JP2011201051A - 微細パターン位置検出方法及び装置、不良ノズル検出方法及び装置、及び液体吐出方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ラインパターンの位置を、画像読取解像度よりも高い精度(読取画像ピッチの1画素未満単位の精度)で特定することができる技術を提供する。
【解決手段】記録媒体上のテストパターン(ラインパターン)を読み取り(S80)、読取画素ピッチの画素単位でテストパターンの対応位置を取得する(S82)。また読取画像データから、テストパターンの対応位置及び隣接読取画素位置における階調値の一次微分値を算出し(S84)、読取画素ピッチの1画素未満単位の候補位置に対するテストパターンのテストパターンの配置可能性(適合度)を一次微分値から導出する(S86)。候補位置に関する適合度からテストパターンの1画素未満単位の対応位置が求められ(S88)、S82及びS88の結果から取得された読取画素ピッチの画素単位の対応位置及び1画素未満単位の対応位置からテストパターンの記録位置が算出される(S90)。
【選択図】図31
【解決手段】記録媒体上のテストパターン(ラインパターン)を読み取り(S80)、読取画素ピッチの画素単位でテストパターンの対応位置を取得する(S82)。また読取画像データから、テストパターンの対応位置及び隣接読取画素位置における階調値の一次微分値を算出し(S84)、読取画素ピッチの1画素未満単位の候補位置に対するテストパターンのテストパターンの配置可能性(適合度)を一次微分値から導出する(S86)。候補位置に関する適合度からテストパターンの1画素未満単位の対応位置が求められ(S88)、S82及びS88の結果から取得された読取画素ピッチの画素単位の対応位置及び1画素未満単位の対応位置からテストパターンの記録位置が算出される(S90)。
【選択図】図31
Description
本願発明は、微細パターン位置検出方法及び装置、不良ノズル検出方法及び装置、及び液体吐出方法及び装置に係り、特に記録媒体上のラインパターンの位置を読取画素ピッチ未満の精度で特定する技術に関する。
被記録媒体に画像を記録する方法として、画像信号に応じて吐出させたインク液滴を被記録媒体上に着弾させるインクジェット描画方式がある。このインクジェット描画方式を用いた画像描画装置として、インク液滴を吐出する吐出部(複数のノズル)を被記録媒体の一辺の全域に対応するようにライン状に配置し、被記録媒体を吐出部に直交する方向に搬送して被記録媒体の全域に画像を記録するフルラインヘッド型の画像描画装置がある。フルラインヘッド型の画像描画装置は、吐出部を移動させることなく被記録媒体を搬送することで、被記録媒体の全域に画像を描画することができるため、記録速度を高速化するのに適している。
このようなフルラインタイプの記録ヘッドは記録用紙幅以上の長さを有するため、例えば記録解像度を1200DPIとして記録用紙幅を27インチとした場合、記録ヘッドには、インク一種類当たり32400ノズルの記録素子が設けられることとなり、インクが四種類の場合には合計で129600ノズルの記録素子が設けられることとなる。
しかしながらフルラインヘッド型の画像描画装置を使用する場合、吐出部の記録素子(ノズル)の製造バラツキなどが原因で、被記録媒体上に記録される実際のドット位置が理想的なドット位置からずれてしまい記録位置誤差を生じることがある。その結果、被記録媒体に記録した画像に所謂スジやムラが発生してしまい、画像品質の低下を招くことがある。
すなわち理想的な記録ヘッドは、規則的に並ぶ記録素子によって、記録用紙上にドットを等間隔に記録する。しかしながら現実の記録ヘッドでは、記録素子の製造バラツキ、経時変化、或いはメンテナンス時の不具合等が原因となって、実際のドット着弾位置が理想的な記録位置に対して位置誤差(着弾位置誤差)を持つようになる。
したがって、例えば記録素子間隔の半分かそれ以上の位置誤差を持つ記録素子を駆動させると、画質品質に対する影響が大きくなってしまうので、そのような記録素子を使用しない方が却って画質品質上有利である。
スジやムラを補正して画像劣化を低減する技術として、ドット着弾位置に基づいて画像を補正する技術が知られている。そしてドット着弾位置の誤差を測定する技術として、各ノズルを所定間隔で動作させてテストパターン(ラインパターン)を形成し、画像読取装置を用いてテストパターン画像を読み取り、この読み取り結果から所定の検出アルゴリズムによって位置誤差を検出する技術がある。ここでいうテストパターンは、ノズルから吐出される液滴によって記録媒体上に形成される複数のドットラインであり、対応のノズルからの吐出状態(記録位置誤差や濃度誤差等)が反映された記録媒体上の記録ドットのことである。
隣接ドット間隔(記録素子間隔)に近いドット着弾位置誤差を記録ヘッドが有する場合(一例として、1200DPIの記録ヘッドにおいて、理想的なドット間隔は20.8μmであるため、10.4(=20.8/2)μm以上のドット着弾位置誤差を記録ヘッドが有する場合)は、画像品質の劣化を招くこととなる。このような記録素子間隔に近い位置誤差を持つ記録素子(ノズル)を、仮に不良吐出ノズル(不良記録素子)と呼ぶ。
実際のノズルがこのような不良吐出ノズルとなるタイミングは様々であり、記録ヘッド製造時から着弾位置誤差が大きい記録素子、長期間に亘り経時的に変化して着弾位置誤差が大きくなる記録素子、印刷開始時には正常でありながら印刷途中から着弾位置誤差が大きく変化する記録素子(メンテナンス後に再び正常範囲に戻る記録素子もある)、或いはメンテナンス不良で着弾位置誤差が大きくなった記録素子(別のメンテナンス後に正常範囲に戻る記録素子もある)などが不良吐出ノズルとして挙げられる。
画像品質の劣化を防ぐためには、このような不良記録素子からのインク吐出を停止したり、インク吐出制御を補正する必要がある。不良吐出ノズルをタイムリーに検出補正する手法として、印刷用紙にテストパターンを描画して、印刷動作中にテストパターンの画像を読み取りつつ、不良吐出ノズルを検出して画像補正を行う方法がある。
(テストパターン構成の優劣)
テストパターン専用に記録用紙を使用する場合、テストパターンと非テストパターンを分離する機構が必要になったり、テストパターンのための記録用紙を余分に消費することとになる。また、不良吐出ノズルの発生から検出までの時間が遅延すると、この間の印刷結果は画像品質上問題を含むこととなる。この遅延を低減するにはテストパターンの出力頻度を高める必要があるが、そのような場合にはテストパターン用記録用紙を更に消費することとなり不経済である。しかしながら、テストパターンを記録用紙端部の余白部分に作成して検出補正を行う場合には、記録用紙の消費の無駄を抑えることができるとともに、位置誤差を常時監視することができるので、上記の問題は基本的に起きない。
テストパターン専用に記録用紙を使用する場合、テストパターンと非テストパターンを分離する機構が必要になったり、テストパターンのための記録用紙を余分に消費することとになる。また、不良吐出ノズルの発生から検出までの時間が遅延すると、この間の印刷結果は画像品質上問題を含むこととなる。この遅延を低減するにはテストパターンの出力頻度を高める必要があるが、そのような場合にはテストパターン用記録用紙を更に消費することとなり不経済である。しかしながら、テストパターンを記録用紙端部の余白部分に作成して検出補正を行う場合には、記録用紙の消費の無駄を抑えることができるとともに、位置誤差を常時監視することができるので、上記の問題は基本的に起きない。
(テストパターンデザインの問題)
記録素子毎に位置誤差を検出するには、各記録素子を独立に所定間隔で稼動して、これらの記録素子によって形成した連続ドット(ライン、ラインパターン)を画像読取装置で読み取り、所定の検出アルゴリズムに基づく計算を行って位置誤差を算出する。
記録素子毎に位置誤差を検出するには、各記録素子を独立に所定間隔で稼動して、これらの記録素子によって形成した連続ドット(ライン、ラインパターン)を画像読取装置で読み取り、所定の検出アルゴリズムに基づく計算を行って位置誤差を算出する。
位置誤差検出精度を向上させるためには、テストパターンを構成するラインパターンの形成間隔を拡げるとともに、連続ドット(ラインパターン)を長くすることが望ましい。しかしながらそのような場合には、テストパターン面積が増大するのでテストパターンを記録する余白部分を大きく確保しなければならず、ユーザーが使用可能な印刷領域が狭くなる等の別の問題を生じるといったデメリットがある。このようにテストパターンを余白部分に形成する場合、可能な限りテストパターンに使用する領域を小さくしたいという要求があるため、テストパターンのラインパターン間隔を狭くして、連続ドット(ラインパターン)を短くすることが望ましい。
(画像読取装置の問題)
テストパターンを読み取る画像読取装置は、可能な限り低解像度な構成をとった方がコスト上有利である。高解像度の読取装置では、レンズコストアップ、照明光量アップ、読取転送クロックアップ、画像データ量アップ及びアルゴリズム処理量アップが伴い、全体のコストも上がる。
テストパターンを読み取る画像読取装置は、可能な限り低解像度な構成をとった方がコスト上有利である。高解像度の読取装置では、レンズコストアップ、照明光量アップ、読取転送クロックアップ、画像データ量アップ及びアルゴリズム処理量アップが伴い、全体のコストも上がる。
このような低解像度の画像読取装置の使用の要求と、上述のテストパターンの連続ドット(ラインパターン)を狭くしたい要求とは対立するものである。
(アルゴリズム)
したがって、テストパターンを狭くしながら画像読取装置を低コスト化するためには、低解像度の読取画像から高精度に位置誤差を計算するアルゴリズムが必要になる。
したがって、テストパターンを狭くしながら画像読取装置を低コスト化するためには、低解像度の読取画像から高精度に位置誤差を計算するアルゴリズムが必要になる。
特許文献1には、多値モードで読み取った罫線状の図形の中心位置を算出する方法が開示されており、特に特許文献1の図6ではサンプリング点と罫線状の濃度分布の関係が説明されている。しかしながら、多くの読取装置にはアパーチャーサイズがあるため、サンプリング点を中心にしたアパーチャーサイズでの積分値が画像読み取り結果として得られることとなる。読取対象と読取画素ピッチの間隔が近いような読取条件下では、アパーチャー効果の影響によって、サンプリング点を結ぶだけでは元の濃度分布を推定することはできない(サンプリング位相やアパーチャーサイズが関係する)。したがって、読取対象と読取画素ピッチの間隔が近い読取条件下において、特許文献1の技術では中心位置を精度良く求めることが困難である。
また特許文献2に記載の技術によれば、最高階調平均値を有するラスタを中心とした複数のラスタの中から階調重心をなすラスタの位置が求められている(特許文献2の段落0092参照)。しかしながら、この階調重心に関し、読取対象と読取画素ピッチの間隔が近いような読取条件下において、ラスタ中心位置を求めることは困難である。
図34は、読取対象と読取画素ピッチの間隔が遠い場合(読取画素ピッチが細かい場合)(2400DPI)のプロファイルを示す。図35は、読取対象と読取画素ピッチの間隔が近い場合(500DPI)のプロファイルを示す。図36は、読取対象と読取画素ピッチの間隔が近い場合(500DPI)と読取対象と読取画素ピッチの間隔が遠い場合(読取画素ピッチが細かい場合)(2400DPI)のプロファイルを示す。なお図34〜図36において、横軸は読取位置(X座標(μm))を表し、縦軸は光学濃度(OD値)を表す。
図34〜図36に示されるように、同じプロファイルに対する読取結果に関し、2400DPIの場合にはプロファイル原形に近い状態が示されるのに対して、500DPIの場合(サンプリング位相違いの場合を含む)にはプロファイル原形から大きく隔たった状態が示されることが分かる。サンプリング位相を変化させても位置に対する期待値は同じであるが、階調重心によって正確な位置を精度良く求めることは困難であることが分かる。
上記のように、ノズルの吐出誤差を微細なテストパターンの読取画像から精度良く算出することができる信頼度の高い技術は未だ見当たらず、特に低解像度の読取画像から液滴着弾位置誤差を高精度に計算することができる方法及び装置が望まれている。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、検出対象のドットサイズ(ライン幅)に対して、画像読取装置の解像度(読取画素ピッチ)がサンプリング定理を満たさないような関係であっても、ドット着弾位置の変化を一定の精度で検出することができる技術を提示することが本発明の目的である。例えば、記録素子の解像度が1200DPI(記録素子の間隔が約21μm)であり、ドット径が40〜50μmであり、読取装置の主走査方向解像度が500DPI(読取画素の間隔が約50μm)であっても、ドット着弾位置の変化を精度良く検出することが可能な技術を提示することが本発明の目的の一つである。
本発明の一態様は、ラインパターンが形成された記録媒体を所定の読取画素ピッチで所定の読取方向に読み取って、読取データを取得する読取ステップと、前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの対応位置を、前記読取データから取得する読取画素位置取得ステップと、前記ラインパターンの前記対応位置における特徴値と、前記読取画素ピッチに基づき当該対応位置に隣接する隣接画素位置における特徴値とを、前記読取データから取得する特徴値取得ステップと、前記ラインパターンの前記対応位置及び前記隣接画素位置の各々に対して予め準備されている適合関数であって、前記読取画素ピッチよりも短いピッチを有する複数の候補位置の各々に対して準備され、前記ラインパターンの配置可能性を表す適合度と前記特徴値とが関連付けられた適合関数を用いて、前記ラインパターンの前記対応位置における前記特徴値と前記隣接画素位置における前記特徴値とから、前記複数の候補位置の各々における前記適合度を導出する適合度導出ステップと、導出された前記複数の候補位置の各々における前記適合度に基づいて、最も良好な適合度を示す候補位置を検知する候補位置取得ステップと、前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの前記対応位置と、検知された最も良好な適合度を示す前記候補位置とから、前記記録媒体上における前記ラインパターンの記録位置を算出する記録位置取得ステップと、を含むことを特徴とする微細パターン位置検出方法に関する。
本態様によれば、ラインパターンと相関を有する特徴値に基づいて複数の候補位置から適合度の高い位置を検出することによって、読取画素ピッチ未満の単位でラインパターンの位置を精度良く特定することができる。
なお、ここでいう「特徴値」とは、ラインパターンとの相関を反映する値であって、読取画素ピッチに基づく各位置(ラインパターン対応位置及び隣接画素位置を含む)におけるラインパターンの影響を表す値である。この特徴値として、例えば光学濃度(階調値)やこれらに関連する数値等が挙げられる。
望ましくは、前記複数の候補位置は、前記読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で前記読取方向に設定され、前記記録位置取得ステップにおいて、前記ラインパターンの前記記録位置は、前記読取画素ピッチ単位の位置が前記読取画素ピッチに基づく前記対応位置から求められ、前記読取画素ピッチに基づく1画素未満単位の位置が最も良好な適合度を示す前記候補位置から求められる。
本態様によれば、前記読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で設定された複数の候補位置から、ラインパターンの1画素未満単位の位置を精度良く特定することができる。
望ましくは、前記適合度は、対応の候補位置に前記ラインパターンが存在する確率を示す指標であり、前記候補位置取得ステップにおいて、前記ラインパターンの前記対応位置及び前記隣接画素位置における前記特徴値から導出され前記複数の候補位置の各々における前記適合度の複数のセットのうち、前記ラインパターンが存在する確率が最も高い適合度のセットに対応する候補位置を、最も良好な適合度を示す候補位置として検知する。
本態様によれば、ラインパターンが存在する確率が最も高い適合度のセットから、前記読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で設定された候補位置を特定することができる。
前記記録媒体に形成された前記ラインパターンは、前記読取方向に関して、前記読取画素ピッチと略等しい幅を有していてもよい。
前記記録媒体に形成された前記ラインパターンは、前記読取方向に関して、前記読取画素ピッチの3〜5倍以下の幅を有していてもよい。
これらの場合であっても、本発明の上記態様によれば、ラインパターンの位置を読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で精度良く特定することができる。
望ましくは、前記ラインパターンの前記対応位置における前記特徴値及び前記隣接画素位置における前記特徴値は、前記ラインパターンの前記対応位置における前記読取データと、前記ラインパターンの前記対応位置に対して前記読取画素ピッチに基づき前記読取方向に関し前側に隣接する2箇所及び後ろ側に隣接する2箇所の前記隣接画素位置における前記読取データとから算出される。
本態様によれば、ラインパターンの対応位置及び前後2箇所ずつ計4箇所の隣接画素位置における読取データから統合的に特徴値が導かれ、ラインパターンの位置を読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で精度良く特定することができる。
望ましくは、前記読取ステップでは、光学濃度に関する読取データが取得され、前記特徴値は、光学濃度に基づく。
本態様によれば、光学濃度に関する読取データから、簡単に、ラインパターンの位置を読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で精度良く特定することができる。
望ましくは、前記特徴値は、前記読取データの一次微分値に基づく。
このように読取データの一次微分値を用いることによって、ラインパターンの特徴をより明確に反映した値を特徴値として用いることができる場合もある。
望ましくは、前記記録媒体には、前記読取方向へ連続的に延び所定幅を有する検出バーが前記ラインパターンと対応するように形成され、前記読取ステップでは、前記ラインパターン及び前記検出バーを同時に読み取って、光学濃度に関する前記読取データが取得され、前記読取画素位置取得ステップでは、前記読取データが示す光学濃度の変化から前記検出バーの位置が求められ、前記検出バー及び前記ラインパターンの相対位置関係と求められた前記検出バーの位置とから、前記ラインパターンの前記対応位置を取得する。
本態様によれば、シンプルな構成の検出バーからラインパターンの位置を精度良く特定することができる。
本発明の他の態様は、上記の微細パターン位置検出方法を含む不良ノズル検出方法であって、複数のノズルから吐出される液体によって、当該ノズルの各々に対応する複数の前記ラインパターンを前記記録媒体に形成するパターン形成ステップと、前記液体の前記記録媒体上の着弾位置の基準となる基準位置であって前記複数のノズルの各々に対して設定される基準位置と、前記記録位置取得ステップにおいて算出された前記ラインパターンの前記記録位置とから、前記複数のノズルの中から不良吐出ノズルを検出する不良ノズル検出ステップと、を含むことを特徴とする不良ノズル検出方法に関する。
本態様によれば、精度良く特定されたラインパターンの位置及び基準位置から不良吐出ノズルを正確に検出することができる。
望ましくは、前記基準位置は、隣接する前記ラインパターンの前記記録位置に基づいて算出される。
本態様によれば、不良吐出ノズルの検出に用いられる基準位置を簡単に求めることができる。
本発明の他の態様は、上記の不良ノズル検出方法を含む液体吐出方法であって、入力データを受信する受信ステップと、受信された前記入力データを補正する補正ステップと、補正された前記入力データに基づき前記複数のノズルから前記液体を吐出する吐出ステップと、を備え、前記補正ステップでは、前記不良ノズル検出ステップにおいて検出された前記不良吐出ノズルからの前記液体の吐出を他のノズルによって補償すると共に前記不良吐出ノズルから前記液体が吐出されないように、前記入力データを補正することを特徴とする液体吐出方法に関する。
本態様によれば、正確に検出された不良吐出ノズルからの液体吐出を高精度に補正することができ、的確に入力データを反映した液体吐出が可能である。
本発明の他の態様は、ラインパターンが形成された記録媒体を所定の読取画素ピッチで所定の読取方向に読み取って、読取データを取得する読取手段と、前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの対応位置を、前記読取データから取得する読取画素位置取得手段と、前記ラインパターンの前記対応位置における特徴値と、前記読取画素ピッチに基づき当該対応位置に隣接する隣接画素位置における特徴値とを、前記読取データから取得する特徴値取得手段と、前記ラインパターンの前記対応位置及び前記隣接画素位置の各々に対して予め準備されている適合関数であって、前記読取画素ピッチよりも短いピッチを有する複数の候補位置の各々に対して準備され、前記ラインパターンの配置可能性を表す適合度と前記特徴値とが関連付けられた適合関数を用いて、前記ラインパターンの前記対応位置における前記特徴値と前記隣接画素位置における前記特徴値とから、前記複数の候補位置の各々における前記適合度を導出する適合度導出手段と、導出された前記複数の候補位置の各々における前記適合度に基づいて、最も良好な適合度を示す候補位置を検知する候補位置取得手段と、前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの前記対応位置と、検知された最も良好な適合度を示す前記候補位置とから、前記記録媒体上における前記ラインパターンの記録位置を算出する記録位置取得手段と、を備えることを特徴とする微細パターン位置検出装置に関する。
本発明の他の態様は、上記の微細パターン位置検出装置を含む不良ノズル検出装置であって、複数のノズルから吐出される液体によって、当該ノズルの各々に対応する複数の前記ラインパターンを前記記録媒体に形成するパターン形成手段と、前記液体の前記記録媒体上の着弾位置の基準となる基準位置であって前記複数のノズルの各々に対して設定される基準位置と、前記記録位置取得手段において算出された前記ラインパターンの前記記録位置とから、前記複数のノズルの中から不良吐出ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、を備えることを特徴とする不良ノズル検出装置に関する。
本発明の他の態様は、上記の不良ノズル検出装置を含む液体吐出装置であって、入力データを受信する受信手段と、受信された前記入力データを補正する補正手段と、補正された前記入力データに基づき前記複数のノズルから前記液体を吐出する吐出手段と、を備え、前記補正手段は、前記不良ノズル検出手段によって検出された前記不良吐出ノズルからの前記液体の吐出を他のノズルによって補償すると共に前記不良吐出ノズルから前記液体が吐出されないように、前記入力データを補正することを特徴とする液体吐出装置に関する。
本願発明によれば、ラインパターンと相関を有する特徴値に基づいて複数の候補位置から適合度の高い位置を検出することによって、読取画素ピッチ未満の単位でラインパターンの位置を精度良く特定することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。
ここでは、画像形成装置(インクジェット記録装置)によるインクドットの着弾位置(すなわち、ドット位置)の測定への適用例について説明する。まず、インクジェット記録装置の全体構成について説明する。
(インクジェット記録装置)
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。
図1は、本発明の一実施形態に係るインクジェット記録装置の全体構成図である。
同図に示すように、このインクジェット記録装置10は、黒(K),シアン(C),マゼンタ(M),イエロー(Y)の各インクに対応して設けられた複数のインクジェット記録ヘッド(「液体吐出ヘッド」に相当、以下、「ヘッド」という。)12K,12C,12M,12Yを有する印字部12と、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに供給するインクを貯蔵しておくインク貯蔵/装填部14と、記録媒体たる記録紙16を供給する給紙部18と、記録紙16のカールを除去するデカール処理部20と、前記印字部12のノズル面(インク吐出面)に対向して配置され、記録紙16の平面性を保持しながら記録紙16を搬送するベルト搬送部22と、記録済みの記録紙(プリント物)を外部に排出する排紙部26とを備えている。
インク貯蔵/装填部14は、各ヘッド12K,12C,12M,12Yに対応する色のインクを貯蔵するインクタンクを有し、各タンクは所要の管路を介してヘッド12K,12C,12M,12Yと連通されている。
図1では、給紙部18の一例としてロール紙(連続用紙)のマガジンが示されているが、紙幅や紙質等が異なる複数のマガジンを併設してもよい。また、ロール紙のマガジンに代えて、又はこれと併用して、カット紙が積層装填されたカセットによって用紙を供給してもよい。
複数種類の記録媒体(メディア)を利用可能な構成にした場合、使用される記録媒体の種類(メディア種)を特定する手段を設け、メディア種に応じて適切なインク吐出を実現するようにインク吐出制御を行うことが好ましい。
給紙部18から送り出される記録紙16はマガジンに装填されていたことによる巻きクセが残り、カールする。このカールを除去するために、デカール処理部20においてマガジンの巻きクセ方向と逆方向に加熱ドラム30で記録紙16に熱を与える。このとき、多少印刷面が外側に弱いカールとなるように加熱温度を制御するとより好ましい。
デカール処理後、裁断用のカッター(第1のカッター)28で所望のサイズにカットされた記録紙16は、ベルト搬送部22へと送られる。ベルト搬送部22は、ローラ31、32間に無端状のベルト33が巻き掛けられた構造を有し、少なくとも印字部12のノズル面に対向する部分が水平面(フラット面)をなすように構成されている。
ベルト33は、記録紙16の幅よりも広い幅寸法を有しており、ベルト面には多数の吸引穴(不図示)が形成されている。ローラ31、32間に掛け渡されたベルト33の内側において印字部12のノズル面に対向する位置には吸着チャンバ34が設けられており、この吸着チャンバ34をファン35で吸引して負圧にすることによって記録紙16がベルト33上に吸着保持される。なお、吸引吸着方式に代えて、静電吸着方式を採用してもよい。
ローラ31、32の少なくとも一方にモータ(図6中符号88)の動力が伝達されることにより、ベルト33は図1上の時計回り方向に駆動され、ベルト33上に保持された記録紙16は図1の左から右へと搬送される。
ベルト33の外側の所定位置(印刷領域以外の適当な位置)には、ベルト清掃部36が設けられている。ベルト清掃部36の詳細構成は図示しないが、例えば、ブラシ・ロール、吸水ロール等をニップする方式、清浄エアーを吹き掛けるエアーブロー方式、或いはこれらの組合せなどがある。
ベルト搬送部22により形成される用紙搬送路上において印字部12の上流側には、加熱ファン40が設けられている。加熱ファン40は、印刷前の記録紙16に加熱空気を吹き付け、記録紙16を加熱する。印刷直前に記録紙16を加熱しておくことにより、インクが着弾後乾き易くなる。
印字部12の各ヘッド12K,12C,12M,12Yは、当該インクジェット記録装置10が対象とする記録紙16の最大紙幅に対応する長さを有し、そのノズル面には最大サイズの記録媒体の少なくとも一辺を超える長さ(描画可能範囲の全幅)にわたりインク吐出用のノズルが複数配列されたフルライン型のヘッドとなっている(図2参照)。
ヘッド12K,12C,12M,12Yは、記録紙16の送り方向に沿って上流側から黒(K)、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)の色順に配置され、それぞれのヘッド12K,12C,12M,12Yが記録紙16の搬送方向と略直交する方向に沿って延在するように設置される。
ベルト搬送部22により記録紙16を搬送しつつ各ヘッド12K,12C,12M,12Yからそれぞれ異色のインクを吐出することにより記録紙16上にカラー画像を形成し得る。
このように、紙幅の全域をカバーするノズル列を有するフルライン型のヘッド12K,12C,12M,12Yを色別に設ける構成によれば、紙送り方向(副走査方向)について記録紙16と印字部12を相対的に移動させる動作を1回行うだけで(即ち、1回の副走査で)、記録紙16の全面に画像を記録することができる。かかるフルライン型(ページワイド)ヘッドによるシングルパス方式の画像形成は、記録媒体の搬送方向(副走査方向)と直交する方向(主走査方向)に往復動作するシリアル(シャトル)型ヘッドによるマルチパス方式を適用する場合に比べて高速印刷が可能であり、プリント生産性を向上させることができる。
本実施形態では、KCMYの標準色(4色)の構成を例示したが、インク色や色数の組合せは本実施形態の構成に限定されず、必要に応じて淡インク、濃インク、特別色インクを追加してもよい。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタなどのライト系インクを吐出するインクジェットヘッドを追加する構成も可能である。また、各色ヘッドの配置順序も特に限定はない。
印字部12の後段には後乾燥部42が設けられている。後乾燥部42は、印刷された画像面を乾燥させる手段であり、例えば、加熱ファンが用いられる。印刷後のインクが乾燥するまでは印刷面と接触することは避けたほうが好ましいので、熱風を吹き付ける方式が好ましい。
後乾燥部42の後段には、加熱・加圧部44が設けられている。加熱・加圧部44は、画像表面の光沢度を制御するための手段であり、画像面を加熱しながら所定の表面凹凸形状を有する加圧ローラ45で加圧し、画像面に凹凸形状を転写する。
こうして生成されたプリント物は排紙部26から排出される。本来プリントすべき本画像(目的の画像を印刷したもの)とテスト印刷とは分けて排出することが好ましい。このインクジェット記録装置10では、本画像のプリント物と、テスト印刷のプリント物とを選別してそれぞれの排出部26A、26Bへと送るために排紙経路を切り換える不図示の選別手段が設けられている。なお、大きめの用紙に本画像とテスト印刷とを同時に並列に形成する場合は、カッター(第2のカッター)48によってテスト印刷の部分を切り離す。
また、図1には示さないが、本画像の排出部26Aには、オーダー別に画像を集積するソーターが設けられる。その他、本例のインクジェット記録装置10には、各ヘッド12K,12C,12M,12Yのクリーニング(ノズル面のワイピング、パージ、ノズル吸引等)を行うヘッドメンテナンス部や、用紙搬送路上における記録紙16の位置等を検出するセンサ、装置各部の温度を検出する温度センサなどを備えている。
(ヘッドの構造)
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
次に、ヘッドの構造について説明する。色別の各ヘッド12K,12C,12M,12Yの構造は共通しているので、以下、これらを代表して符号50によってヘッドを示すものとする。
図2(a)はヘッド50の構造例を示す平面透視図であり、図2(b)はその一部の拡大図である。また、図3は、ヘッド50の他の構造例を示す平面透視図、図4は、記録素子単位となる1つの液滴吐出素子(1つのノズル51に対応したインク室ユニット)の立体的構成を示す断面図(図2(a)中の4−4線に沿う断面図)である。
本実施形態に係るヘッド50は、図2(a)及び図2(b)に示したように、インク吐出口であるノズル51と、各ノズル51に対応する圧力室52等からなる複数のインク室ユニット(液滴吐出素子)53を千鳥でマトリクス状に(2次元的に)配置させた構造を有し、これにより、ヘッド長手方向(紙送り方向と直交する方向)に沿って並ぶように投影(正射影)される実質的なノズル間隔(投影ノズルピッチ)の高密度化を達成している。
記録紙16の送り方向(矢印S方向;副走査方向)と略直交する方向(矢印M方向;主走査方向)に記録紙16の全幅Wmに対応する長さ以上のノズル列を構成する形態は本例に限定されない。例えば、図2(a)の構成に代えて、図3に示すように、複数のノズル51が2次元に配列された短尺のヘッドモジュール50’を千鳥状に配列して繋ぎ合わせることで記録紙16の全幅に対応する長さのノズル列を有するラインヘッドを構成してもよい。
各ノズル51に対応して設けられている圧力室52は、その平面形状が概略正方形となっており(図2(a)及び図2(b)参照)、対角線上の両隅部の一方にノズル51への流出口が設けられ、他方に供給インクの流入口(供給口)54が設けられている。なお、圧力室52の形状は、本例に限定されず、平面形状が4角形(菱形、長方形など)、5角形、6角形その他の多角形、円形、楕円形など、多様な形態があり得る。
図4に示したように、各圧力室52は供給口54を介して共通流路55と連通されている。共通流路55はインク供給源たるインクタンク(不図示)と連通しており、インクタンクから供給されるインクは共通流路55を介して各圧力室52に分配供給される。
圧力室52の一部の面(図4において天面)を構成している加圧板(共通電極と兼用される振動板)56には個別電極57を備えたアクチュエータ58が接合されている。個別電極57と共通電極間に駆動電圧を印加することによってアクチュエータ58が変形して圧力室52の容積が変化し、これに伴う圧力変化によりノズル51からインクが吐出される。なお、アクチュエータ58には、チタン酸ジルコン酸鉛やチタン酸バリウムなどの圧電体を用いた圧電素子が好適に用いられる。インク吐出後、アクチュエータ58の変位が元に戻る際に、共通流路55から供給口54を通って新しいインクが圧力室52に再充填される。
入力画像から生成されるドット配置データに応じて各ノズル51に対応したアクチュエータ58の駆動を制御することにより、ノズル51からインク滴を吐出させることができる。記録紙16を一定の速度で副走査方向に搬送しながら、その搬送速度に合わせて各ノズル51のインク吐出タイミングを制御することによって、記録紙16上に所望の画像を記録することができる。
上述した構造を有するインク室ユニット53を図5に示す如く主走査方向に沿う行方向及び主走査方向に対して直交しない一定の角度ψを有する斜めの列方向に沿って一定の配列パターンで斜めの格子状に多数配列させることにより、高密度のノズルヘッドが実現されている。即ち、主走査方向に対してある角度ψの方向に沿ってインク室ユニット53を一定のピッチdで複数配列する構造により、主走査方向については、実質的に各ノズル51が一定のピッチPN=d×cosψで直線状に配列されたものと等価的に取り扱うことができる。
図5に示すようなマトリクス状に配置されたノズル51を駆動する場合は、ノズル51−11、51−12、51−13、51−14、51−15、51−16を1つのブロックとし(他にはノズル51−21、・・・、51−26を1つのブロック、ノズル51−31、・・・、51−36を1つのブロック、・・・として)、記録紙16の搬送速度に応じて、ブロック毎に片方の端から他方の端に向かって順次駆動(ノズル51−11、51−12、・・・、51−16を順次駆動)することで記録紙16の幅方向(用紙の搬送方向と直交する方向)に1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)を印刷する。
かかるノズル駆動(主走査)によって記録される1ライン(或いは帯状領域の長手方向)の示す方向を主走査方向といい、この主走査で形成された1ライン(1列のドットによるライン又は複数列のドットから成るライン)の印刷を、ヘッドと記録紙16との相対移動によって当該相対移動方向に繰り返し行うことを副走査という。即ち、本実施形態では、記録紙16の搬送方向が副走査方向であり、それに直交する方向が主走査方向ということになる。
なお、本実施形態では、ヘッド50に設けられたノズル51から吐出させるインクの吐出力発生手段として圧電素子を適用したが、吐出用の圧力(吐出エネルギー)を発生させる手段は、圧電素子に限らず、サーマル方式におけるヒータ(加熱素子)や他の方式による各種アクチュエータなど様々な手段、方式を適用し得る。
また、本発明の実施に際してヘッド50におけるノズル51の配列形態は図示の例に限定されず、様々なノズル配置構造を適用できる。例えば、図2で説明したマトリクス配列に代えて、1列の直線配列、V字状のノズル配列、V字状配列を繰り返し単位とするジグザク状(W字状など)のような折れ線状のノズル配列なども可能である。
(制御系の説明)
図6は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示すブロック図である。
図6は、インクジェット記録装置10のシステム構成を示すブロック図である。
同図に示したように、インクジェット記録装置10は、通信インターフェース70、システムコントローラ72、画像メモリ74、ROM75、モータドライバ76、ヒータドライバ78、プリント制御部80、画像バッファメモリ82、ヘッドドライバ84を備えている。
通信インターフェース70は、ホストコンピュータ86から送られてくる画像データを受信するインターフェース部(画像入力部)である。通信インターフェース70にはUSB(Universal Serial Bus)、IEEE1394、イーサネット(登録商標)、無線ネットワークなどのシリアルインターフェースやセントロニクスなどのパラレルインターフェースを適用することができる。この部分には、通信を高速化するためのバッファメモリ(不図示)を搭載してもよい。
ホストコンピュータ86から送出された画像データは通信インターフェース70を介してインクジェット記録装置10に取り込まれ、一旦画像メモリ74に記憶される。画像メモリ74は、通信インターフェース70を介して入力された画像を格納する記憶手段であり、システムコントローラ72を通じてデータの読み書きが行われる。画像メモリ74は、半導体素子からなるメモリに限らず、ハードディスクなど磁気媒体を用いてもよい。
システムコントローラ72は、中央演算処理装置(CPU)及びその周辺回路等から構成され、所定のプログラムに従ってインクジェット記録装置10の全体を制御する制御装置として機能するとともに、各種演算を行う演算装置として機能する。即ち、システムコントローラ72は、通信インターフェース70、画像メモリ74、モータドライバ76、ヒータドライバ78等の各部を制御し、ホストコンピュータ86との間の通信制御、画像メモリ74及びROM75の読み書き制御等を行うとともに、搬送系のモータ88やヒータ89を制御する制御信号を生成する。
ROM75には、システムコントローラ72のCPUが実行するプログラム及び制御に必要な各種データなどが格納されている。ROM75は、書き換え不能な記憶手段であってもよいし、EEPROMのような書き換え可能な記憶手段であってもよい。画像メモリ74は、画像データの一時記憶領域として利用されるとともに、プログラムの展開領域及びCPUの演算作業領域としても利用される。
モータドライバ76は、システムコントローラ72からの指示に従って搬送系のモータ88を駆動するドライバ(駆動回路)である。ヒータドライバ78は、システムコントローラ72からの指示に従って後乾燥部42等のヒータ89を駆動するドライバである。
プリント制御部80は、システムコントローラ72の制御に従い、画像メモリ74内の画像データ(元画像のデータ)から印刷制御用の信号を生成するための各種加工、補正などの処理を行う信号処理機能を有し、生成した印刷データ(ドットデータ)をヘッドドライバ84に供給する制御部である。
プリント制御部80には画像バッファメモリ82が備えられており、プリント制御部80における画像データ処理時に画像データやパラメータなどのデータが画像バッファメモリ82に一時的に格納される。なお、図6において画像バッファメモリ82はプリント制御部80に付随する態様で示されているが、画像メモリ74と兼用することも可能である。また、プリント制御部80とシステムコントローラ72とを統合して1つのプロセッサで構成する態様も可能である。
画像入力から印刷出力までの処理の流れを概説すると、印刷すべき画像のデータは、通信インターフェース70を介して外部から入力され、画像メモリ74に蓄えられる。この段階では、例えば、RGBの画像データが画像メモリ74に記憶される。
インクジェット記録装置10では、インク(色材)による微細なドットの打滴密度やドットサイズを変えることによって、人の目に疑似的な連続階調の画像を形成するため、入力されたデジタル画像の階調(画像の濃淡)をできるだけ忠実に再現するようなドットパターンに変換する必要がある。そのため、画像メモリ74に蓄えられた元画像(RGB)のデータは、システムコントローラ72を介してプリント制御部80に送られ、該プリント制御部80において閾値マトリクスや誤差拡散などを用いたハーフトーン化処理によってインク色毎のドットデータに変換される。
即ち、プリント制御部80は、入力されたRGB画像データをK,C,M,Yの4色のドットデータに変換する処理を行う。こうして、プリント制御部80で生成されたドットデータは、画像バッファメモリ82に蓄えられる。
ヘッドドライバ84は、プリント制御部80から与えられる印刷データ(即ち、画像バッファメモリ82に記憶されたドットデータ)に基づき、ヘッド50の各ノズル51に対応するアクチュエータ58を駆動するための駆動信号を出力する。ヘッドドライバ84にはヘッドの駆動条件を一定に保つためのフィードバック制御系を含んでいてもよい。
ヘッドドライバ84から出力された駆動信号がヘッド50に加えられることによって、該当するノズル51からインクが吐出される。記録紙16の搬送速度に同期してヘッド50からのインク吐出を制御することにより、記録紙16上に画像が形成される。
上記のように、プリント制御部80における所要の信号処理を経て生成されたドットデータに基づき、ヘッドドライバ84を介して各ノズルからのインク液滴の吐出量や吐出タイミングの制御が行われる。これにより、所望のドットサイズやドット配置が実現される。
また、プリント制御部80は、後述するドット位置測定方法によって取得されるドット位置の情報等に基づいてヘッド50に対する各種補正を行うとともに、必要に応じて予備吐出やノズル吸引、ワイピング等のクリーニング動作(ノズル回復動作)を実施する制御を行う。
(ドット位置測定方法の説明)
次に、本実施形態に係るドット位置測定方法について詳細に説明する。
次に、本実施形態に係るドット位置測定方法について詳細に説明する。
(画像補正の全体の流れ)
図7(a)〜図7(c)は、ノズルから吐出されるインク滴の記録媒体上における着弾位置が理想的な着弾位置から逸脱する状態を模式的に説明する図である。具体的には、図7(a)はヘッド50における複数のノズル51のライン配列を示す平面図である。図7(b)はノズル51から記録紙(記録媒体)16に向かってインク滴を吐出する状態を横方向から見た図であり、図中の矢印Aによってノズル51からのインク滴の吐出方向が概略的に示されている。図7(c)は、ノズル51から吐出されるインク滴によって記録紙16上に形成されるテストパターン(着弾位置)102を示す上方図であり、理想的な着弾位置104が点線で示され、実際の着弾位置102が太い黒線で示されている。
図7(a)〜図7(c)は、ノズルから吐出されるインク滴の記録媒体上における着弾位置が理想的な着弾位置から逸脱する状態を模式的に説明する図である。具体的には、図7(a)はヘッド50における複数のノズル51のライン配列を示す平面図である。図7(b)はノズル51から記録紙(記録媒体)16に向かってインク滴を吐出する状態を横方向から見た図であり、図中の矢印Aによってノズル51からのインク滴の吐出方向が概略的に示されている。図7(c)は、ノズル51から吐出されるインク滴によって記録紙16上に形成されるテストパターン(着弾位置)102を示す上方図であり、理想的な着弾位置104が点線で示され、実際の着弾位置102が太い黒線で示されている。
なお、図7(a)及び図7(b)では、図示の簡略化のために、複数のノズル51が1列に並んだヘッド50を示すが、図2乃至図5で説明したように、複数のノズルが2次元配列されて成るマトリクスヘッドに対しても当然に適用できる。即ち、2次元配列のノズル群は主走査方向に沿う直線上に正射影される実質的なノズル列を考慮することにより、1列のノズル列と実質的に同等のものとして取り扱うことができる。
図7(a)〜図7(c)に示されるように、ヘッド50の複数のノズル51には、通常の吐出特性を示す正常ノズルとともに、吐出されるインク滴の飛翔軌道が本来の軌道から過大に外れてしまう不良吐出ノズルが含まれる。この不良吐出ノズルから吐出され記録紙16上の着弾したインク滴により形成されるライン状のドットパターン(テストパターン)102は、理想的な着弾位置104からずれて、画像品質の劣化の一因となる。
高速記録技術であるシングルパス記録方式において、記録紙16の用紙幅に対応するノズル数は1インク当たり数万個に及び、またフルカラー記録では更にインク色数(例えばシアン、マゼンタ、イエロー及びブラックの4色)の分だけ記録素子が存在する。このようなシングルパス記録方式において数十万個の記録素子の中から、不良記録素子(不良吐出ノズル)を検知する方法として図8に示すプロセスが一例として挙げられる。
すなわちノズル間の吐出方向のバラツキを検出するため、図7(a)〜図7(c)に示されるように、各ノズル51から記録紙16に向かってインク滴を吐出させて、テストパターン102を記録紙16に印刷する(図8のS10)。
このテストパターン102は、低解像度のスキャナーによって読み取られ、読み取られたテストパターン102の画像データが所定の検出アルゴリズムに従って所定値と比較されることにより、テストパターン102の理想的な着弾位置104からの着弾位置誤差が求められる。このとき、所定値以上の過大な位置誤差を有するノズルは、不良吐出ノズルとして検出特定される(S12)。この不良吐出ノズルの検出の具体的なフローについては後述する。
このようにして特定された不良吐出ノズルはマスク処理が施されて、インク滴を吐出しない不吐出ノズルとして扱われる(S14)。そして、不吐出ノズルから吐出されないインク滴を他の吐出ノズル(例えば隣接ノズル)から吐出されるインク滴により補償するように考慮された画像処理によって入力画像データが補正され(S16)、この補正後の入力画像データに基づいて記録紙16上に所望の画像が良好な品質で記録される。
次に、不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理を含む一連の処理フローについて説明する。図9は、不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理に関わるシステムの機能ブロック図である。
なお、図9に示される下記の色変換処理部110、不吐出ノズル補正画像処理部112、ハーフトーン処理部114、画像メモリ74、画像解析部124、テストパターン合成部118、ヘッドドライバ84、不良吐出ノズル検出部132、不良吐出ノズル判断部130、不良ノズル情報蓄積部126、不良吐出補正判断部122及び補正情報設定部120は、インクジェット記録装置10の制御部の各ユニットが単独で又は複数組み合わされて構成される。
ホストコンピュータから通信インターフェースを介して送られてくるプリント対象のプリント画像データは、色変換処理部110において所定の色変換処理が施され、記録インク(本例ではCMYKインク)に対応する各版の画像データが得られる。このようにして得られる画像データは、色変換処理部110から不吐出ノズル補正画像処理部112に送られる。
一方、不良吐出補正判断部122では、不良ノズル補正情報が総合的に取得され、画像位置(画像ドット位置)とノズル位置との対応関係から、本来であれば不良吐出ノズルによってドットの記録が行われる画像上の位置である補正画像位置が特定される。そして、不良吐出ノズルでは補正画像位置の画像部分を適切には記録することができないため、不良吐出補正判断部122では、この不良吐出ノズルに対応する補正画像位置の部分の記録情報が、当該不良吐出ノズルの両隣のノズルを含む近隣の単数又は複数の正常ノズルに振り分けられる。ここでいう不良吐出ノズルに対応する記録情報の振り分けとは、不良吐出ノズルに対応する補正画像位置の部分の記録が他のノズルからのインク吐出により補償されるように、他のノズルからインクを吐出させるためのデータ処理(補正処理)を意味する。さらに、不良吐出補正判断部122は、このようにして振り分けられた画像情報を記録特性に応じて補正する。
なお、不良吐出補正判断部122は、画像解析部124からの情報(画像位置情報データ)と不良吐出ノズル判断部130からの不良吐出ノズル情報とを照合して、不良吐出ノズルで記録する画像部分のみに対して補正情報を作成する。このとき不良吐出補正判断部122は、補正情報設定部120から提供される補正の必要性を示すデータ(例えばプリント画像上において設定される補正領域を示すデータや、ヘッド50の印字部において設定される補正領域(ノズル単位)を示すデータ)を参照することによって、より高度に、必要性の高い領域のみに対して補正情報を作成することもできる。このようにして作成される補正情報は、不良吐出補正判断部122から不吐出ノズル補正画像処理部112に送られる。
不吐出ノズル補正画像処理部112では、色変換処理部110から送られてくる画像データに対し、不良吐出補正判断部122から送られてくる不良吐出ノズルに関する補正情報に基づく補正処理が行われる。このようにして不良吐出ノズルからの不吐出の情報が反映された補正処理後の画像データは、不吐出ノズル補正画像処理部112からハーフトーン処理部114に送られる。
ハーフトーン処理部114では、不吐出ノズル補正画像処理部112から送られてくる画像データに対してハーフトーン処理が行われ、記録ヘッド50を駆動するための多値の画像データを生成する。このとき、生成される多値の画像データ(記録ヘッド駆動多値)が画像階調値数よりも少なくなるように(すなわち、画像階調値数>記録ヘッド駆動多値を満たすように)、ハーフトーン処理が行われる。
ハーフトーン処理が施された画像データは、ハーフトーン処理部114から画像メモリ74に送られる。また画像メモリ74に送られるハーフトーン処理済みの画像データは、画像解析部124にも送られる。そして、ハーフトーン処理が施された画像データは、画像メモリ74に記憶されると共に、画像解析部124により解析されて画像情報が存在する位置(画像位置)と存在しない位置に関する情報(画像位置情報データ)が生成される。このようにして生成された画像位置情報データは、画像解析部124から不良吐出補正判断部122に送られ、不良吐出補正判断部122における不良吐出ノズルに対する補正情報の作成に供される。
ハーフトーン処理が施された画像データ(ハーフトーン画像データ)は、画像メモリ74からテストパターン合成部118にも送られる。
テストパターン合成部118では、画像メモリ74から送られてくるハーフトーン画像データとテストパターンに関する画像データ(テストパターン画像データ)とが合成され、合成後の画像データがヘッドドライバ(吐出手段)84に送られる。テストパターンは、詳細については後述するが、不良吐出ノズルの検出を目的として各ノズルにより記録紙上に形成されるドットパターンのことである。このテストパターンが記録紙端部に印刷されるように、テストパターン画像データとハーフトーン画像データとがテストパターン合成部118で合成される。
ハーフトーン画像データとテストパターン画像データとが合成された画像データは、テストパターン合成部118からヘッドドライバ84に送られる。ヘッドドライバ84は、テストパターン合成部118から送られてくる画像データに基づきヘッド50を駆動し、記録紙に対して所望画像及びテストパターンの記録を行う。このように、ノズルから吐出されるインク滴によって、当該ノズルの各々に対応する複数のテストパターンを記録紙に形成するパターン形成手段は、テストパターン合成部118及びヘッドドライバ84を含んで構成されることとなる。
なお、読取画素ピッチ未満の単位でテストパターンの位置を特定することができる本実施形態の方法によれば、テストパターンは読取方向に関して読取画素ピッチと略等しい幅を有する場合や、読取画素ピッチの3〜5倍以下の幅を有する場合であっても、テストパターンの位置を適切に特定することが可能である。
画像及びテストパターンが記録された記録紙は、搬送路に沿って排紙部に向けて送られる(図9の矢印B参照)。このとき、搬送路の途中に設置されたテストパターン読取り部(読取手段)136によって、記録紙に記録されたテストパターンが読み取られてテストパターン読取画像が生成される。テストパターン読取り部136は、テストパターン102が形成された記録紙16を、所定の読取画素ピッチでヘッド50の長手方向(ノズル列方向、主走査方向、X方向)に読み取って、読取画素ピッチに基づくテストパターン読取画像データを取得する。このテストパターン読取画像のデータは、テストパターン読取り部136から不良吐出ノズル検出部132に送られる。
不良吐出ノズル検出部132では、テストパターン読取り部136から送られてくるテストパターン読取画像のデータから、不良吐出ノズル(吐出するインク滴の記録紙上における着弾位置誤差が所定値より大きい不良ノズル及びインク滴を吐出しない不吐出ノズルを含む)が検出される。検出された不良吐出ノズルに関する情報データ(不良吐出ノズル情報)は、不良吐出ノズル検出部132から不良吐出ノズル判断部130に送られる。
不良吐出ノズル判断部130は、不良吐出ノズル検出部132から送られてくる不良吐出ノズル情報を所定回数分記憶することができる図示しないメモリを備える。この不良吐出ノズル判断部130では、メモリに蓄えられている過去の不良吐出ノズル情報が参照されて、過去に所定回数以上不良吐出ノズルとして検出されたかどうかで、不良吐出ノズルの確定が行われる。また過去に所定回数以上不良吐出ノズルではない正常ノズルであると判断されている場合は、例えそれまで不良吐出ノズルとして扱われていたノズルであっても扱いを変更し、正常ノズルとして扱われるように不良吐出ノズル情報が修正される。
このようにして確定した不良吐出ノズル情報は、不良吐出ノズル判断部130からヘッドドライバ84及び不良吐出補正判断部122に送られる。また所定の条件を満たす場合(例えば所定枚数を印刷後、JOB後、ユーザー指示時、等)には、確定した不良吐出ノズル情報が不良吐出ノズル判断部130から不良ノズル情報蓄積部126にも送られる。
ヘッドドライバ84は、不良吐出ノズル判断部130から送られてくる不良吐出ノズル情報に基づいて、不良吐出ノズルに対応するノズルを非駆動とする。
また、不良ノズル情報蓄積部126に送られる不良吐出ノズル情報は、不良ノズル情報蓄積部126に蓄積記憶され、不良吐出ノズルの統計的な情報として利用される。なお、不良ノズル情報蓄積部126に蓄えられている不良吐出ノズル情報は、初期不良ノズル情報として適当なタイミングで不良吐出ノズル判断部130に送られる。ここでいう初期不良ノズル情報は、どのノズル(CMYKインクに対応)が不良ノズルであるかを示す情報であり、ヘッド出荷時の検査情報を初期不良ノズル情報の初期値とし、特定周期で不良ノズル情報蓄積部126に蓄積される不良吐出ノズル情報に基づいて、初期不良ノズル情報は適時更新される。不良吐出ノズル判断部130は、この初期不良ノズル情報のうち必要分の不良吐出ノズル情報を、印刷開始時等に図示しないメモリに蓄えて、不良吐出ノズルの確定処理に使用する。
不良吐出補正判断部122は、不良吐出ノズル判断部130から送られてくる不良吐出ノズル情報から補正すべき画像部分(不良吐出ノズルで記録する画像部分)に対する補正情報を生成し、当該補正情報を不吐出ノズル補正画像処理部112に送る。
また不良吐出補正判断部122は、このようにして生成される補正情報と直前の補正情報とを比較して、新規に不良吐出ノズルが発生(好ましくは所定数以上発生)して補正情報が増加しているか否かを検出する。補正情報が増加していると認められる場合には、不良吐出補正判断部122から不良吐出検出表示部134に所定の指示が送られる。
この所定の指示を受け取った不良吐出検出表示部134は、新規の不良吐出ノズルによる記録が行われている不良吐出印刷物(すなわち新規の不良吐出ノズルに対する補正が行われずに印刷された印刷物)を識別可能にする処理を行う。具体的には、不良を検出した印刷物(記録用紙)から補正が完了した印刷が開始されるまでの印刷物に付箋を着けること等が不良吐出検出表示部134により行われる。そして、新規の不良吐出ノズルに対する補正処理が完了した後の印刷時(補正処理完了後の画像データ(ハーフトーン画像データ)に基づく印刷時)には、上記所定の指示が無効化されるように、不良吐出補正判断部122から不良吐出検出表示部134に指示信号が送られ、不良吐出検出表示部134は通常動作(通常表示)を行う。
上述の一連の処理フローに基づいて、不良吐出ノズルの検出及び入力画像データの補正処理が適切に行われる。なお記録ヘッド50の安定性によっては、上記の検出及び補正処理を、印刷開始時の最初の所定枚数の記録紙に対してだけ実施する(オフラインスキャナーを使用する構成もあり得る)ことや、ユーザーが指示した時だけ実施する構成も可能である。
次に、テストパターン読取り部136で読み取られるテストパターンについて説明する。
図10は、記録用紙(記録媒体)に記録されるテストパターンの基本形を示す図である。図11は、テストパターンの一具体例を示す図であり、基準位置検出バーを含むテストパターンが示されている。なお図10及び図11は、テストパターン102が印刷される記録紙16の端部が拡大されて示されている。
記録ヘッドに対して記録紙16を搬送するとともに記録ヘッドの複数のノズルを一定間隔で駆動することにより、記録紙16上にライン状のテストパターン102の基本部分が作成される。すなわち、記録ヘッドの複数のノズルのうち所定間隔を有するノズル群から構成されるノズルブロック毎にインク滴が吐出されてライン状のテストパターン102が形成され、記録紙16の搬送と共にインク滴を吐出するノズルブロックを順次変えることによって、図10に示されるようにテストパターン102が千鳥状に形成される。テストパターン102はそれぞれ各ノズルからのインク吐出に対応しているため、それぞれのテストパターン102が適切に形成されているか否かを判定することによって、対応のノズルからインク滴が適切に吐出されているか否かを検出することが可能である。
本実施形態では、特に図11に示すように、テストパターン102の上部及び下部の各々において基準位置検出バー106a、106bも記録される。この基準位置検出バー106a、106bは、後述するように、テストパターン102の位置検出の基準となる。
図12は、印刷装置の読取解像度を1200DPI(ドット/インチ)とした場合におけるテストパターンの読取画像の概念図である。図12の読取画像において、各ライン状のテストパターン102の長手方向の長さは、100DPIでは4画素分に相当し、1200DPIでは48画素分に相当する。
図13は、印刷装置の読取解像度を500DPIとした場合におけるテストパターンの読取画像の概念図である。図13からも明らかなように、500DPIの読取解像度では、テストパターン102の読取画像の各ラインがボケてしまい、明確な輪郭を識別することは困難である。
このように、高解像度の読取画像によれば各テストパターンの位置を明確に特定することが可能である一方で、低解像度の読取画像では輪郭がぼやけてしまい各テストパターンの位置を単純には特定することが難しい。しかしながら、高解像度の画像読取装置(スキャナー)は装置自体が高価であるため、コスト低減の観点からは、低解像度の画像読取装置であってもテストパターンの位置を精度良く特定することができる方法が望まれている。
そこで、低解像度の読取画像からテストパターンの位置を精度良く特定する方法の一例を以下に示す。
なお、以下の説明において、読取画像を一方向(X方向)に切断した際の画像濃度(濃淡)分布をプロファイルと呼ぶ。このプロファイルは必ずしも1画素だけの濃度(濃淡)分布を指すものではなく、例えばY方向に平均化した濃度(濃淡)を用いてX方向に関する濃度(濃淡)分布をプロファイルとして採用してもよい。
まず、テストパターン(ラインパターン)の各ライン位置の位置誤差を求める方法について説明する。
図14は、テストパターンの各ライン位置の位置誤差を求める一連の流れを示すフローチャートである。図15は、読取画像からライン位置特定のための基準位置を検出する方法を説明する図である。図16は、基準位置に基づくノズルのラインブロックの切り出しを説明する図である。
記録ヘッドのノズルによって記録紙16に印刷されたテストパターン102は、テストパターン読取り部136(図9参照)により画像データとして読み取られ、テストパターン102の画像読取データが生成される(図14のS20)。このときのテストパターン102の読取条件を、一例として、X方向(主走査方向)500DPIとし、Y方向(副走査方向)100DPIとする。
そして、テストパターン102の画像読取データから、各テストパターン102のライン位置を特定する際に用いられる基準位置(基準位置検出バー106a、106b)が決定される(図14のS22)。
具体的には、図15に示すように、テストパターン102の端部を必ず含むような矩形領域である基準位置検出ウインドウ140を、テストパターン102の両端(X方向に関する左右端)の各々に設定する。このとき読取画像(RGBカラー)に関し、テストパターン102と記録紙16と読取装置(図9のテストパターン読取り部136)との位置関係から、読取画像内におけるテストパターン102の位置はある程度特定できているものとする。ある程度分かっているテストパターン位置範囲に関して、テストパターン102の一方の端部を必ず含むように基準位置検出ウインドウ140は設定される。
そして、この基準位置検出ウインドウ140を上下2つの領域に分けて、それぞれの領域においてX方向及びY方向に関する光学濃度の投影グラフ142a〜142d(X座標投影グラフL1、X座標投影グラフL2、Y座標投影グラフL1、Y座標投影グラフL2、X座標投影グラフR1、X座標投影グラフR2、Y座標投影グラフR1、Y座標投影グラフR2)が作成される。ここでいうX座標投影グラフL1(142a)及びY座標投影グラフL1(142c)は、図15の左端側の基準位置検出ウインドウ140の上方領域の投影グラフを示す。同様に、X座標投影グラフL2(142b)及びY座標投影グラフL2(142d)は、左端側の基準位置検出ウインドウ140の下方領域の投影グラフを示す。また図示は省略するが、右端側の基準位置検出ウインドウ140の上方領域の投影グラフをX座標投影グラフR1及びY座標投影グラフR1と呼び、右端側の基準位置検出ウインドウ140の下方領域の投影グラフをX座標投影グラフR2及びY座標投影グラフR2と呼ぶ。これらの投影グラフはRGB各色について作成され、最もコントラストの高いX(Y)座標投影グラフが使用される。これ以降は最もコントラストの高いカラー画像プレーンに対する演算とする。
Y座標投影グラフL1を例にして説明する。Y座標投影グラフL1は、左端側の矩形領域(基準位置検出ウインドウ140)の上方における濃度階調値をX軸方向に平均化することによって作成される。この矩形領域には、用紙白地部、テストパターン102の第1の基準位置検出バー106a、そしてライン状の各テストパターン102が含まれる。したがって、Y座標投影グラフL1(142c)には、白地部(白色)、第1の基準位置検出バー106a(濃い濃度)及びライン部(薄い濃度)を示す箇所が順番に並ぶ。このため、白色から濃い濃度に変化するエッジを検出することで、第1の基準位置検出バー106aの左側上端Y座標を求めることができる。
また、X座標投影グラフL1(142a)は、左端側の矩形領域(基準位置検出ウインドウ140)の上方における濃度階調値をY軸方向に平均化することによって作成される。この矩形領域には、用紙白地部、及びテストパターン102の第1の基準位置検出バー106a(及び第1の基準位置検出バー106aと重なるライン状のテストパターン102)が含まれる。したがって、X座標投影グラフL1(142a)には、白地部(白色)と、基準位置検出バー1及びライン部(濃い濃度)とを示す箇所が順番に並ぶ。このため、白色から濃い濃度に変化するエッジを検出することで第1の基準位置検出バー106aの左側上端X座標を求めることができる。
他の投影グラフも同様にして解析可能である。結果として、図16に示されるような、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bの各々の角部(テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2)のXY座標を求めることができる。このテストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2は、基準位置として用いられる。
なおヘッド50が不吐出ノズルを含み、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bが不吐出ノズルを含むノズル群によって印刷される場合であっても、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bはX方向(ノズル方向)及びY方向に連続したベタ部であるため、不良吐出ノズル(不吐出ノズル)に対応する印刷箇所51aの位置検出結果への影響は少ない。また第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bの各々の部分についてRGBカラーを解析することで対応するインクを決定することもできる。
次に、基準位置であるテストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2から各ラインブロック146の位置が求められる(図14のS24)。各ラインブロック146は、図16に示されるようにX方向に並ぶ一群のテストパターン102によって構成され、Y方向に隣接するラインブロック146は、一列のノズル配列(投影ノズル配列)において隣接するノズルからのインク滴によって印刷される。したがって、テストパターン102の各々は、Y方向に順次並ぶラインブロック146のいずれかに割り当てられることとなる。
まず、テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2の位置関係から、テストパターン102の回転角とX方向及びY方向の倍率誤差(実際の倍率と設計上の倍率とのずれ)が算出される。テストパターン102のレイアウトは既知の情報であるので、既知のテストパターン設計情報(例えばテストパターン102のX方向ピッチ、Y方向ピッチ、X方向幅、Y方向長さ、等)に基づいてラインブロック146の位置(テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2からの相対位置や矩形の4つのコーナー座標)が求められる。各ラインブロック146の読取画像上の相対位置は、先に求めておいた倍率誤差及び回転角に基づいて、テストパターンコーナーCL1から算出される。このとき不良吐出ノズルによって印刷される箇所51aが存在しても、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bは不良吐出ノズルに対応する箇所51aの影響をほとんど受けないため、ラインブロック146の位置を正確に算出することができる。このようにして、全てのラインブロック146の位置が特定される。
次に、ラインブロック146内の濃度を所定の閾値により2値化して、各テストパターン102のライン位置を読取画像の画素単位(読取画素ピッチ単位)で決定する(図14のS26)。このとき用いられる所定の閾値は、白地階調値に対する相対値を使用してもよく、記録紙16の用紙種類毎に変更してもよい。また、用紙依存でインク濃度に一定以上の濃度差がある場合は、画像を解析して閾値を決定することもできる。また判別分析法やPタイル法などの既知の決定方法を利用して閾値を決定することも可能である。あるいは、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bの階調値と白地階調値との相対的な値を使用することもでき、例えば、第1の基準位置検出バー106a及び第2の基準位置検出バー106bの階調値を100%とすると共に白地階調値を0%として、X%に相当する階調値を閾値とすることもできる。
この閾値によるラインブロック146内の濃度分布の2値化では、上下に隣接する他のラインブロック146からの影響がないラインブロック146内の部分(中心付近)のプロファイルを作成した後に、当該プロファイルに対して2値化が行われる。なお、テストパターンに傾きがある場合には、上下の他のラインブロック146からの影響がない中心付近部分として捉えている箇所が徐々に上下方向にずれるため、上下の他のラインブロック146からの影響が誤差として出やすい。そのような場合は、図17に示すように、プロファイルを作成するための解析領域148をラインブロック146内の一部分においてオーバーラップさせ、このオーバーラップ部分については平均化してプロファイルを作成する。なお、テストパターンの傾きの有無は、テストパターンコーナーCL1、CL2、CR1、CR2から検出される。
図18は、各ラインブロック146内の濃度分布プロファイルを2値化したグラフを示す。図18のグラフG1は、テストパターン102の読取画像の画素位置(読取位置)をX軸とし、テストパターン102の読取画像の階調値(光学濃度)の読取信号値(8ビット)をY軸としている(図18の左側のY軸参照)。またグラフG2は、グラフG1の読取信号値の一次微分値をY軸としている(図18の右側のY軸参照)。グラフG1には閾値T1が設定され、グラフG2には閾値T2が設定されており、この閾値T1及びT2より下側にある(閾値T1より読取信号値が小さい、閾値T2よりも一次微分値が小さい)読取画素位置が、各テストパターン102の読取画素ピッチに基づく対応位置を示す。なお、連続する複数画素が閾値より下側にある場合には、複数画素の中心画素をライン位置としたり、例えば連続する複数画素が2個の場合にはより小さい値(階調値)を示す画素位置をライン位置としてもよい。
次に、テストパターン102の各ライン位置について、読取画素の1画素未満単位の位置を計算する(図14のS28)。図19は、各テストパターンのライン位置について1画素未満単位の位置を計算する過程を示すフローチャートである。
図18のグラフG1の閾値T1よりも読取信号値が小さい画素位置(Xi)に関し、前後の隣接読取画素を2画素分含む計5画素(Xi−2、Xi−1、Xi、Xi+1、Xi+2)に基づいて、グラフG2の一次微分値(dz1、dz2、dz3、dz4)が計算される(図19のS40)。このように一次微分値を求めることにより、階調変化情報をより明確に把握することができる。
なお本例では、対象のテストパターンの対応位置における特徴値及び隣接画素位置における特徴値として、読取画像データから取得されるこの一次微分値dz1、dz2、dz3、dz4(厳密には、後述の階調数を調整した階調変換微分値tz1、tz2、tz3、tz4)が用いられる。
各ライブロックLBkのプロファイル画像データ(読取信号値)がPFIk(X)で表されるとすると、グラフG1において閾値T1よりも読取信号値が小さいある画素位置(Xi)に関して求められるグラフG2の一次微分値(dz1、dz2、dz3、dz4)は、以下のようにして求められる。
(数式1)
dz1 = PFIk(Xi−1)−PFIk(Xi−2)
dz2 = PFIk(Xi)−PFIk(Xi−1)
dz3 = PFIk(Xi+1)−PFIk(Xi)
dz4 = PFIk(Xi+2)−PFIk(Xi+1)
そして、このようにして求められた一次微分値に基づき、予め用意されている(望ましくはインク(CMYK)毎に用意されている)階調テーブルTBL1、TBL2、TBL3、TBL4によって、データ数の圧縮(階調数の低減化)及びインク毎の特性を反映させる補正が行われる(図19のS42)。なお、一次微分値(dz1、dz2、dz3、dz4)の各々に関して、対応の階調テーブルTBL1、TBL2、TBL3、TBL4が用意されている。
dz1 = PFIk(Xi−1)−PFIk(Xi−2)
dz2 = PFIk(Xi)−PFIk(Xi−1)
dz3 = PFIk(Xi+1)−PFIk(Xi)
dz4 = PFIk(Xi+2)−PFIk(Xi+1)
そして、このようにして求められた一次微分値に基づき、予め用意されている(望ましくはインク(CMYK)毎に用意されている)階調テーブルTBL1、TBL2、TBL3、TBL4によって、データ数の圧縮(階調数の低減化)及びインク毎の特性を反映させる補正が行われる(図19のS42)。なお、一次微分値(dz1、dz2、dz3、dz4)の各々に関して、対応の階調テーブルTBL1、TBL2、TBL3、TBL4が用意されている。
(数式2)
tz1= TBL1(dz1)
tz2= TBL2(dz2)
tz3= TBL3(dz3)
tz4= TBL4(dz4)
次に、これらの4つの補正後一次微分値(tz1、tz2、tz3、tz4)に対して、4データセットの候補位置に関する適合性が算出される。
tz1= TBL1(dz1)
tz2= TBL2(dz2)
tz3= TBL3(dz3)
tz4= TBL4(dz4)
次に、これらの4つの補正後一次微分値(tz1、tz2、tz3、tz4)に対して、4データセットの候補位置に関する適合性が算出される。
図20(a)は、1画素未満のライン位置決定のための適合関数テーブルと1画素未満単位の位置の関係を示す表であり、図20(b)は、読取画像の画素位置と候補位置との配置関係を概略的に示す。図20(a)に示す例では、階調テーブルTBL1_01〜TBL4_19が、X方向に0.1画素刻みで−0.9〜+0.9の範囲の計19の候補位置に対応する。候補位置は、読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で読取方向に設定され、読取画素ピッチ単位でのテストパターン102の対応位置(0)も含む。すなわち、図20(a)及び図20(b)に示される「0」は読取画像の画素位置上を指し、「−0.9」に近づくほどX方向左側に隣接する読取画像の画素位置に近づく位置を指し、「+0.9」に近づくほどX方向右側に隣接する読取画像の画素位置に近づく位置を指す。
図21は、適合関数テーブルTBLi_j(i=1〜4、j=01〜19)の基本形状(基本概念)を示すグラフであり、X軸は入力値(階調値、一次微分値)を示し、Y軸は適合度を示す。
ここでいう「適合度」とは、ラインパターンの配置可能性を表す指標であって、対象のラインパターンが対応の候補位置に存在する確率を示すものである。候補位置に対する適合度の分布は各種の方法によって適宜決定可能であり、例えば以下のS1〜S6に従って適合度分布を求めることができる。
S1) プリンタ装置(インクジェット記録装置10)の特徴(描画解像度、光学濃度、ドット径、ドット分布等)に基づいて、計算機上でライン光学濃度分布を決定する。
S2) 理想的なラインプロファイルに関し、読取り装置の特徴(読取り解像度、アパーチャーレスポンス、MTF等)に基づいて、前記計算機上の光学濃度分布から読取り画像を算出し、更に計算機上でラインプロファイルを決定する。
S3) 前記計算機上のラインプロファイルに基づいて、所定の特徴量を決定する。
S4) ライン位置を変更しながら、S1〜S3を実行することで、所定の特徴量に対する計算機上の位置(正解位置)のセットが求められる。
S5) 外乱要因(光学濃度の変動、ドット径変動、ドット分布変動、読取りノイズ、倍率変動等)を変更しながらS1〜S4を繰り返し計算し、所定の特徴量に対する正解の確率分布(適合度)を決定する。この時、変動の与え方は、プリンタ装置・読取り装置の特質に基づいて調整する。
S6) S5で得られた確率分布(適合度)を、システムの特性に合わせてフィッティングする。ここでいうシステムの特性とは、確率分布を保持し利用するために割り当てることのできる資源のことであり、後述のように単純な台形形状を採用する理由はデータ点を削減することができるからである。資源が与えられるのであれば、計算で得られた分布をそのまま使用することもできる。
本例では図21に示されるように、適合関数テーブルTBLi_jは台形形状を有しており、この台形を規定する4つの値fmin2、fmin1、fmax1、fmax2はそれぞれ台形の下辺左、上辺左、上辺右、下辺右に相当し、台形上辺は適合度1に相当する。この適合関数テーブルTBLi_jを用いることにより、一次微分値(tzi、i=1〜4)の入力値(Xi)に対する適合度(Pi)を求めることができる。
図22は、1画素未満単位の位置決定を行うための複数の適合関数特性を示すグラフであり、最初の一次微分値tz1に対応する。X軸は読取画素ピッチの1画素未満単位の位置を示し、Y軸は入力値(階調値、一次微分値)を示し、適合関数テーブルを規定する上記4つの値fmin2、fmin1、fmax1、fmax2がプロットされている。図22においてY方向に延びる19本の直線の各々は、左から順に候補位置j=01からj=19に対応する適合度(適合関数特性)を示す関数テーブル(適合関数テーブル)を示し、それぞれの候補位置j(j=01、…、19)における縦方向の断面(縦方向特性)がTBL1_j(j=1、…、19)に関する台形状(図21参照)を示す。
同様に、図23〜図25は、1画素未満の位置決定を行うための複数の適合関数特性を示すグラフであり、図23は2番目の一次微分値(tz2)に対応し、図24は3番目の一次微分値(tz3)に対応し、図25は4番目の一次微分値(tz4)に対応する。
このようにして、テストパターン102の位置及び隣接画素位置における読取データから導出される1〜4番目の一次微分値(tz1〜tz4)の適合度のセットが、複数の候補位置の各々に対応付けられるようにして算出される。すなわち、これらの適合度の複数のセットが、候補位置の各々に対して導き出される。
そして、このようにして求められた1〜4番目の一次微分値(tz1〜tz4)の適合度のセット(TBL1_j(tz1)、TBL2_j(tz2)、TBL3_j(tz3)、TBL4_j(tz4))の積から、各候補位置j(j=01〜19)における総合的な適合度Pjが算出される(図19のS44)。この時、候補位置j(j=01〜19)毎に適合度(TBL1_j(tz1)、TBL2_j(tz2)、TBL3_j(tz3)、TBL4_j(tz4))の積が算出される。
(数式3)
Pj=TBL1_j(tz1)×TBL2_j(tz2)×TBL3_j(tz3)×TBL4_j(tz4)(j=01、…、19)
そして、テストパターン102が存在する確率が最も高い適合度のセットに対応する候補位置を、最も良好な適合度を示す候補位置として検知する。すなわち、最も適合性に優れた候補位置を求めるために、候補位置毎に算出される総合的な適合度Pj(j=01、…、19)のうちの最大値Pmが求められ(図19のS46)、この最大値Pmを示す位置m(読取画素ピッチの1画素未満単位の位置Q)が候補位置j(j=01、…、19)の中から決定される(図19のS48)。このとき最大値が複数ある場合には、最大値を示す候補位置の平均値が求められ、例えばP4、P5及びP6が最大値を示す場合には、(4+5+6)/3=5(平均値)が求められる。このとき求められる平均値が整数でない場合には、例えば、平均値の整数部に対応する読取画素ピッチの1画素未満単位の位置をQ1とし、平均値の整数部+1に対応する読取画素ピッチの1画素未満単位の位置をQ2とし、平均値の小数部をsとして、Q=Q1×(1−s)+Q2×sによって1画素未満の位置を決定することができる。
Pj=TBL1_j(tz1)×TBL2_j(tz2)×TBL3_j(tz3)×TBL4_j(tz4)(j=01、…、19)
そして、テストパターン102が存在する確率が最も高い適合度のセットに対応する候補位置を、最も良好な適合度を示す候補位置として検知する。すなわち、最も適合性に優れた候補位置を求めるために、候補位置毎に算出される総合的な適合度Pj(j=01、…、19)のうちの最大値Pmが求められ(図19のS46)、この最大値Pmを示す位置m(読取画素ピッチの1画素未満単位の位置Q)が候補位置j(j=01、…、19)の中から決定される(図19のS48)。このとき最大値が複数ある場合には、最大値を示す候補位置の平均値が求められ、例えばP4、P5及びP6が最大値を示す場合には、(4+5+6)/3=5(平均値)が求められる。このとき求められる平均値が整数でない場合には、例えば、平均値の整数部に対応する読取画素ピッチの1画素未満単位の位置をQ1とし、平均値の整数部+1に対応する読取画素ピッチの1画素未満単位の位置をQ2とし、平均値の小数部をsとして、Q=Q1×(1−s)+Q2×sによって1画素未満の位置を決定することができる。
このようにして、ラインブロック146内の全ての「グラフG1の閾値T1よりも読取信号値が小さい画素位置Xi(図18参照)」に対して、読取画素ピッチの1画素未満単位の位置Qが算出される。
そして、算出されたテストパターン102の各ライン位置と基準位置(テストパターンコーナーCL1、CR1、CL2、CR2(図16参照))との関係に基づいて、各ライン位置と対応するノズル番号の関係が特定される。なおテストパターンコーナーCL1、CR1、CL2、CR2の位置関係から、テストパターン102の回転角、及びX方向及びY方向の倍率誤差は計算される。
また、テストパターン102のレイアウトは既知の情報として扱うことが可能であるため、既知のテストパターン設計情報から、ラインブロック位置内の各ノズルの位置(テストパターンコーナーCL1(相当)からの相対位置)が求められる。図26に示すように、テストパターン102のライン位置は、先に求められる倍率誤差及び回転角に基づいて、テストパターンコーナーCL1からの読取画像上の相対位置Rdが算出され、この算出値Rdからプロファイル上の座標を求めることができる。
このようにして求められるテストパターン設計情報に基づく各ノズルのプロファイル上の座標に対して、プロファイル2値化によって既に求められているテストパターン102ライン位置(1画素単位及び1画素未満)との距離を照合計算し、最も近いテストパターン102のライン位置を決定することによって、各ノズルに対応するテストパターン102のライン位置が求められる(図14のS30)。
次に、テストパターン102の各ラインについての隣接ライン位置が求められ、複数の隣接ラインの平均位置を基準位置として採用する(図14のS32)。
図27は、基準位置の算出方法の一例を示す図であって、両隣の隣接ライン(テストパターン)の位置から基準位置を算出する方法を示す。また図28は、基準位置の算出方法の他の例を示す図であって、片側の隣接ライン(テストパターン)の位置から基準位置を算出する方法を示す。
本例では、テストパターンが略均等の間隔で配列されている場合に、注目するノズルの左右同数のノズルの位置から導き出されるテストパターン102の平均位置を基準位置として採用する。例えば図27に示す例では、注目ライン(テストパターン)102cの位置をP3+e3とし、左側に隣接する二つのライン102a、102bの位置をP1+e1、P2+e2とし、右側に隣接する二つのライン102d、102eの位置をP4+e4、P5+e5とすると、注目ライン102cの基準位置P3sは以下の式によって求められる。
(数式4)
P3s=(P1+e1+P2+e2+P4+e4+P5+e5)/4
=(P1+P2+P4+P5)/4+(e1+e2+e4+e5)/4
また、左右に同数の隣接テストパターンが存在しない端部のテストパターンについては、テストパターンの各ラインが連続して一定数以上ある側に複数の基準ライン(基準ノズル)を設定し、ライン平均ピッチ(ノズル平均ピッチ)とライン番号差(ノズル番号差)に基づき、期待される位置を基準ライン(基準ノズル)毎に求めて、複数の基準ライン(基準ノズル)に期待される位置の平均値を基準位置とする。例えば図28に示す例では、注目ライン(テストパターン)102aの位置をP1+e1とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102bの位置をP2+e2とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102cの位置をP3+e3とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102dの位置をP4+e4とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102eの位置をP5+e5とすると、注目ライン102aの基準位置P1sは以下の式によって求められる。
P3s=(P1+e1+P2+e2+P4+e4+P5+e5)/4
=(P1+P2+P4+P5)/4+(e1+e2+e4+e5)/4
また、左右に同数の隣接テストパターンが存在しない端部のテストパターンについては、テストパターンの各ラインが連続して一定数以上ある側に複数の基準ライン(基準ノズル)を設定し、ライン平均ピッチ(ノズル平均ピッチ)とライン番号差(ノズル番号差)に基づき、期待される位置を基準ライン(基準ノズル)毎に求めて、複数の基準ライン(基準ノズル)に期待される位置の平均値を基準位置とする。例えば図28に示す例では、注目ライン(テストパターン)102aの位置をP1+e1とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102bの位置をP2+e2とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102cの位置をP3+e3とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102dの位置をP4+e4とし、次に隣接する基準ライン(基準ノズル)102eの位置をP5+e5とすると、注目ライン102aの基準位置P1sは以下の式によって求められる。
(数式5)
P1s=((P2+e2−L)+(P3+e3−L×2)+(P4+e4−L×3)+(P5+e5−L×4))/4
上述においてe1〜e5は、誤差成分を指し、正規分布をとると仮定するとこれらの誤差成分を平均化することによって(例えば(e1+e2+e4+e5)/4によって)、これらの誤差による影響が十分に低減することが期待できる。また、上記の算出時に、不良吐出ノズル(不吐出ノズル)によるライン(テストパターン102)が含まれている場合には、実測値ではなく、各ライン(ノズル)の期待値を用いて上記の計算が行われてもよい。更に、上記算出時に用いられるテストパターンのライン数(ノズル数)は変更可能であり、3以上の隣接ライン(隣接ノズル)のデータを用いて上記計算が行われてもよいし、またY方向に隣接する他のノズルブロックに含まれるライン(ノズル)のデータを用いて上記計算が行われてもよい。
P1s=((P2+e2−L)+(P3+e3−L×2)+(P4+e4−L×3)+(P5+e5−L×4))/4
上述においてe1〜e5は、誤差成分を指し、正規分布をとると仮定するとこれらの誤差成分を平均化することによって(例えば(e1+e2+e4+e5)/4によって)、これらの誤差による影響が十分に低減することが期待できる。また、上記の算出時に、不良吐出ノズル(不吐出ノズル)によるライン(テストパターン102)が含まれている場合には、実測値ではなく、各ライン(ノズル)の期待値を用いて上記の計算が行われてもよい。更に、上記算出時に用いられるテストパターンのライン数(ノズル数)は変更可能であり、3以上の隣接ライン(隣接ノズル)のデータを用いて上記計算が行われてもよいし、またY方向に隣接する他のノズルブロックに含まれるライン(ノズル)のデータを用いて上記計算が行われてもよい。
そして、このようにして求められるテストパターンの各ライン位置に関して、基準位置と測定された位置との差分が計算される(図14のS34)。この差分から、各テストパターンの実際の着弾位置(ライン位置)が基準位置から所定距離以上離れているか否か判定されて、所定距離以上離れている場合には不良吐出ノズルとして検出される。
(全体の処理の流れ)
上述のように、本実施形態のインクジェット記録装置によれば、各ノズルから吐出されるインク滴の記録紙上の着弾位置を正確に把握することができるため、着弾位置誤差を補償する緻密な補正処理を入力画像データに施すことが可能である。上述の各種処理に基づく全体の処理の流れについて、以下説明する。
上述のように、本実施形態のインクジェット記録装置によれば、各ノズルから吐出されるインク滴の記録紙上の着弾位置を正確に把握することができるため、着弾位置誤差を補償する緻密な補正処理を入力画像データに施すことが可能である。上述の各種処理に基づく全体の処理の流れについて、以下説明する。
図29は、画像印刷全体の流れを示すフローチャートである。ホストコンピュータ86(図6参照)から送られてくる所望画像の入力画像データが通信インターフェース(受信手段)70を介して受信されると(図29のS60の受信ステップ)、色変換処理(図9の色変換処理部110)、不良吐出ノズル補正処理(不吐出ノズル補正画像処理部112)、ハーフトーン処理(ハーフトーン処理部114)、テストパターン合成処理(テストパターン合成部118)等によって入力画像データが補正される(S62の補正ステップ)。したがって本例では、入力画像データを補正する補正処理手段が、図9の色変換処理部110、不吐出ノズル補正画像処理部112、ハーフトーン処理部114及びテストパターン合成部118を含んで構成されている。
そして、補正された入力画像データに基づき、ヘッドドライバ84によって、各ヘッド50のノズル51からインク滴を記録紙16に向かって吐出させることにより(S64の吐出ステップ)、所望の画像を鮮明に記録紙16に印刷することができる。
上記の補正ステップ(S62)では、不良吐出ノズルからのインク滴の吐出を他の正常なノズルによって補償すると共に、不良吐出ノズルからインク滴が吐出されないようにするための不良吐出ノズル補正処理(不吐出ノズル補正画像処理部112)が、入力画像データに対して行われる。不良吐出ノズル補正処理は、不良吐出ノズル検出部132(図9参照)において、テストパターン読取り部136から送られてくるテストパターン102の読取画像データに基づいて行われる。
図30は、不良吐出ノズル検出の流れを示すフローチャートである。まず、ノズル51の各々に対応する複数のテストパターン102(図10参照)が、テストパターン合成部118(図9参照)を経た画像データに基づき、ノズル51から吐出されるインク滴によって記録紙16の余白部に形成される(図30のS70のパターン形成ステップ)。そして、テストパターン102の画像が読み取られ、各テストパターン102の記録位置が検出される(S72のパターン位置検出ステップ)。検出されたテストパターン102の記録位置は基準位置(図27及び図28参照)と比較され、基準位置から所定距離以上離れているか否か(基準位置との距離差が所定の閾値以上か否か)に基づいて、比較対象のテストパターン102に対応のノズル51が不良吐出ノズルか否か検出される(S74の不良ノズル検出ステップ)。この不良吐出ノズルの検出は、基本的にはヘッド50の全ノズル51に対して行われるため、正常状態から吐出不良状態に転じたノズルだけではなく、吐出不良状態から正常状態に転じたノズルについても適切に検出することができる(図9の不良吐出ノズル判断部130参照)。なお、インク滴の記録紙16上の着弾位置の基準となる上記の基準位置は、ノズル51(テストパターン102)の各々に対して設定されている。
なお、インク滴を吐出せずに記録媒体上にテストパターンを記録することができない不吐出ノズルか否かに関しても、対応のテストパターンの有無に基づいて適宜判断される。
上記のパターン位置検出ステップ(S72)では、読取装置であるスキャナー(図9のテストパターン読取り部136参照)の読取解像度(読取画素ピッチ)に基づいてテストパターン102の対応位置が検出されるため、この読取解像度の1画素よりも小さな単位でテストパターン102の位置を直接的には検出することができない。そこで上述のように、所定のアルゴリズムに基づいて、読取解像度(読取画素ピッチ)の1画素未満単位でテストパターン102の位置が算出される。
図31は、読取解像度(読取画素ピッチ)の1画素未満単位でテストパターン102の位置を検出するアルゴリズムの一例を示すフローチャートである。図32は、図31のアルゴリズムを処理する不良吐出ノズル検出部(図9参照)の機能構成を示す機能ブロック図である。
テストパターン102が形成された記録紙16は、スキャナー(図9のテストパターン読取り部136)によって所定の読取画素ピッチで所定の読取方向(X方向)に読み取られ、当該読取画素ピッチに基づくテストパターン102の読取データが、不良吐出ノズル検出部132に送られる(図31のS80の読取ステップ)。
そして、不良吐出ノズル検出部132の画素単位位置特定部(読取画素位置取得手段)162において、読取画素ピッチに基づくテストパターン102の対応位置(読取画素単位の対応位置)がこの読取データから取得される(S82の読取画素位置取得ステップ)。具体的には、読取画像データにおける階調値変化(光学濃度変化)に基づいて、テストパターン102の対応位置が求められる(図18参照)。
そして、不良吐出ノズル検出部132の微分値算出部(特徴値取得手段)164において、テストパターン102の対応位置と、当該対応位置に対して読取画素ピッチに基づき隣接する隣接画素位置とにおける階調値の一次微分値(特徴値)が読取データから算出される(S84の特徴値取得ステップ)。なお本例では、この段階で、これらの一次微分値に対して階調数変換処理が加えられる。
そして、不良吐出ノズル検出部132の適合度導出部(適合度導出手段)166において、適合関数テーブル(階調値(一次微分値)/適合度テーブル、図20(a)及び図21〜図25参照)を参照して、テストパターン102の対応位置と隣接画素位置とにおける階調値の一次微分値から、複数の候補位置の各々における適合度が導出される(S86の適合度導出ステップ)。なお、ここで用いられる適合関数テーブルは、テストパターン102の対応位置及び隣接画素位置の各々に対して予め準備されると共に、読取画素ピッチよりも短いピッチを有する複数の候補位置(図20(b)参照)の各々に対して準備されており、テストパターン102の配置可能性を表す適合度と一次微分値とが関連付けられている。
そして、不良吐出ノズル検出部132の画素未満単位特定部(候補位置取得手段)168では、導出された複数の候補位置の各々における適合度に基づいて、最も良好な適合度を示す候補位置が検知され、読取画素ピッチの1画素未満単位でのテストパターン102の対応位置が取得される(S88の候補位置取得ステップ)。
そして、不良吐出ノズル検出部132の記録位置算出部(記録位置取得手段)170において、読取画素ピッチに基づくラインパターンの対応位置(S82)と、検知された最も良好な適合度を示す候補位置(S88)とから、記録媒体上におけるラインパターンの記録位置が算出される(S90の記録位置取得ステップ)。すなわち、テストパターン102の記録位置のうち読取画素ピッチ単位の位置は、スキャナーの読取データから求められる読取画素ピッチに基づく対応位置(S82)から取得され、読取画素ピッチに基づく1画素未満単位の位置は、最も良好な適合度を示す候補位置(S88)から取得される。
このようにして読取画素ピッチの1画素未満単位で精度良く検出されたテストパターン102の記録位置は、不良吐出ノズル検出部132の不良ノズル検出部(不良ノズル検出手段)172において基準位置(図27及び図28参照)と比較され、不良吐出ノズルか否か検出される(図30のS74参照)。そして、不良吐出ノズルに関する情報は不良吐出ノズルデータとして、不良吐出ノズル検出部132から不良吐出ノズル判断部130に送られ、入力画像データの補正処理に用いられる。
次に、記録紙上の印刷レイアウトについて説明する。図33は、不良吐出ノズルを検出して補正するシステムにおけるプリント用紙上のレイアウトを示す図である。
記録紙16は、用紙端部に設けられる検出用駆動波形区域150と通常駆動波形区域152とに分けられる。検出用駆動波形区域150は、上述のテストパターン102を印刷するためのテストパターン領域154と余白領域156とを含み、通常駆動波形区域152は、所望の画像を印刷するためのユーザー領域158を含んで構成される。
テストパターン領域154とユーザー領域158との間に設けられる余白領域156は、テストパターン印刷から通常印刷への切り換えのための遷移区間であり、記録紙16の搬送速度に基づいて当該切り換えに必要な領域が余白領域156として確保されることになる。特に、特別な駆動波形信号を使用してテストパターン領域154に対しテストパターンを形成する場合には、この特別な駆動波形信号から通常の駆動波形信号に切り換えるのに必要な時間に相当する余白領域が確保される。この余白領域156は、記録紙の搬送方向Cに関して、少なくともヘッド50のノズル領域160に相当する分を設けることが好ましい。なお、テストパターン102を印刷するための特別な駆動波形信号は、不良吐出ノズルと正常吐出ノズルを区別しやすくするために用いられ、位置誤差を増幅するような駆動波形信号や、不良吐出ノズルが不吐出ノズルとして機能しやすくするような駆動波形信号を特別に設計して使用することが好ましい。
以上説明したように本実施形態によれば、テストパターン102と相関を有する階調値(一次微分値)に基づいて、テストパターン102と適合度の高い位置を複数の候補位置から読取画素ピッチの1画素未満単位で精度良く求めることができる。これにより、非常に少ない画素情報から1画素未満単位の位置を決定することができ、画像読取装置(テストパターン読取り部136)の読取解像度が低解像度であっても、画像読取装置の読取解像度以上の解像度でテストパターン102の位置を特定することができる。したがって、比較的安価な低解像度の画像読取装置を用いることができ、装置のコストダウンと高度な画像読取精度とを両立させることが可能である。
そして、読取画素ピッチの1画素未満単位で精度良く求めることができるテストパターン102の記録位置から吐出不良のノズルを正確に検出することができる。したがって、着弾位置誤差が大きく画質上問題となる不良吐出ノズルを停止して、この不良吐出ノズルに対する画像補正を適切に行うことが可能となり、スジやムラをより確実に防いだ高品質な画像を記録媒体に印刷することができる。
また特に、テストパターン102の記録位置から吐出不良のノズルを検出する本実施形態のようなインクジェット記録装置(液体吐出装置)では、各ユニットの配置スペースが限られているためコンパクトな構造の画像読取装置が望ましい。そのため、低解像度のシンプルな構成の画像読取装置によれば、装置構成を簡素にすることができるため、本実施形態に係る技術は非常に有用である。
なお上述の実施形態は本発明の一態様を示したに過ぎず、他の方法や装置に対しても本発明は適用可能である。
例えば上述の実施形態では、インクジェット記録装置に対して本発明を適用した例について説明したが、複数の吐出部から液体を吐出する塗布装置、塗装装置、配線描画装置、微細構造物形成装置などの他の装置に対しても本発明は適用可能であり、被吐出媒体上の液体着弾位置を測定する技術として広く応用が可能である。
また、テストパターン(ラインパターン)と相関を有する特徴値として濃度階調値(一次微分値)を用いた例について説明したが、他のファクターを特徴値として用いてもよい。一例として階調値に基づいて算出される各種値を特徴値として用いることも可能であり、例えば(1)RGBカラーデータから導かれる値を混合して算出した値Y(Y=αR×R+αG×G+αB×B+αC)、階調値Dを所定のテーブル(ScannerLUT:スキャナの階調特性の個体差を取り除くためのルックアップテーブル)で変換した値D’:D’=ScannerLUT[D]、互いに隣接する隣接画素(i及びi+1)の階調値(Di及びDi+1)間の比率R(Di/Di+1)(R(Di/Di+1)=Di/Di+1)、等を特徴値として用いてもよい。更にもちろん、階調値に基づいて算出される値の比率を特徴値として用いても構わない。また例えば、読取画素ピッチの1画素未満単位の位置との関係を相関係数などの統計処理によって絞りこんだり、データマイニング技術を利用して相関の高い特徴値を用いてもよい。例えばデータマインイングで絞りこむ前の特徴量Di×Di+1×…×Di+k(kはそれぞれ、1、2、3、4など別々の候補とする)とした場合、(Di×Di+1×…×Di+k)1/(k+1)(kはそれぞれ、1、2、3、4など別々の候補とする)を特徴値として用いることもできる。
また上記の例において、最良の適合度を示す候補位置は、テストパターンの対応位置及び隣接画素位置における適合度の積(数式3参照)に基づいて特定されているが、適合度の和や、所定の係数を乗じた値(位置に応じて傾斜を付けた値)から特定されてもよい。
また上記の例では、テストパターンの対応位置の前後2箇所ずつ計4箇所の隣接画素位置における読取データから特徴値が算出されるが、より多くの隣接画素位置の読取データやより少ない隣接画素位置の読取データから特徴値が算出されてもよい。
また、適合度分布を求める方法も上述の例には限定されず、各種の方法を利用することができ、例えば以下のシンプルな方法により適合度分布を求めることも可能である。すなわち、ラインプロファイルを、単純化した図形(例えば三角形、台形など)として定義し、図形の変動(例えば、「図形高さ」は ラインプロファイル濃度に相当し、「図形幅」は ラインプロファイル幅に相当し、「図形変形」はドット分布の非対称性に相当する)を定義する。そして、定義された図形に変動を与えて特徴量を計算し、読取り時のノイズに相当する変動を特徴量に対して与える。そして、図形の中心位置を、変動前の重心位置等として定義する。このように、特徴量と中心位置との関係を以上のようにして求めることもできる。
なお、本実施形態に係る微細パターン位置検出方法、不良ノズル検出方法、及び液体吐出方法は、インクジェット記録装置10のシステムコントローラ64、プリント制御部80、又は他の制御部に上記の処理を実行させるコンピュータプログラム、該コンピュータプログラムを記録した記録媒体又はプログラム製品としても実現することができる。
10…インクジェット記録装置、12…印字部、14…インク貯蔵/装填部、16…記録紙、18…給紙部、20…デカール処理部、22…ベルト搬送部、26…排紙部、30…加熱ドラム、31…ローラ、33…ベルト、34…吸着チャンバ、35…ファン、36…ベルト清掃部、40…加熱ファン、42…後乾燥部、44…加圧部、45…加圧ローラ、50…ヘッド、51…ノズル、52…圧力室、53…インク室ユニット、54…供給口、55…共通流路、57…個別電極、58…アクチュエータ、70…通信インターフェース、72…システムコントローラ、74…画像メモリ、75…ROM、76…モータドライバ、78…ヒータドライバ、80…プリント制御部、82…画像バッファメモリ、84…ヘッドドライバ、86…ホストコンピュータ、88…モータ、89…ヒータ、102…テストパターン、104…理想的な着弾位置、106…基準位置検出バー、110…色変換処理部、112…不吐出ノズル補正画像処理部、114…ハーフトーン処理部、118…テストパターン合成部、120…補正情報設定部、122…不良吐出補正判断部、124…画像解析部、126…不良ノズル情報蓄積部、130…不良吐出ノズル判断部、132…不良吐出ノズル検出部、134…不良吐出検出表示部、136…テストパターン読取り部、140…基準位置検出ウインドウ、142…投影グラフ、144…テストパターンコーナー、146…ラインブロック、148…解析領域、150…検出用駆動波形区域、152…通常駆動波形区域、154…テストパターン領域、156…余白領域、158…ユーザー領域、160…ノズル領域、162…画素単位位置特定部、164…微分値算出部、166…適合度導出部、168…画素未満単位特定部、170…記録位置算出部、172…不良ノズル検出部
Claims (15)
- ラインパターンが形成された記録媒体を所定の読取画素ピッチで所定の読取方向に読み取って、読取データを取得する読取ステップと、
前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの対応位置を、前記読取データから取得する読取画素位置取得ステップと、
前記ラインパターンの前記対応位置における特徴値と、当該対応位置に前記読取画素ピッチに基づき隣接する隣接画素位置における特徴値とを、前記読取データから取得する特徴値取得ステップと、
前記ラインパターンの前記対応位置及び前記隣接画素位置の各々に対して予め準備されている適合関数であって、前記読取画素ピッチよりも短いピッチを有する複数の候補位置の各々に対して準備され、前記ラインパターンの配置可能性を表す適合度と前記特徴値とが関連付けられた適合関数を用いて、前記ラインパターンの前記対応位置における前記特徴値と前記隣接画素位置における前記特徴値とから、前記複数の候補位置の各々における前記適合度を導出する適合度導出ステップと、
導出された前記複数の候補位置の各々における前記適合度に基づいて、最も良好な適合度を示す候補位置を検知する候補位置取得ステップと、
前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの前記対応位置と、検知された最も良好な適合度を示す前記候補位置とから、前記記録媒体上における前記ラインパターンの記録位置を算出する記録位置取得ステップと、
を含むことを特徴とする微細パターン位置検出方法。 - 前記複数の候補位置は、前記読取画素ピッチに基づく1画素未満の単位で前記読取方向に設定され、
前記記録位置取得ステップにおいて、前記ラインパターンの前記記録位置は、前記読取画素ピッチ単位の位置が前記読取画素ピッチに基づく前記対応位置から求められ、前記読取画素ピッチに基づく1画素未満単位の位置が最も良好な適合度を示す前記候補位置から求められることを特徴とする請求項1に記載の微細パターン位置検出方法。 - 前記適合度は、対応の候補位置に前記ラインパターンが存在する確率を示す指標であり、
前記候補位置取得ステップにおいて、前記ラインパターンの前記対応位置及び前記隣接画素位置における前記特徴値から導出され前記複数の候補位置の各々における前記適合度の複数のセットのうち、前記ラインパターンが存在する確率が最も高い適合度のセットに対応する候補位置を、最も良好な適合度を示す候補位置として検知することを特徴とする請求項1又は2に記載の微細パターン位置検出方法。 - 前記記録媒体に形成された前記ラインパターンは、前記読取方向に関して、前記読取画素ピッチと略等しい幅を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法。
- 前記記録媒体に形成された前記ラインパターンは、前記読取方向に関して、前記読取画素ピッチの3〜5倍以下の幅を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法。
- 前記ラインパターンの前記対応位置における前記特徴値及び前記隣接画素位置における前記特徴値は、前記ラインパターンの前記対応位置における前記読取データと、前記ラインパターンの前記対応位置に対して前記読取画素ピッチに基づき前記読取方向に関し前側に隣接する2箇所及び後ろ側に隣接する2箇所の前記隣接画素位置における前記読取データとから算出されることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法。
- 前記読取ステップでは、光学濃度に関する読取データが取得され、
前記特徴値は、光学濃度に基づくことを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法。 - 前記特徴値は、前記読取データの一次微分値に基づくことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法。
- 前記記録媒体には、前記読取方向へ連続的に延び所定幅を有する検出バーが前記ラインパターンと対応するように形成され、
前記読取ステップでは、前記ラインパターン及び前記検出バーを同時に読み取って、光学濃度に関する前記読取データが取得され、
前記読取画素位置取得ステップでは、前記読取データが示す光学濃度の変化から前記検出バーの位置が求められ、前記検出バー及び前記ラインパターンの相対位置関係と求められた前記検出バーの位置とから、前記ラインパターンの前記対応位置が取得されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法。 - 請求項1乃至9のいずれかに記載の微細パターン位置検出方法を含む不良ノズル検出方法であって、
複数のノズルから吐出される液体によって、当該ノズルの各々に対応する複数の前記ラインパターンを前記記録媒体に形成するパターン形成ステップと、
前記液体の前記記録媒体上の着弾位置の基準となる基準位置であって前記複数のノズルの各々に対して設定される基準位置と、前記記録位置取得ステップにおいて算出された前記ラインパターンの前記記録位置とから、前記複数のノズルの中から不良吐出ノズルを検出する不良ノズル検出ステップと、
を含むことを特徴とする不良ノズル検出方法。 - 前記基準位置は、隣接する前記ラインパターンの前記記録位置に基づいて算出されることを特徴とする請求項10に記載の不良ノズル検出方法。
- 請求項10又は11に記載の不良ノズル検出方法を含む液体吐出方法であって、
入力データを受信する受信ステップと、
受信された前記入力データを補正する補正ステップと、
補正された前記入力データに基づき前記複数のノズルから前記液体を吐出する吐出ステップとを含み、
前記補正ステップでは、前記不良ノズル検出ステップにおいて検出された前記不良吐出ノズルからの前記液体の吐出を他のノズルによって補償すると共に前記不良吐出ノズルから前記液体が吐出されないように、前記入力データが補正されることを特徴とする液体吐出方法。 - ラインパターンが形成された記録媒体を所定の読取画素ピッチで所定の読取方向に読み取って、読取データを取得する読取手段と、
前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの対応位置を、前記読取データから取得する読取画素位置取得手段と、
前記ラインパターンの前記対応位置における特徴値と、当該対応位置に前記読取画素ピッチに基づき隣接する隣接画素位置における特徴値とを、前記読取データから取得する特徴値取得手段と、
前記ラインパターンの前記対応位置及び前記隣接画素位置の各々に対して予め準備されている適合関数であって、前記読取画素ピッチよりも短いピッチを有する複数の候補位置の各々に対して準備され、前記ラインパターンの配置可能性を表す適合度と前記特徴値とが関連付けられた適合関数を用いて、前記ラインパターンの前記対応位置における前記特徴値と前記隣接画素位置における前記特徴値とから、前記複数の候補位置の各々における前記適合度を導出する適合度導出手段と、
導出された前記複数の候補位置の各々における前記適合度に基づいて、最も良好な適合度を示す候補位置を検知する候補位置取得手段と、
前記読取画素ピッチに基づく前記ラインパターンの前記対応位置と、検知された最も良好な適合度を示す前記候補位置とから、前記記録媒体上における前記ラインパターンの記録位置を算出する記録位置取得手段と、
を備えることを特徴とする微細パターン位置検出装置。 - 請求項13に記載の微細パターン位置検出装置を含む不良ノズル検出装置であって、
複数のノズルから吐出される液体によって、当該ノズルの各々に対応する複数の前記ラインパターンを前記記録媒体に形成するパターン形成手段と、
前記液体の前記記録媒体上の着弾位置の基準となる基準位置であって前記複数のノズルの各々に対して設定される基準位置と、前記記録位置取得手段において算出された前記ラインパターンの前記記録位置とから、前記複数のノズルの中から不良吐出ノズルを検出する不良ノズル検出手段と、
を備えることを特徴とする不良ノズル検出装置。 - 請求項14に記載の不良ノズル検出装置を含む液体吐出装置であって、
入力データを受信する受信手段と、
受信された前記入力データを補正する補正手段と、
補正された前記入力データに基づき前記複数のノズルから前記液体を吐出する吐出手段と、を備え、
前記補正手段は、前記不良ノズル検出手段によって検出された前記不良吐出ノズルからの前記液体の吐出を他のノズルによって補償すると共に前記不良吐出ノズルから前記液体が吐出されないように、前記入力データを補正することを特徴とする液体吐出装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010068236A JP2011201051A (ja) | 2010-03-24 | 2010-03-24 | 微細パターン位置検出方法及び装置、不良ノズル検出方法及び装置、及び液体吐出方法及び装置 |
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