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JP2012129352A - 電磁波抑制シート、電磁波抑制シートの製造方法、シート積層体、可撓性材 - Google Patents

電磁波抑制シート、電磁波抑制シートの製造方法、シート積層体、可撓性材 Download PDF

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JP2012129352A JP2010279247A JP2010279247A JP2012129352A JP 2012129352 A JP2012129352 A JP 2012129352A JP 2010279247 A JP2010279247 A JP 2010279247A JP 2010279247 A JP2010279247 A JP 2010279247A JP 2012129352 A JP2012129352 A JP 2012129352A
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義人 池田
Yoshikazu Yamamoto
賀一 山本
Yoshihiro Kato
義寛 加藤
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Abstract

【課題】電磁波抑制シートの屈曲耐久性を確保しつつ、電磁波抑制効果を維持する。
【解決手段】
磁性材料を樹脂中に分散させた電磁波抑制シート1において、磁性材料が混合された樹脂を成型したシート原反4にスリット加工を施した後にプレス成型することにより、スリット加工による切断箇所が再結合され、屈曲時には切断箇所がスリット5に沿って破断可能とされている。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁性粉末を樹脂中に分散させた後、シート状に形成することにより、電磁波を遮蔽する電磁波抑制シートに関し、特に屈曲性を必要とする箇所に用いることができる電磁波抑制シートの製造方法及び電磁波抑制シートに関する。
近年の電子情報通信機器の急速な普及に伴い、携帯電話(1.5GHz,2.0GHz)やPHS(1.9GHz)、無線LAN(2.45GHz)等の準マイクロ波帯域(1〜3GHz)の電磁波の利用が急増している。
例えば、免許不要で無線通信が利用可能な周波数帯の1つである2.45GHz帯に注目してみると、無線LAN(IEEE802.11b)、Bluetooth(登録商標)、ISM(Industrial, Scientific and Medical)機器等の多数の利用がある。さらには、情報機器のクロック周波数の高速化・デジタル化に伴い、この帯域における高調波の発生も考えられる。
このように、潜在的な電磁波発生源及び干渉被害側の双方の数と多様性が、指数関数的に増えているため、干渉の起こるリスクが天文学的に増加している。
このような電磁干渉(EMI:Electromagnetic Interference)の問題に対処するためには、個々の機器が、他の機器の正常な作動を妨害するような不要な電磁波を放射することなく(エミッションの抑制)、かつ外部から侵入する電磁波に対して何ら影響を受けない十分な耐力をもつこと(イミュニティ(免疫性)の向上)が要求される。
このような考え方は、電磁両立性(EMC:Electromagnetic Compatibility)と称され、電磁環境下で電子機器が電磁両立性を確立するために、様々な規格が定められている。
現在、電磁干渉の問題の解決策の一つとして、電磁波抑制シート(電磁波吸収シート、電磁波吸収体)が利用されている。一般的な電磁波抑制シートは、例えばFe−Si−Al等の磁性材料粉末を、エポキシ樹脂やアクリル樹脂等の樹脂と複合化させて構成された電磁波抑制材をシート状に構成することにより形成され、LSIパッケージ上や、プリント回路基板上、さらにはFPC(Flexible Printed Circuit)やハーネス、金属部品等に貼付して実装されている。
特開2007−123373号公報
FPCやハーネスは、電磁ノイズの伝達源、放射源として作用するため、電磁波抑制シートの貼着による電磁波抑制効果が得られやすい箇所である。しかし、FPCやハーネスは、曲げた状態で使われることが多く、電磁波抑制シートを使用する際には、フレキシブル性が(屈曲性)が要求される。
電磁波抑制シートは、樹脂中に磁性材料粉末を混合させて形成されるところ、より電磁波抑制効果を高めようとするならば、磁性材料粉末の充填量を上げる必要がある。一方、電磁波抑制シートは、樹脂中における磁性材料粉末の充填量が上がるにつれてフレキシブル性が低下してしまう。特に、電磁波抑制シートは、微細な磁性材料粉末を用いることにより、樹脂中に磁性材料粉末を容易に分散させることができ、充填率を向上させることができるが、その分、フレキシブル性は下がり、屈曲に対して脆くなる。
特許文献1には、このような電磁波抑制シートの屈曲耐久性を確保するために、軟磁性粉と結合材とを含む複合磁性シートと、該複合磁性シートの片面に積層された有機高分子フィルムとからなる複合磁性シート積層体において、複合磁性シートにある一方向に揃った複数の略直線状の切り込みを設ける構成が開示されている。これによれば、当該複合磁性シート積層体は、複合磁性シートに直線状の切り込みを設けているため、多数回の屈曲動作に耐え、また追従することができる(特許文献1参照)。
しかし、このような完成品としての電磁波抑制シートに切り込み(スリット)を入れる構成においては、少なからずスリット部分に隙間が生じる。当然、当該スリット部分には磁性材料粉末が存在しないため、スリット部分が多いほど、電磁波抑制効果が減少してしまう。また、電磁波抑制効果の低減を抑えるべくスリット方向を配慮したとしても、その効果には限界がある。
そこで、本発明は、電磁波抑制シートの屈曲耐久性を確保しつつ、電磁波抑制効果の低減を招くことのない電磁波抑制シート及びその製造方法、シート積層体、可撓性材を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本発明に係る電磁波抑制シートの製造方法は、磁性材料を樹脂中に分散させた電磁波抑制シートにおいて、上記磁性材料が混合された樹脂を成型したシート原反にスリット加工を施した後にプレス成型することにより、上記スリット加工による切断箇所が再結合され、屈曲時には上記切断箇所が上記スリットに沿って破断可能とされている。
また、本発明に係るシート積層体は、上記電磁波抑制シートが積層されたものである。
また、本発明に係る可撓性材は、上記電磁波抑制シートが貼着されたものである。
また、本発明に係る電磁波抑制シートは、磁性材料を樹脂中に混合させた磁性組成物を形成する工程と、上記磁性組成物をシート状に成型したシート原反を形成する工程と、上記シート原反に所定のスリット加工を施す工程と、上記シート原反をプレス成形することにより、上記スリット加工によるの樹脂の上記切断箇所を再結合させるプレス工程とを備えるものである。
本発明によれば、スリットはプレスにより消失しているため、スリットが形成されていた痕跡を内在させながら、当該スリット箇所におけるシートの連続性を確保できる。したがって、本発明は、スリットが顕在する箇所において磁性材料が存在しないことによる電磁波抑制効果の低減もなく、電磁波抑制効果、難燃性、信頼性を損なうことがない。
電磁波抑制シートの製造工程を示す図である。 スリット板を示す斜視図である。 スリットパターンの一例が形成されたシート原反を示す斜視図である。 十字状のスリットが形成されたシート原反を示す斜視図である。 破線状及び十字状のスリットが形成されたシート原反を示す斜視図である。 スリット加工後に真空熱プレス加工を施したスリット箇所の断面写真である。 シート積層体を示す断面図である。 実施例に用いた電磁波抑制シートの構成を示す断面図である。 実施例を説明するための断面図である。 スリットを形成しない電磁波抑制シートの表面観察写真である。 シート原反にスリットを形成した後に真空熱プレス加工を施した電磁波抑制シートの表面観察写真である。 シート原反に真空熱プレス加工を施した後にスリットを形成した電磁波抑制シートの表面観察写真である。 スリットを形成しない電磁波抑制シートの破断箇所を示す図である。 シート原反にスリットを形成した後に真空熱プレス加工を施した電磁波抑制シートの破断箇所を示す図である。 シート原反に真空熱プレス加工を施した後にスリットを形成した電磁波抑制シートの破断箇所を示す図である。 サンプルに係る電磁波抑制シートを湾曲させた後、平坦に戻した状態における破断箇所の観察写真である。 シート積層体の構成を示す断面図である。 マイクロストリップラインの伝送特性の減衰率を示すグラフである。 マイクロストリップラインの伝送特性の最大低下量を示す表である。 真空熱プレス加工後にスリットを形成した200μm厚のシート積層体のマイクロストリップラインの伝送特性の減衰率を示すグラフである。 マイクロストリップラインの伝送特性の最大低下量を示す表である。 真空熱プレス加工後にスリットを形成した100μm厚のシート積層体のマイクロストリップラインの伝送特性の減衰率を示すグラフである。 マイクロストリップラインの伝送特性の最大低下量を示す表である。
以下、本発明が適用された電磁波抑制シート及びその製造方法について、図面を参照しながら詳細に説明する。
[電磁波抑制シートの構成]
本発明が適用された電磁波抑制シート1は、バインダーと磁性材料粉末とを少なくとも含有してなり、適宜、難燃剤等のその他の成分が添加されている。図1に示すように、電磁波抑制シート1は、バインダーに、後述する磁性材料粉末、及び難燃剤等のその他の成分を添加して調整した磁性組成物2を形成し、この磁性組成物2を剥離処理が施されたPET(polyethylene terephthalate)等の剥離性基材3上に塗布したシート原反4を形成する。そして、このシート原反4に、所定のスリット5を形成するスリット加工が施された後、真空熱プレスによりバインダーを硬化させ、最後に剥離性基材3から剥離されることにより形成される。
このように電磁波抑制シート1は、バインダーと磁性材料粉末との混合→シート原反4の成形→スリット加工→真空熱プレスの工程により作成される。かかる電磁波抑制シート1は、シート原反4に対してスリット加工が施された後に真空熱プレスを施すことから、製品として見たときに、当該スリット5は真空熱プレスにより消失しているため、スリット5が形成されていた痕跡を内在させながら、当該スリット箇所におけるシートの連続性を確保できる。
したがって、電磁波抑制シート1は、スリットが顕在する箇所において磁性材料粉末が存在しないことによる電磁波抑制効果の低減もなく、電磁波抑制効果、難燃性、信頼性を損なうことがない。また、電磁波抑制シート1は、磁性組成物をシート状に成形した後、スリット加工を施し、真空熱プレスすることでスリット箇所におけるシートの連続性を確保し、電磁波抑制効果、難燃性、信頼性を確保するものであることから、シートを構成するバインダーや磁性材料粉末、難燃剤等の添加物の種類や配合、シート厚み等に拘わらず、あらゆる電磁波抑制シート1に適用することができ、上記効果を奏することができる。
また、電磁波抑制シート1は、可撓性を有し、FPCやハーネスといった電磁波の伝達源、放射源として作用する可撓性材に貼着されて用いることができる。このとき、電磁波抑制シート1は、FPCやハーネスの屈曲に応じて湾曲されたとき、当該スリット5に応じて破断することから、破断面が平滑であり、磁性材料粉末が外部に飛散するいわゆる粉落ちを防止することができる。
すなわち、電磁波抑制シート1は、FPCやハーネス等の可撓性材に応じて湾曲されると、応力によってスリット箇所より破断する。このとき、電磁波抑制シート1は、スリット加工後に真空熱プレスを行い、一旦スリット5を消失させシートの連続性を確保していることから、応力をスリット箇所にて吸収しつつスリット加工において形成されたスリット5に沿って破断する。このため、湾曲の応力によって形成された破断面は、従前にスリット加工が施されていることから、シート本体の破壊を伴うことなく、スリット5に沿って平滑に現れる。したがって、電磁波抑制シート1は、破断面からの粉落ちがなく、当該破断箇所における電磁波抑制効果の低減の防止や、磁性材料粉末の飛散の防止を図ることができる。
また、電磁波抑制シート1は、湾曲状態が解消され平坦に復帰したときにも、破断面が平滑であることから、破断箇所の開きもなく、当該破断箇所における電磁波抑制効果の低減の防止を図ることができる。
次いで、電磁波抑制シート1の構成及び製造方法について説明する。
[バインダー]
バインダーとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アクリルゴム、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、ポリエステルウレタン、ポリカーボネートポリウレタン、リン内添ポリエステル、リン内添ポリエステルウレタン等が挙げられる。
<アクリルゴム>
このうち、例えば、アクリルゴムは、エポキシ基を有しているのが好ましい。この場合、エポキシ基と硬化剤とが反応することにより、信頼性が向上する。また、アクリルゴムは、更に、水酸基を有しているのが好ましい。水酸基を有することにより、接着性を向上させることができる。
アクリルゴムの重量平均分子量としては、塗布性に優れる点で、10000〜800000が好ましい。重量平均分子量が、10000未満であると、磁性組成物2の粘度が小さくなり、重量の大きな磁性材料粉末を混合するのが困難となることがあり、800000を超えると、磁性組成物2の粘度が大きくなり、剥離性基材3上に塗布し難くなることがある。
また、アクリルゴムのガラス転移温度としては、信頼性の点で、−50℃〜+15℃が好ましい。ガラス転移温度が−50℃未満であると、高温あるいは高温高湿環境下での信頼性が悪くなることがあり、+15℃を超えると、電磁波抑制シート1が硬くなる傾向がある。
また、バインダーは、有機硬化成分として、エポキシ樹脂を含んでいるのが好ましい。分子量の小さいエポキシ樹脂を添加すると、磁性組成物2の圧縮成形時に、バインダーの溶融粘度がより一層下がるので、磁気特性を向上させることができる。また、例えば、多官能エポキシ樹脂を用いると、硬化後の電磁波抑制シート1の信頼性をより向上させることができる。
エポキシ樹脂としては、例えば、マイクロカプセル化アミン系硬化剤を用いたアニオン硬化系エポキシ樹脂、オニウム塩、スルホニウム塩等を硬化剤に用いたカチオン硬化系エポキシ樹脂、有機過酸化物を硬化剤に用いたラジカル硬化系エポキシ樹脂などが好適に挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。
更に、バインダーは、エポキシ樹脂用硬化剤として、潜在性硬化剤を含むことが好ましい。潜在性硬化剤は、特定の温度で硬化剤の機能を発揮するものであり、このような硬化剤としては、例えば、アミン類、フェノール類、酸無水物類、イミダゾール類、ジシアンジアミド、イソシアネート類などが挙げられる。
<エチレン酢酸ビニル共重合体>
また、例えばエチレン酢酸ビニル共重合体は、ガラス転移温度として、電磁波抑制シート1の柔軟性の点で、−100℃〜0℃が好ましい。ガラス転移温度が、−100℃未満であると、耐熱性が悪化することがあり、0℃を超えると、電磁波抑制シート1が硬くなる傾向がある。一方、融点が、200℃未満であると、熱圧縮時に形状を維持できなくなることがある。
また、エチレン酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル量としては、難燃性及び耐油性の点で、45モル%〜90モル%が好ましく、60モル%〜80モル%がより好ましい。エチレン酢酸ビニル共重合体における酢酸ビニル量が、45モル%〜90モル%の範囲外であると、45モル%〜90モル%の範囲内のものと比べて、難燃性及び耐油性が劣ることがある。
なお、エチレン酢酸ビニル共重合体は、市販品であってもよいし、適宜作製したものであってもよい。市販品としては、例えば、レバプレン(バイエル社製)、エバフレックス(三井デュポンポリケミカル製)などが挙げられる。また、エチレン酢酸ビニル共重合体は、樹脂自体がある程度の難燃性を有するため、バインダーとしてエチレン酢酸ビニル共重合体を用いると、バインダーとしてアクリルゴム(アクリル樹脂)を用いた場合と比べて、添加する難燃剤の量を少なくすることができる。
[磁性材料粉末]
磁性材料粉末としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、その形状としては、例えば、扁平形状、塊状、繊維状、球状、不定形状などが挙げられる。これらの中でも、磁性材料粉末を所定の方向に容易に配向させることができ、高透磁率化を図ることができる点で、扁平形状が好ましい。
磁性材料粉末としては、例えば、軟磁性金属、フェライト、純鉄粒子などが挙げられる。軟磁性金属としては、例えば、磁性ステンレス(Fe−Cr−Al−Si合金)、センダスト(Fe−Si−Al合金)、パーマロイ(Fe−Ni合金)、ケイ素銅(Fe−Cu−Si合金)、Fe−Si合金、Fe−Si−B(−Cu−Nb)合金、Fe−Ni−Cr−Si合金、Fe−Si−Cr合金、Fe−Si−Al−Ni−Cr合金などが挙げられる。
フェライトとしては、例えば、Mn−Znフェライト、Ni−Znフェライト、Mn−Mgフェライト、Mnフェライト、Cu−Znフェライト、Cu−Mg−Znフェライト等のソフトフェライト、永久磁石材料であるハードフェライトなどが挙げられる。
磁性材料粉末は、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
<金属磁性粒子の材料と混合割合>
バインダー及び磁性材料粉末の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、電磁波抑制シート1中の磁性材料粉末の重量比が60〜95%になるようにすればよく、バインダー100質量部に対して、磁性材料粉末が、400〜1250質量部とすることが好ましい。
磁性材料粉末の含有量が、400質量部未満であると、優れた磁気特性が得られないことがあり、1250質量部を超えると、磁性材料粉末をバインダーで繋ぎとめておくのが困難となり、高温高湿環境下にて、電磁波抑制シート1の厚み変化が大きくなったり、高温又は高温高湿環境下にて、電磁波抑制シート1が脆くなり、電磁波抑制シート1の端面だけでなく表面からも、磁性材料粉末が落ちる粉落ちが発生することがある。
<その他の成分−難燃剤>
磁性組成物2のその他の成分としては、本発明の効果を害しない限り特に制限はなく、公知の各種添加剤の中から目的に応じて適宜選択することができる。例えば、電磁波抑制シート1は、耐熱性及び難燃性を備えることを目的に、難燃剤を添加することができる。
難燃剤としては、膨張黒鉛、窒素化合物、金属酸化物等を用いることができる。また、難燃剤として水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、メラミン等を用いると共に、難燃助剤として赤リン、ポリリン酸アンモニウム等を用いることもできる。その他に、難燃剤として、金属水酸化物系化合物を用いたものや、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等を用いることができる。
さらに、難燃剤として、環境への負荷が小さく、耐湿性に優れ、特に高温高湿環境下での厚み変化が小さく、磁気的特性の低下が抑制可能なものとして、アミド結合を含むリン系化合物を用いることが好ましい。このアミド結合を含むリン系化合物のなかでも、耐湿性に優れる点で、アミド結合を有するポリリン酸アンモニウムが好適に用いられる。
また、難燃剤は、アミド結合を含むリン系化合物に加えて、更に赤リンを含むことが好ましい。赤リンを含むことにより、電磁波抑制シート1は、さらに難燃性を向上させることができる。なお、赤リンは、表面が例えば水酸化アルミニウムでコーティング処理されることで、耐湿性に優れ、混合時に自然発火せず、安全性を向上させることができる。
さらに、難燃剤は、ケイ素原子を含むメラミンシアヌレート及びカルボン酸アミドを含むメラミンシアヌレートの少なくともいずれかを用いることで、ハロゲンフリーで環境への負荷が小さく、高い難燃性を有し、磁性材料粉末の粉落ちの抑制を図ることができる。さらにまた、難燃剤として、赤リンを使用し、ケイ素原子を含むメラミンシアヌレート及び/又はカルボン酸アミドを含むメラミンシアヌレートとの配合比を調整することにより、高い難燃性と磁性材料粉末の粉落ちの抑制との両立を図ることができる。
なお、難燃剤としては、臭素系難燃剤に代表されるようなハロゲン系化合物が主に用いられていたが、ハロゲン系化合物は、燃焼すると環境ホルモンに代表される有害物質を生成することから、環境への負荷が大きく、その使用は削減傾向にある。
<その他の成分−溶剤>
また、磁性組成物2のその他の成分として、磁性組成物2の塗布性の向上(粘度の調整)を目的とした場合には、溶剤を添加することができ、該溶剤としては、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール類;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、乳酸エチル、エチルグリコールアセテート等のエステル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、2−エトキシエタノール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素化合物;メチレンクロライド、エチレンクロライド、四塩化炭素、クロロフォルム、クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素化合物;などが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
これら磁性組成物2のその他の成分の含有量としては、特に制限はなく、バインダー、磁性材料粉末の含有量に応じて適宜決定することができる。
なお、電磁波抑制シート1の厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、25〜500μmが好ましい。電磁波抑制シート1の厚みが、25μm未満であると、透磁率が低くなり、500μmを超えると、狭小部位に適さず、近年における電子機器の小型化の技術動向に沿わなくなるほか、厚みの透磁率への影響が小さくなってしまうことがある。
[電磁波抑制シートの製造方法]
次いで、電磁波抑制シート1の製造方法について説明する。先ず、上述したバインダー、磁性材料粉末、及びその他の成分を混合することにより磁性組成物2を形成する。
次いで、磁性組成物2を剥離処理が施されたPET等の剥離性基材3の一面に塗布することによりシート原反4を作成する。塗布の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、スピンコート法、ディップコート法、ニーダーコート法、カーテンコート法、ブレードコート法、ドクターブレード法などが挙げられる。これらの中でも、塗布効率が良好な点で、ブレードコート法、ドクターブレード法などが好ましい。
次いで、剥離性基材3の一面に磁性組成物2が塗布されたシート原反4の成形を行う。成形の方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、加熱プレスにより行うことができる。加熱プレスの方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、剥離性基材3上に塗布した磁性組成物2からなる層の両側から、それぞれ緩衝材を介してプレス板で挟みこんで、加熱及び加圧することにより行うことができる。加熱プレスの条件としては、溶剤を揮発させる程度の温度、圧力、時間とし、バインダーが流動性を示すが本硬化を開始するまでには至らないものとする。
<スリット加工>
次いで、シート原反4にスリット加工を施す。スリット加工は、形成するスリットパターンに応じたスリット刃7が全面に亘って突設されているスリット板6をシート原反4の磁性組成物2が塗布された層に押圧することにより行う。図2に示すように、スリット板6は、シート原反4よりも大型の金属板からなり、一面にスリットパターンに応じた所定のスリット刃7が形成されている。
そして、スリット板6は、スリット刃7が形成された面を複数配列したシート原反4の磁性組成物2が塗布された面に押圧することにより、一括してスリット加工を施す。スリット板6は、スリット刃7が磁性組成物2を貫通するが、剥離性基材3は切断しない程度の深さまでシート原反4を押圧する。
ここで、シート原反4に形成するスリットパターンは、例えば、図3に示すように、破線形状に形成される。この場合、スリットパターンは、電磁波抑制シート1の湾曲方向と直交する方向に向かって各スリット5が形成されることが望ましく、電磁波抑制シート1は可撓性材の屈強方向と各スリット5の方向とが直交するように貼着される。これにより、電磁波抑制シート1は、湾曲による応力をスリット5の方向に亘って吸収し、スリット5に沿って破断させることができる。
また、スリットパターンは、同じ長さのスリット5が配列されてもよく、あるいは長短のスリット5が混在して配列されてもよい。さらに、スリットパターンは、スリット5が、各スリット5の長手方向の間隔Pが、一定に配列されてもよく、あるいは不規則的に配列されてもよい。なお、各スリット5の長さLは、適宜設定することができるが、例えばサンプル250mm×250mmのシート原反4に対しては、取り扱いの容易さを考慮して最大200mmとすることが好ましい。また、スリットパターンは、各スリット5を直線状に配列してもよく、あるいは千鳥状に配列してもよい。
なお、スリットパターンは、隣り合うスリットの方向を異ならせ、スリットを複数の方向に亘って形成することにより、電磁波抑制シート1の可撓性材への貼着方向の自由度を高め、また可撓性材の屈曲方向の自由度を高めることができる。
また、スリットパターンは、各スリット5の長手方向と直交する方向に隣接する各スリット5間の間隔Iも、屈曲の曲率に応じて適宜設定することができる。スリットパターンは、曲率が大きくなるほどスリット5の間隔Iも短くすることが望ましく、例えば、サンプル250mm×250mmのシート原反4において、スリットの長手方向と直交する方向に隣り合う各スリット5間の間隔Iは、20mm以下に形成される。
また、図4に示すように、スリットパターンは、各スリット5を十字状に形成することにより、可撓性材の屈曲方向に対応した電磁波抑制シート1の貼着方向に自由度を与え、あるいは可撓性材の屈曲方向に自由度を与えることができる。なお、図5に示すように、スリットパターンは、直線状のスリット5と十字状のスリット5を混在させてもよい。
<プレス工程>
スリットパターンが形成されたシート原反4は、真空熱プレスされることにより、磁性組成物2が固化し電磁波抑制シート1が形成される。このとき、電磁波抑制シート1は、図6に示すように、シート原反4に形成されたスリット5が消失し、スリット5が形成されていた痕跡を内在させながら、当該スリット箇所におけるシートの連続性が確保されている。従って、電磁波抑制シート1は、スリットが顕在する箇所において磁性材料粉末が存在しないことによる電磁波抑制効果の低減もなく、電磁波抑制効果、難燃性、信頼性を損なうことがない。
また、電磁波抑制シート1は、可撓性を有し、FPCやハーネスといった電磁波の伝達源、放射源として作用する可撓性材に貼着されて用いることができる。そして、電磁波抑制シート1は、FPCやハーネスの屈曲に応じて湾曲されたときにも、スリット5に沿って破断することから、シート本体の破壊や破断面からの樹脂の剥離が発生することなく、破断面が平滑であり、磁性材料粉末が外部に飛散するいわゆる粉落ちを防止することができる。
さらに、電磁波抑制シート1は、湾曲による破断が生じた後、平坦に復帰した場合にも、破断面が平滑で、シート本体の破壊や破断面からの樹脂の剥離も発生していないことから、スリット5に沿って生じた破断箇所におけるシートの開きもなく、電磁波抑制効果の低減防止を図ることができる。
[シート積層体]
なお、電磁波抑制シート1は、所望の電磁波抑制効果を得るために、複数の電磁波抑制シートを積層させたシート積層体10を形成してもよい。シート積層体10は、例えば、図7(a)に示すように、シート原反4に所定のスリット5を形成した後、真空熱プレスされることによりスリット5が消失された電磁波抑制シート1が複数積層されている。また、シート積層体10は、図7(b)に示すように、電磁波抑制シート1に、シート原反4にスリット5を形成することなく真空熱プレスされた電磁波抑制シート11を積層させてもよい。
このようなシート積層体10は、所定の形状に成形されたシート原反4を複数積層した後、所定のスリットパターンを形成し、その後、真空熱プレス加工を行うことにより形成することができる。シート原反4を複数積層させた後、一括してスリット5を形成することにより、シート積層体10は、各電磁波抑制シート1のスリット5の位置ズレが起きることが無い。
また、シート積層体10は、所定のスリット5を形成したシート原反4や、適宜スリット5を形成しないシート原反4を積層させ、その後、一括して真空熱プレス加工を施すことにより形成してもよい。
次いで、電磁波抑制シート1の屈曲性試験について、スリットを形成しない電磁波抑制シート11及びシート原反に真空熱プレス加工を施した後にスリットを形成した電磁波抑制シート12と対比して説明する。
試験方法は、図8に示すように、厚さ100μm各電磁波抑制シート1,11,12を、120μm厚のFPC(Flexible printed circuits)14の片面に、50μm厚の両面テープ15を介して貼付した。その状態で、図9に示すように、FPC14を、直径1.8mmの円柱棒16に電磁波抑制シート1,11,12が外側を向くように巻き付け、各電磁波抑制シート1,11,12の湾曲部の表面を観察した。
図10〜図12に各電磁波抑制シート1,11,12の表面観察写真を示す。また、図13〜図15に各電磁波抑制シート1,11,12の表面に現れた破断箇所の略図を示す。
図10及び図13に示すように、スリットを形成しない電磁波抑制シート11は、ランダム状態で破断しており、粗い破断面となった。これは、電磁波抑制シート11では、シート本体が湾曲による応力によって破壊されることにより破断したことによるものであり、破断に伴う樹脂の剥離や磁性材料粉末の飛散が発生し、また、湾曲と平坦化とを繰り返すことによる破断面への摩擦によっても樹脂の剥離や磁性材料粉末の飛散が発生しうる。
図11及び図14に示すように、シート原反4に所定のスリット5を形成した後に、真空熱プレス加工を施した電磁波抑制シート1では、スリット5を形成していた箇所のみが破断し、破断面も平滑であった。これは、電磁波抑制シート1では、スリット5を形成した後、真空熱プレス加工によってスリット5を消失させ、シート体の連続性を確保しているため、湾曲による応力がスリット5箇所で消費され、破断面には該応力が作用しないことによる。したがって、電磁波抑制シート1は、破断時や、湾曲と平坦化の繰り返しによっても、樹脂や磁性材料粉末の飛散が生じない。
一方、図12及び図15に示すように、シート原反に真空熱プレス加工を施した後にスリットを形成した電磁波抑制シート12では、破断面に樹脂の剥離が見られ、粗い破断面となった。これは、電磁波抑制シート12では、スリット5が顕在しているため、湾曲による応力をスリット箇所によって吸収することができず、破断面に該応力が作用してしまったことによる。したがって、電磁波抑制シート12では、湾曲時や、湾曲と平坦化とを繰り返すことによる破断面への摩擦によって、樹脂や磁性材料粉末の飛散が発生しうる。
図16に、スリットを形成しない電磁波抑制シート11と、シート原反4に十字状のスリットを形成した後に真空熱プレス加工を施した電磁波抑制シート1と、シート原反に真空熱プレス加工を施した後に十字状のスリットを形成した電磁波抑制シート12について、円柱棒16に巻き付けて湾曲させた後、平坦に戻した状態における破断箇所を観察した写真を示す。
図16(a)に示すように、スリットを形成しない電磁波抑制シート11では、破断による樹脂剥離の痕跡がはっきりと残り、粉落ちの発生や電磁波抑制効果が低減していることが容易に予想できる。
図16(b)に示すように、シート原反4に所定のスリット5を形成した後に、真空熱プレス加工を施した電磁波抑制シート1では、スリット箇所のみが破断しており、かつ破断面が平滑であることから、十字状のスリットは観察されるものの、スリットは殆ど開いていない。したがって、電磁波抑制シート1では、粉落ちのおそれもなく、電磁波抑制効果の低減を最小に抑えることができる。
図16(c)に示すように、シート原反に真空熱プレス加工を施した後にスリットを形成した電磁波抑制シート12では、スリットを顕在させ、また破断面に樹脂の剥離が見られることから、十字状のスリットが大きく開いていることが分かる。したがって、電磁波抑制シート12では、粉落ちの発生や電磁波抑制効果が低減していることが容易に予想できる。
次いで、電磁波抑制シート1における電磁波抑制効果の低減に関し、シート積層体10と、スリットを形成しないシート原反21を複数積層して真空熱プレス加工を施して形成したシート積層体20とを比較した実施例2について説明する。実施例2では、電磁波抑制シート1を積層したシート積層体10を貼着したマイクロストリップラインの伝送特性の減衰率を、シート積層体20を貼着した場合と比較して測定した。
サンプルは、いずれも厚さ50μmのシート原反を4枚重ね、200μmのシート原反の積層体を真空熱プレスすることにより、160μmに圧縮成型されている(1層あたり40μm厚)。真空熱プレスの条件は、2.1Mpa、180℃、20分である。
また、サンプルは、図17に示すように、シート積層体20(図17(a):サンプル1)と、スリット5を形成したシート原反4をスリット5を形成しないシート原反21の間に1層介在させたシート積層体10A(図17(b):サンプル2)と、2層のシート原反4を2層のシート原反21の間に介在させたシート積層体10B(図17(c):サンプル3)と、3層のシート原反4と1層のシート原反21とを積層させたシート積層体10C(図17(d):サンプル4)とを用意した。
また、シート原反4に形成するスリットパターンは、スリット長さ2.5mm、スリット5の長手方向の間隔Pが1mmの破線パターンとした。
これら各サンプル1〜4をマイクロストリップライン上に貼着し、スリットを形成しないシート原反21を複数積層して形成されたシート積層体20(サンプル1)を貼着した場合のマイクロストリップラインの伝送ロスと、各サンプル2〜4を貼着した場合の伝送ロスとを測定し、その差を比較した。
測定結果を図18及び図19に示す。図18及び図19に示すように、サンプル2の伝送特性は、サンプル1に比して最大4.8%低下した(3.5GHz)。また、サンプル3の伝送特性は、サンプル1に比して最大4.2%低下した(6.5GHz)。また、サンプル4の伝送特性は、サンプル1に比して最大4.1%低下した(3.5GHz)。
これより、電磁波抑制シート1を用いたシート積層体10によれば、スリットを形成しないシート原反21を積層したシート積層体20に比して、4%程度の伝送ロスで抑えることができ、十分実用に耐えられることがわかる。
次いで、シート原反に真空熱プレス加工を施した後にスリットを形成した電磁波抑制シート12を積層したシート積層体を貼着したマイクロストリップラインの伝送特性の減衰率(%)を測定した実施例3について説明する。
サンプルは、いずれも厚さ50μmのシート原反を2層用意し、これを厚さ50μmのPETシートを2層積層した上に重ね、これらシート原反及びPETシートの積層体を真空熱プレスしたシート積層体を形成した。その後、深さ150μmまで、ストライプ状にスリットを形成したサンプルと格子状にスリットを形成したサンプルとをそれぞれ4枚づつ用意した。そして、各サンプルについて、スリットを形成する前とスリットを形成した後とで、マイクロストリップラインの伝送特性がどれくらい減衰したかを測定した。
測定結果を図20及び図21に示す。図20及び図21に示すように、ストライプ状にスリットを形成したサンプルでは、スリットを入れる前後におけるマイクロストリップラインの伝送特性の最大減衰率(%)は、平均16.3%であった。また、格子状にスリットを形成したサンプルでは、スリットを入れる前後におけるマイクロストリップラインの伝送特性の最大減衰率(%)は、平均16.0%であった。
同様に、厚さ50μmのシート原反を厚さ50μmのPETシート上に重ね、真空熱プレスした厚さ100μmのシート積層体について、深さ50μmまで、ストライプ状及びジグザグ状にスリットを形成したサンプルを各3つづつ用意し測定した。
測定結果を図22及び図23に示す。図22及び図23に示すように、ストライプ状にスリットを形成したサンプルでは、スリットを入れる前後におけるマイクロストリップラインの伝送特性の最大減衰率(%)は、平均8.5%であった。また、ジグザグ状にスリットを形成したサンプルでは、スリットを入れる前後におけるマイクロストリップラインの伝送特性の最大減衰率(%)は、平均6.5%であった。
このように、シート原反に真空熱プレス加工を施した後に、スリットを形成した電磁波抑制シート12を用いた場合には、スリットが顕在していることから、スリット部分に生じた隙間には磁性材料粉末が存在し得ず、電磁波抑制効果が減少してしまうことがわかる。
1 電磁波抑制シート、2 磁性組成物、3 剥離性基材、4 シート原反、5 スリット、6 スリット板、7 スリット刃、10 シート積層体、11 電磁波抑制シート、12 電磁波抑制シート、14 FPC、15 両面テープ、16 円柱棒、20 シート積層体、21 シート原反

Claims (12)

  1. 磁性材料を樹脂中に分散させた電磁波抑制シートにおいて、
    上記磁性材料が混合された樹脂を成型したシート原反にスリット加工を施した後にプレス成型することにより、上記スリット加工による切断箇所が再結合され、屈曲時には上記切断箇所が上記スリットに沿って破断可能とされている電磁波抑制シート。
  2. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、破線形状である請求項1記載の電磁波抑制シート。
  3. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、各スリットがシートの屈曲方向と略直交する方向に亘って形成されている請求項1又は請求項2に記載の電磁波抑制シート。
  4. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、屈曲方向と略直交する方向及び平行な方向に亘る直線が交差する十字状のスリットが配列している請求項1に記載の電磁波抑制シート。
  5. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、長手方向と直交する方向に隣り合うスリットの間隔が20mm以下である請求項2記載の電磁波抑制シート。
  6. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、隣り合うスリットの方向が互いに異なる請求項2に記載の電磁波抑制シート。
  7. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電磁波抑制シートが積層されたシート積層体。
  8. 請求項1〜請求項6の何れか1項に記載の電磁波抑制シートが貼着された可撓性材。
  9. 磁性材料を樹脂中に混合させた磁性組成物を形成する工程と、
    上記磁性組成物をシート状に成型したシート原反を形成する工程と、
    上記シート原反に所定のスリット加工を施す工程と、
    上記シート原反をプレス成形することにより、上記スリット加工による樹脂の上記切断箇所を再結合させるプレス工程とを備える電磁波抑制シートの製造方法。
  10. 上記切断箇所は、上記電磁波抑制シートの湾曲時に上記スリットに沿って破断可能とされている電磁波抑制シートの製造方法。
  11. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、破線形状である請求項10記載の電磁波抑制シートの製造方法。
  12. 上記スリット加工によって形成されるパターンは、各スリットがシートの屈曲方向と略直交する方向に亘って形成されている請求項10又は請求項11に記載の電磁波抑制シートの製造方法。
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