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JP2012195734A - 固体撮像装置、撮像装置、電子機器、及び、固体撮像装置の駆動方法 - Google Patents

固体撮像装置、撮像装置、電子機器、及び、固体撮像装置の駆動方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ブルーミング現象による画質劣化を抑制することのできる技術を提供することを目的とする。
【解決手段】固体撮像装置は、素子部と供給電圧制御部とを備える。素子部は、物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配されている。供給電圧制御部は、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である。
【選択図】 図1

Description

本開示は、固体撮像装置、撮像装置、電子機器、及び、固体撮像装置の駆動方法に関する。
電荷検出装置、電荷転送装置、固体撮像装置、或いは、撮像装置が、種々の電子機器において使用されている。単位構成要素によって電気信号に変換された物理量分布(例えば圧力分布等)を電気信号として読み出す物理量分布検知半導体装置或いは特に物理量分布として画像情報を扱う固体撮像装置が様々な分野で使われている。例えば、光や放射線等の外部から入力される電磁波に対して感応性をする、或いは圧力変化に基づき発生される電荷を検出する等、電磁波や圧力その他各種の物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出機能を持った単位構成要素(例えば単位画素)がリニア状或いはマトリクス状に配列されている。例えば、映像機器の分野では、物理量のうちの光を検知するCCD(Charge Coupled Device)型あるいはMOS(Metal Oxide Semiconductor)やCMOS(Complementary Metal-oxide Semiconductor)型の固体撮像装置が使われている(例えば特開2008−99158号公報を参照)。これらは、単位構成要素(固体撮像装置にあっては画素)により電気信号に変換された物理量分布を電気信号として読み出す。
特開2008−99158号公報
ここで、例えば大光量が入射したときの大信号時等には、電荷が飽和レベルを超えて、周辺画素に溢れ出すブルーミング現象が起きる。ブルーミングは、白飛びする領域の拡大や偽色等の画質の劣化を引き起こす。
本開示は、ブルーミング現象による画質劣化を抑制することのできる技術を提供することを目的とする。
本開示の第1の態様に係る固体撮像装置は、物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部と、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に(詳しくはその制御電極に:以下同様である)供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である供給電圧制御部、とを備える。本開示の第1の態様に係る固体撮像装置の従属項に記載された各固体撮像装置は、本開示の第1の態様に係る固体撮像装置のさらなる有利な具体例を規定する。
本開示の第2の態様に係る撮像装置は、物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部と、物理情報を電荷検出部に導く入射系と、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である供給電圧制御部、とを備える。本開示の第2の態様に係る撮像装置は、第1の態様に係る固体撮像装置の従属項に記載された各技術・手法が同様に適用可能であり、それが適用された構成は、第2の態様に係る撮像装置のさらなる有利な具体例を規定する。
本開示の第3の態様に係る電子機器は、物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部と、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である供給電圧制御部と、素子部で検出された信号電荷に基づく信号を処理する信号処理部、とを備える。本開示の第3の態様に係る電子機器は、第1の態様に係る固体撮像装置の従属項に記載された各技術・手法が同様に適用可能であり、それが適用された構成は、第3の態様に係る電子機器のさらなる有利な具体例を規定する。
本開示の第4の態様に係る固体撮像装置の駆動方法は、物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部を備えた固体撮像装置の駆動方法であって、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させる。本開示の第4の態様に係る固体撮像装置の駆動方法は、第1の態様に係る固体撮像装置の従属項に記載された各技術・手法が同様に適用可能であり、それが適用された構成は、第4の態様に係る固体撮像装置の駆動方法のさらなる有利な具体例を規定する。
要するに、本明細書で開示する技術では、素子部で検出された信号電荷に基づく信号を処理するに当たり、先ず、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させる。ブルーミング抑制用の制御電圧は、その後に、素子部で検出された信号電荷に基づく信号を読み出すに当たって使用される第1制御電圧とは異なる。第1制御電圧の転送部(詳しくはその制御電極:以下同様である)への供給に先行してブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給することで、物理情報の変化が規定の電荷検出時間において電荷検出部の飽和電荷量を超える状態の場合に、ブルーミング抑制用の制御電圧が転送部に供給されたときに電荷検出部にて検出される電荷の一部が転送部を介して転送される。即ち、電荷が飽和レベルを超える(余剰電荷が電荷検出部から溢れる)以前に、ブルーミング抑制用の制御電圧の印加により予め転送部を介して余剰電荷の一部を吐き出しておくことができる。
例えば、入射光が弱い場合には、電荷検出部で生成される電荷が少なく、信号電荷はブルーミング制御電圧の印加による転送部のポテンシャルを超えることがないため、検出された電荷は電荷検出部に保持され、最後の第1制御電圧の印加による完全転送で転送されて信号レベルとして読み出される。一方、入射光が強いときは、電荷検出部で生成される電荷が多くなるので、信号電荷の一部はブルーミング制御電圧の印加による転送部のポテンシャルを超えて転送されるようになる。これにより、低照度では信号の劣化なく十分な露光時間を経て完全転送で読み出すことができ、高照度ではブルーミング制御電圧の印加によるポテンシャルを超えた余剰分だけブルーミング量を減らすことができる。
第1の態様に係る固体撮像装置、第2の態様に係る撮像装置、第3の態様に係る電子機器、第4の態様に係る固体撮像装置の駆動方法によれば、大信号時に、余剰電荷の一部を事前に吐き出しておくことができるので、ブルーミング現象による画質劣化を抑制することができる。
図1は、本実施形態のCMOS型の固体撮像装置の基本構成図である。 図2は、固体撮像装置の信号取得差分処理を説明するためのタイミングチャートである。 図3は、AD変換処理とCDS処理に着目した固体撮像装置の簡易的な回路構成図である。 図4(A)〜図4(E)は、ブルーミング現象を説明する図である。 図5(A)〜図5(B)は、ブルーミング現象の対策原理を説明する図(その1)である。 図6(A)〜図6(D)は、ブルーミング現象の対策原理を説明する図(その2)である。 図7は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧の設定条件の基本を説明する図(その1)である。 図8(A)〜図8(C)は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧の設定条件の基本を説明する図(その2)である。 図9(A)〜図9(B)は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧の設定条件の基本を説明する図(その3)である。 図10は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧の設定条件の変形例を説明する図(その1)である。 図11(A)〜図11(B)は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧の設定条件の変形例を説明する図(その2)である。 図12は、垂直走査部の第1例を示す図である。 図13は、垂直走査部の第2例を示す図である。 図14は、垂直走査部の第3例を示す図である。 図15(A)〜図15(D)は、転送駆動バッファの構成例を説明する図である。 図16(A)〜図16(C)は、実施例1の画素駆動方式を説明する図である。 図17(A)〜図17(C)は、実施例2の画素駆動方式を説明する図である。 図18は、実施例3の画素駆動方式を説明する図である。 図19は、実施例4を説明する図である。 図20(A)〜図20(B)は、実施例5を説明する図である。 図21(A)〜図21(D)は、実施例5を説明する図である。
以下、図面を参照して、本明細書で開示する技術の実施形態について詳細に説明する。各機能要素について形態別に区別する際にはアルファベット或いは“_n”(nは数字)或いはこれらの組合せの参照子を付して記載し、特に区別しないで説明する際にはこの参照子を割愛して記載する。図面においても同様である。
説明は以下の順序で行なう。
1.全体概要
2.固体撮像装置:基本構成と動作
3.ブルーミング防止シャッタ(BMシャッタ):ブルーミング現象、対策原理
4.BMシャッタのタイミング及び制御電圧
5.垂直走査部
6.画素駆動回路
7.具体的な適用例
実施例1:BMシャッタが1回
実施例2:BMシャッタが複数回、各回のBM制御電圧が同一
実施例3:中間電圧シャッタを利用したダイナミックレンジ拡大との併用
実施例4:撮像装置への適用事例
実施例5:リニアセンサへの適用事例
実施例6:その他の電子機器への適用事例
<全体概要>
先ず、基本的な事項について以下に説明する。
本実施形態の構成において、固体撮像装置や撮像装置は、素子部と供給電圧制御部とを備える。素子部は、信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配されている。供給電圧制御部は、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である。第1制御電圧は、電荷検出部の蓄積電荷を転送部を介して完全に転送できる電圧である。
以下では、第1制御電圧を「完全転送電圧」と記述することもある。第1制御電圧を転送部に供給することを「完全転送」を行なう(或いは「掛ける」)と記述することもある。ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給することをブルーミング防止シャッタを行なう(或いは「掛ける」)と記述することもある。ブルーミング抑制用の制御電圧を「ブルーミング制御電圧」と記述することもある。素子部における単位構成要素の配列形態は、ライン状、2次元マトリクス状の何れであってもよい。即ち、固体撮像装置はいわゆるラインセンサでもよいし、エリアセンサでもよい。
好ましくは、単位構成要素は、転送部によって転送された電荷を蓄積する電荷蓄積部や、電荷蓄積部を所定電位にリセットするリセット部を更に備えるとよい。更には、単位構成要素は、電荷検出部から転送部によって転送された信号電荷を信号電圧として増幅して出力する増幅トランジスタを有するとよい。これらの場合、単位構成要素をは駆動部によって駆動される。電荷蓄積部としては、フローティングディフュージョンやフローティングゲート等が代表的であるが、これらには限定されない。
ここで、ブルーミング制御電圧の好ましい設定値としては、物理情報の変化が規定の電荷検出時間において電荷検出部の飽和電荷量を超える状態の場合において、ブルーミング制御電圧が転送部に供給されたときに電荷検出部にて検出される電荷の一部が転送される程度であるがよい。つまり、飽和電荷量を超える程度の大信号時に、ブルーミング防止シャッタが機能する程度にブルーミング制御電圧を設定する。換言すると、ブルーミング制御電圧は、ブルーミング防止シャッタを行なう時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である。ここで「電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量」とは、ある規定の蓄積時間で電荷検出部の飽和電荷量に達するとしたとき、電荷検出部の電荷検出が開始してからブルーミング防止シャッタを行なうまでの時間と「ある規定の蓄積時間」との比を飽和電荷量に掛け算して求まる電荷量を意味する。
例えば、ブルーミング制御電圧を転送部に1回のみ供給してもよい。即ち、ブルーミング防止シャッタを1回のみ掛ける。この場合のブルーミング制御電圧の最適値は、ブルーミング防止シャッタを行なう時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である。換言すれば、電荷検出部が電荷検出を開始してからブルーミング防止シャッタを掛けるまでの時間をTbmとし、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、Tbm×Hs/Tsとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値にブルーミング制御電圧を設定するのが好適である。
ブルーミング制御電圧を転送部に1回のみ供給する、即ち、ブルーミング防止シャッタを1回のみ掛ける場合、ある時点(予め定められたタイミング)に達したときにブルーミング制御電圧を転送部に供給してもよいし、電荷検出部が電荷検出を開始してから予め定められたタイミングまでブルーミング抑制用の制御電圧の転送部への供給を継続してもよい。後者の場合のブルーミング制御電圧の最適値は、詳しくは、ブルーミング制御電圧の転送部への供給を停止する時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である。換言すれば、電荷検出部が電荷検出を開始してからブルーミング防止シャッタを停止するまでの時間をTbmとし、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、Tbm×Hs/Tsとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値にブルーミング制御電圧を設定するのが好適である。
供給電圧制御部は、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に複数回供給してもよい。つまり、ブルーミング防止シャッタは、1回に限らず、複数回行なってもよい。
ブルーミング防止シャッタを複数回行なう場合、それぞれの回において、ブルーミング防止シャッタを1回掛ける場合と同様にして求められるブルーミング制御電圧にするのが最適である。つまり、この場合のブルーミング制御電圧の最適値は、複数回のそれぞれにおけるブルーミング防止シャッタを行なう時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である。換言すれば、電荷検出部が電荷検出を開始してからその回のブルーミング防止シャッタを掛けるまでの時間をTbmとし、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、Tbm×Hs/Tsとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値にブルーミング制御電圧を設定するのが好適である。詳しくは、n回目のブルーミング制御電圧を、n×Hs/N(n=1〜N−1)となる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に設定し、Ts/N時間おきにN−1回(N≧2)、ブルーミング防止シャッタを行なうとよい。
但し、この場合、複数回のそれぞれについての設定値を用意する、換言すると、その電圧を生成する機能部を用意する、或いは、複数回のそれぞれの都度、電圧値を変更可能な構成が必要となり回路規模が増大する。この対策として、毎回同じ電圧値を使用してもよい。この場合の、ブルーミング制御電圧の最適値は、最後の回のブルーミング防止シャッタを行なう時点において電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である。換言すると、複数回のそれぞれのブルーミング制御電圧を、(N−1)×Hs/Nとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に共通に設定し、Ts/N時間おきにN−1回(N≧2)、ブルーミング防止シャッタを行なうとよい。
因みに、1回目のブルーミング防止シャッタは、電荷検出部が電荷検出を開始してから2×Ts/N時間経過した後に行なうのが好ましい。更には、ブルーミング制御電圧は、Hs/2となる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に設定するのがよい。
ブルーミング防止シャッタを行なう本実施形態の技術は、中間電圧を転送部に供給して得た信号を利用してダイナミックレンジを拡大する技術と併用することができる。ここで、ダイナミックレンジを拡大する技術を実現するには、好ましくは、例えば、第1の電荷検出期間に単位構成要素に蓄積された信号電荷を読み出して第1映像信号として素子部から出力すべく駆動する第1駆動部と、第1の電荷検出期間中に、第1映像信号を出力する単位構成要素に転送部を駆動する時間間隔によって決まる第1の電荷検出期間に比例して蓄積された信号電荷を読み出して第1映像信号と異なる感度の第2映像信号として素子部から出力すべく駆動する第2駆動部、とを備えた構成にする。
この場合、好ましくは、第2駆動部は、第1露光時間の期間中に、第1映像信号を出力する単位構成要素に転送部を駆動する時間間隔によって決まる複数の露光時間に比例して蓄積される信号電荷を読み出して第1映像信号と異なる複数の感度の映像信号として素子部から順次出力すべく駆動するとよい。
ダイナミックレンジを拡大する技術を実現するための他の形態としては、供給電圧制御部に、転送部に第1制御電圧を供給する第1供給電圧制御部と、転送部に第1制御電圧とは異なる電圧値の1つ又は複数の第2制御電圧を順次供給する第2供給電圧制御部と、複数の第2制御電圧の何れか1つ又は複数の供給に先行して、何れか1つ又は複数の個々の第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を1回又は複数回供給する第3供給電圧制御部とを設けるとよい。この場合、画像信号を取得するべく、好ましくは、第1制御電圧が供給された際に転送部によって転送される信号電荷を読み出すべく駆動する第1駆動部と、第2制御電圧が順次供給された際に転送部によって転送される信号電荷を1回以上読み出すべく駆動する第2駆動部とを設ける。
以下では、第2制御電圧を転送部に供給することを中間読出用の中間シャッタを行なう(或いは「掛ける」)と記述することもある。第2制御電圧を「中間読出用の制御電圧」或いは「中間読出用の中間電圧」と記述することもある。第3制御電圧を転送部に供給することを閾値ばらつきの抑圧用の中間シャッタを行なう(或いは「掛ける」)と記述することもある。第3制御電圧を「閾値ばらつきの抑圧用の制御電圧」或いは「閾値ばらつきの抑圧用の中間電圧」と記述することもある。中間読出用の中間電圧と閾値ばらつきの抑圧用の中間電圧とを纏めて単に「中間電圧」と記述することもある。
第2制御電圧は、好ましくは、電荷検出部に蓄積された電荷の一部を保持したまま、その保持量を超えた蓄積電荷を転送部によって転送できる電圧に設定する。この場合の第2制御電圧の最適値は、1回或いは複数回のそれぞれにおける中間読出用の中間シャッタを行なう時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である。換言すれば、電荷検出部が電荷検出を開始してからその回の中間読出用の中間シャッタを掛けるまでの時間をTrdとし、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、Trd×Hs/Tsとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に中間読出用の制御電圧を設定するのが好適である。
好ましくは、第1制御電圧の供給及び第2制御電圧の供給の前に、転送部によって転送された電荷を蓄積する電荷蓄積部を所定電位にリセットするリセット部を更に備えるとよい。電荷蓄積部としては、前述のように、フローティングディフュージョンやフローティングゲート等が代表的であるが、これらには限定されない。
更に好ましくは、第3供給電圧制御部は、第3制御電圧が第2制御電圧の複数の供給に先行するとき、複数の供給の各々において等しい時間間隔で第3制御電圧を複数回供給するとよい。更には第3供給電圧制御部は、複数の供給間において異なる時間間隔で第3制御電圧を供給するとよい。或いは又、第2供給電圧制御部は、複数の供給間において異なる電圧値の第2制御電圧を供給するとよい。
単位構成要素は、電荷検出部から転送部によって転送された信号電荷を信号電圧として増幅して出力する増幅トランジスタを有る構成にしてもよく、この場合、第1駆動部及び第2駆動部は、転送部によって増幅トランジスタに転送された信号電荷を増幅トランジスタを介して読み出すべく駆動する。或いは又、電荷検出部から転送部によって転送された信号電荷を転送する電荷転送部を有する構成にしてもよく、この場合、第1駆動部及び第2駆動部は、転送部によって前記電荷転送部に転送された信号電荷を当該電荷転送部を介して読み出すべく駆動する。
第1駆動部及び第2駆動部は、転送部によって転送される信号電荷を読み出すべく、単位構成要素の2次元配列における1行または複数行を順次走査で選択して転送部に第1〜第3制御電圧を供給する機能部と、1行または複数行を選択して転送部に前記第1〜第3制御電圧を供給する動作を、順次走査による選択行に先行して複数回実行する機能部とを有するとよい。
例えば、入射光が弱い場合には、電荷検出部で生成される電荷が少なく、信号電荷は第2制御電圧の印加による転送部のポテンシャルを超えることがないため、検出された電荷は電荷検出部に保持され、最後の第1制御電圧の印加による完全転送で転送されて信号レベルとして読み出される。一方、入射光が強いときは、電荷検出部で生成される電荷が多くなるので、信号電荷の一部は第2制御電圧の印加による転送部のポテンシャルを超えて転送されるようになる。この分を信号レベルとして順次読み出す。これにより、低照度では信号の劣化なく十分な露光時間を経て完全転送で読み出すことができ、高照度では第2制御電圧の印加によるポテンシャルを超えた余剰分を段階的に読み出すことで、最終的に広ダイナミックレンジの合成画像を作成することができる。
「合成画像」の生成に当たっては、以下のようにすることが好ましい。中間電圧の複数回供給による中間転送によって得られた信号については、予め設定された飽和レベルでクリップして加算することで連続的な入出力特性を得る。例えば、第1制御電圧を供給してのi回目の読み出しである通常露光での完全転送の結果は通常飽和レベルまで高S/Nで出力し、その前のi−1回目の転送では電荷検出期間(露光時間)を2分の1で中間転送することで約2倍のダイナミックレンジを、i−2回目の転送では電荷検出期間を8分の1で中間転送することで約8倍のダイナミックレンジを可能とし、それぞれの飽和レベル付近でクリップして足し合わせることで、連続的な特性が得られる。このようなクリップ及び加算を行なうことによる高S/N化及び広ダイナミックレンジ化の処理は、固体撮像装置の後段に設けられる信号処理回路において、複数回読み出された画像を蓄えておくフレームメモリを用いることによって実行される。ただし、この処理例は一例に過ぎず、固体撮像装置内にこれらの機能部を設けてもよい、即ち、フレームメモリを固体撮像装置上に実装することで、固体撮像装置上で処理して最終画像のみ出力する構成を採ることもできる。或いは、複数回読み出された画像が保存されていればどのような構成をとってもよく、例えば、パーソナルコンピュータ等で処理することもできる。
例えば、電子シャッタを切ってから第1制御電圧を転送部に供給する完全転送を行なうまでの電荷検出期間(露光期間)中に、1つ又は複数の第2制御電圧の供給を行なって信号を読み出すことで、低照度領域で高いS/Nを確保したまま高照度領域の情報も取得することができる。又、複数の中間電圧(第2制御電圧と第3制御電圧)を用いて複数回転送し、そのうち第3制御電圧の供給に関して1回或いは複数回読み出さずに電荷蓄積部を所定電位にリセットするリセット動作を実行することで、転送部(具体的には転送トランジスタ)の閾値ばらつきを効果的に抑制することができる。
尚、中間読出し動作時に印加される中間電圧(第2制御電圧)と、転送部の閾値ばらつきの抑圧のために先行して印加される中間電圧(第3制御電圧)との電圧値が異なると、所定の特性ばらつきについては十分に抑制できない懸念がある。「所定の特性ばらつき」としては、供給される中間電圧のオフセット値、画素配列内での中間電圧のオフセット値、画素配列内での転送部に中間電圧が印加されている時間のばらつき、中間電圧転送における転送残留電荷量等がある。この点では、第2制御電圧と第3制御電圧とは「同じ電圧値」であるのが好ましい。「同じ電圧値」とは、電圧値が完全同一の場合だけを言うのではなく、数%程度の多少の誤差があってもよい。
これらのダイナミックレンジを拡大する技術では、単位構成要素は、転送部を有する破壊読出しの画素であることが好ましい。第1映像信号は第1露光時間による高感度の映像信号であり、第2映像信号は第1露光時間内に設定される第2露光時間による低感度の映像信号である。これら第1映像信号及び第2映像信号については、素子部(画素配列)を空間的に分割することなく同じ単位構成要素から読み出す。そして、第2露光時間による蓄積動作を、第1露光時間内の任意のタイミングに設定できるために、第2映像信号の読出しタイミングは任意となる。これにより、最も短い露光時間間隔に依存した高フレームレートは必要なく、映像信号の読出し回数で決まるフレームレートで、より短い露光時間の映像信号を得ることができる。第2露光時間を第1露光時間内に設定することで、フレーム期間を時間的に分割することもない。したがって、第1露光時間として最大でフレーム期間と同じ時間を確保することができるために、第2露光時間でダイナミックレンジの拡大を図りつつ、第1映像信号の感度を落とすことなく、高S/N(高画質)の映像信号の取得が可能になる。低照度にて通常飽和レベルを狭めることなく線形かつ高S/Nでの信号取得が可能になるとともに、通常飽和レベル以上の入射光に対しても線形領域での良好なS/Nを実現しながらダイナミックレンジを拡大できるために、多様な環境下での外光の変化に対して、低照度シーンにおいてS/Nの高い高画質な画像を取得することができるとともに、高照度シーンにおいて飽和の少ない画像を線形応答による高画質で取得できる。更には、低照度と高照度の混在するコントラストの高いシーンにおいても、低照度部分では高S/Nを維持したまま高照度部分の飽和を回避することができる。
そして、このようなダイナミックレンジを拡大する技術に、ブルーミング防止シャッタを適用すれば、ブルーミング現象が抑制され、又、ダイナミックレンジの広い画像を取得できる。ここで、ブルーミング防止シャッタが、ダイナミックレンジの広い画像を生成するための第2映像信号の取得に影響を与えないようにすることが好ましい。このためには、ブルーミング抑制用の制御電圧を供給する時点と第1制御電圧を供給する時点との間に、第2映像信号を取得するための時間を確保できる範囲で、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給する。第2映像信号を取得するための時間(「短時間蓄積の蓄積時間」とも記述する)は、第3制御電圧を転送部に供給する時点と第2制御電圧を転送部に供給する時点との時間間隔でもあるし、第2制御電圧を転送部に供給する都度、それに先行して第3制御電圧を複数回転送部に供給する場合において、第3制御電圧同士の時間間隔を同じにする場合の時間間隔でもある。例えば、ブルーミング防止シャッタをα(=Ts/N)時間おきにN−1回行なう場合、短時間蓄積の蓄積時間Tの関係が、α≧Tのときのみブルーミング防止シャッタを追加するのがよい。こうすることで、ダイナミックレンジ拡大用の中間シャッタの効果に影響を与えずにブルーミングを回避できる。中間電圧シャッタと中間読出しによるダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えず、ブルーミングの少ない高画質な画像取得が実現できる。
尚、本実施形態の構成は、光や放射線等の外部から入力される電磁波に対して感応性をする電荷検出部を備えた固体撮像装置に限らず、各種の物理量の変化を電荷量の変化として検知するあらゆるものに適用できる。例えば指紋に関する情報を圧力に基づく電気的特性の変化や光学的特性の変化に基づき指紋の像を検知する指紋認証装置等、その他の物理的な変化を検知する装置に適用可能である。例えば、タッチパネルにおける検出部に本開示の技術を適用できる。或いは、コンピュータ機器の分野では、指紋に関する情報を圧力に基づく電気的特性の変化や光学的特性の変化に基づき指紋の像を検知する指紋認証装置等が使われているが、これらは、単位構成要素(固体撮像装置にあっては画素)によって電気信号に変換された物理量分布を電気信号として読み出すものであり、本開示の技術を適用できる。電子機器に搭載されるカメラモジュールを撮像装置と称する場合もある。以下で説明する構成は、固体撮像装置及びこれを搭載した撮像装置で代表的に説明するが、これに限らず、撮像機能を有する各種の電子機器にも適用可能である。このことから理解されるように、請求項に記載の技術に限らず、電荷検出装置、電荷転送装置、或いは、固体撮像装置等と同様の機能部を備えた物理量分布検知半導体装置や物理情報取得装置を本開示が提案する技術として抽出することもできる。因みに、本明細書では、特段の断り(例えば、この項で区別して説明した点)のない限り、物理量分布検知半導体装置は固体撮像装置で代表して記述し(換言すると物理量分布検知半導体装置は固体撮像装置を含み)、物理情報取得装置は撮像装置で代表して記述する(換言すると物理情報取得装置は撮像装置を含む)。
<固体撮像装置:基本構成と動作>
以下においては、X−Yアドレス型の固体撮像装置の一例である、CMOS型の固体撮像装置をデバイスとして使用した場合を例に説明する。特に断りのない限り、CMOS型の固体撮像装置は、全ての単位画素がnMOS(nチャネル型のMOSトランジスタ)よりなり、信号電荷は負電荷(電子)であるものとして説明する。但しこれは一例であって、対象となるデバイスはMOS型の固体撮像装置に限らないし、単位画素がpMOS(pチャネル型のMOSトランジスタ)で構成されていてもよいし、信号電荷は正電荷(正孔・ホール)であってもよい。光や放射線等の外部から入力される電磁波に対して感応性をする単位画素をライン状もしくはマトリクス状に複数個配列してなりアドレス制御にて信号を読み出す物理量分布検知用の半導体装置の全てに、後述する全ての形態が同様に適用できる。
[基本構成]
図1は、固体撮像装置の一実施形態であるCMOS型の固体撮像装置(CMOSイメージセンサ)の基本構成図である。固体撮像装置も半導体装置の一例である。図2は、図1に示した固体撮像装置1の信号取得差分処理を説明するためのタイミングチャートである。
固体撮像装置1は、複数個の単位画素3(単位構成要素の一例)が2次元マトリクス状に配列された画素アレイ部10を有する。固体撮像装置1は、例えばR、G、Bの色フィルタがベイヤー配列とされている色分解(色分離)フィルタを使用することで、画素アレイ部10をカラー撮像対応にすることができる。図1では、簡単のため行及び列の一部を省略して示しているが、現実には、各行や各列には、数十から数千の単位画素3が配置される。後述するように、単位画素3は検知部の一例である受光素子(電荷生成部)としてのフォトダイオードの他に例えば、電荷転送用やリセット用や増幅用等の3個或いは4個のトランジスタを有する画素内アンプを有する。画素アレイ部10は、2次元に単位画素3が配列されていればよく、その配列形態は2次元格子状に限らず、斜め格子状に単位画素3を配列した画素ずらしのものでもよいしハニカム状に単位画素3を配列したものでもよい。因みに、画素共有構成にする場合には、画素アレイ部10は、図中の単位画素3を単位画素群2とした構成となる。つまり、画素共有時の画素アレイ部10は、単位画素3の内の一部の要素を複数の単位画素3で共有した構成を持つ画素共有構造の単位画素群2が行及び列に配列される。
単位画素3からは、列ごとに垂直信号線19を介して画素信号電圧Vxが出力される。垂直信号線19の画素信号電圧Vxは、時間系列として、基準レベルとしての画素信号の雑音を含むリセットレベルSrst(暗時信号)の後に信号レベルSsig(受光信号)が現れる。例えばリセットレベルSrstはフィードスルーレベルSfeedにリセット成分Vrstを加えたレベルである。信号レベルSsigはリセットレベルSrstに信号成分Vsigを加えたレベルであり、Ssig(=Srst+Vsig)−Srstで信号成分Vsigが得られる。この差分処理がいわゆるCDS(Correlated Double Sampling;相関2重サンプリング)処理に該当する。暗時信号と受光信号を取得し、その差分(レベル差)を取得することで、ノイズ成分は暗時信号と光信号の両方に同じようにのることから、差分に含まれるノイズは非常に小さくなる。
垂直信号線19の一端がカラム部26側に延在するとともに、その経路において、読出電流源部24が接続され動作電流(読出電流)が垂直信号線19に供給される。動作電流供給部24は、電流源240を垂直信号線19(列)ごとに備えるとともに、各列共通に使用される基準電流源部248を備える。
カラム部26としては、垂直信号線19を通して出力される信号をサンプルホールドするサンプルホールド回路からなる回路構成のものや、サンプルホールド回路を含み、CDS(Correlated Double Sampling:相関二重サンプリング)処理により、リセットノイズや増幅トランジスタの閾値ばらつき等、画素固有の固定パターンノイズを除去するノイズ除去回路からなる回路構成のもの等が用いられる。但し、カラム部26のこのような構成については一例に過ぎず、これには限定されない。例えば、カラム回路16にAD(アナログ/デジタル)変換機能を持たせ、信号レベルをデジタル信号で出力する構成を採ることもできる。以下では、AD変換機能を持つ場合で説明する。
カラム部26は、CDS処理機能やデジタル変換機能をなすAD変換部250が列並列に設けられている。つまり、固体撮像装置1には、列ごとに、電流源240とAD変換部250とが設けられている。詳細は後述するが、カラム部26には、比較部252、カウント動作期間制御部253、計数部254が設けられ、それぞれの1列分の機能部の集合でAD変換部250が構成される。“列並列”とは、垂直列の垂直信号線19(列信号線の一例)に対し並列に複数のCDS処理機能部やデジタル変換部(AD変換部)等の機能要素(本例ではAD変換部250)が設けられていることを意味する。このような読出方式をカラム読出方式と称する。典型的なカラム読出方式では、垂直信号線19とAD変換部250が一対一で配置されるが、これに限らず、予め決められた複数列に対して1つのAD変換部250を設けた、いわゆるカラム共有の構成を採ってもよい。この場合、図示しないが、カラム部26は、予め決められた複数列に対して1つの垂直信号線19を選択する垂直線選択部を設ける。カラム共有の構成を採ることで、コンパレータやカウンタを複数列で共有することができ、カラム部26がセンサチップ上に占有する面積を低減でき、製造費用が安くなる等の利点が得られる。
固体撮像装置1は更に、駆動制御部7、単位画素3に画素信号読出用の動作電流(読出電流)を供給する読出電流源部24と、カラム部26にAD変換用の参照信号SLP_ADCを供給する参照信号生成部27と、出力部28を備えている。
駆動制御部7は、画素アレイ部10の信号を順次読み出すための制御回路機能の実現のため水平転送部11と、垂直走査部14(行走査回路)と、通信・タイミング制御部20とを備えている。水平転送部11は、通信・タイミング制御部20からの制御信号CN2に応答して列の走査を開始し、データ転送動作時に読み出すべきデータのカラム位置を指示しつつ、カラム部26で取得される画素データを水平方向へ転送する。垂直走査部14は、行アドレスや行走査を制御する垂直アドレス設定部14aや垂直駆動部14bを有する。垂直走査部14は、画素アレイ部10の行を選択し、その行に必要なパルスを供給するものであり、通信・タイミング制御部20からの制御信号CN1に応答して行の走査を開始する。垂直アドレス設定部14aは、信号を読み出す行(読出し行:選択行や信号出力行とも称する)の他に、電子シャッタ用の行等も選択する。
水平転送部11は、水平方向の全画素のデータを水平転送する通常の読出し処理の他に、水平方向の一部分の画素(列)の画素データのみを水平転送する水平方向の部分読出し処理も可能になっている。水平転送部11は、画素アレイ部10の信号を順次読み出すための制御回路機能の実現のため水平走査部12(列走査回路)を備えている。水平走査部12は、データ転送動作時に読み出すべきデータのカラム位置を指示するべく、一例として、列アドレスや列走査を制御する水平アドレス設定部12aや水平駆動部12bを有する。
単位画素3は、行選択のための行制御線15を介して垂直走査部14と、また垂直信号線19を介してカラム部26の垂直列ごとに設けられているAD変換部250と、それぞれ接続される。行制御線15は垂直走査部14から画素に入る配線全般を示す。
通信・タイミング制御部20は、端子5aを介して入力されるマスタークロックCLK0に同期したクロックをデバイス内の各部(水平転送部11、垂直走査部14、カラム部26等)に供給するタイミングジェネレータ(読出アドレス制御装置の一例)の機能ブロックを備える。更に、端子5aを介して外部の主制御部から供給されるマスタークロックCLK0を受け取り、また端子5bを介して外部の主制御部から供給される動作モード等を指令するデータを受け取り、更に固体撮像装置1の情報を含むデータを外部の主制御部に出力する通信インタフェースの機能ブロックを備える。例えば、通信・タイミング制御部20は、内部クロックを生成するクロック変換部の機能を持つクロック変換部20a及び通信機能や各部を制御する機能を持つシステム制御部20b等を有する。クロック変換部20aは、端子5aを介して入力されるマスタークロックCLK0に基づき、マスタークロックCLK0よりも高速周波数のパルスを生成する逓倍回路を内蔵しており、カウントクロックCKcnt1やカウントクロックCKdac1等の内部クロックを生成する。
出力部28は、信号増幅部402(センスアンプS・A)と、固体撮像装置1と外部とのインタフェース機能をなすデジタルインタフェース部406(DIF)とを有する。信号増幅部402は、水平転送部11との間のデータ転送用の信号線(転送配線)である水平信号線18上の信号(デジタルデータではあるが小振幅)を検出する。出力部28は、信号増幅部402とデジタルインタフェース部406との間に、各種のデジタル演算処理を行なうデジタル演算部404(SIG)を必要に応じて設けてもよい。デジタルインタフェース部406は、信号増幅部402と外部回路の間に介在し外部回路とのインタフェース機能をなす。デジタルインタフェース部406の出力は出力端5cに接続されており、映像データが後段回路に出力される。
[カラムAD回路と参照信号生成部の詳細]
AD変換部250におけるAD変換方式としては、回路規模や処理速度(高速化)や分解能等の観点から様々な方式が考えられているが、一例として、参照信号比較型、スロープ積分型、或いはランプ信号比較型等とも称されるAD変換方式を採用する。この手法は、簡単な構成でAD変換器が実現できるため、並列に設けても回路規模が大きくならないという特徴を有している。参照信号比較型のAD変換に当たっては、変換開始(比較処理の開始)から変換終了(比較処理の終了)までの時間に基づいてカウント動作有効期間Tenを決定し(ここではその期間を示すカウントイネーブル信号ENとする)、その期間のクロック数に基づき処理対象信号をデジタルデータに変換する。
比較処理によって得られる情報は、アナログ信号(ここでは画素信号電圧Vx)の大きさに対応した時間情報を持つパルス情報である。参照信号比較型のAD変換処理では、この比較処理で得られるパルス情報(時間情報)に基づき、計数処理の有効期間を決定し、その計数処理の有効期間に一定の割合で値を変化させる計数処理を行なう。典型例としては、カウンタを使用して、基準クロック周期で最下位桁を1ずつ変化させる。これによって得たカウント値をアナログ信号の大きさに応じたデジタルデータとして取得する。もちろん、一定の割合で値を変化させる計数処理を行なうことができればよく、カウンタを使用した構成に限らず、様々な変形が可能である。例えば、いわゆる加算器や加減算器とその結果を基準クロック周期で保持するデータ保持部(ラッチ)を使用して巡回型に構成し、各回の変化値を一定の割合(典型例は1)にするように構成してもよい。
参照信号比較型AD変換方式を採用する場合に、考え方としては、参照信号生成部27もAD変換部250ごとに設けることも考えられる。例えば、AD変換部250ごとに比較器と参照信号発生器を設け、比較器の比較結果を基に、逐次、参照信号の値を対応する列の参照信号発生器で変化させていく構成を採る場合である。しかしながらこれでは回路規模や消費電力が増える。そこで、本実施形態では、参照信号生成部27を全てのAD変換部250に共通に使用する構成を採り、参照信号生成部27から発生される参照信号SLP_ADCを各AD変換部250が共通に使用する構成にする。
このため、参照信号生成部27は、DA変換部270(DAC;Digital Analog Converter)を有し、通信・タイミング制御部20からの制御データCN4で示される初期値からカウントクロックCKdac1に同期して、制御データCN4で示される傾き(変化率)の参照信号SLP_ADCを生成する。カウントクロックCKdac1は計数部254の計数処理用のカウントクロックCKcnt1と同一にしてもよい。参照信号SLP_ADCは、全体的にある傾きを持って線形に変化する波形を持つものであればよく、その変化が滑らかなスロープ状を呈するものであってもよいし、階段状に順次変化するものであってもよい。
参照信号比較型のAD変換に当たっては、比較部252による参照信号SLP_ADCと画素信号電圧Vxとの比較結果に基づいてカウント動作有効期間Ten(その期間を示す信号をカウントイネーブル信号ENと称する)を決定し、カウントイネーブル信号ENがアクティブな期間のカウントクロックCKcnt1のクロック数に基づきアナログの処理対象信号をデジタルデータに変換する。基準レベル(リセットレベルSrst)についての処理をプリチャージ相(P相と省略して記すこともある)の処理と称し、信号レベルSsigについての処理をデータ相(D相と省略して記すこともある)の処理と称する。P相の処理後にD相の処理を行なう場合、D相の処理はリセットレベルSrstに信号成分Vsigを加えた信号レベルSsigについての処理となる。カウント動作有効期間Tenとしては、P相・D相とも比較出力が反転するまで計数する前半カウント方式、P相・D相とも比較出力が反転してから計数する後半カウント方式、P相・D相の何れか一方では比較出力が反転するまで計数するが他方では比較出力が反転してから計数する前後半カウント方式がある。又、それぞれにおいて、P相・D相のカウントモードを巧みに組み合わせることやP相処理開始時の初期値設定を制御することで、カラム内でCDS処理を行なうようにすることもできる。これら、カウント動作有効期間Tenをどうとるかや、AD変換部250内で差分処理(CDS処理)を行なうか否か等、本出願人は、参照信号比較型のAD変換方式を種々提案しており、それらも基本的には後述する実施形態で採用し得る。一例として、図2に、参照信号比較型のAD変換方式の動作タイミングチャートを示しておく。
何れの処理例においても、原理的には、電圧比較器に参照信号SLP_ADCを供給し、垂直信号線19を介して入力されたアナログの画素信号を参照信号SLP_ADCと比較する。カウント動作有効期間Tenに入るとクロック信号でのカウント(計数)を開始することによって、指定されているカウント動作有効期間Tenにおけるクロック数をカウントすることでAD変換を行なう。
参照信号比較型のAD変換を行なうため、本実施形態のカラム部26の各列のAD変換部250は、比較処理部322(COMP:電圧比較部、コンパレータ)、カウンタ制御信号生成部332(EN生成部)、計数処理部351を備える。本実施形態のカラム部26は、カウント動作期間制御部253(カウンタ制御信号生成部332)を比較部252(比較処理部322)と計数部254(計数処理部351)の間に配置している。好ましくは計数処理部351はアップカウントモードとダウンカウントモードを切替可能なもの(アップダウンカウンタ)にする。アップダウンカウンタを用いることにより、回路規模を大きくすることなく高フレームレート化を達成できる。各AD変換部250の比較処理部322の集合で比較部252が構成される。各AD変換部250のカウンタ制御信号生成部332の集合でカウント動作期間制御部253が構成される。各AD変換部250の計数処理部352の集合で計数部254が構成される。
比較部252(比較処理部322)は、参照信号生成部27(DA変換部270)で生成された参照信号SLP_ADCと選択行の単位画素3から垂直信号線19(H1,H2,…,Hh)を経由し得られるアナログの画素信号電圧Vxを比較する。比較処理部322は、参照信号SLP_ADCと画素信号電圧Vxが一致したとき比較パルスCo(コンパレート出力)を反転する。
カウント動作期間制御部253のカウンタ制御信号生成部332は、比較出力Coと通信・タイミング制御部20からの制御情報に基づきカウントイネーブル信号ENを生成して計数処理部351に供給し、計数処理部351のカウント動作期間を制御する。ここで、本構成の特徴点として、カウンタ制御信号生成部332には、カウント動作期間制御のオン・オフを制御するカラム停止信号CLMSTPn(詳細は後述する)が列別に入力される。画素データの水平転送が不要な非選択列のカウント動作期間制御機能が停止されることで消費電力の低減が図られる。
通信・タイミング制御部20から各AD変換部250の計数処理部351には、計数処理部351がP相・D相のカウント処理をダウンカウントモードで動作するのかアップカウントモードで動作するのかや、P相のカウント処理における初期値Diniの設定やリセット処理等、その他の制御情報を指示する制御信号CN5が入力されている。
比較処理部322の一方の入力端子(+)は、他の比較処理部322の入力端子(+)と共通に、参照信号生成部27で生成される参照信号SLP_ADCが入力される。比較処理部322の他方の入力端子(−)には、それぞれ対応する垂直列の垂直信号線19が接続され、画素アレイ部10からの画素信号電圧Vxが個々に入力される。
計数処理部351のクロック端CKには、他の計数処理部351のクロック端CKと共通に通信・タイミング制御部20からカウントクロックCKcnt1が入力される。計数処理部351は、カウント結果を保持するラッチ機能を有する。
個々のAD変換部250(詳しくは計数部254の計数処理部351)の出力側は水平転送部11と接続される。尚、いわゆるパイプライン水平転送を可能にするため、計数処理部351の後段に、計数処理部351の保持したカウント結果を保持するラッチを具備したメモリ装置としてのデータ記憶部を備える構成を採ることもできる。ラッチは、決められたタイミングで計数処理部351から出力されたカウントデータを保持・記憶する。パイプライン水平転送とは、AD変換部250でのカラム処理(AD変換やCDS処理)と画素データの水平転送を並行して行なう処理のことである。
例えば、図2に示した例では、カウンタ部254は、P相のカウント動作として、初期値“0”からダウンカウントを開始する。即ち、負の方向にカウント処理を開始する。電圧比較部252は、参照信号生成部27からの参照信号SLP_ADと垂直信号線19を介して入力される画素信号電圧Vxとを比較し、双方の電圧が同じになったときに、コンパレート出力をHレベルからLレベルへ反転させる。この結果を受けて、カウンタ部254は、コンパレート出力の反転とほぼ同時にカウント動作を停止し、その時点のカウント値(符号を加味して“−Drst”とする)を画素データとしてラッチ(保持・記憶)することでAD変換を完了する。通信・タイミング制御部20は、所定のダウンカウント期間を経過すると、データ保持制御パルスHLDCをアクティブHにする(t14)。これにより、参照信号生成部27は、参照信号SLP_ADの生成を停止し(t14)、初期電圧SLP_iniに戻る。P相の処理時は、画素信号電圧VxにおけるリセットレベルVrstを電圧比較部252で検知してカウンタ部254でカウント動作を行なっているので、単位画素3のリセットレベルVrstを読み出してリセットレベルVrstのAD変換を実施することになる。
続いての信号レベルSsigについてのAD変換期間であるデータ相(D相)の信号取得時には、リセットレベルVrstに加えて、単位画素3ごとの入射光量に応じた信号成分Vsigを読み出し、P相の読出しと同様の動作を行なう。即ち、先ず通信・タイミング制御部20は、カウントモード制御信号UDをハイレベルにしてカウンタ部254をアップカウントモードに設定する(t16)。またこのとき、単位画素3では、読出対象行Vnの垂直選択信号をアクティブHにしたままで転送信号をアクティブHにして垂直信号線19に信号レベルSsigを読み出す(t18〜t19)。垂直信号線19(H1,H2,…)上の信号レベルSsigが収束して安定となったら、通信・タイミング制御部20は、カウンタ部254におけるカウント動作開始と同時に参照信号SLP_ADが変化し始めるようにするべく、制御データCN4として、データ保持制御パルスHLDCを使用し、このデータ保持制御パルスHLDCをインアクティブLにする(t20)。これを受けて、参照信号生成部27は、電圧比較部252の一方の入力端子RAMPへの比較電圧である参照信号SLP_ADとして、初期電圧SLP_iniを始点としP相と同じ傾きを持った全体として鋸歯状(RAMP状)に時間変化させた階段状もしくは線形状の電圧波形を入力する。電圧比較部252は、この参照信号SLP_ADと画素アレイ部10から供給される垂直信号線19の画素信号電圧Vxとを比較する。電圧比較部252の入力端子RAMPへの参照信号SLP_ADの入力と同時に、電圧比較部252における比較時間を、参照信号生成部27から発せられる参照信号SLP_ADに同期して、行ごとに配置されたカウンタ部254で計測する。カウンタ部254は、D相のカウント動作として、P相の読出し及びAD変換時に取得された画素信号電圧VxのリセットレベルSrstのデジタル値Drst(ここでは負の値となっている)から、P相とは逆にアップカウントを開始する。即ち、正の方向にカウント処理を開始する。
電圧比較部252は、参照信号生成部27からの参照信号SLP_ADと垂直信号線19を介して入力される画素信号電圧Vxとを比較し、双方の電圧が同じになったときに、コンパレート出力をHレベルからLレベルへ反転させる(t22)。この結果を受けて、カウンタ部254は、コンパレート出力の反転とほぼ同時にカウント動作を停止し、その時点のカウント値を画素データとしてラッチ(保持・記憶)することでAD変換を完了する(t22)。電圧比較部252における比較処理によって得られる時間軸方向に大きさを持っているアクティブロー(L)のパルス信号の幅をカウントクロックCKcnt1でカウント(計数)することで、画素信号電圧Vxにおける信号レベルSsigに対応したカウント値を得る。所定のアップカウント期間を経過すると、単位画素3では、読出対象行Vnの垂直選択信号をインアクティブLにして画素信号の垂直信号線19への出力を禁止し、次の読出対象行Vn+1について、垂直選択信号をアクティブHにする(t26)。このとき、通信・タイミング制御部20は、次の読出対象行Vn+1についての処理に備える。例えば、カウントモード制御信号UDをローレベルにしてカウンタ部254をアッダウンカウントモードに設定する。このD相の処理時は、画素信号電圧Vxにおける信号レベルSsigを電圧比較部252で検知してカウント動作を行なっているので、単位画素3の信号成分Vsigを読み出して信号レベルSsigのAD変換を実施することになる。
ここで、信号レベルSsigは、リセットレベルSrstに信号成分Vsigを加えたレベルであるので、信号レベルSsigのAD変換結果のカウント値は、基本的には“Drst+Dsig”であるが、アップカウントの開始点を、リセットレベルSrstのAD変換結果である“−Drst”としているので、実際に保持されるカウント値は、“−Drst+(Dsig+Drst)=Dsig”となる。
つまり、本実施形態においては、カウンタ部254におけるカウント動作を、P相の処理時にはダウンカウント、D相の処理時にはアップカウントとしているので、カウンタ部254内で自動的に、リセットレベルSrstのAD変換結果であるカウント値“−Drst”と信号レベルSsigのAD変換結果であるカウント値“Drst+Dsig”との間での差分処理(減算処理)が自動的に行なわれ、この差分処理結果に応じたカウント値Dsigがカウンタ部254に保持される。この差分処理結果に応じたカウンタ部254に保持されるカウント値Dsigは信号成分Vsigに応じたものとなる。
以上のようにして、P相の処理時におけるダウンカウントとD相の処理時におけるアップカウントといった、2回の読出しとカウント処理によるカウンタ部254内での差分処理によって、単位画素3ごとのばらつきを含んだリセットレベルVrstを除去することができ、単位画素3ごとの入射光量に応じた信号成分VsigのみのAD変換結果を簡易な構成で取得することができる。よって、本実施形態のカラムAD回路25は、アナログの画素信号をデジタルの画素データに変換するデジタル変換部としてだけでなく、CDS(Correlated Double Sampling ;相関2重サンプリング)処理機能部としても動作することとなる。カウンタ部254の後段にデータ記憶部を備えれば、カウンタ部254の動作前に、通信・タイミング制御部20からのメモリ転送指示パルスに基づき、前行Hx−1のカウント結果をデータ記憶部に転送することができる。つまり、AD変換期間終了後、カウンタ部254内のデータをデータ記憶部へと退避し、カラムAD回路25は次の行Vx+1のAD変換を開始する。データ記憶部内のデータは、その裏で水平走査回路12により順に選択され、出力回路28を用いて読み出すことができる。
本実施形態では、計数部254(の計数処理部351)にてCDS処理を行なう基本構成とするが、これに限らず、リセットレベルSrstのP相データと信号レベルSsigのD相データを個別に出力部28側に転送し、AD変換部250の後段のデジタル演算部404でCDS処理を行なってもよい。
水平転送部11や垂直走査部14等の駆動制御部7の各要素は、画素アレイ部10とともに、半導体集積回路製造技術と同様の技術を用いて単結晶シリコン等の半導体領域に一体的に形成されたいわゆる1チップもの(同一の半導体基板上に設けられているもの)として、本実施形態の固体撮像装置1が構成される。固体撮像装置1は、このように各部が半導体領域に一体的に形成された1チップとして形成された形態であってもよいし、図示を割愛するが、画素アレイ部10、駆動制御部7、カラム部26等の各種の信号処理部の他に、撮影レンズ、光学ローパスフィルタ、或いは赤外光カットフィルタ等の光学系をも含む状態で、これらを纏めてパッケージングされた撮像機能を有するモジュール状の形態としてもよい。
[固体撮像装置の基本動作]
図3は、AD変換処理とCDS処理に着目した固体撮像装置1の簡易的な回路構成図である。カウント動作期間制御部253は割愛して示している。
単位画素3は、電荷生成部32の他に、4個のトランジスタを画素信号生成部5を構成する基本素子として備える。トランジスタとして、読出選択用トランジスタ34(転送部を構成する)、リセットトランジスタ36、垂直選択用トランジスタ40、増幅用トランジスタ42)が存在している。転送部を構成する読出選択用トランジスタ34は、転送線55(転送制御線)に転送駆動バッファBF1から供給される転送信号TRで駆動される。初期化部を構成するリセットトランジスタ36は、リセット線56(リセット制御線)にリセット駆動バッファBF2から供給されるリセット信号RSで駆動される。垂直選択用トランジスタ40は、垂直選択線52(選択制御線)に行選択駆動バッファBF3から供給される垂直選択信号VSELで駆動される。
電荷生成部32は、フォトダイオード等の受光素子で構成される検知部の一例である。電荷生成部32は、受光素子のアノードが低電位側の基準電位Vssに接続され、カソード側が読出選択用トランジスタ34のソースに接続されている。基準電位Vssは接地電位GNDとしてもよい。読出選択用トランジスタ34(転送ゲート)は、ドレインがリセットトランジスタ36とフローティングディフュージョン38(蓄積部の一例)と増幅用トランジスタ42とが接続される接続ノードに接続される。リセットトランジスタ36は、ソースがフローティングディフュージョン38に、ドレインがリセット電源Vrd(通常は電源Vddと共通にする)にそれぞれ接続される。電荷生成部32にて生成され保持されている電荷は読出選択用トランジスタ34をオンさせることで画素信号生成部5(詳しくはフローティングディフュージョン38)側に読み出され、その分だけ電荷生成部32の保持電荷量が減る。つまり、ここで示している単位画素3は破壊読出しの画素構成となっている。
垂直選択用トランジスタ40は、一例として、ドレインが増幅用トランジスタ42のソースに、ソースが画素線51にそれぞれ接続され、ゲート(特に垂直選択ゲートSELVという)が垂直選択線52に接続される。増幅用トランジスタ42は、ゲートがフローティングディフュージョン38に接続され、ドレインが電源Vddに接続され、ソースは垂直選択用トランジスタ40を介して画素線51に接続され、更に画素線51が垂直信号線19に接続される。他の接続例として、垂直選択用トランジスタ40は、ドレインを電源Vddに接続し、ソースを増幅用トランジスタ42のドレインに接続し、増幅用トランジスタ42のソースを画素線51に接続してもよい。
垂直信号線19は、一端がカラム部26側に延在するとともに、その経路において、読出電流源部24が接続されている。動作電流供給部24の各列の電流源240は、垂直列に対して負荷MOSトランジスタを有し、各列共通に使用される基準電流源部248と負荷MOSトランジスタとの間でゲート同士が接続されカレントミラー回路を構成し、垂直信号線19に対し定電流源242として機能するようになっている。そして、増幅用トランジスタ42との間で、略一定の動作電流(読出電流)が供給されるソースフォロワ構成が採られる。
参照信号生成部27は、DA変換部270と抵抗部340とを有する。図示しないが、DA変換部270は、定電流源の組合せで構成されている電流源部、カウンタ部、オフセット生成部、電流源制御部、規定電流I_0を設定する基準電流源部を備え、電流出力型のDA変換回路となっている。電流源部の電流出力端には、抵抗値R_340の抵抗部340が電流電圧変換部として接続されている。電流源部、電流源制御部、抵抗部340で、電流電圧変換部が構成され、電流源部と抵抗部340との接続点の発生する電圧が参照信号SLP_ADCとして利用される。
各カラムの垂直信号線19は、比較処理部322の一方の端子(この例では反転入力端)に接続されている。これによって、垂直信号線19を介して、画素信号電圧Vxがカラム部26のAD変換部250に供給される。AD変換部250では、単位画素3から垂直信号線19に読み出した画素信号電圧Vxを、AD変換部250の比較処理部322で参照信号SLP_ADCと比較する。そして、図示を割愛したカウンタ制御信号生成部332が計数処理部351をカウントイネーブル信号ENに基づき動作させ、そのカウント動作と1対1の対応をとりながらを参照信号電位を変化させ、垂直信号線19の画素信号電圧Vxをデジタルデータに変換する。
尚、単位画素3としては、このような4個のトランジスタで画素信号生成部5を構成することに限られず、垂直選択用トランジスタ40を省略し、増幅用トランジスタ42を垂直選択用トランジスタ40として兼用する3トランジスタ構成や、増幅用トランジスタ42を複数の単位画素間で共有する構成等であってもよい。
<ブルーミング防止シャッタ>
[ブルーミング現象について]
図4は、ブルーミング現象を説明する図である。ここで、図4(A)は、本実施形態のブルーミング対策を適用しない場合(以下では「通常駆動の場合」とも称する)の画素駆動タイミング例であり、図4(B)は入射光量が弱いときのポテンシャル変化を説明する図であり、図4(C)は、入射光量が強いときのポテンシャル変化を説明する図である。P1(D)はこれらの場合の蓄積時間(露光時間)と電荷生成部32に蓄積される電荷量の関係を示す図である。図4(E)は、周りの画素に電荷が溢れ出すブルーミング現象の一例を示す図である。
一例として、図4(A)では、図V2に示した4TR構成(画素共有なし)の場合で示す。この場合の通常駆動では、図4(A)に示すように、期間T1で電荷生成部32及びフローティングディフュージョン38を所定電圧にリセットし、期間T2で受光した光を信号電荷(この例では電子)に光電変換し、電荷生成部32に蓄積する。期間T2の後半部分の期間T4でフローティングディフュージョン38をリセットし、このときのフローティングディフュージョン38の電圧をリセットレベルとして読み出し、所定時間後の期間T3で読出選択用トランジスタ34のゲートに転送パルスTR(のアクティブレベル:この例ではハイレベル)を供給して電荷生成部32に蓄積された信号電荷をフローティングディフュージョン38に転送し、このときのフローティングディフュージョン38の電圧を期間T5で信号レベルとして読み出す。
この場合において、規定の露光時間では電荷生成部32が飽和しない程度の入射光量のとき(暗時:入射光が「弱いとき」)には、図4(B)に示すように、電荷生成部32に蓄積された信号電荷が露光途中で電荷生成部32の蓄積可能量を越えることはなく、全ての信号電荷がフローティングディフュージョン38に転送される。フローティングディフュージョン38の電圧を期間T5で信号レベルとして読み出すと、図4(D)に実線で示すように、飽和レベルに達していない信号を読み出すことになる。
一方、規定の露光時間で電荷生成部32が飽和してしまう程の入射光量のとき(明時:入射光が「強いとき」)には、図4(C)に示すように、電荷生成部32に蓄積される信号電荷が露光途中で溢れてしまい、その一部が隣接画素に溢れ出す。フローティングディフュージョン38の電圧を期間T5で信号レベルとして読み出すと、図4(D)に一点鎖線で示すように、飽和レベルに達した状態の信号を読み出すことになる。
図4(E)に示すように、イメージセンサに設定された蓄積時間で飽和する画素より明るい画素は、信号電荷が飽和信号レベルを超えて、周りの画素にあふれ出すブルーミングという現象が起きる。ブルーミングは、白飛びする領域の拡大や、偽色等の画質の劣化を引き起こす。尚、図4(E)において、Rは赤色画素、Gは緑色画素、Bは青色画素である。
[ブルーミング現象の対策原理]
図5〜図6は、ブルーミング現象の対策原理を説明する図である。前述のブルーミング現象を回避するため、転送ゲート(読出選択用トランジスタ34)に中間電圧を用いた電子シャッタを適用する。通常のセンサは転送ゲート(読出選択用トランジスタ34)をオン/オフさせるための2値電圧の内のオンさせる電圧を与えた電子シャッタで、フォトダイオード等の電荷生成部32の電荷は理想的には全て画素信号生成部5側(例えばフローティングディフュージョン38領域)に転送される(「完全転送」と称する)。一方、図5(A)に示すように、転送ゲートに、転送ゲートをオン/オフするための2値電圧の間の電圧(ブルーミング防止制御電圧、或いはBM制御電圧と称する)を与え、このBM制御電圧を与えた電子シャッタ(ブルーミング防止シャッタ或いはBMシャッタと称する)によって、図5(B)に示すように、当該BMシャッタ動作後も電荷生成部32内に所望の電荷を残すことができる。
両図から明らかなように、BM制御電圧Vbmの値によって、図5(A)に示すように、電荷生成部32に蓄積可能な電荷量が異なり、BM制御電圧Vbmが高いほど蓄積電荷量は多く、BM制御電圧Vbmが低いほど蓄積電荷量は少ない。一方、BMシャッタにより電荷をフローティングディフュージョン38に吐き出した分だけ電荷生成部32がその後の露光によって飽和してしまうまでに余裕を持たせることができる。その後、引き続き露光を継続し最後に通常のオン電圧を転送ゲートに供給して完全転送を行ない信号を読み出す。理想的な信号に対して、過剰な電荷をBMシャッタにより減らすことにより、ブルーミング量を減らした高画質センサが実現できる。BM制御電圧を設定してシャッタ動作を行ない、飽和する画素より明るい画素の余分な電荷を引き抜き、ブルーミングを回避するのである。
例えば、図6(A)は、入射光が弱く蓄積時間Tsでは飽和電荷量にHsに達しない場合を示す。この場合、BMシャッタを掛けるときには、電荷生成部32に蓄積される信号電荷量は、BM制御電圧Vbmの印加による転送ゲートのポテンシャルを超えるまでには達せず、生成・蓄積された電荷がフローティングディフュージョン38に吐き出される(転送されることはない。この後、引き続き露光を行なうことで、BMシャッタ後は、引き続き、信号電荷の蓄積が継続される。最後に通常のシャッタ(完全転送)動作を行なうことで信号を読み出す。こうすることで、暗時の信号を適正に読み出すことができる。
図6(B)は、入射光が強く蓄積時間Tsでは飽和電荷量にHsに達する程度に電荷生成部32に蓄積される(蓄積された)信号電荷数が多いけれども、その途中でBMシャッタを掛けるときには未だ飽和レベルに達していない程度である場合を示す。この場合、BMシャッタを掛けると、電荷生成部32に蓄積される信号電荷の一部がBM制御電圧Vbmの印加による転送ゲートのポテンシャルを超えてフローティングディフュージョン38に吐き出され(転送され)、BM制御電圧Vbmに対応する分が電荷生成部32に残る。この後、引き続き露光を行なうことで、BMシャッタ後は、BM制御電圧Vbmに対応する分から、信号電荷の蓄積が継続される。最後に通常のシャッタ(完全転送)動作を行なうことで信号を読み出す。こうすることで、理想的な信号に対して、過剰な電荷をBMシャッタにより減らすことができ、ブルーミング量を減らした高画質センサが実現できる。
図6(C)は、入射光が非常に強く電荷生成部32に蓄積される(蓄積された)信号電荷数が非常に多く、BMシャッタを掛けるときには既に飽和レベルに達してしまう程度である場合を示す。この場合、BMシャッタを掛ける前に、電荷生成部32に蓄積される信号電荷が飽和レベルを越え、周辺画素に溢れ出し(オーバーフローし)、その後に、図6(B)に示した動作に移行する。この場合でも、当該BMシャッタを掛けない場合より、隣接画素に溢れ出す電荷量は少なくなるので、ブルーミングが抑制される。
図6(D)は、図6(C)におけるBMシャッタ前のオーバーフローを防止する態様である。電子シャッタの後から図6(C)のBMシャッタ時点までの間継続的に転送ゲートにBM制御電圧Vbmを印加し続ける。つまり、電子シャッタの後継続的に図6(C)におけるBMシャッタ時点までBMシャッタを掛け続ける。こうすることで、図6(C)のBMシャッタを掛ける前に、電荷生成部32に蓄積される信号電荷が飽和レベルを越えるような状態になるケースでは、飽和電荷量Hsに達する以前に、電荷をフローティングディフュージョン38に吐き出すことができ、周辺画素に溢れ出すことはない。
以上に説明したように、本実施形態のブルーミング対策によれば、低照度では信号の劣化なく十分な露光時間を経て完全転送で読み出すことができる。一方、高照度ではBM制御電圧Vbmに対応する転送ゲートのポテンシャルを超えた余剰分を画素信号生成部5側(フローティングディフュージョン38)に吐き捨てることで、ブルーミング現象を抑制した高画質の画像を作成することができる。
BMシャッタによってフローティングディフュージョン38に転送された信号電荷は、そのままにしておいてもよいしリセット動作により捨ててもよい。更には、リセット動作を行なうか否かに拘わらず、信号として読み出してもよい。後者の場合、このときの信号を保持しておき、ダイナミックレンジの拡大処理に利用する。
入射光が極めて強い場合にはBM制御電圧Vbmによって吐き出した電荷でフローティングディフュージョン38が一杯になり、フローティングディフュージョン38でのオーバーフロー現象が生じることが懸念される。その対策としては、リセット動作を行なうことにより、フローティングディフュージョン38に溜まった不要電荷をリセット電源Vrd側に掃き捨てるのがよい。このリセット動作はBMシャッタごとである必要はなく、適当なタイミングで行なえば十分である。或いは、リセットトランジスタ36としてディプレッション構造のものを使用すると、リセットトランジスタ36がオフ状態(非選択時)においてもリーク電流が流れ得るので、その特質を利用して、フローティングディフュージョン38がオーバーフローする前に、自然と、フローティングディフュージョン38に溜まった不要電荷をリセット電源Vrdに掃き捨てることができる。このディプレッション構造のリセットトランジスタ36の特質を利用して不要電荷をリセット電源Vrd側へ排出する場合、BM制御電圧VbmがHレベルを規定する電圧に近いと、不要電荷量の増加が早くなり、リセットトランジスタ36による不要電荷の排出機能が間に合わずフローティングディフュージョン38をオーバーフローさせてしまうことも懸念される。よって、確実に、フローティングディフュージョン38をオーバーフローさせずに不要電荷をリセット電源Vrd側へ排出するには、BM制御電圧VbmはHレベルを規定する電圧よりもある程度低いことが望ましい。後述するBMシャッタのタイミング及びBM制御電圧Vbmの設定条件1)及び2)を満たす場合は、この条件がクリアされる。
<BMシャッタのタイミング及び制御電圧>
[基本設定:BMシャッタごとのBM制御電圧]
図7〜図9は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧Vbmの設定条件の基本を説明する図である。この基本設定は、BMシャッタごとに最適なBM制御電圧Vbmを設定する手法である。
以下では、前提として、固体撮像装置1は、蓄積時間Tsで飽和電荷量Hsに達すると定義する。飽和電荷量Hsは、ウェハーや画面内バラつきや中間電圧のバラつき等を考慮したマージンを確保したレベルに設定することが望ましい。通常読出し用やブルーミング抑制用の中間シャッタ等の転送ゲートに供給する駆動信号TRGをアクティブとすることをシャッタ動作と称する。特にブルーミング防止に関するシャッタ動作をブルーミング防止シャッタと称する。そして、通常読出し用やブルーミング抑制用の中間シャッタ等の合計のシャッタ動作回数をNとする。読出選択用トランジスタ34を転送ゲートと称する。
ここで、ブルーミング対策電圧の一例であるBM制御電圧Vbmは、通常の2値駆動におけるHレベルとLレベルとを除く範囲であればよく、原理的には、BM制御電圧Vbmとしては、Hレベルを規定することになる電圧Vcc_HとLレベルを規定することになる電圧Vcc_Lとを除いた電圧レベルであればどのような値であってもよい。過剰入射時の電荷の溢れを自身のフローティングディフュージョン38側に転送可能な電圧がBM制御電圧Vbm(ブルーミング対策電圧)であるから、本来は、インアクティブレベル(Lレベル)を規定する低電圧よりもアクティブレベル(Hレベル)側の電圧であればよく、Hレベルを規定する電圧であっても差し支えないのであるが、Hレベルとすることは得策ではなく、本実施形態では、ブルーミング対策電圧として、Hレベルを規定する電圧は使用しない。
即ち、先ず、Lレベルを規定する電圧Vcc_Lに過度に近いとブルーミング対策効果が薄れるし、またHレベルを規定する電圧Vcc_Hに過度に近いと読出選択用トランジスタ34(転送ゲート)を常時オンさせている状態に極めて近くなり、たとえリセットトランジスタ36としてディプレッション構造のものを使用したとしても不要電荷の排出機能が不十分となりフローティングディフュージョン38をオーバーフローさせてしまうことも懸念される。
例えば、信号電荷を電圧信号に変換する際の変換効率を上げるためには、フローティングディフュージョン38の容量(寄生容量含む)を下げることが必要であり、そのためにフローティングディフュージョン38はオーバーフローし易くなる。このとき、ディプレッション構造のリセットトランジスタ36を介したリセット電源Vrdへの排出能力不足があるとオーバーフローし易くなるのである。
ブルーミング対策である点を加味すれば、BM制御電圧Vbmの最適な範囲は、電荷生成部32から溢れ出す不要電荷成分がフローティングディフュージョン38側に流れ易くし、かつ露光量が多い場合でも電荷生成部32から溢れ出す不要電荷成分がフローティングディフュージョン38をオーバーフローさせない程度であればよい。リセットトランジスタ36を常時オンさせたときの前述の信頼性・暗電流の問題等をも加味すれば、電圧Vcc_Hよりは低電圧であり、かつ電圧Vcc_Lよりも高電圧であることが望ましい。更に詳しくは以下の通りである。
先ず、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧Vbmは、以下に示す設定条件を考慮するのがよい。
1)BMシャッタ時における「飽和電荷量に対応する電荷量」(詳細は後述する)を電荷生成部32が保持可能な電圧であるのがよい。
2)最後の完全転送時に信号を読み出すときには飽和レベルを読み出すことができるように、最後のBMシャッタのタイミングを設定するのがよい。
設定条件1)を満たすには、通常の電子シャッタから通常の読出し(完全転送)までの露光期間中に飽和レベルに達する光量が入射している条件下での各タイミングにおける蓄積電荷を電荷生成部32に保持できる電圧に設定することで実現される。詳しくは、蓄積時間と蓄積電荷量に線形関係があり、蓄積時間Tsで飽和電荷量Hsに達するとしたとき、図7に示すように、当該特性を示す直線Lsから、BMシャッタ用のBM制御電圧Vbmを印加するタイミングにおける電荷生成部32に保持すべき電荷量を「飽和電荷量に対応する電荷量」と規定する。以下では「飽和電荷量に対応する電荷量」をブルーミング防止電荷量或いはBM電荷量とも称する。「飽和電荷量に対応する電荷量」(BM電荷量Qbm)を電荷生成部32が保持可能なBM制御電圧Vbmは、蓄積時間及び飽和信号量を考慮したとき、センサの理想的な出力に影響を与えない電圧である。そこで、BM電荷量Qbmを保持可能な印加電圧を、図5(B)に示したような印加電圧(BM制御電圧Vbm)と電荷生成部32の保持電荷量の関係から決定する。尚、このようにして決定した「飽和電荷量に対応する電荷量」を与える最適な電圧値に対して、BM制御電圧Vbmが完全同一のであることに限らず、多少(例えば数%程度)の誤差があてもよい。
更には、誤差に関わらず、仮に、BM制御電圧VbmがBM電荷量Qbmを保持可能な電圧よりも小さいときには、飽和しないレベルの入射光のときにも電荷生成部32に発生した電荷の一部がBMシャッタ時にフローティングディフュージョン38に吐き出されるため、完全転送時に読み出した信号レベルが不適正になる。つまり、BM制御電圧VbmがBM電荷量Qbmを保持可能な電圧よりも小さいときには、センサの理想的な出力に影響を与えてしまう。逆に、BM制御電圧VbmがBM電荷量Qbmを保持可能な電圧よりも少し大きいときには、BMシャッタ時にはフローティングディフュージョン38に吐き出されるまでに若干の余裕がある。又、設定条件1)を満たす場合には自動的に設定条件2)は満たされる。何故なら、飽和するレベルの入射光の場合、蓄積時間に対する蓄積電荷量の線形関係を示す直線の傾きは、蓄積時間Tsで飽和電荷量Hsに達するとしたときの直線Lsの傾きよりも必ず大きいからである。
以上の説明は、蓄積時間と蓄積電荷量に線形関係があるとしたときであるが、線形関係にない場合であっても、その特性曲線から、BMシャッタ時における「飽和電荷量に対応する電荷量」を求めることができる。そして、この場合も、BMシャッタ時に「飽和電荷量に対応する電荷量」を電荷生成部32が保持可能な電圧を転送ゲートの制御電圧とすればよい。
以上を踏まえると、BMシャッタ時に「飽和電荷量に対応する電荷量」或いはこれよりも少し多い電荷量を電荷生成部32が保持可能な電圧を転送ゲートの制御電圧(つまりBM制御電圧Vbm)とすればよい。
BMシャッタを掛ける回数及びタイミングはブルーミング現象に対する耐量から規定すればよい。例えば、1回のBMシャッタで飽和電荷量Hsに対して例えば約2倍の耐量を持つようにするには、図8(A)に示すように、Ts/2のタイミングでは飽和しないように、Ts/2のタイミングでBMシャッタを掛ければよい。ブルーミング量を低減できるし、完全転送時には飽和レベルを読み出すことができる。図8(B)に示すように、Ts/2よりも遅くにBMシャッタを掛ける場合、ブルーミング耐量は約Ts/Tbm倍(<2倍)になる。逆に、図8(C)に示すように、Ts/2よりも早くにBMシャッタを掛ける場合は、一見すると、ブルーミング耐量が約Ts/Tbm倍(>2倍)になるように思えるが、BMシャッタ後に発生するブルーミング量が多く実態としてはTs/Tbm倍の効果は得られない。以上を踏まえると、1回のBMシャッタは、Ts/2のタイミングに行なうことで、飽和電荷量Hsに対して約2倍の耐量を持つようにするのが最適と云える。
更に又、以上のことから、n×Ts/N(nは1以上“N−1”までの正の整数)のタイミングごとにBMシャッタを掛けると、約N倍の耐量を持つことができると云うことを導くことができる。つまり、BMシャッタは複数回行なう(それに伴ってBM制御電圧Vbmは複数種類用意する)方が、ブルーミング量低減の効果は高い。Ts/N時間おきにN−1回(N≧2)のBMシャッタを掛ける。n番目のBMシャッタ時には、その時点で電荷生成部32に保持可能なBM電荷量Qbmが、n×Hs/Nとなるように、BM制御電圧Vbmを設定する。例えば、N=2のとき、Ts/2時間おきに電荷生成部32内の電荷がHs/2になるようなBMシャッタを行なう。N=4のときには、Ts/4時間おきに電荷生成部32内の電荷がHs/4、2×Hs/4、3×Hs/4になるようなBMシャッタを行なう。
例えば、図9は、3回のBMシャッタを行なう場合を示す。複数回のBMシャッタにより、図9(A)に示すように、電荷生成部32内の保持可能な電荷量は更に減り、その結果として、ブルーミング量を減らすことができる。一方、図9(B)に示すように、元々、飽和して一定値になるはずの画素であったため、読出し時の電荷生成部32内の電荷量はBMシャッタを入れない場合と同じとなり、イメージセンサの出力に影響を与えない。このように、出力に影響を与えることなくブルーミング量を減らした高画質化を実現できる。
[変形例:共通のBM制御電圧]
図10〜図11は、BMシャッタのタイミング及びBM制御電圧Vbmの設定条件の変形例を説明する図である。この変形設定は、BMシャッタを複数回行なう場合に、各回のBMシャッタのBM制御電圧Vbmを同一(同じ電圧値)にする手法である。各回のBM制御電圧Vbmについて、「同じ電圧値」とは、電圧値が完全同一の場合だけを云うのではなく、数%程度の多少の誤差が合ってもよい。
BMシャッタを複数回行なう場合に、それぞれについて最適なBM制御電圧Vbmを用意することは、その分、電圧設定回路が必要になるため、チップ面積や消費電力の弊害が出てくる。その対策として、1種類のBM制御電圧Vbmを使用する。
先ず、図8(C)に示したことから理解されるように、Ts/2よりも早くにBMシャッタを掛けることで、その時点ではブルーミング耐量が約Ts/Tbm倍になる。但し、そのままでは、BMシャッタ後に発生するブルーミング量が大きくTs/Tbm倍の効果は得られない。これを解消するには、当該BMシャッタ後に更にBMシャッタを掛ければよい。この繰り返しにより複数回のBMシャッタを掛けることになる。ここで、各回のBMシャッタ時のBM制御電圧Vbmは、最終回のBMシャッタにおける「飽和電荷量に対応する電荷量」(BM電荷量Qbm)を電荷生成部32が保持可能な電圧とする。
最終回のBMシャッタをどのタイミングにするのがよいか(換言するとBM制御電圧Vbmの設定値を如何様にするのがよいか)について検討する。BMシャッタを複数回にする場合、等間隔でBMシャッタを入れてもよいが、BMシャッタ後は電荷生成部32に電荷が残っているため、完全シャッタ後と比べ、早く飽和に達することになる。よって、電子シャッタ後から1回目のBMシャッタまでの時間Tbm_1と、それ以降のBMシャッタの時間間隔Tbm_xとを同じにするのは好ましくなく、「Tbm_1<Tbm_x」であるのがよい。ここで、xは“2”以上“N−1”の正の整数であり、Tbm_xは“x−1”回目のBMシャッタとx回目のBMシャッタとの時間間隔である。
BMシャッタの総回数を少なくする上ではBM電荷量Qbmが少ない方がよい。このことは、最後のBMシャッタのタイミングをTs/2よりも早くにすることを意味する。しかしながらこの場合、図8(C)に示したことから理解されるように、最後のBMシャッタ後に発生するブルーミング量が大きくなる。よって、全体的なバランスの点では、1回のBMシャッタのときと同様に、Ts/2を最後のBMシャッタのタイミングにするのが好適と云える。但し、BMシャッタの回数を多少増やしてもよい場合には、最後のBMシャッタのタイミングをTs/2よりも遅くして、BM電荷量QbmをHs/2よりも多くしてもよい。この場合、最後のBMシャッタから完全転送までの時間を短くできるので、ブルーミング量を少なくできる利点がある。
以上の点を一般化して図示すると図10に示すようになる。図中において、電子シャッタ後に最初にBM電荷量Qbmに達するまでの時間をTx(=Tbm_1)とし、その後に飽和に達するまでの時間をα・Txとする。したがって、(1+α)・Tx(=Tbm_1)の時点で1回目のBMシャッタを掛け、以下、α・Tx(=Tbm_x)ごとにM(=N−2)回のBMシャッタを掛ける。この場合、BM電荷量Qbmは、1回目のBMシャッタまでの直線からはHs/(1+α)で表すことができ、又、直線Lsからは{(1+α)+M・α}・Tx・Hs/Tsで表すことができる。これより、(1+α)・{(1+α)+M・α}=Ts/Txが導かれる。
例えば、BM制御電圧Vbmとしては、飽和電荷量の約半分を電荷生成部32に残す電圧を設定する。BMシャッタの本数が1本の場合、蓄積時間の中心にBMシャッタを設定する。そして、BMシャッタを追加する場合、最初のBMシャッタまでの期間の半分のシャッタ期間を確保するようなBMシャッタを追加した方がよい。
例えば、図11(A)は、N=3(M=1)の場合、つまり、BMシャッタ(ブルーミング対策シャッタ)を2本入れた場合である。図11(B)は、N=4(M=2)の場合、つまり、BMシャッタ(ブルーミング対策シャッタ)を3本入れた場合である。飽和電荷量の約半分を電荷生成部32に残す電圧をBM制御電圧Vbmとして設定するので、Hs/(1+α)=Hs/2より、α=1である。電子シャッタから1回目のBMシャッタまでは2・Txであり、1回目と2回目(図11(A)及び図11(B)のとき)及び2回目と3回目(図11(B)のとき)のBMシャッタ間隔はTxであり、1回目と2回目や2回目と3回目の間には、最初のBMシャッタまでの期間の半分のシャッタ期間が確保されていることが分かる。
<垂直走査部>
[第1例]
図12は、垂直走査部14の第1例を示す図である。第1例は、図1に示した固体撮像装置1(CMOSイメージセンサ)が、画素アレイ部10の各単位画素3を画素行毎に順次走査して信号のリセットを行なうローリングシャッタ(フォーカルプレーンシャッタ)撮像に対応している。具体的には、第1例の垂直走査部14は、行選択回路512、先行選択回路513、論理回路514、ドライバ回路515を有する。行選択回路512、先行選択回路513、論理回路514が垂直アドレス設定部14aと対応し、ドライバ回路515が垂直駆動部14bと対応する。
行選択回路512は、第1駆動部に相当し、シフトレジスタ或いはアドレスデコーダ等によって構成され、通信・タイミング制御部20による制御の下に、転送パルスTR、リセットパルスRS及び垂直選択信号VSEL等の画素駆動パルスを適宜発生することにより、画素アレイ部10の各単位画素3を電子シャッタ行と読出し行それぞれについて行単位で垂直方向(上下方向)に走査しつつ選択し、電子シャッタ行に対してはその行の単位画素3の信号掃き捨てを行なうための電子シャッタ動作を行なうとともに、読出し行に対してはその行の単位画素3の信号読み出しを行なうための読出し動作を行なう。
ここでは、図示を省略するが、行選択回路512は、単位画素3を行単位で順に選択走査しつつ、読出し行の各単位画素3の信号を読み出す読出し動作を行なうための読出し走査系と、当該読出し走査系による読出し走査よりもシャッタ速度に対応した時間分だけ先行して同じ行(電子シャッタ行)に対して電子シャッタ動作を行なうための電子シャッタ走査系とを有する構成となっている。電子シャッタ走査系による電子シャッタ動作によって電荷生成部32の不要な電荷がリセットされたタイミングから、読出し走査系による読出し動作によって単位画素3の信号が読み出されるタイミングまでの期間が、単位画素3における信号電荷の蓄積期間(第1露光時間)となる。即ち、電子シャッタ動作とは、電荷生成部32に蓄積された信号電荷のリセット(掃き捨て)を行ない、そのリセット後から新たに信号電荷の蓄積を開始する動作である。
先行選択回路513は、第2駆動部に相当し、複数の行選択回路、例えば2つの行選択回路513A及び行選択回路513Bによって構成され、行選択回路512が選択走査する読出し行に先行して等間隔に複数行(本例では、2行)を選択走査する。行選択回路513A及び行選択回路513Bは、シフトレジスタ或いはアドレスデコーダ等によって構成され、通信・タイミング制御部20による制御の下に、行選択回路512の選択走査に同期して、転送パルスTRを適宜発生することにより、行選択回路512によって選択走査される読出し行に先行して等間隔に2つの行を選択走査する。この選択走査では、転送パルスTRに基づいて、電荷生成部32に蓄積された信号電荷をフローティングディフュージョン38に転送する動作が行なわれる。
論理回路514は、通信・タイミング制御部20による制御の下に、行選択回路512及び先行選択回路513の2つの行選択回路513A及び行選択回路513Bからそれぞれ行選択のために出力される転送パルスTR、リセットパルスRS及び垂直選択信号VSELを、ドライバ回路515を通して画素アレイ部10の各制御線に供給するとともに、転送パルスTRの電圧値を選択するための信号をドライバ回路515に与える。
ドライバ回路515は、行選択回路512による選択走査に同期して、単位画素3の各トランジスタ(読出選択用トランジスタ34、リセットトランジスタ36、垂直選択用トランジスタ40)をオン/オフするための電圧の転送パルスTR、リセットパルスRS及び垂直選択信号VSELを単位画素3に供給する。更には、ドライバ回路515は、行選択回路513A及び行選択回路513Bによる選択走査に同期して、読出選択用トランジスタ34をオン/オフするための電圧に対して中間的な電圧(中間電圧とも記す)の転送パルスTRを単位画素3に供給する。即ち、ドライバ回路515は、第1供給電圧制御部、第2供給電圧制御部、及び、第3供給電圧制御部としての機能を持つ。ドライバ回路515には、転送駆動バッファBF1、リセット駆動バッファBF2、行選択駆動バッファBF3が設けられる。
[第2例]
図13は、垂直走査部14の第2例を示す図である。第2例は、図1に示した固体撮像装置1(CMOSイメージセンサ)が、画素アレイ部10の全単位画素3に対して同一のタイミングで露光を行なうグローバルシャッタ(全画素一括の電子シャッタ)撮像に対応している。グローバルシャッタでは、ローリングシャッタ(垂直走査による電荷掃き出し)によるアーチファクトが発生しない。具体的には、第2例の垂直走査部14は、図12の先行選択回路513に代えて、複数行を同時に選択する複数行同時選択回路551を備えている。更に、図示しないが、グローバルシャッタに対応するために、固体撮像装置1の光学上の前段にメカニカルシャッタ(以下、「メカシャッタ」と略称する)を備えることになる。それ以外の構成は、基本的に、第1例の場合と同様である。このような第2例においても、BM制御電圧Vbmを設定してBMシャッタを掛けることにより、理想的な信号に対して過剰な電荷を減らすことができ、ブルーミング量を減らした高画質センサが実現できる。
[第3例]
図14は、垂直走査部14の第3例を示す図である。第3例の垂直走査部14は、通常の行選択を行なう行選択回路512に加えて、図12に示す先行選択回路513と図13に示す複数行同時選択回路551とを備えた構成となっている。それ以外の構成は、基本的に、第1例と同じである。このように、先行選択回路513と複数行同時選択回路551とを併せ持つ構成を採ることにより、フォーカルプレーンシャッタ対応の駆動と、グローバルシャッタ対応の駆動とを切り換えて実行することが可能となる。当然のことながら、このような第3例においても、BM制御電圧Vbmを設定してBMシャッタを掛けることにより、理想的な信号に対して過剰な電荷を減らすことができ、ブルーミング量を減らした高画質センサが実現できる。
<画素駆動回路>
[第1例:3値+共有なし]
図15は、転送パルスTRをブルーミング防止中間電圧Vbmの駆動も可能にするための転送駆動バッファBF1の構成例を説明する図である。参考のため、それぞれ通常の2値駆動に対応した画素リセットパルスRS用のリセット駆動バッファBF2及び垂直選択パルスVSEL用の行選択駆動バッファBF3について図15(A)及び図15(B)に示している。図15(C)が転送駆動バッファBF1の構成例であり、図15(D)は転送駆動バッファBF1の動作を説明する真理値表である。第1例は、画素共有構造をとらない場合の構成例である。
図示を割愛するが、転送駆動バッファBF1、リセット駆動バッファBF2、及び、行選択駆動バッファBF3には、固体撮像装置1の外部に設けられ、その出力インピーダンスが十分に小さな電源回路から、正電圧側の電圧Vcc_H、ブルーミング防止用の中間電圧(BM制御電圧Vbm)、及び、負電圧側の電圧Vcc_Lと云った3種類の電圧と、基準の接地電圧(グランド=0V)とが供給されるようになっている。通常、電圧Vcc_Hは単位画素3側の電源電圧Vrd及び電源電圧Vdd(例えば3V程度)と等しくし、電圧Vcc_Lは基準電圧Vss(例えば−1V程度)と等しくする。2値出力との関係においては、電圧Vcc_HがHレベルに、接地電圧GND がLレベルに対応する。
図15(A)に示すように、リセット駆動バッファBF2は、垂直アドレス設定部14aで生成されるリセット信号φRSを論理反転するインバータ330と出力バッファ348とを有する。出力バッファ348には、Hレベルを規定する電圧Vcc_Hと、Lレベルを規定する接地電圧GND が供給される。出力バッファ348は、一例として、pチャネル型のトランジスタ(p型トランジスタ)348Hと、nチャネル型のトランジスタ(n型トランジスタ)348Lとを、電圧Vcc_Hと接地電圧GND との間に直列に配置した構成となっている。p型トランジスタ348Hのソースは電圧Vcc_Hに接続され、n型トランジスタ348Lのソースは接地電圧GND に接続されている。p型トランジスタ348Hとn型トランジスタ348Lの各ドレインを共通に接続し、その接続点を画素リセットパルスRS用の出力端に接続している。p型トランジスタ348Hとn型トランジスタ348Lの各ゲートを共通に接続し、その接続点にインバータ330の出力(リセット信号φNRST)を供給する。
全体としては、p型トランジスタ348Hとn型トランジスタ348Lとは、垂直アドレス設定部14aから供給される2値のリセット信号φRSに基づき、電圧Vcc_Hと接地電圧GND との間で2値駆動用の画素リセットパルスRSを出力するCMOSインバータバッファとして構成されている。例えば、垂直アドレス設定部14aから供給されるリセット信号φRSがインアクティブLのときには、n型トランジスタ348Lがオン(ON)するとともに、p型トランジスタ348Hがオフ(OFF)するので、画素リセットパルスRSは接地電圧GND に対応したLレベルとなる。垂直アドレス設定部14aから供給されるリセット信号φRSがアクティブHのときには、p型トランジスタ348Hがオン(ON)するとともに、n型トランジスタ348Lがオフ(OFF)するので、画素リセットパルスRSは電圧Vcc_Hに対応したHレベルとなる。
図15(B)に示すように、行選択駆動バッファBF3は、リセット駆動バッファBF2と同じように、垂直アドレス設定部14aで生成される垂直選択信号φVSELを論理反転するインバータ350と出力バッファ368とを有する。出力バッファ368には、Hレベルを規定する電圧Vcc_Hと、Lレベルを規定する接地電圧GND が供給される。出力バッファ368は、一例として、pチャネル型のトランジスタ(p型トランジスタ)368Hと、nチャネル型のトランジスタ(n型トランジスタ)368Lとを、電圧Vcc_Hと接地電圧GND との間に直列に配置した構成となっている。p型トランジスタ368Hのソースは電圧Vcc_Hに接続され、n型トランジスタ368Lのソースは接地電圧GND に接続されている。p型トランジスタ368Hとn型トランジスタ368Lの各ドレインを共通に接続し、その接続点を垂直選択パルスVSEL用の出力端に接続している。p型トランジスタ368Hとn型トランジスタ368Lの各ゲートを共通に接続し、その接続点にインバータ350の出力(垂直選択信号φNVSEL )を供給する。
全体としては、p型トランジスタ368Hとn型トランジスタ368Lとは、垂直アドレス設定部14aから供給される2値の垂直選択信号φVSELに基づき、電圧Vcc_Hと接地電圧GND との間で2値駆動用の垂直選択パルスVSELを出力するCMOSインバータバッファとして構成されている。例えば、垂直アドレス設定部14aから供給される垂直選択信号φVSELがインアクティブLのときには、n型トランジスタ368Lがオン(ON)するとともに、p型トランジスタ368Hがオフ(OFF)するので、垂直選択パルスVSELは接地電圧GND に対応したLレベルとなる。また、垂直アドレス設定部14aから供給される垂直選択信号φVSELがアクティブHのときには、p型トランジスタ368Hがオン(ON)するとともに、n型トランジスタ368Lがオフ(OFF)するので、垂直選択パルスVSELは電圧Vcc_Hに対応したHレベルとなる。
図15(C)に示すように、転送駆動バッファBF1は、転送駆動バッファBF1は、垂直アドレス設定部14aから供給される2値の転送信号φTR及びBMシャッタ信号φBMに基づいて、3値駆動用の転送パルスTRを生成可能に構成されている。具体的には、転送駆動バッファBF1は、論理回路310と、3値出力の対応をとるべくインバータ構成と類似した出力バッファ328とを有する。出力バッファ328には、正電圧側の電圧Vcc_Hと、BM制御電圧Vbmと、負電圧側の電圧Vcc_Lと云った3種類の電圧が供給される。論理回路310には、垂直アドレス設定部14aから、行選択のタイミングを示すアクティブH(ハイ)のアドレス信号ADRSが与えられるとともに、画素信号の読出しタイミングでアクティブH(ハイ)の転送信号φTRが供給され、BM制御電圧Vbmを印加するタイミングでBMシャッタ信号φBMが供給される。
図1に示した固体撮像装置1の構成において、垂直走査回路14の垂直駆動部14bに3種類の電圧が供給されている状態で、通信・タイミング制御部20からの指示に基づき垂直アドレス設定部14aで読出し行のアドレスADRSを決定し、当該アドレスADRSを示すアドレス信号φADRSを論理回路310に入力する。このとき、読出し行の読出選択用トランジスタ34には、2値(HレベルとLレベル)の転送パルスφTRとBMシャッタ信号φBMとが供給され、シャッタ動作行と読出し動作行に該当した時点の1水平期間(1H)の所定タイミングにおいて読出選択用トランジスタ34を駆動する。
出力バッファ328は、一例として、pチャネル型のトランジスタ(p型トランジスタ)及び/又はnチャネル型のトランジスタ(n型トランジスタ)で構成する。具体的には、p型トランジスタ328Hと、並列配置された2つのn型トランジスタ328BM及びn型トランジスタ328Lとを直列に配置した構成となっている。p型トランジスタ328Hのソースは電圧Vcc_Hに接続され、n型トランジスタ328BMのソースはBM制御電圧Vbmに接続され、n型トランジスタ328Lのソースは電圧Vcc_Lに接続されている。p型トランジスタ328Hとn型トランジスタ328BMとn型トランジスタ328Lの各ドレインを共通に接続し、その接続点を転送パルスTR用の出力端に接続している。論理回路310からは、アクティブL(ロー)の転送信号TRVDがp型トランジスタ328Hのゲートに供給され、アクティブH(ハイ)の転送信号TRBMがn型トランジスタ328BMのゲートに供給され、アクティブH(ハイ)の転送信号TRVSがn型トランジスタ328Lのゲートに供給される。
全体としては、p型トランジスタ328Hとn型トランジスタ328Lとは、垂直アドレス設定部14aから供給される2値の転送信号φTRに基づき、電圧Vcc_Hと電圧Vcc_Lとの間で2値駆動用の転送パルスTRを出力するCMOSインバータバッファとして構成され、それに対して、ある条件の元でn型トランジスタ328BMがBM制御電圧Vbmを転送パルスTRに設定可能になっている。論理回路310の動作は、図15(D)に示す真理値表の通りである。
ここで示した転送駆動バッファBF1の3値駆動に対応する構成例は一例に過ぎず、様々な変形例を採ることができる。例えば、原理的には、図15(D)に示した真理値表を忠実に反映して構成すればよいのであるが、実際には、ゲート遅延の関係からp型トランジスタ328Hとn型トランジスタ328BMとn型トランジスタ328Lの何れか2つもしくは3つともが同時にオンすることによる貫通電流の発生を防止するべく、論理回路310は、各トランジスタがともにオンする期間が生じないように遷移タイミングを少しずらす手法を講じるとよい。
[変形例1]
第1例では、BM制御電圧Vbmを1つとした3値駆動の場合で示したが、BM制御電圧Vbmの数を増やす場合には、各BM制御電圧Vbmのそれぞれにn型トランジスタ328BMの系統を設ければよい。
[変形例2]
第1例では、BM制御電圧Vbmを1つとした3値駆動の場合で示したが、BM制御電圧Vbmを明確に与えるのではなく転送ゲートをフローティング状態にしてもブルーミング抑制効果は得られる。この場合に対応した転送駆動バッファBF1の構成としては、例えば、BM制御電圧Vbmを設定するためのn型トランジスタ328BMを取り外し、出力バッファ328の後段にインヒビット端子が付いたバッファを設ければよい。インヒビット端子にはn型トランジスタ328BMのゲートに入力していた転送信号TRBMを供給する。バッファは、インヒビット端子(転送信号TRBM)が、Lレベルのときには入力端の状態(つまり出力バッファの出力論理)を出力端から出力し、Hレベルのときには出力端をオープン状態にする。これにより、BMシャッタを掛けるとき転送ゲートをフローティング状態にできる。
<具体的な適用例>
次に、具体的な適用例について説明する。
図16は、実施例1の画素駆動方式を説明する図である。実施例1は、ブルーミング抑制用に転送ゲート電圧をBM制御電圧Vbmに設定する場合の最も基本的な方式であり、BM制御電圧Vbmの印加を1回のみ行なう形態である。電子シャッタは、転送ゲート(読出選択用トランジスタ34)のオンの後にオフしてからリセットゲート(リセットトランジスタ36)のオンを行なってもよいし、転送ゲート(読出選択用トランジスタ34)のオンとリセットゲート(リセットトランジスタ36)のオンを同時に行なってもよい。図は、後者で示す。
図16(A)に示すように、飽和電荷量Hsの半分に対応する電荷量(Hs/2)を電荷生成部32に保持可能な電圧をBM制御電圧Vbmとする。入射光が弱く蓄積時間Tsでは飽和電荷量Hsに達しない非飽和画素では、BMシャッタの影響を受けることなく、完全転送時に当該非飽和画素の蓄積電荷量Qsに対応する信号を適正に読み出すことができる。一方、入射光が強く蓄積時間Ts/2で飽和電荷量Hsに達してしまう飽和画素では、BMシャッタによりブルーミング量が低減され、又、完全転送時には飽和電荷量Hsに対応する信号を読み出すことができる。尚、完全転送時には、その直前にフローティングディフュージョン38をリセットして読み出したリセットレベルとの間でCDS処理を行なう。
ここで、図16(B)に示すタイミング例は、BMシャッタ時にフローティングディフュージョン38に吐き出された電荷量に対応する信号を読み出さない形態である。図に実線で示す例では、BMシャッタ時にリセットを掛けていないが、鎖線で示すように、リセット信号RSをアクティブHにしてリセットトランジスタ36でフローティングディフュージョン38をリセットしてもよい。このリセット動作は、信号を読み出さないので、BMシャッタと同時でもよい(図はその状態を示している)。一方、図16(C)に示すタイミング例は、BMシャッタ時にフローティングディフュージョン38に吐き出された電荷量に対応する信号を読み出す形態である。この際には、その直前にフローティングディフュージョン38をリセットして読み出したリセットレベルとの間でCDS処理を行なう。BMシャッタ時の信号を読み出すことで、信号合成によりダイナミックレンジの拡大を図ることができる。
図17は、実施例2の画素駆動方式を説明する図である。実施例2は、BMシャッタを複数回掛けるとともに、各回のBMシャッタ時のBM制御電圧Vbmを同じにする形態である。図は、飽和電荷量Hsの半分に対応する電荷量(Hs/2)を電荷生成部32に保持可能な電圧をBM制御電圧Vbmとし、BMシャッタを3回掛ける場合である。
図17(A)に示すように、入射光が弱く蓄積時間Tsでは飽和電荷量Hsに達しない非飽和画素では、BMシャッタの影響を受けることなく、完全転送時に当該非飽和画素の蓄積電荷量Qsに対応する信号を適正に読み出すことができる。一方、入射光が強く蓄積時間Ts/4で飽和電荷量Hsに達してしまう飽和画素では、BMシャッタによりブルーミング量が低減され、又、完全転送時には飽和電荷量Hsに対応する信号を読み出すことができる。因みに、電子シャッタ後から1回目のBMシャッタまでの時間間隔はTs/4であり、1回目と2回目のBMシャッタの時間間隔並びに2回目と3回目のBMシャッタの時間間隔はTs/8であり、2:1の関係がある。即ち、1回目のBMシャッタまでの期間の半分のシャッタ期間を確保するようなBMシャッタを2回追加している。
ここで、図17(B)に示すタイミング例は、BMシャッタ時にフローティングディフュージョン38に吐き出された電荷量に対応する信号を読み出さない形態である。図に実線で示す例では、BMシャッタ時にリセットを掛けていないが、鎖線で示すように、リセット信号RSをアクティブHにしてリセットトランジスタ36でフローティングディフュージョン38をリセットしてもよい。フローティングディフュージョン38への吐き出し回数が多く、入射光が強いときフローティングディフュージョン38がオーバーフローする懸念があるので、リセットを掛けた方が好ましい。一方、図16(C)に示すタイミング例は、BMシャッタ時にフローティングディフュージョン38に吐き出された電荷量に対応する信号を読み出す形態である。BMシャッタ時の信号を読み出すことで、信号合成によりダイナミックレンジの拡大を図ることができる。又、この際の信号読出し時にリセット動作を伴うので、フローティングディフュージョン38がオーバーフローする懸念もない。
図18は、実施例3の画素駆動方式を説明する図である。実施例3は、中間電圧読出しを使ってダイナミックレンジ拡大を図る方式において、BMシャッタを適用してブルーミング低減を図る点に特徴がある。
中間電圧読出しを使ってダイナミックレンジ拡大を図る方式としては、特開2008−99158号公報に記載の技術を使用する。同公報に記載の技術では、ダイナミックレンジ拡大を図るべく、中間電圧シャッタ(第2制御電圧による中間シャッタ)及びそのときの信号を読み出す中間電圧読出しにより、短時間蓄積(蓄積時間T)のデータを取得することができ、長時間蓄積データと合成することによってダイナミックレンジの広い画像を得ることができる。又、中間電圧シャッタのバラつき回避のため、蓄積時間と等しい時間を確保した中間シャッタ(第3制御電圧による中間シャッタ、第2制御電圧による中間シャッタとの併用によるダブルシャッタ)を追加している。中間読出し動作時に印加される中間電圧(第2制御電圧)と、読出選択用トランジスタ34(転送ゲート)の閾値ばらつきの抑圧のために先行して印加される中間電圧(第3制御電圧)は好ましくは同じにする。更には、第2制御電圧の印加のそれぞれについて(「それぞれについて」は複数回の場合も考慮したもの)、第3制御電圧の印加を複数回行なうのが好ましい。同じ電圧値の中間電圧を複数回供給する時間間隔は好ましくは等しくする。
このような技術において、BMシャッタを追加する際には、第3制御電圧による中間シャッタの前にBMシャッタを追加する。更には、この際の条件として、BMシャッタシャッタを追加しても、完全シャッタ(第1制御電圧による完全転送)と中間シャッタ(第2制御電圧或いは第3制御電圧による中間シャッタ)の間に、短時間蓄積時間以上の間隔が確保できるときのみに、BMシャッタを追加する。BMシャッタが、ダイナミックレンジ拡大用の中間電圧シャッタの効果に影響を与えるのを回避するためである。
BMシャッタを追加した例を図18に示す。因みに図は、BMシャッタを2回掛ける(つまりN=3)場合である。BMシャッタの最初のシャッタまでの期間の半分のシャッタ期間を確保するような2回目のBMシャッタを追加することで、ブルーミング量を低減させている。BMシャッタの間隔αと、短時間蓄積の蓄積時間Tの関係が、α≧TのときのみBMシャッタを追加することにより、ダイナミックレンジ拡大用の中間電圧シャッタの効果に影響を与えずにブルーミングを回避できる。中間電圧シャッタと中間読出しによるダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えず、ブルーミングの少ない高画質な画像取得が実現できる。
[実施例3の変形例]
実施例3では、第2制御電圧と第3制御電圧を同じにしているが、このことは必須ではない。第2制御電圧の印加及び中間読出しを複数回行なってもよい。第2制御電圧の印加のそれぞれについて第3制御電圧の印加を1回だけ行なってもよい。同じ電圧値の中間電圧を複数回供給する時間間隔は等しくなくても、それ相応の閾値ばらつきの抑圧効果を得ることができる。第2制御電圧の印加に先立つ第3制御電圧の印加を行わなくてもよい。但しその場合は第3制御電圧を印加することによる効果が得られなくなる。
図19は、実施例4を説明する図である。実施例4は、物理情報取得装置の一例である撮像装置への適用事例である。撮像装置は、デジタルスチルカメラやビデオカメラ等に適用され、その撮像デバイス(画像入力デバイス)として用いて好適なものである。ここに、撮像装置とは、撮像デバイスとしての固体撮像装置、当該固体撮像装置の撮像面(受光面)上に被写体の像光を結像させる光学系及び当該固体撮像装置の信号処理回路を含むカメラモジュール(例えば、携帯電話等の電子機器に搭載されて用いられる)、当該カメラモジュールを搭載したデジタルスチルカメラやビデオカメラ等のカメラシステムを言うが、これらは一例であり、これらの形態に限定されない。
撮像装置600は、撮影光学系602と、光学ローパスフィルタ604と、撮像部610と、駆動制御部620と、撮像信号処理部630と、表示部660と、データ記録部670とを備えている。撮影光学系602は、撮像レンズを主要素とし、被写体Zの像を担持する光Lを撮像部側に導光して結像させる。撮像部610は、色フィルタ群612及び固体撮像装置614(イメージセンサ)を有する。駆動制御部620は固体撮像装置614を駆動する。
被写体Zは、撮影光学系602によって固体撮像装置614上に結像する。固体撮像装置614には、撮像した電荷を蓄積する第1の電荷蓄積部(C2、C3、C4に対応する可視光帯の検知部)及び第2の電荷蓄積部(C1に対応する赤外光帯の検知部)が存在している。したがって、固体撮像装置614は、被写体Zの像を担持する赤外光に応じた信号も取得可能である。
撮像部610の固体撮像装置614は、2次元マトリックス状に形成された光電変換画素群からなる撮像素子である。固体撮像装置614としては、CMOS型に代えてCCD型(CCDイメージセンサ)を使用する。前述までの説明では、CMOS型の固体撮像装置1(CMOSイメージセンサ)について説明したが、前述のBMシャッタに関する技術は、CMOSイメージセンサに限らず、増幅型の固体撮像装置全般に、更には光電変換素子からの信号電荷の読出し部分に関する技術であることから、CCDイメージセンサに代表される電荷転送型の固体撮像装置にも同様に適用可能である。
図中に、CCD型の固体撮像装置614に適用した場合の例を示す。CCDイメージセンサでは、光電変換素子であるフォトダイオード682(受光部)で光電変換され、ここに蓄積された信号電荷は、転送ゲート684(読出しゲート)によって垂直CCD688(垂直転送部)に転送され、垂直CCD688による垂直転送によって読み出される。このCCDイメージセンサにおいて、転送ゲート684に前述のBM制御電圧Vbmを制御電圧として印加することで、垂直CCD688へ転送する電子量を制御することができる。
例えば、入射光が弱いときは、光電変換された電子量が少ないために、転送ゲート684にBM制御電圧Vbmを印加しても、フォトダイオード682の蓄積電子は、転送ゲート684の下のポテンシャルを超えられずフォトダイオード682内に保持される。一方、入射光が強いときは、光電変換された電子量が多いために、転送ゲート684にBM制御電圧Vbmを印加することで、フォトダイオード682の蓄積電子は、転送ゲート684の下のポテンシャルを超えて垂直CCD688へ部分的に転送可能である。更には、中間電圧シャッタ(第2制御電圧による中間シャッタ)及びそのときの信号を読み出す中間電圧読出しを適用することもできる。入射光が強いときは、光電変換された電子量が多いために、転送ゲート684に中間電圧(第2の制御電圧)の印加により、フォトダイオード682の蓄積電子は、転送ゲート684の下のポテンシャルを超えて垂直CCD688へ部分的に転送可能である。したがって、CMOSイメージセンサの場合の実施例3と同様の制御タイミングで中間電圧(第3の制御電圧や第2の制御電圧)を印加することで、CMOSイメージセンサの場合と同様に、低照度での信号電荷を保持したまま、高照度において転送ゲート684への中間電圧の印加による中間転送によって信号取得が実行できる。
撮像信号処理部630は、固体撮像装置614から出力された撮像信号SV(可視光成分)を処理する。光学ローパスフィルタ604は、折返し歪みを防ぐために、ナイキスト周波数以上の高周波成分を遮断するためのものである。図中に点線で示しように、光学ローパスフィルタ604と合わせて、可視光成分以外の不要な成分(例えば長波長側の赤外光成分や短波長側の紫外光成分等)を抑制する光学フィルタ部605を設けてもよい。例えば、光学フィルタ部605としては典型的には赤外光カットフィルタが設けられることがあるが、この点は一般的な撮像装置と同様である。光学フィルタ部605と色フィルタ群612は、撮像光学系において光に対してフィルタ特性を持つ光学部材の一例である。
固体撮像装置614の撮像面では、被写体Zの像を担持する赤外光IRに応じた電荷や可視光VLに応じた電荷が発生する。電荷の蓄積動作や電荷の読出動作等の動作は、図示しないシステムコントロール回路から駆動制御部620へ出力されるセンサ駆動用のパルス信号によって制御される。固体撮像素子614から読み出された電荷信号、即ち赤外光画像を担持する赤外光撮像信号SIRと可視光像を担持する可視光撮像信号SVLは撮像信号処理部630に送られ、所定の信号処理が加えられる。撮像信号処理部630は、固体撮像素子614から出力された撮像信号SIR(赤外光成分)と撮像信号SV(可視光成分)を処理する。
電荷の蓄積動作や電荷の読出動作等の動作は、図示しないシステムコントロール回路から駆動制御部620へ出力されるセンサ駆動用のパルス信号によって制御される。固体撮像装置614から読み出された電荷信号、即ち可視光像を担持する可視光撮像信号SVLは撮像信号処理部630に送られ、所定の信号処理が加えられる。例えば、撮像信号処理部630は、前処理部632、AD変換部634、画素信号補正処理部636、フレームメモリ638、インタフェース部639、画像信号処理部640を有する。
前処理部632は、固体撮像装置614から出力されたセンサ出力信号(可視光撮像信号SVL及び赤外光撮像信号SIR)に対して黒レベル調整やゲイン調整やガンマ補正等の前処理を行なう。AD変換部634は、前処理部632から出力されたアナログ信号をデジタイル信号に変換する。画素信号補正処理部636は、撮影光学系602で生じるシェーディングや固体撮像装置614の画素欠陥等を補正する。
固体撮像装置614の出力する映像信号は前処理部632で増幅された後、AD変換部634でデジタルデータに変換され、画素信号補正処理部636でシェーディング等の補正がされた後にフレームメモリ638に蓄積される。フレームメモリ638内のデジタル画像データは、画像信号処理部640からの要求に応じて、インタフェース部639を経由して出力される。
画像信号処理部640は、被写体Zを色フィルタC1〜C4の配列パターン(モザイクパターン)に従って画素ごとに異なる色と感度で撮像した情報に基づいて、予め定められた信号処理を行なう。一例としては、通常画像や赤外光画像に対しての高感度化処理を行なう、或いは、特定波長成分の光に由来する画像情報に基づいて被写体距離の計測や物体検出を行なう。例えば、被写体Zへ照射した光の反射光を受光することにより光飛行時間計測法(TOF:Time of flight)を用いて光飛行時間を測定し、光飛行時間に基づいて被写体Zまでの距離を測定したり、被写体Zの3次元画像を得る。
表示部660は、例えば、液晶(LCD;Liquid Crystal Display)や有機EL等の表示デバイスを有し、駆動制御部620から入力されるビデオ信号に対応する画像を表示する。データ記録部670は、CODEC(Code/Decode あるいはCompression/Decompression の略)を有し、画像信号を記憶するフラッシュメモリ等のメモリ(記録媒体)に、駆動制御部620や表示部660から供給される画像情報を記録し、又、読み出して復号し駆動制御部620や表示部660に供給する。
このような撮像装置600は、「撮像」を行なうための、例えば、カメラや撮像機能を有する携帯機器等の電子機器として提供される。「撮像」は、通常のカメラ撮影時の像の撮り込みだけではなく、広義の意味として、指紋検出や、タッチパネル等の物理量分布検知半導体装置或いは物理情報取得装置(物理量分布検知装置)において物理量分布として圧力を利用して像情報を取得すること等も含む。このような構成の撮像装置600も、前述のBMシャッタ機能を適用することで、ブルーミング量を減らした高画質センサが実現できる。実施例3を適用することで、中間シャッタ及び中間読み出しを利用したダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えず、ブルーミングの少ない高画質な信号を取得できる。
図20は、実施例5を説明する図である。実施例5は、リニアセンサへの適用事例である。前記実施形態(或いは実施例)では、いわゆるエリアセンサの一例としてCMOS型やCCD型の固体撮像装置における転送ゲートに着目して説明したが、本開示で提案するBMシャッタ技術の適用範囲はこれに限定されない。
例えば、図20に示すように、CCD型の固体撮像装置はリニアセンサであってもよい。図20(A)に示す第1例では、電荷検出部が直線状に2列配置されている、換言すると素子部が2列設けられている。列ごとに電荷転送部が設けられ、各列の電荷転送部の各電荷検出部に対応して転送レジスタRegが設けられている。電荷検出部と転送レジスタRegとの間に転送ゲートが介在している。最終段の転送レジスタRegを最終段レジスタLRegと称する。最終段レジスタLRegは、読出しゲートROGを介して電荷・電気信号変換部のフローティングディフージョン部FDと接続される。又、電荷転送部と並設して1列の余剰電荷掃捨部が設けられ、この1列の余剰電荷掃捨部が2列の電荷転送部に共用される構成となっている。詳しくは、オーバーフローバリアが素子部ごとに設けられ、2列分のオーバーフローバリアがオーバーフロードレインを挟む状態になっている。
図20(B)に示す第2例では、電荷検出部が直線状に1列配置されている、換言すると素子部が1列設けられている。電荷転送部の各電荷検出部に対応して転送レジスタRegが設けられている。最終段の転送レジスタRegを最終段レジスタLRegと称する。最終段レジスタLRegは、読出しゲートROGを介して電荷・電気信号変換部のフローティングディフージョン部FDと接続される。電荷転送部と並設して余剰電荷掃捨部が設けられている。
第1例及び第2例の何れにおいても、電荷検出部と転送レジスタRegとの間の転送ゲートに関して、前述したBMシャッタ機能を適用することでブルーミング量を減らした高画質な画像を撮像できるし、中間シャッタ及び中間読み出しを利用したダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えずブルーミングの少ない高画質な画像を取得できる。
図21は実施例5を説明する図である。実施例5は、前述のBMシャッタ機能を持つ撮像装置を搭載したその他の電子機器についての事例である。
例えば、図21(A)は、電子機器700がデジタルカメラ712の場合の外観例を示す図である。デジタルカメラ712は、表示モジュール714、コントロールスイッチ716、シャッターボタン717、その他を含んでいる。デジタルカメラ712には図示しない固体撮像装置が搭載されており、前述した固体撮像装置1や撮像装置600のBMシャッタ機能を適用することでブルーミング量を減らした高画質な画像を撮像できる。更には、中間シャッタ及び中間読み出しを利用したダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えずブルーミングの少ない高画質な画像を取得できる。
図21(B)は、電子機器700がビデオカメラ722の場合の外観例を示す図である。ビデオカメラ722は、本体723の前方に被写体を撮像する撮像レンズ725が設けられ、更に、表示モジュール724や撮影のスタート/ストップスイッチ726等等が配置されている。ビデオカメラ722には図示しない固体撮像装置が搭載されており、前述したBMシャッタ機能を適用することでブルーミング量を減らした高画質な画像を撮像できるし、中間シャッタ及び中間読み出しを利用したダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えずブルーミングの少ない高画質な画像を取得できる。
図21(C)は、電子機器700が携帯電話機732の場合の外観例を示す図である。携帯電話機632は、折り畳み式であり、上側筐体633a、下側筐体633b、表示モジュール634a、サブディスプレイ634b、カメラ635、連結部636(この例ではヒンジ部)、ピクチャーライト637等を含んでいる。そして、携帯電話機632のカメラ635に関して、前述した固体撮像装置1や撮像装置8のRTSノイズ抑制処理や多重加算AD変換処理の仕組みをそのまま適用される。加えて、携帯電話機632にはメモリカード638を着脱可能に構成されており、メモリカード638からのデータの読出しに前述した実施形態のRTSノイズ抑制処理の仕組みが適用される。
図21(D)は、電子機器700がコンピュータ742の場合の外観例を示す図である。コンピュータ742は、下型筐体743a、上側筐体743b、表示モジュール744、Webカメラ745、キーボード746等を含んでいる。そして、コンピュータ742のWebカメラ745に関して、前述したBMシャッタ機能を適用することでブルーミング量を減らした高画質な画像を撮像できるし、中間シャッタ及び中間読み出しを利用したダイナミックレンジ拡大用の信号出力に影響を与えずブルーミングの少ない高画質な画像を取得できる。
以上、本明細書で開示する技術について実施形態を用いて説明したが、請求項の記載内容の技術的範囲は前記実施形態に記載の範囲には限定されない。本明細書で開示する技術の要旨を逸脱しない範囲で前記実施形態に多様な変更または改良を加えることができ、そのような変更または改良を加えた形態も本明細書で開示する技術の技術的範囲に含まれる。前記の実施形態は、請求項に係る技術を限定するものではなく、実施形態の中で説明されている特徴の組合せの全てが、本明細書で開示する技術が対象とする課題の解決手段に必須であるとは限らない。前述した実施形態には種々の段階の技術が含まれており、開示される複数の構成要件における適宜の組合せにより種々の技術を抽出できる。実施形態に示される全構成要件から幾つかの構成要件が削除されても、本明細書で開示する技術が対象とする課題と対応した効果が得られる限りにおいて、この幾つかの構成要件が削除された構成も、本明細書で開示する技術として抽出され得る。
例えば、単位構成要素が配された素子部(好ましくは行列状に単位構成要素が配された素子アレイ部)の全ての単位構成要素の情報を必要とする全素子モード(通常モードとも称する)以外に、所定の間隔ごとの単位構成要素の情報を必要とする間引きモードや、特定領域の単位構成要素の情報を必要とする切出しモード等、一部の単位構成要素の情報のみを必要とするモード(素子選択モードと称する)が知られている。又、行列状に単位構成要素が配された素子アレイ部の各単位構成要素から信号を読み出す際に、1行分を同時にアクセスして行単位で信号を読み出す方式(いわゆるカラム読出し方式)が用いられることもある。素子選択モードとカラム読出し方式とを併用する場合は列選択モードと称する。例えば、特開2001−298748号公報や特開2007−142738号公報に、カラム読出し方式や列選択モードの技術が記載されている。
このような「素子選択モード」を実行する場合、読出し対象とならない単位構成要素についての駆動を行なわない場合、電荷が過剰に蓄積され、読出し対象とならない単位構成要素の周りにすブルーミング現象が発生することが懸念される。このような場合の対策として、前述したブルーミング防止シャッタの技術を適用することができる。
1…固体撮像装置、2…単位画素群、3…単位画素、5…画素信号生成部、10…画素アレイ部、12…水平走査部、14…垂直走査部、18…水平信号線、19…垂直信号線、20…通信・タイミング制御部、24…読出電流制御部、250…AD変換部、26…カラム部、27…参照信号生成部、270…DA変換部、28…出力部、32…電荷生成部、34…読出選択用トランジスタ、36…リセットトランジスタ、38…フローティングディフュージョン、40…垂直選択用トランジスタ、42…増幅用トランジスタ

Claims (20)

  1. 物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部と、
    ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である供給電圧制御部、
    とを備えた固体撮像装置。
  2. 物理情報の変化が規定の電荷検出時間において電荷検出部の飽和電荷量を超える状態の場合において、ブルーミング抑制用の制御電圧が転送部に供給されたときに電荷検出部にて検出される電荷の一部が転送される
    請求項1に記載の固体撮像装置。
  3. ブルーミング抑制用の制御電圧は、当該ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給する時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である
    請求項1又は請求項2に記載の固体撮像装置。
  4. 供給電圧制御部は、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に1回供給する
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の固体撮像装置。
  5. ブルーミング抑制用の制御電圧は、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給する時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である
    請求項4に記載の固体撮像装置。
  6. 供給電圧制御部は、電荷検出部が電荷検出を開始してからブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給するまでの時間をTbmとし、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、ブルーミング抑制用の制御電圧を、Tbm×Hs/Tsとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に設定する
    請求項4又は請求項5に記載の固体撮像装置。
  7. 供給電圧制御部は、電荷検出部が電荷検出を開始してから予め定められたタイミングまでブルーミング抑制用の制御電圧の転送部への供給を継続する
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の固体撮像装置。
  8. ブルーミング抑制用の制御電圧は、ブルーミング抑制用の制御電圧の転送部への供給を停止する時点において、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である
    請求項7に記載の固体撮像装置。
  9. 供給電圧制御部は、電荷検出部が電荷検出を開始してからブルーミング抑制用の制御電圧の転送部への供給を停止するまでの時間をTbmとし、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、ブルーミング抑制用の制御電圧を、Tbm×Hs/Tsとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に設定する
    請求項7又は請求項8に記載の固体撮像装置。
  10. 供給電圧制御部は、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に複数回供給する
    請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の固体撮像装置。
  11. 複数回のそれぞれのブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給する時点において、ブルーミング抑制用の制御電圧は、電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧である
    請求項10に記載の固体撮像装置。
  12. 供給電圧制御部は、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、n回目のブルーミング抑制用の制御電圧を、n×Hs/N(n=1〜N−1)となる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に設定し、Ts/N時間おきにN−1回(N≧2)、転送部に供給する
    請求項10又は請求項11に記載の固体撮像装置。
  13. 複数回のそれぞれのブルーミング抑制用の制御電圧は、最後の回のブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給する時点において電荷検出部の飽和電荷量に対応する電荷量を電荷検出部が保持可能な電圧が共通に設定される
    請求項10に記載の固体撮像装置。
  14. 供給電圧制御部は、蓄積時間Tsで電荷検出部の飽和電荷量Hsに達するとしたとき、複数回のそれぞれのブルーミング抑制用の制御電圧を、(N−1)×Hs/Nとなる電荷量を電荷検出部が保持可能な値に共通に設定し、Ts/N時間おきにN−1回(N≧2)、転送部に供給する
    請求項10又は請求項13に記載の固体撮像装置。
  15. 第1の電荷検出期間に単位構成要素に蓄積された信号電荷を読み出して第1映像信号として素子部から出力すべく駆動する第1駆動部と、
    第1の電荷検出期間中に、第1映像信号を出力する単位構成要素に転送部を駆動する時間間隔によって決まる第1の電荷検出期間に比例して蓄積された信号電荷を読み出して第1映像信号と異なる感度の第2映像信号として素子部から出力すべく駆動する第2駆動部、
    とを備えた請求項1乃至請求項14の何れか1項に記載の固体撮像装置。
  16. ブルーミング抑制用の制御電圧を供給する時点と第1制御電圧を供給する時点との間に、第2映像信号を取得するための時間を確保できる範囲で、ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給する
    請求項15に記載の固体撮像装置。
  17. 供給電圧制御部は、
    転送部に第1制御電圧を供給する第1供給電圧制御部と、
    転送部に第1制御電圧とは異なる電圧値の1つ又は複数の第2制御電圧を順次供給する第2供給電圧制御部と、
    複数の第2制御電圧の何れか1つ又は複数の供給に先行して、何れか1つ又は複数の個々の第2制御電圧と同じ電圧値の第3制御電圧を1回又は複数回供給する第3供給電圧制御部、
    とを有する請求項1乃至請求項14の何れか1項に記載の固体撮像装置。
  18. 物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部と、
    物理情報を電荷検出部に導く入射系と、
    ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である供給電圧制御部、
    とを備えた撮像装置。
  19. 物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部と、
    ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させることが可能であるとともに、ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させることが可能である供給電圧制御部と、
    素子部で検出された信号電荷に基づく信号を処理する信号処理部、
    とを備えた電子機器。
  20. 物理情報の変化に基づき発生される電荷を検出する電荷検出部と電荷検出部で検出された信号電荷を転送する転送部とを含む単位構成要素が一定の方向に配された素子部を備えた固体撮像装置の駆動方法であって、
    ブルーミング抑制用の制御電圧を転送部に供給して電荷検出部にて検出される電荷の一部を転送させるとともに、
    ブルーミング抑制用の制御電圧とは異なる第1制御電圧を転送部に供給して電荷検出部で検出された信号電荷を転送させる
    固体撮像装置の駆動方法。
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