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JP2012216731A - プリント回路板 - Google Patents

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Abstract

【課題】電解コンデンサから漏れだした電解液がプリント基板上に流出・付着することを防止したプリント回路板を得ること。
【解決手段】プリント基板3と、一対のリード端子を有し、一対のリード端子2bを介してプリント基板3に実装された電解コンデンサ2と、底面部1aと、底面部1aから立ち上がる側面部1bと、一対のリード端子をガイドしてプリント基板3と電解コンデンサ2との間に底面部1aを挿入するための一対のスリット1cとを有する非導電性部材1と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、電解コンデンサを実装したプリント回路板に関する。
電解コンデンサを実装したプリント回路板においては、電解コンデンサが何らかの原因によって破裂したり穴が開いたり、あるいは封止不良などによって内部の電解液が外部に漏れて出ることがある。電解液が漏れ出てしまった場合、その電解液がプリント基板上に流出して付着すると、イオンマイグレーションを起こして絶縁不良に陥るおそれがある。このとき絶縁不良を起こす部分の印加電圧によっては発煙、発火などの二次的不具合が発生する可能性が無いとは言えなかった。
この改善策として、電解コンデンサの液漏れに伴う絶縁劣化をリーク電流にて検出する電解コンデンサ液漏れ検出回路が開示されている(特許文献1)。
実開平7−43235号公報
しかしながら、上記従来の技術では、液漏れに伴う絶縁劣化をリーク電流にて検出するための液漏れ検出回路をプリント回路板上の電解コンデンサ付近に設けなければならず、回路を構成するためのコストアップや回路を設置するスペースの確保等の問題がある。さらに、漏れた液が検出回路部に流れてうまく検知できれば良いが、検出回路の配置していない部分に流れるとリーク電流を検出できないという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、電解コンデンサから漏れだした電解液がプリント基板上に流出・付着することを防止したプリント回路板を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、プリント基板と、一対のリード端子を有し、一対のリード端子を介してプリント基板に実装された電解コンデンサと、底面部と、底面部から立ち上がる立ち上がり部と、一対のリード端子をガイドしてプリント基板と電解コンデンサとの間に底面部を挿入するための一対のスリットとを有する非導電性部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、プリント回路板上にスペースを取らずに電解コンデンサの液漏れに起因する発煙、発火などの二次的不具合の発生を安価に防止できるという効果を奏する。
図1は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態1の外観を示す斜視図である。 図2は、実施の形態1にかかるプリント回路板の側面図である。 図3は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態2の構成を示す斜視図である。 図4は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態3の非導電性シートの構成を示す斜視図である。 図5は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態4におけるプリント基板及び電解コンデンサの実装状態を示す図である。 図6は、実施の形態4にかかる非導電性シートの構成を示す図である。 図7は、実施の形態4にかかるプリント回路板の側面図である。 図8は、非導電性シートが通常コンデンサ下面にあたる部分にもある構造のプリント回路板の側面図である。
以下に、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態1の外観を示す斜視図である。図2は、実施の形態1にかかるプリント回路板の側面図である。
非導電性部材1は例えば矩形状の非導電性シートをコの字形に折り曲げて形成されており、底面部1aと、底面部1aから立ち上がる立ち上がり部としての側面部1bを有する。ここで非導電性シートは可撓性を有するとともに折り目の型の付くシート(PVCなど)を用い、伸ばしても元の形に戻るくらいの折り目をつける。
また、一方の側面部1bの端部から底面部1aの中央にかけてスリット1cが形成されている。スリット1cは、対応する電解コンデンサ2のリード端子2bの径に合わせたスリット幅で、またリード端子2bのピッチ間隔で2本平行に形成され、底面部1a中央付近で終了している。本実施の形態では2個の電解コンデンサ2に対応するように上述した2本でセットになっている平行スリット1cが二組設けられている。
一方、電解コンデンサ2は、プリント基板3上に実装済(はんだ付け)となっており、電解コンデンサ本体2aとプリント基板3との間には非導電性部材1の厚さよりも大きい隙間が空いている。非導電性部材1のスリット1cがある側の側面部1bの端を電解コンデンサ本体2aとプリント基板3との間隙に挿入し、電解コンデンサ2の2本のリード端子2bのそれぞれを非導電性部材1の2本のスリット1cに通す。スリット1cは底面部1aまで続いているため、非導電性部材1は電解コンデンサ本体2aとプリント基板3との間に底面部1aが挟まれ、側面部1bで電解コンデンサ本体2aの側面を覆うような状態になる(図2参照)。非導電性部材1の底面部1aが電解コンデンサ2とプリント基板3との間に挟まれるため、接着剤などを使用しなくとも電解コンデンサ2を実装済のプリント基板3に非導電性部材1を固定できる。
このような状態になっていれば、もし仮に電解コンデンサ2に破裂などが生じたり、あるいは封止不良等のために電解液の液漏れが発生してしまった場合に、漏れた液はコの字形の非導電性部材1に食い止められてプリント基板3上に流出・付着することを防止できる。これにより、電解コンデンサ2から漏れだした電解液による二次的不具合を抑え、プリント回路板の安全性を高めることができる。
また、プリント基板3を立てて使用するような場合は漏れた液は下方に位置する非導電性部材1の側面部1bを伝って流れ落ちることとなるが、側面部1bの高さ(底面部1aから端までの距離)を適切に設定すれば、電解コンデンサ2から漏れた電解液がプリント基板3又はプリント基板3上の実装部品にかかることを防止できる。
したがって、液漏れ検出回路を設けなくても、電解コンデンサ2から漏れた液によりプリント基板3上の充電部間でイオンマイグレーション(絶縁不良)が生じて最悪の場合発煙・発火に至るというような二次的不具合を防止することができる。
なお、電解コンデンサ2から漏れた液を食い止められれば良いため、非導電性部材1は使用箇所によっては非導電性シートをL字形状に折り曲げたものでも良い。例えば、電解コンデンサ2がプリント基板3の端部近傍に配置されるような場合には、側面部1bが底面部1aの一方のみに設けられたL字形状であっても、電解液がプリント基板3上に広がることを防止できる。また、非導電性部材1の幅がプリント基板3の幅よりも狭い場合には、側面部1bが設けられていない側にも側面部を設けることで、プリント基板3へ電解液付着することを防止する効果を高めることができる。
実施の形態2.
図3は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態2の構成を示す斜視図である。本実施の形態においては、プリント基板3上に電解コンデンサ2を横たわるように配置して、リード端子を途中で90°曲げてプリント基板3にはんだ付けしている。この場合も実施の形態1と同様に、非導電性部材1のスリット1cに電解コンデンサ2のリード端子2bを通して装着する。
本実施の形態によれば、電解コンデンサ2の高さ寸法が大きい場合にプリント基板3の上方にデッドスペースが生じることを防止できる。したがって、本実施の形態のプリント回路板を搭載する電子機器の薄型化を実現できる。
実施の形態3.
図4は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態3の非導電性部材の構成を示す斜視図である。本実施の形態においては、非導電性部材1に設けるスリット1cを底面部1aの端から平行に所定位置まで伸ばした一対のスリット1cの一方はそこで終了させるが、他方は円弧を描くようにさらに延ばした後に(例えば、90°回転した位置で)終了させる。
装着時は、スリット1cにリード端子2bを通す際、一方のスリット1cが終わるところでそこを中心に非導電性部材1を回転させるようにして他方のスリット1cにリード端子2bを通し続ける。円弧状のスリット1cが90°の位置まであれば、非導電性部材1の回転も90°となる。
この場合、非導電性部材1は、電解コンデンサ2とプリント基板3とに挟まれているだけでなく、スリット1cからリード端子2bを抜くためには一方向の動きだけではなく、回転を加えた動きが必要であるため、非導電性部材1は容易にはプリント基板3と電解コンデンサ2との間から抜けなくなり、使用途中でのずれなども防止できる。
なお、実施の形態1と同様に、非導電性部材1の幅がプリント基板3の幅よりも狭い場合には、側面部1bが設けられていない側にも側面部を設けることで、プリント基板3へ電解液付着することを防止する効果を高めることができる。
実施の形態4.
図5は、本発明にかかるプリント回路板の実施の形態4におけるプリント基板及び電解コンデンサの実装状態を示す図である。図6は、実施の形態4にかかる非導電性部材の構成を示す図である。本実施の形態は、プリント基板上に高さ制限があって、横倒しにして設置しただけではその高さ制限に入らないような径の太い電解コンデンサを実装する場合に使われる実装方法である。プリント基板3上の電解コンデンサ2の配置位置をくり抜いて穴4を開口させ、穴4に電解コンデンサ2を半分ほど埋め込むような状態で実装し、高さを抑える。
図6は、本実施の形態の非導電性部材5の外観を示す斜視図である。穴4に配置された電解コンデンサ2を覆うように穴4に装着されるカバーとしての非導電性部材5は、非導電性シートを折り曲げて可撓性を有するように形成されており、底面部5aから立ち上がった側面部5b(第1の側面部)が途中でさらに折り曲げられ、端部5c(第2の側面部)が底面部5aの幅よりも開いている。
図7は、実施の形態4にかかるプリント回路板の側面図である。非導電性部材5は、図5に示すように実装された電解コンデンサ2に対して、図7に示すように電解コンデンサ2を底面部5aと側面部5bとで覆い、側面部5bのさらに折り曲げられて広がった端部5cはプリント基板3の穴4からプリント基板3の反対側に突出するように装着される。端部5cは、プリント基板3上の穴4の幅よりも広いためストッパとして機能し、非導電性部材5がプリント基板3の穴4から簡単に抜けてしまうことはない。すなわち、底面部5a及び側面部5bが液止め部を形成することにより電解コンデンサ2から漏れ出した電解液がプリント基板3に付着することを防止し、端部5cがストッパを形成することにより穴4からの脱落を防止している。
この構成により、電解コンデンサ2からの液漏れが発生しても、非導電性部材5によりプリント基板3上に実装された部品、プリント基板3の表面、裏面に流出することを防ぐことができる。なお、図5のA又はBが上方となるようにプリント基板3を立てて使用する場合にも、漏れた液は非導電性部材5の折り曲げた端部5cを伝ってプリント基板3の裏面からある距離を持った位置から下方へ落ちるため、プリント基板3に付着する可能性が低くなる。
また、図8に示すように、電解コンデンサ2のリード端子が設けられた面やその反対側の面(図8において紙面の奥行き方向に位置する面)にあたる部分にも非導電性部材5がある構造も有効である。この場合、リード端子が設けられた面を覆う部分にはリード端子を通過させるためのスリットを形成すれば良い。
1、5 非導電性部材
1a、5a 底面部
1b、5b 側面部
1c スリット
2 電解コンデンサ
2a 電解コンデンサ本体
2b リード端子
3 プリント基板
4 穴
5c 端部

Claims (5)

  1. プリント基板と、
    一対のリード端子を有し、該一対のリード端子を介して前記プリント基板に実装された電解コンデンサと、
    底面部と、該底面部から立ち上がる立ち上がり部と、前記一対のリード端子をガイドして前記プリント基板と前記電解コンデンサとの間に前記底面部を挿入するための一対のスリットとを有する非導電性部材と、
    を備えることを特徴とするプリント回路板。
  2. 前記一対のスリットは、前記立ち上がり部の端部から前記底面部の中央に達するように設けられることを特徴とする請求項1記載のプリント回路板。
  3. 前記一対のスリットは、前記底面部に設けられており、
    前記一対のスリットの一方は、該一対のスリットの他方の終点までは該一対のスリットの他方と平行であり、該一対のスリットの他方と平行な部分から先は、前記一対のスリットの他方の終点を中心とする円弧状に延びることを特徴とする請求項1記載のプリント回路板。
  4. 開口を有するプリント基板と、
    一対のリード端子を有し、該一対のリード端子を介して前記プリント基板に実装され前記開口内に配置された電解コンデンサと、
    前記電解コンデンサを覆うように前記開口に装着される非導電性のカバーと、
    を備えることを特徴とするプリント回路板。
  5. 前記カバーは、前記開口からの抜けを防止するストッパ部を前記カバーの先端側に有することを特徴とする請求項4記載のプリント回路板。
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