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JP2011182077A - 補正情報算出装置、画像処理装置、画像表示システム、および画像補正方法 - Google Patents

補正情報算出装置、画像処理装置、画像表示システム、および画像補正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】被投写面上の測定用パターンと、投写したプロジェクターとの対応情報を簡便に取得する。
【解決手段】本発明の補正情報算出装置6は、被投写面9上での画素の位置とプロジェクターの画像形成素子での画素の位置との対応関係を示す補正情報を算出する。識別図形を複数のプロジェクターの各々から投写したときに被投写面9上に配列される複数の識別図形を撮影した撮影画像の中の複数の識別パターンの配列における各識別図形の相対位置と、複数のプロジェクターによる複数の投写領域の配列における各投写領域の相対位置と各投写領域に投写するプロジェクターとの対応関係を示す配置情報と、を比較して、被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写したプロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求める対応情報決定部62を備えている
【選択図】図3

Description

本発明は、補正情報算出装置、画像処理装置、画像表示システム、および画像補正方法に関する。
従来から、画像表示装置の1つとしてプロジェクターが知られている。プロジェクターは、設置が容易であることや、大画面の画像を表示可能であること等の特長を有している。近年、複数のプロジェクターを用いて画像を表示する画像表示システムが提案されている。この画像表示システムは、複数のプロジェクターの各々に部分画像を投写させ、複数の部分画像の全体で1つの画像を表示する。
部分画像の歪や相対位置のずれを補正するには、例えば以下の処理を行う。まず、特徴点を含んだ測定用パターンを表示させ、表示された測定用パターンを撮影する。そして、測定用パターンを示す画像データ上での特徴点の位置と、測定用パターンを撮影した撮影画像の中の特徴点の位置との対応関係に基づいて、画素の位置の補正量を示す補正情報をプロジェクターごとに求める。視聴者向けの画像(以下、コンテンツ画像という)を表示するときに、この画像を示す画像データを上記の補正情報に基づいて補正し、補正した画像データに基づいて部分画像を表示させる。
上記の補正処理を行うには、被投写面上の測定用パターンと、この測定用パターンを投写したプロジェクターとの対応情報を求める必要がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1では、複数のプロジェクターで互いに異なる識別情報を含んだ識別画像を、各プロジェクターから投写させている。投写された識別画像を撮影した撮影画像の中の識別画像に基づいて、プロジェクターと、このプロジェクターによる投写領域との対応付けを行っている。
特開2009−086485号公報
特許文献1の技術にあっては、使用するプロジェクターの台数分の識別パターンが必要となるので、使用可能なプロジェクターの数が予め用意した識別パターンの数に制限されてしまう。また、識別パターンの数を増やそうとすると、識別パターンが複雑な形状になってしまう。識別パターンが複雑な形状であると、撮影画像から識別パターンを検出する処理が複雑になるおそれや、検出の失敗等に起因して処理のロバスト性が低下するおそれがある。
本発明は、上記の事情に鑑み成されたものであって、被投写面上の測定用パターンと、この測定用パターンを投写したプロジェクターとの対応情報を簡便に取得して補正情報を算出する補正情報算出装置、画像処理装置、画像表示システム、および画像処理方法を提供することを目的の1つとする。
本発明では、上記の目的を達成するために以下の手段を採用している。
本発明の補正情報算出装置は、画像形成素子を有するプロジェクターから被投写面上の投写領域に投写される画像における画素の位置と、前記画像形成素子における画素の位置との対応関係を示す補正情報を算出する補正情報算出装置であって、識別図形を含んだ識別パターンを複数のプロジェクターの各々から投写したときに前記被投写面上に配列される複数の前記識別図形を撮影した撮影画像の中の前記複数の識別パターンの配列における各識別図形の相対位置と、前記複数のプロジェクターによる複数の前記投写領域の配列における各投写領域の相対位置と各投写領域に投写する前記プロジェクターとの対応関係を示す配置情報と、を比較して、前記被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写した前記プロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求める対応情報決定部と、複数の特徴点を含み、各プロジェクターに供給される特徴点パターンの元データに規定された前記複数の特徴点の位置と、該元データに基づいて投写された特徴点パターンを撮影した撮影画像の中の前記複数の特徴点の位置とを前記対応情報に基づいて対応づけて比較することにより、前記補正情報を算出する補正情報演算部と、を備えていることを特徴とする。
このようにすれば、対応情報決定部が撮影画像の中の複数の識別パターンの配列に占める各識別図形の配置と、各投写領域と各投写領域に投写するプロジェクターの対応関係を示す配置情報と、を比較して、被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写したプロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求めるので、対応情報を簡便に取得することができる。識別図形の配列に占める各特徴図形の配置を求めることにより対応情報が得られるので、複数のプロジェクターで識別図形の形状を異ならせる必要が低くなり、端的には同じ識別図形を投写した場合でも対応情報が得られる。したがって、使用するプロジェクターの数が識別図形の種類に制約を受けなくなり、利便性が高められる。補正情報演算部が対応情報決定部により求められた対応情報に基づいて、特徴点パターンの元テータと撮影画像の中の特徴点パターンとを比較することにより、補正情報を算出するので、結果として、補正情報を効率よく算出可能な補正情報算出装置になる。
本発明に係る補正情報算出装置において、前記特徴点パターンおよび前記識別パターンを含んだ測定用パターンを前記複数のプロジェクターの各々が投写したときの前記被投写面上の前記測定用パターンを撮影した撮影画像の中の前記識別パターンを検出する第1パターン検出部と、該撮影画像の中の前記特徴点パターンに含まれる前記複数の特徴点を検出する第2パターン検出部と、を備え、前記対応情報決定部は、前記第1パターン検出部の検出結果に基づいて前記対応情報を求め、前記第2パターン検出部は、該対応情報を用いて前記測定用パターンの元データに規定された前記識別パターンに対する前記特徴点パターンの相対位置を参照して前記特徴点パターンを検出し、前記補正情報演算部は、前記第2パターン検出部の検出結果に基づいて前記補正情報を求めるとよい。
このようにすれば、識別パターンおよび特徴点パターンを含んだ測定用パターンを用いて対応情報を求め、この測定用パターンおよび対応情報を用いて補正情報を求めるので、特徴点パターンを識別パターンと別に投写する場合よりも、投写や撮影に要する手間や時間を減らすことができる。また、第2パターン検出部が、対応情報を用いて特徴点パターンを検出するので、特徴点パターンに含まれる特徴点の検出を失敗する確率が低くなり、特徴点の検出失敗に起因する処理の発散を回避することが可能になる。
本発明に係る補正情報算出装置において、前記配置情報は、前記複数のプロジェクターの配列における各プロジェクターの相対位置と、前記複数の投写領域の配列における該プロジェクターの前記投写領域の相対位置とが一致しているときの、前記複数のプロジェクターの配列における各プロジェクターの相対位置を示す情報であるとよい。
このようにすれば、配置情報を簡便に設定することができ、補正情報を取得するのに必要な手間や時間を減らすことができる。
本発明に係る補正情報算出装置において、前記複数のプロジェクターにより投写される前記識別パターンに含まれる前記識別図形の形状が、前記複数のプロジェクターで同じであるとよい。
上述のように、識別図形の配列における各識別図形の配置を検出することにより対応情報が得られるので、複数のプロジェクターで識別図形の形状が同じであっても対応情報が得られる。このようにすれば、複数のプロジェクターで識別図形の形状が異なる場合と比較して、識別パターンの生成や記憶に要するコストを減らすことができる。また、複数の識別図形の配列に対して、同じアルゴリズムにより識別図形を検出することができ、識別図形を検出する処理を安定的かつ効率的に行うことが可能になる。
本発明に係る補正情報算出装置において、前記識別図形が前記複数の特徴点を含み、前記補正情報演算部は、各プロジェクターにより投写された前記識別パターンを撮影した撮影画像の中の該識別パターンを用いて前記補正情報を算出してもよい。
このようにすれば、補正情報を算出する上で識別図形の他の図形を含んだパターンを用いる必要性が低くなるので、投写されたパターンの解析に要する手間や時間を減らすことができる。
本発明の画像処理装置は、上記の本発明に係る補正情報算出装置と、前記補正情報算出装置により算出された前記補正情報を参照して、補正後の画像データに基づいて前記プロジェクターにより前記被投写面上に投写される画像が補正前の前記画像データが示す画像と略一致するように前記画像データを補正する画像補正部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明の補正情報算出装置によれば、補正情報を効率よく取得可能であるので、本発明の画像処理装置は、補正情報を取得する上での手間を省きつつ、部分画像の歪や相対位置のずれを補正可能なものになる。
本発明の画像表示システムは、上記の本発明に係る画像処理装置と、前記画像処理装置により補正された前記補正後の画像データに基づいて画像を投写する複数のプロジェクターと、を備えていることを特徴とする。
本発明の画像処理装置によれば、補正情報を効率よく算出可能であるとともに補正情報により部分画像の歪や相対位置のずれを高精度に補正可能になるので、本発明の画像表示システムは、利便性が高く、しかも高品質な画像を表示可能なものになる。
本発明の画像処理方法は、画像形成素子を有するプロジェクターから被投写面上の投写領域に投写される画像における画素の位置と、前記画像形成素子における画素の位置との対応関係を示す補正情報を算出する補正情報算出ステップと、前記補正情報を参照して、補正後の画像データに基づいて前記プロジェクターにより前記被投写面上に投写される画像が補正前の前記画像データが示す画像と略一致するように前記画像データを補正するステップと、を有し、前記補正情報算出ステップは、識別図形を含んだ識別パターンを複数のプロジェクターの各々から投写したときに前記被投写面上に配列される複数の前記識別図形を撮影した撮影画像の中の前記複数の識別パターンの配列における各識別図形の相対位置、および前記複数のプロジェクターによる複数の前記投写領域の配列における各投写領域の相対位置と各投写領域に投写する前記プロジェクターとの対応関係を示す配置情報を比較して、前記被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写した前記プロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求める処理と、複数の特徴点を含み、各プロジェクターに供給される特徴点パターンの元データに規定された前記複数の特徴点の位置と、該元データに基づいて投写された特徴点パターンを撮影した撮影画像の中の前記複数の特徴点の位置とを前記対応情報に基づいて対応づけて比較することにより、前記補正情報を算出する処理と、を含んでいることを特徴とする。
このようにすれば上述の理由により、対応情報を簡便に取得することができ、補正情報を効率よく算出可能になる。したがって、補正情報を取得する上での手間を省きつつ、部分画像の歪や相対位置のずれを補正可能になる。
本発明の実施形態に係る画像表示システムを示す概略図である。 被投写面上の投写領域の位置関係を示す説明図である。 画像表示システムの構成を示す図である。 測定用パターンの一例を示す説明図である。 コンテンツ画像を表示するまでの処理フローを示す図である。 補正情報の算出方法の一例を示す説明図である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態を説明する。説明に用いる図面において、特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造の寸法や縮尺を実際の構造に対して異ならせている場合がある。また、実施形態において同様の構成要素については、同じ符号を付して図示し、その詳細な説明を省略する場合がある。
図1は、本発明の一実施形態である画像表示システムの概念図、図2は被投写面に投写された画像と投写領域との関係を示す説明図である。
図1に示すように画像表示システム1は、複数のプロジェクター2、画像処理装置3、および撮影装置4を備えている。画像表示システム1は、例えば信号源8から入力された画像データが示すコンテンツ画像Pを複数のプロジェクター2で分担して、スクリーンや壁等の被投写面9に投写する。ここでは、複数のプロジェクター2として第1のプロジェクター21、第2のプロジェクター22、第3のプロジェクター23、および第4のプロジェクター24が設けられているとして説明する。本発明の適用範囲は、複数のプロジェクターを用いるものであれば、プロジェクターの数や配置に限定されない。なお、以下の説明では、複数のプロジェクターの各々から投写された画像を、「部分画像」と称することがある。また、以下の説明では、部分画像を示す画像データを「部分画像データ」と称することがある。
プロジェクター2は、供給された画像データ(ここでは部分画像データ)に基づいて画像(ここでは部分画像)を表示可能なものである。本発明の適用範囲は、プロジェクター2の構成に限定されない。例えば、プロジェクター2は、単板式のプロジェクターであってもよいし、三板式のプロジェクター等の複数の画像形成素子を含んだものであってもよい。また、プロジェクター2は、被投写面9に対して視聴者と同じ側から投写するフロント投写型のものであってもよいし、被投写面9を挟んで視聴者と反対側から投写するリア投写型のものであってもよい。
本実施形態の複数のプロジェクター2は、光源、画像形成素子、および投写光学系を有している。画像形成素子は、二次元的に配列された複数の画素を有するものである。画像形成素子としては、例えば透過型または反射型の液晶ライトバルブや、デジタルミラーデバイス(DMD)等が挙げられる。各プロジェクターにおいて、光源から射出された光は、画像形成素子に入射する。画像形成素子は、このプロジェクターへ入力された部分画像データの画素ごとのデータ(以下、画素データという)に基づいて、複数の画素を互いに独立して制御する。画素に入射した光は、画素ごとに変調されて画素データに規定された光量の光になる。複数の画素により変調された光が全体として光学像(画像)になり、この光学像が投写光学系により被投写面9に投写される。ここでは、複数のプロジェクターで、画像形成素子の画素数および画素の配列が一致している。
各プロジェクターが被投写面9上に投写可能な領域である投写領域は、複数のプロジェクター2で異ならせて設定されている。図2に示すように、第1〜第4投写領域A1〜A4は、互いの周縁部が重なり合うように設定されており、全体として全体投写領域を構成している。すなわち、第1〜第4投写領域A1〜A4の各々は、隣接する他の投写領域と重畳された重畳領域P5を含んでいる。
第1のプロジェクター21の投写領域(第1投写領域A1)は、第2のプロジェクター22の投写領域(第2投写領域A2)と被投写面9上の水平方向に並んでいる。この水平方向において、第1投写領域A1の端部は、第2投写領域A2の端部と重ね合わされている。第3のプロジェクター23による投写領域(第3投写領域A3)と、第4のプロジェクター24による投写領域(第4投写領域A4)との水平方向の位置関係については、第1、第2投写領域A1、A2の水平方向の位置関係と同様になっている。
第1投写領域A1は、被投写面9上の水平方向と直交する垂直方向に第3投写領域A3と並んでいる。この垂直方向において、第1投写領域A1の端部(周縁部)は第3投写領域A3の端部(周縁部)と重ね合わされている。第2投写領域A2と第4投写領域A4との垂直方向の位置関係については、第1、第3投写領域A1、A3の垂直方向の位置関係と同様になっている。
本実施形態では、図1に示したように複数のプロジェクター2が二次元的に配列されている。複数のプロジェクター2の配列における各プロジェクター21〜24の相対位置は、被投写面9上の複数の投写領域の配列における投写領域A1〜A4の相対位置と一致している。ここでいう相対位置は、複数の配列要素(プロジェクターまたは投写領域)が並ぶ配列において、1つの配列要素を基準としたときに基準の配列要素に対する他の配列要素の相対位置関係を意味する。例えば、水平方向に沿ったプロジェクターの相対位置について考えると、第1のプロジェクター21は第2のプロジェクター22に対して左側にあり、第2のプロジェクター22は第1のプロジェクター21に対して右側にある。このとき、水平方向に沿った投写領域の相対位置は、第1のプロジェクター21が担当する第1投写領域A1が第2のプロジェクター22が担当する第2投写領域A2に対して左側にあり、第2のプロジェクター22が担当する第2投写領域A2が第1のプロジェクター21が担当する第1投写領域A1に対して右側にある。なお、ここでいう「左側」及び「右側」とは、複数のプロジェクター2を挟んで被投写面9とは反対側から複数のプロジェクター2及び複数の投写領域A1〜A4を見た場合の、各プロジェクター21〜24及び複数の投写領域A1〜A4の位置関係を表す。垂直方向においても、各プロジェクターの相対位置と、各プロジェクターの担当する投写領域の相対位置とが反転しないようになっている。
ところで、通常は全体投写領域A0の外形が矩形にならない。これは、第1〜第4のプロジェクター21〜24の配置に起因して、第1〜第4投写領域A1〜A4の歪や相対位置のずれを生じるからである。ここでは、全体投写領域A0に収まる略矩形の領域を実際に画像の投写に用いる領域(有効投写領域A)としている。第1〜第4のプロジェクター21〜24は、各投写領域のうちで有効投写領域Aに収まる領域に対して部分画像を投写するようになっている。
例えば、第1のプロジェクター21から投写された光により、第1投写領域A1のうちで有効投写領域Aに収まる領域に、第1の部分画像P1が表示される。以下同様に、第2〜第4のプロジェクター22〜24により、第2〜第4の部分画像P2〜P4が表示される。第1〜第4の部分画像P1〜P4は、互いに端部を重ね合わされて被投写面9上に表示され、全体としてコンテンツ画像Pを構成する。
図1の説明に戻り、画像処理装置3は、コンテンツ画像Pを示す画像データを例えば信号源8から受け取る。画像処理装置3は、画像データに各種処理(後述する)を施すとともに、画像データに基づいて複数の部分画像データを生成する。各部分画像データは、第1〜第4の部分画像P1〜P4のいずれかを示すデータである。画像処理装置3は、第1〜第4のプロジェクター21〜24の各々に、各プロジェクターが担当する部分画像を示す部分画像データを供給する。第1〜第4のプロジェクター21〜24は、画像処理装置3から入力された部分画像データに基づいて、被投写面9上に第1〜第4の部分画像P1〜P4を投写する。
画像処理装置3は、上記の各種処理の1つとして、第1〜第4の部分画像P1〜P4の各々の画像歪を補正するとともに、第1〜第4の部分画像P1〜P4の相対位置のずれを補正する処理(以下、位置補正処理という)を行う。画像処理装置3は、画像表示システム1の設置時や、画像表示システム1の設置時から所定期間が経過したメンテナンス時等の適宜選択されるタイミングに、位置補正処理に用いる補正情報を算出する。
上記の画像歪の1例として、例えば被投写面9に対する第1〜第4のプロジェクター21〜24の各々の投写方向、すなわち垂直方向の仰角や俯角、水平方向の煽り角等に応じて発生する画像歪(例えばキーストン歪)が挙げられる。画像歪の他の例として、例えば布状のスクリーンのたわみ等により、被投写面9が局所的に歪んでいることにより発生する画像歪が挙げられる。
上記の第1〜第4の部分画像P1〜P4の相対位置のずれは、第1〜第4のプロジェクター21〜24で、例えば、投写方向が一致しないことや相対位置のずれること等に起因する。
本発明に係る画像処理装置は、例えば下記の第1〜第3の態様のように、多様な態様を取りうる。
第1の態様の画像処理装置として、各種処理を行うASIC等の1以上のロジック回路による構成が挙げられる。第1の態様の画像処理装置は、その一部または全部が、第1〜第4のプロジェクター21〜24、撮影装置4、信号源8のいずれかと一体化されていてもよい。
第2の態様の画像処理装置として、プログラムが実装されたコンピューターによる構成が挙げられる。すなわち、プログラムにより各種処理をコンピューターに実行させることにより、画像処理装置3の機能を実現することができる。例えば、メモリーやCPUを協働させて各処理における演算を実行させ、演算結果をハードディスクやメモリー等の記憶部に保存しておき、必要に応じて演算結果を読出して他の処理に供することにより、ロジック回路等を用いる場合と同様の処理結果が得られる。なお、第2の態様の画像処理装置3において、各種処理を複数のコンピューターに分担させて行わせるようにしてもよい。 第3の態様の画像処理装置として、各種処理の一部の処理を行うロジック回路と、プログラムにより各種処理の他の処理を行うコンピューターとを組み合わせた構成が挙げられる。
このように、本発明に係る画像処理装置は、各種処理を行う独立した装置としての態様の他に、各種処理の一部を行う複数の機能部の集合としての態様もとりえる。すなわち、複数の機能部が、別体の複数の装置に分かれて設けられており、互いに協働して処理を行う態様であってもよい。
撮影装置4は、全体投写領域A0の全体を含む被投写面9上の領域を撮影した撮影画像を取得可能である。撮影装置4は、例えばCCDカメラ等の二次元イメージセンサーにより構成される。二次元イメージセンサーは、フォトダイオード等からなる複数の受光素子が二次元的に配列された構造を有している。上記の補正情報を算出するときに、撮影装置4は、第1〜第4のプロジェクター21〜24の各々により被投写面9に投写された測定用パターンを撮影し、撮影画像を示す撮影画像データを画像処理装置3へ出力する。
本実施形態の撮影装置4は、1回の撮影により全体投写領域A0の全体を撮影可能なように配置されている。複数回の撮影による撮影画像を合わせて全体投写領域A0の全体を撮影する場合と比較して、撮影と撮影の間の撮影装置の移動等による誤差をなくすことができる。全体投写領域A0の寸法やアスペクト比によっては、全体投写領域A0の全体が撮影装置の画角に収まらない場合もありえる。この場合には、撮影装置を三脚等に据えること等により、被投写面9に対する撮影装置の相対位置を略固定した状態で全体投写領域A0を部分ごとに撮影し、2回以上の撮影結果を合わせて全体投写領域A0の全体を撮影した撮影画像を取得してもよい。
以上のように複数のプロジェクター2によりコンテンツ画像Pを表示すると、コンテンツ画像Pを大画面、高解像度、高輝度で表示にすることができる。例えば、一台のプロジェクターにより表示する場合と比較して、1台のプロジェクターの画素数が同じである条件では、解像度を下げることなく大画面でコンテンツ画像Pを表示することができる。また、同じ画面サイズでコンテンツ画像Pを表示する条件で比較すると、プロジェクターの数に応じて画素数を増すことができ、高解像度でコンテンツ画像を表示することができる。1台のプロジェクターの出力光量が同じである条件で比較すると、表示に寄与する光の光量をプロジェクターの数に応じて増すことができ、高輝度でコンテンツ画像Pを表示することができる。
これらの効果を得るためにプロジェクターの画素数や出力を増す手法と比較すると、各プロジェクターのコストを飛躍的に下げることができるので、プロジェクターの数を加味しても装置コストを低減する効果が期待できる。また、通常時はプロジェクターごとに例えば別の場所(例えば小会議室)に設置して使用し、用途に応じて、例えば大会議室に画像表示システムを構築して、コンテンツ画像を大画面、高解像度、高輝度で表示することも可能である。このように、プロジェクターを単独で使用するか、複数のプロジェクターを組み合わせて使用するかを用途に応じて選択可能になるので、1台のプロジェクターで上記の効果を得ようとする場合と比較して、利便性が高くなる。
また、画像処理装置3により位置補正処理が施された画像データに基づいてコンテンツ画像Pが表示されるので、各部分画像の画像歪や複数の部分画像での相対位置のずれが低減される。したがって、画像歪が少なく、しかも部分画像の継ぎ目が認識されにくい状態でコンテンツ画像Pを表示することができ、コンテンツ画像Pを高品質な画像として表示可能になる。本発明では、上記の補正情報を算出するときに、被投写面上に投写された測定用パターンと、この測定用パターンを投写したプロジェクターとの対応関係を簡便に取得することが可能になっている。これにより、例えば画像表示システムの設置に要する手間や時間を減らすことができ、画像表示システムの利便性を高めることができる。
次に、図3、図4を参照しつつ、本発明に係る画像処理装置3の構成要素について詳しく説明する。図3は、画像処理装置3の機能構成を示す図、図4は、測定用パターンの一例を示す説明図である。
図3に示すように画像処理装置3は、画像制御装置5および補正情報算出装置6を有している。補正情報算出装置6は、被投写面上に投写された測定用パターンと、この測定用パターンを投写したプロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求め、対応情報に基づいて補正情報を算出する。画像制御装置5は、各種処理を行うとともに、補正情報を用いて各種処理の1つとして画像データに位置補正処理を施す。本実施形態では、画像制御装置5が、第1のコンピューターの一部として構成されており、補正情報算出装置6が第1のコンピューターと別体の第2のコンピューターのCPUや記憶部等を利用して構成されている。
画像制御装置5は、画像入力部51、画像保存部52、画像補正部53、および画像出力部54を有している。画像入力部51は、例えばビデオキャプチャーボード等により構成される。画像入力部51は、必要に応じて画像制御装置5の外部のDVDプレイヤーや通信機器等の信号源8からコンテンツ画像を受け取る。画像保存部52は、例えばコンピューターに内蔵あるいは外付されたハードディスク等の記憶装置により構成され、コンテンツ画像Pを示す画像データを保存可能である。画像入力部51へ入力された画像データや、画像保存部52に保存されている画像データは、コンテンツ画像Pを表示するときに画像補正部53へ出力される。
なお、画像制御装置5は、画像入力部51と画像保存部52の一方のみが設けられた構成であってもよい。画像入力部51から入力された画像データを画像保存部52に保存しておき、この画像データを適宜読出して画像補正部53へ入力する構成であってもよい。
画像補正部53は、その詳細な構成を図示しないが、演算部および記憶部を含んでいる。演算部は、例えばグラフィックス・プロセッシング・ユニット(GPU)等により構成される。記憶部は、ビデオメモリー(VRAM)や不揮発メモリー等により構成される。画像補正部53は、補正情報を参照して、補正後の画像データに基づいてプロジェクター21〜24により被投写面9上に投写される画像が補正前の画像データが示す画像と略一致するように、信号源8から入力された画像データを補正する。
演算部は、記憶部を画像バッファ等に利用しつつ、演算部へ入力された画像データにガンマ補正や色調補正等の各種処理を行う。プログラムを用いて、上記のGPUに代えてコンピューターのCPUに演算させることにより、各種処理を行わせるようにしてもよい。なお、画像入力部51や画像保存部52から入力された画像データ上での画素の配列が、プロジェクター2の画像形成素子の画素の配列と整合していない場合、例えば、画像データに含まれる画素数が画像形成素子の画素数と異なる場合もありえる。この場合に演算部は、入力された画像データに対して補間処理やレンダリング処理等を施して、補正後の画像データが画像形成素子の画素の配列に整合するように画像データを補正する。これらの処理については、各プロジェクターに処理部を設けておき、プロジェクターごとにこの処理部に処理させてもよい。
演算部は、補正情報を参照して画像データに位置補正処理を施すとともに部分画像データを生成する。補正情報は、上記の記憶部(例えば不揮発メモリー)に記憶されている。補正情報は、被投写面9上での全体投写領域A0(図2参照)に占める各画素の位置と、複数のプロジェクター2の各々の画像形成素子における画素の配列に占める各画素の位置との対応関係を示す情報である。
補正情報は、例えば画像形成素子の画素ごとの値としてテーブル形式で記憶されている。すなわち、テーブル(補正情報)を参照すれば、全体投写領域A0の所定の位置に所定の画素が表示されるようにする上で、各画素データを画像形成素子のいずれの画素へ入力すればよいのか分かる。
演算部は、位置補正処理による補正前の画像データが示す画像、すなわち表示すべきコンテンツ画像が有効投写領域Aに表示されるように、例えば以下のような処理を行う。演算部は、全体投写領域A0の内側であって有効投写領域Aの外側の各画素(以下、非表示画素という)について、補正情報により各非表示画素と対応付けられた画像形成素子の各画素に供給するデータを、非表示用のマスクデータ(例えば黒を示すデータ)にする。また、有効投写領域Aの内側の各画素(以下、表示画素という)について、補正情報により表示画素と対応付けられた画像形成素子の画素に供給するデータを、この表示画素用の画素データとして画像データに規定されたデータにする。このような処理を、各投写領域に含まれる表示画素および非表示画素について行うことにより、各投写領域を担当するプロジェクター用の部分画像データが得られる。画像補正部53は、演算部により生成された部分画像データを画像出力部54へ出力する。
画像出力部54は、複数の外部接続コネクターを有しており、各プロジェクターは各外部接続コネクターに接続されている。各外部接続コネクターには、識別子(ID)が割り振られている。画像出力部54は、画像補正部53から出力された部分画像データを、各部分画像データを担当するプロジェクターへ出力する。各外部接続コネクターを介していずれの部分画像データを出力するかについては、第1のコンピューター上で設定可能になっている。画像出力部54は、第1のプロジェクター21が接続されている外部接続コネクターを介して、第1の部分画像P1を示す部分画像データを出力する。同様に、画像出力部54は、以下同様に、第2〜第4の部分画像P2〜P4を示す部分画像データを第2〜第4のプロジェクター22〜24へ出力する。
本実施形態の補正情報算出装置6は、プログラムを用いて上記の第2のコンピューターに所定の処理(後述する)を行わせることにより、その機能を実現する。第2のコンピューターは、画像制御装置5が実装されている第1のコンピューターと別体になっており、例えばバスケーブル等により第1のコンピューターと電気的に接続されている。補正情報算出装置6により補正情報を算出した後に、バスケーブルを介して補正情報を画像制御装置5へ出力した上で、第2のコンピューター(補正情報算出装置6)および撮影装置4を取外した状態で、複数のプロジェクター2および画像制御装置5によりコンテンツ画像Pを表示させることも可能である。また、プロジェクター2に位置ずれを生じたときに、第2のコンピューター(補正情報算出装置6)および撮影装置4を再度設置して、補正情報を再度算出し、補正情報を更新することも可能である。
補正情報算出装置6は、機能ブロックとして補正情報演算部61、対応情報決定部62、記憶部63、第1パターン検出部64、および第2パターン検出部65を有している。
記憶部63は、第2のコンピューターのハードディスクやメモリーにより構成される。本実施形態の記憶部63には、補正情報の算出に用いる測定用パターンを示す測定用画像データ(元データ)が記憶されている。測定用画像データは、第1のコンピューターの記憶部やその他の記憶部に記憶されていてもよい。
図4に示すように測定用パターンD10は、識別パターンとしての第1パターンD101、および特徴点パターンとしての第2パターンD102を含んだ画像である。本実施形態では、第1〜第4のプロジェクター21〜24のいずれに対しても同じ測定用パターンD10を示す測定用画像データが供給されるようになっている。そのため、複数のプロジェクター2により投写される識別パターンに含まれる識別図形の形状が、複数のプロジェクター2で同じである。
測定用パターンD10は、i方向およびj方向に配列された画素の配列により構成されている。測定用パターンを示す画像データ(以下、測定用画像データという)は、各プロジェクターに供給された段階で画像形成素子の画素の配列に整合した形式になっている。例えば、画像形成素子の画素の配列が1920×1080個である場合に、測定用画像データは、i方向に1920個の画素が並ぶとともにj方向に1080の画素が並ぶ画像の画像データとしてプロジェクターに供給される。
本例の第1パターンD101は、1つの矩形状の識別図形により構成されている。この識別図形が図2に示した重畳領域A5と重複しない領域に投写されるように、測定用パターンD10に占める第1パターンD101の位置が設定されている。具体的には、重畳領域A5のオーバーラップ量の設定値を加味して、測定用パターンD10に占める第1パターンD101の位置および寸法を設定されている。オーバーラップ量は、一対の投写領域を所定の方向(例えば、水平方向)に並べたときに、この所定の方向における1つの投写領域の幅と、一対の投写領域が互いに重なり合う領域の幅との比率等により表される。本例の識別図形は、測定用パターンD10の中央付近に配置されており、識別図形の内側に測定用パターンの中心点が位置するように、上記の測定用画像データが設定されている。
本例の第2パターンD102は、複数のドット形状(スポット形状)の特徴図形により構成されており、複数の特徴図形により規定される特徴点を4つ以上含んでいる。本例では、第2パターンD102を構成する複数の特徴図形が、第1パターンD101の外側に配置されている。特徴図形とは、エッジ検出処理やパターン認証処理等の画像処理技術により検出可能な形状や輝度分布の図形であり、特徴図形を検出したときに特徴図形を代表する点を特徴点として求めることが可能な図形である。
例えば、特徴図形がドット形状である場合には、上記の画像処理技術によりドット形状の輪郭または輝度分布を検出することにより、ドット形状の中心点が求まり、中心点を特徴点とすることができる。特徴図形が矩形状である場合には、その中心点をドット形状と同様に特徴点として用いることができる他に、4つの頂点をそれぞれ特徴点として用いることができる。つまり、矩形の各辺に相当する線分をハフ変換等により検出することができ、検出した線分の交点である4つの頂点を、それぞれ特徴点として求めることができる。すなわち、第1パターンD101は、4つの特徴点を含む特徴図形として用いることもできる。
第1パターンD101を構成する識別図形は、第2パターンD102を構成する特徴図形よりも上記の画像処理技術により検出しやすい図形に設定するとよい。一般に検出対象の図形は、大判になるほどすなわち測定用パターンに対する特徴図形の寸法の比率が大きくなるほど検出しやすくなる。また、検出対象の図形が、単純形状(例えば矩形や円形)であるほど、またエッジでの明るさのジャンプが顕著であるほど検出しやすくなる。本例では、識別図形が特徴図形よりも大判になっており、検出しやすい図形になっている。
第1のプロジェクター21により投写された測定用パターンD10は、第1投写領域A1に投写測定用パターンT11を表示する。投写測定用パターンT11は、第1パターンD101に相当する第1投写パターンT111、および第2パターンD102に相当する第2投写パターンT112を含んでいる。同様に、第2〜第4のプロジェクターにより投写された測定用パターンD10は、第2〜第4投写領域A2〜A4に投写測定用パターンT12〜T14を表示する。投写測定用パターンT12〜T14は、第1パターンD101に相当する第1投写パターンT121、T131、T141、および第2パターンD102に相当する第2投写パターンT122、T132、T142を含んでいる。
図3の説明に戻り補正情報演算部61、対応情報決定部62、第1パターン検出部64、および第2パターン検出部65は、第2のコンピューターのCPUおよびメモリー等により構成される。補正情報演算部61は、特徴点パターンの元データに規定された複数の特徴点の位置と、元データに基づいて投写された特徴点パターンを撮影した撮影画像の中の複数の特徴点の位置とを対応情報に基づいて対応づけて比較することにより、補正情報を算出する。補正情報演算部61は、補正情報を算出するときに、記憶部63に記憶されている測定用画像データを読出して直接的にまたは間接的に各プロジェクターへ出力する。ここでは、補正情報演算部61が、測定用画像データを画像制御装置5の画像補正部53へ出力する。測定用画像データは、画像制御装置5を介して間接的に各プロジェクターへ出力される。画像制御装置5は、必要に応じて、測定用画像データを画像形成素子の画素の配列に整合する形式に補正する。第1〜第4のプロジェクター21〜24は、供給された測定用画像データに基づいて、被投写面9に測定用パターンを投写する。
第1パターン検出部64は、被投写面9上に投写された測定パターンを撮影した撮影画像を示す撮影画像データを受け取る。第1パターン検出部64は、例えばエッジ処理やパターン認証処理等を撮影画像データに施して、撮影画像に写っている測定用パターン(以下、撮影パターンという)を検出する。第1パターン検出部64は、検出した撮影パターンを示す画像データを記憶部63に格納する。撮影パターンは、プロジェクターの数(ここでは4つ)に応じた数の識別図形を含んでいる。第1パターン検出部64は、撮影パターンに含まれている各識別図形を検出し、検出した識別図形の配列を示すデータ(以下では、「識別図形の配列情報」と称することがある)を対応情報決定部62に出力する。本実施形態の第1パターン検出部64は、ハフ変換を利用して矩形状の識別図形の4つの頂点を検出し、撮影パターンに占める4つの頂点の位置を示すデータの組を各識別図形の配列情報として出力する。このように、第1パターン検出部64は、特徴点パターンおよび識別パターンを含んだ測定用パターンを複数のプロジェクター2の各々が投写したときの被投写面9上の測定用パターンを撮影した撮影画像の中の識別パターンを検出している。
対応情報決定部62は、プロジェクターの配置情報を受け取り、第1パターン検出部64から出力された識別図形の配列情報と比較し、被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写したプロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求める。上記の配置情報は、第1〜第4投写領域A1〜A4の配列における各投写領域の相対位置と、各投写領域に投写するプロジェクターとの対応関係を示す情報である。配置情報は、各プロジェクターに関する情報として、各プロジェクターが担当する投写領域の水平方向の相対位置と垂直方向の相対位置を含んでいる。
例えば、投写領域の配列のうちで角に位置する投写領域(例えば第1投写領域A1)を基準とし、各プロジェクターが担当する投写領域の水平方向の相対位置をH、垂直方向の相対位置をVとする。各プロジェクターに関する配置情報を(H,V)で表すと、第1のプロジェクター21に関する配置情報は(1,1)、第2のプロジェクター22に関する配置情報は(2,1)、第3のプロジェクター23に関する配置情報は(1,2)、第4のプロジェクター24に関する配置情報は(2,2)となる。
配置情報は、例えば複数のプロジェクター2を設置するときに、ユーザーが第2のコンピューターの入力デバイスやモニター装置を利用して入力するようになっている。例えば、対応情報決定部62は、画像出力部54の外部接続コネクターの一覧を第2のコンピューターのモニターに表示させ、ユーザーは、各外部接続コネクターに接続されているプロジェクターに関する配置情報を入力する。対応情報決定部62は、外部接続コネクターのIDと、この外部接続コネクターに接続されているプロジェクターが担当する投写領域の複数の投写領域の配列における相対位置を示すデータを関連づけて配置情報とし、この配置情報を記憶部63等に格納する。
対応情報決定部62は、配置情報と、第1パターン検出部64から出力された識別図形の配列情報とを用いて、撮影パターン内の各識別図形と各識別図形を投写したプロジェクターとの対応関係を求める。詳しくは、対応情報決定部62は、識別図形の配列情報を参照して被投写面上の水平方向、垂直方向に相当する撮影パターン上の2方向にて、各識別図形が何番目に並んでいるかを求める。ここでは、上述した第1投写領域A1を基準とした相対位置について説明する。撮影パターン上での水平方向での各識別図形の相対位置をh、垂直方向の相対位置をvとし、これらの組を(h,v)で表す。
対応情報決定部62は、例えば(h,v)=(1,1)に配置されている識別図形が、配置情報にて(H,V)=(1,1)に配置されているプロジェクター(ここでは第1のプロジェクター21)から投写されたと判定する。同様にして、識別図形の配列における各識別図形の相対位置と、投写領域の配列における相対位置が同じである投写領域について、この投写領域を担当するプロジェクターとして配置情報により規定されているプロジェクターを検索する。対応情報決定部62は、各識別図形を対象として、対象の識別図形を投写したプロジェクターに対応する外部接続コネクターのIDと、対象の識別図形とを関連づけるデータを対応情報として求める。対応情報決定部62は、対応情報を第2パターン検出部65へ出力する。
第2パターン検出部65は、撮影画像の中の特徴点パターンに含まれる複数の特徴点を検出する。第2パターン検出部65は、第1パターン検出部64により検出された撮影パターンを示す画像データを記憶部63から読み出す。第2パターン検出部65は、第1パターン検出部64から出力された識別図形の配列情報を参照し、各識別図形が投写された投写領域の撮影パターン上での範囲を推定する。第2パターン検出部65は、推定した各投写領域の範囲の内側を探索して特徴図形を検出し、検出された各特徴図形に規定される特徴点の撮影パターン上での位置を求める。第2パターン検出部65は、求めた各特徴点の位置を対象の特徴点が属する投写領域ごとのデータとして補正情報演算部61に出力する。
なお、測定用画像データに規定されている識別図形に対する各特徴図形の相対位置を用いて、例えば第2パターン検出部65に撮影パターン上での各特徴図形の概位置を推定させてもよい。推定した概位置の周囲を解析して各特徴図形を検出させると、演算負荷を増すことなく精査させることができ、特徴図形を高精度に検出することが可能になる。また、いずれかの特徴図形について検出に失敗したときに、この特徴図形の概位置として推定した値を用いて、この特徴図形に規定される特徴点の位置を例えば第2パターン検出部65に算出させてもよい。これにより、特徴図形の検出失敗による処理の発散を回避することができる。
補正情報演算部61は、第2パターン検出部65により検出された特徴点の位置と、測定用画像データ上での特徴点の位置とを比較して、補正情報を算出する。第2パターン検出部65により検出された特徴点の位置が投写領域ごとのデータとして出力されており、各投写領域と各プロジェクターとの対応関係が既知であるので、各プロジェクター用の補正情報が得られる。補正情報演算部61は、算出した補正情報を画像制御装置5へ出力する。画像制御装置5は、補正情報算出装置6から出力された補正情報を画像補正部53の記憶部に格納し、補正情報を更新する。
図5は、コンテンツ画像Pを表示するまでの処理フローを示すフローチャートである。ここでは、画像表示システム1の設置時に補正情報を算出する例について説明する。なお、下記のステップS5〜S8の処理を行うことにより、本発明に係る画像処理方法の一態様を行うことができる。また、ステップS5〜S7の処理をコンピューターに行わせるプログラムを用いることにより、本発明に係る補正情報算出装置の機能を実現することができる。ステップS5〜S8の処理をコンピューターに行わせるプログラムを用いることにより、本発明に係る画像処理装置の機能を実現することもできる。
図5に示すように、まず、被投写面9に対して複数のプロジェクター2を配置し、必要に応じて各プロジェクターの配置を粗調整する(ステップS1)。ステップS1では、例えば、第1〜第4のプロジェクター21〜24の各々から、各プロジェクターの投写領域(以下、部分投写領域という)の輪郭を示す配置用ガイドを被投写面9に投写させる。そして、配置用ガイドを参照しつつ各プロジェクターを移動させて、全体投写領域A0に占める各投写領域の位置を粗調整する。そして、プロジェクターを配置した後に、上述したプロジェクターの配置情報を入力する。
本実施形態では、複数のプロジェクター2の配列における各プロジェクターの相対位置と、複数の投写領域の配列において各プロジェクターが担当する投写領域の相対位置とが一致するように、各プロジェクターを配置する。プロジェクターの配列を投写領域の配列と同様にすることにより、プロジェクターと投写領域との対応関係を把握しやすくなり、また投写方向の違いに起因する部分画像の歪の程度ばらつきを減らすこともできる。
なお、配置情報の入力は、ステップS6よりも前であれば、いずれのタイミングで行ってもよい。例えば、プロジェクターを設置するよりも前に配置情報を入力しておいてもよい。また、オーバーラップ量の設定値に規定される重畳領域の輪郭を示すガイドを、上記の配置用ガイドの一部として投写させてもよい。画像表示システム1の設置後、例えば画像表示システム1のメンテナンス時に補正情報を算出する場合には、上記のステップS1を省くこともできる。
次いで、補正情報算出装置6の補正情報演算部61は、各プロジェクター用の測定用パターンを示す測定用画像データを対象となるプロジェクターに供給する(ステップS2)。第1〜第4のプロジェクター21〜24の各々に、供給された測定用画像データに基づいて測定用パターンを被投写面9に投写させる(ステップS3)。ここでは、第1〜第4のプロジェクター21〜24で並行して測定用パターンを投写させる。
次いで、撮影装置4は、被投写面9上の投写測定用パターンT11〜T14を含んだ領域を撮影する(ステップS4)。
次いで、補正情報算出装置6の第1パターン検出部64は、撮影装置4により撮影された撮影画像の中の測定用パターン(撮影パターン)を検出し、また撮影パターンの中の識別図形(第1パターン)を検出する(ステップS5)。第1パターン検出部64は、検出した各識別図形の配置を示す情報を対応情報決定部62に出力する。
次いで、補正情報算出装置6の対応情報決定部62は、ユーザーが入力したプロジェクターの配置情報を受け取り、第1パターン検出部64から出力されたデータと比較して、対応情報を求める(ステップS6)。
次いで、補正情報算出装置6の第2パターン検出部65は、対応情報決定部62から出力された対応情報を用いて、撮影パターン上での各投写領域の範囲を推定する。第2パターン検出部65は、推定した各投写領域の範囲内に含まれる各特徴図形(第2パターン)を検出し、検出した各特徴図形に規定される特徴点の位置を、投写領域ごとのデータとして出力する(ステップS7)。
次いで、補正情報算出装置6の補正情報演算部61は、第2パターン検出部65から出力された撮影パターン上での特徴点の位置と、測定用画像データに規定された特徴点の位置とを比較して、補正情報を算出する(ステップS8)。補正情報の算出方法としては、各プロジェクターの画像形成素子での画素の位置と、被投写面9上での画素の位置との対応関係を示す情報が得られる方法であれば、特に限定されない。例えば、補正情報の算出方法として下記の2つの方法が挙げられる。
第1の方法では、補正情報演算部61が、測定用画像データに規定された測定用パターンを撮影パターンに変換する射影変換を求める。この射影変換により画像データ上の各画素の座標(i,j)を変換して、画素ごとのデータのテーブルとして補正情報を算出する。なお、撮影パターンを測定用画像データに規定された測定用パターンに変換する射影変換を求める場合でも、画像形成素子上での画素の座標と、被投写面での画素の位置との対応関係を示す補正情報が得られる。
図6は、補正情報の算出方法の一例を示す説明図である。図6には、測定画像用データに規定された測定用パターンDの一部と、画像データ上での撮影パターンTとを概念的に図示している。図6において、符号D1〜D4は、測定用パターンDに含まれる特徴点を示す。特徴点D1〜D4は、各特徴点を順に結んだ線が領域D5の輪郭をなすように選択される。図6において、符号T1〜T4は、撮影パターンTに含まれる特徴点を示す。特徴点T1〜T4は、投写された測定用パターンDにおける特徴点D1〜D4に相当する特徴点である。特徴点T1〜T4を順に結んだ線は領域T5の輪郭をなしている。
射影変換の変換式は、下記の式(1)、式(2)で表すことができる。式(1)、式(2)において、(x,y)は変換前の任意の点のij座標(i,j)を示し、(X,Y)はこの点の変換先のij座標(i,j)を示す。a〜hは変換係数を示し、a〜hを求めることにより、1つの射影変換が求まる。
X=(ax+by+c)/(gx+hy+1)・・・(1)
Y=(dx+ey+f)/(gx+hy+1)・・・(2)
特徴点D1〜D4の各々の座標は、測定用画像データに規定されるので既知である。特徴点T1〜T4の各々の座標は、撮影パターンTから特徴点を検出することにより、既知になっている。式(1)、式(2)の(x,y)に特徴点D1の座標を代入し、(X,Y)に特徴点T1の座標を代入すると、a〜hの関係式が2つ得られる。同様に特徴点D2、T2の組、特徴点D3、T3の組、特徴点D4、T4の組のそれぞれの座標を代入することにより、a〜hの8つの未知数に対して8つの関係式が得られる。この8元1次方程式を解くことにより、領域D5を領域T5に変換する射影変換のa〜hが得られる。得られた射影変換に対して、領域D5の周上および内側に含まれる各画素の座標を(x,y)に代入することにより、領域D5の各画素と1対1で対応する領域T5での各画素の座標が求まる。
ここでは、測定用パターンに含まれる特徴点から特徴点D1〜D4を選択して、測定用パターンDの一部をなす領域D5に対する射影変換を求める。そして、異なる特徴点を特徴点D1〜D4として選択することにより、領域D5を異ならせて射影変換を求める。得られた射影変換を用いて、上述のようにして領域D5の各画素と1対1で対応する領域T5での各画素の座標を求める。以下同様にして測定用パターンの部分ごとの射影変換を求め、測定用パターンの各画素の座標と、画素ごとに対応する撮影パターンの画素の座標を求める。測定用パターンの各画素の座標は、プロジェクターの画像形成素子における画素の位置と対応関係がある。また、撮影パターンの画素の座標は、被投写面での画素の位置と対応関係がある。したがって、結果的に画像形成素子上での画素の座標と、被投写面での画素の位置との対応関係を示す補正情報が得られる。
例えば、画像形成素子の各画素の座標に対して上記の射影変換を行うことにより、被投写面9上での画素(以下、変換画素という)の座標が求まる。変換画素の座標の最大値や最小値を参照することにより、有効投写領域Aの範囲が自動または手動で設定される。そして、有効投写領域Aの中に、コンテンツ画像の形式や画素数に応じた画素(表示画素)の配列を配置するものとして、被投写面9上での各表示画素の座標を上記の有効投写領域Aの範囲の設定値から求める。表示画素の座標が変換画素の座標からずれる場合には、表示画素の周囲に位置する変換画素に供給される画素データを用いて表示画素の画素データを補間により求めるべく、周囲の変換画素と表示画素との距離に応じた補間の重み付けを示す補間係数を求めておいてもよい。この補間係数は表示画素ごとの固定値になるので、補正情報の一部として保存しておくとよい。
第2の方法では、撮影パターンを測定用画像データに規定された測定用パターンに変換する射影変換(第1の方法での射影変換の逆変換)を求める。また、例えば撮影パターンに含まれる特徴点の位置を用いて全体投写領域A0の範囲を推定し、有効投写領域Aの範囲を自動または手動で設定する。そして、有効投写領域Aの中に、コンテンツ画像の形式や画素数に応じた表示画素の配列を配置するものとして、被投写面9上での各表示画素の座標を上記の有効投写領域Aの範囲の設定値から求める。得られた各表示画素の座標を射影変換により変換することにより、被投写面S上での各表示画素に対応する画像形成素子上の画素(以下、変調単位という)の位置が求まる。得られた変調単位の位置が、実際の変調単位の位置と整合しない場合、すなわち変調単位に2以上の表示画素が対応する場合には、必要に応じて各変調単位に入力される画素データを補間により求めるべく、補間係数を求めておいてもよい。上述のように、求めた補間係数は補正情報の一部として保存しておくとよい。
図5の説明に戻り、コンテンツ画像Pを表示するときに画像制御装置5は、コンテンツ画像Pを示す画像データに基づいて各プロジェクター用の部分画像データを作成するとともに、画像データに対して補正情報を用いて位置補正処理を施す(ステップS9)。
次いで、画像処理装置3は、位置補正処理の補正後の部分画像データを、対象となるプロジェクターに供給する。第1〜第4のプロジェクター21〜24の各々は、供給された部分画像データに基づいて部分画像を投写する(ステップS10)。このようにして、第1〜第4の部分画像P1〜P4からなるコンテンツ画像Pが表示される。
本実施形態の補正情報算出装置6にあっては、ユーザーの入力による配置情報を対応情報決定部62が参照して、各識別図形と識別図形を投写したプロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求めるので、対応情報を簡便に取得することができる。すなわち、識別図形の配列を検出できれば対応情報が得られるので、識別図形を投写したプロジェクターを識別する情報を識別図形に持たせる必要性が低くなり、単純形状の識別図形を採用可能になる。また、複数の投写領域ごとに識別図形の形状を異ならせる必要性が低くなる。したがって、識別図形の検出する上で複雑な処理を行う必要性が低くなり、対応情報を効率よく取得可能になる。補正情報演算部が、対応情報に基づいて補正情報を算出するので、結果として、補正情報を効率よく算出可能な補正情報算出装置6になる。
本実施形態では、第1パターン検出部64により検出された識別図形の位置に基づいて、この識別図形が投写されている投写領域の撮影パターン上での範囲を推定し、推定された範囲内で投写領域ごとに特徴点の位置を求めている。したがって、複数の投写領域に対して同一形状の特徴図形を投写した場合でも特徴図形がいずれの投写領域に属するかを判別しやすくなり、例えば他の投写領域に属する特徴図形を検出してしまうことによる処理の発散を回避することができる。
本実施形態の画像処理装置3は、補正情報算出装置6により補正情報を効率よく取得可能であるので、補正情報を取得する上での手間を省きつつ、部分画像の歪や相対位置のずれを補正可能になっている。
本実施形態の画像表示システム1は、補正情報を効率よく算出可能であるとともに補正情報により部分画像の歪や相対位置のずれを高精度に補正可能であるので、利便性が高く、しかも高品質な画像を表示可能なものになっている。
本実施形態の画像処理方法よれば、対応情報を簡便に取得することができ、補正情報を効率よく算出可能になる。したがって、補正情報を取得する上での手間を省きつつ、部分画像の歪や相対位置のずれを補正可能になる。
なお、本発明の技術範囲は下記の実施形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で多様な変形が可能である。例えば、上記の実施形態では識別パターンと特徴点パターンとを含んだ測定用パターンを用いているが、識別パターンに含まれる特徴点を補正情報の算出に用いて特徴点パターンを省くこともできる。このようにすれば、簡便な処理により、少なくとも複数の部分画像での相対位置のずれを補正することができる。この手法は、例えば被投写面のたるみ等による局所的な歪が小さい場合等の、部分画像の局所的な歪が小さい場合に特に有効である。また、特徴点パターンを、識別パターンとは別に投写してもよい。
1・・・画像表示システム、2・・・プロジェクター、3・・・画像処理装置、
4・・・撮影装置、5・・・画像制御装置、6・・・補正情報算出装置、
8・・・信号源、9・・・被投写面、21・・・第1のプロジェクター、
22・・・第2のプロジェクター、23・・・第3のプロジェクター、
24・・・第4のプロジェクター、51・・・画像入力部、52・・・画像保存部、
53・・・画像補正部、54・・・画像出力部、61・・・補正情報演算部、
62・・・対応情報決定部、63・・・記憶部、64・・・第1パターン検出部、
65・・・第2パターン検出部、A・・・有効投写領域、A0・・・全体投写領域、
A1・・・第1投写領域、A2・・・第2投写領域、A3・・・第3投写領域、
A4・・・第4投写領域、D・・・測定用パターン、D1〜D4・・・特徴点、
D5・・・領域、D101・・・第1パターン(識別パターン)、
D102・・・第2パターン(特徴点パターン)、P・・・コンテンツ画像、
P1・・・第1の部分画像、P2・・・第4の部分画像、P3・・・第3の部分画像、
P4・・・第4の部分画像、P5・・・重畳領域、S1〜S10・・・ステップ、
T・・・撮影パターン、T1〜T5・・・特徴点、D10・・・測定用パターン、
T11〜T14・・・投写測定用パターン、
T111、T121、T131、T141・・・第1投写パターン、
T112、T122、T132、T142・・・第2投写パターン

Claims (8)

  1. 画像形成素子を有するプロジェクターから被投写面上の投写領域に投写される画像における画素の位置と、前記画像形成素子における画素の位置との対応関係を示す補正情報を算出する補正情報算出装置であって、
    識別図形を含んだ識別パターンを複数のプロジェクターの各々から投写したときに前記被投写面上に配列される複数の前記識別図形を撮影した撮影画像の中の前記複数の識別パターンの配列における各識別図形の相対位置と、前記複数のプロジェクターによる複数の前記投写領域の配列における各投写領域の相対位置と各投写領域に投写する前記プロジェクターとの対応関係を示す配置情報と、を比較して、前記被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写した前記プロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求める対応情報決定部と、
    複数の特徴点を含み、各プロジェクターに供給される特徴点パターンの元データに規定された前記複数の特徴点の位置と、該元データに基づいて投写された特徴点パターンを撮影した撮影画像の中の前記複数の特徴点の位置とを前記対応情報に基づいて対応づけて比較することにより、前記補正情報を算出する補正情報演算部と、
    を備えていることを特徴とする補正情報算出装置。
  2. 前記特徴点パターンおよび前記識別パターンを含んだ測定用パターンを前記複数のプロジェクターの各々が投写したときの前記被投写面上の前記測定用パターンを撮影した撮影画像の中の前記識別パターンを検出する第1パターン検出部と、
    該撮影画像の中の前記特徴点パターンに含まれる前記複数の特徴点を検出する第2パターン検出部と、
    を備え、
    前記対応情報決定部は、前記第1パターン検出部の検出結果に基づいて前記対応情報を求め、前記第2パターン検出部は、該対応情報を用いて前記測定用パターンの元データに規定された前記識別パターンに対する前記特徴点パターンの相対位置を参照して前記特徴点パターンを検出し、前記補正情報演算部は、前記第2パターン検出部の検出結果に基づいて前記補正情報を求めることを特徴とする請求項1に記載の補正情報算出装置。
  3. 前記配置情報は、前記複数のプロジェクターの配列における各プロジェクターの相対位置と、前記複数の投写領域の配列における該プロジェクターの前記投写領域の相対位置とが一致しているときの、前記複数のプロジェクターの配列における各プロジェクターの相対位置を示す情報であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の補正情報算出装置。
  4. 前記複数のプロジェクターにより投写される前記識別パターンに含まれる前記識別図形の形状が、前記複数のプロジェクターで同じであることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の補正情報算出装置。
  5. 前記識別図形が前記複数の特徴点を含み、
    前記補正情報演算部は、各プロジェクターにより投写された前記識別パターンを撮影した撮影画像の中の該識別パターンを用いて前記補正情報を算出することを特徴とする請求項1、請求項3、請求項4のいずれか一項に記載の補正情報算出装置。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の補正情報算出装置と、
    前記補正情報算出装置により算出された前記補正情報を参照して、補正後の画像データに基づいて前記プロジェクターにより前記被投写面上に投写される画像が補正前の前記画像データが示す画像と略一致するように前記画像データを補正する画像補正部と、
    を備えていることを特徴とする画像処理装置。
  7. 請求項6に記載の画像処理装置と、
    前記画像処理装置により補正された前記補正後の画像データに基づいて画像を投写する複数のプロジェクターと、
    を備えていることを特徴とする画像表示システム。
  8. 画像形成素子を有するプロジェクターから被投写面上の投写領域に投写される画像における画素の位置と、前記画像形成素子における画素の位置との対応関係を示す補正情報を算出する補正情報算出ステップと、
    前記補正情報を参照して、補正後の画像データに基づいて前記プロジェクターにより前記被投写面上に投写される画像が補正前の前記画像データが示す画像と略一致するように前記画像データを補正するステップと、
    を有し、
    前記補正情報算出ステップは、識別図形を含んだ識別パターンを複数のプロジェクターの各々から投写したときに前記被投写面上に配列される複数の前記識別図形を撮影した撮影画像の中の前記複数の識別パターンの配列における各識別図形の相対位置、および前記複数のプロジェクターによる複数の前記投写領域の配列における各投写領域の相対位置と各投写領域に投写する前記プロジェクターとの対応関係を示す配置情報を比較して、前記被投写面上の各識別パターンと各識別パターンを投写した前記プロジェクターとの対応関係を示す対応情報を求める処理と、
    複数の特徴点を含み、各プロジェクターに供給される特徴点パターンの元データに規定された前記複数の特徴点の位置と、該元データに基づいて投写された特徴点パターンを撮影した撮影画像の中の前記複数の特徴点の位置とを前記対応情報に基づいて対応づけて比較することにより、前記補正情報を算出する処理と、
    を含んでいることを特徴とする画像処理方法。
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