JP2011206202A - 景品管理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】景品管理装置7では、制御部35が、遊技客が獲得した景品への交換を希望するパチンコ玉の獲得数を取得し、取得した獲得数と交換可能な景品の数を算出する。景品管理装置7の客用表示器34には、制御部35による算出結果が表示される。制御部35による算出の結果、景品に交換できないパチンコ玉の端数が発生した場合に、制御部35が、当該端数(余り玉数)について選択可能な複数種類の処理方法を客用表示器34に表示させる。これにより、客用表示器34に表示された複数種類の処理方法を見た遊技客は、これらの処理方法の中から所望の処理方法を自由に選んで、端数について当該所望の処理方法による処理を受けることができる。
【選択図】図6
Description
ここで、1つの景品と交換するのに必要な遊技媒体の数は、景品の種類に応じて決まっていることから、遊技客が獲得した遊技媒体の総数によっては、景品に交換できない(1つの景品と交換するのに必要な数に足りない)遊技媒体の端数が発生する場合がある。
特許文献1の景品交換装置の運用では、まず、遊技客は遊技台での遊技を終了するために遊技台の精算スイッチを押すと、遊技客が遊技で獲得した遊技媒体の数(持玉数という)が記録された賞球カードが遊技台から払い出される。そして、遊技客が、この賞球カードを景品交換装置のカード挿入口に挿入すると、景品交換装置では、賞球カードから持玉数が読み取られ、この装置に設けられた持玉数表示部に表示される。
ここで、景品交換装置には、端数玉数表示部が設けられており、景品が払い出された後に残った遊技媒体の端数が、端数玉数表示部により、遊技店の従業員および遊技客の双方へ向けて表示される。景品交換装置に設けられた端数玉処理スイッチを押すと、端数が書き込まれた賞球カードが遊技客へ向けて排出され、これにより、端数が遊技客に返却される。
この景品交換管理装置の運用では、まず、遊技台での遊技を終了した遊技客が、獲得した遊技媒体(ここでは、パチンコ玉)を遊技媒体計数機で計数する。計数終了後、遊技媒体計数機からレシートが発行される。レシートには、パチンコ玉の計数値や、獲得したパチンコ玉と交換できる特殊景品の数や、特殊景品と交換した後に余るパチンコ玉(余り玉)の数(端数)等が印字されている。ここで、特殊景品とは、菓子やたばこ等の一般景品と区別される景品であって、貴金属等の有価物が内蔵された景品である。
ここで、余り玉のうち一般景品と交換した後に残ったパチンコ玉は、特殊景品および一般景品のいずれにも交換できないことから、遊技客の意思とは無関係に遊技店側に回収されてしまう。
請求項3記載の発明は、前記選択キーは、前記処理方法の種類に応じて複数設けられ、各前記選択キーには、対応する前記処理方法が表示されることを特徴とする、請求項2記載の景品管理装置である。
請求項5記載の発明は、前記所定の条件には、遊技媒体の種類、遊技媒体の貸出レート、前記端数の値、景品交換のタイミング、および、遊技店における遊技客の待遇の少なくともいずれかが含まれることを特徴とする、請求項4記載の景品管理装置である。
請求項9記載の発明は、遊技媒体は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで貸し出されるものであり、前記端数を、貸し出された遊技媒体の貸出レートとは別の貸出レートの値に変換する変換手段を含み、前記保持手段には、前記変換手段が変換した後の端数の変換値が関連付けて保持されることを特徴とする、請求項6または7記載の景品管理装置である。
請求項11記載の発明は、前記処理方法には、前記取得手段が遊技媒体の追加獲得数を取得するまで前記端数について処理を保留することが含まれ、この保留処理方法が選択されると前記端数を一時的に預かる手段と、前記取得手段が前記追加獲得数を取得したのに応じて、一時的に預かっていた前記端数と前記追加獲得数とを合算した遊技媒体数と交換可能な特定の景品を前記算出手段に算出させる手段と、を含むことを特徴とする、請求項2〜10のいずれかに記載の景品管理装置である。
これにより、客用表示器に表示された複数種類の処理方法を見た遊技客は、これらの処理方法の中から所望の処理方法を自由に選んで、端数について当該所望の処理方法による処理を受けることができる。そのため、景品管理装置では、遊技媒体の端数の処理に関して、公平かつ効率的に処理できる。
請求項3記載の発明によれば、選択キーは、処理方法の種類に応じて複数設けられ、各選択キーには、対応する処理方法が表示されている。そのため、客用表示器に表示された複数種類の処理方法を見た遊技客は、客用表示器において所望の処理方法が表示された部分(選択キー)を操作すれば、所望の処理方法を直感的に選択することができるので使い勝手がよい。
請求項7記載の発明によれば、客用表示器に表示される処理方法には、遊技した当日の翌日以降に、保持手段に関連付けられた端数の遊技媒体を用いて再遊技することが含まれており、この翌日以降に再遊技する処理方法が選択されると、景品管理装置では、端数が、翌日以降に再遊技するための遊技媒体の数として、保持手段に関連付けて保持される。そのため、遊技客は、翌日以降に、この保持手段に関連付けられた端数の遊技媒体を用いて再遊技することができる。
請求項9記載の発明によれば、遊技媒体は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで貸し出されるものであり、景品管理装置では、変換手段が、端数を、貸し出された遊技媒体の貸出レートとは別の貸出レートの値に変換し、保持手段には、変換手段が変換した後の端数の変換値が関連付けて保持される。これにより、遊技客は、都合に応じて端数を当初の貸出レートとは別の貸出レートでの値に変換し、保持手段に関連付けられた当該変換値の(当該別の貸出レートの)遊技媒体を用いて再遊技することができる。
請求項11記載の発明によれば、客用表示器に表示される処理方法には、取得手段が遊技媒体の追加獲得数を取得するまで端数について処理を保留することが含まれている。この保留処理方法が選択されると、景品管理装置は、端数を一時的に預かり、取得手段が追加獲得数を取得したのに応じて、一時的に預かっていた端数と追加獲得数とを合算した遊技媒体数と交換可能な特定の景品を算出手段に算出させる。
請求項12記載の発明によれば、客用表示器に表示される処理方法には、端数を放棄することが含まれており、この放棄処理方法が選択されると、景品管理装置は、端数をクリアする。そのため、遊技客は、端数が不要な場合には、端数を放棄することができる。
(1)管理システム
図1は、遊技店内に設けられた管理システム1の全体構成を示す図である。
図1を参照して、この発明に係る管理システム1は、遊技台2(ここでは、パチンコ台とする)で獲得された遊技媒体(ここでは、パチンコ玉とする)や、遊技媒体に交換される景品等の管理を行うものである。
また、遊技客は、遊技に先立って、パチンコ玉を遊技店から貸し出してもらう必要があるが、最近の遊技店では、パチンコ玉の貸出レートが複数種類に設定されており、パチンコ玉は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで遊技客に貸し出される。たとえば、通常の貸出レート(以下では、「通常レート」という)は、4円/1玉とされ、通常レートのほかに、通常レートより低い貸出レート(以下では、「低レート」という)は、1円/1玉とされている。このように通常レートとは別に低レートが設定されているのは、たとえば、初心者等が気軽に遊技できるようにするためである。
遊技台2は、遊技店において、多数設置されている。所定台数の遊技台2は、集まって設置されており、1つの遊技島を構成している。遊技店には、このような遊技島が複数存在する。各遊技島には、島コントローラ4が設置されている。
台間ユニット3の正面において、上端部には、縦長の現金投入口14が設けられ、回収ダクト12と供給ノズル13との間の位置には、縦長のカード出入口15が設けられている。台間ユニット3の機能については後述する。
各遊技島の島端には、計数装置5に隣接するように端末6が設置されている。端末6には、カード出入口17と、レシート排出口18とが設けられている。端末6の機能については後述する。
そして、T/C9は、管理システム1において最上位にある装置である。各遊技島の島コントローラ4、計数装置5および端末6、ならびに、景品管理装置7および端末8のそれぞれとT/C9とは、通信可能に接続されている。T/C9と、各遊技島の遊技台2および台間ユニット3とは、島コントローラ4を介して通信可能である。
ここで、遊技客は、遊技店に会員登録している会員客と、会員客以外の一般客(ビジター)とに区別される。さらに、会員客は、所定期間内おける遊技店への来店回数や遊技店での使用金額等の違いから、来店回数や使用金額が所定数以上のVIP会員と、来店回数や使用金額が所定数未満のノーマル会員とに区別される。
台間ユニット3には、出玉を計数する機能がある。そのため、台間ユニット3に送り込まれた出玉は、台間ユニット3において1つずつ計数される。計数を終えた出玉は、持玉「もちだま」と呼ばれる。出玉(持玉)の計数値(パチンコ玉の獲得数(獲得したパチンコ玉数)であり、「持玉数」という)は、台間ユニット3で管理されるとともに、T/C9でも管理される。
図2は、持玉DB22の内容の一例を示す図である。
図2を参照して、持玉DB22では、会員客のカードID(ここでは、0001または0002)と、このカードIDの会員客のステータス(遊技店における遊技客の待遇であり、ここでは、VIP会員またはノーマル会員)と、持玉数とが、関連付けて管理されている。また、持玉(出玉)を獲得した遊技台2が、前述した通常レート台であれば、ここでの持玉数は、通常レートでの持玉数として持玉DB22で管理される。一方、持玉(出玉)を獲得した遊技台2が、前述した低レート台であれば、ここでの持玉数は、低レートでの持玉数として持玉DB22で管理される。ここで、遊技台2が通常レート台および低レート台のどちらかであるから、遊技台2に対応する台間ユニット3も通常レートおよび低レートのどちらかに対応しているので、T/C9は、持玉数を送信してきた台間ユニット3によって、送信された持玉数についての貸出レートを判別し、送信された持玉数を、該当する貸出レートの持玉数として持玉DB22で管理する。
一方、一般客が遊技をしているのであれば、前述したようにカード出入口15(図1参照)には何も挿入されていない。ここで、新規の一般カード19が台間ユニット3内にストックされている。台間ユニット3およびT/C9(図1参照)は、台間ユニット3内にストックされた中から選んだ1枚の一般カード19のカードIDに関連付けて、この一般客の持玉数を管理している。そのため、図2の持玉DB22では、このカードID(ここでは、0003)と、この一般客のステータス(ビジター)と、持玉数(通常レートの持玉数および/または低レートの持玉数)とが、関連付けて管理されている。
ここで、遊技客が遊技によって当たりを出せば、持玉数が増加し、払出ボタン23(図1参照)を押して持玉で遊技をすると、持玉数は減少する。持玉数の増減に連動して、持玉DB22や台間ユニット3で管理されている対応する持玉数も増減する(更新される)。
また、会員客であれば、台間ユニット3や計数装置5で計数された出玉(持玉)を、景品に交換せずに、貯玉(「ちょだま」という)として、遊技店に預け入れることもできる。その場合、少なくとも計数が終了した際、台間ユニット3のカード出入口15または端末6のカード出入口17に会員カード19が挿入されている。計数終了後に、会員客が、計数された出玉を貯玉とすることを台間ユニット3または計数装置5で選択すると、台間ユニット3または端末6は、計数された出玉(持玉)の数(貯玉数)を、カード出入口15またはカード出入口17に挿入された会員カード19のカードIDと、その出玉の貸出レートとに関連付けて、T/C9に送信する。出玉を貯玉にする(貯玉する)ことには、獲得した全ての出玉を貯玉する「全数貯玉」と、獲得した出玉のうち最小(最も価値の低い)景品(主には特殊景品)にも交換できない数(端数)の出玉、または、遊技客が交換を希望する景品(主には特殊景品)に相当する数を差し引いたときに余る数(端数)の出玉を貯玉する「端数貯玉」とがある。
図3は、貯玉DB27の内容の一例を示す図である。
図3を参照して、T/C9に送信された貯玉数は、会員カード19のカードIDに関連付けて、貯玉DB27で管理(記録)される。つまり、貯玉数は、前述した持玉数と同様にカード19に関連付けられている。また、貯玉数は、持玉数と同様に、会員カード19に記録されるものとする。
持玉と貯玉との違いを説明すると、持玉は、一般客の場合には、獲得した当日のみ有効であり、存在する持玉は、その日の営業が終了した時点で消滅する。これに応じて、一般客について一般カード19のカードIDに関連付けて持玉DB22(図2参照)で記憶(記録)されていた持玉数は、いずれの貸出レートの持玉数についても、その日の営業が終了した時点で零となる。また、一般カード19に記録された持玉数は、その日の営業が終了した時点で零とみなされる。具体的には、遊技客が、その日以降に遊技店に来店して、台間ユニット3のカード出入口15(図1参照)や端末6のカード出入口17(図1参照)や端末8のカード出入口25(図1参照)に、この一般カード19を挿入しても、この一般カード19に記録された持玉数は、零とみなされる。そのため、一般客は、獲得した持玉を、その日のうちに景品に交換するか、遊技で使い切る必要がある。
ここで、その日の営業が終了した時点で持玉が自動的に貯玉となることから、この時点で、持玉DB22および貯玉DB27(図3参照)の該当する持玉数および貯玉数は、それぞれ更新される。しかし、遊技客が退店することで会員カード19(図1参照)が既に遊技店の外にあることから、会員カード19に記憶された持玉数および貯玉数のそれぞれの値は、営業が終了した時点の前後で同じである。つまり、営業が終了した時点で、会員カード19に記憶された持玉数と持玉DB22の該当する持玉数とが一致せず、会員カード19に記憶された貯玉数と貯玉DB27の該当する貯玉数とが一致しない状況が発生し得る。
まず、営業終了後の翌日以降に、会員客が遊技店に来店して台間ユニット3のカード出入口15(図1参照)や端末6のカード出入口17(図1参照)や端末8のカード出入口25(図1参照)に、この会員カード19を挿入する。
このとき、会員カード19に記憶されている持玉数および貯玉数は、台間ユニット3、端末6および端末8のいずれかによって読み取られる。
(2)景品管理装置
次に、景品管理装置7について説明する。
図4において、(a)は、景品管理装置7を従業員側から見た斜視図であり、(b)は、景品管理装置7を遊技客側から見た斜視図である。
ベース部30の上面30Aにおいて延設部31との接続部分より手前側の領域には、多数のキー等から構成される操作部32が設けられている。操作部32は、景品を選択するときや所定の処理を実行するときに、従業員によって操作される。
図5を参照して、景品管理装置7には、マイクロコンピュータ等で構成された制御部35(取得手段、算出手段、表示制御手段、変換手段)が備えられている。制御部35は、CPUやメモリ(ROM、RAM)などを含んでいる。制御部35は、景品管理装置7の動作を制御するためのものである。
バーコードリーダ36は、前述したレシート26(図1参照)のバーコードを読み取ることができる。
計時部38は、現在時刻を把握するとともに経過時間等を計測する。印字部39は、必要な情報を紙に印字する。記憶部40は、必要な情報を記憶する。
図6は、景品管理装置7の客用表示器34における表示内容を示す図である。
客用表示器34には、上側領域41に、パチンコ玉獲得総数、景品数および余り玉数が、上からこの順番で表示される。
パチンコ玉獲得総数とは、景品管理装置7がバーコードリーダ36や端末8(図5参照)を介してカード19やレシート26(図1参照)から取得した遊技客の現時点での最新の持玉数である。ここでの持玉数は、前述した通常レートおよび低レートのうちのいずれか決まった方の貸出レート(ここでは、低レートとする)についての持玉数である。
そして、客用表示器34の下側領域42には、「余り玉はどうしますか?」という案内文が表示され、この案内文の下側に、複数の選択キー43が横方向に並んで表示されるとともに、これらの選択キー43の下側に、決定キー44が表示される。
1つ目の処理方法としては、余り玉を持玉とする処理(「持玉処理」という)を行う処理方法があり、この処理方法を選ぶ場合には、その旨(「持玉とする」)が表示された選択キー43Aを押す。
また、持玉処理には、余り玉を今までと同じ貸出レートの持玉とする処理(「同レート持玉処理」という)と、余り玉を今までとは別の貸出レート(図6では、通常レート)の持玉とする処理(「異レート持玉処理」という)とがある。同レート持玉処理を選択する場合には、選択キー43Aを押した後に、選択キー43Aの左下にある同レート選択キー45を押す。異レート持玉処理を選択する場合には、選択キー43Aを押した後に、選択キー43Aの右下にある異レート選択キー46を押す。
また、貯玉処理には、余り玉を今までと同じ貸出レートの貯玉とする処理(「同レート貯玉処理」という)と、余り玉を今までとは別の貸出レートの貯玉とする処理(「異レート貯玉処理」という)とがある。同レート貯玉処理を選択する場合には、選択キー43Bを押した後に、選択キー43Bの左下にある同レート選択キー47を押す。異レート貯玉処理を選択する場合には、選択キー43Bを押した後に、選択キー43Bの右下にある異レート選択キー48を押す。
4つ目の処理方法としては、余り玉を放棄するという処理(「放棄処理」という)を行う処理方法があり、この処理方法を選ぶ場合には、その旨(「放棄する」)が表示された選択キー43Dを押す。
そして、いずれかの選択キー43を押した後に決定キー44を押すと、パチンコ獲得総数において余り玉数を差し引いた数のパチンコ玉は、景品数分の景品に交換され、余り玉数分の余り玉は、押された選択キー43の処理方法に沿って処理される。ここで、選択キー43Aを押すということには、選択キー43Aと同レート選択キー45または異レート選択キー46とを押すことをいい、選択キー43Bを押すということには、選択キー43Bと同レート選択キー47または異レート選択キー48とを押すことをいう(以下同じ)。
ここで、余り玉についての前述した4種類の処理(余り玉処理)のそれぞれには、処理を実施するための所定の条件がある。そのため、余り玉の処理方法は、いつでも4つ(4種類)ある訳でなく、所定の条件に応じて、処理方法の種類が変化する。
具体的には、図7を参照して、所定の条件には、遊技客のステータス(VIP会員、ノーマル会員およびビジターのいずれか)と、余り玉についての貸出レート(低レートまたは通常レート)と、余り玉の処理を行うタイミング(換言すれば、景品交換のタイミング)とがあり、これらの条件に応じて、処理方法の種類が変化する。つまり、客用表示器34には、これらの所定の条件に応じた適切な種類の処理方法が表示されることとなる。
このように閉店前の定義についてビジターと会員客とで差があって会員客の方が閉店前に時間的な余裕がある理由は、主に3つある。1つ目の理由として、会員客をビジターよりも優遇しているからである。2つ目の理由として、会員客であれば、景品カウンタにわざわざ来て景品管理装置7で余り玉処理を行わなくても、自分が現在遊技している遊技台2の台間ユニット3(図1参照)において全ての持玉を貯玉にする処理が行えることから、閉店時間ぎりぎりまで遊技しても構わないからである。3つ目の理由として、会員客が自ら持玉を貯玉にする処理を行わないで退店しても、その日の営業が終了したときに、会員客の持玉は、前述したように自動的に貯玉になることから、会員客による景品管理装置7での手続きを想定して閉店前を早めに設定する必要があまりないからである。
ノーマル会員の場合には、低レートの余り玉および通常レートの余り玉のそれぞれについて、同レート持玉処理を選択できるが、異レート持玉処理は、低レートの余り玉の場合しか選択できない。これは、VIP会員をノーマル会員より優遇しているからである。また、VIP会員の場合と同様に、遊技店の閉店前には、持玉処理は一切選択できない。また、同レート貯玉処理は、余り玉の貸出レートおよび閉店前に関係なく、どのような場合であっても選択できるが、異レート貯玉処理は、一切選択できない。また、保留処理および放棄処理は、どのような場合であっても選択できる。
ここで、ビジターの場合に閉店前に保留処理を選択できない理由は、会員客の場合には、保留処理を選択した場合においてその後何もなされずに閉店時間に達しても、余り玉を貯玉にすることで対応できるが、ビジターの場合には、保留処理の選択後に閉店時間に達しても、会員客のような対応ができないからである。
そして、このような条件は、景品管理装置7の記憶部40(図5参照)に記憶されている。
次に、図8を参照しながら、景品管理装置7において実施される処理の手順を説明する。以下では、特に言及がない場合、パチンコ玉(持玉)の当初の貸出レートは、低レートであるものとする。
景品管理装置7において、制御部35(図5参照)は、カード19またはレシート26(図1参照)を受け付けたか否かを監視している(ステップS1)。具体的には、端末8がカード出入口25にカード19が挿入されたのを検知すると(図1参照)、制御部35は、カード19を受け付けたと判断する。また、バーコードリーダ36(図5参照)がレシート26のバーコードを認識すると、制御部35は、レシート26を受け付けたと判断する。
その後、制御部35は、後述する引き換えチケット49(図10参照)を受け付けたか否かを確認する(ステップS3)。ステップS3、および、これに関連するステップS16については後述することとし、ここでは、引き換えチケット49を受け付けていないものとする。
ステップS4での算出結果として、持玉数が2000個で割り切れて、余り玉が無ければ(ステップS5でNO)、制御部35は、客用表示器34(図4〜図6参照)に、獲得数と、景品数と、決定キー44(図6参照)とを表示させる(ステップS6)。つまり、客用表示器34には、制御部35による算出結果等が表示される。ここで、前述した余り玉数に関し、余り玉が無いので、余り玉数の見出し自体が客用表示器34に表示されなくてもよいし、余り玉数が零個として表示されてもよい(図6参照)。また、余り玉が無いので、前述した選択キー43は客用表示器34に1つも表示されない。
ステップS7で決定キー44が押されない場合において(ステップS7でNO)、ステップS6での表示がなされてから所定時間が経過すると(ステップS9でYES)、制御部35は、今回の処理がキャンセルされたものとして、受け付けたカード19またはレシート26を返却する(ステップS10)。レシート26の返却に関し、具体的には、制御部35は、このレシート26を受け付けなかったものとする(以下同じ)。
これにより、客用表示器34に表示された複数の選択キー43(複数種類の処理方法)を見た遊技客は、これらの処理方法の中から所望の処理方法を自由に選んで、余り玉(余り玉数)について当該所望の処理方法による処理を受けることができる。そのため、景品管理装置7では、パチンコ玉の端数(余り玉数)の処理に関して、公平かつ効率的に処理できる。
一方、ステップS11の表示がなされてから所定時間経過しても選択キー43が押されない場合には(ステップS12でNO、ステップS9でYES)、今回の処理がキャンセルされたものとして、制御部35は、受け付けたカード19またはレシート26を返却する(ステップS10)。同様に、ステップS11の表示がなされてから所定時間経過しても決定キー44が押されない場合には(ステップS13でNO、ステップS9でYES)、今回の処理がキャンセルされたものとして、制御部35は、受け付けたカード19またはレシート26を返却する(ステップS10)。
このように、余り玉がある場合には(ステップS5でYES)、ステップS15の余り玉処理が完了すると、景品管理装置7において実施される一連の処理が終了する。
前述したように余り玉処理には、持玉処理と、貯玉処理と、保留処理と、放棄処理とがあり、以下では、それぞれの処理方法について、持玉処理、貯玉処理、保留処理、放棄処理の順番で説明する。
(2−1)持玉処理
遊技客が客用表示器34において選択キー43A(図6参照)を押して持玉処理を選択した場合には、制御部35は、ステップS15(図8参照)において、持玉処理による余り玉処理を実施する。ここでは、前述したステップS1(図8参照)においてカード19(図1参照)が受け付けられたものとする。
また、異レート持玉処理を実施する場合には、手数料を取るようにしてもよい。
以上のように、同レート持玉処理および異レート持玉処理のいずれの持玉処理であっても、制御部35は、ステップS21において、余り玉数をカード19に関連付ける。詳しくは、制御部35は、同レートの余り玉数、または、異レートに変換した後の余り玉数を、カード19に記録するとともに、T/C9を介して持玉DB22(図2参照)にも記録する。ここで、異レート持玉処理の場合には、制御部35は、当初の貸出レート(ここでは、低レート)の余り玉数について前述したように変換した後の(ここでは、通常レートの)余り玉数をカード19に関連付ける。
遊技客は、持玉処理で排出されたカード19を受け取って、カード19を受け取ったその日において、好みの遊技台2に対応する台間ユニット3のカード出入口15に挿入して払出ボタン23を押せば、このカード19に関連付けられた持玉数の持玉が台間ユニット3の供給ノズル13から遊技台2の上皿10に払い出される(図1参照)。これにより、遊技客は、遊技した当日に、上皿10に払い出された持玉(カード19に関連付けて保持された余り玉数のパチンコ玉)を使って遊技台2で再遊技することができる。特に、異レート持玉処理の場合には、遊技客は、都合に応じて余り玉数を当初の貸出レートとは別の貸出レートでの値に変換し、カード19に関連付けられた当該変換値の(当該別の貸出レートの)パチンコ玉を用いて、当該別の貸出レートの遊技台2(図1参照)で再遊技することができる。
ここで、前述した説明では、ステップS1(図8参照)においてカード19が受け付けられた場合を想定している。一方、ステップS1においてレシート26(図1参照)が受け付けられた場合を想定して、端末8(図1参照)内には、台間ユニット3と同様に、新規の一般カード19がストックされている。この場合、制御部35は、同レート持玉処理および異レート持玉処理のいずれにおいても、ステップS21において、端末8内にストックされた中から1枚の一般カード19を選び、この1枚の一般カード19に、前述した余り玉数を持玉数として記録してから、この一般カード19を端末8から遊技客側へ排出(発行)する。また、T/C9(図1参照)では、持玉DB22(図2参照)において、この一般カード19のカードIDに関連付けて、前述した余り玉数を持玉数として記録(管理)する。遊技客は、今回新たに発行されたカード19を受け取って、このカード19に関連付けられた余り玉数分の持玉を用いて再遊技することができる。
また、媒体は、カード19ではなく、遊技客自身が保有している携帯電話であってもよい。携帯電話の場合には、カードIDに相当するものとして、携帯電話を特定できる情報(たとえば、携帯電話に内蔵されたICチップの製造番号(IDm)や、電話番号、メールアドレズ等)が挙げられる。
(2−2)貯玉処理
遊技客が客用表示器34において選択キー43B(図6参照)を押して貯玉処理を選択した場合には、制御部35は、ステップS15(図8参照)において、貯玉処理による余り玉処理を実施する。ここでは、前述したステップS1(図8参照)において、原則として会員カード19(図1参照)が受け付けられたものとする。
また、異レート貯玉処理を実施する場合には、異レート持玉処理の場合と同様に、手数料を取るようにしてもよい。
以上のように、同レート貯玉処理および異レート貯玉処理のいずれの貯玉処理であっても、制御部35は、ステップS31において、余り玉数を、貯玉数(翌日以降に再遊技するためのパチンコ玉の数)として、会員カード19に関連付ける。詳しくは、制御部35は、同レートの余り玉数、または、異レートに変換した後の余り玉数を、会員カード19に記録するとともに、T/C9を介して貯玉DB27(図3参照)にも記録する。ここで、異レート貯玉処理の場合には、制御部35は、当初の貸出レートの余り玉数について前述したように変換した後の(ここでは、通常レートの)余り玉数を会員カード19に関連付ける。
遊技客(ここでは、会員客に限られる)は、排出された会員カード19を受け取って退店し、翌日以降に再来店して、好みの遊技台2に対応する台間ユニット3のカード出入口15に挿入して払出ボタン23を押す(図1参照)。すると、この会員カード19に関連付けられた貯玉数の貯玉が台間ユニット3の供給ノズル13(または、前述した図示しない貸玉払出機構)から遊技台2の上皿10に払い出される(図1参照)。これにより、遊技客は、翌日以降(当日でもよい)に、上皿10に払い出された貯玉(会員カード19に関連付けられた余り玉数のパチンコ玉)を用いて遊技台2で再遊技することができる。特に、異レート貯玉処理の場合には、遊技客は、都合に応じて余り玉数を当初の貸出レートとは別の貸出レートでの値に変換し、会員カード19に関連付けられた当該変換値の(当該別の貸出レートの)パチンコ玉を用いて、当該別の貸出レートの遊技台2(図1参照)で再遊技することができる。
(2−3)保留処理
遊技客が客用表示器34において選択キー43C(図6参照)を押して保留処理を選択した場合には、制御部35は、ステップS15(図8参照)において、保留処理による余り玉処理を実施する。
図10は、引き換えチケット49を示す図である。
次に、制御部35は、端末8のカード出入口25(図1参照)に引き換えチケット49(図10参照)が挿入されることで引き換えチケット49を受け付けたか否かを確認する(ステップS3)。または、バーコードリーダ36(図5参照)が引き換えチケット49のバーコード(図10参照)を認識したか否かで、制御部35は、引き換えチケット49を受け付けたか否かを判断する。
一方、引き換えチケット49を受け付けた場合には(ステップS3でYES)、制御部35は、引き換えチケット49のバーコード(図10参照)等から、引き換えチケット49の前述した通し番号と余り玉数とその貸出レートとを読み取り、記憶部40(図5参照)において、この通し番号に関連付けて一時記憶していた余り玉数を呼び出す(ステップS16)。さらに、制御部35は、ステップS16において、記憶部40から呼び出した余り玉数と、引き換えチケット49から読み取った余り玉数とが合っていることを確認(貸出レートがあっていることも確認)した後に、この余り玉数と、ステップS2で取得した追加の獲得数(追加持玉数)とを合算して、その合算値である最終獲得数を算出する。さらに、制御部35は、ステップS16において、この最終獲得数と交換可能な景品数を算出する。つまり、制御部35は、追加持玉数を取得したのに応じて、記憶部40で一時的に預かっていた余り玉の数(余り玉数)と追加持玉数とを合算したパチンコ玉数と交換可能な特殊景品を算出する。なお、ここでの算出手順は、ステップS4での場合と同じである。
なお、追加持玉数に係る持玉の貸出レートと、景品管理装置7で一時記憶していた余り玉数に係る余り玉の貸出レートとが異なる場合には、制御部35は、ステップS16の処理を行わない。
(2−4)放棄処理
遊技客が客用表示器34において選択キー43D(図6参照)を押して放棄処理を選択した場合には、制御部35は、ステップS15(図8参照)において、放棄処理による余り玉処理を実施する。
たとえば、前述した実施形態では、客用表示器34に表示された選択キー43(図6参照)を遊技客が押すことで、余り玉についての所望の処理方法を遊技客が自ら選択しているが、遊技客が客用表示器34における選択キー43の中から所望の処理方法を従業員に伝えて、従業員が遊技客の代わりに処理方法を選択してもよい。
また、景品管理装置7の客用表示器34に表示させる余り玉の処理方法の種類は、余り玉の貸出レート、余り玉処理(景品交換)のタイミングや、遊技客のステータスという所定の条件に応じて変更している。ここで、この所定の条件には、遊技媒体の種類(パチンコ玉またはメダル)や、余り玉数(端数)の値が含まれていて、遊技媒体の種類や余り玉数の値に応じて、客用表示器34に表示させる処理方法の種類を変更してもよい。遊技媒体の種類を基準とする場合、たとえば、パチンコ玉の場合には保留処理が選択できるが、メダルの場合には保留処理が選択できないようにしてもよい。また、余り玉数の値を基準とする場合、たとえば、余り玉数が所定数以上であれば、異レート貯玉処理が選択できるようにしてもよい。
また、景品管理装置7において、制御部35(図5参照)が、通常レートおよび低レートの両方について、それぞれの持玉数を取得する場合が想定される(図8のステップS2)。この場合、客用表示器34では、図6における表示内容が、たとえば、通常レートおよび低レートのそれぞれの場合について切り替え表示され、それぞれの表示において、該当する貸出レートの持玉について景品交換処理や余り玉処理を実行させるとよい。
19 カード
22 持玉データベース
27 貯玉データベース
34 客用表示器
35 制御部
43 選択キー
Claims (12)
- 遊技客が獲得した特定の景品への交換を希望する遊技媒体数を取得する取得手段と、
前記取得手段が取得した遊技媒体数と交換可能な特定景品の数を算出する算出手段と、
遊技客に臨む位置に設けられ、前記算出手段による算出結果が表示される客用表示器と、
前記算出手段による算出の結果、景品に交換できない遊技媒体の端数が発生した場合に、当該端数について選択可能な複数種類の処理方法を前記客用表示器に表示させる表示制御手段と、
を含むことを特徴とする、景品管理装置。 - 前記客用表示器に設けられ、複数種類の前記処理方法の中から所望の処理方法を選択するための選択キーを含むことを特徴とする、請求項1記載の景品管理装置。
- 前記選択キーは、前記処理方法の種類に応じて複数設けられ、各前記選択キーには、対応する前記処理方法が表示されることを特徴とする、請求項2記載の景品管理装置。
- 前記表示制御手段は、所定の条件に応じて、前記客用表示器に表示させる前記処理方法の種類を変更することを特徴とする、請求項2または3記載の景品管理装置。
- 前記所定の条件には、遊技媒体の種類、遊技媒体の貸出レート、前記端数の値、景品交換のタイミング、および、遊技店における遊技客の待遇の少なくともいずれかが含まれることを特徴とする、請求項4記載の景品管理装置。
- 前記端数を関連付けて保持するための保持手段があり、
前記処理方法には、遊技した当日に、前記保持手段に関連付けられた前記端数の遊技媒体を用いて再遊技することが含まれ、
この当日再遊技する処理方法が選択されると、前記端数が前記保持手段に関連付けて保持されることを特徴とする、請求項2〜5のいずれかに記載の景品管理装置。 - 前記処理方法には、遊技した当日の翌日以降に、前記保持手段に関連付けられた前記端数の遊技媒体を用いて再遊技することが含まれ、
この翌日以降に再遊技する処理方法が選択されると、前記端数が、前記翌日以降に再遊技するための遊技媒体の数として、前記保持手段に関連付けて保持されることを特徴とする、請求項6記載の景品管理装置。 - 遊技店の会員に発行される会員用記録媒体を有し、
獲得した遊技媒体を貯玉として前記会員用記録媒体に関連付けて管理する貯玉処理があり、
前記貯玉処理方法が選択されると、前記貯玉処理が行われることを特徴とする、請求項2〜7のいずれかに記載の景品管理装置。 - 遊技媒体は、複数の貸出レートにおけるいずれかの貸出レートで貸し出されるものであり、
前記端数を、貸し出された遊技媒体の貸出レートとは別の貸出レートの値に変換する変換手段を含み、
前記保持手段には、前記変換手段が変換した後の端数の変換値が関連付けて保持されることを特徴とする、請求項6または7記載の景品管理装置。 - 前記保持手段は、遊技客が携帯する記録媒体、または、前記景品管理装置に備えられた記録媒体を含むことを特徴とする、請求項6または7記載の景品管理装置。
- 前記処理方法には、前記取得手段が遊技媒体の追加獲得数を取得するまで前記端数について処理を保留することが含まれ、
この保留処理方法が選択されると前記端数を一時的に預かる手段と、
前記取得手段が前記追加獲得数を取得したのに応じて、一時的に預かっていた前記端数と前記追加獲得数とを合算した遊技媒体数と交換可能な特定の景品を前記算出手段に算出させる手段と、
を含むことを特徴とする、請求項2〜10のいずれかに記載の景品管理装置。 - 前記処理方法には、前記端数を放棄することが含まれ、
この放棄処理方法が選択されると前記端数をクリアする手段を含むことを特徴とする、請求項2〜11のいずれかに記載の景品管理装置。
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