JP2013217797A - 装置、判定方法、及び構造物の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】判定精度の低下を抑制できる装置を提供する。
【解決手段】装置は、測定物に対してX線を複数の方向から投影して、各々の方向毎に前記測定物を透過した透過X線の少なくとも一部を検出して、各々の照射方向毎に前記検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報と、前記測定物の設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、前記第1の情報が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が前記測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定し、各々の投影方向毎に前記推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報と、に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記設計情報に基づいて定められる所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する判定部を備える。
【選択図】図1
【解決手段】装置は、測定物に対してX線を複数の方向から投影して、各々の方向毎に前記測定物を透過した透過X線の少なくとも一部を検出して、各々の照射方向毎に前記検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報と、前記測定物の設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、前記第1の情報が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が前記測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定し、各々の投影方向毎に前記推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報と、に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記設計情報に基づいて定められる所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する判定部を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、装置、判定方法、及び構造物の製造方法に関する。
物体の内部の情報を非破壊で取得する装置として、例えば下記特許文献に開示されているような、物体にX線を照射して、その物体を透過した透過X線を検出する装置が知られている。このような透過X線を検出する装置は、物体に対して複数の角度方向からそれぞれ照射したX線により、複数の透過像をそれぞれ取得する。上記装置は、取得した複数の透過像からの再構築処理を行うことにより断層画像を取得している。また、上記の装置は、この再構築処理から取得した断層画像によって、上記物体の不具合箇所を検出する検査等を行う。
しかしながら、透過X線を検出する装置において、透過像から断層画像を取得する再構築処理を逆投影法により行う場合がある。逆投影法による再構築処理によれば、物体の内部の状態と異なる像(偽像)の発生を原理的に抑制することができない。そのため、上記装置においては、透過像から断層画像を取得する再構築処理を行う際に、偽像が上記断層画像に生じてしまうことがあり、上記装置は、偽像を含む断層画像を取得してしまうという問題がある。このような偽像を含む断層画像に基づいた判定の判定精度の低下を招く虞がある。
本発明の態様は、判定精度の低下を抑制できる装置、判定方法、及び構造物の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様に従えば、測定物に対してX線を複数の方向から投影して、各々の方向毎に前記測定物を透過した透過X線の少なくとも一部を検出して、各々の照射方向毎に前記検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報と、前記測定物の設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、前記第1の情報が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が前記測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定し、各々の投影方向毎に前記推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報と、に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記設計情報に基づいて定められる所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する判定部を備える装置が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、測定物に対してX線を複数の方向から投影して、各々の方向毎に前記測定物を透過した透過X線の少なくとも一部を検出して、各々の照射方向毎に前記検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報と、前記測定物の設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、前記第1の情報が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が前記測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定し、各々の投影方向毎に前記推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報と、に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記設計情報に基づいて定められる所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する工程を有する判定方法が提供される。
本発明の第3の態様に従えば、構造物の形状に関する設計情報を作製する設計工程と、前記設計情報に基づいて前記構造物を作成する成形工程と、作製された前記構造物の形状を第1の態様のX線装置又は第2の態様のX線照射方法の何れかを用いて計測する測定工程と、前記測定工程で得られた形状情報と、前記設計情報とを比較する検査工程と、を有する構造物の製造方法が提供される。
本発明の態様によれば、判定精度の低下を抑制できる。
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明するが、本発明はこれに限定されない。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をZ軸方向、水平面内においてZ軸方向と直交する方向をX軸方向、Z軸方向及びX軸方向のそれぞれと直交する方向(すなわち鉛直方向)をY軸方向とする。また、X軸、Y軸、及びZ軸まわりの回転(傾斜)方向をそれぞれ、θX、θY、及びθZ方向とする。
<第1実施形態>
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る検出装置1の一例を示す図である。
第1実施形態について説明する。図1は、第1実施形態に係る検出装置1の一例を示す図である。
検出装置1は、測定物SにX線XLを照射して、その測定物Sを透過した透過X線を検出する。X線は、例えば波長1pm〜30nm程度の電磁波である。X線は、約50eVの超軟X線、約0.1〜2keVの軟X線、約2〜20keVのX線、及び約20〜100eKVの硬X線の少なくとも一つを含む。
本実施形態において、検出装置1は、測定物SにX線を照射して、その測定物Sを透過した透過X線を検出して、その測定物Sの内部の情報(例えば、内部構造)を非破壊で取得するX線CT検査装置を含む。本実施形態において、測定物Sは、例えば機械部品、電子部品等の産業用部品を含む。X線CT検査装置は、産業用部品にX線を照射して、その産業用部品を検査する産業用X線CT検査装置を含む。
図1において、検出装置1は、X線XLを射出するX線源2と、測定物Sを保持して移動可能なステージ装置3と、X線源2から射出され、ステージ装置3に保持された測定物Sを透過した透過X線を検出する検出器4と、検出装置1全体の動作を制御する制御装置5とを備えている。
また、本実施形態において、検出装置1は、X線源2から射出されるX線XLが進行する内部空間SPを形成するチャンバ部材6を備えている。本実施形態において、X線源2、ステージ装置3、及び検出器4は、内部空間SPに配置される。
また、本実施形態において、検出装置1は、X線源2の少なくとも一部に、温度調整された気体Gを供給する供給口7を備えている。供給口7は、内部空間SPに配置される。
本実施形態において、チャンバ部材6は、支持面FR上に配置される。支持面FRは、工場等の床面を含む。チャンバ部材6は、複数の支持部材6Sに支持される。チャンバ部材6は、支持部材6Sを介して、支持面FR上に配置される。本実施形態においては、支持部材6Sにより、チャンバ部材6の下面と、支持面FRとは離れる。すなわち、チャンバ部材6の下面と支持面FRとの間に空間が形成される。なお、チャンバ部材6の下面の少なくとも一部と支持面FRとが接触してもよい。
本実施形態において、チャンバ部材6は、鉛を含む。チャンバ部材6は、内部空間SPのX線XLが、チャンバ部材6の外部空間RPに漏出することを抑制する。
本実施形態おいて、検出装置1は、チャンバ部材6に取り付けられ、チャンバ部材6よりも熱伝導率が小さい部材6Dを有する。本実施形態において、部材6Dは、チャンバ部材6の外面に配置される。部材6Dは、内部空間SPの温度が外部空間RPの温度(温度変化)の影響を受けることを抑制する。すなわち、部材6Dは、外部空間RPの熱が内部空間SPに伝わることを抑制する断熱部材として機能する。部材6Dは、例えばプラスチックを含む。本実施形態において、部材6Dは、例えば発泡スチロールを含む。
X線源2は、測定物SにX線XLを照射する。X線源2は、X線XLを射出する射出部8を有する。X線源2は、点X線源を形成する。本実施形態において、射出部8は、点X線源を含む。X線源2は、測定物Sに円錐状のX線(所謂、コーンビーム)を照射する。
なお、X線源2は、射出するX線XLの強度を調整可能でもよい。X線源2から射出されるX線XLの強度を調整する場合、測定物SのX線吸収特性等に基づいてもよい。また、X線源2から射出されるX線の拡がる形状は円錐状に限られず、例えば、扇状のX線(所謂、ファンビーム)でもよい。
なお、X線源2は、射出するX線XLの強度を調整可能でもよい。X線源2から射出されるX線XLの強度を調整する場合、測定物SのX線吸収特性等に基づいてもよい。また、X線源2から射出されるX線の拡がる形状は円錐状に限られず、例えば、扇状のX線(所謂、ファンビーム)でもよい。
射出部8は、+Z方向を向いている。本実施形態において、射出部8から射出されたX線XLの少なくとも一部は、内部空間SPにおいて、+Z方向に進行する。
ステージ装置3(ステージ駆動部)は、測定物Sを保持して移動可能なステージ9と、ステージ9を移動する駆動システム10とを備えている。
本実施形態において、駆動システム10は、ステージ9を移動させることにより測定物Sの方向を変更することができる。要するに、ステージ装置3は、X線源2から検出部4までに到る方向に対する測定物Sの方向を変更するように、ステージ9を駆動することができる。
本実施形態において、駆動システム10は、ステージ9を移動させることにより測定物Sの方向を変更することができる。要するに、ステージ装置3は、X線源2から検出部4までに到る方向に対する測定物Sの方向を変更するように、ステージ9を駆動することができる。
本実施形態において、ステージ9は、測定物Sを保持する保持部11を有するテーブル12と、テーブル12を移動可能に支持する第1可動部材13と、第1可動部材13を移動可能に支持する第2可動部材14と、第2可動部材14を移動可能に支持する第3可動部材15とを有する。
テーブル12は、保持部11に測定物Sを保持した状態で回転可能である。テーブル12は、θY方向に移動(回転)可能である。第1可動部材13は、X軸方向に移動可能である。第1可動部材13がX軸方向に移動すると、第1可動部材13とともに、テーブル12がX軸方向に移動する。第2可動部材14は、Y軸方向に移動可能である。第2可動部材14がY軸方向に移動すると、第2可動部材14とともに、第1可動部材13及びテーブル12がY軸方向に移動する。第3可動部材15は、Z軸方向に移動可能である。第3可動部材15がZ軸方向に移動すると、第3可動部材15とともに、第2可動部材14、第1可動部材13、及びテーブル12がZ軸方向に移動する。
本実施形態において、駆動システム10は、第1可動部材13上においてテーブル12を回転させる回転駆動装置16と、第2可動部材14上において第1可動部材13をX軸方向に移動する第1駆動装置17と、第2可動部材14をY軸方向に移動する第2駆動装置18と、第3可動部材15をZ軸方向に移動する第3駆動装置19とを含む。
第2駆動装置18は、第2可動部材14が有するナットに配置されるねじ軸20Bと、ねじ軸20Bを回転させるアクチュエータ20とを備える。ねじ軸20Bは、ベアリング21A、21Bによって回転可能に支持される。本実施形態において、ねじ軸20Bは、そのねじ軸20Bの軸線とY軸とが実質的に平行となるように、ベアリング21A、21Bに支持される。本実施形態において、第2可動部材14が有するナットとねじ軸20Bとの間にボールが配置される。すなわち、第2駆動装置18は、所謂、ボールねじ駆動機構を含む。
第3駆動装置19は、第3可動部材15が有するナットに配置されるねじ軸23Bと、ねじ軸23Bを回転させるアクチュエータ23とを備える。ねじ軸23Bは、ベアリング24A、24Bによって回転可能に支持される。本実施形態において、ねじ軸23Bは、そのねじ軸23Bの軸線とZ軸とが実質的に平行となるように、ベアリング24A、24Bに支持される。本実施形態において、第3可動部材15が有するナットとねじ軸23Bとの間にボールが配置される。すなわち、第3駆動装置19は、所謂、ボールねじ駆動機構を含む。
第3可動部材15は、第2可動部材14をY軸方向にガイドするガイド機構25を有する。ガイド機構25は、Y軸方向に長いガイド部材25A、25Bを含む。アクチュエータ20、及びねじ軸20Bを支持するベアリング21A、21Bを含む第2駆動装置18の少なくとも一部は、第3可動部材15に支持される。アクチュエータ20がねじ軸20Bを回転することによって、第2可動部材14は、ガイド機構25にガイドされながら、Y軸方向に移動する。
本実施形態において、検出装置1は、ベース部材26を有する。ベース部材26は、チャンバ部材6に支持される。本実施形態において、ベース部材26は、支持機構を介して、チャンバ部材6の内壁(内面)に支持される。ベース部材26の位置は、所定の位置で固定される。
ベース部材26は、第3可動部材15をZ軸方向にガイドするガイド機構27を有する。ガイド機構27は、Z軸方向に長いガイド部材27A、27Bを含む。アクチュエータ23、及びねじ軸23Bを支持するベアリング24A、24Bを含む第3駆動装置19の少なくとも一部は、ベース部材26に支持される。アクチュエータ23がねじ軸23Bを回転することによって、第3可動部材15は、ガイド機構27にガイドされながら、Z軸方向に移動する。
なお、図示は省略するが、本実施形態において、第2可動部材14は、第1可動部材13をX軸方向にガイドするガイド機構を有する。第1駆動装置17は、第1可動部材13をX軸方向に移動可能なボールねじ機構を含む。回転駆動装置16は、テーブル12をθY方向に移動(回転)可能なモータを含む。
本実施形態において、テーブル12に保持された測定物Sは、駆動システム10によって、X軸、Y軸、Z軸、及びθY方向の4つの方向に移動可能である。なお、駆動システム10は、テーブル12に保持された測定物Sを、X軸、Y軸、Z軸、θX、θY、及びθZ方向の6つの方向に移動させてもよい。また、本実施形態においては、駆動システム10は、ボールねじ駆動機構を含むこととしたが、例えば、ボイスコイルモータを含んでもよい。例えば、駆動システム10は、リニアモータを含んでもよいし、平面モータを含んでもよい。
本実施形態において、ステージ9は、内部空間SPにおいて移動可能である。ステージ9は、射出部8の+Z側に配置される。ステージ9は、内部空間SPのうち、射出部8よりも+Z側の空間で移動可能である。ステージ9の少なくとも一部は、射出部8と対向可能である。ステージ9は、保持した測定物Sを、射出部8と対向する位置に配置可能である。ステージ9は、射出部8から射出されたX線XLが通過する経路上に、測定物Sを配置可能である。ステージ9は、射出部8から射出されたX線XLの照射範囲内に、配置可能である。
本実施形態において、検出装置1は、ステージ9の位置を計測する計測システム28を備えている。本実施形態において、計測システム28は、エンコーダシステムを含む。
計測システム28は、テーブル12の回転量(θY方向に関する位置)を計測するロータリーエンコーダ29と、X軸方向に関する第1可動部材13の位置を計測するリニアエンコーダ30と、Y軸方向に関する第2可動部材14の位置を計測するリニアエンコーダ31と、Z軸方向に関する第3可動部材15の位置を計測するリニアエンコーダ32とを有する。
本実施形態において、ロータリーエンコーダ29は、第1可動部材13に対するテーブル12の回転量を計測する。リニアエンコーダ30は、第2可動部材14に対する第1可動部材13の位置(X軸方向に関する位置)を計測する。リニアエンコーダ31は、第3可動部材15に対する第2可動部材14の位置(Y軸方向に関する位置)を計測する。リニアエンコーダ32は、ベース部材26に対する第3可動部材15の位置(Z軸方向に関する位置)を計測する。
ロータリーエンコーダ29は、例えば第1可動部材13に配置されたスケール部材29Aと、テーブル12に配置され、スケール部材29Aの目盛を検出するエンコーダヘッド29Bとを含む。スケール部材29Aは、第1可動部材13に固定されている。エンコーダヘッド29Bは、テーブル12に固定されている。エンコーダヘッド29Bは、スケール部材29A(第1可動部材13)に対するテーブル12の回転量を計測可能である。
リニアエンコーダ30は、例えば第2可動部材14に配置されたスケール部材30Aと、第1可動部材13に配置され、スケール部材30Aの目盛を検出するエンコーダヘッド30Bとを含む。スケール部材30Aは、第2可動部材14に固定されている。エンコーダヘッド30Bは、第1可動部材13に固定されている。エンコーダヘッド30Bは、スケール部材30A(第2可動部材14)に対する第1可動部材13の位置を計測可能である。
リニアエンコーダ31は、第3可動部材15に配置されたスケール部材31Aと、第2可動部材14に配置され、スケール部材31Aの目盛を検出するエンコーダヘッド31Bとを含む。スケール部材31Aは、第3可動部材15に固定されている。エンコーダヘッド31Bは、第2可動部材14に固定されている。エンコーダヘッド31Bは、スケール部材31A(第3可動部材15)に対する第2可動部材14の位置を計測可能である。
リニアエンコーダ32は、ベース部材26に配置されたスケール部材32Aと、第3可動部材15に配置され、スケール部材32Aの目盛を検出するエンコーダヘッド32Bとを含む。スケール部材32Aは、ベース部材26に固定されている。エンコーダヘッド32Bは、第3可動部材15に固定されている。エンコーダヘッド32Bは、スケール部材32A(ベース部材26)に対する第3可動部材15の位置を計測可能である。
検出器4は、内部空間SPにおいて、X線源2及びステージ9よりも+Z側に配置される。検出器4の位置は、所定の位置で固定される。なお、検出器4が移動可能でもよい。
ステージ9は、内部空間SPのうち、X線源2と検出器4との間の空間を移動可能である。
ステージ9は、内部空間SPのうち、X線源2と検出器4との間の空間を移動可能である。
検出器4は、測定物Sを透過した透過X線を含むX線源2からのX線XLが入射する入射面33を有するシンチレータ部34と、シンチレータ部34において発生した光を受光する受光部35とを有する。検出器4の入射面33は、ステージ9に保持された測定物Sと対向可能である。
シンチレータ部34は、X線が当たることによって、そのX線とは異なる波長の光を発生させるシンチレーション物質を含む。受光部35は、光電子倍増管を含む。光電子倍増管は、光電効果により光エネルギーを電気エネルギーに変換する光電管を含む。受光部35は、シンチレータ部34において発生した光を増幅し、電気信号に変換して出力する。
検出器4は、シンチレータ部34を複数有する。シンチレータ部34は、XY平面内において複数配置される。シンチレータ部34は、アレイ状に配置される。検出器4は、複数のシンチレータ部34のそれぞれに接続するように、受光部35を複数有する。なお、検出器4は、入射するX線を、光に変換することなく直接電気信号に変換してもよい。
供給口7は、X線源2の少なくとも一部に、温度調整された気体Gを供給する。本実施形態において、検出装置1は、気体Gの温度を調整する調整装置36を備える。調整装置36は、例えば電力によって作動する。供給口7は、調整装置36からの気体Gを内部空間SPに供給する。
本実施形態において、調整装置36は、チャンバ部材6の外部空間RPに配置される。
本実施形態において、調整装置36は、支持面FRに配置される。調整装置36は、導管37と接続される。導管37は、外部空間RPに配置される。調整装置36とチャンバ部材6とは、離れている。導管37の少なくとも一部とチャンバ部材6とは、離れている。
本実施形態において、調整装置36は、支持面FRに配置される。調整装置36は、導管37と接続される。導管37は、外部空間RPに配置される。調整装置36とチャンバ部材6とは、離れている。導管37の少なくとも一部とチャンバ部材6とは、離れている。
チャンバ部材6は、導管38を有する。導管38は、内部空間SPと外部空間RPとを結ぶように形成される。導管38の一端の開口は、外部空間RPに面するように配置される。導管38の他端の開口は、内部空間SPに面するように配置される。導管38の流路は、導管38の一端の開口と接続される。本実施形態において、導管38の他端の開口が、供給口7として機能する。
本実施形態において、調整装置36は、例えば外部空間RPの気体を取り入れて、その気体の温度を調整する。調整装置36によって温度調整された気体Gは、導管37の流路、及びチャンバ部材6の導管38を介して、供給口7に送られる。供給口7は、X線源2の少なくとも一部と対向するように配置される。供給口7は、調整装置36からの気体GをX線源2の少なくとも一部に供給する。なお、導管37と導管38とは一体でもよいし、導管37と導管38の少なくとも一部とが別の部材でもよい。
図2は、本実施形態に係るX線源2の一例を示す断面図である。図2において、X線源2は、電子を発生するフィラメント39と、電子の衝突又は電子の透過によりX線を発生するターゲット40と、電子をターゲット40に導く導電子部材41とを備えている。また、本実施形態において、X線源2は、導電子部材41の少なくとも一部を収容するハウジング42を備えている。本実施形態において、フィラメント39、導電子部材41、及びターゲット40のそれぞれが、ハウジング42に収容されている。
フィラメント39は、例えばタングステンを含む。フィラメント39に電流が流れ、その電流によってフィラメント39が加熱されると、フィラメント39から電子(熱電子)が放出される。フィラメント39の形状は、先端が尖っており、その尖った部分から電子が放出される。フィラメント39の形状は、コイル状に巻かれている。
ターゲット40は、例えばタングステンを含み、電子の衝突又は電子の透過によりX線を発生する。本実施形態において、X線源2は、所謂、透過型である。本実施形態において、ターゲット40は、電子の透過により、X線を発生する。
例えば、ターゲット40を陽極とし、フィラメント39を陰極として、ターゲット40とフィラメント39との間に電圧が加えられると、フィラメント39から飛び出した熱電子が、ターゲット(陽極)40に向かって加速し、ターゲット40に照射される。これにより、ターゲット40からX線が発生する。
導電子部材41は、フィラメント39とターゲット40との間において、フィラメント39からの電子の通路の周囲の少なくとも一部に配置される。導電子部材41は、例えば集束レンズ、及び対物レンズ等の電子レンズ、若しくは偏光器を含み、フィラメント39からの電子をターゲット40に導く。導電子部材41は、ターゲット40の一部の領域(X線焦点)に電子を衝突させる。ターゲット40において電子が衝突する領域の寸法(スポットサイズ)は、十分に小さい。これにより、実質的に点X線源が形成される。
本実施形態においては、ハウジング42の外面に、供給口7から温度調整された気体Gが供給される。本実施形態において、供給口7は、ハウジング42の外面の少なくとも一部と対向する。本実施形態において、供給口7は、X線源2(ハウジング42)よりも上方(+Y側)に配置される。供給口7は、X線源2の上から、X線源2のハウジング42の外面に気体Gを吹き付ける。
X線源2において、ターゲット40に電子が照射されると、その電子のエネルギーのうち、一部のエネルギーが、X線となり、一部のエネルギーが、熱となる。ターゲット40に対する電子の照射により、ターゲット40、ターゲット40の周囲の空間、及びターゲット40の近傍に配置されている部材の温度が上昇する。
ターゲット40の温度が上昇すると、例えばターゲット40が熱変形したり、ハウジング42が熱変形したり、フィラメント39とターゲット40との相対位置が変動したりする可能性がある。また、ターゲット40を含むX線源2の温度が上昇すると、X線源2が配置されている内部空間SPの温度が変動する可能性がある。また、ターゲット40を含むX線源2の温度が上昇すると、例えばステージ9及び駆動システム10を含むステージ装置3の少なくとも一部が変形したり、ベース部材26が熱変形したり、検出器4が熱変形したりする可能性がある。また、X線源2の温度が上昇すると、X線源2とステージ9との相対位置が変動したり、X線源2と検出器4との相対位置が変動したり、ステージ9と検出器4との相対位置が変動したりする可能性がある。このように、X線源2の温度が変化すると、検出装置1の部材の少なくとも一部が熱変形したり、部材どうしの相対位置が変動したりする可能性がある。その結果、検出装置1の検出精度(判定精度、検査精度、測定精度)が低下する可能性がある。
本実施形態においては、熱を発生するX線源2の少なくとも一部に、温度調整された気体Gが供給されるので、X線源2を含む内部空間SPの部材の少なくとも一部が熱変形したり、内部空間SPの温度が変動したり、内部空間SPの部材どうしの相対位置が変動したりすることが抑制される。
また、本実施形態においては、内部空間SPにおいては、X線源2、ステージ9、及び検出器4等の複数の部材が配置されているが、それらの複数の部材の中でも熱を発生するX線源2の少なくとも一部に、温度調整された気体Gが供給される。したがって、内部空間SPにおいて、温度調整された気体Gが到達する割合は、X線源2、ステージ9、及び検出器4等の複数の部材の中で、X線源2が一番高い。また、本実施形態においては、内部空間SPにおいて、X線源2、ステージ9、及び検出器4等の複数の部材が配置されているが、X線源2の一部に温度調整された気体Gが供給される。本実施形態においては、内部空間SPの中でも、内部空間SPよりも小さい、局所的な空間であるX線源2の周囲の温度を調整することができる。また、内部空間SPにおいて、X線源2、ステージ9、及び検出器4等の複数の部材が配置されているが、その複数の部材の全てに向けて温度調整された気体Gを供給するのではなく、X線源2のうち、温度調整された気体Gが到達する部分のみの温度を調整することができる。
次に、本実施形態に係る検出装置の動作の一例について説明する。
本実施形態においては、図3のフローチャートに示すように、検出装置1のキャリブレーション(ステップSA1)と、測定物Sに対するX線XLの照射及び測定物Sを通過した透過X線の検出(ステップSA2)と、測定物Sの内部構造の算出(ステップSA3)とが実行される。
キャリブレーション(ステップSA1)について説明する。図4は、本実施形態に係るキャリブレーションの一例を示す模式図である。図4に示すように、キャリブレーションにおいて、テーブル12に測定物Sとは異なる基準部材Rが保持される。また、キャリブレーションにおいて、供給口7から温度調整された気体GがX線源2の少なくとも一部に供給される。温度調整された気体Gが供給口7からX線源2に供給されることによって、その気体Gによって、X線源2を含む内部空間SPの温度が調整される。
以下の説明において、供給口7から供給された気体Gによって調整された、X線源2を含む内部空間SPの温度を適宜、所定温度Ta、と称する。
図4に示すように、本実施形態において、基準部材Rは、球体である。基準部材Rの外形(寸法)は、既知である。基準部材Rは、熱変形が抑制された物体である。基準部材Rは、少なくとも測定物Sよりも熱変形が抑制された物体である。内部空間SPにおいて温度が変化しても、基準部材Rの外形(寸法)は、実質的に変化しない。なお、本実施形態では、基準部材Rの形状は球体に限られない。
制御装置5は、計測システム28でステージ9の位置を計測しつつ、駆動システム10を制御して、基準部材Rを保持したステージ9の位置を調整する。制御装置5は、基準位置Prに基準部材Rが配置されるように、ステージ9の位置を調整する。
制御装置5は、供給口7からの気体Gの供給の少なくとも一部と並行して、X線源2からX線を射出するために、フィラメント39に電流を流す。これにより、フィラメント39が加熱され、フィラメント39から電子が放出される。フィラメント39から放出された電子は、ターゲット40に照射される。これにより、ターゲット40からX線が発生する。
X線源2から発生したX線XLは、基準部材Rに照射される。所定温度Taにおいて、基準部材RにX線源2からのX線XLが照射されると、その基準部材Rに照射されたX線XLは、基準部材Rを透過する。基準部材Rを透過した透過X線は、検出器4の入射面33に入射する。検出器4は、基準部材Rを透過した透過X線を検出する。所定温度Taにおいて、検出器4は、基準部材Rを透過した透過X線に基づいて得られた基準部材Rの像を検出する。本実施形態において、所定温度Taにおいて得られる基準部材Rの像の寸法(大きさ)は、寸法Waである。検出器4の検出結果は、制御装置5に出力される。
制御装置5は、基準部材Rの像の寸法及び基準部材Rの寸法に基づいて、X線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置を算出する。また、本実施形態においては、球体は一つであるが、球体を複数用いてもよい。球体を複数用いる場合、例えば、Y軸方向及びZ軸方向の一方又は両方において互いの球体の位置を異ならせてもよい。また、球体を複数用いる場合、基準部材Rの像ではなく、基準部材R同士の距離に基づいて、X線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置を算出してもよい。また、基準部材R同士の距離の算出は、基準部材Rの中心位置同士の距離でも、基準部材Rの外形の所定の位置同士の距離でもよい。
本実施形態において、内部空間SPの温度Tが変化すると、透過X線に基づいて得られる像の寸法(大きさ)が変化する。なお、透過X線に基づいて得られる像の寸法とは、検出器4が取得する像の寸法であり、例えば、入射面33に形成される像の寸法を含む。
例えば、温度Tが変化すると、X線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置(Z軸方向に関する相対位置)が変動する。例えば、内部空間SPが基準温度(理想温度、目標温度)Trである場合、基準位置Prに配置されている基準部材Rに照射されたX線XLに基づいて検出器4が取得する像の寸法は、基準寸法Wrとなる。
一方、内部空間SPが基準温度Trとは異なる温度TXである場合、例えばX線源2、ステージ9、検出器4、ベース部材26(スケール部材32A)、及びチャンバ部材6の少なくとも一部が熱変形し、X線源2と、ステージ9に保持されている基準部材Rと、検出器4との相対位置が変動する可能性がある。その結果、例えば、基準部材Rが基準位置Prに配置されるように、計測システム28の計測結果に基づいてステージ9の位置が調整されても、実際には、基準部材Rは、基準位置Prに配置されない可能性がある。換言すれば、内部空間SPが温度TXである場合、基準部材Rは、基準位置Prとは異なる位置PXに配置される可能性がある。なお、位置PXは、X線源2及び検出器4の少なくとも一方に対する基準部材Rの相対位置を含む。
また、内部空間SPが温度TXであり、X線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置が変動すると、検出器4が取得する像の寸法WXは、基準寸法Wrとは異なる。
本実施形態において、制御装置5は、記憶装置を含む。記憶装置には、内部空間SPの温度Tと、その温度Tにおいて基準部材Rに照射されたX線XLのうち基準部材Rを通過した透過X線に基づいて得られる基準部材Rの像(画像)の寸法(大きさ)との関係が記憶されている。
また、上述のように、内部空間SPの温度Tの変化に伴って、X線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置が変化する。また、その相対位置の変化に伴って、検出器4が取得する像の寸法が変化する。記憶装置には、相対位置と像の寸法との関係も記憶されている。
なお、記憶装置に記憶されている情報は、予備実験及びシミュレーションの少なくとも一方により求められる。
したがって、制御装置5は、記憶装置に記憶されている情報と、検出器4によって取得された基準部材Rの像の寸法とに基づいて、温度TにおけるX線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置を算出することができる。
例えば、内部空間SPが所定温度Taである場合、制御装置5は、記憶装置に記憶されている情報と、検出器4によって取得された基準部材Rの像の寸法Waとに基づいて、その所定温度TaにおけるX線源2と基準部材Rと検出器4との相対位置を算出することができる。
キャリブレーションが終了した後、測定物Sの検出が行われる(ステップSA2)。図5は、本実施形態に係る検出の一例を示す模式図である。図5に示すように、検出において、テーブル12に測定物Sが保持される。制御装置5は、ステージ装置3を制御して、測定物SをX線源2と検出器4との間に配置する。
また、検出において、供給口7から温度調整された気体GがX線源2の少なくとも一部に供給される。温度調整された気体Gが供給口7からX線源2に供給されることによって、その気体Gによって、X線源2を含む内部空間SPの温度が調整される。
制御装置5は、内部空間SPが所定温度Taになるように、供給口7から温度調整された気体Gを、X線源2を含む内部空間SPに供給する。
制御装置5は、計測システム28でステージ9の位置を計測しつつ、駆動システム10を制御して、測定物Sを保持したステージ9の位置を調整する。
制御装置5は、供給口7からの気体Gの供給の少なくとも一部と並行して、X線源2からX線を射出するために、フィラメント39に電流を流す。これにより、フィラメント39が加熱され、フィラメント39から電子が放出される。フィラメント39から放出された電子は、ターゲット40に照射される。これにより、ターゲット40からX線が発生する。
X線源2から発生したX線XLの少なくとも一部は、測定物Sに照射される。所定温度Taにおいて、測定物SにX線源2からのX線XLが照射されると、その測定物Sに照射されたX線XLの少なくとも一部は、測定物Sを透過する。測定物Sを透過した透過X線は、検出器4の入射面33に入射する。検出器4は、測定物Sを透過した透過X線を検出する。所定温度Taにおいて、検出器4は、測定物Sを透過した透過X線に基づいて得られた測定物Sの像を検出する。本実施形態において、所定温度Taにおいて得られる測定物Sの像の寸法(大きさ)は、寸法Wsである。検出器4の検出結果は、制御装置5に出力される。
本実施形態において、制御装置5は、所定温度Taにおいて測定物Sに照射されたX線XLのうち、測定物Sを通過した透過X線の検出結果を、キャリブレーションの結果を用いて補正する。
例えば、制御装置5は、所定温度Taにおいて得られた測定物Sの像が、基準温度Trにおいて得られる像となるように、その所定温度Taにおいて得られた測定物Sの像を補正する。
例えば、制御装置5は、所定温度Taにおいて得られた測定物Sの像の寸法Wsである場合、その寸法Wsに、補正値であるWr/Waを乗ずる。すなわち、制御装置5は、演算Ws×(Wr/Wa)を実行する。これにより、制御装置5は、内部空間SPの実際の温度が所定温度Taの場合でも、基準温度Trにおける測定物Sの像(像の寸法)を算出することができる。
本実施形態において、制御装置5は、測定物SにおけるX線源2からのX線XLの照射領域を変えるために、測定物Sの位置を変えながら、その測定物SにX線源2からのX線XLを照射する。すなわち、制御装置5は、複数の測定物Sの位置毎で、測定物SにX線源2からのX線XLを照射し、その測定物Sを透過した透過X線を、検出器4で検出する。
本実施形態において、制御装置5は、測定物Sを保持したテーブル12を回転して、X線源2に対する測定物Sの位置を変えることによって、測定物SにおけるX線源2からのX線XLの照射領域を変える。
すなわち、本実施形態において、制御装置5は、測定物Sを保持したテーブル12を回転させながら、その測定物SにX線XLを照射する。テーブル12の各位置(各回転角度)において測定物Sを通過した透過X線(X線透過データ)は、検出器4に検出される。
検出器4は、各位置における測定物Sの像を取得する。
検出器4は、各位置における測定物Sの像を取得する。
制御装置5は、検出器4の検出結果から、測定物の内部構造を算出する(ステップSA3)。本実施形態において、制御装置5は、測定物Sの各位置(各回転角度)のそれぞれにおいて測定物Sを通過した透過X線(X線透過データ)に基づく測定物Sの像を取得する。すなわち、制御装置5は、測定物Sの像を複数取得する。
制御装置5は、測定物Sを回転させつつその測定物SにX線XLを照射することにより得られた複数のX線透過データ(像)に基づいて演算を行って、測定物Sの断層画像を再構成して、測定物Sの内部構造の三次元データ(三次元構造)を取得する。これにより、測定物Sの内部構造が算出される。測定物の断層画像の再構成方法としては、例えば、逆投影法、フィルタ補正逆投影法、及び逐次近似法が挙げられる。逆投影法及びフィルタ補正逆投影法に関しては、例えば、米国特許出願公開第2002/0154728号明細書に記載されている。また、逐次近似法に関しては、例えば、米国特許出願公開第2010/0220908号明細書に記載されている。
次に、上述した検出装置1を備えた構造物製造システムについて説明する。
以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成部分については同一の符号を付し、その説明を簡略若しくは省略する。
図6は、構造物製造システム200のブロック構成図である。構造物製造システム200は、上述の検出装置1と、成形装置120と、制御装置(検査装置)130と、リペア装置140とを備える。本実施形態においては、構造物製造システム200は、自動車のドア部分、エンジン部品、ギア部品、及び回路基板を備える電子部品等の成形品を作成する。
設計装置110は、構造物の形状に関する設計情報を作成し、作成した設計情報を成形装置120に送信する。また、設計装置110は、作成した設計情報を制御装置130の後述する座標記憶部131に記憶させる。ここで、設計情報とは、構造物の各位置の座標を示す情報である。成形装置120は、設計装置110から入力された設計情報に基づいて上記構造物を作製する。成形装置120の成形工程は、鋳造、鍛造、及び切削の少なくとも一つを含む。
検出装置1は、測定した座標を示す情報を制御装置130へ送信する。制御装置130は、座標記憶部131と、検査部132とを備える。座標記憶部131には、設計装置110により設計情報が記憶される。検査部132は、座標記憶部131から設計情報を読み出す。検査部132は、検出装置1から受信した座標を示す情報から、作成された構造物を示す情報(形状情報)を作成する。検査部132は、検出装置1から受信した座標を示す情報(形状情報)と座標記憶部131から読み出した設計情報とを比較する。検査部132は、比較結果に基づいて、構造物が設計情報通りに成形されたか否かを判定する。換言すれば、検査部132は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する。検査部132は、構造物が設計情報通りに成形されていない場合、修復可能であるか否か判定する。修復できる場合、検査部132は、比較結果に基づいて、不良部位と修復量を算出し、リペア装置140に不良部位を示す情報と修復量を示す情報とを送信する。
リペア装置140は、制御装置130から受信した不良部位を示す情報と修復量を示す情報とに基づいて、構造物の不良部位を加工する。
図7は、構造物製造システム200による処理の流れを示したフローチャートである。まず、設計装置110が、構造物の形状に関する設計情報を作製する(ステップS101)。次に、成形装置120は、設計情報に基づいて上記構造物を作製する(ステップS102)。次に、検出装置1は構造物の形状に関する座標を測定する(ステップS103))。次に制御装置130の検査部132は、検出装置1から作成された構造物の形状情報と、上記設計情報とを比較することにより、構造物が設計情報通りに作成された否かを検査する(ステップS104)。
次に、制御装置130の検査部132は、作成された構造物が良品であるか否かを判定する(ステップS105)。作成された構造物が良品である場合(ステップS106 YES)、構造物製造システム200はその処理を終了する。一方、作成された構造物が良品でない場合(ステップS106 NO)、制御装置130の検査部132は、作成された構造物が修復できるか否か判定する(ステップS107)。
作成された構造物が修復できる場合(ステップS107 YES)、リペア装置140は、構造物の再加工を実施し(ステップS108)、ステップS103の処理に戻る。一方、作成された構造物が修復できない場合(ステップS107 YES)、構造物製造システム200はその処理を終了する。以上で、本フローチャートの処理を終了する。
以上により、上記の実施形態における検出装置1が構造物の座標を正確に測定することができるので、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した検出装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
なお、構造物製造システム200が製造する構造物は、検出装置1における前述の測定物Sと同義である。以下の説明において、「測定物S」として説明する。
次に、図8を参照し、制御装置130の詳細について説明する。
図8は、制御装置130の構成を示す構成図である。
この図8には、制御装置130の他、検出装置1と設計装置110とが合わせて示されている。制御装置130には、検出装置1から測定物Sを測定した結果が供給される。制御装置130には、設計装置110から測定物Sの設計情報が供給される。以下、このような制御装置130について、本実施形態における一実施態様を示す。
図8は、制御装置130の構成を示す構成図である。
この図8には、制御装置130の他、検出装置1と設計装置110とが合わせて示されている。制御装置130には、検出装置1から測定物Sを測定した結果が供給される。制御装置130には、設計装置110から測定物Sの設計情報が供給される。以下、このような制御装置130について、本実施形態における一実施態様を示す。
制御装置130は、記憶部130M、検査部132、通信処理部134、及び、通信処理部136を備える。
記憶部130Mは、前述の座標記憶部131、推定情報記憶部133、検出情報記憶部135を備える。
検出情報記憶部135は、各々の照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報(検出情報Dact_k)を記憶する。以下、本実施形態の記載において、各々のX線SLの照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された第1の情報を、「検出情報Dact_k」と示す場合がある。kは、上記のX線SLの照射方向を識別する識別子である。
複数の第1の情報(検出情報Dact_k)は、測定物Sに対してX線XLを複数の方向から投影して、各々の方向毎に測定物Sを透過した透過X線の少なくとも一部を検出した透過X線に基づいて生成される。
記憶部130Mは、前述の座標記憶部131、推定情報記憶部133、検出情報記憶部135を備える。
検出情報記憶部135は、各々の照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報(検出情報Dact_k)を記憶する。以下、本実施形態の記載において、各々のX線SLの照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された第1の情報を、「検出情報Dact_k」と示す場合がある。kは、上記のX線SLの照射方向を識別する識別子である。
複数の第1の情報(検出情報Dact_k)は、測定物Sに対してX線XLを複数の方向から投影して、各々の方向毎に測定物Sを透過した透過X線の少なくとも一部を検出した透過X線に基づいて生成される。
推定情報記憶部133は、座標記憶部131に記憶されている測定物Sの座標情報を含む設計情報に基づいて生成された複数の第2の情報(推定情報Dest_k)を記憶する。
複数の第2の情報(推定情報Dest_k)は、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された情報である。以下、本実施形態の記載において、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された第2の情報を、「推定情報Dest_k」と示す場合がある。kは、上記透過X線の投影方向を識別する識別子である。
第2の情報(推定情報Dest_k)は、第1の情報(検出情報Dact_k)が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定した透過X線に基づいて生成される。この測定物モデルは、測定物Sの設計情報に基づいてモデル化されたものである。
複数の第2の情報(推定情報Dest_k)は、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された情報である。以下、本実施形態の記載において、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された第2の情報を、「推定情報Dest_k」と示す場合がある。kは、上記透過X線の投影方向を識別する識別子である。
第2の情報(推定情報Dest_k)は、第1の情報(検出情報Dact_k)が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定した透過X線に基づいて生成される。この測定物モデルは、測定物Sの設計情報に基づいてモデル化されたものである。
通信処理部134は、設計装置110に対する通信の通信処理をする。通信処理部134は、設計装置110との通信処理により取得した、測定物Sの座標情報を含む設計情報、を座標記憶部131に記憶させる。
通信処理部136は、検出装置1に対する通信の通信処理をする。通信処理部136は、検出装置1との通信処理により取得した、前述の複数の第1の情報(検出情報Dact_k)を検出情報記憶部135に記憶させる。
通信処理部136は、検出装置1に対する通信の通信処理をする。通信処理部136は、検出装置1との通信処理により取得した、前述の複数の第1の情報(検出情報Dact_k)を検出情報記憶部135に記憶させる。
検査部132は、各々のX線SLの照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報(検出情報Dact_k)と、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報(推定情報Dest_k)と、に基づいて、測定物Sの状態を検出する。なお、検査部132が参照する検出情報Dact_kと推定情報Dest_kは、前述の記憶部130Mにおける検出情報記憶部135と推定情報記憶部133とにそれぞれ記憶されている。
このような検査部132は、推定部1321と判定部1322とを備える。
(推定部1321が行う推定処理)
まず、推定部1321について説明する。推定部1321は、上記の推定情報Dest_kを生成する。推定部1321は、座標記憶部131に記憶されている測定物Sの座標情報を含む設計情報に基づいて、各々の投影方向毎に推定した透過X線に応じた推定情報Dest_kを生成する。上記の複数の推定情報Dest_kは、測定物Sの設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルを透過した透過X線に基づいて生成される。
推定部1321は、推定情報Dest_kの生成において、測定物Sの設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、検出情報Dact_kが生成された透過X線の投影方向kと同じ方向の投影方向kに向けてX線SLを投影した場合について推定する。また、推定部1321は、投影したX線SLが測定物モデルを透過する透過X線による投影像を推定し、推定した透過X線に基づいて推定情報Dest_kを生成する。
まず、推定部1321について説明する。推定部1321は、上記の推定情報Dest_kを生成する。推定部1321は、座標記憶部131に記憶されている測定物Sの座標情報を含む設計情報に基づいて、各々の投影方向毎に推定した透過X線に応じた推定情報Dest_kを生成する。上記の複数の推定情報Dest_kは、測定物Sの設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルを透過した透過X線に基づいて生成される。
推定部1321は、推定情報Dest_kの生成において、測定物Sの設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、検出情報Dact_kが生成された透過X線の投影方向kと同じ方向の投影方向kに向けてX線SLを投影した場合について推定する。また、推定部1321は、投影したX線SLが測定物モデルを透過する透過X線による投影像を推定し、推定した透過X線に基づいて推定情報Dest_kを生成する。
推定部1321は、推定処理を以下に示す方法により行う。
例えば、推定部1321は、推定した透過X線の強度に基づいて推定情報Dest_kを生成する。
また、例えば、推定部1321は、ボケのある推定画像を構築し、ボケのある画像同士で判定してもよい(比較の第1の方法)。ボケのある推定画像を構築する場合、推定部1321は、X線源2の発光点の分布に応じた推定情報Dest_kを構築する。検出装置1におけるX線源2の発光点は、X線源2の射出部8上の一点に定まらず、射出部8上に分布する。その結果、検出装置1において検出される透過X線には、測定物Sの像の輪郭が不鮮明となるボケが生じる。そこで、推定部1321は、X線源2の発光点の分布に応じて生じる測定物Sの像の輪郭のボケを推定した推定情報Dest_kを構築する。X線源2の発光点の分布に応じた推定情報Dest_kを構築するために、推定部1321は、X線源2の発光点がX線源2の射出部8上の一点に定まっている場合に得られる像の情報を算出する。推定部1321は、算出した像の情報に畳み込み演算処理(自己相関演算処理)を行うことによりX線源2の発光点の分布に応じた推定情報Dest_kを得る。
例えば、推定部1321は、推定した透過X線の強度に基づいて推定情報Dest_kを生成する。
また、例えば、推定部1321は、ボケのある推定画像を構築し、ボケのある画像同士で判定してもよい(比較の第1の方法)。ボケのある推定画像を構築する場合、推定部1321は、X線源2の発光点の分布に応じた推定情報Dest_kを構築する。検出装置1におけるX線源2の発光点は、X線源2の射出部8上の一点に定まらず、射出部8上に分布する。その結果、検出装置1において検出される透過X線には、測定物Sの像の輪郭が不鮮明となるボケが生じる。そこで、推定部1321は、X線源2の発光点の分布に応じて生じる測定物Sの像の輪郭のボケを推定した推定情報Dest_kを構築する。X線源2の発光点の分布に応じた推定情報Dest_kを構築するために、推定部1321は、X線源2の発光点がX線源2の射出部8上の一点に定まっている場合に得られる像の情報を算出する。推定部1321は、算出した像の情報に畳み込み演算処理(自己相関演算処理)を行うことによりX線源2の発光点の分布に応じた推定情報Dest_kを得る。
推定部1321による具体的な推定方法を示す。この推定処理に先立ち、測定部Sを配置する空間を複数の区画に分割(離散化、細分化)する。推定部1321は、この複数の区画にそれぞれ対応させた吸収係数を、座標記憶部131に記憶されている測定物Sの設計情報に基づいて、各区画を満たす物質の吸収係数に基づいて設定する。吸収係数は、物質の種類と状態とに応じて定められるX線の吸収量を示す定数である。
推定部1321は、X線SLを照射するX線源2から、透過X線として推定される位置までの経路に配置されている複数の区画にそれぞれ対応させて設定されている吸収係数に基づいて、透過X線の分布を推定する。
ここで、離散化され区画に対応付けられている吸収係数を連続的な情報として近似する処理について説明する。離散化された区画に満たされた空間を透過X線が通過するのであるが、透過X線として推定される位置が、常に区画の中心(代表位置)を通過するとは限らない。そのため、区画の代表位置に対応付けられた吸収係数では、誤差が生じる場合がある。そこで、透過X線の分布を推定するにあたり、隣接する複数の区画に設定されている吸収係数に基づいて、透過X線とそれぞれの区画の代表位置との距離に応じた重み付け平均処理を行い算出する。このような重み付け演算処理を行うことにより、設定された吸収係数からの内挿補間処理ができる。
ここで、離散化され区画に対応付けられている吸収係数を連続的な情報として近似する処理について説明する。離散化された区画に満たされた空間を透過X線が通過するのであるが、透過X線として推定される位置が、常に区画の中心(代表位置)を通過するとは限らない。そのため、区画の代表位置に対応付けられた吸収係数では、誤差が生じる場合がある。そこで、透過X線の分布を推定するにあたり、隣接する複数の区画に設定されている吸収係数に基づいて、透過X線とそれぞれの区画の代表位置との距離に応じた重み付け平均処理を行い算出する。このような重み付け演算処理を行うことにより、設定された吸収係数からの内挿補間処理ができる。
推定部1321は、推定した透過X線に基づいて生成された推定情報Dest_kを生成する。
推定部1321は、測定物Sの座標情報を含む設計情報に基づいて、各々の投影方向毎に推定した透過X線に応じて生成した推定情報Dest_kを、推定情報記憶部133に記憶させる。
推定部1321は、上記の推定処理を以下に示す判定処理に先立ち行う。例えば、推定部1321は、上記ステップS101の設計処理を終えた後、上記の推定処理をステップS101の設計処理の一部として行う。又は、推定部1321は、上記ステップS104の検査処理において行う判定処理に先立ち、上記の推定処理を行うこととしてもよい。
推定部1321は、測定物Sの座標情報を含む設計情報に基づいて、各々の投影方向毎に推定した透過X線に応じて生成した推定情報Dest_kを、推定情報記憶部133に記憶させる。
推定部1321は、上記の推定処理を以下に示す判定処理に先立ち行う。例えば、推定部1321は、上記ステップS101の設計処理を終えた後、上記の推定処理をステップS101の設計処理の一部として行う。又は、推定部1321は、上記ステップS104の検査処理において行う判定処理に先立ち、上記の推定処理を行うこととしてもよい。
(ステップS104において判定部1322が行う判定処理)
次に、判定部1322について説明する。
判定部1322は、各々のX線SLの照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報(検出情報Dact_k)と、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報(推定情報Dest_k)と、に基づいて、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する。なお、上記の所定の吸収係数は、測定対象の設計情報に基づいて定められている。
次に、判定部1322について説明する。
判定部1322は、各々のX線SLの照射方向毎に検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報(検出情報Dact_k)と、各々の投影方向毎に推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報(推定情報Dest_k)と、に基づいて、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する。なお、上記の所定の吸収係数は、測定対象の設計情報に基づいて定められている。
また、判定部1322は、ステージ9の方向情報を検出するロータリーエンコーダ29等によって検出された角度情報によって生成された方向情報に応じて、第1の情報(検出情報Dact_k)における第1の基準方向と、第2の情報(推定情報Dest_k)における第2の基準方向とを調整する。判定部1322は、第1の基準方向と第2の基準方向とを調整して同じ方向の情報に基づいて判定するように、第1の情報(検出情報Dact_k)と第2の情報(推定情報Dest_k)の角度を選択する。
また、この判定部1322は、検出情報Dact_kに基づいて上記判定を行うことができ、検出情報Dact_kに基づいた再構築処理を必要としない。これにより、判定部1322は、再構築処理の結果に含まれる偽造に影響されることなく判定することができる。
判定部1322が行う判定処理を以下に示す(判定処理1)から(判定処理10)の中から定めることができる。
(判定処理1)判定部1322は、X線SLの投影方向がそれぞれ同じ検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差に基づいて、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する。
判定処理1の場合、判定部1322は、投影方向が同じ方向のX線SLに基づいた期待値として生成した推定情報Dest_kと、検出情報Dact_kとの差を算出する。判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていると判定する。一方、判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていないと判定する。
判定処理1の場合、判定部1322は、投影方向が同じ方向のX線SLに基づいた期待値として生成した推定情報Dest_kと、検出情報Dact_kとの差を算出する。判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていると判定する。一方、判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていないと判定する。
(判定処理2)判定部1322は、X線SLの投影方向がそれぞれ同じ検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差に基づいて、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを、複数組の検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとで判定する。
判定処理2の場合、判定部1322は、投影方向が同じ方向のX線SLに基づいた期待値として生成した推定情報Dest_kと、検出情報Dact_kとを組み合わせた検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの組が複数設けられている。判定部1322は、設けられている複数組の検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとに基づいて判定する。
判定処理2の場合、判定部1322は、投影方向が同じ方向のX線SLに基づいた期待値として生成した推定情報Dest_kと、検出情報Dact_kとを組み合わせた検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの組が複数設けられている。判定部1322は、設けられている複数組の検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとに基づいて判定する。
(判定処理3)判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの組が複数設けられており、複数組のうちの何れかの組の検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差が、予め定められた所定の値より大きい組があるか否かで判定する。
判定処理3の場合、判定部1322は、判定対象とする複数組の全ての組の推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていると判定する。一方、判定部1322は、判定対象とする組のいずれかの組の推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていないと判定する。
判定処理3の場合、判定部1322は、判定対象とする複数組の全ての組の推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていると判定する。一方、判定部1322は、判定対象とする組のいずれかの組の推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていないと判定する。
(判定処理4)判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差が、予め定められた所定の値より大きいか否かを判定する。
判定処理4の場合、判定部1322は、期待値として生成した推定情報Dest_kと、検出情報Dact_kとの差を算出する。判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていると判定する。判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていないと判定する。
判定処理4の場合、判定部1322は、期待値として生成した推定情報Dest_kと、検出情報Dact_kとの差を算出する。判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていると判定する。判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされていないと判定する。
(判定処理5)判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差が所定の値より大きいと判定した位置に、測定物Sの一部に吸収係数が不連続となる箇所があると判定する。
判定処理5の場合、判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの一部に吸収係数が不連続となる箇所があると判定する。一方、判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの一部に吸収係数が不連続となる箇所がないと判定する。
判定処理5の場合、判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより大きい場合には、測定物Sの一部に吸収係数が不連続となる箇所があると判定する。一方、判定部1322は、推定情報Dest_kと検出情報Dact_kとの差が、予め定められる所定の大きさより小さい場合には、測定物Sの一部に吸収係数が不連続となる箇所がないと判定する。
(判定処理6)判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差に基づいて、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する。
判定処理6の場合、要するに、判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差に基づいて判定する。この判定により、判定部1322は、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定してもよい。
判定処理6の場合、要するに、判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差に基づいて判定する。この判定により、判定部1322は、測定物Sの所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定してもよい。
(判定処理7)また、判定部1322は、上記の不連続な箇所を判定した結果(判定処理6)により、測定物Sの一部にある吸収係数が不連続となる箇所を、測定物Sの欠陥箇所と判定してもよい。
(判定処理8)判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとに基づいて判定した結果により、測定物Sに含まれる欠陥領域の範囲を判定してもよい。
例えば、判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差が所定の値よりも大きく、かつ、上記の差が生じている領域が検出情報Dest_kによって示されている範囲の中に検出されているか否かによって判定する。
例えば、判定部1322は、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差が所定の値よりも大きく、かつ、上記の差が生じている領域が検出情報Dest_kによって示されている範囲の中に検出されているか否かによって判定する。
(判定処理9)また、上記の判定(判定処理8)の結果により、検出情報Dact_kと推定情報Dest_kとの差が所定の値よりも大きい場合、判定部1322は、それらの投影方向(k)とは異なる方向(k’)からの情報に基づいて欠陥領域の大きさを検出してもよい。
判定部1322は、投影方向(k)とは異なる方向(k’)からの情報である、検出情報Dact_k’と推定情報Dest_k’の差分情報を用いて、検出情報Dact_kを検出した場合のX線SLの投影方向(k)に沿って欠陥領域がどれだけ広がっているかを検出してもよい。
判定部1322は、投影方向(k)とは異なる方向(k’)からの情報である、検出情報Dact_k’と推定情報Dest_k’の差分情報を用いて、検出情報Dact_kを検出した場合のX線SLの投影方向(k)に沿って欠陥領域がどれだけ広がっているかを検出してもよい。
(判定処理10)判定部1322は、欠陥領域として検出された範囲の大きさが予め定められた所定の値より大きいか否かを判定(判定処理9)し、範囲の大きさが所定の値より大きいと判定した場合、測定物Sの一部に欠陥があると判定する。一方、判定部1322は、欠陥領域として検出された範囲の大きさが予め定められた所定の値より小さいと判定した場合、測定物Sの一部に欠陥がないと判定してもよい。
以上に示したように、判定部1322は、(判定処理1)から(判定処理10)として示された判定処理の何れか、又は、複数の組み合わせにより判定処理を行うことができる。
以上により、上記の実施形態における制御装置130は、測定部Sの状態の判定において、判定精度の低下を抑制して、測定部Sの状態を判定することができる。
また、これにより、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
以上により、上記の実施形態における制御装置130は、測定部Sの状態の判定において、判定精度の低下を抑制して、測定部Sの状態を判定することができる。
また、これにより、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
<第2実施形態>
図1から図8を参照し、第2実施形態について説明する。
前述の第1実施形態においては、判定部1322が行う判定において、いわゆるボケのある推定画像を構築し、ボケのある画像同士で判定する方法(比較の第1の方法)を示した。第2実施形態においては、判定部1322が行う判定において、検出画像に含まれるいわゆるボケを低減する補正を行い、ボケを低減した検出画像に基づいて判定する方法(比較の第2の方法)を示す。
前述の第1実施形態においては、判定部1322が行う判定において、いわゆるボケのある推定画像を構築し、ボケのある画像同士で判定する方法(比較の第1の方法)を示した。第2実施形態においては、判定部1322が行う判定において、検出画像に含まれるいわゆるボケを低減する補正を行い、ボケを低減した検出画像に基づいて判定する方法(比較の第2の方法)を示す。
図1から図8に示される検出装置1は、制御装置130を備えるものであってもよい。
このような検出装置1の制御装置5(検出部)は、測定物Sに対してX線源2と反対側に配置された検出器4により検出された情報(検出した透過X線の強度)に基づいて、検出情報Dact_kを生成する。
更に、制御装置5(検出部)は、X線源2の発光点の分布に応じて検出情報Dact_kを補正する。例えば、制御装置5(検出部)は、検出器4が検出した透過X線の強度に基づいた検出画像に含まれている(測定物Sの)像の輪郭を補正して鮮明な検出画像にする。この補正処理において、制御装置5(検出部)は、像の輪郭における、いわゆるボケを低減するように補正して第1の情報を生成する。
判定部1322は、第1の情報(補正された検出情報Dact_k)と推定情報Dest_kとに基づいて判定する(比較の第2の方法)。
このような検出装置1の制御装置5(検出部)は、測定物Sに対してX線源2と反対側に配置された検出器4により検出された情報(検出した透過X線の強度)に基づいて、検出情報Dact_kを生成する。
更に、制御装置5(検出部)は、X線源2の発光点の分布に応じて検出情報Dact_kを補正する。例えば、制御装置5(検出部)は、検出器4が検出した透過X線の強度に基づいた検出画像に含まれている(測定物Sの)像の輪郭を補正して鮮明な検出画像にする。この補正処理において、制御装置5(検出部)は、像の輪郭における、いわゆるボケを低減するように補正して第1の情報を生成する。
判定部1322は、第1の情報(補正された検出情報Dact_k)と推定情報Dest_kとに基づいて判定する(比較の第2の方法)。
上記の制御装置5(検出部)による、X線源2の発光点の分布に応じて検出情報Dact_kを補正する処理には、輪郭補正処理(輪郭強調処理)を適用することができる。X線源2の発光点の大きさに応じて、補正処理の範囲と補正量を定めることにより、像の輪郭が補正された鮮明な画像を得ることができる。
以上により、上記の実施形態における制御装置130は、測定部Sの状態の判定において、判定精度の低下を抑制して、測定部Sの状態を判定することができる。
また、これにより、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
以上により、上記の実施形態における制御装置130は、測定部Sの状態の判定において、判定精度の低下を抑制して、測定部Sの状態を判定することができる。
また、これにより、構造物製造システム200は、作成された構造物が良品であるか否か判定することができる。また、構造物製造システム200は、構造物が良品でない場合、構造物の再加工を実施し、修復することができる。
また、本実施形態によれば、原理的になくすことができなかった逆投影法による再構築処理によって生じてしまう、物体の内部の状態と異なる像(偽像)に影響されることなく、偽像の無い画像に基づいて測定部Sの状態の判定を行うことができる。これにより、制御装置130は、判定精度の低下を抑制して、測定部Sの状態を判定することができる。
また、逆投影法による再構築処理においては、多大な計算時間を要するものであったが、再構築処理を不要とすることにより、より高速に判定処理を行うことができる。
また、逆投影法による再構築処理においては、多大な計算時間を要するものであったが、再構築処理を不要とすることにより、より高速に判定処理を行うことができる。
なお、上述の各実施形態においては、検出装置1がX線源を有することとしたが、X線源が検出装置1に対する外部装置でもよい。換言すれば、X線源が検出装置の少なくとも一部を構成しなくてもよい。
なお、上述の各実施形態において、測定物Sは産業用部品に限られず、例えば人体でもよい。また、上述の各実施形態において、検出装置1が医療用に用いられてもよい。
上述の各実施形態においては、X線源と検出装置を所定の位置に固定し、ステージを回転させ、測定物Sの像を取得しているが、走査方法はこれに限られない。X線源及び検出装置の一方が所定の位置に固定され、他方が移動可能でもよい。また、X線源及び検出装置の両方が移動可能でもよい。
なお、上述の各実施形態の要件は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。また、法令で許容される限りにおいて、上述の各実施形態及び変形例で引用した検出装置などに関する全ての公開公報及び米国特許の開示を援用して本文の記載の一部とする。
1…検出装置、2…X線源、3…ステージ装置(ステージ駆動部)、4…検出器、
5…制御装置(検出部)、110…設計装置、130…制御装置、131M…記憶部、
132…検査部、1321…推定部1321…判定部、S…測定物、XL…X線。
5…制御装置(検出部)、110…設計装置、130…制御装置、131M…記憶部、
132…検査部、1321…推定部1321…判定部、S…測定物、XL…X線。
Claims (24)
- 測定物に対してX線を複数の方向から投影して、各々の方向毎に前記測定物を透過した透過X線の少なくとも一部を検出して、各々の照射方向毎に前記検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報と、
前記測定物の設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、前記第1の情報が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が前記測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定し、各々の投影方向毎に前記推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報と、
に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記設計情報に基づいて定められる所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する判定部を備える装置。 - 前記判定部は、
前記X線の投影方向がそれぞれ同じ前記第1の情報と前記第2の情報との差に基づいて、前記測定物の所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する、
請求項1に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記X線の投影方向がそれぞれ同じ前記第1の情報と前記第2の情報との差に基づいて、前記測定物の所定の領域が所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを複数組の第1の情報と第2の情報で判定し、
何れかの組の第1の情報と第2の情報との差が、予め所定の値より大きい組があるかどうかで判定する、
請求項2に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記第1の情報と前記第2の情報との差が、予め定められた所定の値より大きいか否かを判定する、
請求項2に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記第1の情報と前記第2の情報との差が前記所定の値より大きいと判定した位置に、前記測定物の一部に前記吸収係数が不連続となる箇所があると判定する、
請求項3又は4に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記第1の情報と前記第2の情報との差に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する、
請求項3から5に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記測定物の一部にある前記吸収係数が不連続となる箇所を、前記測定物の欠陥箇所と判定する、
請求項1から6に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記第1の情報と前記第2の情報とに基づいて、前記測定物に含まれる欠陥領域の範囲を判定する、
請求項1から7に記載の装置。 - 前記判定部は、
前記欠陥領域と判定された範囲の大きさが予め定められた所定の値より大きいか否かを判定し、前記範囲の大きさが前記所定の値より大きいと判定した場合、前記測定物の一部に欠陥があると判定する、
請求項8に記載の装置。 - 前記第2の情報を生成する推定部
を備える請求項1から9に記載の装置。 - 前記推定部は、
前記推定した透過X線の強度に基づいて前記第2の情報を生成する、
請求項10に記載の装置。 - 前記推定部は、
前記X線源の発光点の分布に応じた前記第2の情報を構築し、
前記判定部は、
前記第1の情報と前記構築された第2の情報とに基づいて判定する、
請求項10又は11に記載の装置。 - 前記測定物に対して前記X線源と反対側に配置された検出器により検出された情報に基づいて、前記第1の情報を生成する検出部
を備える請求項10から12に記載の装置。 - 前記検出部は、
前記検出した透過X線の強度に基づいて前記第1の情報を生成する、
請求項13に記載の装置。 - 前記検出部は、
前記X線源の発光点の分布に応じて前記第1の情報を補正し、
前記判定部は、
前記補正された第1の情報と前記第2の情報とに基づいて判定する、
請求項14に記載の装置。 - 前記推定部は、
所定の空間内を構成する複数の区画からなる前記測定物モデルとして、前記区画に対応する前記X線の吸収量を示す吸収係数を、前記測定物を構成する材質の前記吸収係数に基づいて設定する、
請求項13から15に記載の装置。 - 前記推定部は、
前記X線を照射するX線源から、前記透過X線として推定される位置までの経路に配置されている前記複数の区画にそれぞれ対応させて設定されている前記吸収係数に基づいて、前記透過X線の分布を推定し、前記推定した透過X線に基づいて生成された第2の情報を生成する、
請求項16に記載の装置。 - 前記X線を射出するX線源と、
前記X線源と前記検出部との間に配置され、前記測定物を保持するステージと
を備える請求項13から17の何れか1項に記載の装置。 - 前記X線源から前記検出部までに到る方向に対する前記測定物の方向を変更するように、前記ステージを駆動するステージ駆動部
を備える請求項18に記載の装置。 - 前記ステージ駆動部は、
所定の基準位置に基づいた前記ステージの方向を示す方向情報を生成し、
前記推定部は、
前記生成された方向情報に応じて、前記第1の情報における第1の基準方向と、前記第2の情報における第2の基準方向を調整する、
請求項19に記載の装置。 - 測定物に対してX線を複数の方向から投影して、各々の方向毎に前記測定物を透過した透過X線の少なくとも一部を検出して、各々の照射方向毎に前記検出した透過X線に基づいて生成された複数の第1の情報と、
前記測定物の設計情報に基づいてモデル化された測定物モデルに対して、前記第1の情報が生成された透過X線の投影方向と同じ方向から投影したX線が前記測定物モデルを透過した場合の透過X線による投影像を推定し、各々の投影方向毎に前記推定した透過X線に基づいて生成された複数の第2の情報と、
に基づいて、前記測定物の所定の領域が前記設計情報に基づいて定められる所定の吸収係数を有する材質によって満たされているか否かを判定する工程を有する判定方法。 - 構造物の形状に関する設計情報を作製する設計工程と、
前記設計情報に基づいて前記構造物を作成する成形工程と、
作製された前記構造物の形状を請求項1から19の何れか一項に記載の装置又は請求項21に記載の判定方法の何れかを用いて計測する測定工程と、
前記測定工程で得られた形状情報と、前記設計情報とを比較する検査工程と、を有する構造物の製造方法。 - 前記検査工程の比較結果に基づいて実行され、前記構造物の再加工を実施するリペア工程を有する請求項22に記載の構造物の製造方法。
- 前記リペア工程は、前記成形工程を再実行する工程である請求項23に記載の構造物の製造方法。
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