JP2011197230A - 中間転写ベルト及び画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】転写性能が良好な硬度が高く、薄い材料を最表面層に用いた場合であっても、画像濃度ムラなどの発生を抑制できる中間転写ベルト及び画像形成装置を得る。
【解決手段】少なくとも内層から、基層101、弾性層102、表面層103がそれぞれ1層以上積層されたベルト本体を備え、エンドレス状に一方向に回転駆動される中間転写ベルト。表面層103は、無機酸化物からなり、回転方向に対してほぼ直交する方向に亀裂が形成されている。無機酸化物はセラミックス、特に、SiO2,Al2O3であることが好ましい。
【選択図】図2
【解決手段】少なくとも内層から、基層101、弾性層102、表面層103がそれぞれ1層以上積層されたベルト本体を備え、エンドレス状に一方向に回転駆動される中間転写ベルト。表面層103は、無機酸化物からなり、回転方向に対してほぼ直交する方向に亀裂が形成されている。無機酸化物はセラミックス、特に、SiO2,Al2O3であることが好ましい。
【選択図】図2
Description
本発明は、中間転写ベルト、特に、電子写真法による画像形成装置において感光体上に形成されたトナー像を記録紙に転写する際に用いられる中間転写ベルト及び該中間転写ベルトを備えた画像形成装置に関する。
近年、電子写真法による複写機やプリンタなどの画像形成装置では、カラー画像の形成が主流となり、多種多様な記録紙へ高画質なカラー画像を形成することの要求が強く、中間転写ベルトが広く用いられている。中間転写ベルトとは、それぞれの感光体上に形成された4色(イエロー、マゼンタ、シアン、ブラック)のトナー像を1次転写して合成し、記録紙上へ2次転写するものである。
中間転写ベルトとしては、一般的にポリイミドなどに代表される樹脂からなる単層ベルトや、単層ベルト上にゴムなどに代表される弾性層を設け、さらにその上に離型性の高い樹脂層などを設けた積層転写ベルト(以後、弾性中間転写ベルトと称する)が用いられている。最近では、表面層が弾性のために柔らかく、転写部でのトナーに作用する圧力が低減できることからソリッド画像の中抜けが抑制できる点や、2次転写部において記録紙との密着性がよいため一般的な記録紙に対しての転写効率の向上のみならず、厚紙に対する転写性や、凹凸を有する紙への転写性にも効果があることなどから、弾性中間転写ベルトが広く用いられている。
このような弾性中間転写ベルトの最表面層は、弾性の特性を損なわないように硬度の低いものを用いるか、なるべく薄くすることが必要である。しかし、硬度が低いものを用いると、トナーとの離型性が悪く、記録紙への転写性が低下してしまう。また、使用中に表面が削れてきてしまい、転写性の悪化や、トナー外添剤付着の増加を招いてしまう。よって、最表面層の材料の硬度はなるべく高いほうがよく、剛性を低くするためには、層厚を薄くすることが必要である。
しかしながら、最表面層に硬度が高い材料を薄く設けた弾性中間転写ベルトを用いると、使用中に紙粉やキャリアの付着によりベルト表面に甲羅状の亀裂が無数に発生してしまい、最終的には表面層が剥がれしまう。離型性の高い表面層が剥がれてしまうと、記録紙への転写性にも差が出来てしまうため画像濃度ムラが発生してしまう。特許文献1は、最表面層であるフッ素樹脂層の亀裂の発生を抑制することのできる組成に関して開示しているが、硬度が高くて薄く形成した材料(例えば、セラミックスなどの無機酸化物)に関して言及することはない。
そこで、本発明の目的は、転写性能が良好な硬度が高く、薄い材料を最表面層に用いた場合であっても、画像濃度ムラなどの発生を抑制することのできる中間転写ベルト及び画像形成装置を提供することにある。
本発明の一形態である中間転写ベルトは、少なくとも内層から、基層、弾性層、表面層がそれぞれ1層以上積層されたベルト本体を備え、エンドレス状に一方向に回転駆動される中間転写ベルトであって、最表面層は、無機酸化物からなり、回転方向に対してほぼ直交する方向に亀裂が形成されていること、を特徴とする。
また、本発明の一形態である画像形成装置は前記中間転写ベルトを備えたことを特徴とする。
前記中間転写ベルトにあっては、中間に弾性層を備えていることにより、ソリッド画像の中抜けが抑制され、2次転写性能や2次転写効率が良好である。一方、最表面層である無機酸化物層は従来から用いられていた樹脂層と比較すると、非常に硬く薄くすることが可能であるが、脆性材料であるため伸縮に対する耐性がなく、ゴムなどのように伸縮率が大きい弾性層と接着させて使用すると、使用中に亀裂が入り、亀裂の増加とともに剥がれが発生してしまう。しかし、前記中間転写ベルトにあっては、このような亀裂が入るという現象を有効利用して、予め亀裂が形成された状態にすることによって、亀裂の増加/成長が抑制され、使用期間を通じて画像品質の低下が発生することはない。
本発明によれば、転写性能が良好であることは勿論、画像濃度ムラなど画質劣化の発生を抑制することができる。
以下、本発明に係る中間転写ベルト及び画像形成装置の実施例を添付図面に基づいて説明する。
本発明に係る画像形成装置の一実施例は、図1に示すように、タンデム方式のカラープリンタとして構成されている。このカラープリンタにおいて、装置本体中に、弾性中間転写ベルト1が無端状に配設されている。この弾性中間転写ベルト1は、支持体としての駆動ローラ10、従動ローラ11、テンションローラ12に巻回され、矢印A方向に回転駆動される。
弾性中間転写ベルト1の水平部に沿って、4つの画像形成部2が直列状に配置されている。これらの画像形成部2は、基本的には同様の構成をしており、図1中左側から、それぞれ、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)のトナー像を形成する。これらの画像形成部2は、回転可能に配置された像担持体であるドラム状の電子写真感光体3(以下、感光体ドラム3という)を備えている。感光体ドラム3の周囲には、帯電器4、露光装置5、現像器6、1次転写器7、残留トナーのクリーニングブレード8、残留電荷のイレーサ9が配置されている。以上の各作像エレメントによって感光体ドラム3上に画像を形成するプロセスは電子写真法として周知であり、その詳細な説明は省略する。
そして、各感光体ドラム3上に形成されたY,M,C,Kのトナー画像は、矢印A方向に回転する中間転写ベルト1上に順次1次転写され、中間転写ベルト1上でカラー画像として合成される。合成されたトナー画像は2次転写器13から付与される電界にて矢印B方向に搬送される記録紙P上に2次転写される。2次転写後、記録紙Pは定着装置14でトナーの加熱定着を施され、図示しないトレイ上に排出される。また、中間転写ベルト1上の残留トナーはクリーニング手段15によって除去される。
ちなみに、このカラープリンタにおいて、中間転写ベルト1は、周長が1000mmとされ、回転速度は250mm/1秒とされている。支持ローラ10,11,12の直径は30mmである。なお、中間転写ベルト1の周長、回転速度、支持ローラの直径は機種によって様々であり、支持ローラとしては直径が15〜30mm程度のものが使用される。
弾性中間転写ベルト1は、少なくとも内層から、基層、弾性層、表面層がそれぞれ1層以上積層されたエンドレス状のベルト本体を備え、最表面層は、無機酸化物からなり、回転方向Aに対してほぼ直交する方向に亀裂が形成されている。最表面層はセラミックスからなること、特に、SiO2を主成分とするものであることが好ましい。
具体的には、図2示すように、弾性中間転写ベルト1は、樹脂材からなる基層101、弾性材からなる弾性層102、表面層103の3層構造とされている。基層101を構成する材料としては、ポリカーボネート、フッ素系樹脂(ETFE、PVDF)、スチレン系樹脂(スチレン又はスチレン置換体を含む単重合体あるいは共重合体)、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、塩化ビニル樹脂、シリコーン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂(PI)など種々の樹脂材料の1種類あるいは2種類以上を使用することができる。基層101の厚みは、50〜200μmとすることができる。
また、弾性層102を構成する材料としては、クロロプレンゴム(CRゴム)、ブチルゴム、フッ素系ゴム、アクリルゴム、エチレン―プロピレン―ジエンゴム(EPDM)、ニトリルゴム(NBR)、天然ゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなど種々の弾性材料(弾性材ゴム、エラストマー)の1種類あるいは2種類以上を使用することができる。弾性層102の厚みは、50〜1000μmとすることができる。
前記基層101や、弾性層102には、抵抗値調節用導電剤が添加される。この抵抗値調節用導電剤としては、カーボンブラック、グラファイト、ニッケルなどの金属粉末、導電性金属酸化物など種々の材料を使用することができる。弾性層102及び基層101の形成方法としては、例えば、回転する円筒形の型に材料を流し込み、ベルト形状の層を形成する遠心成型法、材料をスプレイ塗布又はディッピング塗布して層を形成する塗布法、内型と外型との間に材料を注入してベルト形状の層を形成する注型法等が挙げられる。弾性層102の形成時においては所望により加熱による加硫及び乾燥が行われる。基層101の形成時においては所望により加熱による乾燥が行われる。
表面層103の材料としては、無機酸化物(例えば、ケイ素酸化物、アルミニウム酸化物、チタン酸化物及び亜鉛酸化物等のセラミックス)が用いられている。その形成方法としては、大気圧下でのプラズマCVD法を好適に用いることができる。
ここで、無機酸化物による表面層103を形成するための装置及び形成方法について説明する。なお、以下に説明する第1例(図3参照)と第2例(図4参照)とは同じ部材には共通する符号を付し、重複する説明は省略する。
第1例としての装置200は、図3に示すように、放電空間と薄膜堆積領域が略同一なダイレクト方式であって、予め積層された基層101と弾性層102(以下、ベルト体105と称する)上に表面層103を形成するもので、エンドレス状のベルト体105を巻架して矢印C方向に回転するロール電極20と、従動ローラ201、及び、ベルト体105の表面に表面層103を形成する成膜装置である大気圧プラズマCVD装置300より構成されている。
大気圧プラズマCVD装置300は、ロール電極20の外周に沿って配列された少なくとも1式の固定電極21と、固定電極21とロール電極20との対向領域でかつ放電が行われる放電空間23と、少なくとも原料ガスと放電ガスとの混合ガスGを生成して放電空間23に混合ガスGを供給する混合ガス供給装置24と、放電空間23などに空気が流入することを軽減する放電容器29と、ロール電極20に接続された第1の電源25と、固定電極21に接続された第2の電源26と、使用済みの排ガスG'を排気する排気部28とを有している。
混合ガス供給装置24は無機酸化物層を形成するための原料ガスと、窒素ガスあるいはアルゴンガスなどの希ガスを混合した混合ガスを放電空間23に供給する。また、従動ローラ201は張力付与手段202により矢印D方向に牽引され、ベルト体105に所定の張力を掛けている。張力付与手段202はベルト体105の掛け替え時などは張力の付与を解除し、ベルト体105の掛け替えなどを容易にしている。第1の電源25は周波数ω1の電圧を出力し、第2の電源26は周波数ω2の電圧を出力し、これらの電圧により放電空間23に周波数ω1とω2とが重畳された電界Vを発生する。そして、電界Vにより混合ガスGをプラズマ化して混合ガスGに含まれる原料ガスに応じた膜(表面層103)がベルト体105(弾性層102)の表面に堆積される。
なお、複数の固定電極21のうち、ロール電極20の回転方向下流側に位置する複数の固定電極21と混合ガス供給装置24で表面層103を積み重ねるように堆積し、表面層103の厚さを調整するようにしてもよい。また、複数の固定電極21の内、ロール電極20の回転方向最下流側に位置する固定電極21と混合ガス供給装置24で表面層103を堆積し、より上流に位置する他の固定電極21と混合ガス供給装置24で、例えば、表面層103とベルト体105との接着性を向上させる接着層など、他の層を形成してもよい。また、表面層103とベルト体105との接着性を向上させるために、表面層103を形成する固定電極21と混合ガス供給装置24の上流に、アルゴンや酸素などのガスを供給するガス供給装置と固定電極を設けてプラズマ処理を行い、ベルト体105の表面を活性化させるようにしてもよい。
以上説明したように、エンドレス状のベルト体を一対のローラに張架し、一対のローラの内一方を一対の電極の一方の電極とし、一方の電極としたローラの外周面の外側に沿って他方の電極である少なくとも一つの固定電極を設け、これら一対の電極間に大気圧又は大気圧近傍下で電界を発生させプラズマ放電を行わせ、ベルト体の表面に薄膜を堆積・形成する構成を取ることにより、転写性が高く、クリーニング性及び耐久性が高い中間転写ベルトを製造することを可能としている。
装置の第2例を図4に示す。この装置210は、ダイレクト方式の変形で、対向したロール電極間で放電と薄膜堆積を行う方式であって、エンドレス状の二つのベルト体105上に同時に表面層103を形成する。主として、ベルト体105の表面に表面層103を形成する成膜装置220A,220Bにて構成されている。成膜装置220A,220Bは所定の間隙を隔てて略鏡像関係に配置され、その間に配置された少なくとも原料ガスと放電ガスとの混合ガスGを生成して放電空間23に混合ガスGを供給する混合ガス供給装置24を有している。成膜装置220A,220Bは、エンドレス状のベルト体105を巻架して矢印C方向に回転するロール電極20a,20bと、従動ローラ201と矢印D方向に従動ローラ201を牽引する張力付与手段202と、ロール電極20a,20bに接続された電源25a,25bとをそれぞれ有している。放電空間23はロール電極20a,20bの対向領域に形成されている。
電源25aは周波数ω1の電圧を出力し、電源25bは周波数ω2の電圧を出力し、これらの電圧により放電空間23に周波数ω1とω2とが重畳された電界Vを発生する。そして、電界Vにより混合ガスGをプラズマ化(励起)し、プラズマ化(励起)した混合ガスをロール電極20a,20b上のベルト体105の表面に晒し、プラズマ化(励起)した混合ガスに含まれる原料ガスに応じた膜(表面層103)が二つのベルト体105の表面に同時に堆積・形成される。
さらに他の形態として、ロール電極20a,20bのうち、一方のロール電極をアースに接続して、他方のロール電極に電源を接続してもよい。この場合は電源25bを使用することが緻密な薄膜形成を行えるので好ましく、特に放電ガスにアルゴンなどの希ガスを用いる場合に好ましい。
次に、セラミックスからなる表面層103に中間転写ベルト1の回転方向に対してほぼ直交する方向に無数の亀裂を発生させる方法について説明する。図5(A),(B)に示すように、亀裂は、前記の方法で表面層103を作製した弾性中間転写ベルト1を、小径ローラ151と大径ローラ152からなるベルト張架装置150に張架し、ローラ151,152を回転させることで、軸方向への亀裂を発生させる。亀裂の本数はローラ151の直径に依存し、直径を小さくするほど増加し、直径が大きくなるほど減少する。ここで、発生させる亀裂のピッチとしては、使用に伴う亀裂の発生を防止し、かつ、表面層の剥離を防止する観点から、30〜500μmであることが好ましい。
前記装置200を用いて、以下に示す諸条件のもとで実施例1〜実施例4の中間転写ベルトを作製した。ここでは、まず、遠心成型法により円筒形の型の内周面に弾性層を形成し、この弾性層の内側に遠心成型法によって基層を形成して、厚さ100μmの基層の外周面に厚さ200μmの弾性層が形成されたベルト前駆体を作製した。そして、このベルト前駆体の表面に大気圧プラズマCVD装置300により表面層を成膜した。
実施例1:
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、NBRからなる弾性層の上にSiO2からなる表面層を成膜した。
印加電力=1.0kW
材料流量=1.2slm(スタンダード・リットル/分)
酸素ガス流量=2.5slm
成膜温度=80℃
表面層膜厚=20nm
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、NBRからなる弾性層の上にSiO2からなる表面層を成膜した。
印加電力=1.0kW
材料流量=1.2slm(スタンダード・リットル/分)
酸素ガス流量=2.5slm
成膜温度=80℃
表面層膜厚=20nm
実施例2:
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、CRゴムからなる弾性層の上にSiO2からなる表面層を成膜した。表面層の膜厚は150nmであり、他の条件は実施例1と同様である。
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、CRゴムからなる弾性層の上にSiO2からなる表面層を成膜した。表面層の膜厚は150nmであり、他の条件は実施例1と同様である。
実施例3:
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、NBRからなる弾性層の上にAl2O3からなる表面層を成膜した。表面層の膜厚は20nmであり、他の条件は実施例1と同様である。
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、NBRからなる弾性層の上にAl2O3からなる表面層を成膜した。表面層の膜厚は20nmであり、他の条件は実施例1と同様である。
実施例4:
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、CRゴムからなる弾性層の上にAl2O3からなる表面層を成膜した。表面層の膜厚は150nmであり、他の条件は実施例1と同様である。
大気圧プラズマCVD装置300を使用して、PIからなる基層、CRゴムからなる弾性層の上にAl2O3からなる表面層を成膜した。表面層の膜厚は150nmであり、他の条件は実施例1と同様である。
前記実施例1〜実施例4の弾性中間転写ベルトを、直径が10mmの小径ローラ151を備えた前記ベルト張架装置150のローラ151,152に巻き付け、100mm/secで10分間回転させた。その結果、図6(A)に示すように微細な亀裂が回転方向とほぼ直交する方向に無数に形成された。この亀裂は表面層の底まで到達しており、亀裂のピッチは約50μmであった。
一方、前記実施例1〜実施例4の条件で作製された弾性中間転写ベルトであって、表面層に亀裂を形成しないものを比較例1〜5とし、亀裂を有する実施例1〜4と亀裂を有しない比較例1〜4を図1に示したカラープリンタに搭載し、記録紙を300000枚通過させて画像を形成した後、ベルトの表面状態の変化を顕微鏡にて観察した。このとき、中間転写ベルト1の支持ローラ10,11,12の直径は30mmであった。
実施例1〜4のベルトにあっては、300000枚の使用後であっても、図6(B)に示すように、ベルト表面の亀裂に大きな変化はなく、表面層の剥離も生じてはいなかった。また、画像の中抜けを生じることなく、転写性能は良好であった。
これに対して、比較例1〜4のベルトにあっては、初期状態において、図7(A)に示すように、亀裂はない。記録紙を300000枚通過させて画像を形成した後、ベルトの表面を観察したところ、図7(B)に示すように、塊状の亀裂が多数発生しており、部分的な剥離も見られた。
以上のように、本発明は、中間転写ベルトや画像形成装置に有用であり、特に、転写性能が良好な硬度が高く、薄い材料を最表面層に用いた場合であっても、画像濃度ムラなどの発生を抑制できる点で優れている。
1…中間転写ベルト
101…基層
102…弾性層
103…表面層
101…基層
102…弾性層
103…表面層
Claims (4)
- 少なくとも内層から、基層、弾性層、表面層がそれぞれ1層以上積層されたベルト本体を備え、エンドレス状に一方向に回転駆動される中間転写ベルトであって、
最表面層は、無機酸化物からなり、回転方向に対してほぼ直交する方向に亀裂が形成されていること、
を特徴とする中間転写ベルト。 - 前記最表面層はセラミックスからなること、を特徴とする請求項1に記載の中間転写ベルト。
- 前記セラミックスはSiO2又はAl2O3を主成分とするものであること、を特徴とする請求項2に記載の中間転写ベルト。
- 請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の中間転写ベルトを備えたこと、を特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010062252A JP2011197230A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 中間転写ベルト及び画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2010062252A JP2011197230A (ja) | 2010-03-18 | 2010-03-18 | 中間転写ベルト及び画像形成装置 |
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ID=44875566
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JP (1) | JP2011197230A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US10782635B2 (en) | 2017-06-14 | 2020-09-22 | Konica Minolta, Inc. | Intermediate transfer body, method for manufacturing the same, and image forming device |
-
2010
- 2010-03-18 JP JP2010062252A patent/JP2011197230A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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US10782635B2 (en) | 2017-06-14 | 2020-09-22 | Konica Minolta, Inc. | Intermediate transfer body, method for manufacturing the same, and image forming device |
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