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JP2013163014A - 医療・介護用吸引装置 - Google Patents

医療・介護用吸引装置 Download PDF

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Abstract

【課題】堅牢で鼻汁や痰の状態を容易に視認でき、また各部の洗浄や消毒を容易かつ精密に行なえる医療介護用吸引装置を提供する。
【解決手段】キャップ2を着脱可能に装着した容器1と、前記容器1に連通する吸引ポンプ9と、前記容器1に連通する吸引管4の先端に接続した吸引ノズル16と、を備えた医療・介護用吸引装置であること。前記キャップ2に前記吸引管4を挟持可能なチュ−ブホルダ−3を突設する。前記吸引ノズル16を、前記吸引管4に一端を着脱可能に接続可能な貫通孔を有するノズルジョイント17と、該ノズルジョイント17に着脱可能に装着する吸引口を備えたノズルエレメント18と、で構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、病院、介護施設、家庭等での患者や被介護者の鼻汁や痰の吸引に好適で、簡単な構成で容易かつ安価に製作でき、小型軽量で持ち運びに至便であるとともに、吸引管の長さを調節できるため片手で使用できて作業性が良く、しかも吸引ノズルを鼻孔や口腔部に挿入する際の不快感をなくし、快適で安全な使用を図れるとともに、堅牢で鼻汁や痰の状態を容易に視認でき、また各部の洗浄や消毒を容易かつ精密に行なえる医療・介護用吸引装置に関する。
鼻をかむ動作が不自由な耳鼻咽喉疾患の患者や、喀痰が不自由な喘息患者、介護施設の被介護者に対しては、専用の吸引器を用いて鼻汁や痰を吸引している。
前記吸引器として、密閉可能な容器に電動ポンプとその補助用の手動ポンプを装着し、電動ポンプにホ−スを接続し、ホ−スの先端に種々の吸引具を取付け、吸引具を鼻や口に当てて電動ポンプを作動し、鼻汁や痰を吸引するようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
しかし、前記吸引器は鼻汁や痰、尿の吸引に共用して衛生的ではなく、また吸引具を鼻や口に当てて操作するため鼻汁や痰の吸引が難しく、しかも電動ポンプは高価で重量が嵩み持ち運びに不便である等の問題があった。
このような問題を解決するものとして、容器に搾乳器を利用した吸引器を装着し、該吸引器に手動ポンプと鼻汁や痰の吸引用ネラトンを接続し、手動ポンプを作動して吸引用ネラトンを鼻や口に挿入し、鼻汁や痰を吸引するようにした介護用吸引器がある(例えば、特許文献2参照)。
しかし、前記介護用吸引器は使用時、片手で吸引用ネラトンを保持して鼻や口に挿入し、他方の手で手動ポンプの操作を要するため作業性が悪く、また吸引用ネラトンの移動の自由度が損なわれる等の問題があった。
前記問題を解決するものとして、貯留容器に吸引管と排気管の一端を装着し、吸引管の他端に吸引カテ−テルを接続するとともに、排気管の他端に栓体を取付け、この栓体を電気掃除機の吸引ノズルに嵌着し、吸引カテ−テルを口に挿入し、かつ電気掃除機を作動して、電気掃除機の吸引力により痰を吸引するようにした家庭用痰吸入器がある(例えば、特許文献3参照)。
しかし、前記吸入器は電気掃除機の吸引力を利用しているため、大掛かりで衛生的ではなく、しかも吸引カテ−テルによる吸引は、細管の口腔内における擦過や痰による閉塞を生じ易く、操作性が悪い等の問題があった。
ところで、前記吸引カテ−テルの吸引部の改良に資するものとして、ネブライザ−の吸入器用鼻管の鼻孔ノズルがあり、該鼻孔ノズルとして吸入器用鼻管と一体成形し、内部に隔壁や細管ノズルを設けたものがある(例えば、特許文献4参照)。
しかし、前記鼻孔ノズルは、吸入器用鼻管と一体成形され、内部に隔壁や細管ノズルを設けているため、構造が複雑で製作が難しく高価になり、しかも使用後の洗浄や煮沸消毒が難しく十分な効果を得られないため、前記利用は困難であった。
特開2000−316968号公報 実用新案登録第3051193号公報 実開平7−28512号公報 特開平11−342205号公報
本発明はこのような問題を解決し、病院、介護施設、家庭等での患者や被介護者の鼻汁や痰の吸引に好適で、簡単な構成で容易かつ安価に製作でき、小型軽量で持ち運びに至便であるとともに、吸引管の長さを調節できるため片手で使用できて作業性が良く、しかも吸引ノズルを鼻孔や口腔部に挿入する際の不快感をなくし、快適で安全な使用を図れるとともに、堅牢で鼻汁や痰の状態を容易に視認でき、また各部の洗浄や消毒を容易かつ精密に行なえる医療・介護用吸引装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、キャップを着脱可能に装着した容器と、該容器に連通する吸引ポンプと、該容器に連通する吸引管の先端に接続した吸引ノズルとを備えた医療・介護用吸引装置において、前記キャップに前記吸引管を挟持可能なチュ−ブホルダ−を突設し、前記吸引ノズルを、前記吸引管に一端を着脱可能に接続可能な貫通孔を有するノズルジョイントと、該ノズルジョイントに着脱可能に装着する吸引口を備えたノズルエレメントと、で構成し、チュ−ブホルダ−によって吸引管を整然と保持し、吸引ノズルの位置を所望の位置に保持可能にするとともに、吸引ノズルを互いに着脱可能なノズルジョイントとノズルエレメントとで構成し、それらを合理的かつ容易に製作し得るとともに、それらの洗浄や消毒を容易かつ精密に行なえるようにしている。
請求項2の発明は、チュ−ブホルダ−を介し、該チュ−ブホルダ−から吸引ノズルまでの吸引管の長さを調節可能にするとともに、前記容器と吸引管と吸引ポンプを片手で保持し、かつ吸引ポンプを操作可能にし、両手を駆使する従来の吸引装置の操作に比べ、この種の操作の煩雑を解消し、容易かつ円滑に行なえるようにしている。
請求項3の発明は、吸引ポンプを手動ポンプで構成し、吸引装置の小型軽量化と安価な製作を実現し、片手保持と片手操作を促すようにしている。
請求項4の発明は、ノズルジョイントを合成樹脂製とし、ノズルエレメントをシリコンゴム製とし、それらの軽量化と安価な製作を実現するとともに、これらをガラス製とした場合の破損を防止し、使用上の安全性を確保するとともに、ガラス製のノズルエレメントを鼻孔や口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図るようにしている。
請求項5の発明は、ノズルジョイントを透明に構成し、ノズルエレメントを透明または半透明に構成して、視認が困難な材質からなるノズルジョイントやノズルエレメントに比べ、ノズルエレメントやノズルジョイント内を移動する鼻汁や痰の色や状態を容易に視認可能にし、鼻汁や痰の異常に速やかに対応可能にしている。
請求項6の発明は、ノズルエレメントの内部に、該ノズルエレメントの吸引口に臨ませてノズルジョイントの先端部を配置し、該ノズルジョイントの先端部とノズルジョイントとの接合部における入射光を反射可能にし、電気的な照明手段によることなく、接合部による反射光によって吸引口を一層明瞭に視認させ、または視認を実現して、吸引口を移動する鼻汁や痰の色や状態を容易かつ明瞭に視認可能にし、鼻汁や痰の異常に速やかに対応可能にしている。
請求項7の発明は、ノズルジョイントの外周面に吸引管を接続可能な複数の係合リブを離間して突設し、該係合リブの外径を互いに異径に形成し、ノズルジョイントに対し内径を異にする複数の吸引管の接続に対応可能にしている。
請求項8の発明は、ノズルエレメントを略砲弾形または長尺で先細のテーパ形状に形成し、鼻孔または口腔部を傷付けることなく、ノズルエレメントを安全に挿入し得るとともに、ノズルエレメントの先端部を鼻孔の直下に局所的に位置付け、鼻孔直下に流出した鼻汁を容易かつ確実に吸引し得るようにしている。
請求項9の発明は、ノズルエレメントの先端部を利用者の鼻孔または口腔部に挿入可能にし、前記挿入を安全に行なえるとともに、ノズルエレメンをシリコンゴム製とすることによって、これをガラス製とした場合の鼻孔や口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図るとともに、鼻孔に存在する鼻汁や口腔部に存在する痰を安全かつ快適に吸引し得るようにしている。
請求項10の発明は、ノズルエレメントの先端部を利用者の鼻孔の直下に接触可能にし、鼻孔直下に流出した鼻汁を安全かつ容易に吸引し得るとともに、ノズルエレメンをシリコンゴム製とすることによって、これをガラス製とした場合の鼻孔直下に接触する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図るようにしている。
請求項11の発明は、吸引ポンプを電動ポンプで構成し、電動ポンプによって安定した吸気を容易に得られるようにしている。
請求項12の発明は、キャップに電動ポンプに連通する接続管を設けるとともに、前記電動ポンプを医療用吸引器のハウジング内部に装備し、該ハウジングの上端部にレバ−の基端部を回動可能に連結し、常時は下向きに回動可能に付勢する一方、前記レバ−に電動ポンプの吸引管に連通する吸引ジョイントを同動可能に設け、該吸引ジョイントの接続部を前記接続管に着脱可能に接続し、前記接続管と吸引ジョイントとの接続を簡便かつ気密に行なえるようにしている。
請求項13の発明は、電動ポンプの吸引管または吐出管の間に中空のフロ−モニタを介挿し、該フロ−モニタの内部に移動する空気によって回転可能な風車を設け、風車の回転によって電動ポンプないし吸引器の作動状態を確認し得るようにしている。
請求項14の発明は、フロ−モニタに風車を透視可能な透視部を設け、透視部から風車の回転を視認し得るようにしている。
請求項15の発明は、ハウジングの前部に前記フロ−モニタを配置するとともに、前記ハウジングに前記透視部を透視可能な透視窓を設け、該透視窓に前記透視部を配置し、ハウジングの外側から風車の回転を視認し、電動ポンプないし吸引器の作動状態を確認し得るようにしている。
請求項16の発明は、電動ポンプを駆動するモ−タを乾電池または商用電源によって駆動可能にし、前記モ−タに二通りの電源を確保して利便性を向上している。
請求項17の発明は、ハウジングの底部に前記乾電池を配置するとともに、前記ハウジングの下部に前記電動ポンプと駆動モ−タを配置し、ハウジングの底部に比較的重量の嵩む乾電池を配置し、またハウジングの下部に比較的重量の嵩む電動ポンプと駆動モ−タを配置することによって、ハウジングの重心を下げ、その安定性を向上するようにしている
請求項1の発明は、キャップに前記吸引管を挟持可能なチュ−ブホルダ−を突設し、前記吸引ノズルを、前記吸引管に一端を着脱可能に接続可能な貫通孔を有するノズルジョイントと、該ノズルジョイントに着脱可能に装着する吸引口を備えたノズルエレメントと、で構成したから、チュ−ブホルダ−によって吸引管を整然と保持し、吸引ノズルの位置を所望の位置に保持可能にするとともに、吸引ノズルを互いに着脱可能なノズルジョイントとノズルエレメントとで構成し、それらを合理的かつ容易に製作し得るとともに、それらの洗浄や消毒を容易かつ精密に行なうことができる。
請求項2の発明は、チュ−ブホルダ−を介し、該チュ−ブホルダ−から吸引ノズルまでの吸引管の長さを調節可能にするとともに、前記容器と吸引管と吸引ポンプを片手で保持し、かつ吸引ポンプを操作可能にしたから、両手を駆使する従来の吸引装置の操作に比べ、この種の操作の煩雑を解消し、容易かつ円滑に行なうことができる。
請求項3の発明は、吸引ポンプを手動ポンプで構成したから、吸引装置の小型軽量化と安価な製作を実現し、片手保持と片手操作を促すことができる。
請求項4の発明は、ノズルジョイントを合成樹脂製とし、ノズルエレメントをシリコンゴム製としたから、それらの軽量化と安価な製作を実現するとともに、これらをガラス製とした場合の破損を防止し、使用上の安全性を確保するとともに、ガラス製のノズルエレメントを鼻孔や口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図ることができる。
請求項5の発明は、ノズルジョイントを透明に構成したから、ノズルエレメントを透明または半透明に構成して、視認が困難な材質からなるノズルジョイントやノズルエレメントに比べ、ノズルエレメントやノズルジョイント内を移動する鼻汁や痰の色や状態を容易に視認可能にし、鼻汁や痰の異常に速やかに対応することができる。
請求項6の発明は、ノズルエレメントの内部に、該ノズルエレメントの吸引口に臨ませてノズルジョイントの先端部を配置し、該ノズルジョイントの先端部とノズルジョイントとの接合部における入射光を反射可能にしたから、電気的な照明手段によることなく、接合部による反射光によって吸引口を一層明瞭に視認させ、または視認を実現して、吸引口を移動する鼻汁や痰の色や状態を容易かつ明瞭に視認可能にし、鼻汁や痰の異常に速やかに対応することができる。
請求項7の発明は、ノズルジョイントの外周面に吸引管を接続可能な複数の係合リブを離間して突設し、該係合リブの外径を互いに異径に形成したから、ノズルジョイントに対し内径を異にする複数の吸引管の接続に対応することができる。
請求項8の発明は、ノズルエレメントを略砲弾形または長尺で先細のテーパ形状に形成したから、鼻孔または口腔部を傷付けることなく、ノズルエレメントを安全に挿入し得るとともに、ノズルエレメントの先端部を鼻孔の直下に局所的に位置付け、鼻孔直下に流出した鼻汁を容易かつ確実に吸引することができる。
請求項9の発明は、ノズルエレメントの先端部を利用者の鼻孔または口腔部に挿入可能にしたから、前記挿入を安全に行なえるとともに、ノズルエレメンをシリコンゴム製とすることによって、これをガラス製とした場合の鼻孔や口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図るとともに、鼻孔に存在する鼻汁や口腔部に存在する痰を安全かつ容易に吸引することができる。
請求項10の発明は、ノズルエレメントの先端部を利用者の鼻孔の直下に接触可能にしたから、鼻孔直下に流出した鼻汁を安全かつ容易に吸引し得るとともに、ノズルエレメンをシリコンゴム製とすることによって、これをガラス製とした場合の鼻孔直下に接触する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図ることができる。
請求項11の発明は、吸引ポンプを電動ポンプで構成したから、電動ポンプによって安定した吸気を容易に得ることができる。
請求項12の発明は、キャップに電動ポンプに連通する接続管を設けるとともに、前記電動ポンプを医療用吸引器のハウジング内部に装備し、前記ハウジングの上端部にレバ−の基端部を回動可能に連結し、常時は下向きに回動可能に付勢する一方、前記レバ−に電動ポンプの吸引管に連通する吸引ジョイントを同動可能に設け、該吸引ジョイントの接続部を前記接続管に着脱可能に接続したから、前記接続管と吸引ジョイントとの接続を簡便かつ気密に行なうことができる。
請求項13の発明は、電動ポンプの吸引管または吐出管の間に中空のフローモニタを介挿し、該フローモニタの内部に移動する空気によって回転可能な風車を設けたから、風車の回転によって電動ポンプないし吸引器の作動状態を確認することができる。
請求項14の発明は、フロ−モニタに風車を透視可能な透視部を設けたから、透視部から風車の回転を視認することができる。
請求項15の発明は、ハウジングの前部に前記フロ−モニタを配置するとともに、前記ハウジングに前記透視部を透視可能な透視窓を設け、該透視窓に前記透視部を配置したから、ハウジングの外側から風車の回転を視認でき、電動ポンプないし吸引器の作動状態を確認することができる。
請求項16の発明は、電動ポンプを駆動するモ−タを乾電池または商用電源によって駆動可能にしたから、前記モ−タに二通りの電源を確保して利便性を向上することができる
請求項17の発明は、ハウジングの底部に前記乾電池を配置するとともに、前記ハウジングの下部に前記電動ポンプと駆動モ−タを配置したから、ハウジングの底部に比較的重量の嵩む乾電池を配置し、またハウジングの下部に比較的重量の嵩む電動ポンプと駆動モ−タを配置することによって、ハウジングの重心を下げ、その安定性を向上することができる。
本発明を適用した吸引装置を示す斜視図である。 本発明を適用した吸引装置の接続管に、コネクタ−と吸引管を組み付ける前の状況を分解して示す斜視図である。 本発明を適用したキャップと容器と手動ポンプの取付け状況を拡大して示す断面図である。 本発明のキャップ上の接続管にコネクタ−と吸引管を接続した状況を拡大して示す断面図である。 本発明のキャップ上の接続管に、コネクタ−と吸引管を接続する状況を分解して示す断面図である。
本発明を適用した吸引ノズルを示す斜視図である。 図6のA−A線に沿う断面図で、若干拡大図示している。 本発明を適用した吸引ノズルを分解して示す斜視図である。 本発明を適用した吸引装置の使用状態を示す斜視図で、吸引装置を片手で保持し手動ポンプを片手で操作している状況を示している。 図9の要部の断面図で、吸引ノズルの先端を鼻孔に挿入して鼻汁を吸引している状況を示している。
本発明の第2の実施形態に適用した吸引ノズルを示す斜視図である。 図11のB−B線に沿う断面図で、若干拡大図示している。 本発明の第2の実施形態に適用した吸引ノズルを分解して示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に適用した吸引装置の使用状態を示す斜視図で、吸引装置を片手で保持し手動ポンプを片手で操作している状況を示している。 図14の要部の断面図で、吸引ノズルの先端を鼻孔の直下に位置付け、流出した鼻汁を吸引している状況を示している。 本発明の第3の実施形態に適用したコネクタ−の取付状況を分解して示す斜視図である。 本発明の第3の実施形態に適用したコネクタ−の装着状態を示す断面図である。 本発明のキャップ上の接続管に、前記第3の実施形態のコネクタ−と吸引管を接続する状況を分解して示す断面図である。
本発明の第4の実施形態に適用した医療用吸引器を示す平面図である。 図19の右側面図である。 図19のB−B線に沿う断面図である。
以下、本発明を手動用ポンプを備えた吸引装置に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図10において1は円筒状の透明な合成樹脂製の容器で、その上部の開口部に比較的柔軟なゴム製のキャップ2が着脱可能に装着されている。
前記キャップ2の周面にフランジ2aが下方に突設され、該フランジ2aの内側に環状溝2bが深溝に形成され、該環状溝2bに容器1の端縁を嵌合し、キャップ2を気密に装着している。
前記キャップ2の外周にチュ−ブホルダ−3が一体に突出成形され、その一対のホルダ−アーム3a,3aの間に、可撓性を有するシリコンゴム製の半透明の吸引管4が挟持されている。
図中、1aは容器1の中高位置周面に設けた環状リブで、該リブ1a位置に収容された鼻汁等の吸引物が当該位置に到達した際、該吸引物の廃棄ないし排出を促し、後述の手動ポンプに対する流入を防止する目安にしている。
前記キャップ2の上面の両側位置に、容器1に連通する二つの接続管5,6が突設され、この一方の接続管5の内部に制御弁7を備えたジョイント8が装着され、該ジョイント8の上端部に吸引ポンプである、楕円体のゴム製の手動ポンプ9が圧縮かつ復元可能に装着されている。
前記制御弁7は吸気弁と排気弁(共に図示略)とを備え、手動ポンプ9の圧縮時に吸気弁を閉弁し同時に排気弁を開弁して、容器1側の空気を排気口10から外部へ排気可能にし、手動ポンプ9の圧縮解除後の復元時に、吸気弁を開弁し同時に排気弁を閉弁して、容器1側を負圧に形成可能にしている。
前記他方の接続管6は先細のテ−パ状に形成され、その上部周面に合成樹脂製の透明なコネクタ−11が嵌合している。
前記コネクタ−11は接続管6の上部周面に嵌合可能にされ、その内側にインナ−チュ−ブ12が上下方向に突設されている。このうち、下側に突出するロアチュ−ブ12aが接続管6の通孔6aに緊密に差し込まれ、上側に突出するアッパ−チュ−ブ12bに吸引管4の一端が挿入されている。
前記アッパ−チュ−ブ12bの上部周面にテーパ状の係合リブ13が突設され、該係合リブ13に吸引管4の一端が挿入され、該吸引管4の下端部を前記チュ−ブ12bの中間部周面に突設した環状リブ14に係止している。図中、15はコネクタ−11の上面に対向して突設した角柱状の把持部である。
前記吸引管4の他端に吸引ノズル16が接続され、該吸引ノズル16は、吸引管4に接続する透明な合成樹脂製のノズルジョイント17と、該ズルジョイント17の先端に着脱可能に装着可能な半透明または透明に近い準透明のシリコンゴム製のノズルエレメント18と、で構成されている。
このうち、前記ノズルジョイント17はポリカ−ボネ−トによって細長の略円管状に樹脂成形され、その一側の過半部周面は先細の略テーパ状に形成され、該周面にテーパ状の複数の環状リブ19〜21が形成されている。
前記環状リブ19〜21の外径は管端側から順次増径して形成され、該環状リブ19〜21に内径を異にする吸引管4,4a,4bの接続を可能にしている。
実施形態の場合は,吸引管4の内径が最も小さく、吸引管4bの内径が最も大きく、吸引管4aの内径がその中間径に形成されている。
前記最大径の環状リブ21の他側周面に、該環状リブ21の外径より若干大径のテーパ状の環状リブ22が形成され、該環状リブ22の他側周面は環状リブ20の外径と略同径の円管状に成形され、その環状周面23の端部側に、環状リブ22の外径と同径のフランジ24が形成されている。図中、25はノズルジョイント17の貫通孔である。
前記ノズルジョイント17の先端部は平滑面に形成され、該平滑面がノズルエレメント18の後述する吸引口の拡径段部に緊密に接合して、ノズルジョイント17とノズルエレメント18との接合部16aを形成し、該接合部16aにおいて入射光を後述の吸引口に向けて反射可能にしている。
前記ノズルエレメント18はシリコンゴムによって中空の略砲弾形に成形され、その周面は緩やかな凸状の湾曲面18aに形成され、その長さはノズルジョイント17の略1/2に形成され、その外径はフランジ24の外径の略1.5倍に形成されている。
前記環状リブ22の内部に貫通孔25と同径の吸引口26が形成され、該吸引口26のノズルジョイント17側に、環状周面23と同径の段付孔27が形成され、該段付孔27の基部側にフランジ24と同径の環状溝28が形成されている。
前記吸引口26の中間部に前記拡径段部が形成され、該拡径段部は平滑面に形成され、該平滑面がノズルジョイント17の先端部に緊密に接合して、ノズルジョイント17とノズルエレメント18との接合部16aを形成し、該接合部16aにおいて入射光を吸引口26に向けて反射可能にしている。
前記ノズルエレメント18の基部側の端面は、前記環状リブ22の端面に係合してノズルエレメント18に装着され、前記段付孔27に前記環状周面23が嵌合し、前記環状溝28にフランジ24が嵌合して装着されている。
そして、前記ノズルエレメント18の先端部を利用者29の鼻孔30に挿入し、先端の吸引口26から鼻孔30内の鼻汁を吸引可能にしている。図中、31は本発明の吸引装置を操作する看護師、介護者、家人等の手である。
実施形態では前述のノズルエレメント18の他に、ノズルジョイント17を共用可能な二種類のノズルエレメントを設け、利用者29の鼻孔30の大小に応じて使い分けるようにしている。
すなわち、前記二種類のノズルエレメントは中空の略砲弾形に成形され、その内部に前記段付孔27と環状溝28の同位置に、同様な段付孔と環状溝とを形成し、該段付孔の基端部にノズルジョイント17の端部を当接可能に形成し、これらに前記ノズルジョイント17を嵌合して装着可能にしている。
前記二種類のノズルエレメントは、段付孔の基端部から先端部までの長さが前記ノズルエレメント18のそれよりも若干長く、または短く形成され、その全長も前記ノズルエレメント18の長さよりも若干長く、または短く形成されている。
また、前記二種類のノズルエレメントの外径は、前記ノズルエレメント18のそれよりも若干大径に、または小径に形成され、したがって前記略砲弾形状もノズルエレメント18と若干相違している。
このように構成した本発明の医療・介護用吸引装置は、キャップ2の周面にチュ−ブホルダ−3を一体に突出成形し、その一対のホルダ−アーム3a,3aの弾性によって吸引管4を挟持可能に形成する。前記吸引管4は所定内径のものを所定長さに裁断して製作する。
前記キャップ2上の一方の接続管5に制御弁7を備えたジョイント8を装着し、該ジョイント8の上端部に手動ポンプ9を取付け、他方の接続管6の周面をテーパ状に形成し、該テ−パ面にコネクタ−11を装着可能にする。
前記コネクタ−11を内外二重管構造に樹脂成形し、外管側を接続管6の周面に緊密に嵌合可能に形成し、内管側の下側のロアチュ−ブ12aを下方に突設し、これを接続管6内に緊密に嵌合可能に成形する。
また、インナ−チュ−ブ12の上側のアッパ−チュ−ブ12bを上方に突設し、その周面に係止部14とテーパ状の係合リブ13を突設し、該係合リブ13に吸引管4の一端を緊密に嵌合可能に成形する。
一方、本発明は吸引管4の他端に接続する吸引ノズル16の製作を要し、実施形態ではノズルジョイン17をポリカ−ボネ−トによって透明に樹脂成形し、ノズルエレメント18をシリコンゴムによって半透明または透明に近い準透明に成形する。
したがって、これらをガラス製とした場合の破損を防止し、使用上の安全性を確保できるとともに、これを軽量かつ安価に製作し得る。特に、ノズルエレメントをシリコンゴム製とすることによって、ガラス製のノズルエレメントを鼻孔や口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図れる。
実施形態では図示のノズルエレメント18の他に、ノズルジョイン17を共用する大小二種類のノズルエレメントを、若干形状寸法を変えて成形している。
こうして製作したノズルジョイン17にノズルエレメント18を組み付ける場合は、利用者29の鼻孔30の大きさに応じたノズルエレメント18を選択し、該ノズルエレメント18の段付孔27をノズルジョイン17の先端部に押し込み、該段付孔27を環状周面23に嵌合し、環状溝28をフランジ24に嵌合する。この組み付け状況は図8および図7のようである。
前記ノズルエレメント18は環状溝28にフランジ24が嵌合して抜け止めされ、またそれらの接合部と段付孔27と環状周面23との嵌合によって、ノズルジョイン17とノズルエレメント18とが気密に接続される。
次に、前記各構成部材によって本発明の吸引装置を組み付ける場合は、容器1の上端縁をキャップ2の内側の環状溝2bに嵌合し、その外周にフランジ2aを密着させて、キャップ2と容器1とを気密に嵌合する。
この後、接続管5にジョイント8を装着し、該ジョイント8の上端部に手動ポンプ8を取付ける。これらの組み付け状況は図3のようである。
そして、キャップ2の他方の接続管6にコネクタ−11のロアチュ−ブ12aを挿入し、接続管6の外周面にコネクタ−11の内面を緊密に嵌合し、接続管6に対しコネクタ−11を内外二重に接続し、当該部の気密性を形成する。この組み付け状況は図2、図4および図5のようである。
そして、アッパ−チュ−ブ12bの上部の係合リブ13に吸引管4の一端を挿入し、該管4の下端を係止リブ14に掛け止め、吸引管4の他端をノズルジョイン17の係合リブ19に挿入する。
その際、吸引管4の中間部をチュ−ブホルダ−3のホルダ−アーム3a,3aの間に差し込み、かつ吸引ノズル16を上向きに配置し、前記アーム3a,3aの弾性によって吸引管4を挟持する。この組み付け後の状況は図1のようである。
こうして組み付けた本発明の吸引装置を使用して、患者や被介護者等利用者29の鼻汁を吸引する場合は、吸引操作の際、手動ポンプ9が利用者29の顔面に接触したり、過度に近接して不快感を抱かせないように、チュ−ブホルダ−3内の吸引管4を軸方向へ移動し、チュ−ブホルダ−3から吸引ノズル16までの長さを調節し、かつ吸引ノズル16が最先端に位置するように、吸引ノズル16と手動ポンプ9との位置を調整する。
この後、前記吸引装置を介護師、介護者、家人等が片手で保持し、かつその際、前記片手で吸引ノズル16を利用者29の顔面に近付け、吸引ノズル16の先端部を鼻孔30に挿入する。
そして、前記片手で手動ポンプ9を圧縮ないし圧縮解除操作し、鼻孔30内の鼻汁を吸引口26から吸引する。この状況は図9および図10のようである。
したがって、従来のように片手で吸引管の先端部を保持して吸引ノズル16を鼻孔に挿入し、他の片手で手動ポンプ9を操作する場合の煩雑を解消し、この種の操作を片手で合理的かつ円滑に行なえる。
その際、吸引ノズル16の先端部は、ノズルエレメント18の略砲弾形状によって、鼻孔30内面を擦過したり傷付けたりせず、鼻孔30に円滑に挿入されて鼻孔30を閉塞し、吸引口26からの吸引力を効果的に作用させて、鼻汁を容易かつ速やかに吸引する。
しかも、ノズルエレメント18をシリコンゴム製とすることによって、ガラス製のノズルエレメントを鼻孔や口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図れる。
前記吸引された鼻汁は、吸引口26から貫通孔25を経て吸引管4の下流側へ移動し、コネクタ−11のインナ−チュ−ブ12から接続管6内に導かれて容器1内に収容される
この場合、ノズルエレメント18は視認不可能なシリコン製の吸引ノズルに比べ、準透明または半透明に構成され、ノズルジョイント17は透明に構成されているから、吸引口26や貫通孔25を移動する鼻汁の色や粘性等の状態を容易に視認し得、鼻汁の異常に速やかに対応し得る。
しかも、吸引ノズル16の中間部の内部に、吸引口26に臨ませて自然光または照明等の入射光を反射可能な接合部16aを設け、この反射光を吸引口26に向けて放射しているから、ノズルエレメント18が半透明または準透明の場合は視認が一層明瞭になり、一方、視認がやや困難な場合であっても、視認を促し視認を実現する効果を奏する。
その上、前記視認効果は、吸引ノズル16内に照明手段を要することなく、自然光または照明等の入射光によって所期の効果を得ているから、これを合理的かつ安価に構成し得る。
また、鼻汁の吸引時は、吸引ノズル16のノズルジョイン17とノズルエレメント18とが気密に接続され、吸引管4の一端がノズルジョイン17に気密に接続され、吸引管4の他端がコネクタ−11のアッパ−チュ−ブ12bに気密に接続され、更にロアチュ−ブ12aが接続管6に挿入されている。
しかも、該ロアチュ−ブ12aが接続管6とコネクタ−11によって内外二重に気密に接続されているから、前記各接続部からの吸気や鼻汁の漏洩が阻止され、円滑かつ能率良く鼻汁を吸引する。
そして、前記吸引装置の使用後、キャップ2を取外して容器1内の鼻汁を排出する。
この後、コネクタ−11を接続管6から引き抜き、吸引管4とコネクタ−11と吸引ノズル16を分解するとともに、吸引ノズル16をノズルジョイン17とノズルエレメント18とに分解し、更に接続管5から手動ポンプ9を取外し、これらを適宜洗浄または煮沸消毒する。
したがって、各構成部材を精密に洗浄かつ消毒し、それらの衛生を確保し得るともに、洗浄または消毒後は各構成部材を適宜組立て、次期使用に備える。
一方、本発明の吸引装置を使用して、患者や被介護者等利用者29の痰を吸引する場合は、前述の要領で吸引ノズル16を手動ポンプ9から突出させて吸引管4を長さ調節し、吸引ノズル16が最先端に位置するように、吸引ノズル16と手動ポンプ9との位置を調整する。
この後、容器1と手動ポンプ9と吸引管4と吸引ノズル16等を片手で保持して利用者29に近付け、吸引ノズル16を利用者29の口腔部に挿入し、かつ前記片手で手動ポンプ9を操作して痰を吸引する。
その際、ノズルエレメント18をシリコンゴム製とすることによって、ガラス製のノズルエレメントを口腔に挿入する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図れる。
したがって、痰の吸引操作を合理的かつ円滑に行なえるとともに、ノズルエレメント18の略砲弾形状によって、口腔部を擦過したり傷付けたりせず、口腔部に円滑に挿入して、痰を容易かつ速やかに吸引する。
この場合、ノズルエレメント18は準透明または半透明に構成され、ノズルジョイント17は透明に構成されているから、吸引口26や貫通孔25を移動する痰の色や粘性等の状態を容易に視認し得、痰の異常に速やかに対応し得る。
しかも、吸引ノズル16の中間部の内部に、吸引口26に臨ませて自然光または照明等の入射光を反射可能な接合部16aを設け、この反射光を吸引口26に向けて放射しているから、ノズルエレメント18が半透明または準透明の場合は視認が一層明瞭になり、一方、視認がやや困難な場合であっても、視認を促し視認を実現する効果を奏する。
その上、前記視認効果は吸引ノズル16内に照明手段を要することなく、自然光または照明等の入射光によって所期の効果を得ているから、これを合理的かつ安価に構成し得る
図11乃至図21は本発明の他の実施形態を示し、前述の構成と対応する部分に同一の符号を用いている。
このうち、図11乃至図15は本発明の第2の実施形態を示し、この実施形態は吸引ノズル16の他の形態を示している。
この実施形態の吸引ノズル16のノズルジョイン17は、前述のノズルジョイントと実質的に同一で、ノズルエレメント32だけが前述のノズルエレメント18と相違している
すなわち、前記ノズルエレメント32は、ノズルエレメント18と同様に半透明または準透明のシリコンゴムを長尺の先細のテ−パ状に成形され、その外径はノズルエレメント18よりも若干小径で、その長さはノズルエレメント18の約2.5倍の形成され、内部に先細のテ−パ状の吸引口33を形成している。
前記ノズルエレメント32とノズルジョイン17との接続は、前述の実施形態と同様に行なう。この状況は図12および図13のようである。
前記ノズルエレメント32をノズルジョイン17に接続後の状況は図11のようで、ノズルジョイン17の端部に所望の吸引管4の一端を接続し、該吸引管4の他端をコネクタ−11のアッパ−チュ−ブ12bに接続し、該ロアチュ−ブ12aを接続管6に挿入し、該ロアチューブ12aの内外をコネクタ−11で気密に接続する。
こうして接続した吸引ノズル16は利用者29の鼻汁の吸引に使用され、その場合は前述と同様にチュ−ブホルダ−3内の吸引管4を移動し、チュ−ブホルダ−3から吸引ノズル16までの長さを調節するとともに、吸引ノズル16が最先端に位置するように、吸引ノズル16と手動ポンプ9との位置を調整する。
この後、前記吸引装置を介護師、介護者、家人等が片手で保持し、吸引ノズル16を利用者29の顔面に近付け、吸引ノズル16の先端部を鼻孔30の直下に位置付ける。
そして、前記片手で手動ポンプ9を圧縮ないし圧縮解除操作し、鼻孔30の直下に流出した鼻汁を吸引口33から吸入する。この状況は図14および図15のようである。
したがって、従来のように一方の片手で吸引管の先端部を保持して吸引ノズル16を鼻孔の直下に位置付け、他方の片手で手動ポンプ9を操作する煩雑を解消し、この種の操作を片手で合理的かつ円滑に行なえる。
その際、ノズルエレメン32がシリコンゴム製であるから、これをガラス製とした場合の鼻孔直下に接触する際の冷涼感による不快感を防止し、快適な使用を図れるとともに、破損を防止し使用上の安全性を確保し得る。
しかも、前記吸引ノズル16の先端部、つまりノズルエレメント32の長尺で先細のテーパ形状によって、鼻孔30を閉塞することなく、またノズルエレメント32が顔面の他の部位に接触して、鼻汁がノズルエレメント32の周面に沿って流下することがないから、鼻孔30の直下の鼻汁を確実かつ容易に吸引する。
前記吸引された鼻汁は、吸引口33から貫通孔25を経て吸引管4の下流側へ移動し、コネクタ−11のインナ−チュ−ブ12b,12aから接続管6内に導かれて容器1内に収容される。
その際、ノズルエレメント32は半透明また準透明に構成され、ノズルジョイント17は透明に構成されているから、吸引口33と貫通孔25を移動する鼻汁の色や粘性等の状態を視認し得、鼻汁の異常に速やかに対応し得る。
しかも、吸引ノズル16の中間部の内部には吸引口33に臨ませて、自然光または照明等の入射光を反射可能な接合部16aを設け、この反射光を吸引口33に向けて放射しているから、ノズルエレメント18が半透明または準透明の場合は視認が一層明瞭になり、一方、視認がやや困難な場合であっても、視認を促し視認を実現する効果を奏する。
前記視認効果は、吸引ノズル16内に照明手段を要することなく、自然光または照明等の入射光によって所期の効果を得ているから、これを合理的かつ安価に構成し得る。
図16乃至図18は本発明の第3の実施形態を示し、この実施形態はコネクタ−11の他の形態を示し、この実施形態のコネクタ−34は内部に仕切壁35を形成し、該仕切壁35にインナ−チュ−ブ34aを上方に突出成形し、該インナ−チュ−ブ34aに吸引管4を接続可能にするとともに、コネクタ−34の外周面に環状リブ36を突設し、該環状リブ36を介しコネクタ−34の着脱操作を容易に行なえるようにしている。
なお、前述の実施形態は何れも吸引ノズル16を手動ポンプ9に連係させているが、電動ポンプに連係させることも可能である。
図19乃至図21は本発明の第4の実施形態を示し、この実施形態は吸引ポンプとして、手動ポンプ9の代わりに電動ポンプ37を用い、該電動ポンプ37による吸気を前記吸引ノズル16に連通している。
前記電動ポンプ37は小型の医療用吸引器38の内部に装備され、該吸引器38の周囲をハウジング39で区画し、該ハウジング39内の中間部下側に前記電動ポンプ37を配置している。
前記ハウジング39は不透明な合成樹脂製の縦長の箱形に形成され、その側部に小高の不透明な合成樹脂製のサイドハウジング40を突設し、該サイドハウジング40に大径の凹孔41を形成していて、該凹孔41に前記容器1を取出し可能に収容している。図中、42はサイドハウジング40の側面に形成した縦長の透視窓で、前記容器1に収容した水等の液体43の液面を視認可能にしている。
前記電動ポンプ37は側部に駆動モータ44を備え、これらを支持台45に載置し、そ
の支持枠46を架枠47に取付けている。
前記架枠47は、ハウジング39の下部に集電器(図示略)を備えたバッテリ−室48を区画し、該バッテリ−室48に駆動モータ44の電源として、複数の乾電池49を装備している。実施形態では駆動モータ44の電源として、乾電池49の他に商用電源を確保している。図中、50はハウジング39の底面に着脱可能に装着したバッテリ−カバ−で、バッテリ−室48を開閉可能にしている。
前記電動ポンプ37の上端部に吸引口と吐出口(図示略)が近接して設けられ、これらに柔軟な合成樹脂製の吸引管51と吐出管52の一端が接続されている。
このうち、吸引管51の他端は上方に延設され、該吸引管51の間にフロ−モニタ53が介挿され、該モニタ53内に空気を流通可能にしている。
前記フロ−モニタ53は扁平な中空筒状に形成され、その一部に透明部材で形成した透視部54が設けられ、該透視部54をハウジング39に形成した透視部を有する透視窓55に臨ませて配置している。
前記フロ−モニタ53の内部に軽量な風車56の羽根が回動自在に軸支され、吸入ノズル16の使用時、フロ−モニタ53に吸気を流通させて前記風車56を回転し、この回転状態を外部から視認可能にして、吸引ノズル16の使用を確認可能にしている。
この場合、吐出管52の間にフロ−モニタ53を介挿することも可能であり、そのようにすることで吐出空気によって風車55を回転し、吸引管51による場合の吸気損失を防止し得る。
前記フロ−モニタ53に接続した吸引管51の上流側部51aは、吸引ジョイント57と一体の導管58に接続され、該導管58を介し吸引ジョイント57の内部に連通している。
前記吸引ジョイント57は略L字形断面に成形され、その内部に略L字形に屈曲した流路59が形成され、該流路59の一端が前記導管58に連通し、この他端に接続部57aが下向きに設けられ、該接続部57aにキャップ2の接続管5が接続されている。
前記接続部57aは吸引ジョイント57の他端に凹状に形成され、その内面を前記接続管5の上部周面に嵌合し、その内面奥部の平坦面を接続管5の上端面に係合し、それらの気密状態を形成かつ維持可能にしている。57bは吸引ジョイント57の他端部を凹状曲面に形成した手掛け部である。
前記吸引ジョイント57の直上に板状のレバ−60が係合して取付けられ、該レバ−60の基端部がハウジング39の内部に突設したピン61に回動可能に装着され、該ピン61を支点にレバ−60を上方へ回動可能に取付け、これに吸引ジョイント57を同動可能に取付けている。
前記レバ−60の基端部に板バネ製のレバ−スプリング62の一端が掛け止められ、該スプリング62の弾性を介してレバ−60を下方へ回動可能に付勢し、吸引ジョイント57の使用時、接続部57aとキャップ2の接続管5との気密状態を形成可能にしている。
前記吐出管52の他端は前記フロ−モニタ53と反対側に延設されて、ハウジング39の内側面に配置したエア−フィルタ63に接続され、ゴミ等を除去し吐出空気を清浄して外部へ排出可能にしている。
図中、64は水43に設置したフロ−トで、水43の液面の変位に同動して上下動し、その上端部64aをキャップ2に形成したテーパ状の通孔2cに係入し、水43の異常な液面上昇時に通孔2cを閉塞し、水43および水中の異物が吸引ジョイント57および電動ポンプ37へ流入する事態を阻止し、吸引ジョイント57や電動ポンプ37の故障を防止可能にしている。図中、65は水43中に設置した籠状のフロ−トガイドで、フロ−ト64の上下動を規制している。
この他、図中、66はハウジング39の上端部の一端に配置した操作スイッチで、駆動モ−タ44と電動ポンプ37をON・OFF可能にされ、その端部に作動表示ランプ67が配置されている。
図中、68はハウジング39の下端部に設けた電源ジャック、69,70は前記電池49または前記電源ジャック68から導入した商用電源を駆動モ−タ44へ導く配線である
71はハウジング39およびサイドハウジング41の底面に設けたゴム脚で、テーブルや床面の平坦面72に設置可能にしている。
このような構成した第4の実施形態は、手動ポンプ9の代わりに電動ポンプ37を採用し、これを小型の医療用吸引器38の内部に装備し、手動ポンプ9による圧縮および圧縮解除操作を要しないから簡便に使用でき、かつ安定した吸気を速やかに得られる。
また、ハウジング39の下部に重量の嵩む電池49や駆動モ−タ44および電動ポンプ37を配置し、更に容器1内に重量の嵩む水43を収容し、ハウジング39およびサイドハウジング40側の重心位置を下方へ位置付けているから、ハウジング39およびサイドハウジング40の設置状態が安定する。
次に、前記第4の実施形態の吸引装置を使用して、患者や被介護者等利用者29の、例えば鼻汁を吸引する場合は、前記吸引器38を患者や被介護者等の利用者29周辺の定位置に設置する。
そして、容器1に水43を定量収容し、該容器1をサイドハウジング40の凹孔41に収納する。
前記容器1の出し入れは、レバ−スプリング62の弾性に抗してレバ−60を上方へ回動し、容器1の取り出しスペ−スを確保して、キャップ2と一緒に容器1を凹孔41から取り出し、キャップ2を取り外して水43を定量収容し、キャップ2を取付け後、これを凹孔41内の所定位置に収容する。
この後、レバ−60をピン61を支点に下方へ回動し、吸引ジョイント57の下向きの接続部57aをキャップ2の接続管5に嵌合し接続する。その際、吸引ジョイント57はレバ−スプリング62の弾性によって下方に付勢され、その弾性によって前記接続部57aがキャップ2の接続管5に緊密に係合して、それらの気密状態を形成する。
この場合、凹孔41内における容器1の水43の液面は、サイドハウジング40の外側から透視窓42を介して確認し得、また前記水43にフロ−ト64が先端部64aを上位にして浮上し、フロ−トガイド65内に収容される。
一方、吸引管4の一端部に吸引ノズル16を装着し、その他端をコネクタ−11に接続し、該コネクタ−11を接続管6に差し込む。
このような準備作業を終了後、操作スイッチ66をONし、電池49または電源ジャック68からの商用電源(電流)を配線69または70を介して、駆動モ−タ44に通電する。
このようにすると、駆動モ−タ44が駆動し、電動ポンプ37がポンピング作動して吸引ノズル16から周辺の空気を吸入し、該空気を吸引管4、コネクタ−11、接続管6を介して容器1内に導き、容器1に連通する通孔2cから接続部57a、吸引ジョイント57およびその流路59を経て上流側の吸引管51aへ導き、該吸引管51aからフロ−モニタ53に流入する。この状況は図19および図21のようである。
このため、フロ−モニタ53内の風車55が回転し、その状態を透視部54から確認して医療用吸引器38の使用状態を知得する。
前記フロ−モニタ53に流入した空気は他の吸引管51から流出し、下流側の吸引管51から電動ポンプ37の吸引口に導かれ、該ポンプ37の吐出口から吐き出されて吐出管52へ送り出され、該吐出管52に導かれてエア−フィルタ63へ移動し、該フィルタ63でゴミ等を除去され清浄化されて外部へ排出される。この状況は図19および図21のようである。
この後、介護師、介護者、家人等が吸引ノズル16を利用者29の顔面に近付け、吸引ノズル16の先端部を鼻孔30に挿入し、電動ポンプ37の作動による吸気によって、鼻孔30内の鼻汁を吸引口26から吸引する。
前記吸引された鼻汁は、吸引口26から貫通孔25を経て吸引管4の下流側へ移動し、コネクタ−11のインナ−チュ−ブ12から接続管6内に導かれ、容器1内の水43に収容される。
そして、所定量の鼻汁を吸引後、操作スイッチ66をOFF操作し、駆動モ−タ44および電動ポンプ37の駆動を停止する。
この後、レバ−60を持ち上げ、該レバ−60をピン61を支点に上向きに引き上げ、該レバ−60に吸引ジョイント57を同動させて、接続部57aを接続管5から引き抜き、それらの接続を解除する。
そして、レバ−60と吸引ジョイント57を所定位置引き上げたところで、凹孔41から容器1を取り出し、キャップ2を取外して容器1内の水43と鼻汁を排出する。
この後、コネクタ−11を接続管6から引き抜き、吸引管4とコネクタ−11と吸引ノズル16を分解するとともに、吸引ノズル16をノズルジョイン17とノズルエレメント18とに分解し、これらを適宜洗浄または煮沸消毒し、この洗浄または消毒後、各構成部材を適宜組立て次期使用に備える。
このように、この実施形態は吸引ポンプとして、手動ポンプの代わりに電動ポンプ37を使用し、安定した吸気を確保するとともに、簡便な使用を図り、しかも電動ポンプ37に乾電池49と商用電源の二通りの電源を確保して、使用上の利便性を高めたものである
このように本発明の医療・介護用吸引装置は、簡単な構成で容易かつ安価に製作でき、小型軽量で持ち運びに至便であるとともに、吸引管の長さを調節できるため片手で使用できて作業性が良く、しかも吸引ノズルを鼻孔や口腔部に挿入する際の不快感をなくし、快適で安全な使用を図れるとともに、堅牢で鼻汁や痰の状態を容易に視認でき、また各部の洗浄や消毒を容易かつ精密に行なえるから、病院、介護施設、家庭等での患者や被介護者の鼻汁や痰の吸引に好適である。
1 容器
2 キャップ
3 チュ−ブホルダ−
4 吸引管
4a,4b 吸引管
9 吸引ポンプ(手動ポンプ)
16 吸引ノズル
16a 接合部
17 ノズルジョイント
18,32 ノズルエレメント
19〜21 係合リブ
25 貫通孔
26,33 吸引口
29 利用者
30 鼻孔
31 手
37 吸引ポンプ(電動ポンプ)
38 医療用吸引器
39 ハウジング
44 駆動モ−タ
49 乾電池
51 吸引管
52 吐出管
53 フロ−モニタ
54 透視部
55 透視窓
56 風車
57 吸引ジョイント
57a 接続部
60 レバ−

Claims (17)

  1. キャップを着脱可能に装着した容器と、該容器に連通する吸引ポンプと、該容器に連通する吸引管の先端に接続した吸引ノズルとを備えた医療・介護用吸引装置において、前記キャップに前記吸引管を挟持可能なチュ−ブホルダ−を突設し、前記吸引ノズルを、前記吸引管に一端を着脱可能に接続可能な貫通孔を有するノズルジョイントと、該ノズルジョイントに着脱可能に装着する吸引口を備えたノズルエレメントと、で構成したことを特徴とする医療・介護用吸引装置。
  2. 前記チュ−ブホルダ−を介し、該チュ−ブホルダ−から吸引ノズルまでの吸引管の長さを調節可能にするとともに、前記容器と吸引管と吸引ポンプを片手で保持し、かつ吸引ポンプを操作可能にした請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  3. 前記吸引ポンプを手動ポンプで構成した請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  4. 前記ノズルジョイントを合成樹脂製とし、ノズルエレメントをシリコンゴム製とした請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  5. 前記ノズルジョイントを透明に構成し、ノズルエレメントを透明または半透明に構成した請求項4記載の医療・介護用吸引装置。
  6. 前記ノズルエレメントの内部に、該ノズルエレメントの吸引口に臨ませてノズルジョイントの先端部を配置し、該ノズルジョイントの先端部とノズルジョイントとの接合部における入射光を反射可能にした請求項4または請求項5記載の医療・介護用吸引装置。
  7. 前記ノズルジョイントの外周面に吸引管を接続可能な複数の係合リブを離間して突設し、該係合リブの外径を互いに異径に形成した請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  8. 前記ノズルエレメントを略砲弾形または長尺で先細のテーパ形状に形成した請求項4記載の医療・介護用吸引装置。
  9. 前記ノズルエレメントの先端部を利用者の鼻孔または口腔部に挿入可能にした請求項4または請求項5記載の医療・介護用吸引装置。
  10. 前記ノズルエレメントの先端部を利用者の鼻孔の直下に接触可能にした請求項8記載の医療・介護用吸引装置。
  11. 前記吸引ポンプを電動ポンプで構成した請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  12. キャップに電動ポンプに連通する接続管を設けるとともに、前記電動ポンプを医療用吸引器のハウジング内部に装備し、前記ハウジングの上端部にレバ−の基端部を回動可能に連結し、常時は下向きに回動可能に付勢する一方、前記レバ−に電動ポンプの吸引管に連通する吸引ジョイントを同動可能に設け、該吸引ジョイントの接続部を前記接続管に着脱可能に接続した請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  13. 前記電動ポンプの吸入管または吐出管の間に中空のフロ−モニタを介挿し、該フロ−モニタの内部に移動する空気によって回転可能な風車を設けた請求項1記載の医療・介護用吸引装置。
  14. 前記フロ−モニタに風車を透視可能な透視部を設けた請求項13記載の医療・介護用吸引装置。
  15. 前記ハウジングの前部に前記フロ−モニタを配置するとともに、前記ハウジングに前記透視部を透視可能な透視窓を設け、該透視窓に前記透視部を配置した請求項12または13記載の医療・介護用吸引装置。
  16. 電動ポンプを駆動するモ−タを乾電池または商用電源によって駆動可能にした請求項11記載の医療・介護用吸引装置。
  17. 前記ハウジングの底部に前記乾電池を配置するとともに、前記ハウジングの下部に前記電動ポンプと駆動モ−タを配置した請求項16記載の医療・介護用吸引装置。
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