりも潤滑油孔32の数を多く設けることによって、溝30により形成される潤滑油路34の数よりも潤滑油孔32の数の方が多くなる。さらに、潤滑油路34の開口部40はギアピース18aの回転軸に対して軸対称に設けられ、潤滑油孔32もギア12aの回転軸に対して軸対称に設けられている。このようにすることで、ギアピース18aをどのような位相でギア12aに接合したとしても、形成される潤滑油路34それぞれに少なくとも1つの潤滑油孔32が連通することになる。したがって、ギアピース18aの組み付け時に位相合わせをする必要なく組み付けることが可能になる。このことで、組み付け性が向上し、組み付け工数の低減やコスト削減に寄与することができる。
上述の実施形態は、入力軸10と出力軸12に設けられたギア12aとの間に設けられた軸受16aを潤滑する潤滑機構に関するものであるが、本発明を、例えば、入力軸10と入力軸10が有するギア10a〜cとの間に設けられる軸受16b〜16dを潤滑する潤滑機構として用いることもできる。この場合は、ギア10a〜cの側面にそれぞれ接合されるギアピース18b〜dに溝30が設けられ、ギア10a〜cに潤滑油孔32が設けられる。
また、カウンタ軸14とギア14a〜dとの間に軸受が設けられる場合には、本発明をギア14a〜d及びこれらに接合されるギアピースに適用することで、カウンタ軸14とギア14a〜dとの間に軸受を潤滑する潤滑機構として用いることができる。
1,5 変速機、10,50 入力軸、10a,10b,10c,12a,14a,14b,14c,14d,50a ギア、12,52 出力軸、12b ハブ部、14 カウンタ軸、16a,16b,16c,16d,54 軸受、18a,18b,18c,18d ギアピース、20a,20b,58 ハブ、22a,22b,60 スリーブ、24 潤滑油、26 ケース、30 溝、32 潤滑油孔、34 潤滑油路、36 飛沫油、40 開口部、42 終端部、56 同期コーン、62 貫通孔。

Claims (4)

  1. 軸と前記軸に軸支されて回転するギアとの間に設けられる軸受の潤滑構造であって、
    前記ギアと同心の輪状であり、前記ギアの側面に接合され前記ギアと一体となって回転し、前記ギアとの接合面側に溝を有するギアピースを備え、
    前記ギアピースが前記ギアに接合されることで、前記溝と前記ギアの外面により、前記ギアピースの外周面に開口部を有する筒状の潤滑油路が形成され、
    前記潤滑油路は、前記ギアピースの法線方向に対し所定角度を有して前記開口部から延設されることを特徴とする軸受の潤滑構造。
  2. 請求項1に記載の軸受の潤滑構造であって、
    前記潤滑油路は、前記開口部から前記ギアピースの回転方向とは逆方向に向けて延設されることを特徴とする軸受の潤滑構造。
  3. 請求項1又は2に記載の軸受の潤滑構造であって、
    前記ギアに設けられ、前記潤滑油路と前記軸受を連通させる潤滑油孔を備えることを特徴とする軸受の潤滑構造。
  4. 請求項3に記載の軸受の潤滑構造であって、
    前記潤滑油路及び前記潤滑油孔は複数設けられ、
    前記潤滑油路は、前記ギアピースの周方向に沿って、隣接する潤滑油路の開口部近傍まで延設され、
    複数の前記潤滑油路の各開口部は、前記ギアピースの回転軸に対して軸対称に設けられ、
    複数の前記潤滑油孔は、前記ギアの半径方向に沿って、かつ前記ギアの回転軸に対して軸対称に設けられ、
    前記潤滑油孔の数は、前記潤滑油路の数よりも多いことを特徴とする軸受の潤滑構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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