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JP2011247352A - バルブの緩み止め構造 - Google Patents

バルブの緩み止め構造 Download PDF

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Hiroki Sueyoshi
博樹 末吉
Ryota Akashi
亮太 赤司
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】弁体の移動を防ぐことで設定した流量を維持できるバルブの緩み止め構造を提供する。
【解決手段】流量調整可能なバルブ1に取り付けられるバルブの緩み止め構造Cである。
そして、流路が形成された本体部7と、流路に対して進退自在に設置された弁体部5と、回転することで弁体部の進退量を調整するハンドル部4と、本体部7とハンドル部4との相対回転を防止する回転防止部材8と、を備えている。
さらに、弁体部5に連結され外周に雄ネジ溝23が形成された弁棒部2と、ハンドル部4に固定され、雄ネジ溝23に螺合する雌ネジ溝36が形成されたスリーブ部3と、スリーブ部3と本体部7との距離を一定に保持する距離保持機構10と、弁棒部2とスリーブ部3との共回りを防止する共回り防止機構11と、をさらに備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、バルブの緩み止め構造に関するものである。
従来、半導体製造分野や液晶製造分野などにおいて、純水などの流体の流れを制御するために、流体を封止したり流量を調整したりするために開度を調整できる弁体を備えたバルブを用いることが一般的である。
ところで、このようなバルブは、複数の部品をネジ構造で螺合させて組み立てられているため、内側から流体圧が作用したり、振動したりすることで、ネジ構造に緩みが生じてしまうという問題があった。
そこで、例えば特許文献1には、弁本体の上部に形成した環状突起部の内周面にはブッシュが螺合する雌ネジ部を形成し、外周面にはこの雌ネジ部と逆ネジの雄ネジ部を形成してキャップ部材を螺合させる構成が開示されている。この構成によれば、ブッシュの緩みを防止できるうえ、流体圧によってブッシュが飛び出ることを防止できる。
特開2007−46725号公報
しかしながら、前記特許文献1の緩み止め構造は、ブッシュの緩みや飛び出しを防止するものであり、開度を調整した弁体の移動を防止するものではなかった。このため、振動の激しい場所などでは、弁体が移動して設定した流量を維持できなくなる可能性があった。
そこで、本発明は、弁体の移動を防ぐことで、設定した流量を維持できるバルブの緩み止め構造を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のバルブの緩み止め構造は、流量調整可能なバルブに取り付けられるバルブの緩み止め構造であって、流路が形成された本体部と、前記流路に対して進退自在に設置された弁体部と、回転することで前記弁体部の進退量を調整するハンドル部と、前記本体部と前記ハンドル部との相対回転を防止する回転防止部材と、を備えることを特徴とする。
また、前記弁体部に連結され、外周に雄ネジ溝が形成された弁棒部と、前記ハンドル部に固定され、前記雄ネジ溝に螺合する雌ネジ溝が形成されたスリーブ部と、前記スリーブ部と前記本体部との距離を一定に保持する距離保持機構と、前記弁棒部と前記スリーブ部との共回りを防止する共回り防止機構と、をさらに備える構成とすることができる。
さらに、前記回転防止部材として、前記本体部の外面に接して相対移動を防止する本体接触部、前記ハンドル部の外面に接して相対移動を防止するハンドル接触部、前記本体部及び前記ハンドル部に対して着脱自在となる着脱機構、を有するカバー部材を備える構成とすることができる。
そして、前記ハンドル接触部は、前記ハンドル部の本体部側に向いた底面に接して相対移動を防止する底面接触部を有する構成とすることができる。
また、前記スリーブ部の前記本体部から突出する位置近傍の外周には、前記雌ネジ溝よりも細かい目の細目雄ネジ溝が形成され、前記回転防止部材として、前記細目雄ネジ溝に螺合する細目雌ネジ溝が形成されるロック部材を備える構成とすることができる。
このように、本発明のバルブの緩み止め構造は、流量調整可能なバルブに取り付けられるバルブの緩み止め構造である。そして、本体部と弁体部とハンドル部と、本体部とハンドル部との相対回転を防止する回転防止部材と、を備えている。
このため、回転防止部材によって本体部に対するハンドル部の回転を防止することで、ハンドル部の回転により進退量が調整される弁体部の移動を防いで設定した流量を維持できる。
また、弁体部に連結され外周に雄ネジ溝が形成された弁棒部と、ハンドル部に固定され雄ネジ溝に螺合する雌ネジ溝が形成されたスリーブ部と、スリーブ部と本体部との距離を一定に保持する距離保持機構と、弁棒部とスリーブ部との共回りを防止する共回り防止機構と、をさらに備えることで、ハンドル部は本体部との距離を一定に保持した状態で回転して弁体部を進退させるため、相対的な回転を防止する回転防止部材を容易に設置できる。
さらに、回転防止部材として、本体部の外面に接して相対移動を防止する本体接触部、ハンドル部の外面に接して相対移動を防止するハンドル接触部、本体部及びハンドル部に対して着脱自在となる着脱機構、を有するカバー部材を備えることで、簡易な構造によって本体部とハンドル部の両方に確実に接触して、相対的な回転を防止することができる。
そして、ハンドル接触部は、ハンドル部の本体部側に向いた底面に接して相対移動を防止する底面接触部を有することで、本体部とハンドル部との間のスペースに余裕がない場合であっても、ハンドル部の固定のための接触面積を広くとることができる。
また、スリーブ部の本体部から突出する位置近傍の外周には、雌ネジ溝よりも細かい目の細目雄ネジ溝が形成され、回転防止部材として、細目雄ネジ溝に螺合する細目雌ネジ溝が形成されるロック部材を備えることで、上下移動することのないスリーブ部と本体部とがロック部材によって強固に締結されるため、本体部に対するハンドル部の回転を防止できる。
実施例1のバルブの閉状態の構成を説明する断面図である。 実施例1のバルブの構成を分解して説明する分解斜視図である。 実施例1のカバー部材の構成を説明する説明図である。(a)は一部を断面として表示した背面図であり、(b)は平面図であり、(c)は正面図である。 実施例2のバルブの構成を説明する断面図である。 実施例2のロック部材の構成を説明する説明図である。(a)は断面図であり、(b)は平面図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
[バルブの構成]
まず、バルブ1の構成について説明する。本実施例のバルブ1は、配管の途中に挿入されるもので、ハンドル部4を手で回転させることで弁体部5(図1参照)を上下に移動させて流路を開閉し、配管内を流れる薬液や純水などの流体の流量を調整するものである。
そして、このバルブ1は、図1,2に示すように、一端に弁体部5が取り付けられた弁棒部としてのステムスタッド2と、ステムスタッド2の外周に形成された雄ネジ溝23に螺合する雌ネジ溝36が形成されたスリーブ部としてのヨークスリーブ3と、ヨークスリーブ3を回転させるハンドル部4と、流路が形成された本体部7と、を備えた内ネジ形式のニードルバルブである。
弁棒部としてのステムスタッド2は、弁体部5と接続されたピストン51を上下に移動させるためのもので、金属によって全体が棒状に形成されており、ピストン掛部材26がネジ27で固定される円柱状の取付部24と、取付部24の側面の突起部25と、取付部24に連続して設けられる雄ネジ溝23と、雄ネジ溝23から突出する軸部22と、軸部22の断面の一部を切り欠いた平面部21と、を一体に備えている。
取付部24の側面にある突起部25は、ハンドル部4を回転させた場合にステムスタッド2がヨークスリーブ3と共回りしないようにするもので、突起部25を含む取付部24の断面が回り止め金具28の孔形状に嵌合するように形成され、回り止め金具28とともに共回り防止機構11を構成している。
加えて、雄ネジ溝23は、ヨークスリーブ3の雌ネジ溝36に螺合するように形成されるもので、ハンドル部4と一体となって回転するヨークスリーブ3の回転を受けてステムスタッド2全体が上下に移動する。
一方、ステムスタッド2の軸部22は、減速歯車46と目盛盤47と指針48とに挿通されており、減速歯車46と指針48と回転方向に固定されて共回りするが、目盛盤47とは回転方向に固定されずに共回りしないようにされている。
そして、弁体部5は、合成樹脂や合成ゴムなどによって形成されるもので、流量が開度の変化に応じてほぼ線形に変化するように、鍔状の当接部と半球面状の突出部とを有している。
また、スリーブ部としてのヨークスリーブ3は、ハンドル部4の回転をステムスタッド2に伝えて上下させるためのもので、金属によって全体として円柱状に形成されており、ハンドル部4と嵌合して一体に固定される頭部31と、抜け止めの溝部32と、ステムスタッド2を保持する保持部33と、ボンネット71に掛止する鍔部34と、を備えている。
溝部32には、一対の半円形のワッシャ37,37が左右両側から嵌合され、円形を構成した状態で同径のキャップ38が被せられて再び分離しないようになっている。
そして、溝部32に嵌合された半円形のワッシャ37,37がボンネット71の上面に掛止するとともに、鍔部34がボンネット71の下面に掛止することで、ヨークスリーブ3と本体部7との距離を一定に保持する距離保持機構10が構成されている。
保持部33に設けた貫通孔には、鍔部34側の端面から雌ネジ溝36が螺刻されている。この雌ネジ溝36は、ステムスタッド2の雄ネジ溝23に螺合するように形成されるもので、ハンドル部4と一体となって回転することでステムスタッド2を上下に移動させる。
加えて、頭部31には雌ネジ溝36に連続する孔35が設けられており、ステムスタッド2の軸部22が挿通される。
そして、ステムスタッド2の軸部22には、ヨークスリーブ3の頭部31から突出した部分に、移動拘束手段である一対のナット61,62が螺合されている。
さらに、ハンドル部4は、合成樹脂などによって形成されるもので、全体を収容する容器状のケーシング40と、ケーシング40の下部から突出する突出部41と、ヨークスリーブ3の頭部31が嵌合される孔42と、孔42に連続して形成されて一対のナット61,62を収容する収容孔43と、減速歯車44,45,46と、開度を表示する目盛盤47と、開度を指し示す指針48と、ケーシング40に嵌合する透明に成形されるカバー49と、を備えている。
また、本体部7は、合成樹脂によって形成されるもので、上流側である一次側流路75と、下流側である二次側流路76と、弁体部5が当接する弁座部77と、配管のフランジと固定されるフランジ部73,74と、を一体に備えるとともに、上部にはボンネット71が嵌合されている。
ボンネット71は、合成樹脂によって先端を切り落とした円錐状(切頭円錐状)に形成されるもので、中央にヨークスリーブ3が挿通される貫通孔が形成され、下部に回り止め金具28が2本のネジで固定され、本体部7の上部に締め付けられて一体に固定されている。
[カバー部材の構成]
次に、カバー部材8の構成について説明する。
本実施例の回転防止部材としてのカバー部材8は、図3に示すように、一対の半円筒部80,80を抱き合わせることで全体として円筒状の骨格をなしている。そして、半円筒部80の内面には、本体部7の外面に接して相対移動を防止する本体接触部81と、ハンドル部4の外面に接して相対移動を防止するハンドル接触部としての側面接触部82と底面接触部83と、本体部7とハンドル部4に対して着脱自在となる着脱機構84と、一対の半円筒部80,80を開閉自在に一体化するヒンジ機構85と、を有する。
本体接触部81は、合成ゴム又は合成樹脂などによって、本体部7のボンネット71の切頭円錐状の傾斜面に沿うように切頭円錘殻状に形成されるもので、半円筒部80の内面下部に接着されている。
また、ハンドル接触部としての側面接触部82は、合成ゴム又は合成樹脂などによって、ハンドル部4の下部の突出部41の側面に沿うように円筒殻状に形成されるもので、半円筒部80の内面中間部に接着されている。
同様に、ハンドル接触部としての底面接触部83は、合成ゴム又は合成樹脂などによって、ハンドル部4の本体部7側に向いた底面に沿うように円盤状に形成されるもので、半円筒部80の上面に接着されている。
さらに、着脱機構84は、金属製のリング84aをフック84bに掛けて反対側に倒すことで掛止するもので、半円筒部80,80を開いた状態で本体部7及びハンドル部4に被せ、半円筒部80,80が円筒を構成するように本体接触部81と側面接触部82とを内側に押圧しながら掛止する。そうすると、本体接触部81からボンネット71に作用した押圧力は、ボンネット71の傾斜によってハンドル部4方向にも作用し、底面接触部83はハンドル部4の底面に押圧される。
そして、本体部7と、弁体部5と、ハンドル部4と、この回転防止部材としてのカバー部材8と、によって、本実施例のバルブの緩み止め構造Cが形成されている。
[作用・効果]
次に、本実施例のバルブの緩み止め構造Cの作用・効果について説明する。
(1)このように、本実施例のバルブの緩み止め構造Cは、流量調整可能なバルブ1に取り付けられるバルブの緩み止め構造Cである。そして、本体部7と弁体部5とハンドル部4と、本体部7とハンドル部4との相対回転を防止する回転防止部材としてのカバー部材8と、を備えている。
このため、カバー部材8によって本体部7に対するハンドル部4の回転を防止することで、ハンドル部4の回転により進退量が調整される弁体部5の移動を防いで、設定した流量を維持できる。
加えて、一定の質量を有するカバー部材8をハンドル部4と本体部7とに接触させて一体化することで、カバー部材8によって振動自体を抑制する効果を有する。
(2)また、弁体部5に連結され外周に雄ネジ溝23が形成された弁棒部としてのステムスタッド2と、ハンドル部4に固定され雄ネジ溝23に螺合する雌ネジ溝36が形成されたスリーブ部としてのヨークスリーブ3と、ヨークスリーブ3と本体部7との距離を一定に保持する距離保持機構10と、ステムスタッド2とヨークスリーブ3との共回りを防止する共回り防止機構11と、をさらに備えることで、ハンドル部4は本体部7との距離を一定に保持した状態で回転して弁体部5を進退させるため、相対的な回転を防止する回転防止部材であるカバー部材8を容易に設置できる。
すなわち、ハンドル部4と本体部7との距離が変化する場合には、開度の多少によって形状が変化することになるため、ハンドル部4と本体部7の外面に回転防止部材を当接させにくくなるが、距離が一定であれば容易に当接させることができる。
(3)さらに、回転防止部材として、本体部7の外面に接して相対移動を防止する本体接触部81、ハンドル部4の外面に接して相対移動を防止するハンドル接触部としての側面接触部82、本体部7及びハンドル部4に対して着脱自在となる着脱機構84、を有するカバー部材8を備えることで、簡易な構造によって本体部7とハンドル部4の両方に確実に接触して、相対的な回転を防止することができる。
すなわち、側面接触部82と本体接触部81とは、半円筒部80に接着されることによって一体化されているため、側面接触部82がハンドル部4に対して相対移動せず、かつ本体接触部81が本体部7に対して相対移動しなければ、ハンドル部4が本体部7に相対的に回転することはない。
加えて、着脱機構84を有することで、バルブ1にカバー部材8を取付け、取外しできるように構成すれば、振動が激しく緩みが生じやすい位置にあるバルブのみにカバー部材8を設置することができるため、バルブ1の構成を簡単にすることができる。
(4)そして、ハンドル接触部として、ハンドル部4の本体部7側に向いた底面に接して相対移動を防止する底面接触部83を有することで、本体部7とハンドル部4との間のスペースに余裕がない場合であっても、ハンドル部4の固定のための接触面積を広くとることができる。
つまり、一般にバルブの設置スペースは狭く限定される場合が多く、バルブ自体の高さも低く形成される。このため、ハンドル部4と本体部7との間のスペースも限定され、ハンドル部4の側面には十分に接触面積をとれない場合がある。そこで、ハンドル部4の底面に接触するように形成することで、接触面積を広くとることができる。
以下、図4,5を用いて、前記実施例とは異なり、回転防止部材としてロック部材9を備えるバルブの緩み止め構造C1について説明する。なお、前記実施例で説明した内容と同一乃至均等な部分の説明については同一符号を付して説明する。
[構成]
まず、構成について図4,5を用いて説明すると、本実施例のバルブ1は、実施例1と同様に、ステムスタッド2、ヨークスリーブ3、ハンドル部4、本体部7、を備えている。
さらに、ヨークスリーブ3は、頭部31と、固定のための溝部32と、保持部33と、鍔部34と、を備えている。このヨークスリーブ3の抜け防止のために、溝部32にはハンドル部4の突出部41を貫通してネジ63が掛止されている。
そして、ヨークスリーブ3の上部の本体部7から突出する位置近傍の外周には、細目雄ネジ溝39が形成され、この細目雄ネジ溝39に螺合する細目雌ネジ溝92が形成されたロック部材9が、ボンネット71の上面との間に板パッキン64を挟んで設置されている。
この細目雄ネジ溝39は、雌ネジ溝36よりも細かい目に形成されているため、ヨークスリーブ3が回転してステムスタッド2を上下させるよりも強い力で、ヨークスリーブ3と本体部7とを固定する。
また、ロック部材9は、図5に示すように、金属板によって形成されるもので、手や工具によって回しやすい把持部91として正六角形の外縁を有するように形成され、板面の中央の貫通孔には雌ネジ溝36よりも細かい目の細目雌ネジ溝92が形成されている。なお、ロック部材9の形状としては、手や工具で締付けやすい形状であれば、正六角形でなくてもよく、把持部がレバー状に突出した「6字状」に形成されるものなど、どのようなものであってもよい。
さらに、板パッキン64は、合成ゴムや合成樹脂などによってドーナツ板状に形成されるもので、ロック部材9と本体部7との相対的な回転を防止するように、ロック部材9と本体部7のボンネット71上面との間で押圧された状態で設置される。
このように、本実施例では、本体部7と、弁体部5と、ハンドル部4と、この回転防止部材としてのロック部材9と、によって、バルブの緩み止め構造C1が形成されている。
[作用・効果]
次に、本実施例のバルブの緩み止め構造C1の作用・効果について説明する。
(1)このように、本実施例のバルブの緩み止め構造C1は、流量調整可能なバルブに取り付けられるバルブの緩み止め構造C1である。そして、本体部7と弁体部5とハンドル部4と、本体部7とハンドル部4との相対回転を防止する回転防止部材としてのロック部材9と、を備えている。
このため、ロック部材9によって本体部7に対するハンドル部4の回転を防止することで、ハンドル部4の回転により進退量が調整される弁体部5の移動を防いで、設定した流量を維持できる。
(2)また、スリーブ部としてのヨークスリーブ3の本体部7から突出する位置近傍の外周には、雌ネジ溝36よりも細かい目の細目雄ネジ溝39が形成され、回転防止部材として、細目雄ネジ溝39に螺合する細目雌ネジ溝92が形成されるロック部材9を備えることで、上下移動することのないヨークスリーブ3と本体部7とがロック部材9によって強固に締結されるため、本体部7に対するハンドル部4の回転を防止できる。
すなわち、ロック部材9を締め付けると、ヨークスリーブ3には上に引き抜こうとする力が作用するが、鍔部34がボンネット71の下面に掛止しているため引き抜かれることはなく、逆にロック部材9に対してボンネット71の上面に押し付けようとする力が作用する。そうすると、ヨークスリーブ3の細目雄ネジ溝39とロック部材9の細目雌ネジ溝92は互いに押し付けあって回転せずに固定される。
この場合、ロック部材9は、上下方向に位置固定されて上下動しないヨークスリーブ3に螺合されるため、しっかりと締め付けることができる。逆にいうと、ハンドル部4(及びヨークスリーブ3)が上下する構成の場合には、ロック部材9を本体部7に締め付けても、ハンドル部4が弁体部5の開度を大きくする方向に回転することで移動して締付力が開放されてしまうため、加速度的に緩みが進行することになる。
これに対して、本実施例の場合、ヨークスリーブ3を回転させたとしてもヨークスリーブ3の回転によっては締付力が開放されることはなく、加速度的に緩みが進行することはない。ただし、念のために、ロック部材9が緩む方向は、ヨークスリーブ3が開度を大きくする方向と反対にされることが好ましい。
さらに、ロック部材9とボンネット71との間には、合成ゴムや合成樹脂などによって形成される板パッキン64が設置されることで、細目雄ネジ溝39と細目雌ネジ溝92はより強い力で押し付けあって緩み止めできる。
なお、この他の構成および作用効果については、前記実施例と略同様であるため説明を省略する。
以上、図面を参照して、本発明の実施例を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施例に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、前記実施例1では、ハンドル接触部として側面接触部82と底面接触部83とを有し、ボンネット71に沿った形状の本体接触部81を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、ハンドル接触部や本体接触部は、相対回転を防止する構成であれば、どのような構成であってもよい。
また、前記実施例1では、ハンドル接触部として底面接触部83を有する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、底面接触部はなくてもよい。
さらに、前記実施例1,2では、バルブ1としてニードルバルブに本発明を適用する場合について説明したが、これに限定されるものではなく、他の形式のバルブにも本発明を適用できる。
C,C1 バルブの緩み止め構造
1 バルブ
10 距離保持機構
11 共回り防止機構
2 ステムスタッド(弁棒部)
23 雄ネジ溝
3 ヨークスリーブ(スリーブ部)
36 雌ネジ溝
39 細目雄ネジ溝
4 ハンドル部
5 弁体部
7 本体部
71 ボンネット
8 カバー部材(回転防止部材)
81 本体接触部
82 側面接触部(ハンドル接触部)
83 底面接触部(ハンドル接触部)
84 着脱機構
9 ロック部材(回転防止部材)
91 把持部
92 細目雌ネジ溝

Claims (5)

  1. 流量調整可能なバルブに取り付けられるバルブの緩み止め構造であって、
    流路が形成された本体部と、
    前記流路に対して進退自在に設置された弁体部と、
    回転することで前記弁体部の進退量を調整するハンドル部と、
    前記本体部と前記ハンドル部との相対回転を防止する回転防止部材と、を備えることを特徴とするバルブの緩み止め構造。
  2. 前記弁体部に連結され、外周に雄ネジ溝が形成された弁棒部と、
    前記ハンドル部に固定され、前記雄ネジ溝に螺合する雌ネジ溝が形成されたスリーブ部と、
    前記スリーブ部と前記本体部との距離を一定に保持する距離保持機構と、
    前記弁棒部と前記スリーブ部との共回りを防止する共回り防止機構と、をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のバルブの緩み止め構造。
  3. 前記回転防止部材として、前記本体部の外面に接して相対移動を防止する本体接触部、前記ハンドル部の外面に接して相対移動を防止するハンドル接触部、前記本体部及び前記ハンドル部に対して着脱自在となる着脱機構、を有するカバー部材を備えることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のバルブの緩み止め構造。
  4. 前記ハンドル接触部は、前記ハンドル部の本体部側に向いた底面に接して相対移動を防止する底面接触部を有することを特徴とする請求項3に記載のバルブの緩み止め構造。
  5. 前記スリーブ部の前記本体部から突出する位置近傍の外周には、前記雌ネジ溝よりも細かい目の細目雄ネジ溝が形成され、
    前記回転防止部材として、前記細目雄ネジ溝に螺合する細目雌ネジ溝が形成されるロック部材を備えることを特徴とする請求項2に記載のバルブの緩み止め構造。
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