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JP2012052450A - 排気ガス再循環装置 - Google Patents

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exhaust gas
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Yoshiyuki Abe
義幸 阿部
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Isuzu Motors Ltd
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Isuzu Motors Ltd
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Abstract

【課題】性能劣化、腐蝕や破損の虞が無く、EGRガスがEGR通路を通過する際の圧力損失も小さくすることが出来る逆止弁効果を発揮することが可能な排気ガス再循環装置を提供する。
【解決手段】エンジン1の排気通路8内の排気ガスをエンジン1の吸気通路3に還流させるべく、排気通路8と吸気通路3とをEGR通路12で連通した排気ガス再循環装置であって、EGR通路12に、吸気通路3側から排気通路8側への逆方向流れの流路抵抗が排気通路8側から吸気通路3側への順方向流れの流路抵抗よりも大きい流路を有し、且つ、可動部分を持たない流体ダイオード15を配設した。
【選択図】図1

Description

本発明は、エンジンの排気通路内の排気ガスをエンジンの吸気通路に還流させるべく、排気通路と吸気通路とをEGR通路で連通した排気ガス再循環装置に関する。
エンジンの排気ガス再循環装置(EGR装置)は、エンジンの排気通路内の排気ガスを再循環排気ガス(EGRガス)としてエンジンの吸気通路に還流させるべく、排気通路と吸気通路とをEGR通路で連通したものである。また、排気ガス再循環装置として、ターボ過給機付きエンジンの排気マニフォールド(高圧部)から吸気マニフォールド(高圧部)に排気ガスを還流させる高圧EGR方式のものが知られている。このような高圧EGR方式の排気ガス再循環装置において、ターボ過給機によりエンジンに供給する吸気ガスの加圧をした場合、排気ガス圧力(排気マニフォールド圧)より吸気ガス圧力(ターボ過給機の過給圧)が高くなり、吸気ガスが排気通路に逆流する場合がある為、吸気マニフォールドの入口近傍のEGR通路に逆止弁としてリードバルブを配設して逆流を防止している(例えば、特許文献1、2等参照)。
特開2007−85248号公報 特開2000−161146号公報
EGRガスがEGRダクトを通過する際にリードバルブの抵抗がある為、ターボ過給機の過給圧と排気マニフォールド圧との圧力差が小さく、排気ガスの脈動が小さい低速低回転領域では、再循環排気ガス量(EGRガス量)が十分に確保できない場合がある。EGRガス量が十分に確保できない場合は、燃焼速度を抑える効果が小さくなる為、排気ガス中のNOx等低減と燃費の向上効果が小さくなる。
また、排気ガス中の未燃ガス成分による汚損によるリードバルブの性能劣化、腐蝕や破損の虞がある。さらに、リードバルブの材料仕様(特に、可動部分)の制約から、リードバルブを所定温度(例えば、250℃)以上の環境下には配置出来ないという制約がある。
そこで、本発明の目的は、性能劣化、腐蝕や破損の虞が無く、EGRガスがEGR通路を通過する際の圧力損失も小さくすることが出来る逆止弁効果を発揮することが可能な排気ガス再循環装置を提供することにある。
前記目的を達成する為に、本発明は、エンジンの排気通路内の排気ガスを前記エンジンの吸気通路に還流させるべく、前記排気通路と前記吸気通路とをEGR通路で連通した排気ガス再循環装置であって、前記EGR通路に、前記吸気通路側から前記排気通路側への逆方向流れの流路抵抗が前記排気通路側から前記吸気通路側への順方向流れの流路抵抗よりも大きい流路を有し、且つ、可動部分を持たない流体ダイオードを配設したものである。
前記流体ダイオードは、スクロールダイオード或いはボルテックスダイオードからなっても良い。
前記エンジンは、前記排気通路に配設されたタービンと、前記吸気通路に配設されたコンプレッサーとを有するターボ過給機を備え、前記EGR通路は、前記タービンよりも排気ガス上流側の前記排気通路と前記コンプレッサーよりも吸気ガス下流側の前記吸気通路とを連通するものであっても良い。
本発明によれば、性能劣化、腐蝕や破損の虞が無く、EGRガスがEGR通路を通過する際の圧力損失も小さくすることが出来る逆止弁効果を発揮することが可能な排気ガス再循環装置を提供することが出来るという優れた効果を奏する。
本発明の一実施形態に係る排気ガス再循環装置の概略図である。 他の実施形態に係る排気ガス再循環装置の概略図である。 他の実施形態に係る排気ガス再循環装置の概略図である。 スクロールダイオードの一例を示し、(a)は側面図であり、(b)及び(c)は(a)のA−A線断面図である。 ボルテックスダイオードの一例を示し、(a)は側面図であり、(b)及び(c)は(a)のB−B線断面図である。 スクロールダイオード及びボルテックスダイオードの圧力損失測定例を示すグラフである。
以下、本発明の好適な実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1中、1はエンジン(本実施形態では、ディーゼルエンジン)、2はターボ過給機、3はエンジン1の吸気ポートに接続された吸気マニフォールド(吸気通路)、4は吸気マニフォールド3に接続された吸気ダクト(吸気通路)、5は吸気ダクト4に配設されエンジン1に供給する吸気ガスを加圧するターボ過給機2のコンプレッサー、6はコンプレッサー5よりも吸気ガス下流側の吸気ダクト4に配設され吸気ガスを冷却するインタークーラー、7はインタークーラー6よりも吸気ガス下流側の吸気ダクト4に配設されたスロットルバルブ、8はエンジン1の排気ポートに接続された排気マニフォールド(排気通路)、9は排気マニフォールド8に接続された排気ダクト(排気通路)、10は排気ダクト9に配設されコンプレッサー5を駆動するターボ過給機2のタービン、11はタービン10よりも排気ガス下流側の排気ダクト9に配設された後処理装置である。
本実施形態のエンジン1は、多気筒エンジン(図示例では、六気筒エンジン)であり、吸気マニフォールド3が複数(図示例では、二つ)に分割されている。すなわち、本実施形態では、吸気マニフォールド3は三気筒毎に一つ設けられている。
図1に示すように、本実施形態に係る排気ガス再循環装置は、エンジン1の排気通路内の排気ガスをEGRガスとしてエンジン1の吸気通路に還流させるべく、排気通路(図示例では、排気マニフォールド8)と吸気通路(図示例では、吸気マニフォールド3)とを連通するEGR通路(EGRダクト)12と、EGRダクト12に配設され、EGRガスを冷却するEGRクーラー13と、EGRクーラー13よりもEGRガス下流側のEGRダクト12に配設され、EGRガス量を調整すべく流路面積を変更するEGRバルブ14とを備えている。すなわち、本実施形態に係る排気ガス再循環装置は、排気マニフォールド8(高圧部)から吸気マニフォールド3(高圧部)に排気ガスを還流させる高圧EGR方式のものである。具体的には、EGRダクト12は、タービン10よりも排気ガス上流側の排気通路(排気マニフォールド8)とコンプレッサー5よりも吸気ガス下流側の吸気通路(吸気マニフォールド3)とを連通している。
本実施形態に係る排気ガス再循環装置は、EGRダクト12に配設され、吸気通路側(吸気マニフォールド3側)から排気通路側(排気マニフォールド8側)への逆方向流れの流路抵抗が排気通路側(排気マニフォールド8側)から吸気通路側(吸気マニフォールド3側)への順方向流れの流路抵抗よりも大きい流路を有し、且つ、可動部分を持たない流体ダイオード15を更に備えている。流体ダイオード15は、いわゆる流体素子の一種であり、流体の流れる方向により流路抵抗が変化するものである。
すなわち、本実施形態では、排気マニフォールド8側から吸気マニフォールド3側への順方向流れの圧力損失は小さく、吸気マニフォールド3側から排気マニフォールド8側への逆方向流れの圧力損失は大きい構造(図6参照)を持った流体ダイオード15を、EGRガス流れ方向を順方向としてEGRダクト12に配設することにより、吸気ガスが排気マニフォールド8側に逆流することを抑制することが出来る。
流体ダイオード15は、例えば、いわゆるスクロールダイオード、或いは、いわゆるボルテックスダイオードからなる。また、流体ダイオード15は、例えば、鉄の鋳物品やアルミニウムのダイカスト品によって形成される。
スクロールダイオードの一例を図4に示す。図4に示すスクロールダイオード15aは、スクロール室16と、スクロール室16の外周部に接続された第一流路17と、スクロール室16の外周部に第一流路17と反対方向へと延びるように接続された第二流路18とから構成されている。図4に示すスクロールダイオード15aでは、第一流路17近傍のスクロール室16に突起部19が形成されている。図4に示すスクロールダイオード15aでは、第一流路17から流入して第二流路18へと流出する流れが順方向流れとされ(図4(b)参照)、第二流路18から流入して第一流路17へと流出する流れが逆方向流れとされる(図4(c)参照)。順方向流れでは流れがスクロール室16内壁に沿ってスムーズに流れる為に抵抗が小さいが、逆方向流れではスクロール室16内壁からの流れの剥離を生じて抵抗が大きくなる。
ボルテックスダイオードの一例を図5に示す。図5に示すボルテックスダイオード15bは、略円筒状の渦室20と、渦室20の中心に軸方向に沿って延びるように接続された軸流路21と、渦室20の外周部に接線方向に沿って延びるように接続された接線流路22とから構成されている。図5に示すボルテックスダイオード15bでは、軸流路21から流入して接線流路22へと流出する流れが順方向流れとされ(図5(b)参照)、接線流路22から流入して軸流路21へと流出する流れが逆方向流れとされる(図5(c)参照)。順方向流れでは抵抗が小さいが、逆方向流れでは渦室20内に流れの渦を生じて抵抗が大きくなる。
また、図1に示すように、本実施形態では、流体ダイオード15を、EGRバルブ14と吸気マニフォールド3との間、すなわち、EGRバルブ14よりもEGRガス下流側のEGRダクト12に配設している。なお、流体ダイオード15は排気マニフォールド8と吸気マニフォールド3とを連通するEGRダクト12に配設されていれば良く、図2に示すように、流体ダイオード15をEGRクーラー13とEGRバルブ14との間に位置させてEGRダクト12に配設しても良く、図3に示すように、流体ダイオード15を、排気マニフォールド8とEGRクーラー13との間、すなわち、EGRクーラー13よりもEGRガス上流側のEGRダクト12に配設しても良い。
以上の構成からなる排気ガス再循環装置によれば、可動部分を持たない流体ダイオード15を逆止弁としてEGRダクト12に配設したので、ターボ過給機2の過給圧と排気マニフォールド圧との圧力差が小さく、排気ガスの脈動が小さい低速低回転領域において、リードバルブを用いた場合と比較してEGRガスがEGRダクト12を通過する際の圧力損失を小さくすることができ、EGRガス量を十分に確保することが可能になる。また、流体ダイオード15は、リードバルブとは異なり可動部分を持たないので、排気ガス中の未燃ガス成分による汚損による性能劣化、腐蝕や破損の虞が無い。
また、可動部分を持たない流体ダイオード15には使用材料による使用温度環境の制約が無い為、逆止弁としての流体ダイオード15の配置自由度を増すことが出来る。すなわち、図1から図3に示すように、排気マニフォールド8(排気通路)と吸気マニフォールド3(吸気通路)とを連通するEGRダクト12におけるいずれの箇所にも流体ダイオード15を配設することが出来る。他方、リードバルブの材料仕様(特に、可動部分)の制約から、一般的に、リードバルブをEGRクーラー13よりもEGRガス上流側のEGRダクト12には配設することは出来ない。
さらに、流体ダイオード15が可動部分を持たないことから単純な構成部品で済む為、リードバルブを用いた場合よりも安価に排気ガス再循環装置を製造することが出来る。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態には限定されず他の様々な実施形態を採ることが可能である。
例えば、上記実施形態では、排気ガス再循環装置が高圧EGR方式のものであるとしたが、これには限定はされず、排気ガス再循環装置が、排気ダクト9(低圧部)から吸気ダクト4(低圧部)に排気ガスを還流させる低圧EGR方式のものであっても良い。具体的には、EGRダクト12が、タービン10よりも排気ガス下流側の排気通路(排気ダクト9)とコンプレッサー5よりも吸気ガス上流側の吸気通路(吸気ダクト4)とを連通するものであっても良い。
1 エンジン
2 ターボ過給機
3 吸気マニフォールド(吸気通路)
4 吸気ダクト(吸気通路)
5 コンプレッサー
8 排気マニフォールド(排気通路)
9 排気ダクト(排気マニフォールド)
10 タービン
12 EGRダクト(EGR通路)
15 流体ダイオード
15a スクロールダイオード
15b ボルテックスダイオード

Claims (3)

  1. エンジンの排気通路内の排気ガスを前記エンジンの吸気通路に還流させるべく、前記排気通路と前記吸気通路とをEGR通路で連通した排気ガス再循環装置であって、
    前記EGR通路に、前記吸気通路側から前記排気通路側への逆方向流れの流路抵抗が前記排気通路側から前記吸気通路側への順方向流れの流路抵抗よりも大きい流路を有し、且つ、可動部分を持たない流体ダイオードを配設した
    ことを特徴とする排気ガス再循環装置。
  2. 前記流体ダイオードは、スクロールダイオード或いはボルテックスダイオードからなる 請求項1に記載の排気ガス再循環装置。
  3. 前記エンジンは、前記排気通路に配設されたタービンと、前記吸気通路に配設されたコンプレッサーとを有するターボ過給機を備え、
    前記EGR通路は、前記タービンよりも排気ガス上流側の前記排気通路と前記コンプレッサーよりも吸気ガス下流側の前記吸気通路とを連通する
    請求項1又は2に記載の排気ガス再循環装置。
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