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JP2012006809A - セラミックグリーンシートおよびその製造方法 - Google Patents

セラミックグリーンシートおよびその製造方法 Download PDF

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JP2012006809A JP2010146459A JP2010146459A JP2012006809A JP 2012006809 A JP2012006809 A JP 2012006809A JP 2010146459 A JP2010146459 A JP 2010146459A JP 2010146459 A JP2010146459 A JP 2010146459A JP 2012006809 A JP2012006809 A JP 2012006809A
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Isamu Kirikihira
勇 桐木平
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Kyocera Corp
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Abstract

【課題】 打ち抜き加工時のクラックが抑制され、機械的な強度も高いセラミックグリーンシートおよびその製造方法を提供する。
【解決手段】 セラミック粉末1をバインダ2で結合してなり、バインダ2は、ポリビニルアセタール鎖にポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖が結合してなる変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相2aと、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーを主成分とする第2相2bを含み、第1相2aおよび第2相2bは、第2相2bのビニル基が第1相2aのチオール基へラジカル連鎖移動反応することによって、第1相2aが海であり第2相2bが島である海島構造を形成して互いに結合しているセラミックグリーンシート3である。第1相2aでバインダ2の機械的な強度を高くし、柔軟な第2相2bでクラックCの進行を抑制することができる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電子部品搭載用基板等において用いられるセラミック基板を作製するためのセラミックグリーンシートおよびその製造方法に関するものである。
従来、例えば半導体素子や弾性表面波素子等の電子部品を搭載するために用いられる配線基板として、酸化アルミニウム質焼結体からなる絶縁基板にメタライズ法やめっき法等の方法で回路状配線や貫通導体等の配線導体を被着させた配線基板が多用されている。このような絶縁基板は、一般に、複数のセラミックグリーンシートを積層した後、この積層体を焼成することによって製作されている。なお、配線導体は、タングステンや銅等の金属材料のペースト(導体ペースト)をセラミックグリーンシートの表面や、セラミックグリーンシートに打ち抜き加工によって形成した貫通孔の内部に塗布または充填しておき、セラミックグリーンシートと同時焼成することによって形成されている。
従来、セラミックグリーンシートとして一般的なものは、酸化アルミニウムや酸化ケイ素,酸化カルシウム等の原料のセラミック粉末を、アクリルポリマーやポリビニルブチラール等のポリマーからなるバインダで結合したものである。
また、このようなセラミックグリーンシートは、通常、まず、セラミック粉末および上記バインダとして用いるポリマーを有機溶剤に添加するとともに混練して、セラミック粉末とバインダと有機溶剤とを主成分とするスラリーを作製した後、ドクターブレード法やリップコータ法等の方法でスラリーをシート状に成形し、不要な有機溶剤を加熱して除去することによって製作されている。このスラリーにおいて、有機溶剤中にセラミック粉末とバインダとがほぼ均一に分散しているため、不要な有機溶剤の除去に伴い、バインダ中にセラミック粉末がほぼ均一に分散して結合された状態になる。
特開2001−172553号公報 特開2007−165467号公報 特開2009−120635号公報
しかしながら、上記従来技術のセラミックグリーンシートにおいては、次のような問題点があった。
すなわち、バインダとしてアクリルポリマーを用いた場合には、アクリルポリマーを構成するアクリルポリマー鎖の凝集力が弱いため、その弾性率が比較的低いことから、セラミックグリーンシートの機械的な強度が低くなる傾向があるという問題があった。この場合、導体ペーストの印刷時に導体ペーストに含まれる溶剤の吸収によるセラミックグリーンシートの膨れや、複数のセラミックグリーンシートを積層するときの変形等の不具合を生じやすい。
また、バインダとしてポリビニルブチラールを用いた場合には、ポリビニルブチラールは環状構造を有する折れ曲がりにくい分子構造で構造であり凝集力が強いため、その弾性率が比較的高い。そのため、セラミックグリーンシートの機械的な強度を高くすることは
できるものの、引張りの伸び率が低いことから、バインダとして脆くなる傾向がある。そして、例えばセラミックグリーンシートに貫通孔を打ち抜き形成する際に、その応力によってセラミックグリーンシートにクラックが生じやすくなる傾向がある。
このような問題点に対しては、例えばバインダとしてアクリルポリマーとポリビニルブチラールとを混合して併用するという手段が考えられる(例えば、特許文献1等を参照。)。しかしながら、アクリルポリマー(重合によってアクリルポリマーとなるアクリル酸エステル等)とポリビニルブチラール(重合およびブチルアルデヒドとの反応によってポリビニルブチラールとなる酢酸ビニル等)との間では溶解度パラメータが2以上異なるため、両者を互いに効果的に混合させることが難しい。また、単にアクリルポリマーとポリビニルブチラールとを共重合させた場合(例えば、特許文献3を参照。)には、セラミックグリーンシートの機械的な強度を高めることはできるものの、アクリルポリマー鎖からなる相とポリビニルブチラール鎖からなる相とにマクロ的に相分離しやすくなる可能性がある。そのため、バインダ内において部分的に機械的な強度の強弱ができることから、上記のような貫通孔の形成等の伴うクラックの発生および進行を効果的に抑制することは難しい。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて完成されたものであり、その目的は、機械的な強度を効果的に高くすることができるとともに、例えば貫通孔の形成等に伴う応力が作用したとしても、クラックの発生および進行を効果的に抑制することが可能なセラミックグリーンシート、およびその製造方法を提供することにある。
本発明のセラミックグリーンシートは、セラミック粉末を有機樹脂からなるバインダで結合してなるセラミックグリーンシートであって、
前記バインダは、ポリビニルアセタール鎖にポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖が結合してなる変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相と、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーを主成分とする第2相とを含み、前記第1相および前記第2相は、前記第2相の前記アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーに含まれるビニル基が前記第1相の前記ポリビニルチオール鎖に含まれるチオール基へラジカル連鎖移動反応することによって、前記第1相が海であり、前記第2相が島である海島構造を形成して互いに結合していることを特徴とする。
本発明のセラミックグリーンシートの製造方法は、有機樹脂からなるバインダおよびセラミック粉末を有機溶剤とともに混練してスラリーを作製した後、該スラリーをシート状に成形するとともに前記有機溶剤を除去して前記セラミック粉末を前記バインダで結合させるセラミックグリーンシートの製造方法において、前記バインダを、
酢酸ビニルとチオ酢酸ビニルとの共重合体を加水分解した後、アルデヒドを反応させてポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖がポリビニルアセタール鎖に結合した変性ポリビニルブチラール鎖を主成分とする第1相用バインダを作製する工程と、
水中において、前記第1相用バインダとともにアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーを乳化または懸濁させて混合し、前記アクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが重合してなる第2相用バインダに含まれるビニル基を前記第1相用バインダに含まれるチオール基へラジカル連鎖移動反応させて、前記第1相用バインダが海であり、前記第2相用バインダが島である海島構造で前記第1相用バインダと前記第2相用バインダとを互いに結合させる工程とによって準備することを特徴とする。
本発明のセラミックグリーンシートによれば、柔軟なアクリルポリマーと機械的な強度が高いポリビニルブチラールとを併せてバインダとして用いることによって、柔軟で貫通
孔の打ち抜き時等にクラックが発生しにくく、しかも機械的な強度が高い(変形しにくく寸法安定性が高い)セラミックグリーンシートを提供することができる。
すなわち、機械的な強度が比較的高いポリビニルアセタール鎖(ポリビニルブチラール鎖等)を含む変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相からなる海の部分によってバインダとしての機械的な強度を高くすることができる。また、この変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする海である第1相にクラックが発生したとしても、そのクラックの進行を、機械的な引張り時の伸び率が高く、柔軟なアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーを主成分とする島である第2相において抑制することができる。したがって、機械的な強度を効果的に高くすることができるとともに、例えば貫通孔の形成等に伴う応力が作用したとしても、クラックの発生および進行を効果的に抑制することが可能なセラミックグリーンシートを提供することができる。
この場合、単にアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーとポリビニルアセタール(上記の変性ではないもの)とを混合したとすれば両者が分離してしまうが、本発明のセラミックグリーンシートにおいては、ポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖をポリビニルアセタール鎖に結合させて変性ポリビニルアセタール鎖として、そのポリビニルチオール鎖のチオール基とアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーのビニル基とのラジカル連鎖移動反応で両者を結合させることによって、上記のように海島構造で第1相と第2相とを互いに結合させることができるようになっている。
本発明のセラミックグリーンシートの製造方法によれば、ポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖をポリビニルアセタール鎖に結合させて変性ポリビニルアセタール鎖とすることによって、ラジカル反応の連鎖移動剤として機能するチオール基を第1相用バインダに含有させることができる。そして、このチオール基にアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが重合してなる第2相用バインダを、第2相用バインダのビニル基とチオール基とのラジカル連鎖移動反応によって結合させて、第1相用バインダと第2相用バインダとを互いに結合させることができる。
また、この場合、水中においてアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが懸濁または乳化して反応しているため、疎水性のアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが重合してなる第2相用バインダが親水性の第1相用バインダで囲まれた構造(エマルション状)になる。
したがって、本発明の製造方法によれば、第1相用バインダが海であり、第2相用バインダが島である海島構造で第1相用バインダと第2相用バインダとを互いに結合させて海島構造のバインダを生成させることが容易であり、この海島構造のバインダでセラミック粉末を結合させることができるため、機械的な強度が高く、かつクラック等の不具合も効果的に抑制することが可能なセラミックグリーンシートを製作することができる。
本発明のセラミックグリーンシートの厚み方向の断面の一部を拡大して示す拡大断面図である。 図1におけるバインダの部分をさらに拡大して示す拡大断面図である。 本発明のセラミックグリーンシートを用いてセラミック基板を作製する際の一工程を示す断面図である。 本発明のセラミックグリーンシートにおけるバインダの化学構造を模式的に示す構造式である。 ポリビニルアセタール鎖を形成する反応を模式的に示す反応式である。 本発明のセラミックグリーンシートの製造方法においてバインダを準備する工程における化学反応を模式的に示す反応式である。 本発明のセラミックグリーンシートの製造方法においてバインダを準備する工程における化学反応を模式的に示す反応式である。 本発明のセラミックグリーンシートの製造方法におけるスラリーをシート状に成形する工程の一例を示す断面図である。
本発明のセラミックグリーンシートについて、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下の説明および参照する図面において、Rはアルキル基または水素(H)を示し、異なる化合物におけるRは、互いに同じものであってもよく、異なるものであってもよい。また、nは、それぞれのポリマーの重合度であり、異なるポリマーにおける重合度nは、互いに同じあってもよく、異なっていてもよい。
図1は、本発明のセラミックグリーンシートの厚み方向の断面の一部を拡大して示す拡大断面図であり、図2は、図1におけるバインダの部分をさらに拡大して示す拡大断面図である。図1および図2において、1はセラミック粉末、2は第1相2aおよび第2相2bを含むバインダである。セラミック粉末1同士がバインダ2を介して結合されてセラミックグリーンシート3が形成されている。
このセラミックグリーンシート3に対して、例えば図3に示すように、機械的な打ち抜き加工による貫通孔11の形成や導体ペースト12の印刷等の加工を施し、必要に応じて複数のセラミックグリーンシート3を積層した後に焼成して、バインダ2を分解除去させるとともにセラミック粉末1同士を焼結させれば、電子部品搭載用等のセラミック基板(図示せず)が作製される。なお、図3は、本発明のセラミックグリーンシート3を用いて電子部品搭載用等のセラミック基板を作製する際の一工程を示す断面図である。
本発明のセラミックグリーンシート3においては、バインダ2が、ポリビニルアセタール鎖にポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖が結合してなる変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相2aと、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーを主成分とする第2相2bとを含み、第1相2aおよび第2相2bは、第2相2bのアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーに含まれる(含まれていた)ビニル基が第1相2aのポリビニルチオール鎖に含まれるチオール基へラジカル連鎖移動反応することによって、第1相2aが海であり、第2相2bが島である海島構造を形成して互いに結合している。
すなわち、本発明のセラミックグリーンシート3におけるバインダ2は、機械的な強度が比較的高い部分と、比較的柔軟な部分とが海島構造のミクロ相分離構造となって結合しており、この構造によって、セラミックグリーンシート3としての機械的な強度の確保とクラック等の進行の抑制とを併せて可能としている。
このようなセラミックグリーンシート3によれば、柔軟なアクリルポリマーまたはメタクリルポリマー(第2相2bの主成分)と機械的な強度が高い変性ポリビニルアセタール鎖(第1相2aの主成分)とを併せてバインダ2として用いることによって、柔軟で貫通孔の打ち抜き時等にクラックが発生しにくく、しかも変形しにくく寸法安定性が高いセラミックグリーンシート3を提供することができる。すなわち、変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする海である第1相2aの部分によって、バインダ2としての機械的な強度を高くすることができる。また、この変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする海の部分に、例えば図2に示すようなミクロクラックCが発生したとしても、そのミクロクラックCの進行を、機械的な伸び率が高く、柔軟なアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーからなる島である第2相2bにおいて抑制することができる。
この場合、単にアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーとポリビニルアセタール(変性させていないもの)とを混合したとすれば両者がマクロ的に(例えば上下2層に)分離してしまうが、本発明のセラミックグリーンシート3においては、例えば図4に示すように、ポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTがポリビニルアセタール鎖PVAcに結合した変性ポリビニルアセタール鎖(符号なし)として、そのポリビニルチオール鎖PVTのチオール基(SH−)とアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAのビニル基(CH=CH−)とのラジカル連鎖移動反応で両者を結合させることによって、上記のように海島構造で第1相2aと第2相2bとを互いに結合させることができるようにしている。なお、図4は、本発明のセラミックグリーンシート3のバインダ2の化学構造を模式的に示す構造式である。図4においては、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAとしてアクリルポリマーを用いた例を示している。
このバインダ2は、第1相2aの主成分である変性ポリビニルアセタール鎖にアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAがグラフト重合した構造になっている。上記連鎖移動反応によってアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAのビニル基の二重結合がなくなるので、形成されたセラミックグリーンシート3のバインダ2における第1相2aと第2相2bとの結合部分(−S−CH−CH(COR)−)にはビニル基の構造は残存していない。
バインダ2の第1相2aの主成分である変性ポリビニルアセタール鎖は、上記のようにポリビニルアセタール鎖PVAcにポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTが結合した、ビニル変性のポリビニルアセタール鎖である。ポリビニルアセタール鎖PVAcとしては、例えばポリビニルブチラール鎖やポリビニルホルマール鎖等を挙げることができる。
ポリビニルアセタール鎖PVAcは、変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相2aの機械的な強度を確保するための部分である。また、ポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTは、変性ポリビニルアセタール鎖に対するアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの結合を可能とするための部分である。なお、ポリビニルチオール鎖PVTは、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAのビニル基とラジカル反応して結合することが可能なチオール基を有する部分であり、ポリビニルアルコール鎖PVAは、ポリビニルチオール鎖PVTを変性ポリビニルアセタール鎖中に含ませることを可能とする部分である。
変性ポリビニルアセタール鎖の機械的な強度を確保するとともに、変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相2aの第2相2bに対する結合を良好に行なわせるためには、変性ポリビニルアセタール鎖におけるポリビニルアセタール鎖PVAcの割合を40〜90質量%の範囲とすることが好ましい。ポリビニルアセタール鎖PVAcの割合が40質量%未満になると変性ポリビニルアセタール鎖の凝集力が低下し、第1相2aの機械的な強度が低下する傾向があり、90質量%を超えるとポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTが少なくなるために、第2相2bを構成するアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAを変性ポリビニルアセタール鎖に効率的に結合することが難しくなる傾向にある。
また、変性ポリビニルアセタール鎖におけるチオール基の含有量は、変性ポリビニルアセタール鎖を構成する繰り返し単位であるビニルアセタール,ビニルアルコールおよびビニルチオールのそれぞれを1つの分子に換算したときに、ビニルチオールが約1〜5mol%程度になるようにすればよい。
なお、変性ポリビニルアセタール鎖を構成するポリビニルアセタール鎖PVAc、ポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTは、例えば図4に示すように、それぞれある程度の長さ(重合度)のものが交互に結合していると考えられる。このように、変性ポリビニルアセタール鎖においてポリビニルアセタール鎖PVAc、ポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTが偏ることなく結合していることによって、変性ポリビニルアセタール鎖としての全体の機械的強度をポリビニルアセタール鎖PVAcと同じ程度に高くすることができると考えられる。
上記ビニル変性の変性ポリビニルアセタール鎖におけるポリビニルアセタール鎖PVAcは、例えば、ポリビニルアルコール鎖PVAの一部がアセタール化して形成されたものである。すなわち、例えば図5に示すように、ポリビニルアルコール鎖PVAとポリビニルチオール鎖PVTとの重合体にブチルアルデヒドやホルムアルデヒド等のアルデヒドを反応させて、ポリビニルアルコール鎖PVAを部分的にアセタール化させることによって、ポリビニルアセタール鎖PVAcが形成される。なお、図5は、変性ポリビニルアセタール鎖を形成する反応を模式的に示す反応式である。図5において図4と同様の部位には同様の符号を付している。
また、変性ポリビニルアセタール鎖の全体の数平均分子量は、例えばセラミック粉末1が酸化アルミニウムやホウケイ酸系ガラス等の場合であれば、50000〜1000000が好ましく、さらに、100000〜500000がより好ましい。変性ポリビニルアセタール鎖の数平均分子量が50000以上であればバインダ2としての機械的な強度をより良好に確保することができ
、1000000以下であれば、スラリーの粘度が高くなり過ぎることをより効果的に抑制して
、より良好に(例えば厚みばらつきやセラミック粉末1の充填度のばらつきを抑制して)シート成形することがより容易になる。このような変性ポリビニルアセタール鎖の数平均分子量は、ポリビニルアルコール鎖PVAやポリビニルチオール鎖PVTの形成(重合)時に用いる重合開始剤量や連鎖移動剤量で制御することができる。なお、ポリビニルアルコール鎖PVAやポリビニルチオール鎖PVTの形成方法については後述する。
なお、バインダ2の第1相2aには、上記のように変性ポリビニルアセタール鎖を作製する際に未反応のまま残ったポリビニルアルコール鎖PVAやポリビニルチオール鎖PVTの一部等が含まれていても構わない。そのため、第1相2aは、変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とするものの、必ずしも全部が変性ポリビニルアセタール鎖からなるものである必要はない。
バインダ2の第2相2bの主成分であるアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAのモノマーとしては、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸モノマーや、メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸イソブチル,メタクリル酸ターシャリーブチル,アクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸モノマーが挙げられる。なお、これらは単独に重合したものでもよく、2種類以上を共重合したものでもよい。
なお、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAについて、メタクリルポリマーを用いる場合には、炭素数が5以上のアルコールとメタクリル酸とのエステルを重合させたものを用いることが好ましい。そのようにすると、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAのガラス転移温度は、−60〜−10℃に調整できる。この場合には、メタクリルポリマーのガラス転移点を低くして弾性率を低く抑えることができるため、より効果的にクラックの進行を抑制することができる。
また、アクリルポリマーは、ガラス転移温度がメタクリルポリマーに対して一般に低い
傾向があり、バインダ2に柔軟性を付与することを重視するときに適している。また、メタクリルポリマーは、アクリルポリマーに比べて熱分解時にモノマーとして分解しやすいので、セラミックグリーンシート3を焼成するときの熱分解温度が低くできるため、焼成時の脱バインダがより容易であるという特徴がある。
アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの数平均分子量は、5000〜100000が好ましい。数平均分子量が5000以上であれば、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの鎖長が十分に長いのでバインダ2としての柔軟性を効果的に向上させる上で有利であり、100000以下であれば、第2相2bにより構成される個々の島が大きくなり過ぎることを抑制してバインダ2に偏りなく分散させる上で有利である。
アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの数平均分子量は、例えば、上記のようにラジカル連鎖移動反応の機能を有する第1相2aのチオール基の含有量(mol%)を調整することによって、所定の範囲に制御することができる。すなわち、上記チオール基の含有量が多ければアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの分子量が小さくなり、チオール基の含有量が少なければアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの分子量が大きくなる。
なお、セラミックグリーンシート3におけるセラミック粉末1としては、酸化アルミニウムや酸化ケイ素,酸化マグネシウム,酸化カルシウム,ホウケイ酸系ガラス,リチウム系ガラス,フェライト,フォルステライト,ステアタイト,ムライト,ジルコニア,チタン酸バリウム,窒化アルミニウム,窒化ケイ素等が用いられる。
また、セラミックグリーンシート3中には、セラミック粉末1およびバインダ2以外に種々の添加物が添加されていてもよい。このような添加物としては、酸化チタン,酸化クロム,酸化鉄,酸化モリブデン等の着色材、リン酸トリブチルやリン酸トリフェニル等の燐酸エステル類、DOP(ジオクチルフタレート)やDBP(ジブチルフタレート)等のフタル酸エステル類等の可塑剤、ポリアクリル酸やポリメタクリル酸,ポリビニルアミン等の分散剤が適宜用いられる。
バインダ2における第1相2aと第2相2bとの割合は、用いるセラミック粉末1の材質や粒径,形状および貫通孔等の加工密度等の使用条件等に応じて適宜設定すればよい。例えば、セラミック粉末1の粒径が小さく、その表面積が大きい場合であれば、柔軟成分であるアクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAの比率を40〜80質量%程度に設定すればよい。
なお、バインダ2における島である第2相2bは、例えば粒径が0.1〜2μm程度の球
状や楕円球状等であり、海である第1相2aの内部にほぼ均一に分散している。
また、島である第2相2bは、それぞれが独立したものであってもよく、互いに一部同士が結合したものであってもよい。複数の第2相2bが互いに一部同士が結合したものである場合には、例えば複数の第2相2bが網目状につながった構造となるため、セラミックグリーンシート3全体の機械的な強度の向上等においてより有効である。
(製造方法)
次に、本発明のセラミックグリーンシートの製造方法について、図面を参照しつつ説明する。図6および図7は、それぞれ本発明のセラミックグリーンシートの製造方法においてバインダを準備する工程における化学反応を模式的に示す反応式である。
本発明のセラミックグリーンシートの製造方法は、有機樹脂からなるバインダおよびセ
ラミック粉末を有機溶剤とともに混練してスラリーを作製した後、このスラリーをシート状に成形するとともにスラリー中の有機溶剤を除去して、例えば図1に示すようにセラミック粉末1をバインダ2で結合させる製造方法において、バインダ2を、以下の工程で準備するようにしたものである。
すなわち、まず、図6に示すように、酢酸ビニルとチオ酢酸ビニルとを重合させて共重合体を作製し、この酢酸ビニルとチオ酢酸ビニルとの共重合体を加水分解した後、アルデヒドを反応させて、ポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTがポリビニルアセタール鎖PVAcに結合した変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相用バインダを作製する。
酢酸ビニルVAcとチオ酢酸ビニルTVAcとの共重合体は、酢酸ビニルとチオ酢酸ビニルとをアゾ系や過酸化物系等の重合開始剤とともに混合し、加熱して重合させることによって作製することができる。酢酸ビニルとチオ酢酸ビニルとの共重合体の加水分解によって、ポリビニルアルコール鎖PVAとポリビニルチオール鎖PVTとの共重合体が生成する。このポリビニルアルコール鎖PVAとポリビニルチオール鎖PVTとの共重合体に対してアルデヒドを反応させてアセタール化すれば、ポリビニルアルコール鎖PVAおよびポリビニルチオール鎖PVTがポリビニルアセタール鎖PVAcに結合した変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相用バインダを作製することができる。なお、ポリビニルアルコール鎖PVAとポリビニルチオール鎖PVTとの共重合体に対してアルデヒドを反応させる工程は、前述した本発明のセラミックグリーンシートにおける図5を参照した説明と同様であるので、詳しい説明は省略する。
次に、図7に示すように、水中において、第1相用バインダとともにアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーを乳化または懸濁させて混合し、アクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが重合してなる第2相用バインダに含まれるビニル基を第1相用バインダに含まれるチオール基へラジカル連鎖移動反応させる。なお、図7においては、アクリルモノマーを使用した例を示している。
このラジカル連鎖移動反応は、アクリルモノマーまたはメタクリルモノマーがある程度重合した重合体において未反応のビニル基(重合体の末端に位置するアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーのビニル基)が、第1相用バインダのチオール基とラジカル反応して互いに結合する反応である。この連鎖移動反応によって、この末端においてアクリルモノマーまたはメタクリルモノマー同士の重合反応が終わり、第1相用バインダと第2相用バインダとが互いに結合する。
また、この場合、水中においてアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが懸濁または乳化して反応しているため、疎水性のアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが重合してなる第2相用バインダが親水性の第1相用バインダで囲まれた構造(エマルション状)になる。
このように、第2相用バインダが第1相用バインダで囲まれた構造、つまり第1相用バインダの中に第2相用バインダが粒状に分散することによって、第1相用バインダが海であり、第2相用バインダが島である海島構造で第1相用バインダと第2相用バインダとを互いに結合させて、図2に示すようなバインダ2を準備することができる。
このバインダ2において、第1相用バインダが前述した本発明のセラミックグリーンシート3のバインダ2における第1相2aとなり、第2相用バインダが第2相2bとなる。
なお、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーPAのモノマーとしては、上記のよ
うに、アクリル酸メチル,アクリル酸エチル,アクリル酸ブチル,アクリル酸2−エチルヘキシル等のアクリル酸モノマー、メタクリル酸メチル,メタクリル酸エチル,メタクリル酸プロピル,メタクリル酸ブチル,メタクリル酸イソブチル,メタクリル酸ターシャリーブチル,アクリル酸2−エチルヘキシル等のメタクリル酸モノマーが挙げられる。なお、これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併せて用いてもよい。また、上記のように、メタクリルポリマーを用いる場合には、炭素数が5以上のアルコールとメタクリル酸とのエステルを重合させたものを用いることが好ましい。
以上のバインダ2をセラミック粉末1および有機溶剤等の添加剤と混練してスラリーを作製し、このスラリーをシート状に成形した後に不要な有機溶剤を蒸発除去させれば、セラミックグリーンシート3を作製することができる。
スラリーの成形は、例えば図8に示すようにドクターブレード法によって行なう。図8において、21は一定量のスラリー(符号なし)を保持するホッパー,22はローラ,23は帯状の紙である。ローラ22によって一定の速度で帯状の紙23を送り、ホッパー21からスラリーを一定の厚さで帯状の紙23上に塗布することによってスラリーがシート状に成形される。スラリーの塗布厚みは、ホッパー21におけるスラリーの出口に配置したドクターブレード24を上下に移動(スライド)させることによって調整する。なお、図8は、本発明のセラミックグリーンシートの製造方法における、スラリーをシート状に成形する工程の一例を示す断面図である。
本発明のセラミックグリーンシートの1つの実施例について説明する。
セラミック粉末として、平均粒径が約1.7μmの酸化アルミニウム質焼結体の粉末を主
成分とし、これに約3質量%の酸化ケイ素および酸化カルシウムホウケイ酸ガラスの粉末を添加したものを用いた。セラミックグリーンシートは、このセラミック粉末を90質量%とバインダを10質量%含有するものとし、厚みを約100μmに調整してドクターブレード
法によって作製した。
なお、以下に述べる実施例において、バインダの化学構造の解析は(H−NMR(プロトン−核磁気共鳴)によって行ない、バインダを構成する海である第1相中における島である第2相の形状の確認は、セラミックグリーンシートを薄く切断して試料とし、これをオスニウム塩で着色した後にTEM(透過型電子顕微鏡)で観察することによって行なった。
本実施例において、バインダを構成する第1相は、主成分である変性ポリビニルアセタール鎖として変性ポリビニルブチラール鎖を50質量%含むものであった。また、変性ポリビニルブチラール鎖は、ポリビニルブチラール鎖を約60mol%、ポリビニルアルコール鎖を約35mol%、ポリビニルチオール鎖を約5mol%含み、数平均分子量が135000であった。
なお、第1相には、酢酸ビニルおよび酢酸チオールに重合,加水分解およびアセタール化(ブチラール化)の反応を生じさせてポリビニルブチラール鎖を準備する工程において未反応の状態で残ったポリ酢酸ビニル鎖およびポリビニルアルコール鎖が合計で約3mol%程度、含まれていた。
また、第2相は、主成分であるアクリルポリマーとしてアクリル酸エチル約80mol%及びアクリル酸ブチル20mol%含むアクリル酸エチルポリマーであった。第2相は、アクリル酸エチル及びアクリル酸ブチルをホモジナイザーによって水中に微分散させた状態
で、水溶性のラジカル開始剤の過硫酸アンモニウムを添加することによって、ラジカル重合させるとともに、この水中に混合させておいた変性ポリビニルブチラール鎖のチオール基によって連鎖移動反応を生じさせて結合させた。なお、このアクリル酸エチルポリマーの数平均分子量は約980000であった。これらの第1相と第2相とを結合させたものをバインダとして用いた。
バインダ中における第2相の割合(試料断面における面積の比率)(%)、および第2相の大きさ(試料の観察面における最大の差し渡し寸法)(μm)を表1の値に調整し、それぞれについて、そのバインダを用いて作製したセラミックグリーンシートの機械的強度および貫通孔形成時のクラックの有無を確認した。
Figure 2012006809
セラミックグリーンシートの機械的強度の確認は引張測定器によって行なった。また、貫通孔は、金属ピンを用いた機械的な打ち抜き加工によって形成し、各辺の長さが100μ
mの四角形状の開口を有するものを、隣り合うもの同士の間隔が100μmになるように、100×100の並びで縦横に配列した。そして、クラックの有無は、着色試験による顕微鏡検
査で行なった。
試験の結果を表1に示す。なお、表1において※Vおよび※Aの欄は、それぞれ比較例のセラミックグリーンシートを示し、※Vはバインダとしてポリビニルブチラールのみを用いて作製したものであり、※Aはバインダとしてエチルアクリレートのみを用いて作製したものである。
表1に示す結果からわかるように、本発明のセラミックグリーンシートにおいては、いずれにおいても機械的な強度が高く、クラックの発生も効果的に抑制されていた。これに対し、比較例のセラミックグリーンシートにおいては、バインダとしてポリビニルブチラールのみを用いて作製した※Vでは機械的な強度が高いものの計測不可能な程度に多数のクラックが発生し、バインダとしてメチルメタクリレートのみを用いて作製した※Aではクラックの発生が抑制されているものの機械的な強度が低かった。なお、上記の条件でセラミックグリーンシートを作製した場合に、積層時等の変形を抑制するためには、約1MPa程度以上の機械的強度が必要である。以上のように、本発明のセラミックグリーンシートにおいては、機械的な強度が高く、クラックの発生も効果的に抑制することができることを確認することができた。
1・・・・セラミック粉末
2・・・・バインダ
2a・・・第1相
2b・・・第2相
3・・・・セラミックグリーンシート
PVAc・ポリビニルアセタール鎖
PVA・・ポリビニルアルコール鎖
PVT・・ポリビニルチオール鎖
PA・・・アクリルポリマーまたはメタクリルポリマー

Claims (2)

  1. セラミック粉末を有機樹脂からなるバインダで結合してなるセラミックグリーンシートであって、前記バインダは、ポリビニルアセタール鎖にポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖が結合してなる変性ポリビニルアセタール鎖を主成分とする第1相と、アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーを主成分とする第2相とを含み、前記第1相および前記第2相は、前記第2相の前記アクリルポリマーまたはメタクリルポリマーに含まれるビニル基が前記第1相の前記ポリビニルチオール鎖に含まれるチオール基へラジカル連鎖移動反応することによって、前記第1相が海であり、前記第2相が島である海島構造を形成して互いに結合していることを特徴とするセラミックグリーンシート。
  2. 有機樹脂からなるバインダおよびセラミック粉末を有機溶剤とともに混練してスラリーを作製した後、該スラリーをシート状に成形するとともに前記有機溶剤を除去して前記セラミック粉末を前記バインダで結合させるセラミックグリーンシートの製造方法において、前記バインダを、
    酢酸ビニルとチオ酢酸ビニルとの共重合体を加水分解した後、アルデヒドを反応させてポリビニルアルコール鎖およびポリビニルチオール鎖がポリビニルアセタール鎖に結合した変性ポリビニルブチラール鎖を主成分とする第1相用バインダを作製する工程と、
    水中において、前記第1相用バインダとともにアクリルモノマーまたはメタクリルモノマーを乳化または懸濁させて混合し、前記アクリルモノマーまたはメタクリルモノマーが重合してなる第2相用バインダに含まれるビニル基を前記第1相用バインダに含まれるチオール基へラジカル連鎖移動反応させて、前記第1相用バインダが海であり、前記第2相用バインダが島である海島構造で前記第1相用バインダと前記第2相用バインダとを互いに結合させる工程とによって準備することを特徴とするセラミックグリーンシートの製造方法。
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