JP2013243040A - 照明装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】天井面に設置された状態において効率的に放熱が行なえる照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置1は、光源および駆動部が収容された筺体10の上面において外部に露出するように配設された放熱フィン20と、筺体10を天井面に固定する固定部とを備える。放熱フィン20は、第1の方向に沿って互いに並行して延びるように設けられた複数のフィン部の間に位置し、上記第1の方向に沿ってその両端が外部に対して開放された溝状の通気路を含む。固定部は、放熱フィン20が天井面から距離をもって配置されることとなるように、筺体10を天井面によって支持させるものである。天井面に設置された状態において、放熱フィン20と天井面との間に形成される空間は、上記第1の方向に沿ってその両端の各々において外部に対して開放されるとともに、複数のフィン部が並ぶ方向である第2の方向に沿ってその両端の各々において外部に対して開放される。
【選択図】図7
【解決手段】照明装置1は、光源および駆動部が収容された筺体10の上面において外部に露出するように配設された放熱フィン20と、筺体10を天井面に固定する固定部とを備える。放熱フィン20は、第1の方向に沿って互いに並行して延びるように設けられた複数のフィン部の間に位置し、上記第1の方向に沿ってその両端が外部に対して開放された溝状の通気路を含む。固定部は、放熱フィン20が天井面から距離をもって配置されることとなるように、筺体10を天井面によって支持させるものである。天井面に設置された状態において、放熱フィン20と天井面との間に形成される空間は、上記第1の方向に沿ってその両端の各々において外部に対して開放されるとともに、複数のフィン部が並ぶ方向である第2の方向に沿ってその両端の各々において外部に対して開放される。
【選択図】図7
Description
本発明は、照明光を照射する照明装置に関し、より特定的には、天井面に設置される照明装置に関する。
近年、光源として発光ダイオード(LED:Light-Emitting Diode)を具備した照明装置が普及している。一般に、照明装置においては、光源にて生じる熱を外部に効率的に放熱することが重要である。特に、LEDを具備した照明装置にあっては、LEDの温度が一定温度以上の高温に達すると発光効率が大幅に低下するとともにLED自体にも劣化が生じ、製品性能および製品寿命に悪影響を与えてしまうことが知られている。
このような傾向は、特に大型の照明装置に具備される出力の大きい高輝度LEDにおいて顕著であり、効率的にLEDの放熱が行なわれるように照明装置を設計することが極めて重要である。また、上記に加え、大型の照明装置にあっては、光源を駆動するための駆動回路を含む駆動部にて生じる熱についてもこれが無視できない程度に大きいものとなるため、当該駆動部の放熱が効率的に行なわれるように照明装置を設計することがあわせて重要となる。
LEDおよび当該LEDを駆動するための駆動部にて生じる熱を効率的に放熱することを目的として、たとえば特開2011−154785号公報(特許文献1)には、筺体の外表面において外部に露出するように放熱フィンが設置された構成の屋外用照明装置が開示されている。
当該特許文献1に開示の屋外用照明装置は、もっぱら街路灯として使用されることが想定されたものであり、筺体の周側面の所定位置から側方に向けて突設された取付軸を有し、当該取付軸を介して筺体が支柱等によって支持されるように構成されている。
そして、当該屋外用照明装置にあっては、筺体内部に収容されたLEDの直上の位置であってかつ筺体の上面に相当する部分に、外部に露出するように放熱フィンが設置されており、これによりLEDにて発生する熱が、当該放熱フィンを介して外部に対して効率的に放熱できるように構成されている。
ところで、照明装置の設置形態としては、上記特許文献1に開示された如くの設置態様の他にも、室内の天井や室外の軒下といった天井面に対して照明装置の筺体が固定される設置態様がある。天井面に設置される設置態様が採用された照明装置にあっては、筺体の上面が天井面によって覆われることになるため、放熱フィンを筺体の上面に露出して設けた場合にも、当該部分において熱がこもりやすくなってしまい、何ら対策を施していない場合には、放熱が十分に効率的に行なわれないことになり兼ねない。
したがって、本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたものであり、天井面に設置された状態において効率的に放熱が行なえる照明装置を提供することを目的とする。
本発明に基づく照明装置は、天井面に設置されるものであって、照明光を下方に向けて照射する光源と、上記光源を駆動するための駆動回路が設けられた駆動部と、上記光源および上記駆動部が収容された筺体と、上記光源の上方に位置する部分の上記筺体の上面において外部に露出するように配設され、上記光源にて発生する熱を外部に対して放熱する放熱フィンと、上記筺体を天井面に固定するための固定部とを備えている。上記放熱フィンは、互いに並行するように鉛直方向と直交する第1の方向に沿って延びる複数のフィン部と、上記複数のフィン部の間に位置し、上記第1の方向に沿ってその両端が外部に対して開放された溝状の通気路とを含んでいる。上記駆動部は、上記複数のフィン部が並ぶ方向である第2の方向に沿って上記放熱フィンに隣り合う位置に配設されている。上記固定部は、上記放熱フィンが天井面から距離をもって配置されることとなるように、上記筺体を天井面によって支持させるものである。そして、上記本実施の形態における照明装置にあっては、天井面に設置された状態において、上記放熱フィンと天井面との間に形成される空間が、上記第1の方向に沿ってその両端の各々の少なくとも一部において外部に対して開放された状態となるとともに、上記第2の方向に沿ってその両端の各々の少なくとも一部において外部に対して開放された状態となるように、上記筺体および上記固定部が構成されている。
上記本発明に基づく照明装置にあっては、上記固定部が、天井面に取付けられる取付部と、上記取付部と上記筺体とを連結する連結部とを含んでいてもよく、その場合には、上記連結部が、上記筺体の上記駆動部が収容された部分のうちの上記第1の方向に沿った両端部から上方に向けて立設されているとともに、上記取付け部が、上記筺体の上面から距離をもった位置に配設されていることが好ましい。
上記本発明に基づく照明装置にあっては、上記筺体の上記駆動部が収容された部分の上面と上記複数のフィン部の上端の各々とが、略同一の高さを有していることが好ましい。
上記本発明に基づく照明装置にあっては、上記筺体が、上記光源が収容された空間と上記駆動部が収容された空間とを実質的に区画する隔壁部を有していることが好ましい。
上記本発明に基づく照明装置にあっては、上記放熱フィンは、その上面から上記複数のフィン部が上方に向けて突設された平板状の基部を有していてもよく、その場合には、上記基部が、上記筺体の上面の少なくとも一部を構成するとともに、上記光源が、上記基部の下面に取付けられていることが好ましい。
上記本発明に基づく照明装置にあっては、上記駆動部が、上記第2の方向に沿って上記放熱フィンがその間に位置するように一対設けられていてもよい。
上記本発明に基づく照明装置にあっては、上記光源が、発光ダイオードであることが好ましい。
本発明によれば、天井面に設置された状態において効率的に放熱が行なえる照明装置とすることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態においては、同一のまたは共通する部分について図中同一の符号を付し、その説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施の形態における照明装置の斜視図であり、図2ないし図4は、図1に示す照明装置の正面図、右側面図および底面図である。また、図5は、図1に示す照明装置の一部分解斜視図であり、図6は、図1に示す照明装置の内部構造および設置状態を示す、図1中におけるVI−VI線に沿った横断面図である。まず、これら図1ないし図6を参照して、本実施の形態における照明装置1の構造およびその設置態様について説明する。
図1ないし図6に示すように、照明装置1は、LED31(特に図4および図6参照)と、駆動部50A,50B(特に図6参照)と、筺体10と、放熱フィン20と、取付部材60A,60Bとを主として備えている。照明装置1は、図示するように、全体として略直方体形状を有しているが、当該照明装置1が占める空間は、取付部材60A,60Bが主として配置された上段部分70と、筺体10が主として配置された下段部分80とに大別される(特に図6参照)。
筺体10は、照明装置1の外殻を構成する部位であり、内部に各種構成部品が収容された空間を有している。ここで、筺体10に収容された各種構成部品には、上述したLED31および駆動部50A,50Bが主として含まれるが、その詳細については後述する。
筺体10は、扁平な箱状の形状を有しており、設置状態において水平面内における直交二軸のうちの一方(すなわち前後方向)に合致することとなるX軸方向(第1の方向)に対して直交して配置された前面および後面と、設置状態において水平面内における直交二軸のうちの他方(すなわち左右方向)に合致することとなるY軸方向(第2の方向)に対して直交して配置された右側面および左側面と、設置状態において鉛直方向(すなわち上下方向)に合致することとなるZ軸方向に対して直交して配置された上面および下面とを含んでいる。
筺体10の上面には、X軸方向に沿って溝状に延びる凹部19が設けられており、当該凹部19は、X軸方向に沿った筺体10の両端にまで達している。そのため、筺体10の上面は、Z軸方向において段差を有することになるが、当該段差を構成する凹部19の内側面についても、ここでは筺体10の上面の一部に含めることとする。これにより、筺体10は、Y軸方向に沿った中央部において高さ(すなわちZ軸方向の長さ)が低い部位を有することになるとともに、Y軸方向に沿った両側部において高さが高い部位を有することになる。
より具体的には、筺体10は、前面を覆う前カバー11の一部と、後面を覆う後カバー12の一部と、左側面、右側面および下面の一部を覆う下カバー13と、下面の残る部分を覆うカバーレンズ16(特に図4および図6参照)と、上面を覆う右上カバー14、左上カバー15および放熱フィン20とによって構成されている。なお、本実施の形態においては、下カバー13が、複数の部材を組み合わせることで構成されており(特に図4および図5参照)、放熱フィン20に関しては、そのうちの後述する基部21(特に図1および図6参照)が、筺体10の上面の一部を兼ねている。
筺体10の前面は、前カバー11のうちの上述した下段部分80に対応する部分によって覆われている。前カバー11は、平面視略U字状の形状を有する平板状の部材にて構成されており、上部の中央位置に切欠き部11a(特に図1および図2参照)を有している。当該切欠き部11aは、上述した筺体10の上面に設けられた凹部19に対応した形状とされており、これにより当該凹部19は、X軸方向に沿った前端において外部に対して開放されている。
筺体10の後面は、後カバー12のうちの上述した下段部分80に対応する部分によって覆われている。後カバー12は、平面視略U字状の形状を有する平板状の部材にて構成されており、上部の中央位置に切欠き部12a(特に図1および図6参照)を有している。当該切欠き部12aは、上述した筺体10の上面に設けられた凹部19に対応した形状とされており、これにより当該凹部19は、X軸方向に沿った後端において外部に対して開放されている。
筺体10の右側面および左側面は、いずれも下カバー13によって覆われている。すなわち、下カバー13は、筺体10の下面を覆う部分から立設された一対の側板部を有しており、当該側板部が、筺体10の右側面および左側面を覆っている。
筺体10の下面は、照明光が下方に向けて照射される照射面を含んでいる。筺体10の下面の周縁部は、下カバー13の上述した側板部を除く部分である底板部によって額縁状に覆われており、筺体10の下面の上記周縁部を除く部分である中心部は、カバーレンズ16によって覆われている。なお、当該カバーレンズ16の露出面が、照明光を下方に向けて照射するための上述した照射面に該当することになる。
筺体10の上面のうち、上述したY軸方向に沿った両側部のうちの右側部に対応する部分は、右上カバー14によって覆われている。右上カバー14は、断面視略L字状の形状を有する板状の部材にて構成されており、右側部の上面と、上述した凹部19の右側に位置する内側面とを覆っている。
筺体10の上面のうち、上述したY軸方向に沿った両側部のうちの左側部に対応する部分は、左上カバー15によって覆われている。左上カバー15は、断面視略L字状の形状を有する板状の部材にて構成されており、左側部の上面と、上述した凹部19の左側に位置する内側面とを覆っている。
筺体10の上面のうち、上述したY軸方向に沿った中央部に位置する凹部19の底面は、放熱フィン20によって覆われている。放熱フィン20は、LED31にて発生する熱を外部に対して放熱するためのものであり、筺体10の上面に設けられた凹部19の底面を覆う部分である平板状の基部21と、当該基部21の上面から上方に向けて突設された複数のフィン部22とを有している(特に図1および図6参照)。
放熱フィン20は、筺体10の上面において外部に対して露出するように配設されており、より特定的には、複数のフィン部22が、筺体10の上面に設けられた凹部19内に位置するように配設されている。
これら複数のフィン部22は、互いに並行するようにX軸方向に沿って延びるように設けられており、これにより複数のフィン部22の間には、複数の溝状の通気路23が位置している(特に図6参照)。複数の通気路23は、X軸方向に沿ってその両端が外部に対して開放された状態されている。
放熱フィン20は、高熱電導性の部材にて構成され、好適にはアルミニウムまたはその合金に代表される金属製の部材にて構成される。放熱フィン20は、ダイキャスト品であってもよいし、押し出し成形品であってもよい。
一方、上述した前カバー11、後カバー12、下カバー13、右上カバー14および左上カバー15の各々は、好ましくは高熱電導性の部材にて構成され、好適には金属製または樹脂製の部材にて構成され、さらに好適には、アルミニウムまたはその合金等からなるダイキャスト品あるいは押し出し成形品にて構成される。また、カバーレンズ16は、照明光が透過する光透過性の部材にて構成され、好適には樹脂製またはガラス製の部材にて構成される。
前カバー11のうちの上述した上段部分70に対応する部分は、筺体10を天井面100(図6参照)に固定するための固定部の一部を構成しており、特に固定部のうちの連結部11b(特に図1ないし図3参照)を構成している。連結部11bは、前カバー11の筺体10の前面を構成する部分から上方に向けて立設されており、Y軸方向に沿って上述した前カバー11の上部の中央位置に設けられた切欠き部11aを挟み込むように一対設けられている。
また、後カバー12のうちの上述した上段部分70に対応する部分は、筺体10を天井面100に固定するための固定部の一部を構成しており、特に固定部のうちの連結部12b(特に図1、図3および図6参照)を構成している。連結部12bは、後カバー12の筺体10の後面を構成する部分から上方に向けて立設されており、Y軸方向に沿って上述した後カバー12の上部の中央位置に設けられた切欠き部12aを挟み込むように一対設けられている。
すなわち、前カバー11の連結部11bおよび後カバー12の連結部12bは、筺体10を天井面100から距離をもって配置させるためのスペーサとなるものであり、取付部材60A,60Bと筺体10とを連結する部位である。これら連結部11b,12bは、Z軸方向に沿って見た場合における筺体10の四隅およびその近傍に配置されている。
より詳細には、連結部11b,12bの各々は、筺体10の上述したY軸方向に沿った両側部に対応する部分(当該部分は、筺体10の後述する駆動部50A,50Bが収容された部分に該当する)のうちのX軸方向に沿った両端部からそれぞれ上方に向けて立設されている。なお、これら連結部11b,12bの各々は、上述したように前カバー11または後カバー12の一部にて構成されているため、いずれも平板状の形状を有しており、その厚み方向がX軸方向と合致するように配置されることで筺体10の前面および後面と同一平面上に位置するように連続して配設されている。
取付部材60A,60Bは、筺体10を天井面100に固定するための固定部の一部を構成するものであり、特に固定部のうちの天井面100に取付けられる取付部を構成している。取付部材60A,60Bは、いずれもX軸方向に沿って延びる平板状の部材にて構成されており、その中央位置に天井面100に固定するための取付用孔61(特に図1および図5参照)が設けられている。
取付部材60Aは、右上カバー14の上方に位置しており、Z軸方向に沿って見た場合に右上カバー14の上面と略同一の大きさおよび形状を有している。また、取付部材60Bは、左上カバー15の上方に位置しており、Z軸方向に沿って見た場合に左上カバー15の上面と略同一の大きさおよび形状を有している。
取付部材60A,60Bの各々は、そのX軸方向に沿った前端が前カバー11の連結部11bの上端に接続されており、そのX軸方向に沿った後端が後カバー12の連結部12bの上端に接続されている。
なお、一対の取付部材が設置される向きは、上述したようにX軸方向に沿って延びる向きに限定されるものではない。たとえば、一方の取付部材が、前カバー11のY軸方向に沿った両端に位置する連結部11a,11bの各々の上端を接続することでY軸方向に沿って延びるように設けられるとともに、他方の取付部材が、後カバー12のY軸方向に沿った両端に位置する連結部12a,12bの各々の上端を接続することでY軸方向に沿って延びるように設けられてもよい。
また、取付部材を分割することなく、単一の取付部材にてこれを構成してもよい。その場合には、単一の取付部材に連結部11a,11bの上端のそれぞれが接続されることになる。さらには、連結部11a,11bの数に応じて取付部材を4分割して構成してもよい。その場合には、連結部11a,11bの各々の上端に取付部材のそれぞれが対応づけて接続されることになる。
これにより、上述した上段部分70に連結部11b,12bおよび取付部材60A,60Bからなる固定部が配設されることになり、このうちの取付部材60A,60Bが取付用孔61を用いて図示しない金具等によって天井面100に固定されることにより、照明装置1が天井面100に設置されることになる(図6参照)。
上述した筺体10および固定部を構成する前カバー11、後カバー12、下カバー13、右上カバー14、左上カバー15、放熱フィン20、取付部材60A,60Bは、相互にネジ留めされることで一体化されている。ここで、筺体10の内部の空間は、外部に対して水密に構成されていることが必要であるため、これら部材間には、必要に応じて適宜の位置にパッキン等によるシール処理が施されている。
一例を挙げると、図3ないし図5に示すように、前カバー11と、下カバー13、右上カバー14および左上カバー15との間には、当該部分と略同一形状でかつ略同じ大きさの前パッキン41が介装されており、後カバー12と、下カバー13、右上カバー14および左上カバー15との間には、当該部分と略同一形状でかつ略同じ大きさの後パッキン42が介装されている。
このように構成することにより、筺体10の内部の空間が外部から水密に封止されることになり、筺体10の内部への湿気や雨水等に代表される水分の浸入が防止可能となり、屋外への設置が可能となる。
図6に示すように、筺体10の内部の空間は、上述した放熱フィン20の直下に位置する空間と、上述した右上カバー14の上面の直下に位置する空間と、上述した左上カバー15の上面の直下に位置する空間との3つの空間を含んでいる。
このうちの放熱フィン20の直下に位置する空間は、上述した筺体10の高さの低い部位に対応するものであり、当該空間は、LED31を含む光源ユニットが収容された光源ユニット収容室17に該当する。一方、このうちの右上カバー14の上面の直下に位置する空間と左上カバー15の上面の直下に位置する空間とは、上述した筺体10の高さの高い部位に対応するものであり、LED31を駆動するための駆動回路が設けられた駆動部50A,50Bが収容された駆動ユニット収容室18A,18Bに該当する。
図4および図6に示すように、光源ユニットは、光源としての複数のLED31と、当該複数のLED31が実装された基板であるLED実装基板30とを含んでいる。LED実装基板30は、たとえば筺体10の形状に合わせて平面視略矩形状とされたプリント配線基板にて構成され、放熱フィン20の基部21の下面にたとえばネジ留め等によって固定されている。なお、上記複数のLED31は、LED実装基板30の下面(すなわち、放熱フィン20と対面しない方の主面)に実装されている。
ここで、本実施の形態においては、フィン部22が設けられた部分に対応する部分の基部21に、ネジが取付けられた構成とされている。このように構成することにより、放熱性の向上および軽量化のために、放熱フィン20の基部21を薄く構成した場合にも、LED実装基板30の放熱フィン20への組付強度を高く維持することが可能になる。
LED実装基板30と放熱フィン20の基部21との間には、図示しない高熱伝導性のシートまたは/およびグリス等が介在されている。これにより、LED31にて発生した熱は、効率的に放熱フィン20に伝熱されることになり、LED31の温度が一定温度以上の高温に達してしまうことが防止されている。
LED31としては、低消費電力でかつ高寿命の高輝度LEDが使用される。LED31は、LED実装基板30の下面上にたとえばアレイ状または千鳥状等のレイアウトにて実装される。なお、LED31としては、好適には白色発光ダイオードが使用される。
図6に示すように、LED実装基板30の下面に対向する位置には、上述したカバーレンズ16が配設されている。カバーレンズ16は、複数のLED31から出射された光に適切に絞りをかけたりあるいは拡散させたりするためのレンズを含んでいる。これにより、複数のLED31から出射された光は、当該カバーレンズ16を介して下方に向けて放射状に照射されることになり、当該光が照明光200となる。
駆動部50A,50Bは、上述したように複数のLED31を駆動するための駆動回路を含んでおり、駆動回路としては、たとえば交流電力を直流電力に変換するコンバータ回路や、電圧を降圧させる降圧回路、電圧を平滑化させる平滑回路等、商用電源等の外部電源から供給される交流電力を複数のLED31を駆動するのに適した直流電力に変換、調整する各種の回路が含まれる。
なお、駆動部50A,50Bは、筺体10の内部に配設された図示しないハーネスによってLED実装基板30に結線されており、さらには当該LED実装基板30に設けられた配線パターンを介して複数のLED31のそれぞれに電気的に接続されている。また、駆動部50A,50Bは、筺体10の内部に配設された図示しないハーネスを介して筺体10の右上カバー14の上面の所定位置に設けられた接続端子40に結線されており、これにより当該駆動部50A,50Bには、当該接続端子40を介して外部から交流電力が供給される。
ここで、駆動部50A,50Bは、放熱フィン20のフィン部22が延びる方向であるX軸方向に沿って延在した形状を有しており、放熱フィン20のフィン部22が並ぶ方向であるY軸方に沿って放熱フィン20に隣り合う位置に配設されている。より具体的には、駆動部50A,50Bは、それぞれ右上カバー14の上面を規定する部分および左上カバー15の上面を規定する部分に固定されている。特に、本実施の形態においては、一対の駆動部50A,50Bが、Y軸方向に沿って放熱フィン20を挟み込むように、上述した駆動ユニット収容室18A,18Bにそれぞれ配設されており、これにより放熱フィン20は、Y軸方向に沿って一対の駆動部50A,50Bの間に位置することになる。
図5および図6に示すように、上述した光源ユニット収容室17と駆動ユニット収容室18A,18Bとは、筺体10の下カバー13から上方に向けて立設された隔壁部13aによって実質的に区画されている。当該隔壁部13aは、放熱フィン20のフィン部22が延びる方向であるX軸方向に沿って延びており、その上端が放熱フィン20のY軸方向に沿った基部21の両端に当接することで、これら光源ユニット収容室17と駆動ユニット収容室18A,18Bとを区画している。
このように構成することにより、光源ユニット収容室17と駆動ユニット収容室18A,18Bとが熱的に独立した状態に近づくことになるため、LED31にて発生する熱と、駆動部50A,50Bにて発生する熱との相互干渉が抑制できることになり、放熱性能を高めることが可能になる。
なお、本実施の形態においては、LED31および駆動部50A,50Bを単一の筺体10に収容した構成とした場合を例示したが、上述した光源ユニット収容室17と、駆動ユニット収容室18A,18Bとがそれぞれ別体の筺体の内部空間にて構成されるように筺体を分割して構成し、これら分割して構成した筺体を連結具等を用いて一体化させることとしてもよい。このように構成した場合にも、上述した熱の相互干渉が抑制できることになり、放熱性能を高めることができる。
以上により、本実施の形態における照明装置1が天井面100に設置された状態においては、図6に示すように、天井面100に寄り近い位置に照明装置1の占める空間のうちの上段部分70が位置することになり、その下方に下段部分80が位置することになる。
当該設置状態においては、光源ユニット収容室17の直上に位置する放熱フィン20が天井面100から距離をもって配置されることになるため、上段部分70のうちの、これら放熱フィン20と天井面100との間の位置に、通気空間71が構成されることになる。
また、上段部分70のうちの、駆動ユニット収容室18A,18Bの直上に位置する右上カバー14および左上カバー15と取付部材60A,60Bとの間には、通気孔72A,72Bが位置することになり、当該通気孔72A,72Bが、上述した通気空間71に連通することになる。
これにより、本実施の形態においては、照明装置1の設置状態において、照明装置1の占める空間のうちの上段部分70において、上記通気空間71が、X軸方向に沿った両端において外部に対して開放された状態となるとともに、Y軸方向に沿った両端において通気孔72A,72Bを介して外部に対して開放された状態となる。すなわち、通気空間71は、水平面内における四方において外部に対して開放された状態となる。
一方、上述したように、照明装置1の占める空間のうちの下段部分80においては、放熱フィン20に設けられた複数の溝状の通気路23が、Z軸方向に沿って上記通気空間71に連通しているとともに、X軸方向に沿ってその両端が外部に対して開放された状態とされている。すなわち、複数の通気路23は、水平面内における二方において外部に対して開放された状態となっている。
これにより、本実施の形態における照明装置1は、その設置状態において放熱性に優れたものとなる。以下、その理由について説明する。
図7は、本実施の形態における照明装置の動作時における筺体近傍の空気の流れを模式的に示す斜視図であり、図8および図9は、当該空気の流れを模式的に示す、図1中におけるVIII−VIII線およびIX−IX線に沿った縦断面図および横断面図である。
図7ないし図9に示すように、照明装置1の動作時においては、LED30が駆動することによって発生する熱が、主としてLED実装基板30を介して放熱フィン20の基部21に伝熱され、さらに放熱フィン20の複数のフィン部22へと伝熱される。
複数のフィン部22に伝熱された熱は、主として通気路23内に位置する空気に伝熱され、これにより当該空気が加熱される。加熱された空気は、上昇気流となって通気路23から鉛直上方に向けて図中に示す矢印B方向に沿って移動し、通気空間71へと流入する。
通気空間71へと流入した空気は、天井面100によってその向きが変えられ、上述した四方に向けて移動することで外部へと流出する。すなわち、X軸方向においては、加熱された空気が図中に示す矢印C1方向およびC2方向に向けて移動し、Y軸方向においては、加熱された空気が図中に示す矢印C3方向およびC4方向に向けて移動する。
一方、上述した上昇気流の発生により、通気路23内には負圧が生じることになる。そのため、通気路23には、当該通気路23の両端から空気が導入されることになる。すなわち、通気路23には、X軸方向に沿って図中に示す矢印A1方向およびA2方向に向けて空気が流入する。
このように、本実施の形態における照明装置1にあっては、その動作時において、放熱フィン20の側方から空気が図中に示す矢印A1方向およびA2方向に沿って通気路23内に流入し、通気路23内において加熱された空気が図中に示すB方向に沿って上方に向けて移動することで通気空間71に達し、さらに通気空間71に流入した空気が、図中に示す矢印C1方向、C2方向、C3方向およびC4方向に向けて外部に流出するという、空気の流れが発生することになる。したがって、当該空気の流れにより、効率的にLED31にて生じる熱が外部に放出されることになり、LED31の効果的な冷却が可能になる。
また、照明装置1の動作時において、駆動部50A,50Bにて発生した熱は、主として、右上カバー14の上面および左上カバー15の上面を介して、図中に示す矢印3方向およびC4方向に沿って通気孔72A,72Bを通流する空気に伝熱されることになる。そのため、当該駆動部50A,50Bについても、これらが効果的に冷却されることになる。
なお、放熱性の向上の観点から、放熱フィン20の上方に形成される通気空間71は、放熱フィン20のフィン部22が延びる方向であるX軸方向の両端よりも、放熱フィン20のフィン部22が並ぶ方向であるY軸方向の両端において、その端部がより広い開口面積をもって開放されていることが好ましい。これは、図7に示すように、X軸方向においては、矢印C1方向およびC2方向に沿って熱せられた空気が流出する反面、矢印A1方向およびA2方向に沿って空気が流入するためであり、X軸方向の両端をより広く開放させた場合にも、これら空気の流れが向かい合うことで空気の流出量の増加が制限されてしまうためである。したがって、空気の流入が比較的少ないY軸方向の両端をより広く開放させることにより、空気の流出量がより効果的に増加することになるため、上記のように構成することでさらなる放熱性の向上が図られることになる。
以上において説明したように、本実施の形態における照明装置1とすることにより、上述した放熱のための空気の流れが、筺体10の近傍において遮られることなくスムーズに形成されることになるため、放熱フィン20を筺体10の上面に露出して設けた場合にも、設置状態において効率的に放熱が行なえることになる。したがって、上記構成を採用することにより、LED31の発光効率が低下したり、LED31に劣化が生じたりすることが未然に防止できることになり、製品性能や製品寿命に優れた照明装置とすることができる。
また、本実施の形態における照明装置1にあっては、上述したように、固定部の一部を構成する連結部11b,12bの各々が、筺体10の駆動部50A,50Bが収容された部分のうちのX軸方向に沿った両端部からそれぞれ上方に向けて立設されている。そのため、放熱フィン20の上方に位置する通気空間71のY軸方向の両端が連結部11b,12bによって覆われてしまうことがなく、空気の流入が比較的少ないY軸方向の両端をより広く開放させることが可能となる。したがって、本実施の形態における照明装置1とすることにより、通気空間71からの空気の流出量がより効果的に増加することになり、高い放熱性が確保できることになる。
また、本実施の形態における照明装置1にあっては、筺体10の駆動部50A,50Bが収容された部分の上面と、放熱フィン20の複数のフィン部22の上端の各々とが、Z軸方向に沿って略同一の高さとなるように構成されている。このように構成した場合には、放熱フィン20の複数のフィン部22と空気との接触面積を最大限大きく確保した上で、通気空間71から側方に向けて通流する空気の流れが遮られない構成となるため、高い放熱性能を確保することできる。
また、本実施の形態における照明装置1にあっては、放熱フィン20に設けられた複数のフィン部22のうち、Y軸方向に沿った両端に位置するフィン部と、当該両端に位置するフィン部と対向配置される一対の凹部19の内側面との間の距離が、複数のフィン部の設置間隔よりもそれぞれ大きくなうように構成されている。このように構成することにより、LED31にて発生する熱と、駆動部50A,50Bにて発生する熱との相互干渉が抑制できることになり、放熱性能をさらに高めることが可能になる。
なお、上述した本実施の形態における照明装置1を実際に試作し、これを天井面100に設置して動作させることによって放熱フィン20に生じる温度分布を実測したところ、放熱フィン20をZ軸方向に沿って平面視した状態における中央部においてその温度が最も高くなり、周縁部において温度が低くなる傾向が確認された一方、中央部と周縁部との間の温度差が比較的小さく抑えられているとともに、さらに周縁部のうちのX軸方向に沿った両端とY軸方向に沿った両端との間の温度差も比較的小さく抑えられていることが確認された。
このことは、放熱フィン20の全体が有効に放熱に寄与していることを示すものであり、この点からも上記構成の照明装置1とすることにより、放熱性の面において優れたものとできることが確認された。
上述した本発明の実施の形態においては、駆動回路を含む駆動部が放熱フィンを挟み込むように一対設けられた場合を例示したが、駆動部は必ずしも一対設けられる必要はなく、出力等の仕様に応じて片側のみにこれが設けられた構成であってもよい。
また、上述した本発明の実施の形態においては、上述した固定部を構成する上記取付部と上記連結部とが、別部材にて構成された場合を例示したが、これらが一体の部材にて構成されていてもよい。すなわち、筺体およびこれを天井面に取付けるための固定部の構造は、上述したものに限定されるものではなく、適宜その形状や大きさ、構成等を変更することが可能である。
また、上述した本発明の実施の形態においては、放熱フィンの上方に位置する通気空間が、放熱フィンの並ぶ方向であるY軸方向に沿った両端の各々においてほぼ全域にわたって外部に対して開放された状態となるように、上述した固定部が構成された場合を例示したが、必ずしもこのように構成されている必要はなく、通気空間のY軸方向に沿った両端の各々の少なくとも一部が外部に対して開放されていれば、相当程度の放熱性の向上が期待できる。
さらには、上述した本発明の実施の形態においては、放熱フィンの上方に位置する通気空間が、放熱フィンの延びる方向であるX軸方向に沿った両端の各々において全域にわたって外部に対して開放された状態となるように、上述した筺体および固定部が構成された場合を例示したが、必ずしもこのように構成されている必要はなく、通気空間のY軸方向に沿った両端の各々の少なくとも一部が外部に対して開放されていれば、相当程度の放熱性の向上が期待できる。
加えて、上述した本発明の実施の形態においては、光源としてLEDを使用した照明装置に本発明を適用した場合を例示したが、本発明は、放熱を必要とする光源を少なくとも備えた照明装置であれば、どのようなものにも当然にその適用が可能である。
このように、今回開示した上記実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって画定され、また特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含むものである。
1 照明装置、10 筺体、11 前カバー、11a 切欠き部、11b 連結部、12 後カバー、12a 切欠き部、12b 連結部、13 下カバー、13a 隔壁部、14 右上カバー、15 左上カバー、16 カバーレンズ、17 光源ユニット収容室、18A,18B 駆動ユニット収容室、19 凹部、20 放熱フィン、21 基部、22 フィン部、23 通気路、30 LED実装基板、31 LED、40 接続端子、41 前パッキン、42 後パッキン、50A,50B 駆動部、60A,60B 取付部材、61 取付用孔、70 上段部分、71 通気空間、72A,72B 通気孔、80 下段部分、100 天井面、200 照明光。
Claims (7)
- 天井面に設置される照明装置であって、
照明光を下方に向けて照射する光源と、
前記光源を駆動するための駆動回路が設けられた駆動部と、
前記光源および前記駆動部が収容された筺体と、
前記光源の上方に位置する部分の前記筺体の上面において外部に露出するように配設され、前記光源にて発生する熱を外部に対して放熱する放熱フィンと、
前記筺体を天井面に固定するための固定部とを備え、
前記放熱フィンは、互いに並行するように鉛直方向と直交する第1の方向に沿って延びる複数のフィン部と、前記複数のフィン部の間に位置し、前記第1の方向に沿ってその両端が外部に対して開放された溝状の通気路とを含み、
前記駆動部は、前記複数のフィン部が並ぶ方向である第2の方向に沿って前記放熱フィンに隣り合う位置に配設され、
前記固定部は、前記放熱フィンが天井面から距離をもって配置されることとなるように、前記筺体を天井面によって支持させるものであり、
天井面に設置された状態において、前記放熱フィンと天井面との間に形成される空間が、前記第1の方向に沿ってその両端の各々の少なくとも一部において外部に対して開放された状態となるとともに、前記第2の方向に沿ってその両端の各々の少なくとも一部において外部に対して開放された状態となるように、前記筺体および前記固定部が構成されている、照明装置。 - 前記固定部は、天井面に取付けられる取付部と、前記取付部と前記筺体とを連結する連結部とを含み、
前記連結部が、前記筺体の前記駆動部が収容された部分のうちの前記第1の方向に沿った両端部から上方に向けて立設されており、
前記取付け部が、前記筺体の上面から距離をもった位置に配設されている、請求項1に記載の照明装置。 - 前記筺体の前記駆動部が収容された部分の上面と前記複数のフィン部の上端の各々とが、略同一の高さを有している、請求項1または2に記載の照明装置。
- 前記筺体が、前記光源が収容された空間と前記駆動部が収容された空間とを実質的に区画する隔壁部を有している、請求項1から3のいずれかに記載の照明装置。
- 前記放熱フィンは、その上面から前記複数のフィン部が上方に向けて突設された平板状の基部を有し、
前記基部が、前記筺体の上面の少なくとも一部を構成し、
前記光源が、前記基部の下面に取付けられている、請求項1から4のいずれかに記載の照明装置。 - 前記駆動部が、前記第2の方向に沿って前記放熱フィンがその間に位置するように一対設けられている、請求項1から5のいずれかに記載の照明装置。
- 前記光源が、発光ダイオードである、請求項1から6のいずれかに記載の照明装置。
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