JP2012227943A - 照明装置、原稿読み取り装置及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】主走査方向に並べた複数のLEDからなる光源6の直前にシリンドリカルレンズからなる導光体101を設ける。光源6と導光体101の間の隙間から漏れる光を遮るように2枚の反射板102が設けられている。光源6から出た光束は必要に応じて平行光束もしくは収束光束となり、対向反射板10と協働してコンタクトガラス1に置かれる原稿面を照明する。
【選択図】図1
Description
同図において符号11は感光体ドラム、12は帯電装置、13はクリーニング装置、14は現像装置、15は転写装置、16は定着ローラ、17は加圧ローラ、18は定着ベルト、19はテンションローラ、20は給紙トレイ、21は給紙ローラ、22は搬送ローラ、23はレジストローラ、24は排紙ローラ、25は排紙トレイ、90は露光装置、100は読み取り装置をそれぞれ示す。
感光体ドラム11は副走査方向に回転しながら帯電装置12によって表面を均一に帯電される。露光装置90からの画像情報を担った光束Lにより、紙面に垂直な主走査方向に走査されて感光体11は露光され、静電潜像が形成される。現像装置14のトナーによって、静電潜像は顕像化され、トナー像となる。
同図において符号1は原稿台となるコンタクトガラス、2は第1キャリッジ、3は第2キャリッジ、4は結像レンズ、5は画像読み取り素子としてのCCD、6は光源、7は第1ミラー、8は第2ミラー、9は第3ミラーをそれぞれ示す。
コンタクトガラス1上に、図示しない原稿を、原稿面を下に向けて置き、光源を点灯して、第1キャリッジ2を矢印A方向に所定の速度で移動させる。このとき、第2キャリッジ3は、第1キャリッジ2の2分の1の速度で矢印B方向に移動させる。結像レンズ4は原稿面の画像を、第1ないし第3ミラー7、8、9を経由して、CCD5に結像させる位置関係に配置されている。
キャリッジの移動中も結像レンズ4に対し、コンタクトガラス1面(原稿面)とCCD5が常に共役関係を保つので、常時、鮮明な画像がCCD5に取り込まれる。
同図において、CCD上の符号R、G、Bは3原色(赤、緑、青)別の読み取り用CCDラインを、原稿面上のR、G、Bは、各CCDラインに対応する読み取り位置をそれぞれ示す。
CCDの読み取り幅をa、CCDの各ラインの間隔をbとすれば、照明光はCCDの位置に換算して副走査方向で少なくとも2b+aの幅を必要とする。結像レンズによる結像倍率をm(m<1)とすると、原稿面での照明幅Cは、最低限C=(2b+a)/m である必要がある。製造誤差等を考慮した場合、若干大きめにしておく方がよいが、逆にあまり大きすぎると、有効に利用されない光量が多くなって、照明効率が低下する。
同図において符号10は対向ミラー、11は原稿が無い場合の光源および対向ミラーによる直接光の分布曲線、12は白紙を置いた場合の2次反射等を含む実際の原稿面の照度分布曲線をそれぞれ示す。
従来、光源として、蛍光灯やキセノンランプのような放電管が用いられていたが、この場合、同図に示すような状態になっていた。
照度分布曲線11は、上記Cの範囲に関して、ほぼ対称に分布しているが、照度分布曲線12はやや右に偏った分布になっている。これは、光源6の照明範囲が広いため、上記Cの範囲以外の原稿面にも光が当たり、その原稿面からの反射光が光源6の管壁に当たって再反射し、光源直上付近の原稿を照らすためと考えられている。
図22は、兼用型スキャナの照度分布を説明するための図である。
同図において符号13はADF用コンタクトガラス、14、15は不透明なガイド部材、16、17は原稿給送ローラ、18はシート状原稿、19はADF側照度分布曲線をそれぞれ示す。
原稿固定の読み取りのときは、図19に示したように、第1および第2キャリッジが移動する。これに対し、原稿移動の読み取りのときは、原稿給送用ローラ16、17によって、シート状原稿18がADF用コンタクトガラス13の面に送り込まれ、光源6、対向ミラー10によって照明された画像が第1ミラー7以下の結像光学系によってCCD5に読み取られる。
同図は移動原稿用の位置における照度分布曲線と、固定原稿用の位置における照度分布曲線を1つの図に表してある。
これらの照度分布曲線の違いは、それぞれ単独では特に問題が生じないが、兼用型として、同一のCCDを用いてスキャナを構成すると、新たな問題が2つ生ずる。
照明光を狭い範囲に集めて読み取り範囲以外の照度を考慮しなくて済むような構成もある(例えば、特許文献2 参照。)。これらは再反射の問題が発生しない点で優れているが、特別な工夫をしない限り、一般に照度分布が山形になるため、3ラインCCDを用いるカラー画像読み取りの場合、3色の互いの照度が等しくならないという問題がある。
請求項2の発明では、請求項1に記載の照明装置において、前記照明装置は、主走査方向に配列された複数の点光源を有することを特徴とする。
請求項4の発明では、請求項1ないし3のいずれか1つに記載の照明装置において、前記照明領域における照度分布は、半値幅が前記所定照明幅の3倍以下、望ましくは2倍以下であることを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の照明装置において、前記導光体の出射面から、該導光体の直上の前記原稿面に至る光束を遮断する遮光部材を設けたことを特徴とする。
請求項7の発明では、請求項1ないし6のいずれか1つに記載の照明装置において、前記導光体はシリンドリカルレンズであることを特徴とする。
請求項8の発明では請求項7に記載の照明装置において、前記シリンドリカルレンズは、光束の入射面側の焦線位置が前記点光源の副走査方向の中心部にほぼ一致させてあることを特徴とする。
請求項9の発明では、請求項7に記載の照明装置において、前記シリンドリカルレンズは、前記点光源と前記読み取り領域中心位置とが所定の結像倍率の共役関係になるよう配置されていることを特徴とする。
請求項11の発明では、請求項1ないし10のいずれか1つに記載の照明装置において、前記点光源は副走査方向に複数配列されていることを特徴とする。
請求項12の発明では、請求項1ないし11のいずれか1つに記載の照明装置において、前記点光源はLEDであることを特徴とする。
請求項13の発明では、請求項1ないし12のいずれか1つに記載の照明装置において、前記所定読み取り幅は、前記画像読み取り素子の副走査方向の受光幅に対応する幅であることを特徴とする。
請求項15の発明では、請求項1ないし14のいずれか1つに記載の照明装置において、前記画像読み取り素子はCCDであることを特徴とする。
請求項16の発明では、請求項1ないし15のいずれか1つに記載の照明装置において、前記画像読み取り素子はPDAであるを特徴とする。
請求項17の発明では請求項1ないし16のいずれか1つに記載の照明装置を用いた原稿読み取り装置を特徴とする。
請求項19の発明では、請求項17または18に記載の原稿読み取り装置において、前記ほぼ一定の照度が平坦度30%以下であるモノクロ原稿読み取り装置を特徴とする。
請求項20の発明では、請求項17または18に記載の原稿読み取り装置において、前記ほぼ一定の照度が平坦度12%以下であるカラー原稿読み取り装置を特徴とする。
請求項21の発明では、請求項17ないし20のいずれか1つに記載の原稿読み取り装置を用いた画像形成装置を特徴とする。
請求項24の発明では、請求項23に記載の照明装置において、前記反射板に達した光束の少なくとも一部は、前記導光体と前記反射板との間から前記原稿方向へ出射することを特徴とする。
請求項26の発明では、請求項23ないし25のいずれか1つに記載の照明装置において、前記照明領域における照度分布は、半値幅が前記所定照明幅の3倍以下、望ましくは2倍以下であることを特徴とする。
請求項27の発明では、請求項23ないし26のいずれか1つに記載の照明装置において、前記導光体の出射面から、該導光体の直上の前記原稿面に至る光束を遮断する遮光部材を設けたことを特徴とする。
請求項28の発明では、請求項23ないし27のいずれか1つに記載の照明装置において、前記導光体の出射面から前記読み取り領域を超えた対向位置に対向反射板を設けたことを特徴とする。
請求項30の発明では、請求項29に記載の照明装置において、前記シリンドリカルレンズは、光束の入射面側の焦線位置が前記点光源の副走査方向の中心部にほぼ一致させてあることを特徴とする。
請求項31の発明では、請求項30に記載の照明装置において、前記シリンドリカルレンズは、前記点光源側に凸面を向けた凸レンズ系シリンドリカルレンズ部と平板部を有する複合形状であり、前記反射板の対称軸を前記シリンドリカルレンズの光軸に一致させ、該反射板に達した光束は前記シリンドリカルレンズの前記平板部を経由して原稿側に向かうことを特徴とする。
請求項32の発明では、請求項23ないし31のいずれか1つに記載の照明装置において、前記点光源は副走査方向に複数配列されていることを特徴とする。
請求項34の発明では、請求項23ないし33のいずれか1つに記載の照明装置において、前記所定読み取り幅は、前記画像読み取り素子の副走査方向の受光幅に対応する幅であることを特徴とする。
請求項35の発明では、請求項23ないし34のいずれか1つに記載の照明装置において、前記所定照明幅は、前記画像読み取り素子の副走査方向の受光幅に対応する幅に、部品等の製造公差によって生ずる変動幅を加えた幅であることを特徴とする。
請求項36の発明では、請求項23ないし35のいずれか1つに記載の照明装置において、前記画像読み取り素子はCCDであることを特徴とする。
請求項38の発明では、原稿の主走査方向に長く延びる所定の読み取り幅の読み取り領域を包含する少なくとも所定照明幅に光を照射して、該原稿からの反射光を画像読み取り素子によって読み取る原稿読み取り装置における照明装置の調整装置であって、点光源と、該点光源の光束出射面の近傍に入射面を有し前記読み取り領域に出射面を向けた導光体とを設け、前記点光源からの照射光による照明領域はほぼ一定の照度を有する高照度分布域を有し、前記照明領域を副走査方向に移動させるための第1キャリッジと、前記点光源と前記導光体とを一体的に保持し支持する支持基板とを有し、該支持基板を、前記第1キャリッジに対し副走査方向に調整可能に取り付け、前記高照度分布域を、前記読み取り領域にほぼ一致させることを特徴とする。
請求項40の発明では、請求項22ないし37のいずれか1つに記載の照明装置を用いた原稿読み取り装置を特徴とする。
請求項41の発明では、請求項38または39に記載の照明装置の調整装置を用いた原稿読み取り装置を特徴とする。
請求項42の発明では、請求項40または41に記載の原稿読み取り装置において、前記照明装置は原稿固定読み取り方式、および原稿移動読み取り方式、の両読み取り方式に兼用されることを特徴とする。
請求項44の発明では、請求項40ないし42のいずれか1つに記載の原稿読み取り装置において、前記ほぼ一定の照度が平坦度12%以下であるカラー原稿読み取り装置を特徴とする。
請求項45の発明では、請求項40ないし44のいずれか1つに記載の原稿読み取り装置を用いた画像形成装置を特徴とする。
図1、2は本発明の実施形態を説明するための図である。図1は副走査方向断面図、図2は一部分解斜視図である。
両図において符号101は導光体、102は反射板、106は遮光部材、Gは照度分布をそれぞれ示す。その他の符号は図19に示した符号に準ずる。
光源6は主走査方向に並べた複数個の点光源LED6’からなる。導光体101は主走査方向に長く延びた一定幅のシリンドリカルレンズであり、LED6’の光束出射面に入射面を向け、原稿の読み取り領域に出射面を向けている。反射板102は、光源6から直接導光体101に入射する光束以外の光束を導光体101に向けるように配置される。
主走査方向に並べるLED6’の数は、主走査方向の光量ムラとの関係で定める。数が多いほどムラの低減が図れるが、コストとの関係があるので、光量ムラが許容範囲に収まる程度に数を減らす努力をしている。
導光体101と光源6との間の距離は次のように定める。副走査断面で見た場合、導光体101はレンズ作用を有している。図では光源6側に向いた面、すなわち光の入射面が平面で、コンタクトガラスに向いた面、すなわち光の出射面が凸面になっている。光源6は、導光体101の入射面側の焦点位置近傍に置かれる。具体的には原稿の読み取り幅と導光体101の幅および原稿面に対する照射角度との相対関係によって定まる。
他の方法として、点光源の副走査方向の幅が、所定読み取り幅の大きさに結像するようにシリンドリカルレンズの配置を選んでも良い。例えば、副走査方向断面に関して、幅0.5mmの点光源を2.6mmの幅に結像させるとすれば5.2倍の結像倍率となる。この倍率になるように、LED6’と読み取り領域中心とを共役関係に配置すればよい。
同図において符号101’は導光体を示す。
導光体101’は平凸のシリンドリカルレンズを基本とし、凸面側を光束の出射面101’bとして読み取り領域に近接させて配置する。
本実施形態は、光源6としてLED6’を2個用い、導光体の長手方向の端面から光束を入射させる構成である。図2に示した導光体101の長手方向端面から光束を入射させると、直進して対向面から出てしまう光束が多くなり、導光体101から読み取り領域へ出射する光束が少なくなる。そこで、図3に示す導光体101’のように、長手方向端部の光束の出射面と反対の側にかけて傾斜面を設け、光束の入射面101’aとする。
また、導光体101’は光束の入射面101’aと出射面101’b以外の面をすべて反射面とする方がよい。反射面にする方法は、例えば高輝度アルミのような反射部材を貼り付けても良いし、アルミ蒸着のような方法で反射機能を持たせても良い。
LED6’から遠い側では出射面101’bに対する光束の入射角度が浅くなり、全反射領域になる可能性が高い。それを避けるため、出射面101’bは多層膜などによる反射防止膜を形成しておくとなお良い。
同図において符号103は反射体を示す。
主走査方向に関しては複数のLED6’の光束による照明光が、原稿読み取りにおいて画像ムラにならない程度の均一性になるよう配列の密度が考慮されている。LED6’からの光束の導光体101に対する入射角があまり大きいと、同図の左側に示したようにLED6’から遠く離れた位置を照明してしまい、分布の制御がしにくくなるので、同図の右側に示したように、反射体103を置いて光束を導光体101に向けるようにするとよい。図では反射体103を断面3角形で示しているが、反射体103の頂部を平らな台形状に形成して、導光体101の受け部に利用すると導光体101の取付が楽になる。
図示は省略したが、LED6’は1列とは限らず、所定読み取り幅が広い場合などは、副走査方向に複数列設けても良い。
同図において符号Wrは所定読み取り幅、W0は所定照明幅、Lは読み取りに十分な照度をそれぞれ示す。
同図において実線で示したグラフGiは、読み取りに必要な領域のみを照明する理想の照度分布を示す。破線で示したグラフGrは実際に生じやすい照度分布の一般形を示す。
照明装置は複数の部品の積み上げで構成されるため、部品が許容される製造誤差(公差)内に収まっていたとしても、その誤差によって照明される位置は微妙にずれが生ずる。部品が公差内においてどのようにばらついても、必ず読み取り位置を照明するためには、所定照明幅W0を所定読み取り幅Wrより大きくしておかねばならない。所定照明幅W0の決め方について以下に述べる。
図6において結像レンズ4の右側に示したCCD5は、幅0.01mmの3本のラインセンサが間隔0.04mm開けて並んでいる。これに対し、結像レンズの左側に示した原稿位置Gでは、1本の読み取り幅約0.0423mmとして、4本分の間隔を空けて3色分を読み取るように、レンズを含めた相互の配置を定めている。したがって、原稿位置とCCD位置は結像レンズ4に関して共役位置になっている。所定読み取り幅Wrは約0.381mmとなり、原稿側から見た結像倍率は4.23分の1になる。
上記と同様な考え方で読み取り幅Wrを求めると、Wr=1.23mmとなり、同様に結像倍率は8.47分の1になる。
図8の場合は0.0047mmのラインセンサ1本からなるCCDを用いる。この場合は読み取り幅が最も小さくて、Wr=0.0423mmあれば良いことになる。この例では結像倍率は9分の1である。
なお、画像読み取り素子としてはPDAなど、CCD以外のラインセンサも使用可能である。
同図において符号θは第2ミラーの角度誤差、xは第2キャリッジの上下位置誤差、Xは部品等の製造公差によって生ずる変動幅をそれぞれ示す。
図は一例として、第2キャリッジ3が、設計上の位置から上下方向にずれ、第2ミラー8が設計上の角度からずれた場合の、読み取り光線のずれを示している。ただし、その他の部品に誤差がなかった場合を前提としている。
図においてx1、x2は第2キャリッジ3自身の上下方向の最大変位量、θ1、θ2は第2ミラーの角度の最大変位量、Xa、Xbは結果としての読み取り位置の設計位置からの最大ずれ量をそれぞれ示す。X=Xa+Xbは製造誤差に対する余裕度に相当する。すなわち、所定照明幅W0はW0=Wr+Xで定義される。
読み取り位置を設計から狂わす要因は他にもたくさんあるので、公差の積み上げのままにしておくと、読み取り位置のずれ量が実用的でない大きさになってしまう。そこで、通常は原稿からCCDに至る光路のいずれかに調整部分を設けてそれらの誤差を吸収するようにしている。それでも最終的な誤差を完全になくすことはできないので、例えば、原稿位置における読み取り位置の許容誤差をカラー機の場合でXa=Xb=0.1mm、モノクロ機の場合でXa=Xb=0.5mmのように定める。
図において実線は本発明による照度分布、破線は従来のキセノンランプによる照度分布をそれぞれ示す。本実施例では、所定照明幅W0=2.5mm、実照明幅W1=2.9mm、半値幅7.5mmでW0の丁度3倍であった。破線で示した従来例の照度分布では、半値幅は23.2mmとなり、所定照明幅W0の9倍以上になっている。特に、光源直上の原稿領域では所定照明幅W0からはみ出している量は約17mmであり、片側だけでW0の6.7倍にもなっている。
δ=(Lmax−Lmin)/Lmax
かっこ内は変動の幅を表している。分母は本来ならこの範囲の照度の平均値を用いるべきであるが、平均値は簡単に得られないので、一番測定しやすい最大値を分母として用いた。
同図において、照度分布のグラフは模式的に示している。
本発明によれば、原稿移動型の読み取り装置において、光源装置による照明幅はほぼADF用コンタクトガラス13の幅の中に収まっている。不透明部材14、15によって、照度分布の裾の部分はわずかに遮断されるが、この領域は読み取り範囲外であるため原稿移動読み取りに関しては何の影響もない。
原稿固定型の読み取り方式に移った場合、照度分布の上記した裾の部分は、光源装置の直上部分にあり、従来からの再反射の問題と同じことが起きそうであるが、この裾の領域の光量は全体光量に対し非常に小さくなっているので、再反射光が読み取り光量に与える影響はほとんどない。
同図において符号104は反射部材を示す。
反射部材104は導光体101の長手方向全域に亘って側面に設けられている。反射部材104は導光体101と別部材を貼り付けてもよいが、アルミ蒸着などで鏡面にしてもよい。
このようにすることにより、LEDからの光束の内、角度によって導光体側面から出ていってしまう光を照明領域の方に戻すことができる。
同図において符号105は反射体兼補強部材を示す。
本実施形態は、導光体101’の両側面が平行でない点に特徴がある。LEDに向いた入射面は、LEDの発光面を覆える程度の小さな開口幅を有し、出射面はその幅より大きな開口幅を有している。
元々、LEDからの発散光は導光体の中でも発散を続け、出射面を出ることによって平行光束もしくは収束光束になっているので、主要な光束に関しては図1の構成の場合とほとんど変わらない。導光体の中で側面の反射面に至った光線は、反射面によって反射されるが、両側の反射面が光の進行方向に対して開き角になっているので、反射後の光線の進行方向があまり大きく変化せず、読み取り領域に到達しやすくなる。
こうすることによって、細長いLED基板の撓みやすさが解消され、また、導光体101’の位置決めも容易になり、組み付け精度も保証できて、組み付け工程が非常に楽になる。
図では断面のため、2つの反射体兼補強部材105が示されているが、LEDの存在しない部分で両者を連結させた一体物で作ればなお組み付け精度が高くなる。
同図において符号201は導光体、202は凹レンズ系シリンドリカルレンズ、203は凸レンズ系シリンドリカルレンズ、204は反射部材をそれぞれ示す。
本実施形態では、導光体201は、凸レンズ系シリンドリカルレンズと凹レンズ系シリンドリカルレンズの2枚組の複合体になっており、合成では正の屈折力を有している。
副走査方向の断面で見て、凸シリンドリカルレンズ(以下断面で説明する場合は、簡略化のためシリンドリカルレンズのことを単にレンズと称す。)203の点光源6’側の焦点より遠い位置に点光源6’を置く。点光源6’を出て凸レンズ203に入る発散光束は、出射面から収束光として出ていく。この収束光は凹レンズ202に入射するが、上記収束光の収束点が、凹レンズ202の原稿側の焦点に一致するような位置関係に配置しておくと、凹レンズ202を出た光束は、光軸に平行な平行光束として出射する。
本実施形態では、点光源を置く位置は結果的に、凸レンズと凹レンズの合成の焦線位置になっている。
反射部材204は凸レンズ203と凹レンズ202を保持するための保持部材を兼ねると良い。
同図において符号301は導光体としてのシリンドリカルレンズ、302は副走査方向の断面が放物線をなす反射板をそれぞれ示す。
図13に示した実施形態では、点光源6’から出て反射面105aに達した光は、場合によっては2回反射もあり得るが、必ず導光体101’に入射する。しかし、それらの光は導光体101’を出射するときの出射方向が十分規制できない。
そこで、本実施形態のように、反射板302の反射面を、光軸(対称軸)が読み取り領域のほぼ中心に向いたシリンドリカルな放物面鏡とし、副走査方向断面においてその焦点位置に点光源6’が一致するように配置する。このようにすると、点光源6’から出て反射板302に達した光線はすべて光軸に平行に進む。
反射板302の開口部より内側に向けて出射する光束は、反射板に到達しないので、この領域の光束はすべてシリンドリカルレンズ301に入射するようにシリンドリカルレンズ301の入射面を配置する。このとき、点光源6’の発光中心がシリンドリカルレンズ301の焦線位置に一致するよう、且つ、光軸が反射板302の光軸と一致するよう配置すると、シリンドリカルレンズ301からの出射光はすべて光軸に平行な光束となる。結局、点光源6’から出射したすべての光束は平行光となって原稿面に達する。ここでいうシリンドリカルレンズの光軸とは、凸面の曲率中心を通り、平面部に垂直な直線とする。
反射板302は同図に仮想線で示すように、放物面の内面を有する樹脂成型品とし、放物面に鏡面加工を施したものでも良い。
この構成においても、原稿面に対する不要な照明光を遮断するために、シリンドリカルレンズ301の直上、すなわち、シリンドリカルレンズ301とコンタクトガラス1との間に遮光部材106を設けても良い。また、シリンドリカルレンズ301の出射面から読み取り領域を超えた対向位置に対向反射板を設けても良い。こうすることによって、予定外に発生する迷光もほぼ読み取り領域に戻されることになる。
同図において符号401は導光体、402は副走査方向の断面が放物線をなす反射板をそれぞれ示す。
反射板402は、図15に示した実施形態と同様の構成および配置になっている。
本実施形態における導光体401は、点光源6’側に凸面を有する凸レンズ系シリンドリカルレンズ部401aに両面が平行平面である平板部401bを一体化させた複合形状となっている。この場合の、副走査方向断面におけるシリンドリカルレンズの光軸は、凸面の曲率中心を通り、上記平行平面に垂直な直線と定義する。
点光源6’から出射して、反射板402に達した光線は、光軸と平行に反射され、導光体401の平板部401bに垂直入射する。したがって、光線は直進し、平板部401bを出射後も光軸と平行のまま原稿面へと向かう。
シリンドリカルレンズの光軸が反射板402の光軸に合わせてあるので、点光源6’から出た光束は、すべて光軸に平行な平行光束になって原稿面へむかう。
同図において符号501は光源基板、502は支持基板をそれぞれ示す。
点光源6’は導光体と共に光源基板501に保持されており、光源基板501は支持基板502に支持されている。支持基板502は、その曲げ部502aにあけられた長穴502bを介して、第1キャリッジ2の水平基板2aにあけられたネジ穴2bに対し、止めネジ503によって、副走査方向に調整可能に取り付けられている。例えば、最初に取り付けたときの照明光の照度分布曲線が、G’に示すようにその中心が読み取り領域中心とずれていた場合、止めネジ503を緩めた状態で、支持基板502を第1キャリッジ2に対して副走査方向に移動させ、照度分布曲線Gのように、高照度分布域の中心を読み取り領域の中心に一致させる。調整が済んだら止めネジ503を締め付けて、支持基板502を第1キャリッジ2に固定する。
2 第1キャリッジ
3 第2キャリッジ
5 CCD
6 光源
7 第1ミラー
10 対向ミラー
12 照度分布曲線
100 原稿読み取り装置
101 導光体
102 反射板
103 反射体
104 反射部材
105 反射体兼補強部材
請求項2の発明では、請求項1に記載の照明装置において、前記点光源は、該点光源の光束出射面が前記導光体の入射面に対向するように配置され、前記点光源の主たる光束を前記導光体に入射させることを特徴とする。
請求項4の発明では、原稿読み取り装置において、請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明装置を用いたことを特徴とする。
請求項5の発明では、画像形成装置において、請求項4に記載の原稿読み取り装置を用いたことを特徴とする。
図1、2は本発明の実施形態を説明するための参考図である。図1は副走査方向断面図、図2は一部分解斜視図である。
両図において符号101は導光体、102は反射板、106は遮光部材、Gは照度分布をそれぞれ示す。その他の符号は図19に示した符号に準ずる。
光源6は主走査方向に並べた複数個の点光源LED6’からなる。導光体101は主走査方向に長く延びた一定幅のシリンドリカルレンズであり、LED6’の光束出射面に入射面を向け、原稿の読み取り領域に出射面を向けている。反射板102は、光源6から直接導光体101に入射する光束以外の光束を導光体101に向けるように配置される。
同図において符号101’は導光体を示す。
導光体101’は平凸のシリンドリカルレンズを基本とし、凸面側を光束の出射面101’bとして読み取り領域に近接させて配置する。
本実施形態は、光源6としてLED6’を2個用い、導光体の長手方向の端面から光束を入射させる構成である。図2に示した導光体101の長手方向端面から光束を入射させると、直進して対向面から出てしまう光束が多くなり、導光体101から読み取り領域へ出射する光束が少なくなる。そこで、図3に示す導光体101’のように、長手方向端部の光束の出射面と反対の側にかけて傾斜面を設け、光束の入射面101’aとする。
Claims (5)
- 原稿の主走査方向に長く延びる所定の読み取り幅の読み取り領域を包含する少なくとも所定照明幅に光を照射して、該原稿からの反射光を画像読み取り素子によって読み取る原稿読み取り装置における照明装置において、
点光源と、該点光源の光束出射面の近傍に入射面を有し前記読み取り領域に出射面を向けた導光体と、を設け、
前記点光源は、前記導光体の主走査方向両端側に配置され、
前記導光体の入射面は前記読み取り領域に対して傾斜して配置され、
前記点光源からの出射光による照明領域はほぼ一定の照度を有する高照度分布域を有し、
前記高照度分布域を、前記読み取り領域にほぼ一致させたことを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
前記点光源は、該点光源の光束出射面が前記導光体の入射面に対向するように配置され、前記点光源の主たる光束を前記導光体に入射させることを特徴とする照明装置。 - 請求項1に記載の照明装置において、
前記導光体の前記入出射面以外は光を反射する面であり、前記点光源からの出射光による副走査方向の照明領域はほぼ一定の照度を有する高照度分布域を有し、
前記高照度分布域を、前記読み取り領域にほぼ一致させたことを特徴とする照明装置。 - 請求項1〜3のいずれか1つに記載の照明装置を用いたことを特徴とする原稿読み取り装置。
- 請求項4に記載の原稿読み取り装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
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