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JP2013062923A - 電動アクチュエータの電子回路装置 - Google Patents

電動アクチュエータの電子回路装置 Download PDF

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Abstract

【課題】電動モータに一体に取り付けられる駆動制御ユニット6の出力端子12を、電動モータ側の入力端子に簡単に接続できるようにする。
【解決手段】電動モータのハウジングの端部に駆動制御ユニット6が取り付けられる。駆動制御ユニット6は、一端が開口面11aとなったハウジング11と、複数のバスバーを合成樹脂材料で板状に一体化してなるバスバーモジュール24と、ハウジング11の開口面11a側に位置するようにバスバーモジュール24に重ねて配置された制御基板25とを有する。3つの出力端子12はバスバーモジュール24から垂直に立ち上がっており、その先端部が、3つの片71,72,73に分岐している。左右の第1片71および第2片72が直線状に延びているのに対し、中央の第2片72は板厚方向にオフセットしており、両者間に、電動モータ側の入力端子が挿入される。
【選択図】図3

Description

この発明は、車両の電動パワーステアリング装置などに用いられる電動アクチュエータの電子回路装置に関する。
例えば車両の電動パワーステアリング装置は、一般に電動アクチュエータとして3相交流ブラシレスモータを用いており、その駆動・制御のために電子回路装置が必要であるが、近年では、構成の簡素化のために、この電子回路装置(コントローラユニット)を別置きとはせずに、電動モータと一体化することが一般的である。
この場合、モータ側のハウジングと電子回路装置側のハウジングとの接続部において、例えば3相モータであれば、U,V,W相の3つのモータ側の入力端子を電子回路装置の同じく3つの出力端子とそれぞれ接続する何らかの端子接続構造が必要となる。
このような端子接続構造として、特許文献1には、入力端子と出力端子とを互いにネジ止めする構成が開示され、特許文献2には、入力端子と出力端子とを溶接もしくはハンダ付けによって接続する構成が開示されている。また、特許文献3には、電動モータ側の入力端子を細長いプレスフィット端子とし、電子回路装置側の回路基板のスルーホールにプレス機で圧入することで電気的に接続する構成が開示されている。さらに、特許文献4には、メス型中間端子を介してモータ側の入力端子と電子回路装置側の出力端子とを接続する構成が開示されている。
特開2010−215233号公報 特開2008−189146号公報 特開2010−269693号公報 特開2010−200501号公報
特許文献1のようなネジ止め方式の場合、雨水や塵埃から端子部を保護すべく端子部を密閉空間内に配置しようとすると、ネジ止め後に端子部を覆う何らかのカバーが必要となり、部品点数が増えるのは勿論のこと、電動モータに電子回路装置を取り付ける際の作業工数が多くなる。
特許文献2のような溶接もしくはハンダ付けの方式においても、同様に、接合後に端子部を覆う何らかのカバーの取付が必要である。さらに、溶接もしくはハンダ付けの際の熱に対する対策も必要となり、好ましくない。
また特許文献3のように回路基板のスルーホールに端子を圧入する構成においては、電動パワーステアリング装置などに必要な大電流には到底対応することができない。
また、特許文献4のように別部品の中間端子を用いる構成では、接続すべき端子の数だけ中間端子が必要であり、部品点数ならびにその取付工数が増加する、という欠点がある。
この発明に係る電動アクチュエータの電子回路装置は、
一端が開口面となったカップ状をなし、電動アクチュエータの端子部を覆うように取り付けられるハウジングと、
上記ハウジング内に配置され、上記電動アクチュエータを駆動するパワー部品が実装されるとともに、複数のバスバーを合成樹脂材料で板状に一体化してなるバスバーモジュールと、
上記ハウジングの上記開口面側に位置するように上記バスバーモジュールに重ねて配置された制御基板と、
上記バスバーモジュールに立設されるとともに、上記制御基板を横切って上記開口面から外側へ向かって延び、上記電動アクチュエータの端子部に立設された平板状の入力端子にそれぞれ接続される複数の出力端子と、
を備えている。
そして、上記出力端子は、上記バスバーモジュールから立ち上がった基部が平板状をなすとともに、その先端部が複数片に分岐して、一部の片が上記入力端子の一方の面に沿い残部の片が上記入力端子の他方の面に沿うように、互いに板厚方向にオフセットしており、両者間で上記入力端子を狭圧する構成となっている。
すなわち、上記の電子回路装置は、電動アクチュエータの端子部を覆うようにして取り付けられるが、その際に、電動アクチュエータ側に立設している平板状の入力端子の先端と上記出力端子の先端とを互いに対向させて、そのまま押し込んでいけば、平板状をなす入力端子が上記出力端子の複数片の間で挟持され、電気的な接続がなされる。
好ましい一つの態様では、上記出力端子は、上記の一部の片が上記基部と同一平面をなすように直線状に延びている。つまり、平坦なブランクから出力端子を形成するものとすると、出力端子の基部と一部の片はブランクの平坦面に沿ったままの形状であり、ここから残部の片が板厚方向にオフセットするように延びていく。この構成では、加工が最小限になるとともに、上記の一部の片が入力端子の一方の面と面接触し、接触面積が大きく得られる。
そして、さらに好ましくは、上記出力端子は、上記ハウジングの外周縁に隣接した位置に配置されており、上記基部と同一平面をなす上記の一部の片が上記ハウジングの外周寄りに位置し、残部の片が上記ハウジングの内周寄りに位置している。このように配置することで、出力端子の基部の位置を、よりハウジング外周縁に近接した位置とすることができ、電子回路装置の小型化の上で有利である。
この発明によれば、別部材のカバーを要さずに電動アクチュエータと電子回路装置のハウジングとの間の空間内に両端子を収容した状態のまま入力端子と出力端子との接続を達成することができ、また、溶接等の特別な接合設備や中間端子のような別部品も不要であり、容易に電動アクチュエータと電子回路装置とを組み付けることが可能となる。
この発明が適用される電動パワーステアリング装置の斜視図。 一実施例の電子回路装置をハウジング開口面側から見た斜視図。 ハウジングを切り欠いて内部を示した電子回路装置の側面図。 制御基板およびバスバーモジュールの樹脂部を透視して内部を示した電子回路装置の正面図。 出力端子部分のみを示す斜視図。 出力端子を入力端子と組み合わせた状態で示す端子部分のみの側面図。 図6のA−A線に沿った断面図 出力端子部分を電動モータと組み合わせた状態で示す断面図。 この実施例の出力端子の製造工程を示す説明図。 出力端子の第2実施例を示す側面図。 出力端子の第3実施例を示す側面図。 出力端子の第4実施例を示す側面図。 入力端子の変形例を示す図7と同様の断面図。
以下、この発明を車両の電動パワーステアリング装置に適用した一実施例について説明する。
図1は、この発明が適用された電動パワーステアリング装置の斜視図であって、これは例えばラックピニオン型のステアリング装置として、ステアリングシャフト1の回転トルクがギアボックス2を介してシリンダ3内の図示せぬラックに伝達され、このラックに連結されシリンダ3を貫通するタイロッド4が動く構成となっている。そして、ギアボックス2に隣接して、操舵力のアシストを行う電動モータ5が設けられており、例えばラックあるいはギアボックス2内のギア機構に対してアシスト力を付与している。この実施例では、電動モータ5は、そのロータの回転中心軸がシリンダ3と所定の角度となる姿勢でシリンダ3の下側に搭載され、略円筒状をなすハウジングの端部に、本発明の電子回路装置つまり駆動制御ユニット6が一体に装着されている。上記電動モータ5は、3相交流ブラシレスモータからなり、上記駆動制御ユニット6は、インバータを介してこの3相交流モータを駆動する駆動回路と、図示せぬトルクセンサからの信号などに基づいてアシスト力の制御などを行う制御回路と、を含んでいる。
図2〜図4は、駆動制御ユニット6の詳細を示している。この駆動制御ユニット6は、一端が開口面11aとなったカップ状をなすアルミニウム合金ダイキャストからなるハウジング11を有し、その開口面11aに、図2に示すように、U,V,W相にそれぞれ対応する3つの出力端子12が並んで配設されている。上記ハウジング11は、該ハウジング11を電動モータ5のハウジングに対して取り付けるための複数のネジ13を有しているが、上記開口面11aはこのネジ13の軸線に直交した平面をなし、かつ上記出力端子12は、上記ネジ13の軸線と平行な方向に沿うように電動モータ5に向かって突出している。図2に示すように、電動モータ5側には、上記出力端子12に各々対応する3つの平板状の入力端子7が立設されており、後述するように、これらの入力端子7と上記出力端子12とが、駆動制御ユニット6の電動モータ5への取付に伴って電気的に接続される。
この実施例では、上記駆動制御ユニット6つまりハウジング11は、図2に示すように、矩形の一端部を円弧形とした略U字形の外形状を有する。換言すれば、ハウジング11は、平面状の側壁11bと略U字形の側壁11cとを有しており、上記の3つの出力端子12は、平面状の側壁11bに隣接してそれぞれ配置され、かつ3つの出力端子12が一直線上に並んで配置されている。なお、上記ハウジング11の開口面11aには、上記側壁11b,11cに沿ってOリング15が設けられており、電動モータ5側のハウジングとの間をシールする。これによって、互いに接続される入力端子7および出力端子12は密閉空間内に収容された状態となる。
図3は、駆動制御ユニット6の内部の構成を示すために、ハウジング11を断面にして内部を示した側面図である。ハウジング11の開口面11aと反対側には、合成樹脂製のコネクタ部材21がOリング52を介してネジ22によって取り付けられている。このコネクタ部材21は、電源用コネクタ22と、制御信号用コネクタ23と、を備えている。図3に示すように、ハウジング11内には、電動モータ5を駆動するための相対的に大きな電流が流れる後述する複数のバスバーを絶縁性合成樹脂材料でもって板状に一体化してなるバスバーモジュール24が収容されている。このバスバーモジュール24には、後述するように種々の電子部品が実装されている。そして、相対的に小さな電流が流れる印刷回路基板からなる制御基板25が、上記ハウジング11の開口面11a側に位置するように、上記バスバーモジュール24に重ねて配置されている。これらのバスバーモジュール24および制御基板25は、ハウジング11の側壁11b,11cの形状に対応して、概ね略U字形の外形状を有している。なお、図2に示すように、ハウジング11の開口面11aの大部分は上記制御基板25によって覆われている。
図4は、主にバスバーモジュール24の内部構成を示すために、バスバーモジュール24の樹脂部分およびその前面の制御基板25を透視して示した駆動制御ユニット6の正面図である。以下、図3および図4を参照して、パワー部品やバスバー等の構成を説明すると、電源用コネクタ22の正極端子31は、第1バスバー32を介して電源リレー33の入力端子と接続されている。この電源リレー33は、非常時に回路内に流れ込む電流を遮断するフェイルセーフの機能を有する。この電源リレー33の出力端子は、第3バスバー34を介してノーマルモードチョークコイル35と接続されている。このノーマルモードチョークコイル35は、回路内外のノイズを低減するためのものである。
上記ノーマルモードチョークコイル35の出力端子は、第4バスバー36を介して、3つの電解コンデンサ37と、セラミックコンデンサ38と、スイッチング回路基板39の正極端子55と、にそれぞれ接続されている。上記電解コンデンサ37は、駆動制御ユニット6から電動モータ5へ出力される比較的低い周波数の出力電流を安定化させる機能を有し、上記セラミックコンデンサ38は、駆動制御ユニット6へ出力される比較的高い周波数の出力電流を安定化させる機能を有する。上記スイッチング回路基板39は、電動モータ5へ供給する3相の出力電流の波形を制御するものであり、インバータ回路を構成する6個の半導体スイッチング素子(MOS−FET)56が実装されている。このスイッチング回路基板39は、放熱性を考慮して金属製の基板が用いられ、バスバーモジュール24の面に直交する姿勢でもって取り付けられている。このスイッチング回路基板39の負極端子(図示せず)は、第5バスバー40を介してシャント抵抗41と接続されている。このシャント抵抗41は、第6バスバー42に接続され、この第6バスバー42は、上記電解コンデンサ37と、上記セラミックコンデンサ38と、電源用コネクタ22の負極端子43と、に接続されている。上記シャント抵抗41は、回路内の電流値をモニタリングしている。上記第6バスバー42は、ネジ45によってハウジング11に固定されており、筐体アースとなっている。
一方、バスバーモジュール24に重ねて平行に配置される上記制御基板25は、電動モータ5への供給電力を制御するために、印刷回路基板上に図示しない種々の制御回路部品が実装されたものであって、バスバーモジュール24に一体化された上記の第1バスバー32、第3バスバー34、第6バスバー42、さらには第2バスバー46にそれぞれ接続されているとともに、上記スイッチング回路基板39の信号端子58および上記信号用コネクタ23から延びた複数本の信号端子47に接続されている。また、この制御基板25には、電動モータ5側のレゾルバから延びる入出力信号端子(図示せず)が差し込まれるレゾルバ用コネクタ49が実装されている。この制御基板25は、バスバーモジュール24に対し適宜な間隔を確保するように、スリーブ50を介してハウジング11に一対のネジ51によって固定されている。
ここで、電動モータ5と接続される前述の出力端子12は、バスバーモジュール24に一体にモールドされており、上記スイッチング回路基板39の出力端子59にそれぞれ接続されている。詳しくは、出力端子12は、0.8mm〜1.2mm程度の板厚の銅板を90°ずつ2回折り曲げて略U字形ないし略J字形に構成したものであって、中間部となる取付部12aがバスバーモジュール24内に埋設され、ここから一端部が実質的な出力端子12として垂直に延びているとともに、他端部が接続端子部12bとして同方向に延びており、この接続端子部12bが上記スイッチング回路基板39の出力端子59と重ね合わされた上で互いに接合されている。このようにバスバーモジュール24に堅固に支持された出力端子12は、制御基板25の側縁に設けられた切欠部を通して該制御基板25を横切るように延びている。
次に、本発明の要部である出力端子12の構成、特に電動モータ5側の入力端子7と接続される部分の構成を詳細に説明する。
図5は、上記出力端子12の一つを拡大して示している。また図6および図7は、この出力端子12の側面図および断面図であって、これらの図に示すように、上記出力端子12は、その先端部が平行な3つの帯状の片に分岐している。詳しくは、左右に対称に位置する第1片71および第2片72と、中間の第3片73と、に分岐している。この実施例では、上記第1片71および第2片72は、バスバーモジュール24から立ち上がっている平板状をなす出力端子12の基部74と同一平面をなしている。つまり、第1片71および第2片72は、基部74から単純に直線状に延びている。そして、これらの間に位置する第3片73は、これら第1片71および第2片72に対し板厚方向にオフセットした形となるように、図の下方へ略C字形に曲げられた上で基部74と実質的に平行に延びている。これによって、一対の第1片71,第2片72と中間の第3片73とは、両者間にほぼ入力端子7の板厚に相当(より詳しくは入力端子7の板厚よりもごく僅か小さい)する間隔を有しつつ、互いに平行に延びている。また、この実施例では、入力端子7の挿入を容易にするために、各片71,72,73の先端に、母材を斜めに折り曲げてなる傾斜部75がそれぞれ設けられている。
このように構成された出力端子12は、図6に矢印IDとして示す方向(つまり出力端子12の突出方向と平行な方向)に沿って出力端子12を電動モータ5側の入力端子7に向かって押し込むことによって、一対の第1片71,第2片72と中間の第3片73との間に入力端子7が挿入され、出力端子12の母材自体の弾性によって入力端子7が図7のように狭圧される。これによって、駆動制御ユニット6の出力端子12と電動モータ5側の入力端子7との電気的接続が達成される。従って、実際の作業としては、駆動制御ユニット6を電動モータ5のハウジング81(図8参照)に対して位置合わせし、3つの入力端子7を各出力端子12に挿入させながら駆動制御ユニット6を電動モータ5のハウジング81に固定すればよく、極めて簡単な作業で電気的接続を行うことができる。なお、図6に矢印IDとして示す挿入方向は、ハウジング11を固定するネジ13の軸線と平行であり、しかも、一対のネジ13が、一列に並んだ3つの出力端子12の両側に位置しているので、ネジ13の締付に伴って端子12,7同士の挿入が所定位置まで確実になされる。
また、図8に示すように、入力端子7が配置される端子部となる電動モータ5側のハウジング81端部の凹部を覆うように駆動制御ユニット6のハウジング11が取り付けられることにより、両ハウジング11,81の間にOリング15でシールされた密閉空間82が形成され、この密閉空間82内で両端子12,7が接続されるので、別体のカバーを要することなく雨水等から保護することができる。
そして、本実施例では、入力端子7の一方の面に沿う第1片71および第2片72と、入力端子7の他方の面に沿う第3片73と、の双方が平行であるので、3つの片71,72,73の全てが入力端子7に面接触し、接触面積を大きく確保することができる。
特に、本実施例では、3つの出力端子12が駆動制御ユニット6の側壁11bに隣接した位置に配置されているとともに、出力端子12の基部74から直線状に延びる第1片71および第2片72がハウジング11の外周寄り(つまり図8では上方)に位置し、かつ基部74からオフセットした第3片73がハウジング11の内周寄り(つまり図8では下方)に位置している。従って、出力端子12の基部74の位置、換言すれば出力端子12全体の位置を、駆動制御ユニット6の中で最大限に外周寄りに配置することができ、スペースの有効利用が図れ、駆動制御ユニット6全体の小型化の上で有利となる。より具体的に説明すると、出力端子12先端部分とハウジング81内壁面との間には最小限の間隙ΔL1が必要であり、図8の構成では、基部74とハウジング81内壁面との間の距離ΔL2が上記最小限間隙ΔL1と等しくなるが、仮に第3片73が図8の例とは逆に基部74から上方へオフセットしていると、基部74とハウジング81内壁面との間の距離ΔL2が、図8の構成の場合よりも大きくなる。つまり、バスバーモジュール24における出力端子12の位置が僅かではあるが内周寄りとなり、それだけデッドスペースが拡大してしまう。本実施例では、基部74および第1,第2片71,72が同一平面をなし、ここから第3片73がハウジング11の内周寄りにオフセットしているので、無駄なデッドスペースが生じない。
図9は、上記のような出力端子12の製造工程を概略的に示した説明図であって、(a)に示すように、銅材料からなるブランク101を用意し、このブランク101から(b)に示すように、出力端子12の外形状に沿った帯状のワーク102をプレス加工で打ち抜く。このプレス加工の際に、同時に、先端部を3つの片71,72,73に分岐した形状とする。なお、この実施例では、曲げ加工に伴う長さの変化を考慮して、中央の第3片73を予め僅かに長くしてある。そして、次に、(c)に示すように、中央の第3片73を曲げ加工するとともに、各片71,72,73の先端部を傾斜部75として折り曲げて、前述したような出力端子12が完成する。なお、前述したように、第3片73の付け根部分にはC字形の湾曲部73aが設けられており、入力端子7の板厚の誤差に対する第3片73の追従性が高くなるようにしている。この図9に明らかなように、この実施例では、基本的に第1片71および第2片72については曲げ加工は不要であり、第3片73のみを曲げ加工すればよいので、その加工が最小限のものとなる。
図10〜図12は、上記出力端子12の形状の変形例をそれぞれ示している。図10の第2実施例は、前述した図6の実施例と同様に、中央の第3片73が、基部74と同一平面をなす左右の第1片71および第2片72に対して板厚方向にオフセットしているが、この第2実施例では、第3片73が傾斜したものとなり、入力端子7に対して、先端部のみが線接触する構成となっている。特に、面接触する第1片71および第2片72と第3片73との間で入力端子7をバランスよく保持するために、第1片71および第2片72の長さよりも第3片73が短く、第1片71および第2片72の長さの中間部付近で第3片73先端部が線接触するように構成されている。
図11は第3実施例を示しており、このものでは、左右の第1片71および第2片72と中央の第3片73とが、入力端子7を中心として互いに対称をなすように板厚方向に曲げ加工されており、特に、各片71,72,73が、第2実施例の第3片73と同様に、先端部のみで線接触する構成となっている。この構成は、出力端子12の基部74と入力端子7とが同一直線上に整列した配置となる利点を有している。
図12は第4実施例を示しており、この第4実施例においては、第3実施例と同様に、左右の第1片71および第2片72と中央の第3片73とが、入力端子7を中心として互いに対称をなすように板厚方向に曲げ加工されている。特に、各片71,72,73が、図6の実施例の第3片73と同様に、入力端子7の各面と面接触するように構成されている。この第4実施例においても、第3実施例と同様に、出力端子12の基部74と入力端子7とが同一直線上に整列した配置となる利点を有している。
次に、図13は、入力端子7の変形例を示しており、このものでは、出力端子12に挿入される入力端子7の両側縁に、それぞれ傾斜部91が設けられている。これらの傾斜部91は、第1片71および第2片72に向かってそれぞれ斜めに立ち上がっている。従って、出力端子12に対し入力端子7を挿入する際に、両者の幅方向(挿入方向に対し直交する方向)の位置ずれが防止され、両端子12,7が所定の位置でより確実に接触した状態となる。
なお、上記各実施例では、出力端子12を3つの片71,72,73に分岐した構成となっているが、本発明においては、入力端子7を両側から挟持し得るように複数の片に分岐していればよく、3つの片に限定されるものではない。また、3つの出力端子12が必ずしも同じ構成でなくてもよく、例えば図6や図10〜図12の実施例を適宜に組み合わせて用いることも可能である。
以上、本発明を車両の電動パワーステアリング装置に適用した一実施例を説明したが、本発明は、3相交流電動モータ以外の電動モータ、あるいはモータ以外の電動アクチュエータについても同様に適用が可能である。
5…電動モータ
6…駆動制御ユニット
7…入力端子
11…ハウジング
12…出力端子
24…バスバーモジュール
25…制御基板
71…第1片
72…第2片
73…第3片

Claims (3)

  1. 一端が開口面となったカップ状をなし、電動アクチュエータの端子部を覆うように取り付けられるハウジングと、
    上記ハウジング内に配置され、複数のバスバーを合成樹脂材料で板状に一体化してなるバスバーモジュールと、
    上記ハウジングの上記開口面側に位置するように上記バスバーモジュールに重ねて配置された制御基板と、
    上記バスバーモジュールに立設されるとともに、上記制御基板を横切って上記開口面から外側へ向かって延び、上記電動アクチュエータの端子部に立設された平板状の入力端子にそれぞれ接続される複数の出力端子と、
    を備え、
    上記出力端子は、上記バスバーモジュールから立ち上がった基部が平板状をなすとともに、その先端部が複数片に分岐して、一部の片が上記入力端子の一方の面に沿い残部の片が上記入力端子の他方の面に沿うように、互いに板厚方向にオフセットしており、両者間で上記入力端子を狭圧することを特徴とする電動アクチュエータの電子回路装置。
  2. 上記出力端子は、上記の一部の片が上記基部と同一平面をなすように直線状に延びていることを特徴とする請求項1に記載の電動アクチュエータの電子回路装置。
  3. 上記出力端子は、上記ハウジングの外周縁に隣接した位置に配置されており、上記基部と同一平面をなす上記の一部の片が上記ハウジングの外周寄りに位置し、残部の片が上記ハウジングの内周寄りに位置していることを特徴とする請求項2に記載の電動アクチュエータの電子回路装置。
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