JP2013115280A - 側面発光型発光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 上方への光の漏れを防いで側方への発光を増すと共に、色度のバラツキを減少させる側面発光型発光装置を提供することにある。
【解決手段】 この側面発光型発光装置では、発光素子4を封止する封止樹脂7の上面全体に反射樹脂8を設けている。この反射樹脂8は、発光素子4に向かって頂点8aが突出する錐体をなす。これにより、発光素子4の真上には錐体の頂点からその底部までの反射樹脂8における最も厚い部分が、位置することになる。その結果、発光素子4の真上に向かう光は遮光に十分な厚みがある反射樹脂8で遮光することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】 この側面発光型発光装置では、発光素子4を封止する封止樹脂7の上面全体に反射樹脂8を設けている。この反射樹脂8は、発光素子4に向かって頂点8aが突出する錐体をなす。これにより、発光素子4の真上には錐体の頂点からその底部までの反射樹脂8における最も厚い部分が、位置することになる。その結果、発光素子4の真上に向かう光は遮光に十分な厚みがある反射樹脂8で遮光することができる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電子機器におけるキーの照明等に使用する側面発光型発光装置に関するものである。
従来、この種の発光装置としての発光ダイオードでは、基板上の発光素子を封止する透明樹脂を、発光方向の側面を除いてカバー等で覆うことで側面方向に光を照射するように構成していた(例えば、特許文献1及び2)。
一方、この種の他の発光ダイオードとしては、発光素子を封止する透光性樹脂の上面の一部にすり鉢状の凹部や筋状の溝部を設けることで、光の指向性を広げた発光ダイオードも提案されている(例えば、特許文献3及び4)。この発光ダイオードを用いることで、側方への光の照射を増すことが可能になると考えられる。
しかしながら、上記従来の発光ダイオードの場合、発光素子の上方へ向かう光が強く、上方を覆うカバー等が着色された樹脂で形成されていると、着色顔料の隙間から光が透過して上方に光が漏れ、上面が薄っすら光ることがあった。このように光の照射方向以外が光ると、例えば電子機器におけるキーの照明として使用した場合、キーと同一基板上に発光ダイオードを実装し、側方からキーを照光することになるが、このときに上方から表面のシートを通して発光ダイオードが透けて見えてしまうことになる。このため、発光ダイオードの上方に遮光材を設ける等の対策が必要となる。また、上方への発光を抑えるため、カバー等の厚みを増すことも考えられるが、発光ダイオードの外形が大きくなるという問題があった。
また、上記の広い角度で光を照射する発光ダイオードを用いると、側方への光の照射が増えたとしても、上方にも光を照射するので、上方に遮光手段を設けなければならないという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、上記従来技術の問題点を解決し、上方への光の漏れを防いで側方への発光を増すと共に、色度のバラツキを減少させる側面発光型発光装置を提供することにある。
本発明の側面発光型発光装置は、配線パターンが形成された基板と、該基板上に実装される発光素子と、該発光素子を封止する透光性を有する封止樹脂とを備えた側面発光型発光装置であって、前記封止樹脂の上面全体に反射樹脂を設け、該反射樹脂が前記発光素子に向かって頂点が突出する錐体をなすものとなっている。
また、この側面発光型発光装置では、前記封止樹脂の外周側面に蛍光体層を設けている。また、前記基板は前記発光素子を実装する位置に凹部を有し、該凹部内に前記発光素子を実装している。また、前記反射樹脂は、白色顔料を混入した透光性樹脂で構成されている。
本発明の側面発光型発光装置では、発光素子を封止する封止樹脂の上面全体に反射樹脂を設けている。また、この反射樹脂は、発光素子に向かって頂点が突出する錐体をなす。これにより、発光素子の真上には錐体の頂点からその底部(上方に位置する)までの反射樹脂における最も厚い部分が、位置することになる。その結果、発光素子の真上に向かう光は遮光に十分な厚みがある反射樹脂で遮光することができる。
また、本発明における反射樹脂は、頂点が下向きの錐体をなすため、その側面が発光素子近傍から上方に向かう傾斜面となり、この傾斜面によって光を発光装置の側方に反射して照射することができる。これにより、側方への照射を増やして、側方への照射効率を高めることができる。
また、反射樹脂が錐体をなすため、発光装置の側面付近における反射樹脂の厚みが薄くなる。これにより、発光装置の発光面となる封止樹脂の側面を狭めず、また、外形を大きくすることなく、広い発光面を確保することができる。
また、上記のような封止樹脂の外周側面に、蛍光体層を設けているので、発光素子から蛍光材までの距離のバラツキが少なくなり、色度のバラツキを少なくすることができる。特に、前述したように封止樹脂の外周側面を大きくとることができるので、十分な量の蛍光材を薄い層内に混入することができ、蛍光材を厚い層に収めたり、封止樹脂全体に混入した場合に比べて発光素子からの距離のバラツキをより小さくすることができる。
また、基板に設けた凹部内に発光素子を実装しているので、封止樹脂に蛍光材を混入した場合でも、発光素子の実装位置付近の蛍光材の励起による色のバラツキを抑えることができる。また、凹部内に発光素子を実装することで、外形を大きくすることなく錐体からなる反射樹脂の頂点から底部までの厚みを増して、より確実に上方の遮光をすることができる。更に、凹部内に発光素子を実装することで、発光装置全体の厚みを薄くすることができる。
また、一般に、反射樹脂として白色顔料を混入した透光性樹脂を用いた場合、白色顔料が光を反射するものの、その間を光が通過し易く、反射樹脂を通って光が上方に漏れ易い状態になる。本発明では、発光素子の真上に光の漏れを防ぐために十分な厚みを有する反射樹脂を設けているので、確実に光の漏れを防ぐことができ、反射樹脂として適している白色顔料を混入した透光性樹脂を使用することができる。
図1は本発明の一実施例に係る側面発光型発光装置を示す斜視図、図2はその断面図である。1はセラミック、有機材料、金属等からなる基板であり、表面に配線パターン2,3が設けられている。4はLEDチップ等の発光素子であり、本実施例では基板1の中央に実装され、ワイヤー5,6によって配線パターン2,3にワイヤーボンドされている。
7はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等からなる透光性を有する封止樹脂である。この封止樹脂7は発光素子4及びワイヤー5,6を封止し、発光装置の外周側面の形状を整えるものとなっている。
8はエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性樹脂に酸化チタン等の白色顔料を混入した反射樹脂である。この反射樹脂8は、封止樹脂7の上面全体に設けられ、発光素子4に向かって頂点が突出する錐体をなすように形成されている。本実施例における反射樹脂8は、封止樹脂7の上面の四隅に外接する円又は楕円を底部8bとする円錐又は楕円錐の形状を有している。この反射樹脂8の頂点8aは、発光素子4の真上に位置するように下向きに突出するものとなっている。なお、一般の発光装置が、自動機にて吸着等し易いように、立方体又は直方体をなすことから、本実施例における発光装置も外形が立方体又は直方体に設定されている。このため、反射樹脂8の底部8bの外周は、封止樹脂7の側面と面一になる部分で切断されたような矩形となっている。
また、本実施例における反射樹脂8は、予め封止樹脂7の上部に設けられた錐体状の凹部内に形成されている。例えば、封止樹脂7で発光素子4を封止する際に、金型によって封止樹脂7の上面に錐体状の凹部を形成しておき、その凹部に白色顔料を混入した透光性樹脂を流し込んで硬化させることにより反射樹脂8を成形している。
上記構成からなる本実施例の側面発光型発光装置では、図3に示すように、発光素子4の真上に反射樹脂8の頂点8aが位置しており、発光素子4の上に反射樹脂8の最も厚い部分が位置することになる。発光素子4から照射される光の多くは、錐体をなす反射樹脂8の傾斜した側面8cにより反射されて封止樹脂7の側面から外方に照射される。また、反射樹脂8の中に入り込んだ一部の光は、内部の白色顔料によって反射されることを繰り返して、減衰しながら拡散され、広がりのある弱い光として白色顔料の隙間から外方に漏出する。本実施例では、反射樹脂8の最も厚い部分が発光素子4の真上に位置しているため、この部分に入り込んだ光は白色顔料により反射と減衰を繰り返し、ほとんど上方に抜けて漏れることがなくなる。この反射樹脂8の頂点8aから底部8bまでの厚みTは、発光素子4からの光が上方に漏れ出ないように、白色顔料の含有量等を考慮しながら適宜設定される。
なお、反射樹脂8として、カーボン等の黒色顔料を透光性樹脂に混入したものを用いると、黒色顔料が光を吸収して光が上方に漏れるのを防ぐことが可能であるが、封止樹脂7の側面から外方に照射する光も減少するため、発光装置としては好ましいものではない。反射樹脂8の代わりに金属のメッキ等で錐体状の反射面を形成すると、上方への光の漏れを防ぐことが可能であるが、発光素子4からの光を正反射するため、光が一定の方向に集中し易く、取り付け精度によって照光領域が大きく変わることになり、取り扱いが非常に難しくなる。本実施例のように白色顔料を混入した透光性樹脂で反射樹脂8を形成すると、白色顔料によって光を反射、拡散するため、適度に広がりのある光を照射する光源として最も好ましい発光装置とすることができる。
図4は、図1に示す側面発光型発光装置の封止樹脂7の外周側面に蛍光体層9を設けた一部変更例を示す断面図である。発光素子4として青色発光ダイオード等を使用した場合、YAG蛍光材等を封止樹脂7に混入させることで白色光に変換することができる。しかし、この場合、発光素子4の周辺と封止樹脂7の側面近くでは、光が蛍光材を通過する距離が大きく異なり、その距離の違いによって発光色が大きく変わることがある。本実施例では、蛍光材をエポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の透光性樹脂に混入した蛍光体層9を封止樹脂7の外周側面に設けてあるので、発光素子4から蛍光材までの距離のバラツキを少なくして発光色を均一にすることができる。特に、本実施例では、封止樹脂7の外周付近における反射樹脂8の厚みが中央に比べて薄いため、蛍光体層9を上下方向に広く設けることができる。これにより、薄い蛍光体層9であっても十分な量の蛍光材を混入することができる。
図5は、図1に示す側面発光型発光装置の基板1の凹部1a内に発光素子4を実装した一部変更例を示す断面図である。基板1に設けた凹部1a内に発光素子4を実装すると、反射樹脂8の厚みを保ったまま(あるいは増やしても)発光装置の高さ(基板1の底面から反射樹脂8の上面までの寸法)を低くすることが可能となる。また、発光素子4は、深い凹部1aに、上部のジャンクション面が凹部1aの上端から上に出るように実装されている。このため、封止樹脂7に蛍光材を混入すると、凹部1a内の発光素子4の周辺に溜まった蛍光材の影響による色度バラツキの影響を受け難くなり、色度バラツキを低減させることができる。
図6及び図7は、図1に示す側面発光型発光素子の反射樹脂8の形状を変更した例を示す斜視図及び断面図である。この反射樹脂8は、図1に示すものと同様に、円錐形状を原形とするもので、その側面8cを凹状に湾曲させたものとなっている。このため、側面8cは、発光素子4の真上に位置する頂点8aから急な角度で立ち上がり、凹面鏡のように作用して、光をより平行な光に近い状態で側方に反射することになる。その結果、この発光装置は、光をより側方に集めて照射することが可能となる。
本発明における反射樹脂8の形状は、錐体であれば角錐であっても良いし、その角錐の側面を凹状に湾曲させても良い。また、このように錐体の形状を変えても、図8及び図9に示すように、封止樹脂7の外周側面に蛍光体層9を設けたり、基板1の凹部1a内に発光素子4を実装することは可能である。
また、図1に示すように、封止樹脂7の上端の四隅が錐体の底面となる円等に内接するようにしても良いし、図6に示すように、封止樹脂7の上端の四隅が錐体の底面外周の内側に入るような位置関係で反射樹脂8を形成しても良い。なお、図6に示す反射樹脂8の形状で、封止樹脂7の上端の四隅が錐体の底面に内接するような位置関係に設定すると、図9に示す反射樹脂8のように、中央の厚みは図1のものと変わらないが、外側端が薄くなり、広い発光面を確保することができる。
また、図10に示すように、基板1の中央ではなく、左右に偏った位置に発光素子4が実装される場合であっても、発光素子4の真上に頂点8aが位置するように錐体形状をずらして反射樹脂8を形成することで、図1に示すものと同様に、発光素子4の真上の厚みを厚くして、上方の光の漏れを防ぐことができる。
1 基板
1a 凹部
2,3 配線パターン
4 発光素子
5,6 ワイヤー
7 封止樹脂
8 反射樹脂
8a 頂点
8b 底部
8c 側面
9 蛍光体層
T 頂点から底部までの厚み
1a 凹部
2,3 配線パターン
4 発光素子
5,6 ワイヤー
7 封止樹脂
8 反射樹脂
8a 頂点
8b 底部
8c 側面
9 蛍光体層
T 頂点から底部までの厚み
Claims (4)
- 配線パターンが形成された基板と、該基板上に実装される発光素子と、該発光素子を封止する透光性を有する封止樹脂とを備えた側面発光型発光装置であって、
前記封止樹脂の上面全体に反射樹脂を設け、該反射樹脂が前記発光素子に向かって頂点が突出する錐体をなすことを特徴とする側面発光型発光装置。 - 前記封止樹脂の外周側面に蛍光体層を設けた請求項1に記載の側面発光型発光装置。
- 前記基板は前記発光素子を実装する位置に凹部を有し、該凹部内に前記発光素子を実装した請求項1に記載の側面発光型発光装置。
- 前記反射樹脂は、白色顔料を混入した透光性樹脂である請求項1に記載の側面発光型発光装置。
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