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JP2012033885A - 電子部品モジュールの製造方法 - Google Patents

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JP2012033885A JP2011117108A JP2011117108A JP2012033885A JP 2012033885 A JP2012033885 A JP 2012033885A JP 2011117108 A JP2011117108 A JP 2011117108A JP 2011117108 A JP2011117108 A JP 2011117108A JP 2012033885 A JP2012033885 A JP 2012033885A
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Hiroki Kitayama
裕樹 北山
Yuya Ida
有彌 井田
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Abstract

【課題】本発明は、集合基板と実装した各種の複数の電子部品との間の隙間に絶縁性樹脂を充填し、集合基板の一方の面、又は両方の面に、厚みが均一な封止樹脂層を形成する電子部品モジュールの製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、複数の電子部品12、13により複数の電子部品モジュールが形成される集合基板110の、電子部品12、13を実装した面にシート状の絶縁性樹脂150を載置する第1工程と、絶縁性樹脂150を所定の温度まで加熱して流動化するとともに集合基板110を均等に加圧し、流動化した絶縁性樹脂150が硬化するまで加熱を続けることで複数の電子部品12、13を実装した集合基板110の面を絶縁性樹脂150にて封止して封止樹脂層15を形成する第2工程とを含む。
【選択図】図2

Description

本発明は、電子部品モジュールの製造方法に関し、特に、複数の電子部品を実装した集合基板の面を絶縁性樹脂にて封止して封止樹脂層を形成する電子部品モジュールの製造方法に関する。
従来、電子部品モジュールを製造する場合、各種の電子部品を実装した集合基板の一方の面、又は両方の面に絶縁性樹脂を塗布して封止樹脂層を形成する。また、特許文献1に開示してある電子部品モジュールを製造する場合、まず、成形用プレートの上に成形用枠体を配置して、成形用プレートと成形用枠体との間の隙間を覆うように成形用枠体の内側にフィルムを敷設する。さらに、成形用枠体の内側に敷設したフィルム上に、半硬化状態の絶縁性樹脂(フィラー充填樹脂)、及び各種の電子部品を実装した集合基板を配置し、フィルム上に配置した絶縁性樹脂、及び各種の電子部品を実装した集合基板を加熱加圧して硬化させて封止樹脂層を形成する。
特開2005−311201号公報
図4は、従来の電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。図4(a)は複数の回路基板からなる集合基板210の両面に電子部品212、213を実装した状態を、図4(b)は両面にシート状の絶縁性樹脂220を載置した集合基板210を加圧しつつ絶縁性樹脂220を加熱した状態を、図4(c)は集合基板210の両面を絶縁性樹脂220にて封止して封止樹脂層221を形成した状態を、それぞれ示している。集合基板210の両面に形成してある図示しない配線パターンと、半導体素子、コンデンサ、抵抗、SAWフィルタ等の各種の複数の電子部品212、213の端子とを、ボンディングワイヤ、ハンダ等により接続することで、図4(a)に示すように、集合基板210の両面に電子部品212、213を実装する。各種の複数の電子部品212、213を実装した集合基板210には、反り、うねり等が発生している。なお、セラミック基板を集合基板210に用いた場合、各種の複数の電子部品212、213を実装する前の状態でも、集合基板210に反り、うねり等が発生する。
図4(b)に示すように、両面にシート状の絶縁性樹脂220を載置した集合基板210を成形用プレート230で加圧しつつ絶縁性樹脂220を加熱する。絶縁性樹脂220は、加熱することで半硬化状態から流動化させ、集合基板110と実装した電子部品212、213との間の隙間に充填した後、硬化状態へと変化する。図4(c)に示すように、絶縁性樹脂220が硬化状態へと変化することで、集合基板210の両面を絶縁性樹脂220にて封止して封止樹脂層221を形成することができる。
しかし、集合基板210には、反り、うねり等が発生しているので、各種の複数の電子部品212、213を実装した集合基板210の同じ面における封止樹脂層221の厚みにバラツキが生じ、封止樹脂層221の厚みが均一にならないという問題があった。具体的には、図4(c)に示すように集合基板210の一方の面に形成した封止樹脂層221の厚みXと、厚みYとが異なる。
また、集合基板の一方の面、又は両方の面に載置する半硬化状態の絶縁性樹脂に、加熱しても流動化し難い材料を用いた場合、電子部品を実装した集合基板の同じ面における封止樹脂層の厚みにバラツキが生じることを抑えることはできるが、集合基板と実装した各種の複数の電子部品との間の隙間に絶縁性樹脂を充填することが難しいという問題があった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、集合基板と実装した各種の複数の電子部品との間の隙間に絶縁性樹脂を充填し、集合基板の一方の面、又は両方の面に、厚みが均一な封止樹脂層を形成する電子部品モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために第1発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成される集合基板の、複数の前記電子部品を実装した面にシート状の絶縁性樹脂を載置する第1工程と、前記絶縁性樹脂を所定の温度まで加熱して流動化するとともに前記集合基板を均等に加圧し、流動化した前記絶縁性樹脂が硬化するまで加熱を続けることで複数の前記電子部品を実装した前記集合基板の面を前記絶縁性樹脂にて封止して封止樹脂層を形成する第2工程とを含む。
第1発明では、複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成される集合基板の、複数の電子部品を実装した面にシート状の絶縁性樹脂を載置し、載置した絶縁性樹脂を所定の温度まで加熱して流動化するので、集合基板と実装した各種の複数の電子部品との間の隙間に絶縁性樹脂を充填することができる。また、絶縁性樹脂を加熱して流動化するとともに集合基板を均等に加圧し、流動化した絶縁性樹脂が硬化するまで加熱を続けることで複数の電子部品を実装した集合基板の面を絶縁性樹脂にて封止して封止樹脂層を形成するので、集合基板の同じ面における封止樹脂層の厚みを均一にすることができる。集合基板の各面における封止樹脂層の厚みを均一にすることで、集合基板と封止樹脂層を覆う金属導体層とを繋ぐ複数の導電性ポストを形成した場合に、集合基板の同じ面に形成した複数の導電性ポストの長さが略同一となり、電子部品モジュールの配線経路の長さを均一にすることができる。
また、第2発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1発明において、前記第1工程では、前記集合基板の両面に複数の前記電子部品を実装し、前記集合基板の両面にシート状の前記絶縁性樹脂を載置し、前記第2工程では、複数の前記電子部品を実装した前記集合基板の両面を前記絶縁性樹脂にて封止し、前記集合基板の両面に封止樹脂層を形成する。
第2発明では、第1工程では、集合基板の両面に複数の電子部品を実装し、集合基板の両面にシート状の絶縁性樹脂を載置し、第2工程では、集合基板の両面を絶縁性樹脂にて封止し、集合基板の両面に封止樹脂層を形成するので、集合基板の両面を絶縁性樹脂で一括して封止することができ、集合基板を一面ずつ絶縁性樹脂にて封止する場合に比べて製造工程を短縮でき、製造コストを安価にすることができる。
また、第3発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1又は第2発明において、前記第2工程では、前記集合基板を気体遮断性を有する袋に入れて減圧して密封した後、前記袋の外部を大気開放状態にすることにより加圧する。
第3発明では、第2工程では、集合基板を気体遮断性を有する袋に入れて減圧して密封した後、袋の外部を大気開放状態にすることにより加圧することで、流動化した絶縁性樹脂を集合基板とともに均等に加圧することができ、集合基板の同じ面における封止樹脂層の厚みを均一にすることができる。
また、第4発明に係る電子部品モジュールの製造方法は、第1乃至第3発明のいずれか一つにおいて、流動化した前記絶縁性樹脂の動的粘性率は、200Pa・s以下である。
第4発明では、流動化した絶縁性樹脂の動的粘性率は、200Pa・s以下であるので、集合基板と実装した各種の複数の電子部品との間の隙間に絶縁性樹脂を確実に充填することができる。
上記構成によれば、本発明は、複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成される集合基板の、複数の電子部品を実装した面にシート状の絶縁性樹脂を載置し、載置した絶縁性樹脂を所定の温度まで加熱して流動化するので、集合基板と実装した各種の複数の電子部品との間の隙間に絶縁性樹脂を充填することができる。また、絶縁性樹脂を加熱して流動化するとともに集合基板を均等に加圧し、流動化した絶縁性樹脂が硬化するまで加熱を続けることで複数の電子部品を実装した集合基板の面を絶縁性樹脂にて封止して封止樹脂層を形成するので、集合基板の同じ面における封止樹脂層の厚みを均一にすることができる。集合基板の同じ面における封止樹脂層の厚みを均一にすることで、集合基板と封止樹脂層を覆う金属導体層とを繋ぐ複数の導電性ポストを形成した場合に、集合基板の同じ面に形成した複数の導電性ポストの長さが略同一となり、電子部品モジュールの配線経路の長さを均一にすることができる。
本発明の実施の形態に係る電子部品モジュールの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。 絶縁性樹脂の動的粘性率と絶縁性樹脂の充填率との関係を示したグラフである。 従来の電子部品モジュールの製造方法を説明するための断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る電子部品モジュールの構成を示す断面図である。本発明の実施の形態に係る電子部品モジュール1は、一例として10.0mm×10.0mm×1.2mmの直方体形状をしており、セラミック、ガラス、エポキシ樹脂等からなる回路基板11と、回路基板11の両面に実装されている半導体素子、コンデンサ、抵抗、SAWフィルタ等の各種の複数の電子部品12、13と、回路基板11の両面に形成された導電性ポスト14と、回路基板11の両面に形成された電子部品12、13及び導電性ポスト14を覆う封止樹脂層15と、封止樹脂層15を覆う金属導体層16と、金属導体層16の表面に形成され、導電性ポスト14と電気的に接続したパッド電極17とを備えている。なお、電子部品モジュール1は、複数の回路基板11からなる集合基板を分断して製造される。
回路基板11は、例えば電子部品12、13を実装する面が長方形である厚み略0.5mmの低温焼結セラミック基板である。回路基板11の両面には、電子部品12、13との接続パッド(電極パッド)を兼ねた配線パターン(図示せず)が形成してあり、該配線パターンと、半導体素子、コンデンサ、抵抗、SAWフィルタ等の各種の複数の電子部品12、13の端子とを、ボンディングワイヤ、ハンダ等により接続する。また、導電性ポスト14は、ビアホール加工やスルーホール加工等で封止樹脂層15の厚み方向に形成した穴に導電性材料を充填、又は金属ナノ粒子を含むインクの吐出及び焼成を繰り返して、回路基板11の配線パターン上に形成される。封止樹脂層15は、電子部品12、13を実装した回路基板11の両面を、回路基板11の両面に載置したシート状の絶縁性樹脂(例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂)にて、封止して形成される。金属導体層16は、印刷、転写、箔加工、メッキ、スパッタ法、蒸着法、金属ナノ粒子を含むインクを用いたインクジェット法などにより形成され、例えばCu箔である。回路基板11と金属導体層16とは、導電性ポスト14で電気的に接続されている。図1に示す電子部品モジュール1では、回路基板11の材料として低温焼結セラミック基板を、封止樹脂層15の材料としてエポキシ樹脂を、金属導体層16の材料としてCu箔を、それぞれ用いているが、特にこれらに限定されるものではなく、他の材料を用いても良い。
図2は、本発明の実施の形態に係る電子部品モジュール1の製造方法を説明するための断面図である。図2(a)は複数の回路基板11からなる集合基板110の両面に電子部品12、13を実装した状態を、図2(b)は集合基板110の両面にシート状の絶縁性樹脂150を載置した状態を、図2(c)は気体遮断性を有する袋20に集合基板110を入れて減圧して密封した状態を、図2(d)は集合基板110に外圧を加えつつ絶縁性樹脂150を加熱した状態を、図2(e)は袋20から取り出した集合基板110の状態を、それぞれ示している。なお、図2では、集合基板110に発生している反り、うねり等を明示するために強調して図示している。
まず、集合基板110の両面に形成してある図示しない配線パターンと、半導体素子、コンデンサ、抵抗、SAWフィルタ等の各種の複数の電子部品12、13の端子とを、ボンディングワイヤ、ハンダ等により接続することで、図2(a)に示すように、集合基板110の両面に電子部品12、13を実装する。各種の複数の電子部品12、13を実装した集合基板110には、反り、うねり等が発生している。なお、セラミック基板を集合基板110に用いた場合、各種の複数の電子部品12、13を実装する前の状態でも、集合基板110に反り、うねり等が発生する。
次に、図2(b)に示すように、各種の複数の電子部品12、13が実装された集合基板110の両面にシート状の絶縁性樹脂150(例えば、エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂)を載置する。絶縁性樹脂150は、シート状であるため取り扱いが容易で、集合基板110の両面に載置しやすい。また、絶縁性樹脂150は、半硬化状態(Bステージ)であり、所定の温度まで加熱するとシート状を維持できずに流動化する。絶縁性樹脂150がシート状を維持できずに流動化する所定の温度は、例えば60〜120℃である。また、流動化した絶縁性樹脂150の動的粘性率は、200Pa・s以下である。なお、シート状の絶縁性樹脂150は、図2(b)に示すように厚みが均一な場合に限定されるものではなく、集合基板110に実装した電子部品12、13の形状に合わせて凹凸を有していても良い。
絶縁性樹脂150の動的粘性率は、TA Instruments社製AR550を用いて、ツールサイズφ8mm、ギャップ450μm、周波数1Hz、歪み0.2〜0.5%で測定する。図3は、絶縁性樹脂150の動的粘性率と絶縁性樹脂150の充填率との関係を示したグラフである。図3では、横軸を絶縁性樹脂150の動的粘性率(Pa・s)、縦軸を絶縁性樹脂150の充填率(集合基板110と実装した各種の複数の電子部品12、13との間の隙間に充填される絶縁性樹脂150の割合)(%)としている。絶縁性樹脂150の充填率を略100%にするには、絶縁性樹脂150の動的粘性率を200Pa・s以下にしなければならないことが分かる。ここで、絶縁性樹脂150の充填率の評価は、後述する図2(e)に示すように集合基板110に封止樹脂層15を形成した状態で行っている。具体的には、集合基板110と、大きさが5mm×5mmの電子部品12、13(例えば、ICチップ)との間の隙間(100μm)に充填される絶縁性樹脂150の充填率を評価している。
絶縁性樹脂150は、フィラーを含有していても良い。さらに、本発明の実施の形態に係るシート状の絶縁性樹脂150のシートサイズは特に限定されるものではなく、少なくとも集合基板110の全体を覆うサイズであれば良い。なお、絶縁性樹脂150の厚み精度は、従来の製造方法を考慮すると、製造する絶縁性樹脂150の厚みに対して略±20μmの範囲内であることが望ましい。
次に、図2(c)に示すように、気体遮断性を有する袋20にシート状の絶縁性樹脂150が載置された集合基板110を入れ、減圧パック装置21を用いて、袋20内を減圧する。減圧した袋20の端を加熱シール装置22で閉じることで、集合基板110を袋20内に密封する。また減圧パック装置21は、例えば気体遮断性を有する袋20内を減圧して密封(減圧パック)することができれば良く、装置の構成は特に限定されない。気体遮断性を有する袋20には、例えば、柔軟性とガスバリア性を有し、内層にシーラント層を備えるラミネートパックを用いる。袋20内の真空度は、例えば500Pa(4Torr)程度である。なお、袋20内の真空度が高いと、減圧に時間がかかるため、50〜500Pa(0.4〜4Torr)程度が望ましい。なお、減圧パック装置21で袋20内を減圧中に、後述する図2(d)に示すように集合基板110に載置した絶縁性樹脂150をオーブン23で加熱しても良い。
次に、図2(d)に示すように袋20の外部を大気開放状態にすることで、集合基板110に載置した絶縁性樹脂150には、気体遮断性を有する袋20内に密封(減圧パック)された集合基板110の形状に沿って均等に外圧(減圧した袋20内の圧力と大気圧の差)がかかり、集合基板110を均等に加圧することになる。つまり、集合基板110に反り、うねり等が発生している場合でも、集合基板110に発生している反り、うねり等に沿って集合基板110が均等に加圧される。集合基板110に載置した絶縁性樹脂150を、オーブン23で所定の温度まで加熱することで、載置した絶縁性樹脂150がシート状を維持できずに流動化する。絶縁性樹脂150が流動化することで、集合基板110と実装した複数の電子部品12、13との間の隙間に充填される絶縁性樹脂150の割合である充填率が向上し、集合基板110に発生している反り、うねり等に沿って絶縁性樹脂150が変形するので、電子部品12、13を実装した集合基板110の両面を絶縁性樹脂150にて封止して形成された、集合基板110の同じ面における封止樹脂層15の厚みが均一となる。なお、図2(d)に示す工程では、図2(c)に示す工程よりも高い温度(例えば160℃)で絶縁性樹脂150を加熱する。
さらに、絶縁性樹脂150を加熱して流動化するとともに集合基板110を均等に加圧し、流動化した絶縁性樹脂150が硬化するまでオーブン23等で例えば160℃で加熱を続ける。絶縁性樹脂150が硬化することで、複数の電子部品12、13を実装した集合基板110の面を絶縁性樹脂150にて封止して封止樹脂層15を形成する。絶縁性樹脂150を硬化させる際に、加圧オーブンを用いることで、絶縁性樹脂150の充填率のさらなる向上が期待できる。
次に、図2(e)に示すように封止樹脂層15を形成した集合基板110を袋20から取り出す。袋20から取り出した集合基板110は、集合基板110に発生している反り、うねり等に沿って封止樹脂層15が形成されており、集合基板110の同じ面における封止樹脂層15の厚みが均一となっている。具体的には、集合基板110の一方の面に形成した封止樹脂層15の厚みAと、封止樹脂層15の厚みBとが略同じとなり、集合基板110の他方の面に形成した封止樹脂層15の厚みCと、封止樹脂層15の厚みDとが略同じとなる。さらに、封止樹脂層15を形成した集合基板110に、導電性ポスト14、金属導体層16を形成し、ダイサー等を用いて所定の位置で集合基板110を切断して個片化することで、図1に示す電子部品モジュール1が製造される。
減圧パックにより形成された封止樹脂層15の場合、集合基板110の同じ面における封止樹脂層15の厚みのバラツキを、変動係数(σ(標準偏差)/X(平均値))で表すと、集合基板110の一方の面における変動係数が1.3%、集合基板110の他方の面における変動係数が1.2%となる。一方、従来のプレス成形で形成された封止樹脂層の場合、集合基板の同じ面における封止樹脂層の厚みのバラツキは、集合基板の一方の面における変動係数が18.5%、集合基板の他方の面における変動係数が21.6%となる。本発明の実施の形態に係る電子部品モジュール1の製造方法では、集合基板110の同じ面における封止樹脂層15の厚みのバラツキが、大幅に改善されていることが分かる。
以上のように本発明の実施の形態によれば、複数の電子部品12、13により複数の電子部品モジュール1が形成される集合基板110の、複数の電子部品12、13を実装した面にシート状の絶縁性樹脂150を載置し、載置した絶縁性樹脂150を所定の温度まで加熱して流動化するので、集合基板110と実装した各種の複数の電子部品12、13との間の隙間に絶縁性樹脂150を充填することができる。また、絶縁性樹脂150を加熱して流動化するとともに集合基板110を均等に加圧し、流動化した絶縁性樹脂150が硬化するまで加熱を続けることで複数の電子部品12、13を実装した集合基板110の面を絶縁性樹脂150にて封止して封止樹脂層15を形成するので、集合基板110の同じ面における封止樹脂層15の厚みを均一にすることができる。集合基板110の同じ面における封止樹脂層15の厚みを均一にすることで、集合基板110(回路基板11)と封止樹脂層15を覆う金属導体層16とを繋ぐ複数の導電性ポスト14を形成した場合に、集合基板110(回路基板11)の同じ面に形成した複数の導電性ポスト14の長さが略同一となり、電子部品モジュール1の配線経路の長さを均一にすることができる。
なお、本発明の実施の形態に係る電子部品モジュール1の製造方法では、気体遮断性を有する袋20にシート状の絶縁性樹脂150が載置された集合基板110を入れ、減圧パック装置21を用いて、袋20内を減圧して集合基板110を密封した後、袋20の外部を大気開放状態にすることで、絶縁性樹脂150を集合基板110とともに均等に加圧しているが、斯かる方法に限定されるものではなく、絶縁性樹脂150を集合基板110とともに均等に加圧することができれば方法は問わない。例えば、変形可能な部材を介して金属平板等で絶縁性樹脂150を集合基板110とともに加圧しても良い。
また、本発明の実施の形態に係る電子部品モジュール1の製造方法では、集合基板110の両面に電子部品12、13を実装し、集合基板110の両面にシート状の絶縁性樹脂150を載置して、集合基板110の両面を絶縁性樹脂150にて封止し、集合基板110の両面に封止樹脂層15を形成しているが、斯かる方法に限定されるものではなく、集合基板110の一方の面又は他方の面にのみ封止樹脂層15を形成しても良い。さらに、集合基板110の両面に一括して封止樹脂層15を形成する場合に限定されるものではなく、集合基板110を一面ずつ絶縁性樹脂150にて封止して封止樹脂層15を形成しても良い。但し、本発明の実施の形態に係る電子部品モジュール1の製造方法のように、集合基板110の両面に電子部品12、13を実装し、集合基板110の両面にシート状の絶縁性樹脂150を載置して、集合基板110の両面を絶縁性樹脂150で一括して封止する方が、集合基板110の一面ずつ絶縁性樹脂150にて封止する場合に比べて製造工程を短縮でき、製造コストを安価にすることができる。
1 電子部品モジュール
11 回路基板
12、13 電子部品
14 導電性ポスト
15 封止樹脂層
16 金属導体層
17 パッド電極
20 袋
21 減圧パック装置
22 加熱シール装置
23 オーブン
110 集合基板
150 絶縁性樹脂

Claims (4)

  1. 複数の電子部品により複数の電子部品モジュールが形成される集合基板の、複数の前記電子部品を実装した面にシート状の絶縁性樹脂を載置する第1工程と、
    前記絶縁性樹脂を所定の温度まで加熱して流動化するとともに前記集合基板を均等に加圧し、流動化した前記絶縁性樹脂が硬化するまで加熱を続けることで複数の前記電子部品を実装した前記集合基板の面を前記絶縁性樹脂にて封止して封止樹脂層を形成する第2工程と
    を含むことを特徴とする電子部品モジュールの製造方法。
  2. 前記第1工程では、前記集合基板の両面に複数の前記電子部品を実装し、前記集合基板の両面にシート状の前記絶縁性樹脂を載置し、
    前記第2工程では、複数の前記電子部品を実装した前記集合基板の両面を前記絶縁性樹脂にて封止し、前記集合基板の両面に封止樹脂層を形成することを特徴とする請求項1に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  3. 前記第2工程では、前記集合基板を気体遮断性を有する袋に入れて減圧して密封した後、前記袋の外部を大気開放状態にすることにより加圧することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子部品モジュールの製造方法。
  4. 流動化した前記絶縁性樹脂の動的粘性率は、200Pa・s以下であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の電子部品モジュールの製造方法。
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