JP2012027962A - 不揮発性記憶装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】書き込み動作、消去動作、及び読み出し動作を制御して、メモリセルの信頼性の低下を抑制することのできる不揮発性記憶装置を提供する。
【解決手段】不揮発性記憶装置はメモリセルアレイと制御回路とを備える。メモリセルアレイは、消去時のしきい値が第1のしきい値分布に含まれ、書き込み時のしきい値が第2のしきい値分布に含まれる複数の不揮発性メモリセルを配置してなる。制御回路は、不揮発性メモリセルのしきい値が第1のしきい値分布内に移動したことを消去ベリファイレベルを指標として確認する消去ベリファイ動作、不揮発性メモリセルのしきい値が第2のしきい値分布内に移動したことを書き込みベリファイレベルを指標として確認する書き込みベリファイ動作を制御する。不揮発性記憶装置は、消去動作の状況及び書き込み動作の状況の少なくとも一方に基づき消去ベリファイレベル及び書き込みベリファイレベルを適応的に変化させる。
【選択図】図6
【解決手段】不揮発性記憶装置はメモリセルアレイと制御回路とを備える。メモリセルアレイは、消去時のしきい値が第1のしきい値分布に含まれ、書き込み時のしきい値が第2のしきい値分布に含まれる複数の不揮発性メモリセルを配置してなる。制御回路は、不揮発性メモリセルのしきい値が第1のしきい値分布内に移動したことを消去ベリファイレベルを指標として確認する消去ベリファイ動作、不揮発性メモリセルのしきい値が第2のしきい値分布内に移動したことを書き込みベリファイレベルを指標として確認する書き込みベリファイ動作を制御する。不揮発性記憶装置は、消去動作の状況及び書き込み動作の状況の少なくとも一方に基づき消去ベリファイレベル及び書き込みベリファイレベルを適応的に変化させる。
【選択図】図6
Description
本明細書に記載の実施の形態は、電気的書き換え可能な不揮発性メモリセルを用いて構成される不揮発性記憶装置に関する。
電気的書き換えが可能でかつ、高集積化が可能な不揮発性記憶装置として、NAND型フラッシュメモリが知られている。NAND型フラッシュメモリでは、複数のメモリセルを隣接するもの同士でソース/ドレイン拡散層を共有する形で直列接続して、NANDセルユニットを構成する。NANDセルユニットの両端はそれぞれ、選択ゲートトランジスタを介してビット線及びソース線に接続される。この様なNANDセルユニット構成により、NOR型と比べて単位セル面積が小さくかつ大容量記憶が可能となる。
NAND型フラッシュメモリのメモリセルは、半導体基板にトンネル絶縁膜を介して形成された電荷蓄積層(浮遊ゲート電極)と、その上にゲート間絶縁膜を介して積層された制御ゲート電極とを有し、浮遊ゲート電極の電荷蓄積状態によりデータを不揮発に記憶する。例えば、浮遊ゲート電極に電子を注入したしきい値電圧の高い状態をデータ“0”、浮遊ゲート電極の電子を放出させたしきい値電圧の低い状態をデータ“1”として、2値データ記憶を行う。最近は、書き込まれるしきい値電圧分布を細分化して、4値、8値等の多値記憶も行われている。
近年、最小加工寸法がますます小さくなり、不揮発性記憶装置の微細化が進行するにつれて、メモリセルの信頼性低下の問題が生じている。第1は、データ書き込み後に時間が経過するとメモリセルのしきい値電圧が低下してしまうというデータ保持特性の問題、第2は、消去電圧を印加してもメモリセルのしきい値電圧が十分に低下しないという消去不良の問題、第3は、書き込み動作時にメモリセルの望ましくないしきい値電圧のばらつき増加(誤書き込み及び書き込みノイズの増加)が生じる問題等である。
そして、不揮発性記憶装置に読み書きを繰り返すと、メモリセルの性能が劣化し、しきい値電圧のばらつきはさらに大きくなる。メモリセルのしきい値電圧が減少する方向にシフトしてしまった場合には、書き込み動作時にしきい値電圧を適切な値まで上昇させるため、電荷蓄積層の電位をより大きく引き下げる必要性が生じる。そのため、データ書き込み後に電荷蓄積層周辺の電界が増加し、その結果、データ保持特性が悪化する可能性がある。一方、メモリセルのしきい値電圧が増加する方向にシフトしてしまった場合には、消去動作の際に電荷蓄積層の電位をより大きく引き上げなければならない。この消去動作のストレスにより、消去不良や誤書き込みが増加するという問題がある。不揮発性記憶装置においては、メモリセルのしきい値電圧分布が変化しても、書き込み動作、消去動作、及び読み出し動作を適切に制御して、メモリセルの信頼性低下を抑制することが望まれる。
本発明は、書き込み動作、消去動作、及び読み出し動作を制御して、メモリセルの信頼性の低下を抑制することのできる不揮発性記憶装置を提供することを目的とする。
本発明の一の実施形態に係る不揮発性記憶装置は、複数の不揮発性メモリセルをマトリクス状に配置してなるメモリセルアレイと、制御回路とを備える。不揮発性メモリセルは、消去時のしきい値が第1のしきい値分布に含まれ、データ書き込み時のしきい値が第2のしきい値分布に含まれる。制御回路は、消去すべき不揮発性メモリセルに消去電圧を印加してしきい値を第1のしきい値分布に含まれるように移動させる消去動作、消去すべき不揮発性メモリセルのしきい値が第1のしきい値分布内に移動したことを消去ベリファイレベルを指標として確認する消去ベリファイ動作、データを書き込むべき不揮発性メモリセルに書き込み電圧を印加してしきい値を第2のしきい値分布に含まれるように移動させる書き込み動作、データを書き込むべき不揮発性メモリセルのしきい値が第2のしきい値分布内に移動したことを書き込みベリファイレベルを指標として確認する書き込みベリファイ動作を制御する。不揮発性記憶装置は、消去動作の状況及び書き込み動作の状況の少なくとも一方に基づいて、消去ベリファイレベル及び書き込みベリファイレベルを適応的に変化させる。
次に、実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の実施の形態における図面の記載では、同一の構成を有する箇所には同一の符号を付して重複する説明を省略する。また、以下の実施の形態において、不揮発性記憶装置は、積層ゲート構造のメモリセルを用いたNAND型フラッシュメモリであるものとして説明する。しかし、この構成はあくまでも一例であって、本発明がこれに限定されるものでないことは言うまでもない。
(第1の実施の形態)
[第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成]
以下、第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成を示すブロック図である。
[第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成]
以下、第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成について、図1を参照して説明する。図1は、第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の構成を示すブロック図である。
この不揮発性記憶装置は、複数のメモリセルがソース/ドレイン拡散層を共有する形で直列接続されたNANDセルユニットをマトリクス状に配置したメモリセルアレイ1を備える。メモリセルアレイ1の構成については後に詳述する。メモリセルアレイ1の一辺に隣接する位置には、メモリセルアレイ1のビット線を制御し、メモリセルのデータ消去、メモリセルへのデータ書き込み、及びメモリセルからのデータ読み出しを行う制御回路の一部であるカラム制御回路2が設けられている。また、メモリセルアレイ1の他の一辺に隣接する位置には、メモリセルアレイ1のワード線を選択し、メモリセルのデータ消去、メモリセルへのデータ書き込み、及びメモリセルからのデータ読み出しに必要な電圧を印加する制御回路の一部であるロウ制御回路3が設けられている。さらに、メモリセルアレイ1の周囲には、メモリセルアレイ1のソース線SLを制御するソース線制御回路9、及びメモリセルアレイ1が形成されているp型ウェルの電位を制御するp型ウェル制御回路10が設けられている。
データ入出力バッファ4は、外部のホスト(コントローラ)11にI/O線を介して接続され、書き込みデータの受け取り、消去命令の受け取り、読み出しデータの出力、アドレスデータやコマンドデータの受け取りを行う。ホスト11は、メモリセルアレイ1が設けられたチップ外部に設けられていてもよい。データ入出力バッファ4は、受け取った書き込みデータをカラム制御回路2に送り、カラム制御回路2から読み出したデータを受け取って外部に出力する。外部からデータ入出力バッファ4に供給されたアドレスは、アドレスレジスタ5を介してカラム制御回路2及びロウ制御回路3に送られる。また、ホスト11からデータ入出力バッファ4に供給されたコマンドは、コマンド・インタフェース6に送られる。コマンド・インタフェース6は、ホスト11からの外部制御信号を受け、データ入出力バッファ4に入力されたデータが書き込みデータかコマンドかアドレスかを判断し、コマンドであれば受け取りコマンド信号として制御回路の一部であるステートマシン7に転送する。ステートマシン7は、この不揮発性記憶装置全体の管理を行うもので、ホスト11からのコマンドを受け付け、読み出し、書き込み、消去、データの入出力管理等を行う。また、外部のホスト11は、ステートマシン7が管理するステータス情報を受け取り、動作結果を判断することも可能である。このステータス情報は書き込み、消去の制御にも利用される。
また、ステートマシン7によって制御回路の一部であるパルスジェネレータ8が制御される。この制御により、パルスジェネレータ8は任意の電圧、任意のタイミングのパルスを出力することが可能となる。具体的には、ステートマシン7に対して、外部から与えられたアドレスがアドレスレジスタ5を介して入力され、ステートマシン7はメモリセルアレイ1のどの位置のメモリセルへのアクセスかを判定する。このメモリセルに対するパルスが、パルスジェネレータ8により生成される。ここで、生成されたパルスはロウ制御回路3で選択された任意の配線やメモリセルアレイ1が形成されているP型ウェルへ転送することが可能である。
また、ステートマシン7は、各種の情報に基づきメモリセルアレイ1に設けられたメモリセルの特性が初期状態(第1状態)にあるか、劣化した状態(第2状態)にあるか、又はどの程度劣化した状態にあるかを判定する。一例として、ステートマシン7は、消去動作時のパルス印加回数、NAND型フラッシュメモリへの書き込み/消去動作回数、又は書き込み動作時のパルス印加回数等に基づいてこの判定を実行する。また、ステートマシン7は、カラム制御回路2及びロウ制御回路3の動作に基づき、NAND型フラッシュメモリへの書き込み/消去動作回数や、書き込み動作時、消去動作時のパルス印加回数を一時記憶するように構成されていてもよい。また、NAND型フラッシュメモリへの書き込み/消去動作回数、書き込み動作時、消去動作時のパルス印加回数の記憶や、動作の制御は外部のホスト11により実行されてもよい。
図2は、本実施の形態の不揮発性記憶装置のメモリセルアレイ1及び制御回路を示す図である。NAND型フラッシュメモリのNANDセルユニットNUは、ソース側選択ゲートトランジスタSTS及びドレイン側選択ゲートトランジスタSTDと、選択ゲートトランジスタSTS、STDの間に直列接続された複数個のメモリセルMCn(n=0〜63)とを有する。NANDセルユニットNU内において、複数個のメモリセルMCnは隣接するもの同士でソース/ドレイン領域を共有し、メモリストリングを形成している。メモリセルアレイ1は、複数のNANDセルユニットNUが行列状に設けられることにより構成されている。
メモリセルMCは、シリコン基板のP型ウェルに形成されたN型ソース/ドレイン領域を有し、制御ゲート電極と電荷蓄積層としての浮遊ゲート電極とを有する積層ゲート構造である。NAND型フラッシュメモリは、この浮遊ゲート電極に保持する電荷量を書き込み動作、消去動作で変化させる。これにより、メモリセルMCのしきい値電圧を変化させて、1ビット或いは多ビットのデータを1つのメモリセルMCに記憶する。
図2中X方向に配列された複数のメモリセルMCnの制御ゲート電極は、ワード線WLn(n=0〜63)により共通接続されている。また、複数のソース側選択ゲートトランジスタSTSのゲート電極は、ソース側選択ゲート線SGSにより共通接続されている。そして、複数のドレイン側選択ゲートトランジスタSTDのゲート電極は、ドレイン側選択ゲート線SGDにより共通接続されている。NAND型フラッシュメモリにおいては、ワード線WLnを共有する複数のNANDセルユニットNUの集合がブロックを構成する。
ドレイン側選択ゲートトランジスタSTDのドレイン領域にはビット線コンタクトBCが接続されている。このビット線コンタクトBCは図2中Y方向に伸びるビット線BLに接続されている。また、ソース側選択ゲートトランジスタSTSは、ソース領域を介して図2中X方向に伸びるソース線SLに接続されている。ビット線BLの一端側に、データの読み出し、書き込み、及び消去の各動作に供されるカラム制御回路2が配置される。ワード線WLの一端側に、ワード線WL、及び選択ゲート線SGS、SGDの選択駆動を行うロウ制御回路3が配置される。
次に、本実施の形態の不揮発性記憶装置のデータ記憶状態について、図3を参照して説明する。図3は、本実施の形態の不揮発性記憶装置のメモリセルMCのしきい値電圧分布を示す図である。
NAND型フラッシュメモリのメモリセルMCが2値データ(1ビット/セル)を記憶する場合、データのしきい値電圧分布は図3(a)のようになる。しきい値電圧が負の状態がデータ“1”(消去状態)であり、しきい値電圧が正の状態がデータ“0”である。また、NAND型フラッシュメモリのメモリセルMCが4値データ(2ビット/セル)を記憶する場合、データのしきい値電圧分布は図3(b)のようになる。この場合、しきい値電圧の低い方から、4種類のしきい値電圧分布(E、A、B、C)が設けられる。これらのしきい値電圧分布に対して、4通りのデータ“11”、“01”、“00”、“10”が割り付けられる。ここで、しきい値電圧分布Eは、一括ブロック消去により得られる負しきい値電圧状態である。以下の実施の形態の説明では、不揮発性記憶装置は2値データを記憶するものとして説明する。しかし、不揮発性記憶装置は、2値データ以上の多値データを記憶するものとして構成することが可能である。
[第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の動作]
まず、本実施の形態の不揮発性記憶装置の消去動作について、図4A〜図6を参照して説明する。
不揮発性記憶装置におけるデータ消去動作は、ブロック単位で実行される。データ消去動作は、図4Aに示すように、選択ブロックの全ワード線WLを0Vとし、メモリセルアレイが形成されたP型ウェルに正の昇圧された消去電圧Vera(例えば、18V〜20V)を印加して行われる。これにより、選択ブロックの全メモリセルMCで浮遊ゲート電極の電子が放出された負のしきい値電圧状態(消去状態)が得られる。この時、選択ゲートトランジスタSTS、STDのゲート酸化膜が破壊されないようにするため、選択ゲート線SGS、SGDはフローティング状態とする。また、ビット線BL及びソース線SLもフローティング状態とする。
まず、本実施の形態の不揮発性記憶装置の消去動作について、図4A〜図6を参照して説明する。
不揮発性記憶装置におけるデータ消去動作は、ブロック単位で実行される。データ消去動作は、図4Aに示すように、選択ブロックの全ワード線WLを0Vとし、メモリセルアレイが形成されたP型ウェルに正の昇圧された消去電圧Vera(例えば、18V〜20V)を印加して行われる。これにより、選択ブロックの全メモリセルMCで浮遊ゲート電極の電子が放出された負のしきい値電圧状態(消去状態)が得られる。この時、選択ゲートトランジスタSTS、STDのゲート酸化膜が破壊されないようにするため、選択ゲート線SGS、SGDはフローティング状態とする。また、ビット線BL及びソース線SLもフローティング状態とする。
この後、必要に応じて消去ベリファイ動作を行う。消去ベリファイ動作は、NANDセルユニットNUの全メモリセルMCが図5Bに示す負のしきい値電圧Vth_eraまで消去されているか否かを確認する動作として行われる。以下、消去ベリファイ動作の例を2つ説明する。
以下の説明において、消去ベリファイ動作に用いられる消去ベリファイ検知用電圧F_CGRVlevelと、消去ベリファイレベルVth_eraとを区別して説明する。
以下の説明において、消去ベリファイ動作に用いられる消去ベリファイ検知用電圧F_CGRVlevelと、消去ベリファイレベルVth_eraとを区別して説明する。
(消去ベリファイ動作の例1)
図4Bは、消去ベリファイ動作を実行するセンスアンプ回路S/Aと、クランプ電圧回路VCLAMPを示す図である。ビット線BLには、ビット線選択トランジスタSTを介してクランプトランジスタCTが接続されている。クランプトランジスタCTのゲートには、クランプ電圧回路VCLAMPにより設定された消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelがスイッチ回路SW及びビット線クランプ電圧線BLCを介して与えられる。
図4Bは、消去ベリファイ動作を実行するセンスアンプ回路S/Aと、クランプ電圧回路VCLAMPを示す図である。ビット線BLには、ビット線選択トランジスタSTを介してクランプトランジスタCTが接続されている。クランプトランジスタCTのゲートには、クランプ電圧回路VCLAMPにより設定された消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelがスイッチ回路SW及びビット線クランプ電圧線BLCを介して与えられる。
消去ベリファイ動作時には、セルソース線SLに電源電圧Vdd、選択ブロックの全ワード線WLに電圧F_CGRVlevel(=0V)、選択ゲート線SGS、SGDに電源電圧Vddより高い中間電圧Vread_sgを印加する。また、ビット線BLは、0Vにプリチャージしておく。選択ブロックの全メモリセルMCが負のしきい値電圧Vth_era状態(図5B参照)に消去されていれば、消去ベリファイ動作により、セルソース線SLからビット線BLに電流が流れ、ビット線BLの電位が|Vth_era|以上まで充電される。一方、選択ブロックのいずれかのメモリセルMCのしきい値が電圧Vth_eraに達していない場合には、ビット線BLの電位は|Vth_era|よりも低い電位となる。この電圧は、ビット線選択トランジスタSTを介してノードBLIまで転送される。
クランプトランジスタCTのゲートには、消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelが印加されるので、ノードBLIの電圧が、F_CLAMPlevel−Vth_clamp(Vth_clampは、クランプトランジスタCTの導通しきい値電圧)以上である場合、クランプトランジスタCTは導通しない。一方、ノードBLIの電圧が、F_CLAMPlevel−Vth_clampより小さい場合、クランプトランジスタCTは導通する。したがって、消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelを|Vth_era|+Vth_clampに設定することにより、ノードBLIが|Vth_era|に達したかどうかでクランプトランジスタCTが導通状態になったり、非道通状態になったりする。これにより、センスアンプ回路S/Aのセンスノードが変化するので、センスアンプ回路S/Aがこれを検出することで消去ベリファイ動作が行われる。
消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelの電圧値を変化させることにより、消去ベリファイ動作にて読み出すメモリセルMCのしきい値電圧のレベルを変化させることができる。
(消去ベリファイ動作の例2)
上記の例では、選択ブロックの全ワード線WLに0Vを印加することで、ビット線BLにメモリセルMCのしきい値電圧の絶対値|Vth_era|を転送し、消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelを変えることで、検出すべき消去ベリファイレベルVth_eraを変化可能とした。
これに対し、負のしきい値電圧を有するメモリセルMCにおいて、図4Bに示すセルウェル電圧CellWell及びビット線BLの電位を一律に上昇させ、ワード線WLに供給する電圧F_CGRVlevelに基づいてメモリセルMCの負のしきい値電圧を読み出すような制御を行っても良い。このとき、選択ブロックの全ワード線WLに供給する電圧F_CGRVlevelを一律に変化させることで、消去ベリファイ動作にて読み出すメモリセルMCの消去ベリファイレベルVth_eraを可変とすることができる。
上記の例では、選択ブロックの全ワード線WLに0Vを印加することで、ビット線BLにメモリセルMCのしきい値電圧の絶対値|Vth_era|を転送し、消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevelを変えることで、検出すべき消去ベリファイレベルVth_eraを変化可能とした。
これに対し、負のしきい値電圧を有するメモリセルMCにおいて、図4Bに示すセルウェル電圧CellWell及びビット線BLの電位を一律に上昇させ、ワード線WLに供給する電圧F_CGRVlevelに基づいてメモリセルMCの負のしきい値電圧を読み出すような制御を行っても良い。このとき、選択ブロックの全ワード線WLに供給する電圧F_CGRVlevelを一律に変化させることで、消去ベリファイ動作にて読み出すメモリセルMCの消去ベリファイレベルVth_eraを可変とすることができる。
上記の消去ベリファイ動作において消去が不十分なメモリセルがあることが検知され、消去動作を再度行う場合、消去電圧Veraは、初期値Vera_iniよりもステップアップ値ΔVera(>0)だけ大きい電圧(Vera_ini+ΔVera)に設定される(図5A参照)。この再設定後の大きな消去電圧Vera=Vera_ini+ΔVeraによっても消去不十分のセルがある場合、更にステップアップ値ΔVeraだけ消去電圧を大きくするステップアップ動作を行い(Vera=Vera_ini+2ΔVeraとする)、消去動作を実行する。以下、データ消去が完了するまで消去動作、消去ベリファイ動作、ステップアップ動作を繰り返す。消去動作の繰り返し回数が多くなるほど、消去電圧VeraはΔVeraずつステップアップする。
図5Bに示すように、複数回の消去動作によって、メモリセルMCのしきい値電圧分布は次第に負方向に移動する。消去動作を実行する全てのメモリセルMCのしきい値電圧が、所定の消去ベリファイレベルVth_era以下となったことが消去ベリファイ動作により検出されたとき、消去動作を終了する。
ここで、NAND型フラッシュメモリへの書き込み/消去動作が複数回繰り返されると、メモリセルMCが劣化する。メモリセルMCが劣化した状態にある場合、同じ消去電圧を印加しても、メモリセルMCのしきい値電圧の変化量が少なくなる(消去されにくくなる)。消去されにくくなったブロックに対して、消去ループ回数を増加させることは、メモリセルMCのゲート絶縁膜等に対しダメージを与える。
このような観点から本実施の形態では、消去動作において、消去動作が完了しているか否かの基準となる消去ベリファイレベルVth_eraの値を、書き込み/消去回数が増えるにしたがって増加させる。この消去動作を図6を参照して説明する。
より具体的には、メモリ製造直後の初期状態では、消去動作完了の基準値であるしきい値電圧の上限値Vth_era(消去ベリファイレベル)は電圧Vth_era1に設定される。すなわち、消去動作はメモリセルMCのしきい値電圧分布が消去ベリファイレベルVth_era1以下となるまで実行される。消去ベリファイ動作により消去不十分と判定された場合には、順次消去電圧VeraはΔVeraずつステップアップされる。
しかし、書き込み/消去回数が増加して、メモリセルMCが消去しにくくなった劣化状態では、消去ベリファイレベルVth_eraは電圧Vth_era2に設定される。消去ベリファイレベルVth_era2は初期状態の消去ベリファイレベルVth_era1よりもΔvrfyだけ大きな値に設定される。劣化状態における消去動作はメモリセルMCのしきい値電圧分布が電圧Vth_era2以下となった際に終了する。消去ベリファイ動作により消去不十分と判定された場合には、順次消去電圧VeraはΔVeraずつステップアップされる。
このため、劣化状態の場合でも、5回の消去電圧印加動作によって正常に消去動作が終了する。
このため、劣化状態の場合でも、5回の消去電圧印加動作によって正常に消去動作が終了する。
これにより、メモリセルMCが劣化して消去動作がされ難くなった状況においても、不必要に消去電圧が印加され続けることによるメモリセルへのダメージが抑制される。従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、消去時間の増加が抑えられると共に、メモリセルへのダメージも少なくすることができ、結果としてメモリの長寿命化を図ることができる。
次に、本実施の形態の不揮発性記憶装置の書き込み動作について、図7〜図9を参照して説明する。
不揮発性記憶装置における“0”データ書き込み動作は、図7に示すように、選択ワード線WLに書き込み電圧Vpgm(例えば、15V〜20V)が印加される。また、ビット線BLに電圧Vssを与えて、導通させたドレイン側選択ゲートトランジスタSTDを介して電子を選択メモリセルMCのチャネル(以下「セルチャネル」と称する)まで転送する。このとき、選択メモリセルMCでは浮遊ゲート電極とセルチャネルとの間に大きな電界がかかり、FNトンネル電流によりセルチャネルから浮遊ゲート電極に電子が注入される。これにより、選択メモリセルMCは、浮遊ゲート電極に電子が注入され、正のしきい値電圧状態(書き込み状態)が得られる。多値データ記憶の場合、書き込みパルスの印加電圧、印加回数を制御して、浮遊ゲート電極に注入される電子の量を調整することにより、しきい値電圧分布を複数個、設けることができる。
不揮発性記憶装置における“0”データ書き込み動作は、図7に示すように、選択ワード線WLに書き込み電圧Vpgm(例えば、15V〜20V)が印加される。また、ビット線BLに電圧Vssを与えて、導通させたドレイン側選択ゲートトランジスタSTDを介して電子を選択メモリセルMCのチャネル(以下「セルチャネル」と称する)まで転送する。このとき、選択メモリセルMCでは浮遊ゲート電極とセルチャネルとの間に大きな電界がかかり、FNトンネル電流によりセルチャネルから浮遊ゲート電極に電子が注入される。これにより、選択メモリセルMCは、浮遊ゲート電極に電子が注入され、正のしきい値電圧状態(書き込み状態)が得られる。多値データ記憶の場合、書き込みパルスの印加電圧、印加回数を制御して、浮遊ゲート電極に注入される電子の量を調整することにより、しきい値電圧分布を複数個、設けることができる。
なお、図示は省略するが、データの非書き込み時には、メモリセルMCのセルチャネルを電源電圧Vddを用いて充電した後、フローティング状態にする。この場合、選択ワード線WLに書き込み電圧Vpgmが印加されたとしても、セルチャネルが選択ワード線WLとの容量結合により電位上昇して、浮遊ゲート電極へは電子が注入されない。その結果、メモリセルMCは、“1”データを保持する。
書き込み動作の後、必要に応じて書き込みベリファイ動作を行う。書き込みベリファイ動作は、NANDセルユニットNUの選択メモリセルMCに所望のデータが書き込まれているか否かを確認する動作として行われる。具体的に書き込みベリファイ動作は、選択ワード線WLに書き込み時のしきい値電圧の下限値、すなわち書き込みベリファイレベルとして書き込みベリファイ検知用電圧Vth_pgmを直接印加し、ソース線SLの電圧を0Vとして、ビット線BLを電圧Vblにプリチャージする。また非選択ワード線WLには非選択メモリセルMCの状態に関らず非選択メモリセルMCが導通する程度の高電圧を印加する。選択メモリセルMCのしきい値電圧が書き込み動作の基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgmまで達していない場合、ビット線BLの電圧は変化する。一方、選択メモリセルMCのしきい値電圧が書き込み動作の基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgmまで達している場合、ビット線BLの電圧が変化しない。この書き込みベリファイ動作により、NANDセルユニットNU内の選択メモリセルMCに所望のデータが書き込まれたことが検出された場合、書き込み動作を終了する。もし、しきい値電圧が十分に上昇していない選択メモリセルMCがある場合には、再度書き込み動作を行う。
書き込み動作を再度行う場合、書き込み電圧Vpgmは、初期値Vpgm_iniよりもステップアップ値ΔVpgm(>0)だけ大きい電圧(Vpgm_ini+ΔVpgm)に設定される(図8A参照)。この再設定後の大きな書き込み電圧Vpgm=Vpgm_ini+ΔVpgmによっても書き込み不十分のセルがある場合、更にステップアップ値ΔVpgmだけ書き込み電圧を大きくするステップアップ動作を行い(Vpgm=Vpgm_ini+2ΔVpgmとする)、書き込み動作を実行する。以下、データ書き込みが完了するまで書き込み動作、書き込みベリファイ動作、ステップアップ動作を繰り返す。書き込み動作の繰り返し回数が多くなるほど、書き込み電圧VpgmはΔVpgmずつステップアップする。
図8Bに示すように、複数回の書き込み動作によって、メモリセルMCのしきい値電圧分布は次第に正方向に移動する。書き込み動作を実行する全ての選択メモリセルMCのしきい値電圧が、所定の書き込みベリファイレベルVth_pgm以上となったことが書き込みベリファイ動作により検出されたとき、書き込み動作を終了する。
メモリセルMCが劣化した状態にある場合、同じ書き込み電圧を印加しても、過剰な電子が浮遊ゲート電極に注入され、書き込み速度が初期状態のメモリセルMCよりも速くなる。このことは、メモリセルMCの望ましくないしきい値電圧のばらつき増大を引き起こす。これにより、誤書き込みが生じる虞が増大する。このような観点から本実施の形態では、書き込み動作において、書き込み動作が完了しているか否かの基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgmの値を、書き込み/消去回数が増えるにしたがって増加させる。この書き込み動作を図9を参照して説明する。
より具体的には、メモリ製造直後の初期状態では、書き込み動作完了の基準値である書き込みベリファイレベルVth_pgmは電圧Vth_pgm1に設定される。すなわち、書き込み動作はメモリセルMCのしきい値電圧分布が書き込みベリファイレベルVth_pgm1以上となるまで実行される。書き込みベリファイ動作により書き込み不十分と判定された場合には、順次書き込み電圧VpgmはΔVpgmずつステップアップされる。
しかし、書き込み/消去回数が増加して、メモリセルMCが書き込みやすくなった劣化状態では、書き込みベリファイレベルVth_pgmは電圧Vth_pgm2に設定される。書き込みベリファイレベルVth_pgm2は初期状態の書き込みベリファイレベルVth_pgm1よりもΔvrfyだけ大きな値に設定される。劣化状態における書き込み動作は選択メモリセルMCのしきい値電圧分布が電圧Vth_pgm2以上となった際に終了する。書き込みベリファイ動作により書き込み不十分と判定された場合には、順次書き込み電圧VpgmはΔVpgmずつステップアップされる。
これにより、メモリセルMCが劣化して書き込み動作がされやすくなった状況においても、書き込み動作時にメモリセルMCに望ましくないしきい値電圧のばらつきが起こる可能性を低くすることができる。従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、メモリセルMCに正確にデータを書き込むことができる。
次に、本実施の形態の不揮発性記憶装置の読み出し動作について、図10A及び図10Bを参照して説明する。
データ読み出し動作は、図10Aに示すように、メモリセルアレイ内の非選択ワード線WLに、データによらず非選択メモリセルが導通する読み出しパス電圧Vreadを印加する。なお、それぞれの非選択メモリセルに与えられる読み出しパス電圧Vreadは異なっていてもよい。2値データの読み出し動作時には、選択メモリセルMCに接続された選択ワード線WLに、読み出すデータのしきい値電圧分布の下限値よりも下、又は上限値よりも上に設定された読み出し電圧を印加する。
ここで、本実施の形態の不揮発性記憶装置の読み出し動作では、選択ワード線WLに対して書き込み動作の基準とした書き込みベリファイレベルの電圧Vth_pgmを印加するようにしても良い(図10B参照)。例えばメモリセルMCの状態が初期状態にある場合、書き込みベリファイレベルの電圧Vth_pgm1が選択ワード線WLに印加される。また、メモリセルMCの状態が劣化状態にある場合、書き込みベリファイレベルの電圧Vth_pgm2が選択ワード線WLに印加される。そして、ソース線SLの電圧を0Vとして、ビット線BLを電圧Vblにプリチャージする。
選択メモリセルMCのしきい値電圧が書き込み動作の基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgm未満である場合、ビット線BLの電圧は変化する。一方、選択メモリセルMCのしきい値電圧が書き込み動作の基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgm以上である場合、ビット線BLの電圧が変化しない。この電圧印加により、ビット線BLへ電流が流れるか否かを検出してデータ読み出しが実行される。
選択メモリセルMCのしきい値電圧が書き込み動作の基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgm未満である場合、ビット線BLの電圧は変化する。一方、選択メモリセルMCのしきい値電圧が書き込み動作の基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgm以上である場合、ビット線BLの電圧が変化しない。この電圧印加により、ビット線BLへ電流が流れるか否かを検出してデータ読み出しが実行される。
この読み出し動作は、基準となる所定の読み出し電圧で選択メモリセルMCが導通するか否かを検出できればよく、書き込み動作時の書き込みベリファイレベルVth_pgmに限定されるものではない。例えば、データ保持特性に基づき、書き込み動作時の書き込みベリファイレベルVth_pgmから所定の値だけ小さい電圧を読み出し動作のワード線電圧とすることもできる。また、読み出し電圧は、固定値とすることもできる。
[第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の効果]
図6及び図9に示すように、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、書き込み動作時及び消去動作時の基準(指標)となるベリファイレベルを変化させている。その結果、図6に示すように、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、メモリセルMCが劣化して消去動作がされ難くなった状況においても、消去動作時に不十分な電圧が印加され続けることによるメモリセルへのダメージが抑制される。
また、図9に示すように、書き込み動作後のメモリセルMCのしきい値電圧分布は、書き込みベリファイレベルVth_pgm2に近接して位置する。これによりメモリセルMCの望ましくないしきい値電圧のばらつきを抑制し、誤書き込みが起こる可能性を低くすることができる。
従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、メモリセルへのダメージを抑制することができるとともに、正確にデータを書き込むことができる。
図6及び図9に示すように、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、書き込み動作時及び消去動作時の基準(指標)となるベリファイレベルを変化させている。その結果、図6に示すように、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、メモリセルMCが劣化して消去動作がされ難くなった状況においても、消去動作時に不十分な電圧が印加され続けることによるメモリセルへのダメージが抑制される。
また、図9に示すように、書き込み動作後のメモリセルMCのしきい値電圧分布は、書き込みベリファイレベルVth_pgm2に近接して位置する。これによりメモリセルMCの望ましくないしきい値電圧のばらつきを抑制し、誤書き込みが起こる可能性を低くすることができる。
従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、メモリセルへのダメージを抑制することができるとともに、正確にデータを書き込むことができる。
(第2の実施の形態)
次に、第2の実施の形態に係る不揮発性記憶装置について説明する。第2の実施の形態に係る不揮発性記憶装置のメモリセルアレイ1や制御回路等の構成は、図1及び図2に示す第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、消去動作及び書き込み動作時におけるしきい値電圧の変化量について説明する。
次に、第2の実施の形態に係る不揮発性記憶装置について説明する。第2の実施の形態に係る不揮発性記憶装置のメモリセルアレイ1や制御回路等の構成は、図1及び図2に示す第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。本実施の形態においては、消去動作及び書き込み動作時におけるしきい値電圧の変化量について説明する。
[第2の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の動作]
図11Aは、本実施の形態の不揮発性記憶装置の動作を説明する図である。図11Aは、書き込み動作及び消去動作が繰り返されるにつれてメモリセルMCの特性が変化する様子を示している。
図11Aは、本実施の形態の不揮発性記憶装置の動作を説明する図である。図11Aは、書き込み動作及び消去動作が繰り返されるにつれてメモリセルMCの特性が変化する様子を示している。
例えば、メモリセルMCが初期状態にある場合(書き込み動作及び消去動作が1回の場合)、所定の書き込み電圧ステップアップ回数で書き込み動作を実行するとメモリセルMCのしきい値電圧は、約2Vとなる。また、メモリセルMCが初期状態にある場合、所定の消去電圧ステップアップ回数で消去動作を実行するとメモリセルMCのしきい値電圧は、約−4Vとなる。
一方、メモリセルMCが劣化状態にある場合(書き込み動作及び消去動作が10000回の場合)、初期状態のメモリセルMCよりも書き込みやすくなるが、消去されにくくなる。劣化状態のメモリセルMCに所定の書き込み電圧ステップアップ回数で書き込み動作を実行するとメモリセルMCのしきい値電圧は、約3.5Vとなる。また、メモリセルMCが劣化状態にある場合、所定の消去電圧ステップアップ回数で消去動作を実行するとメモリセルMCのしきい値電圧は、約−2Vとなる。
一方、メモリセルMCが劣化状態にある場合(書き込み動作及び消去動作が10000回の場合)、初期状態のメモリセルMCよりも書き込みやすくなるが、消去されにくくなる。劣化状態のメモリセルMCに所定の書き込み電圧ステップアップ回数で書き込み動作を実行するとメモリセルMCのしきい値電圧は、約3.5Vとなる。また、メモリセルMCが劣化状態にある場合、所定の消去電圧ステップアップ回数で消去動作を実行するとメモリセルMCのしきい値電圧は、約−2Vとなる。
本実施の形態の不揮発性記憶装置は、この特性の変化に基づいて書き込み時及び消去時のベリファイレベルの変動量を決定する。ここで、図6に示す消去動作時におけるベリファイレベルの変化量Δvrfyと、図9に示す書き込み動作時におけるベリファイレベルの変化量Δvrfyとは同じ値であるものとする。すなわち、本実施の形態の不揮発性記憶装置は、書き込み動作時も消去動作時も同じ量Δvrfyだけベリファイレベルを変化させる。
以下、ベリファイレベルの変化量Δvrfyの算出手順について説明する。ここで、図11Aに示す初期状態(例えば書き込み・消去回数1回)と劣化状態(例えば書き込み・消去回数10000回)のメモリセルMCに対して、所定の電圧値の書き込み電圧Vpgmで書き込み動作を行った場合におけるしきい値電圧の変化量をΔVth_pgmと表す。また、図11Aに示す初期状態と劣化状態のメモリセルMCに対して、所定の電圧値の消去電圧Veraで消去動作を行った場合におけるしきい値電圧の変化量をΔVth_eraと表す。この場合、ベリファイレベルの変化量Δvrfyは以下の数1により求めることができる。
この数1によれば、書き込み動作時のしきい値電圧の変化と、消去動作時のしきい値電圧の変化とが適切に反映されたベリファイレベルの変化量Δvrfyを求めることができる。なお、ΔVth_era、ΔVth_pgmの値は、上述のように所定回数の書き込み・消去電圧を印加した場合のしきい値電圧の変化量から求めてもよいが、以下の方法により、近似的に求めることもできる。
それは、メモリセルMCの劣化具合を書き込み・消去電圧を印加した回数に代えて、書き込み動作時、消去動作時の電圧ステップアップ回数を用いてベリファイレベルの変化量Δvrfyを求めるものである。すなわち、以下の数2を用いて、ΔVth_era、ΔVth_pgmを近似的に求める。
ここで、数2に用いられているそれぞれの値は以下のように定義される。
・Δera_loop:メモリセルアレイ1に対する消去動作において、消去ベリファイ動作をパスするのに要した電圧ステップアップ回数の基準値からのズレ(通常、0または正の整数)
・ΔVera:メモリセルアレイ1に対する消去動作において、印加する消去電圧Veraのステップアップ量(単位はV)
・Δpgm_loop:メモリセルアレイ1に対する書き込み動作において、書き込みベリファイ動作をパスするのに要した電圧ステップアップ回数の基準値からのズレ(通常、0または負の整数)
・ΔVpgm:メモリセルアレイ1に対する書き込み動作において、印加する書き込み電圧Vpgmのステップアップ量(単位はV)
・Δera_loop:メモリセルアレイ1に対する消去動作において、消去ベリファイ動作をパスするのに要した電圧ステップアップ回数の基準値からのズレ(通常、0または正の整数)
・ΔVera:メモリセルアレイ1に対する消去動作において、印加する消去電圧Veraのステップアップ量(単位はV)
・Δpgm_loop:メモリセルアレイ1に対する書き込み動作において、書き込みベリファイ動作をパスするのに要した電圧ステップアップ回数の基準値からのズレ(通常、0または負の整数)
・ΔVpgm:メモリセルアレイ1に対する書き込み動作において、印加する書き込み電圧Vpgmのステップアップ量(単位はV)
不揮発性記憶装置のステートマシン7は、消去ベリファイレベルVth_era(又は消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevel)、書き込みベリファイレベルVth_pgm、並びにメモリセルアレイ1に対する消去動作及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数を保持している。Δera_loop、Δpgm_loopの値を上記のように定義した場合、メモリセルMCの特性の変化を直接検知することなく、前回の消去動作及び書き込み動作時に要した電圧ステップアップ回数を用いてベリファイレベルの変動量Δvrfyを算出することができる。
ここで、ΔVth_pgm、ΔVth_eraの一方を用いてベリファイレベルの変化量Δvrfyを計算してもよい。例えば消去動作の電圧ステップアップ回数のみを用いて、以下の数3によりベリファイレベルの変化量Δvrfyを計算することができる。
任意の数の書き込み・消去動作時の電圧ステップアップ回数は全てのメモリセルMCでの最大値を用いてもよいし、所定範囲での平均の電圧ステップアップ回数を用いてもよい。
次に、上述のベリファイレベルの変化量Δvrfyの算出のタイミングについて説明する。図11Bは、メモリセルアレイ1に対する動作を実行する際のフローチャートである。上述の第1の実施の形態の説明では、不揮発性記憶装置の動作の説明のうち、消去動作と書き込み動作とを分けて説明した。しかし、NAND型フラッシュメモリにおいて、消去動作は書き込み動作に先立ってデータ書き込み領域を一括して消去する動作として実行される。書き込み動作は、この一括消去された領域のメモリセルMCに対してデータを書き込む。以下、図11Bを参照してNAND型フラッシュメモリの動作について説明する。
まずステップS1において、書き込み動作の実行を指令するコマンド及び書き込み動作を行う領域のアドレスがホスト11から入力される。このコマンド及びアドレスに基づいて、不揮発性記憶装置は書き込み動作を開始する。
そして、入力されたアドレスにより指定されたデータ書き込み領域に対して、まず消去動作が実行される。この際、ステップS2において、不揮発性記憶装置は、消去ベリファイ動作が完了しているか否かの基準となる消去ベリファイレベルVth_era(又は消去ベリファイ検知用電圧F_CLAMPlevel)の変化量Δvrfyを算出する。上述のように、不揮発性記憶装置の周辺回路は、メモリセルアレイ1に対して過去に行われた消去動作及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数を保持するように構成されている。消去ベリファイレベルVth_eraの変化量Δvrfyは、この消去動作及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数に基づいて、数1及び数2を用いて算出することができる。不揮発性記憶装置は、保持している消去動作及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数のうち、最新の動作時の値を用いて消去ベリファイレベルVth_eraの変化量Δvrfyを算出する。
ステップS3において、不揮発性記憶装置は、算出した変化量Δvrfyに基づいて変化させた消去ベリファイレベルVth_eraを基準としてデータ書き込み領域に対して消去動作及び消去ベリファイ動作を実行する。この際、消去電圧Veraをステップアップさせて、複数回の電圧印加により消去動作を行う。
ステップS4において、不揮発性記憶装置は、データ書き込み領域に対して消去動作を実行した際の消去電圧Veraのステップアップ回数を記憶する。このようにして消去動作が行われた領域に対して、不揮発性記憶装置は続けて書き込み動作を実行する。
ステップS5において、不揮発性記憶装置は、書き込み動作が完了しているか否かの基準となる書き込みベリファイレベルVth_pgmの変化量Δvrfyを算出する。書き込みベリファイレベルVth_pgmの変化量Δvrfyも、消去動作及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数に基づいて、数1及び数2を用いて算出することができる。不揮発性記憶装置は、保持している消去動作及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数のうち、最新の動作時の値を用いて書き込みベリファイレベルVth_pgmの変化量Δvrfyを算出する。
ステップS6において、不揮発性記憶装置は、算出した変化量Δvrfyに基づいて変化させた書き込みベリファイレベルVth_pgmを基準としてデータ書き込み領域に対して書き込み動作及び書き込みベリファイ動作を実行する。この際、書き込み電圧Vpgmをステップアップさせて、複数回の電圧印加により書き込み動作を行う。
ステップS7において、不揮発性記憶装置は、書き込み動作を実行した際の書き込み電圧Vpgmのステップアップ回数を記憶する。このようにして書き込み動作が終了する。
なお、書き込み動作とは一連に行われるわけではないが、ステップS8に示されるように、不揮発性記憶装置の読み出し動作は最新の書き込み動作で使用した書き込みベリファイレベルVth_pgmを用いて行われる。
[第2の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の効果]
本実施の形態に係る不揮発性記憶装置でも、書き込み動作時及び消去動作時の基準となるしきい値電圧を、図6及び図9に示すように変化させて書き込み動作及び消去動作を実行する。この際に、上記の方法により求められたベリファイレベルの変化量Δvrfyを用いて、ベリファイレベルを変化させる。その結果、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置でも、メモリセルMCが劣化して消去動作がされ難くなった状況においても、消去動作時に不十分な電圧が印加され続けることによるメモリセルへのダメージが抑制される。
また、書き込み動作後のメモリセルMCのしきい値電圧分布は、書き込みベリファイレベルVth_pgm2に近接して位置する。これによりメモリセルMCの望ましくないしきい値電圧のばらつきを抑制し、誤書き込みが起こる可能性を低くすることができる。
従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、メモリセルへのダメージを抑制することができるとともに、正確にデータを書き込むことができる。
本実施の形態に係る不揮発性記憶装置でも、書き込み動作時及び消去動作時の基準となるしきい値電圧を、図6及び図9に示すように変化させて書き込み動作及び消去動作を実行する。この際に、上記の方法により求められたベリファイレベルの変化量Δvrfyを用いて、ベリファイレベルを変化させる。その結果、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置でも、メモリセルMCが劣化して消去動作がされ難くなった状況においても、消去動作時に不十分な電圧が印加され続けることによるメモリセルへのダメージが抑制される。
また、書き込み動作後のメモリセルMCのしきい値電圧分布は、書き込みベリファイレベルVth_pgm2に近接して位置する。これによりメモリセルMCの望ましくないしきい値電圧のばらつきを抑制し、誤書き込みが起こる可能性を低くすることができる。
従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、メモリセルへのダメージを抑制することができるとともに、正確にデータを書き込むことができる。
なお、ベリファイレベルの変化量Δvrfyは、消去動作時の電圧ステップアップ回数及び書き込み動作時の電圧ステップアップ回数がバランスするように、設定されることが望ましい。
(第3の実施の形態)
次に、第3の実施の形態に係る不揮発性記憶装置について説明する。第3の実施の形態に係る不揮発性記憶装置のメモリセルアレイ1や制御回路等の構成も、図1及び図2に示す第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。
次に、第3の実施の形態に係る不揮発性記憶装置について説明する。第3の実施の形態に係る不揮発性記憶装置のメモリセルアレイ1や制御回路等の構成も、図1及び図2に示す第1の実施の形態と同様であるため、その説明を省略する。
[第3の実施の形態に係る不揮発性記憶装置の動作]
第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、書き込み動作及び消去動作時のベリファイレベルの値は、書き込み動作及び消去動作が繰り返された後に、変更されていた。本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、書き込み動作及び消去動作が繰り返された後に加えて、書き込み動作及び消去動作が繰り返される前の初期状態にある場合にも、書き込み動作及び消去動作時のベリファイレベルの値を変化させる。以下、本実施の形態の不揮発性記憶装置の動作について、図12A及び図12Bを参照して説明する。
第1の実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、書き込み動作及び消去動作時のベリファイレベルの値は、書き込み動作及び消去動作が繰り返された後に、変更されていた。本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、書き込み動作及び消去動作が繰り返された後に加えて、書き込み動作及び消去動作が繰り返される前の初期状態にある場合にも、書き込み動作及び消去動作時のベリファイレベルの値を変化させる。以下、本実施の形態の不揮発性記憶装置の動作について、図12A及び図12Bを参照して説明する。
図12Aは、本実施の形態の不揮発性記憶装置のメモリセルアレイ1を示す図である。メモリセルアレイ1は、所定の面積で区分けされ、領域Aから領域Dまでの4つの領域を有するように構成される。ここで、区分けされる領域の数は任意に設定することができる。製造直後でメモリセルMCが初期状態にある不揮発性記憶装置に対し、テスト書き込み動作及びテスト消去動作を実行する。このテスト書き込み動作及びテスト消去動作も上述のステップアップ書き込み及びステップアップ消去動作として行うことができる。
メモリセルMCは製造直後であっても性能にばらつきが生じることがあり、このばらつきにより書き込み動作、消去動作に必要な電圧が変化する。各領域に同一回数のステップアップ書き込み動作やステップアップ消去動作が実行された場合でも、図12Bに示すように、領域ごとに動作終了後におけるしきい値電圧Vth_pgm、Vth_eraが異なる。ここで、所定の電圧値(例えば2V、−4V)と、領域ごとのテスト動作終了後のしきい値電圧Vth_pgm、Vth_eraとの差をΔVth_pgm、ΔVth_eraとする。本実施の形態の不揮発性記憶装置は、テスト書き込み動作及びテスト消去動作時に電圧をステップアップした回数に基づき、領域ごとの消去動作及び書き込み動作時における所定の電圧値との差ΔVth_pgm、ΔVth_eraを、数2を用いて近似的に求める。そして、このΔVth_pgm、ΔVth_eraの値から上述の数1を用いてしきい値電圧の変化量Δvrfyを算出することができる。
本実施の形態の不揮発性記憶装置は、領域A〜Dごとにしきい値電圧の変化量Δvrfyに基づき、書き込み動作及び消去動作のしきい値電圧を変更する。これによりメモリセルMCが初期状態のときでも、領域毎に書き込み動作時及び消去動作時の基準となるベリファイレベルを、図6及び図9に示すように変化させて書き込み動作及び消去動作を実行することができる。その結果、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置では、初期状態ではあるがメモリセルMCが消去動作がされにくい状況においても、消去動作時に不十分な電圧が印加され続けることによるメモリセルへのダメージが抑制される。また、初期状態ではあるが書き込みやすいメモリセルMCであっても、書き込み動作時にメモリセルMCの望ましくないしきい値電圧のばらつきを抑制し、誤書き込みが起こる可能性を低くすることができる。従って、本実施の形態に係る不揮発性記憶装置によれば、メモリセルへのダメージを抑制することができるとともに、正確にデータを書き込むことができる。
[その他]
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加、組み合わせ等が可能である。例えば、消去ベリファイ動作の例1において、選択ワード線WLに印加する電圧F_CGRVlevelの値は、メモリセルMCの劣化の程度に応じて調整可能である。また、消去ベリファイ動作の例2において、クランプトランジスタCTのゲート電極に印加される電圧F_CLAMPlevelは、メモリセルMCの劣化の程度に応じて調整可能である。
また、例えば、第2の実施の形態では、書き込み動作及び消去動作時の電圧印加回数からベリファイレベルの変化量Δvrfyを算出していた。このベリファイレベルの変化量Δvrfyの算出は書き込み動作及び消去動作が行われる毎に実行してもよいし、書き込み動作及び消去動作の繰り返しが所定回数に達した際に実行してもよい。例えば、書き込み動作及び消去動作の繰り返し回数が、3回、10回、30回、100回、300回、又は1000回に到達した際にベリファイレベルの変化量Δvrfyを算出し、次の算出動作までは同じ値を用いて書き込み動作及び消去動作を実行することができる。
また、ベリファイレベルの設定は、チップ内部のステートマシン7で行っても良いし、チップ外部のホスト(コントローラ)11で行っても良い。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、追加、組み合わせ等が可能である。例えば、消去ベリファイ動作の例1において、選択ワード線WLに印加する電圧F_CGRVlevelの値は、メモリセルMCの劣化の程度に応じて調整可能である。また、消去ベリファイ動作の例2において、クランプトランジスタCTのゲート電極に印加される電圧F_CLAMPlevelは、メモリセルMCの劣化の程度に応じて調整可能である。
また、例えば、第2の実施の形態では、書き込み動作及び消去動作時の電圧印加回数からベリファイレベルの変化量Δvrfyを算出していた。このベリファイレベルの変化量Δvrfyの算出は書き込み動作及び消去動作が行われる毎に実行してもよいし、書き込み動作及び消去動作の繰り返しが所定回数に達した際に実行してもよい。例えば、書き込み動作及び消去動作の繰り返し回数が、3回、10回、30回、100回、300回、又は1000回に到達した際にベリファイレベルの変化量Δvrfyを算出し、次の算出動作までは同じ値を用いて書き込み動作及び消去動作を実行することができる。
また、ベリファイレベルの設定は、チップ内部のステートマシン7で行っても良いし、チップ外部のホスト(コントローラ)11で行っても良い。
また、書き込み動作及び消去動作時のベリファイレベルVth_pgm、Vth_eraの値に上限値や下限値を設定して、その範囲内でベリファイレベルを変化させるようにすることもできる。そして、ベリファイレベルを変化させる動作はメモリセルアレイ1で一括に行う必要はなく、図12Aに示すような領域毎に行うこともできる。なおウェアレベリング等の制御によりメモリセルアレイ1が均一に使用されてメモリセルMCの劣化状態がそろっている場合にはメモリセルアレイ1で一括に行ってもよい。
そして、選択トランジスタSTD、STSの間に直列接続されるメモリセルMCnの数は複数(2のべき乗)であればよく、その数は64個に限定されるものではない。そして、メモリセルに記憶されるデータは2値データ、又は4値データであるものとして説明したが、これはその他の値のデータ(例えば8値データ)であってもよい。
1・・・メモリセルアレイ、 2・・・カラム制御回路、 3・・・ロウ制御回路、 MC・・・メモリセル、 WL・・・ワード線、 BL・・・ビット線、 SL・・・ソース線、 STS・・・ソース側選択ゲートトランジスタ、 SGS・・・ソース側選択ゲート線、 STD・・・ドレイン側選択ゲートトランジスタ、 SGD・・・ドレイン側選択ゲート線。
Claims (5)
- 消去時のしきい値が第1のしきい値分布に含まれ、データ書き込み時のしきい値が第2のしきい値分布に含まれる複数の不揮発性メモリセルをマトリクス状に配置してなるメモリセルアレイと、
消去すべき不揮発性メモリセルに消去電圧を印加してしきい値を前記第1のしきい値分布に含まれるように移動させる消去動作、前記消去すべき不揮発性メモリセルのしきい値が前記第1のしきい値分布内に移動したことを消去ベリファイレベルを指標として確認する消去ベリファイ動作、データを書き込むべき不揮発性メモリセルに書き込み電圧を印加してしきい値を前記第2のしきい値分布に含まれるように移動させる書き込み動作、前記データを書き込むべき不揮発性メモリセルのしきい値が前記第2のしきい値分布内に移動したことを書き込みベリファイレベルを指標として確認する書き込みベリファイ動作を制御する制御回路とを備え、
前記消去動作の状況及び前記書き込み動作の状況の少なくとも一方に基づいて、前記消去ベリファイレベル及び前記書き込みベリファイレベルを適応的に変化させる
ことを特徴とする不揮発性記憶装置。 - 前記制御回路は、前記消去動作時、前記メモリセルのしきい値を前記第1のしきい値分布に含まれるように1又は複数のステップで移動させると共に、前記書き込み動作時、前記メモリセルのしきい値を前記第2のしきい値分布に含まれるように1又は複数のステップで移動させ、
前記消去ベリファイレベル及び前記書き込みベリファイレベルは、前記消去動作時のステップ回数及び前記書き込み動作時のステップ回数の少なくとも一方に基づいて設定される
ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置。 - 前記消去ベリファイレベル、前記消去動作時のステップ回数、前記書き込みベリファイレベル及び前記書き込み動作時のステップ回数が記憶され、これらの記憶情報から、前記消去動作時のステップ回数及び前記書き込み動作時のステップ回数がバランスするように、次の消去動作時及び書き込み動作時における前記消去ベリファイレベル及び前記書き込みベリファイレベルが設定される
ことを特徴とする請求項2記載の不揮発性記憶装置。 - 前記制御回路は、
前記不揮発性メモリセルの特性が第1状態にある場合に、
前記消去ベリファイレベルを第1の電圧値、前記書き込みベリファイレベルを第2の電圧値として前記消去ベリファイ動作及び前記書き込みベリファイ動作を実行し、
前記不揮発性メモリセルの特性が第2状態にある場合に、
前記消去ベリファイレベルを前記第1の電圧値より所定電圧値だけ増加させた第3の電圧値、前記書き込みベリファイレベルを前記第2の電圧値より所定電圧値だけ増加させた第4の電圧値として前記消去ベリファイ動作及び前記書き込みベリファイ動作を実行する
ことを特徴とする請求項1記載の不揮発性記憶装置。 - 前記第2状態は、前記不揮発性メモリセルへの書き込み/消去動作回数が前記第1状態よりも多い状態であることを特徴とする請求項4記載の不揮発性記憶装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010162820A JP2012027962A (ja) | 2010-07-20 | 2010-07-20 | 不揮発性記憶装置 |
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US10789021B2 (en) | 2016-02-24 | 2020-09-29 | Volentine, Whitt & Francos, PLLC | Memory device and memory system |
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2010
- 2010-07-20 JP JP2010162820A patent/JP2012027962A/ja active Pending
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