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JP2013060144A - 車両用空調装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】通電停止による圧縮機停止に起因した空調不快感を抑制することができる車両用空調装置を提供する。
【解決手段】圧縮機41への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるようにエアコンECU61によって風機ユニット14が制御される。したがって電力供給が停止されているときに、送風量が低下するので、エバポレータ7における熱交換量が低下して、エバポレータ7の温度上昇を遅くすることができる。
【選択図】図4

Description

本発明は、車載用蓄電装置を搭載した車両の車室内を空調する車両用空調装置に関する。
電気自動車およびハイブリッド(HV)自動車は、直流電源として電力を蓄積できる蓄電装置を搭載している。このような蓄電装置を用いる場合、蓄電装置が劣化しているか否かを正確に判断するための電流検出装置を用いて充電時に電流を検出している。電流の検出精度を向上する技術として、充電する際、定期的に高圧の通電を停止して、電流検出装置の誤差を補正する方法が開示されている(たとえば特許文献1参照)。
特開2009−171666号公報
前述の従来技術では、高圧の通電を停止するので、車両用空調装置を構成する電動圧縮機を作動させることができない。空調中に電動圧縮機が停止すると、エバポレータの温度が上昇し、エバポレータからの凝縮水が蒸発するので、湿気感をユーザに与えるとともに、蒸発水の蒸発による不快な臭いが発生するという問題がある。またエバポレータの温度が上昇すると、吹出温が上昇して、空調による快適性が悪化するという問題がある。
そこで、本発明は前述の問題点を鑑みてなされたものであり、通電停止による圧縮機停止に起因した空調不快感を抑制することができる車両用空調装置を提供することを目的とする。
本発明は前述の目的を達成するために以下の技術的手段を採用する。
請求項1に記載の発明では、サイクル(1)の冷媒流れを制御することによって車室内を空調する車両用空調装置(100)であって、
一方側に空気取入口(11,12)が形成され、他方側に車室内に向かう空気が通過する複数の吹出口(18a〜20a)が形成される空調ケース(10)であって、空気取入口と吹出口との間に送風空気が通過する通風路を内部に有する空調ケースと、
空調ケースの通風路に対して空気を送風する空調用送風機(14)と、
電力を動力源として、サイクルを循環する冷媒を吸入し吐出する圧縮機(41)と、
空調ケース内に設けられ、サイクルを循環する冷媒が蒸発して車室内への送風空気を冷却する冷却用熱交換器(7)と、
圧縮機の冷媒吐出量、および空調用送風機の送風量を制御する制御手段(61)と、を含み、
制御手段は、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように変更し、変更した送風量となるように空調用送風機を制御することを特徴とする車両用空調装置である。
請求項1に記載の発明に従えば、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように制御手段によって空調用送風機が制御される。したがって電力供給が停止されているときに、送風量が低下するので、冷却用熱交換器における熱交換量が低下して、冷却用熱交換器の温度上昇を遅くすることができる。したがって再び電力供給が開始するまでに冷却用熱交換器の温度上昇に起因して発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感を抑制することができる。
また請求項2に記載の発明では、サイクル(1)の冷媒流れを制御することによって車室内を空調する車両用空調装置(100)であって、
一方側に空気取入口(11,12)が形成され、他方側に車室内に向かう空気が通過する複数の吹出口(18a〜20a)が形成される空調ケース(10)であって、空気取入口と吹出口との間に送風空気が通過する通風路を内部に有する空調ケースと、
空調ケースの通風路に対して空気を送風する空調用送風機(14)と、
電力を動力源として、サイクルを循環する冷媒を吸入し吐出する圧縮機(41)と、
空調ケース内に設けられ、サイクルを循環する冷媒が蒸発して車室内への送風空気を冷却する冷却用熱交換器(7)と、
空気取入口から取り入れられる車室外空気と車室内空気との割合を調整する吸込空気調整手段(13)と、
圧縮機の冷媒吐出量、および吸込空気調整手段の割合を制御する制御手段(61)と、を含み、
制御手段は、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように変更し、変更した内気導入率となるように吸込空気調整手段を制御することを特徴とする車両用空調装置である。
請求項2に記載の発明に従えば、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように制御手段によって吸込空気調整手段が制御される。したがって電力供給が停止されているとき、冷却用熱交換器を通過する空気は、車室内空気の割合が多くなる。車室内空気は、車室外空気よりも低温であるので、冷却用熱交換器における熱交換量が低下して、冷却用熱交換器の温度上昇を遅くすることができる。したがって再び電力供給が開始するまでに冷却用熱交換器の温度上昇に起因して発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感を抑制することができる。
さらに請求項3に記載の発明では、制御手段は、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときの送風量が大きい程、送風量を少なくするように空調用送風機を制御することを特徴とする。
請求項3に記載の発明に従えば、制御手段は、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときの送風量が大きい程、送風量を少なくするように空調用送風機を制御する。送風量の低減量を多くする程、冷却用熱交換器における熱交換量が少なくなり、冷却用熱交換器の温度上昇を遅くすることができる。したがって再び電力供給が開始するまでに発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感をさらに抑制することができる。
さらに請求項4に記載の発明では、空気取入口から取り入れられる車室外空気と車室内空気との割合を調整する吸込空気調整手段をさらに含み、
制御手段は、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように空調用送風機を制御するとともに、電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように吸込空気調整手段を制御することを特徴とする。
請求項4に記載の発明に従えば、制御手段は、圧縮機への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように空調用送風機を制御するとともに、電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように吸込空気調整手段を制御する。したがって冷却用熱交換器の温度上昇をさらに遅らせることができる。これによって再び電力供給が開始するまでに発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感をさらに抑制することができる。
なお、前述の各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示す一例である。
第1実施形態の車両用空調装置100の全体構成を示す模式図である。 車両用空調装置100の電気的構成を示すブロック図である。 通常モードにおける処理の一例を示したフローチャートである。 ブロワ電圧決定処理の詳細を示すフローチャートである。 吸込口モード決定処理の詳細を示すフローチャートである。 圧縮機回転数決定処理の詳細を示すフローチャートである。 電動ウォータポンプ作動決定処理の詳細を示すフローチャートである。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に関して、図1〜図7を用いて説明する。図1は、第1実施形態の車両用空調装置100の全体構成を示す模式図である。図2は、車両用空調装置100の電気的構成を示すブロック図である。本実施形態の車両用空調装置100は、ハイブリッド自動車に適用される。
ハイブリッド自動車は、ガソリン等の液体燃料を爆発燃焼させて動力を発生させる走行用内燃機関をなすエンジン50、走行補助用電動機機能および発電機機能を備える走行補助用の電動発電機(図示せず)、エンジン50への燃料供給量や点火時期等を制御するエンジン用電子制御装置(以下、エンジンECUともいう)60、電動発電機やエンジンECU60等に電力を供給する電池(図示せず)、電動発電機の制御及び無断変速機や電磁クラッチの制御を行うと共にエンジンECU60に制御信号を出力するハイブリッド電子制御装置(以下、ハイブリッドECUともいう)を備えている。ハイブリッドECU(図示せず)は、電動発電機およびエンジン50のいずれの駆動力を駆動輪に伝達するかの駆動切替を制御する機能、および電池の充放電を制御する機能を備えている。
また車載用蓄電装置である電池は、車室内空調および走行等によって消費した電力を充電するための充電装置(図示せず)を備えており、充電装置には例えばニッケル水素蓄電池、およびリチウムイオン電池等が用いられる。この充電装置は、電力供給源としての電気スタンドや商業用電源(家庭用電源)に接続されるコンセントを備えており、このコンセントに電源供給源を接続することにより、電池の充電を行うこともできる。
充電装置は、電池が劣化しているか否かを正確に判断するための電流検出装置を用いて充電時に電流を検出している。充電装置は、電流の検出精度を向上するため、充電する際、定期的に高圧の通電を停止して、電流検出装置の誤差を補正している。通電停止は、一時的ではあるが、通電停止中は電池から各部への電力供給は停止される。充電装置は、各ECUと通信可能であり、通電状態(通電停止など)であることを各ECUに送信する。
エンジンECU60およびハイブリッドECUは、具体的には、以下のような制御を行う。
(1)車両が停止しているときは、基本的にエンジン50を停止させる。
(2)走行中は、減速時を除き、エンジン50で発生した駆動力を駆動輪に伝達する。なお、減速時は、エンジン50を停止させて電動発電機にて発電して電池に充電する(電気走行モード)。
(3)発進時、加速時、登坂時及び高速走行時等の走行負荷が大きいときには、電動発電機を電動モータとして機能させてエンジン50で発生した駆動力に加えて、電動発電機に発生した駆動力を駆動輪に伝達する(ハイブリッド走行モード)。
(4)電池の充電残量が充電開始目標値以下になったときには、エンジン50の動力を電動発電機に伝達して電動発電機を発電機として作動させて電池の充電を行う。
(5)車両が停止しているときに電池の充電残量が充電開始目標値以下になったときには、エンジンECU60に対してエンジン50を始動する指令を発するとともに、エンジン50の動力を電動発電機に伝達する。
次に、車両用空調装置100に関して説明する。車両用空調装置100は、走行用に水冷エンジン50を搭載する自動車などの車両において、車室内を空調する空調ユニットをエアコンECU61によって制御するように構成された、いわゆるオートエアコンシステムである。車両用空調装置100は、冷凍サイクル1の冷媒流れ、およびエンジン50の起動を制御して、車室内を空調する。
空調ユニットは、車両の車室内前方に配置され、内部を送風空気が通過する空調ケース10を備えている。空調ケース10は、一方側に空気取入口が形成され、他方側に車室内に向かう空気が通過する複数の吹出口が形成される。空調ケース10は、空気取入口と吹出口との間に送風空気が通過する通風路10aを有する。空調ケース10の上流側(一方側)には、送風機ユニット14が設けられる。送風機ユニット14(空調用送風機)は、内外気切替ドア13およびブロワ16を含む。内外気切替ドア13は、サーボモータなどのアクチュエータによって駆動され、空気取入口である内気吸込口11と外気吸込口12との開度を変更する吸込空気調整手段である。したがって内外気切替ドア13は、内気吸込口11から取り込む車室内空気(内気)と、外気吸込口12から取り込む車室内空気(外気)とを割合を調整する。換言すると、内外気切替ドア13は、サーボモータ等のアクチュエータにより駆動されて、吸込口モードを内気循環モード、外気導入モード等に切り替えることが可能である。
空調ユニットは、具体的には図示しないが、完全センター置きといわれるタイプのものであり、車室内前方の計器盤下方部であって、車両左右方向の中央位置に搭載されている。送風機ユニット14は、空調ユニットの車両前方側に配設される。送風機ユニット14の内気吸込口11は、の下方に開口しており、から車室内空気を吸い込む。
ブロワ16は、ブロワ駆動回路(図示せず)によって制御されるブロワモータ15により回転駆動されて、空調ケース10内において車室内に向かう空気流を発生させる遠心式送風機である。ブロワ16は、各吹出口から車室内に向けてそれぞれ吹き出される空調風の吹出風量を変更する機能も有する。
空調ケース10には、送風機ユニット14から送風された空気を加熱または冷却して空調風とし、複数の吹出口に送る空調部としてエバポレータ7およびヒータコア34が設けられる。エバポレータ7は、空調ケース10を通過する空気を冷却する冷却用熱交換器として機能する。
また、エバポレータ7の空気下流側には、通風路10aを通過する空気を、エンジン50の冷却水と熱交換して加熱する、加熱用熱交換器としてのヒータコア34が設けられている。エンジン50の冷却水が循環する冷却水回路31は、ウォータポンプ32によって、エンジン50のウォータジャケットで暖められた冷却水を循環させる回路で、ラジエータ(図示せず)、サーモスタット(図示せず)およびヒータコア34を有している。ヒータコア34は、内部にエンジン50を冷却した冷却水が流れ、この冷却水を暖房用熱源として冷風を再加熱する。ヒータコア34は、通風路10aを部分的に塞ぐように空調ケース10内においてエバポレータ7よりも下流側に配設されている。
ヒータコア34の空気上流側には、車室内の温度調節を行うためのエアミックスドア17が設けられている。エアミックスドア17は、サーボモータなどのアクチュエータにより駆動されており、各吹出口から車室内に向けて、それぞれ吹き出される空調風の吹出温度を変更する。換言すると、エアミックスドア17は、エバポレータ7を通過する空気とヒータコア34を通過する空気との風量比率を調整するエアミックス手段として機能する。
冷凍サイクル1は、インバータ80により回転数制御されて冷媒を吸入して、圧縮して吐出する圧縮機41、圧縮された冷媒を凝縮液化させるコンデンサ3、凝縮液化された冷媒を気液分離して液冷媒のみを下流に流すレシーバ5、液冷媒を減圧膨張させる膨張弁6、減圧膨張された冷媒を蒸発気化させるエバポレータ7、及びこれらを環状に接続する冷媒配管等から構成されている。
圧縮機41は、電力が動力源であって、内蔵された電動モータにより駆動され、回転数制御が可能であり、回転数に応じて冷媒吐出量が可変である。圧縮機41はインバータ80により周波数が調整された交流電圧が印加されてその電動モータの回転速度が制御される。インバータ80は車載電池から直流電源の供給を受け、エアコンECU61により制御される。
コンデンサ3は、エンジンコンパートメント等の車両が走行する際に生じる走行風を受け易い場所に設けられ、内部を流れる冷媒と室外ファン4により送風される外気および走行風とを熱交換する室外熱交換器である。
空調ケース10の最も下流側には、吹出口切替箱を構成する部分であり、デフロスタ開口部18、フェイス開口部19およびフット開口部20が形成されている。そして、デフロスタ開口部18には、デフロスタダクト23が接続されて、このデフロスタダクト23の最下流端には、車両のフロント窓ガラス49aの内面に向かって主に温風を吹き出すデフロスタ吹出口18aが開口されている。フェイス開口部19には、フェイスダクト24が接続されて、このフェイスダクト24の最下流端には、乗員の頭胸部に向かって主に冷風を吹き出すフェイス吹出口19aが開口されている。さらに、フット開口部20には、フットダクト25が接続されて、このフットダクト25の最下流端には、乗員の足元部に向かって主に温風を吹き出すフット吹出口20aが開口されている。
各吹出口の内側には、2個の吹出口切替ドア21,22が回動自在に取り付けられている。2個の吹出口切替ドア21,22は、サーボモータ等のアクチュエータによりそれぞれ駆動されて、吹出口モードをフェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フットデフロスタモードまたはデフロスタモードのいずれに切り替えることが可能である。
デフロスタ吹出口18aが、本実施形態において車両窓ガラス49aの内表面に向かって空気を吹き出す吹出口に相当し、吹出口切替ドア21,22が、吹出口から窓ガラス49a内表面への吹出風量を調節する吹出風量調節手段に相当する。
次に、車両用空調装置100の電気的構成に関して説明する。エアコンECU61は、制御手段であって、エンジン50の始動および停止を司るイグニッションスイッチが入れられた時に、車両に搭載された車載電源であるバッテリー(図示せず)から直流電源が供給され、演算処理や制御処理を開始するように構成されている。エアコンECU61には、エンジンECU60から出力される通信信号、車室内前面に設けられた操作パネル70上の各スイッチからのスイッチ信号、および各センサからのセンサ信号が入力される。エンジンECU60は、EFI(Electronic Fuel Injection)ECUともいう。
ここで、操作パネル70に関して説明する。操作パネル70は、インストルメントパネルに一体的に設置される。操作パネル70には、図示は省略するが、たとえば液晶ディスプレイ、内外気切替スイッチ、デフロスタスイッチ、吹出モード切替スイッチ、ブロワ風量切替スイッチ、エアコンスイッチ、オートスイッチ、オフスイッチ、温度設定スイッチなどが設置されている。
液晶ディスプレイには、設定温度、吹出モードおよびブロワ風量などを視覚表示する表示領域が設けられている。また液晶ディスプレイには、たとえば外気温、吸込モードおよび時刻などを視覚表示する表示領域が設けられていても良い。
操作パネル70を各種のスイッチに関して説明する。フロントデフロスタスイッチは、前面窓ガラス49aの防曇能力を上げるか否かを指令する空調スイッチに相当するもので、吹出モードをデフロスタモードに設定するように要求するデフロスタモード要求手段である。モード切替スイッチは、乗員のマニュアル操作に応じて、吹出モードを、フェイスモード、バイレベル(B/L)モード、フットモード、フット/デフロスタモードのいずれかに設定するように要求するモード要求手段である。エアコンスイッチは、冷凍サイクル1の圧縮機41の稼働、または停止を指令する空調操作スイッチである。エアコンスイッチは、圧縮機41を非稼働にして、エンジン50の回転負荷を減らすことで燃費効率を高めるために設けられている。温度設定スイッチは、温度を所望の温度に設定(Tset)するための温度設定手段である。
エアコンECU61の内部には、図示は省略するが、演算処理や制御処理を行うCPU(中央演算装置)、ROMやRAMなどのメモリ、およびI/Oポート(入力/出力回路)などの機能を含んで構成される周知のマイクロコンピュータが設けられている。各種センサからのセンサ信号がI/OポートまたはA/D変換回路によってA/D変換された後に、マイクロコンピュータに入力される。エアコンECU61には、運転席の周囲の空気温度(内気温)Trを検出する内気温検出手段としての内気センサ71、車室外温度(外気温)を検出する外気温検出手段としての外気センサ72、および車室外の日射量を検出する日射量検出手段としての日射センサ73が接続されている。またエアコンECU61には、エバポレータ7を通過した直後の空気温度(エバ後温度TE)を検出するエバ後温度検出手段としてのエバ後温度センサ、車室内の相対湿度を検出する湿度検出手段としての湿度センサが接続されている。また他のセンサとして、たとえば冷媒圧力センサ74が設けられる。冷媒圧力センサ74は、冷凍サイクル1の高圧側の流路に設けられ、エバポレータ7よりも上流の冷媒の高圧圧力、すなわち圧縮機41の吐出圧力Preを検出する。
エンジンECU60は、車両のエンジン冷却水温を検出して送風空気の加熱温度とする水温検出手段としての冷却水温センサが接続されている。エアコンECU61は、エンジンECU60を介して冷却水温を取得する。
内気センサ71、外気センサ72、エバ後温度センサ、および冷却水温センサは、たとえばサーミスタなどの感温素子が使用されている。内気センサ71は、運転席付近(たとえばステアリング付近のインストルメントパネル内部)の運転席以外の吹出口を閉じても、ほとんど影響しない部位に設定される。また、日射センサ73は、空調空間内に照射される日射量(日射強度)を検出する日射強度検出手段を有しており、たとえばフォトダイオードなどが使用されている。湿度センサは、たとえば内気センサ71とともに、運転席近傍のインストルメントパネルの前面に形成された凹所内に収容されており、前面窓ガラス49aの防曇のためにデフロスタ吹き出しの要否の判定に利用される。
次に、エアコンECU61による制御を、図3を用いて説明する。図3は、エアコンECU61の通常モードにおける処理の一例を示したフローチャートである。まず、イグニッションスイッチがオンされてエアコンECU61に直流電源が供給されると、予めメモリに記憶されている図3に示す制御プログラムが実行される。イグニッションスイッチがオンされたときは、換言すると、操作者の操作によって車両が駐車状態から走行可能な走行状態に起動したときである。
ステップS1では、エアコンECU61内部のマイクロコンピュータに内蔵されたデータ処理用メモリの記憶内容などを初期化(イニシャライズ)し、ステップS12に移る。
ステップS12では、操作パネル70上の各種操作スイッチからのスイッチ信号を読込み、ステップS3に移る。ステップS13では、各種センサからのセンサ信号を読込み、ステップS4に移る。したがってステップS2,S3では、各種データをデータ処理用メモリに読み込みこまれる。センサ信号としては、たとえば内気センサ71が検知する車室内温度Tr、外気センサ72が検知する外気温Tam、日射センサ73が検知する日射量Ts、エバ後温度センサが検知するエバ後温度Te、および冷却水温センサが検知する冷却水温Twである。
ステップS4では、記憶している演算式(1)に入力データを代入して目標吹出温度TAOを演算し、ステップS14に移る。
TAO=Kset×Tset−Kr×Tr−Kam×Tam−Ks×Ts+C …(1)
ここで、Tsetは、温度設定スイッチにて設定された設定温度、Trは内気センサ71にて検出された内気温度、Tamは外気センサ72にて検出された外気温度、Tsは日射センサ73にて検出された日射量である。また、Kset,Kr,Kam及びKsは各ゲインであり、Cは全体にかかる補正用の定数である。そして、このTAO及び上記各種センサからの信号により、エアミックスドア17のアクチュエータの制御値及びウォータポンプ32の回転数の制御値等を算出する。
ステップS5では、ブロワ電圧を決定する処理を実施し、ステップS6に移る。ブロワ電圧は、ブロワモータ15に印可される電圧であり、ブロワ電圧に応じて吹出風量が変更される。ブロワ電圧決定処理の詳細については、後述する。
ステップS6では、吸込口モード決定処理を実施し、目標吹出温度TAOに基づき、車室内に取り込む吸込口を決定し、ステップS7に移る。吸込口モード決定処理の詳細については、後述する。
ステップS7では、吹出口モード決定処理を実施し、目標吹出温度TAOに基づき、車室内に吹き出す吹出口を決定し、ステップS8に移る。吹出口モードは、たとえばROMに記憶されたマップから目標吹出温度TAOに対応する吹出口モードを決定する。たとえばマップには、目標吹出温度TAOが低い温度から高い温度にかけて、フェイスモード、バイレベルモード、フットモード、フット/デフロスタモードとなるように決定される。
ステップS8では、圧縮機回転数決定処理を実施し、ステップS9に移る。ステップS9では、たとえば演算されたおよびの目標吹出温度TAOとエバ後温度センサが検知する実際のエバポレータ後温度Teとが一致するように制御する。圧縮機回転数決定処理の詳細については、後述する。
ステップS9では、要求水温決定処理を実施し、ステップS10に移る。要求水温決定処理は、エンジン冷却水を暖房および防曇などの熱源にするため、目標吹出温度TAOが摂氏20度以上の場合にエンジン50のON/OFFの動作を決定する処理である。要求水温決定処理は、具体的には、まずエンジン冷却水温度に基づくエンジンON要求の要否判定に用いる判定しきい値であるエンジンOFF水温と、エンジンON水温を算出する。エンジンOFF水温は、エンジン50を停止させるときの判定基準となるエンジン冷却水温度であり、エンジンON水温は、エンジン50を作動させるときの判定基準となるエンジン冷却水温度である。
エンジンOFF水温は、次の数式4で算出された基準冷却水温度TWOと、70℃とのうちの小さい方に決定される(数式5参照)。なお、基準冷却水温度TWOは、エアミックス前の温風温度が目標吹出温度TAOになるものと仮定したときに、必要とされる冷却水温度である。TEは、エバ後温度である。
TWO={TAO−(TE×0.2)}/0.8 …(2)
エンジンOFF水温=MIN(TWO,70) …(3)
一方、エンジンON水温は、頻繁にエンジン50がON/OFFするのを防止するため、エンジンOFF水温よりも所定温度(本例では5℃)低く設定される。
そして、目標吹出温度が摂氏20度以上の場合、実際の冷却水温度を、求めたエンジンOFF水温およびエンジンON水温と比較し、冷却水温度がエンジンON水温より低ければ、エンジン50の作動を決定し、冷却水温度がエンジンOFF水温より高ければ、エンジン50の停止を決定する。
ステップS10では、で電動ウォータポンプ作動決定処理を実施し、ステップS11に移る。電動ウォータポンプ作動決定処理は、冷却水温などに基づいて、ウォータポンプ32のオンオフを決定する処理である。電動ウォータポンプ作動決定処理の詳細については、後述する。
ステップS11では、目標エバポレータ温度を算出し、ステップS12に移る。具体的には、たとえば予めROMに記憶された特性図(マップ)から、車室内の空調を行う際の温度調節制御、快適湿度制御および防曇制御という各制御を実行する際に必要となるエバポレータ7の外表面温度である目標エバ温度TEOを算出する。
ステップS12では、上記各ステップS2〜S11で算出または決定された各制御状態が得られるように、各種アクチュエータ等に対して制御信号を出力し、ステップS13に移る。そしてステップS13において所定時間の経過を待って、ステップS2に戻り、継続して各ステップが実行される。
次に、各ステップの詳細に関して説明する。まずブロワ電圧決定処理(ステップS6)に関して説明する。ステップS6は、具体的には、図4にしたがって実行し、ブロワ電圧を決定するステップである。図4は、図3のステップS5におけるブロワ電圧決定処理の詳細を示すフローチャートである。このブロワ電圧は、電池の電力により駆動される室内用ブロワ16に印加される電圧である。
図4に示すように、本制御がスタートすると、ステップS390にて風量設定がオート(自動)であるか否かを判断し、オートの場合は、ステップS392に移り、オートでない場合には、ステップS391に移る。
ステップS391では、オートでないので送風量が操作者の操作によって決定(マニュアル決定)され、本制御を終了する。たとえばHi、M3、M2、M1、Loまで5段階で風量設定できる場合には、Hiの場合は12V、M3の場合10Vなどにする。これによって操作者の所望に風量のブロワ電圧に決定される。
ステップS392では、オート(自動制御)であるので、ステップS392に示すように、予めROMに記憶されている、目標吹出温度TAOとブロワレベルとの関係を表したマップによって、仮のブロワレベルをf(TAO)として決定され、ステップS393に移る。
ステップS393では、ステップS393に示すように、予めROMに記憶されている、日射量とブ風量アップ補正量との関係を表したマップによって、日射量に応じた風量UP補正量としてf(日射量)が決定され、ステップS394に移る。
ステップS394では、ステップS394に示すように、予めROMに記憶されている、f(TAO)をf(日射量)で補正した値に基づいて、風量上限値のブロワレベルを決定し、ステップS395に移る。ステップS394では、補正した値が、たとえば15以上であると、風量上限値は一定の値の15に決定される。これによって通常風量が多い程、風量上限値との乖離が大きくなるよう設定される。
ステップS395では、ステップS395に示すように、予めROMに記憶されている入力条件に基づいて、ブロワレベルを決定し、ステップS396に移る。ステップS395では、圧縮機41の電源供給状態が通常の場合には、外気温にかかわらず、f(TAO)をf(日射量)で補正した値にブロワレベルとして決定する。しかし圧縮機41の電源供給状態が遮断されている場合には、外気温が35℃以上の場合、ブロワレベルを0に決定し、外気温が35℃未満の場合には、f(TAO)をf(日射量)で補正した値と、風量上限値との最大値をブロワレベルとして決定する。
ステップS396では、ステップS396に示すように、予めROMに記憶されている、ブロワレベルとブロワ電圧との関係を表したマップによって、ブロワ電圧が決定され、本制御を終了する。
このようにブロワ電圧決定処理によって、圧縮機へ電力供給が停止しており、電源が遮断されている場合には、通常とは異なるブロワレベルとなるように処理される。したがって電源が遮断されているとき、すなわち一時的な高圧通電の停止時、外気温が所定温度(たとえば35℃)未満の場合には、ブロワレベルの上限を風量上限値に設定されるので、エバポレータ7の温度上昇が遅くすることができる。これによって高圧通電復帰までに発生する臭い、吹出温上昇、湿気感を軽減することができる。外気温が所定温度(たとえば35℃)以上の場合には、冷房のためもともと風量が最大レベルにある。このような場合に、風量を0にすることで、送風量の低減量を多くすることができる。これによってエバポレータ7の温度上昇が遅くなり、高圧通電復帰までに発生する臭い、吹出温上昇、湿気感を軽減することができる。また圧縮機41の電源は、著しく低下した場合も遮断として処理するようにしてもよい。著しく低下したときも同様の制御を行うことで、遮断時と同様の効果が得られる。
次に、吸込口モード決定処理(ステップS6)に関して説明する。ステップS7は、具体的には、図5にしたがって実行し、外気導入率を決定するステップである。図5は、図3のステップS6における吸込口モード決定処理の詳細を示すフローチャートである。
図5に示すように、本制御がスタートすると、ステップS70にて圧縮機41の電源が遮断されている状態にあるか否かを判断し、遮断されている場合には、ステップS71に移り、遮断されていない場合にはステップS72に移る。ステップS71では、遮断されているので、外気導入率を0%(内気導入率100%)に決定し、本制御を終了する。
ステップS72では、電源が遮断されていないので、吸込口の設定がオート(自動)であるか否かを判断し、オートの場合は、ステップS74に移し、オートでない場合には、ステップS73に移る。ステップS73では、オートでなくマニュアルであるので、マニュアル設定に応じた内外気制御となるように外気導入率に決定し、本制御を終了する。
ステップS74では、オートであるので、ステップS74に示すように、予めROMに記憶されている、TAOと吸込口モードとの関係を表したマップによって、TAOに応じた内外気制御となるように、外気導入率を決定し、本制御を終了する。
このように吸込口モード決定処理によって、オートであるかマニュアルであるかにかかわらず、電源が遮断されている場合には、自動的に外気導入率が0%になる。このように一時的な高圧通電の停止時、内気導入率を100%(REC)にすることで、エバポレータ7の吸い込み温度を低下させることができる。したがってエバポレータ7の温度上昇が遅くなり、高圧通電復帰までに発生する臭い、吹出温上昇、湿気感を軽減することができる。
次に、圧縮機回転数決定処理(ステップS8)に関して説明する。ステップS8は、具体的には、図6にしたがって実行し、圧縮機回転数を決定するステップである。図6は、図3のステップS8における圧縮機回転数決定処理の詳細を示すフローチャートである。
図6に示すように、本制御がスタートすると、ステップS60にて、各種センサの検出信号を用いて算出した目標エバ後温度TEOと、実際のエバ後温度TEとの温度偏差Eを以下の数式2を用いて演算する。
=TEO−TE …(2)
さらに、以下の数式3を用いて偏差変化率EDOTを演算する。
EDOT=E−En−1 …(3)
ここで、Eは1秒に1回更新されるため、En−1はEに対して1秒前の値となる。
さらに、算出したEおよびEDOTと、ステップS60に示すマップとを用いて、1秒前の圧縮機41の「回転数変化量ΔfC」を算出する。ステップS60に示すマップは、偏差Eと偏差変化率EDOTとの関係を示すマップであり、予めROMに記憶されている。
次に、ステップS61では、エアコンスイッチ(A/C SW)がOFFであるか否かを判断し、OFFの場合は、ステップS62に移り、ONの場合は、ステップS64に移る。
ステップS62では、エアコンスイッチがONであるので、圧縮機41の電源が停止しているか否かを判断し、停止している場合には、ステップS63に移り、停止していない場合にはステップS64に移る。
ステップS64では、エアコンスイッチがONであり、圧縮機41の電源がONであるので、「前回の圧縮機回転数」とステップS60で算出した「回転数変化量ΔfC」との合計と上限値10000とを比較し、小さい値の方を、今回の圧縮機41の回転数に決定し、本制御を終了する。
ステップS63では、エアコンスイッチがOFFであるか、圧縮機41の電源が停止状態にあるので、今回の圧縮機41の回転数を0、すなわち圧縮機41を停止するように回転数を決定し、本制御を終了する。
このように圧縮機回転数決定処理では、圧縮機41の電源が停止している場合には、圧縮機41の回転数を0にするように制御される。
次に、電動ウォータポンプ作動決定処理(ステップS10)に関して説明する。ステップS10は、具体的には、図7にしたがって実行し、電動ウォータポンプ32の作動を決定するステップである。図7は、図3のステップS10における電動ウォータポンプ作動決定処理の詳細を示すフローチャートである。
図7に示すように、本制御がスタートすると、ステップS100にて、冷却水温センサによって検出される冷却水の水温TWがエバ後温度TEより高いか否かを判定する。冷却水温TWがエバ後温度TE以下であると判定すると、ステップS101でウォータポンプ32をOFFする要求を決定し、本制御を終了する。
ステップS100で冷却水温TWがエバ後温度TEよりも高いと判定すると、次にステップS102で室内用ブロワ16をON(運転)する状態であるか否かを判定する。室内用ブロワ16をONしない状態であれば、ステップS103に進み、ウォータポンプ32をOFFする要求を決定し、本制御を終了する。室内用ブロワ16をONする状態であれば、ステップS102に進み、ウォータポンプ32をONする要求を決定し、本制御を終了する。このように、エアコンECU61は、冷却水温と室内用ブロワ16の運転および停止に応じて、電動ウォータポンプ32の作動を決定する。
以上説明したように本実施形態の車両用空調装置100では、圧縮機41への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるようにエアコンECU61によって空調用送風機である送風機ユニット14が制御される(図4のステップS394参照)。ここで圧縮機41への電力の供給が停止した場合には、電力の供給が著しく低下した場合も含む。また送風量を少なくする比較時刻には、電力供給が停止した時点だけでなく、停止直前および直後も含む。送風量が少なくなるようにとは、送風を停止する場合も含む。換言すると、車両用空調装置100が作動中に、圧縮機41への電源の遮断があった場合、圧縮機41への電源の遮断以前に比べて、送風量を低下または停止する。したがって電力供給が停止されているときに、送風量が低下するので、エバポレータ7における熱交換量が低下して、エバポレータ7の温度上昇を遅くすることができる。したがって再び電力供給が開始するまでにエバポレータ7の温度上昇に起因して発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感を抑制することができる。
また本実施形態では、圧縮機41への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるようにエアコンECU61によって内外気切替ドア13が制御される(図5のステップS71)。換言すると、車両用空調装置100が作動中に、圧縮機41への電源の遮断があった場合、圧縮機41への電源の遮断以前に比べて、内気導入率を上げる。したがって電力供給が停止されているとき、エバポレータ7を通過する空気は、車室内空気の割合が多くなる。車室内空気は、車室外空気よりも低温であるので、エバポレータ7における熱交換量が低下して、エバポレータ7の温度上昇を遅くすることができる。したがって再び電力供給が開始するまでにエバポレータ7の温度上昇に起因して発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感を抑制することができる。
さらに本実施形態では、エアコンECU61は、圧縮機41への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときの送風量が大きい程、送風量を少なくするように送風機ユニット14を制御する(図4のステップS396)。換言すると、送風量を低下させる時、圧縮機41への電源の遮断または供給電力の著しい低下があった以前の送風量が大きい程、圧縮機41への電源の遮断または供給電力の著しい低下以降の送風量の低減量を多くする。送風量の低減量を多くする程、エバポレータ7における熱交換量が少なくなり、エバポレータ7の温度上昇を遅くすることができる。したがって再び電力供給が開始するまでに発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感をさらに抑制することができる。
また本実施形態では、エアコンECU61は、圧縮機41への電力の供給が停止した場合、電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように送風機ユニット14を制御するとともに、電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように内外気切替ドア13を制御する。したがってエバポレータ7の温度上昇をさらに遅らせることができる。これによって再び電力供給が開始するまでに発生する臭い、吹出温上昇、および湿気感をさらに抑制することができる。
(その他の実施形態)
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明は上述した実施形態に何ら制限されることなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲において種々変形して実施することが可能である。
前述の第1実施形態では、ハイブリッド自動車に本発明を適用しているが、ハイブリッド自動車に限るものではなく、電気自動車であってもよい。
また、第1実施形態のヒータコア34の後方にさらに空気を加熱できる電気式補助熱源としてPTC(Positive Temperature Coefficient)ヒータを設けるようにしてもよい。このPTCヒータは、通電発熱素子部を備え、通電発熱素子部に通電されることによって発熱し、周囲の空気を暖めることができる。この通電発熱素子部は、耐熱性を有する樹脂材料(例えば、66ナイロンやポリブタジエンテレフタレートなど)で成形された樹脂枠の中に複数個のPTC素子を嵌め込むことにより構成したものである。
1…冷凍サイクル(サイクル)
7…エバポレータ(冷却用熱交換器)
10…空調ケース
10a…通風路
11…内気吸込口(空気取入口)
12…外気吸込口(空気取入口)
13…内外気切替ドア(吸込空気調整手段)
14…送風機ユニット(空調用送風機)
18a…デフロスタ吹出口(複数の吹出口)
19…フェイス開口部
19a…フェイス吹出口(複数の吹出口)
20…フット開口部
20a…フット吹出口(複数の吹出口)
41…圧縮機
61…エアコンECU(制御手段)
100…車両用空調装置

Claims (4)

  1. サイクル(1)の冷媒流れを制御することによって車室内を空調する車両用空調装置(100)であって、
    一方側に空気取入口(11,12)が形成され、他方側に車室内に向かう空気が通過する複数の吹出口(18a〜20a)が形成される空調ケース(10)であって、前記空気取入口と前記吹出口との間に送風空気が通過する通風路を内部に有する空調ケースと、
    前記空調ケースの通風路に対して空気を送風する空調用送風機(14)と、
    電力を動力源として、前記サイクルを循環する冷媒を吸入し吐出する圧縮機(41)と、
    前記空調ケース内に設けられ、前記サイクルを循環する冷媒が蒸発して車室内への送風空気を冷却する冷却用熱交換器(7)と、
    前記圧縮機の冷媒吐出量、および前記空調用送風機の送風量を制御する制御手段(61)と、を含み、
    前記制御手段は、前記圧縮機への電力の供給が停止した場合、前記電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように変更し、変更した前記送風量となるように前記空調用送風機を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  2. サイクル(1)の冷媒流れを制御することによって車室内を空調する車両用空調装置(100)であって、
    一方側に空気取入口(11,12)が形成され、他方側に車室内に向かう空気が通過する複数の吹出口(18a〜20a)が形成される空調ケース(10)であって、前記空気取入口と前記吹出口との間に送風空気が通過する通風路を内部に有する空調ケースと、
    前記空調ケースの通風路に対して空気を送風する空調用送風機(14)と、
    電力を動力源として、前記サイクルを循環する冷媒を吸入し吐出する圧縮機(41)と、
    前記空調ケース内に設けられ、前記サイクルを循環する冷媒が蒸発して車室内への送風空気を冷却する冷却用熱交換器(7)と、
    前記空気取入口から取り入れられる車室外空気と車室内空気との割合を調整する吸込空気調整手段(13)と、
    前記圧縮機の冷媒吐出量、および前記吸込空気調整手段の割合を制御する制御手段(61)と、を含み、
    前記制御手段は、前記圧縮機への電力の供給が停止した場合、前記電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように変更し、変更した前記内気導入率となるように前記吸込空気調整手段を制御することを特徴とする車両用空調装置。
  3. 前記制御手段は、前記圧縮機への電力の供給が停止した場合、前記電力の供給が停止したときの送風量が大きい程、送風量を少なくするように前記空調用送風機を制御することを特徴とする請求項1に記載の車両用空調装置。
  4. 前記空気取入口から取り入れられる車室外空気と車室内空気との割合を調整する吸込空気調整手段をさらに含み、
    前記制御手段は、前記圧縮機への電力の供給が停止した場合、前記電力の供給が停止したときよりも送風量が少なくなるように前記空調用送風機を制御するとともに、前記電力の供給が停止したときよりも内気導入率を上げるように前記吸込空気調整手段を制御することを特徴とする請求項1または3に記載の車両用空調装置。
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