JP2013028789A - 水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】少なくとも、水、カーボンブラック、界面活性剤を含有し、前記カーボンブラックの吸油量が101g以上(/100g)で、かつ、前記界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩の中から1種以上を選択することを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物およびそれを用いた水性ボールペンを用いる。
【選択図】 なし
Description
特開平7−62288 号公報「水性ボールペン用インキ組成物」等、様々な潤滑剤などを含有する水性ボールペン用インキ組成物や、着色剤として比表面積600m
2/g以上の導電性カーボンブラックを含有する特開2005−120314号公報「筆記具用水性インキ組成物と筆記具」が提案されている。
2/g以上の導電性カーボンブラックを含有することで、顔料沈降安定性の向上についてある程度はできたが、筆跡の濃さや、手脂の付着した筆記面に対する筆記性能については、十分満足する性能は得られなかった。
「1.少なくとも水、カーボンブラック、界面活性剤とならなる水性ボールペン用インキ組成物であって、前記カーボンブラックの吸油量が101g以上(/100g)で、かつ、前記界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩の中から1種以上を選択し、含有することを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物。
2.前記界面活性剤が、パーフルオロアルキルエチレンオシド付加物を有するフッ素系界面活性剤であることを特徴とする第1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
3.前記カーボンブラックが、塩基性カーボンブラックであることを特徴とする第1項または第2項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
4.前記水性ボールペン用インキ組成物の20℃における表面張力が、10〜25mN/mであることを特徴とする第1項ないし第3項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
5.前記水性ボールペン用インキ組成物に、リン酸エステル系界面活性剤および/または脂肪酸塩を含有することを特徴とする第1項ないし第4項のいずれか1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
6.インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持した、ボールペンチップを直接又はチップホルダーを介して装着し、前記インキ収容筒の内部に、前記第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物を直詰めしてなる水性ボールペンであって、前記ボール表面の算術平均粗さが、0.1〜5nmであることを特徴とする水性ボールペン。」である。
(式1)
実施例1
カーボンブラック(吸油量:170g(/100g)、一次粒径:30nm)6.0質量部
水溶性有機溶剤(グリセリン) 18.0質量部
水 68.0質量部
フッ素系界面活性剤(パーフルオロアルキルエチレンオシド付加物を有するフッ素系界面活性剤) 1.0質量部
分散剤(アクリル樹脂) 3.0質量部
pH調整剤(トリエタノールアミン) 3.0質量部
防錆剤(ベンゾトリアゾール) 0.5質量部
防菌剤(1,2ベンゾイソチアゾリン−3−オン) 0.5質量部
剪断減粘性付与剤(キサンタンガム) 0.40質量部
mmで表面の算術平均粗さ(Ra)が4nmである超硬合金ボールを回転自在に抱持したステンレス鋼材からなるボールペンチップをチップホルダーを介して装着し、前記水性ボールペン用インキ組成物をインキ収容筒内部に直詰めしたレフィルを、(株)パイロットコーポレーション製のゲルインキボールペン(商品名:G−knock)に装着して、本発明の水性ボールペンを得た。また、表面張力を、20℃の環境下において、協和界面科学株式会社製の表面張力計測器を用い、ガラスプレートを用いて、垂直平板法によって測定したところ、18mN/mであった。また、pH測定は東亜ディーケーケー社製IM−40S型pHメーターを用いて、20℃にて測定したところ、pH値は8であった。
インキ配合とボール表面の算術平均粗さ(Ra)を表1に示すように変更した以外は、実施例1と同様な手順で実施例2〜8の水性ボールペンを得た。表1にインキ配合、ボール表面の算術平均粗さ(Ra)および測定、評価結果を示す。
インキの配合とボール 表面の算術平均粗さ(Ra)を、表2のように変更した以外は、実施例1と同様な手順で比較例1〜5の水性ボールペンを得た。表2にインキ配合、ボール表面の算術平均粗さ(Ra)および測定、評価結果を示す。
実施例1〜8及び比較例1〜5で作製した水性ボールペンを用いて、以下の試験および評価を行った。尚、手脂性能試験、筆跡の濃さ、筆感の評価は、筆記試験用紙としてJIS P3201 筆記用紙Aを用い、以下のような試験方法で評価を行った。また、手脂性能試験に用いる人工皮脂は、スクワラン3.0重量部、イソプロピルミリステート6.0重量部、オリーブ油12.0重量部、コレステロール0.6重量部、パルミチン酸0.6重量部、オレイン酸3.9重量部、イソステアリン酸3.9重量部、アセトン70.0重量を撹拌混合して人工皮脂を作製したものを用いた。
濃く鮮明な筆跡であるもの ・・・◎
濃い筆跡であるもの ・・・○
実用上問題ない濃さの筆跡であるもの ・・・△
薄い筆跡のもの ・・・×
筆跡に線とび、カスレがないもの ・・・◎
筆跡に線とび、カスレが、若干あるもの ・・・○
筆跡に線とび、カスレがあるが、実用上問題ないもの ・・・△
筆跡に線とび、カスレがあるがひどく、実用性に乏しいもの ・・・×
滑らかなもの ・・・◎
実用上問題ない滑らかさのもの ・・・○
重く、滑りが悪いもの ・・・×
Claims (6)
- 少なくとも水、カーボンブラック、界面活性剤とならなる水性ボールペン用インキ組成物であって、前記カーボンブラックの吸油量が101g以上(/100g)で、かつ、前記界面活性剤が、シリコーン系界面活性剤、アセチレングリコール系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、ジアルキルスルホコハク酸塩の中から1種以上を選択し、含有することを特徴とする水性ボールペン用インキ組成物。
- 前記界面活性剤が、パーフルオロアルキルエチレンオシド付加物を有するフッ素系界面活性剤であることを特徴とする請求項1に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
- 前記カーボンブラックが、塩基性カーボンブラックであることを特徴とする請求項1または2に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
- 前記水性ボールペン用インキ組成物の20℃における表面張力が、10〜25mN/mであることを特徴とする請求項1ないし3に記載のいずれか1項に水性ボールペン用インキ組成物。
- 前記水性ボールペン用インキ組成物に、リン酸エステル系界面活性剤および/または脂肪酸塩を含有することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物。
- インキ収容筒の先端部に、ボールを回転自在に抱持した、ボールペンチップを直接又はチップホルダーを介して装着し、前記インキ収容筒の内部に、前記請求項1ないし5のいずれか1項に記載の水性ボールペン用インキ組成物を直詰めしてなる水性ボールペンであって、前記ボール表面の算術平均粗さが、0.1〜5nmであることを特徴とする水性ボールペン。
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