JP2012202572A - フィン・アンド・チューブ型熱交換器 - Google Patents
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Abstract
【課題】ろう付けによるフィン及び伝熱管の固定により、フィン及び伝熱管の充分な接合が確保され得ると共に、隣接するフィン間の距離の乱れが生じ難いフィン・アンド・チューブ型熱交換器を提供すること。
【解決手段】フィン12の上面で組付けスリット16の周縁部に立設されたカラー部18を外方に傾斜せしめ、その傾斜部位の先端部位を隣接するフィン12の下面に当接するようにして、フィン・アンド・チューブ型熱交換器を構成した。
【選択図】図3
【解決手段】フィン12の上面で組付けスリット16の周縁部に立設されたカラー部18を外方に傾斜せしめ、その傾斜部位の先端部位を隣接するフィン12の下面に当接するようにして、フィン・アンド・チューブ型熱交換器を構成した。
【選択図】図3
Description
本発明は、フィン・アンド・チューブ型熱交換器に係り、特に、家庭用エアコンや自動車用エアコン等の空調機において好適に用いられるフィン・アンド・チューブ型熱交換器に関するものである。
従来より、家庭用エアコンや自動車用エアコン、パッケージエアコン等の空調用機器の他、冷蔵庫、ヒートポンプ式給湯器等においては、蒸発器又は凝縮器として作動する熱交換器が用いられており、特に家庭用室内エアコンや業務用パッケージエアコンにおいては、伝熱管にフィンを組み付けてなる構造のフィン・アンド・チューブ型熱交換器が、最も一般的に用いられている。
かかるフィン・アンド・チューブ型熱交換器は、一般に、複数のフィン(外面フィン)に対して垂直方向に伝熱管を差し込み、それら複数のフィンと伝熱管とを接合させた構造のものが実用化されてきている。そして、そのような構造の熱交換器にあっては、伝熱管内に冷媒を流通せしめる一方、伝熱管に対して垂直方向に、前記複数のフィンの間隙に熱交換流体としての空気を流すことによって、冷媒と空気との間で熱交換が行われるようになっているのである。
そして、このようなフィン・アンド・チューブ型熱交換器を構成するフィンは、一般的に、アルミニウム又はアルミニウム合金製の板材から構成されている。また、フィン・アンド・チューブ型熱交換器で用いられる伝熱管の一つとして、扁平な形状の管内部を複数の隔壁にて複数の流路に分割してなる構造を有する扁平多穴管が、知られている。この扁平多穴管にあっては、その製造の容易性から、通常、アルミニウム若しくはアルミニウム合金を材質として、それをポートホール押出して得られるものが、一般的に用いられている。このように、熱交換器を構成するためのフィンや伝熱管を全てアルミニウム材料によって構成することによって、フィン・アンド・チューブ型熱交換器を効果的に小型、軽量化することが可能となるのであり、またコスト的にも、銅材質のものよりも安価となる利点を有している。
ところで、そのようなフィン・アンド・チューブ型熱交換器におけるフィンと伝熱管との代表的な接合方法としては、フィンに設けられた取付け孔内に挿通された伝熱管を、機械拡管や液圧拡管等で拡管して、かかる取付け孔の内面と伝熱管の外周面とを密着させる拡管法や、フィンの取付け孔内に伝熱管を圧入して組み付けるカチコミ法と呼ばれる手法、更には、フィンの取付け孔内に挿通された伝熱管の外周面と取付け孔との間隙をろう材によって埋めて、接合を行うろう付け法等が、よく知られている。このような接合方法のうち、伝熱管として扁平多穴管を用いたフィン・アンド・チューブ型熱交換器の場合には、機械拡管法にて拡管することが困難であるため、一般に、カチコミ法やろう付け法が多く採用されている。
例えば、特開平5−87480号公報(特許文献1)においては、カチコミ法にて作製される熱交換機の一例が示されている。具体的には、蛇行状冷媒チューブ(伝熱管)の直管部を、プレートフィンに設けられた冷媒チューブ挿入用長孔の両端受入孔に圧入してなるフィン・アンド・チューブ型熱交換器であって、プレートフィンにおける両端受入孔の周縁部に、冷媒チューブの直管部を圧入するに際しては受入孔の半径方向に弾発し、圧入後には復元して冷媒チューブの直管部の外周に圧接するカラー部が設けられているものが、明らかにされている。このような熱交換器によれば、フィンに対する冷媒チューブの圧入が容易であると共に、冷媒チューブとプレートフィンとの接合強度が増大するとされている。
しかしながら、かかる特許文献1に記載の熱交換器にあっては、プレートフィンにおける両端受入孔の周縁部に所定のカラー部が設けられていることにより、冷媒チューブとプレートフィンとの接合強度が増大しているものの、冷媒チューブとプレートフィンとの間には微視的な隙間が存在しており、そのため、充分な伝熱性、換言すれば充分な熱交換性能を発揮することが出来ない恐れがある。
一方、特開2007−155181号公報(特許文献2)においては、平板状のフィンに設けられた嵌合溝の周辺に切り起こし部を設けると共に、かかるフィンの複数を一定のピッチで平行に積層し、前記嵌合溝に、内部を冷媒が流動する断面外周が扁平の伝熱管に略直角に挿入して、フィンと伝熱管とが密着接合されるように構成したフィン・アンド・チューブ式の熱交換器が、明らかにされている。このような熱交換器によれば、フィンのエッジで伝熱管の外面に塗布された表面剤を傷つけることなく組み立てることが出来ると共に、フィンと伝熱管との接触面積を、かかる切り起こし部によって増大させることにより、効率良く熱伝達率を向上させることが出来るとされている。
また、特開2010−156525号公報(特許文献3)においては、アルミニウム合金からなる板状フィンを所定の間隔で積層し、かかる板状フィンに設けた溝に、長軸方向に長手方向に沿って冷媒流路が設けられた扁平な伝熱管を嵌入し、該伝熱管の前縁部外面に設けたはんだ層を溶融させて、該はんだにより、前記伝熱管を前記板状フィンに固定した熱交換器が、明らかにされている。そこにおいて、かかる熱交換器は、製造が容易で、コストを低減することが可能であり、信頼性の高い熱交換器を得ることが出来るとされている。
しかしながら、特許文献2や特許文献3にて明らかにされている熱交換器にあっては、フィンと伝熱管とをろう付けにて固定する際に、ろう付け不良に起因して、隣接するフィン間の距離が所望とする距離とならない恐れがあった。具体的には、隣接するフィン間の距離が小さい(狭い)熱交換器を作製する際に、フィン間の距離が小さい(狭い)状態でろう付けを行うと、伝熱管とフィンとを接合するろう材(はんだ)が、伝熱管とフィンとの間の間隙だけではなく、隣り合うフィンとフィンとの間にまで入り込んでフィン同士がくっついてしまう恐れがあったのである。
隣接するフィン間の距離が所望とする距離にならないという問題は、上述したろう付け不良に起因するもの以外にも、例えば、フィンと伝熱管とをろう付けする際に、フィンに外力が加わること等によって、隣接するフィン間の距離が目的とする距離より大きく(又は小さく)なり、かかる状態にてフィンが固定されることによっても発生する。そして、隣接するフィン間の距離が乱れた状態にある熱交換器においては、熱交換媒体である空気の通風抵抗が増大してしまい、熱交換性能が低下してしまうという問題が惹起されていたのである。
ここにおいて、本発明は、かかる事情を背景にして為されたものであって、その解決すべき課題とするところは、空気調和器のフィン・アンド・チューブ型熱交換器において、ろう付けによるフィン及び伝熱管の固定により、フィン及び伝熱管の充分な接合が確保され得ると共に、隣接するフィン間の距離の乱れが生じ難いフィン・アンド・チューブ型熱交換器を提供することにある。
そして、本発明にあっては、そのような課題を解決するために、互いに所定距離を隔てて積層配置されるアルミニウム若しくはその合金からなる多数のプレート状のフィンにおいて、それらの対応する周縁部で開口するように、それぞれ設けられた側方開口空所形状の組付けスリットに対して、アルミニウム若しくはその合金からなる扁平多穴管を嵌め込んで、組み付けてなるフィン・アンド・チューブ型熱交換器にして、前記フィンの上面で前記組付けスリットの周りに立設されたカラー部の少なくとも先端側部位を外方に傾斜せしめ、その傾斜部位の先端部を隣接するフィンの下面に当接させることにより、隣接するフィン間の距離が規定されるようにしたことを特徴とするフィン・アンド・チューブ型熱交換器を、その要旨とするものである。
なお、そのような本発明に従うフィン・アンド・チューブ型熱交換器の好ましい態様の一つによれば、前記カラー部が、その基部から全体的に外方に傾斜せしめられて、前記傾斜部位が形成されている。
また、本発明に係るフィン・アンド・チューブ型熱交換器の別の好ましい態様の一つによれば、前記傾斜部位が、フィンの板面に対して5°〜45°の角度において外方に傾斜せしめられている。
さらに、本発明のフィン・アンド・チューブ型熱交換器の望ましい別の態様の一つによれば、前記組付けスリットが、U字形状において形成されている。
このように、本発明に従うフィン・アンド・チューブ型熱交換器にあっては、フィンの上面で組付けスリットの周りに立設されたカラー部の少なくとも先端側部位を外方に傾斜せしめ、その傾斜部位の先端部を隣接するフィンの下面に当接させることにより、隣接するフィン間の距離が規定されるようにされているところから、仮にフィンと扁平多穴管とをろう付けする際に、フィンに予期しない外力が加えられた場合等であっても、隣接するフィン間の距離は十分に確保されることとなり、隣接するフィン間の距離の乱れが生じ難い熱交換器となっているのである。
また、フィンの組付けスリットの周りに立設されたカラー部の少なくとも先端側部位が外方に傾斜せしめられていることから、かかるカラー部の先端側部位と扁平多穴管との間には間隙が形成され、そのような状態でフィン及び扁平多穴管のろう付けを行うと、溶融したろう材は上記間隙内に浸入する。このように、カラー部の先端側部位と扁平多穴管との間の間隙にろう材が浸入することにより、フィンと扁平多穴管との接合が充分なものとなるところから、得られる熱交換器は優れた伝熱性(熱交換性)を発揮することとなる。また、溶融したろう材が多少、多い場合であっても、上記間隙にて受け容れることが可能であるため、上述したろう付け不良による隣接するフィン間の距離の乱れについても、その発生が効果的に抑制され得るのである。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の実施の形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明することとする。
先ず、図1には、本発明に従うフィン・アンド・チューブ型熱交換器の実施形態の一つが、斜視図の状態において概略的に示されている。そこにおいて、熱交換器10は、互いに平行に且つ一定距離を隔てて積層、配置された複数枚のフィン12に対して、1本の扁平多穴管14が、かかるフィン12に設けられたスリット状の組付けスリット16に挿入された後、ろう付けによって固着されて、形成されている。
より詳細には、フィン12は、従来と同様に、アルミニウム若しくはアルミニウム合金からなる金属材料にて形成された、図2にも示されているように、矩形の平面形状を呈した薄肉の板状フィンとされている。そして、かかるフィン12の略中央部位には、扁平多穴管14が組み付けられる組付けスリット16が、矩形形状のフィン12の一方の辺の端部から対向する他方の辺に向かって延びるU字状のスリットとして、形成されている。更に、かかる組付けスリット16の周りには、所定高さで立設するカラー部18が、フィン12と一体的に形成されている。なお、かかるフィン12の厚さ(t)は、組み付けられる扁平多穴管14の大きさや、求められる熱交換器10の性能等に応じて、適宜に決定されるものであるが、好ましい一例としては、0.080mm以上、0.120mm以下の厚さとされることとなる。
そして、かかる組付けスリット16の周縁部に形成されているカラー部18は、先端に向かうに従って扁平多穴管14との距離が漸次大きくなるように、基部から全体的に外方に所定角度:θにて傾斜せしめられていると共に、カラー部18の高さ:hは、熱交換器10における隣接するフィン12間の距離(設計値)となるように、構成されている。即ち、図3に拡大して示される如く、カラー部18の上方開口部の幅:aが、基部の幅:bよりも大きく(広く)されることによって、組付けスリット16の周縁部から立ち上がるカラー部18は、その先端に向かうに従って、組付けスリット16の外方に向かってフィン12の板面に対して角度:θをもって傾斜しており、そのようなカラー部18の高さ:hは、目的とする熱交換器10における隣接するフィン間の距離と同一とされているのである。
このように、カラー部18が、組付けスリット16の外方に向かって傾斜するように形成されていることにより、扁平多穴管14をフィン12の組付けスリット16に組付けると、カラー部18と扁平多穴管14との間に効果的な間隙が形成され、そのような状態でフィン12及び扁平多穴管14のろう付けを行うと、溶融したろう材は上記間隙内に浸入する。かかるろう材の浸入により、フィン12と扁平多穴管14との接合が充分に確保され、得られる熱交換器10は優れた伝熱性(熱交換性)を発揮することとなる。また、溶融したろう材が多少、多い場合であっても、上記間隙にて受け容れることが可能であるため、ろう付け不良に起因する隣接フィン間の距離の乱れ、換言すれば、ろう材が隣接するフィン12間の間隙に浸入し、隣接するフィン12同士を固着することによるフィン間の距離の乱れについても、その発生が効果的に抑制されるのである。
また、カラー部18の高さ:hは、目的とする熱交換器10における隣接するフィン間の距離(設計値)とされていることから、そのようなカラー部18を有するフィン12を、その先端部が隣接するフィン12の下面(カラー部18が立設していない側の面)に当接するように扁平多穴管14との組付けを行い、かかる状態にてフィン12及び扁平多穴管14のろう付けを行うと、かかるろう付けの際に仮にフィンに予期しない外力が加えられた場合等であっても、フィン間の距離は十分に確保されることとなり、フィン間の距離の乱れの発生が効果的に抑制されるのである。
なお、カラー部18の傾斜角度:θは、好ましくは、5°〜45°の範囲内とされる。θが小さ過ぎると、不測の外力が加わった場合に目的とするフィン間の距離を確保することが出来ない恐れがあり、その一方でθが大き過ぎると、不測の外力が加わった場合にカラー部18が更に外方に開き、フィン間距離の乱れの発生を抑制することが困難となるからである。
また、カラー部18の高さ:hは、一般に、1.2〜3.0mm程度とされる。カラー部18の高さが低すぎると、フィン間距離の乱れの発生を防止する効果が低くなってしまう恐れがあり、カラー部18の高さが高すぎると、後述するしごき加工等によってカラー部18の厚さが薄くなり、変形し易くなるため、フィン間距離の乱れの発生を抑制することが困難となるからである。
ところで、このようなカラー部18が形成されたフィン12は、例えば、以下のような公知の加工方法によって有利に得ることが出来る。即ち、先ず、所定のアルミニウム若しくはアルミニウム合金からなるアルミニウム板材をプレス加工することによって、フィン12の外形形状とされ、更に、扁平多穴管14の外面形状に対応した組付けスリット16や、その組付けスリット部位の材料の切り起こしによって、かかる組付けスリット16の周縁部から所定高さで立設するカラー形成部が一体的に形成されたものが準備される。その後、そのようなカラー形成部に対してしごき加工を施し、更にカラー形成部の上方から所定の円錐状のパンチにてプレス加工を施すことにより、先端側部位が外方に向かって角度:θにて傾斜する、高さ:hのカラー部18が形成されるのである。
なお、カラー部18を形成する際のしごき加工は、最終的に与えられるカラー部18の高さ:hが、目的とするフィン間の距離(設計値)と同一となるように、1回若しくは複数回、実施される。1回のしごき加工は、50%以下のしごき率で実施されることが好ましい。しごき率とは、以下の式より算出されるものである。
[しごき率(%)]={(B−A)/B}×100(%) ・・・(式)
但し、Aはしごき加工後のカラー部の厚さであり、Bはしごき加工前のカラー部の 厚さである。
[しごき率(%)]={(B−A)/B}×100(%) ・・・(式)
但し、Aはしごき加工後のカラー部の厚さであり、Bはしごき加工前のカラー部の 厚さである。
一方、扁平多穴管14は、アルミニウム若しくはアルミニウム合金からなる金属材料を用い、これにポートホール押出加工等の公知の加工方法を施すことによって、形成されることとなる。なお、図1においては、管軸方向に延びる7つの穴20が形成されてなる、扁平形状を呈する多穴管とされている。また、扁平多穴管14の厚さ:t’は、一般に、1.0〜4.0mm程度とされる。
そして、そのような扁平多穴管14とフィン12を用いて、かかるフィン12の複数枚を、それぞれに形成された組付けスリット16を一致させた状態下において、互いに平行に、且つカラー部18の先端が隣接するフィン12の下面(カラー部18が立設していない側の面)に当接するように配置せしめ、その一致させた組付けスリット16内に、扁平多穴管14を嵌め込んで、それらを組み付けた後に、置きろう等の方法にてろう付け加工を施すことにより、目的とするフィン・アンド・チューブ型熱交換器10が製作されるのである。なお、ここでは図示しないが、扁平多穴管14のそれぞれの両端部には、所定のヘッダがそれぞれ接続されて、扁平多穴管14の7つの穴20、即ち、管軸方向に延びる冷媒が流通せしめられる7つの流路が、冷媒の入口側と出口側においてそれぞれまとめられて、フィン・アンド・チューブ型熱交換器10として構成されている。
このような本発明に従う構成とされたフィン・アンド・チューブ型熱交換器10によれば、カラー部18を、隣接するフィン12の下面(カラー部18が立設していない側の面)に当接させることにより、フィン間の距離が規定されるようにされているところから、仮にフィンと扁平多穴管とをろう付けする際に、フィンに予期しない外力が加えられた場合等であっても、フィン間の距離が十分に確保され、フィン間距離の乱れの発生が効果的に抑制されるのである。
また、カラー部18は、外方に角度:θをもって傾斜せしめられていることから、カラー部18と扁平多穴管との間には間隙が形成され、そのような状態でフィン及び扁平多穴管のろう付けを行うと、溶融したろう材は上記間隙内に浸入する。このように、カラー部の先端側部位と扁平多穴管との間の間隙にろう材が浸入することにより、フィンと扁平多穴管との接合が充分なものとなるところから、得られる熱交換器は優れた伝熱性(熱交換性)を発揮することとなる。また、溶融したろう材が多少、多い場合であっても、上記間隙にて受け容れることが可能であるため、ろう付け不良に起因するフィン間距離の乱れの発生も、効果的に抑制され得るのである。
以上、本発明の代表的な実施形態の一つについて詳述してきたが、それは、あくまでも例示に過ぎないものであり、本発明は、そのような実施形態に係る具体的な記述によって、何等限定的に解釈されるものではないことが、理解されるべきである。
例えば、前述の実施形態において、カラー部18は、その基部から外方に向かって傾斜するものであるが、本発明においては、カラー部の少なくとも先端側部位が外方に向かって傾斜していれば足りる趣旨である。具体的には、図5及び図6に示されている如き、カラー部22が、フィン28の板面より直立する直立部24及び外方に傾斜する先端部26にて構成されているフィン28にあっても、本発明の熱交換器において採用することが出来る。
また、上記した実施形態においては、側方開口空所形状の組付けスリットとして、U字形状を呈する組付けスリット16を例示したが、このような形状の他にも、例えば、コの字形状やV字形状等、組付けられる扁平多穴管14の厚さや外面形状に対応した形状の組付けスリット形状とすることも可能である。
さらに、フィン12と扁平多穴管14とをろう付けする方法として、置きろうによるろう付け方法を例示したが、そのような方法の他にも、例えば、アルミニウム板材の表面に予めろう材がクラッドされたもの、所謂ブレージングシートを用いて、フィン12を形成し、そのようなフィン12と扁平多穴管14とをろう付けする等、公知の各種のろう付け方法が採用可能であり、それら何れのろう付け方法においても、本発明の効果が、有利に発揮されることとなる。
その他、一々列挙はしないが、本発明が、当業者の知識に基づいて、種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施されるものであり、またそのような実施の態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて、何れも、本発明の範疇に属するものであることは、言うまでもないところである。
10 熱交換器 12 フィン
14 扁平多穴管 16 組付けスリット
18 カラー部 20 穴
22 カラー部 24 直立部
26 先端部 28 フィン
14 扁平多穴管 16 組付けスリット
18 カラー部 20 穴
22 カラー部 24 直立部
26 先端部 28 フィン
Claims (4)
- 互いに所定距離を隔てて積層配置されるアルミニウム若しくはその合金からなる多数のプレート状のフィンにおいて、それらの対応する周縁部で開口するように、それぞれ設けられた側方開口空所形状の組付けスリットに対して、アルミニウム若しくはその合金からなる扁平多穴管を嵌め込んで、組み付けてなるフィン・アンド・チューブ型熱交換器にして、
前記フィンの上面で前記組付けスリットの周りに立設されたカラー部の少なくとも先端側部位を外方に傾斜せしめ、その傾斜部位の先端部を隣接するフィンの下面に当接させることにより、隣接するフィン間の距離が規定されるようにしたことを特徴とするフィン・アンド・チューブ型熱交換器。 - 前記カラー部が、その基部から全体的に外方に傾斜せしめられて、前記傾斜部位が形成されている請求項1に記載のフィン・アンド・チューブ型熱交換器。
- 前記傾斜部位が、フィンの板面に対して5°〜45°の角度において外方に傾斜せしめられている請求項1又は請求項2に記載のフィン・アンド・チューブ型熱交換器。
- 前記組付けスリットが、U字形状において形成されている請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載のフィン・アンド・チューブ型熱交換器。
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2016121838A (ja) * | 2014-12-25 | 2016-07-07 | 株式会社富士通ゼネラル | 熱交換器 |
CN108981417A (zh) * | 2018-10-12 | 2018-12-11 | 泰铂(上海)环保科技股份有限公司 | 一种空调管片式换热器及其加工方法 |
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2011
- 2011-03-24 JP JP2011065290A patent/JP2012202572A/ja not_active Withdrawn
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
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