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JP2011028942A - 燃料電池スタック、および、セパレータ - Google Patents

燃料電池スタック、および、セパレータ Download PDF

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隆士 山本
Toshiya Habu
敏也 土生
Shun Inagaki
俊 稲垣
Masaru Kadokawa
優 角川
Hiromichi Sato
博道 佐藤
Koichiro Ikeda
晃一郎 池田
Shigeki Hasegawa
茂樹 長谷川
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Abstract

【課題】固体高分子型の燃料電池スタックにおいて、ドライアップを抑制する。
【解決手段】固体高分子型の燃料電池スタックを構成するカソード側セパレータ42は、膜電極接合体の一方の表面に沿って、第1の方向にカソードガスを流すための第1のガス流路(第1の溝部422cd1)と、膜電極接合体の一方の表面に沿って、第1の方向と逆方向である第2の方向にカソードガスを流すための第2のガス流路(第2の溝部422cd2)と、を備え、第1のガス流路(第1の溝部422cd1)と、第2のガス流路(第2の溝部422cd2)とは、第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている。
【選択図】図6

Description

本発明は、固体高分子型の燃料電池スタック、および、この燃料電池スタックに用いられるセパレータに関するものである。
燃料ガスと酸化剤ガスとの電気化学反応によって発電する燃料電池がエネルギ源として注目されている。そして、この燃料電池は、一般に、電解質膜の両面に、それぞれ、ガス拡散電極(アノード、および、カソード)を接合してなる膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層させた燃料電池スタックの形態で利用される。
燃料電池スタックでは、膜電極接合体の表面における燃料ガスおよび酸化剤ガスの流れ方向によって、膜電極接合体における発電分布が変化する。そして、膜電極接合体における発電分布が不均一な場合には、発電分布が均一な場合よりも発電性能が低くなる。そこで、従来、燃料電池スタックについて、膜電極接合体における発電分布を均一化し、発電性能を向上させるための種々の技術が提案されている。例えば、下記特許文献1には、発電領域(膜電極接合体)の表面において、燃料ガスと酸化剤ガスとを平行かつ互いに対向する方向に流動させることによって、発電領域における発電分布を均一化し、燃料電池の発電性能を向上させる技術が記載されている。
特開2008−186671号公報 特開2004−241230号公報
ところで、燃料電池には、電解質膜として固体高分子膜(固体高分子電解質膜)を用いた固体高分子型燃料電池がある。この固体高分子型燃料電池では、固体高分子電解質膜(以下、単に電解質膜とも言う)のプロトン伝導性を維持するために、電解質膜に含まれる水分量を適正に維持する必要がある。
一方、膜電極接合体では、発電時に、燃料ガス(水素)と酸化剤ガス(酸素)との電気化学反応によって、水(生成水)が生成される。そして、この生成水は、電解質膜の自己加湿に用いられる。この場合、生成水は、気体状態または液体状態で、ガスの流れによって、ガス流路内を、ガスの流れ方向の上流部から下流部に移動する。このため、ガス流路内では、ガスの流れ方向の上流部から下流部に向かうにつれて、水蒸気量が多くなる。換言すれば、ガス流路内では、ガスの流れ方向の下流部から上流部に向かうにつれて、水蒸気量が少なくなる。したがって、ガスの流れ方向の上流部では、電解質膜に含まれる水分量が、ガスの流れ方向の下流部よりも少なくなる傾向にある。
そして、上記特許文献1に記載された技術では、比較的高い出力が要求される高負荷運転時に、電解質膜の温度上昇により、特に、電解質膜における酸化剤ガスの入口近傍の領域、すなわち、酸化剤ガスの流れ方向の上流部において、いわゆるドライアップ(電解質膜の乾燥による発電性能の低下)が発生する場合があった。そして、このドライアップは、燃料電池スタックに燃料ガスおよび酸化剤ガスを無加湿で供給する場合に、顕著だった。なお、燃料電池スタックに燃料ガスおよび酸化剤ガスを無加湿で供給する燃料電池システムでは、ガスを加湿するための加湿器を備える必要がないため、燃料電池システムの小型化を図ることができる。また、上記燃料電池システムでは、燃料電池スタックにおけるフラッディングを抑制することも可能である。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであり、固体高分子型の燃料電池スタックにおいて、ドライアップを抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。
[適用例1]固体高分子電解質膜の両面に、それぞれ、ガス拡散電極を接合してなる膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層することによって構成された燃料電池スタックであって、前記セパレータは、前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、第1の方向にガスを流すための第1のガス流路と、前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、前記第1の方向と逆方向である第2の方向に前記ガスを流すための第2のガス流路と、を備え、前記第1のガス流路と、前記第2のガス流路とは、前記第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている、燃料電池スタック。
適用例1の燃料電池スタックでは、第1のガス流路において水蒸気量が比較的多くなるガスの流れ方向の下流部と、第2のガス流路において水蒸気量が比較的少なくなるガスの流れ方向の上流部とが隣り合う。また、第2のガス流路において水蒸気量が比較的多くなるガスの流れ方向の下流部と、第1のガス流路において水蒸気量が比較的少なくなるガスの流れ方向の上流部とが隣り合う。このため、第1のガス流路における水蒸気量と、第2のガス流路における水蒸気量との差により、水蒸気は、第1のガス流路内において水蒸気量が比較的多い部位から第2のガス流路内において水蒸気量が比較的少ない部位に、ガス拡散電極を介して移動(拡散)する。また、水蒸気は、第2のガス流路内において水蒸気量が比較的多い部位から第1のガス流路内において水蒸気量が比較的少ない部位に、ガス拡散電極を介して移動(拡散)する。したがって、第1および第2のガス流路におけるガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布をそれぞれ均一化し、固体高分子電解質膜に含まれる水分量の面内分布を均一化することができる。この結果、ドライアップを抑制することができる。
[適用例2]適用例1記載の燃料電池スタックであって、前記セパレータは、さらに、前記第1のガス流路の一方の端部に連通し、前記第1のガス流路に前記ガスを供給するための第1のガス供給口と、前記第1のガス流路の他方の端部に連通し、前記第1のガス流路から前記ガスを排出するための第1のガス排出口と、前記第2のガス流路の一方の端部に連通し、前記第2のガス流路に前記ガスを供給するための、前記第1のガス供給口とは異なる第2のガス供給口と、前記第2のガス流路の他方の端部に連通し、前記第2のガス流路から前記ガスを排出するための、前記第1のガス排出口とは異なる第2のガス排出口と、を備える、燃料電池スタック。
適用例2の燃料電池スタックによって、第1および第2のガス流路の長さを比較的短くすることができるので、第1および第2のガス流路におけるガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布をそれぞれ小さくすることができる。また、各ガス流路におけるガスの流れ方向の上流から下流において、隣り合うガス流路との水蒸気量の和が等しくなるため、各ガス流路におけるガスの流れ方向の上流から下流での水分量をより均一化できる。
[適用例3]適用例1記載の燃料電池スタックであって、前記セパレータは、前記第1および第2の方向に沿って分割された複数の領域を有しており、前記複数の領域のそれぞれにおいて、前記第1のガス流路の数はn(nは自然数)であり、前記第2のガス流路の数は(n+1)であり、前記セパレータは、さらに、n番目の前記第2のガス流路における前記ガスの流れ方向の下流部と、n番目の前記第1のガス流路における前記ガスの流れ方向の上流部とを連通する連通流路と、前記n番目の前記第1のガス流路における前記ガスの流れ方向の下流部と、(n+1)番目の前記第2のガス流路における前記ガスの流れ方向の上流部とを連通する連通流路と、を備える、燃料電池スタック。
適用例2の燃料電池スタックでは、第1のガス供給口と第2のガス排出口、および、第2のガス供給口と第1のガス排出口の位置的な干渉を回避するために、セパレータの構造が比較的複雑になる。これに対し、適用例3の燃料電池スタックでは、適用例2の燃料電池スタックよりも、セパレータの構造を簡略化することができる。なお、本適用例において、「ガスの流れ方向の下流部」とは、ガスの流れ方向の最下流部から最上流部に向かって、例えば、1/3の範囲の部位を意味している。また、「ガスの流れ方向の上流部」とは、ガスの流れ方向の最上流部から最下流部に向かって、例えば、1/3の範囲の部位を意味している。
[適用例4]適用例1ないし3のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、前記ガス拡散電極は、前記固体高分子電解質膜の一方の面に接合されたアノードと、前記固体高分子電解質膜の他方の面に接合されたカソードと、を含み、前記セパレータにおいて、前記第1および第2のガス流路は、前記カソードに対向する面に形成されており、前記ガスは、酸化剤ガスである、燃料電池スタック。
上記生成水は、膜電極接合体のカソードで生成される。適用例4の燃料電池スタックでは、膜電極接合体のカソードで生成された生成水を用いて、効果的にドライアップを抑制することができる。
[適用例5]適用例1ないし4のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、前記第1のガス流路と前記第2のガス流路との間隔は、少なくとも、前記ガス拡散電極における水蒸気の拡散係数に基づいて定められた所定値以下である、燃料電池スタック。
第1のガス流路と第2のガス流路との間隔が広いほど、第1および第2のガス流路間における水蒸気の移動距離が長くなるので、第1および第2のガス流路間において、水蒸気が移動しにくくなる。適用例5の燃料電池スタックでは、第1のガス流路と第2のガス流路との間隔が、少なくとも、ガス拡散電極における水蒸気の拡散係数に基づいて定められた所定値以下であるので、第1および第2のガス流路間における水蒸気の移動距離を比較的短くし、水蒸気の移動を容易にすることができる。
[適用例6]適用例1ないし5のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、前記セパレータと前記膜電極接合体との間には、導電性およびガス拡散性を有する第1の多孔体が挟持されている、燃料電池スタック。
適用例6の燃料電池スタックでは、上記第1の多孔体によって、第1および第2のガス流路間の水蒸気の拡散抵抗が減少するので、第1および第2のガス流路間における水蒸気の移動を容易にすることができる。また、第1の多孔体は、導電性を有しているので、ガス拡散電極とセパレータとの導通を確保することができる。
なお、上記第1の多孔体は、ガス拡散電極のガス拡散性よりも高いガス拡散性を有することが好ましい。こうすることによって、第1および第2のガス流路間の水蒸気の拡散抵抗がさらに減少するので、第1および第2のガス流路間における水蒸気の移動をさらに容易にすることができる。
[適用例7]適用例1ないし6のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、前記第1および第2のガス流路の少なくとも一部には、導電性およびガス拡散性を有する第2の多孔体が、前記セパレータの表面が略平面となるように埋め込まれている、燃料電池スタック。
適用例7の燃料電池スタックでは、第1および第2のガス流路に埋め込まれた上記第2の多孔体が、ガス拡散電極または第1の多孔体と接触するので、第1および第2のガス流路に上記第2の多孔体が埋め込まれていない場合よりも、セパレータとガス拡散電極または上記第1の多孔体との接触抵抗を低下させることができる。また、上記第2の多孔体によって、第1および第2のガス流路におけるガスの流路抵抗が増大するので、第1および第2のガス流路内を流れるガスが未消費のまま排出されることを抑制することができる。なお、上記第1の多孔体と上記第2の多孔体とは、同一の部材からなるものとしてもよいし、互いに異なる部材からなるものとしてもよい。
[適用例8]固体高分子電解質膜の両面に、それぞれ、アノード、および、カソードを接合してなる膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層することによって構成される燃料電池スタックに用いられる前記セパレータであって、前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、第1の方向にガスを流すための第1のガス流路と、前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、前記第1の方向と逆方向である第2の方向に前記ガスを流すための第2のガス流路と、を備え、前記第1のガス流路と、前記第2のガス流路とは、前記第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている、セパレータ。
適用例8のセパレータを用いることによって、先に説明した適用例の燃料電池スタックを構成することができる。なお、適用例8に記載のセパレータにおいても、先に示した種々の付加的要素を適用することが可能である。
本発明の第1実施例としての燃料電池スタック100の概略構成を示す斜視図である。 シールガスケット一体型MEA41の概略構造を示す説明図である。 シールガスケット一体型MEA41のカソード側の面と当接する第1のプレート42cの平面図である。 第2のプレート42mの平面図である。 第3のプレート42bの平面図である。 カソード側セパレータ42の平面図である。 単セル40の断面構造およびカソードガスの流れを示す説明図である。 カソード側セパレータ42の第1の溝部422cd1内、および、第2の溝部422cd2内におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布を示す説明図である。 燃料電池スタック100による効果を示す説明図である。 第2実施例の燃料電池スタックにおけるカソード側セパレータ42Aの平面図である。 カソード側セパレータ42Aの要部を示す説明図である。 変形例としての単セルの断面構造およびカソードガスの流れを示す説明図である。 カソード側セパレータ42Aの変形例としてのカソード側セパレータ42Cの平面図である。 カソード側セパレータ42Cの要部を示す説明図である。
以下、本発明の実施の形態について、実施例に基づき説明する。
A.第1実施例:
A1.燃料電池スタックの構成:
図1は、本発明の第1実施例としての燃料電池スタック100の概略構成を示す斜視図である。この燃料電池スタック100は、概ね、プロトン伝導性を有する電解質膜の両面に、それぞれ、ガス拡散電極(アノード、および、カソード)を接合した膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層させたスタック構造を有している。本実施例では、電解質膜として、固体高分子電解質膜を用いるものとした。
燃料電池スタック100は、図示するように、一端から、エンドプレート10a、絶縁板20a、集電板30a、複数の単セル40、集電板30b、絶縁板20b、エンドプレート10bの順に、これらを積層することによって構成されている。本実施例では、これらは、それぞれ略矩形形状を有している。そして、燃料電池スタック100内部には、燃料ガスとしての水素や、酸化剤ガスとしての空気(酸素)や、冷却媒体としての冷却水を、それぞれ各単セル40の膜電極接合体に分配して供給するための供給マニホールド(水素供給マニホールド、空気供給マニホールド、冷却水供給マニホールド)や、各膜電極接合体のアノードおよびカソードからそれぞれ排出されるアノードオフガスおよびカソードオフガスや、冷却水を集合させて燃料電池スタック100の外部に排出するための排出マニホールド(アノードオフガス排出マニホールド、カソードオフガス排出マニホールド、冷却水排出マニホールド)が形成されている。なお、燃料電池スタック100における膜電極接合体の積層数は、燃料電池スタック100に要求される出力に応じて任意に設定可能である。
図示するように、エンドプレート10aの下側長辺の内側には、下側長辺に沿って、第1の空気供給マニホールドを構成する3つの第1の空気供給口12i1が形成されている。第1の空気供給口12i1の数は、任意に設定可能である。また、エンドプレート10aの上側長辺の内側には、上側長辺に沿って、第2の空気供給マニホールドを構成する3つの第2の空気供給口12i2が形成されている。第2の空気供給口12i2の数は、任意に設定可能である。また、エンドプレート10aの左側短辺の内側には、左側短辺に沿って、上から順に、第1のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第1のカソードオフガス排出口12o1と、水素供給マニホールドを構成する水素供給口14iと、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給口16iとが形成されている。また、エンドプレート10aの右側短辺には、右側短辺に沿って、上から順に、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出口16oと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出口14oと、第2のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第2のカソードオフガス排出口12o2とが形成されている。
第1の空気供給口12i1には、図示しないエアコンプレッサによって圧縮された酸化剤ガスとしての酸素を含む空気が供給され、燃料電池スタック100の各カソードから排出されるカソードオフガスは、第1のカソードオフガス排出口12o1から排出される。また、第2の空気供給口12i2にも、図示しないエアコンプレッサによって圧縮された酸化剤ガスとしての酸素を含む空気が供給され、燃料電池スタック100の各カソードから排出されるカソードオフガスは、第2のカソードオフガス排出口12o2から排出される。これらのガスの流れについては、後から詳述する。
また、水素供給口14iには、図示しない水素タンクから、燃料ガスとしての水素が供給され、燃料電池スタック100の各アノードから排出されるアノードオフガスは、アノードオフガス排出口14oから排出される。また、冷却水供給口16iには、図示しないラジエータによって冷却され、ポンプによって加圧された冷却水が供給され、この冷却水は、燃料電池スタック100の内部を流れて、冷却水排出口16oから排出されて循環する。
単セル40は、膜電極接合体の周囲にシールガスケットを一体的に備えるユニットと、セパレータ(カソード側セパレータ、および、アノード側セパレータ)とによって構成されている。この単セル40については、後述する。
エンドプレート10a,10bは、剛性を確保するために、鋼等の金属によって形成されている。また、絶縁板20a,20bは、ゴムや、樹脂等の絶縁性部材によって形成されている。また、集電板30a,30bは、緻密質カーボンや、銅板などのガス不透過な導電性部材によって形成されている。集電板30a,30bには、それぞれ出力端子32a,32bが設けられており、燃料電池スタック100で発電した電力を出力可能となっている。
A2.単セルの構成:
燃料電池スタック100を構成する各単セル40は、膜電極接合体(MEA:Membrane Electrode Assembly)の周囲にシールガスケットを配置したユニット(以下、シールガスケット一体型MEAと呼ぶ)の両面に、それぞれ、金属多孔体を積層させ、これらを、後述するカソード側セパレータとアノード側セパレータによって挟持することによって構成されている。膜電極接合体は、電解質膜の一方の面に、カソードとして、触媒層とガス拡散層とがこの順に接合され、他方の面にアノードとして、触媒層とガス拡散層とがこの順に接合されたものである。ガス拡散層としては、例えば、カーボンクロスや、カーボンペーパ等を適用可能である。膜電極接合体のアノード、および、カソードにおいて、ガス拡散層を省略するようにしてもよい。以下、シールガスケット一体型MEA41、カソード側セパレータ42、および、単セル40の断面構造について説明する。
A2.1.シールガスケット一体型MEA:
図2は、シールガスケット一体型MEA41の概略構造を示す説明図である。図2(a)に、シールガスケット一体型MEA41のアノード側から見た平面図を示した。また、図2(b)には、図2(a)におけるA−A断面図を示した。
図2(a)に示したように、シールガスケット一体型MEA41は、矩形形状を有しており、矩形形状を有するMEA411の周囲に、例えばシリコーンゴムからなるシールガスケット410を一体形成したものである。MEA411は、図2(b)に示したように、固体高分子電解質膜411mの両面に、それぞれ、カソード411c(カソード側触媒層411cc、カソード側ガス拡散層411cd)、および、アノード411a(アノード側触媒層411ac、アノード側ガス拡散層411ad)を接合したものである。
そして、シールガスケット410の下側長辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の下側長辺に沿って、第1の空気供給マニホールドを構成する3つの第1の空気供給用貫通孔412i1が形成されている。シールガスケット410における各第1の空気供給用貫通孔412i1の形成位置は、エンドプレート10aに形成された各第1の空気供給口12i1の形成位置とそれぞれ対応している。
また、シールガスケット410の上側長辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の上側長辺に沿って、第2の空気供給マニホールドを構成する3つの第2の空気供給用貫通孔412i2が形成されている。シールガスケット410における各第2の空気供給用貫通孔412i2の形成位置は、エンドプレート10aに形成された各第2の空気供給口12i2の形成位置とそれぞれ対応している。
また、シールガスケット410の左側短辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の左側短辺に沿って、上から順に、第1のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第1のカソードオフガス排出用貫通孔412o1と、水素供給マニホールドを構成する水素供給用貫通孔414iと、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔416iとが形成されている。シールガスケット410における第1のカソードオフガス排出用貫通孔412o1、水素供給用貫通孔414i、冷却水供給用貫通孔416iの形成位置は、エンドプレート10aに形成された第1のカソードオフガス排出口12o1、水素供給口14i、冷却水供給口16iの形成位置とそれぞれ対応している。
また、シールガスケット410の右側短辺部のMEA411の近傍領域には、シールガスケット410の右側短辺に沿って、上から順に、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔416oと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔414oと、第2のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第2のカソードオフガス排出用貫通孔412o2とが形成されている。シールガスケット410における冷却水排出用貫通孔416o、アノードオフガス排出用貫通孔414o、第2のカソードオフガス排出用貫通孔412o2の形成位置は、エンドプレート10aに形成された冷却水排出口16o、アノードオフガス排出口14o、第2のカソードオフガス排出口12o2の形成位置とそれぞれ対応している。
また、図2(a),(b)に示したように、シールガスケット410における、上述した各貫通孔、および、MEA411の周囲には、シールガスケット410の両面にライン状の突起部を形成することによって、シールラインSLがそれぞれ形成されている。このシールラインSLによって、シールガスケット一体型MEA41と後述するカソード側セパレータ、および、アノード側セパレータとを積層したときに、上述した各貫通孔内を流れる水素や、空気や、冷却水、および、MEA411の表面を流れる水素や、空気等の外部へ漏洩を抑制することができる。
A2.2.セパレータ:
本実施例の燃料電池スタック100において、単セル40は、先に説明したように、アノード側セパレータとカソード側セパレータとを備えている。ここでは、特徴的な構造を有するカソード側セパレータ42について説明し、アノード側セパレータについての詳細な説明は省略する。なお、アノード側セパレータの構造としては、周知の種々の構造を適用することができる。
図3,4,5は、カソード側セパレータ42の構成部品の平面図である。カソード側セパレータ42は、それぞれ複数の貫通孔が設けられた3枚の金属製の平板、すなわち、第1のプレート42cと、第2のプレート42mと、第3のプレート42bとから構成されている。そして、カソード側セパレータ42は、第2のプレート42mを、第1のプレート42cと、第3のプレート42bとによって挟み、これらをホットプレス接合することによって作製されている。本実施例では、第1のプレート42cと、第2のプレート42mと、第3のプレート42bとして、シールガスケット一体型MEA41と同一の矩形形状を有するステンレス鋼製の平板を用いるものとした。第1のプレート42cと、第2のプレート42mと、第3のプレート42bとして、ステンレス鋼の代わりに、チタンやアルミニウム等、他の金属からなる平板を用いるものとしてもよい。
図3は、シールガスケット一体型MEA41のカソード側の面と当接する第1のプレート42cの平面図である。図中の破線で囲った矩形の領域は、先に説明したシールガスケット一体型MEA41におけるMEA411に対応する領域を表している。
図示するように、第1のプレート42cには、シールガスケット一体型MEA41に形成された各貫通孔と対応する位置に、第1の空気供給マニホールドを構成する3つの第1の空気供給用貫通孔422ci1と、第2の空気供給用マニホールドを構成する3つの第2の空気供給用貫通孔422ci2と、第1のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第1のカソードオフガス排出用貫通孔422co1と、水素供給用マニホールドを構成する水素供給用貫通孔424ciと、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔426ciと、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔426coと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔424coと、第2のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第2のカソードオフガス排出用貫通孔422co2とが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA41において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、第1のプレート42cの表面には、図示するように、各第1の空気供給用貫通孔422ci1から櫛歯状に複数の第1の溝部422cd1が形成されている。そして、各第1の溝部422cd1の第1の空気供給用貫通孔422ci1と反対側の端部には、貫通孔422ch1がそれぞれ形成されている。各第1の溝部422cd1は、各第1の空気供給用貫通孔422ci1からMEA411の表面に沿って、第1の方向(図の下から上)にカソードガス(空気およびカソードオフガス)を流すためのガス流路を構成する。各第1の溝部422cd1は、[課題を解決するための手段]における第1のガス流路に相当する。
また、第1のプレート42cの表面には、図示するように、各第2の空気供給用貫通孔422ci2から櫛歯状に複数の第2の溝部422cd2が形成されている。そして、各第2の溝部422cd2の第2の空気供給用貫通孔422ci2と反対側の端部には、貫通孔422ch2がそれぞれ形成されている。各第2の溝部422cd2は、各第2の空気供給用貫通孔422ci2からMEA411の表面に沿って、第1の方向と逆方向である第2の方向(図の上から下)にカソードガスを流すためのガス流路を構成する。各第2の溝部422cd2は、[課題を解決するための手段]における第2のガス流路に相当する。
なお、図示するように、第1の溝部422cd1と、第2の溝部422cd2とは、第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている。そして、本実施例では、第1の溝部422cd1と第2の溝部422cd2との間隔は、すべて等しいものとした。また、第1の溝部422cd1と第2の溝部422cd2との間隔は、少なくとも、MEA411のカソード411cにおける水蒸気の拡散係数に基づいて定められた所定値以下であり、後述するように、第1の溝部422cd1と第2の溝部422cd2との間での水蒸気(生成水)の移動が容易なように設計されている。
図4は、第2のプレート42mの平面図である。図示するように、第2のプレート42mには、シールガスケット一体型MEA41に形成された各貫通孔と対応する位置に、第1の空気供給マニホールドを構成する3つの第1の空気供給用貫通孔422mi1と、第2の空気供給用マニホールドを構成する3つの第2の空気供給用貫通孔422mi2と、第1のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第1のカソードオフガス排出用貫通孔422mo1と、水素供給用マニホールドを構成する水素供給用貫通孔424miと、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔426miと、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔426moと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔424moと、第2のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第2のカソードオフガス排出用貫通孔422mo2とが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA41において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。
また、第2のプレート42mにおいて、第1のカソードオフガス排出用貫通孔422mo1には、第1のプレート42cに形成された各貫通孔422ch1から第1のカソードオフガス排出用貫通孔422mo1に、カソードオフガスを流すための第1のカソードオフガス排出用流路形成部422mop1が形成されている。また、第2のカソードオフガス排出用貫通孔422mo2には、第1のプレート42cに形成された各貫通孔422ch2から第2のカソードオフガス排出用貫通孔422mo2に、カソードオフガスを流すための第2のカソードオフガス排出用流路形成部422mop2が形成されている。
図5は、第3のプレート42bの平面図である。図示するように、第3のプレート42bには、シールガスケット一体型MEA41に形成された各貫通孔と対応する位置に、第1の空気供給マニホールドを構成する3つの第1の空気供給用貫通孔422bi1と、第2の空気供給用マニホールドを構成する3つの第2の空気供給用貫通孔422bi2と、第1のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第1のカソードオフガス排出用貫通孔422bo1と、水素供給用マニホールドを構成する水素供給用貫通孔424biと、冷却水供給マニホールドを構成する冷却水供給用貫通孔426biと、冷却水排出マニホールドを構成する冷却水排出用貫通孔426boと、アノードオフガス排出マニホールドを構成するアノードオフガス排出用貫通孔424boと、第2のカソードオフガス排出マニホールドを構成する第2のカソードオフガス排出用貫通孔422bo2とが形成されている。これらの各貫通孔の形状は、シールガスケット一体型MEA41において、これらと対応する各貫通孔の形状と同じである。なお、図示は省略しているが、この第3のプレート42bの裏面には、冷却水供給用貫通孔426biから冷却水排出用貫通孔426boに冷却水を流すための冷却水流路が形成されている。
図6は、カソード側セパレータ42の平面図である。このカソード側セパレータ42は、先に説明したように、第1のプレート42cと、第2のプレート42mと、第3のプレート42bとを、ホットプレス接合することによって形成されている。ここでは、第1のプレート42c側から見た様子を示した。
図から分かるように、第1のプレート42cに形成された各貫通孔422ch1は、第2のプレート42mに形成された第1のカソードオフガス排出用流路形成部422mop1とそれぞれ重なるように形成されている。また、第1のプレート42cに形成された各貫通孔422ch2は、第2のプレート42mに形成された第2のカソードオフガス排出用流路形成部422mop2とそれぞれ重なるように形成されている。
A2.3.単セルの断面構造:
図7は、単セル40の断面構造、および、カソードガスの流れを示す説明図である。図7(a)に、シールガスケット一体型MEA41の両面に、それぞれ、カソード側金属多孔体44c、および、アノード側金属多孔体44aを積層し、これらをカソード側セパレータ42およびアノード側セパレータ(図示省略)によって挟持したときの、図6におけるA−A断面図を示した。また、図7(b)に、シールガスケット一体型MEA41の両面に、それぞれ、カソード側金属多孔体44c、および、アノード側金属多孔体44aを積層し、これらをカソード側セパレータ42およびアノード側セパレータ(図示省略)によって挟持したときの、図6におけるB−B断面図を示した。
なお、本実施例では、カソード側金属多孔体44c、および、アノード側金属多孔体44aとして、発泡金属焼結体を用いるものとした。発泡金属焼結体の代わりに、例えば、金属メッシュや、エキスパンドメタル等、導電性およびガス拡散性を有する他の多孔体を用いるようにしてもよい。また、本実施例では、カソード側金属多孔体44c、および、アノード側金属多孔体44aは、カソード411cやアノード411aのガス拡散性よりも高いガス拡散性を有しているものとした。カソード側金属多孔体44c、および、アノード側金属多孔体44aは、[課題を解決するための手段]における第1の多孔体に相当する。
燃料電池スタック100の外部、すなわち、エンドプレート10aにおける第1の空気供給口12i1から供給された空気は、図7(a)中に矢印で示したように、シールガスケット一体型MEA41における第1の空気供給用貫通孔412i1を通り、第1のプレート42cにおける第1の空気供給用貫通孔422ci1から分岐して、第1の溝部422cd1内を第1の方向(図の左から右)に流れる。このとき、空気は、カソード側金属多孔体44c中を拡散して、カソード411cに供給される。そして、カソードオフガスは、第1の溝部422cd1内を流れ、第1のプレート42cにおける貫通孔422ch1から第2のプレート42mにおける第1のカソードオフガス排出用流路形成部422mop1に排出され、第1のカソードオフガス排出用貫通孔422mo1等を通って、エンドプレート10aにおける第1のカソードオフガス排出口12o1から、燃料電池スタック100の外部に排出される。
また、燃料電池スタック100の外部、すなわち、エンドプレート10aにおける第2の空気供給口12i2から供給された空気は、図7(b)中に矢印で示したように、シールガスケット一体型MEA41における第2の空気供給用貫通孔412i2を通り、第1のプレート42cにおける第2の空気供給用貫通孔422ci2から分岐して、第2の溝部422cd2内を第2の方向(図の右から左)に流れる。このとき、空気は、カソード側金属多孔体44c中を拡散して、カソード411cに供給される。そして、カソードオフガスは、第2の溝部422cd2内を流れ、第1のプレート42cにおける貫通孔422ch2から第2のプレート42mにおける第2のカソードオフガス排出用流路形成部422mop2に排出され、第2のカソードオフガス排出用貫通孔422mo2等を通って、エンドプレート10aにおける第2のカソードオフガス排出口12o2から、燃料電池スタック100の外部に排出される。
A3.ガス流路内における水蒸気量の分布:
図8は、ガス流路としてのカソード側セパレータ42の第1の溝部422cd1内、および、第2の溝部422cd2内におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布を示す説明図である。なお、図8では、第1の溝部422cd1と第2の溝部422cd2との間での水蒸気の移動がない場合の水蒸気の分布を示している。横軸は、図7に示した第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2におけるカソードガスの流れ方向の位置を示している。第1の溝部422cd1内におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布を実線で示した。また、第2の溝部422cd2内におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布を一点鎖線で示した。
MEA411のカソード411cでは、発電時に、水素と酸素との電気化学反応によって生成水が生成される。そして、この生成水は、気体状態または液体状態で、カソードガスの流れによって、第1の溝部422cd1内、および、第2の溝部422cd2内を、カソードガスの流れ方向の上流部から下流部に移動する。このため、図8に示したように、各ガス流路内では、カソードガスの流れ方向の上流部から下流部に向かうにつれて、水蒸気量が多くなる。換言すれば、各ガス流路内では、ガスの流れ方向の下流部から上流部に向かうにつれて、水蒸気量が少なくなる。
そして、本実施例の燃料電池スタック100では、カソード側セパレータ42において、第1の溝部422cd1と、第2の溝部422cd2とは、先に説明したように、第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されており、また、カソードガスが互いに対向する方向に流れるように形成されている。したがって、第1の溝部422cd1において水蒸気量が比較的多くなるカソードガスの流れ方向の下流部と、第2の溝部422cd2において水蒸気量が比較的少なくなるカソードガスの流れ方向の上流部とは隣り合う。また、第2の溝部422cd2において水蒸気量が比較的多くなるカソードガスの流れ方向の下流部と、第1の溝部422cd1において水蒸気量が比較的少なくなるガスの流れ方向の上流部とは隣り合う。このため、第1の溝部422cd1における水蒸気量と、第2の溝部422cd2における水蒸気量との差により、水蒸気は、図8中に矢印で示したように、第1の溝部422cd1内において水蒸気量が比較的多い部位から第2の溝部422cd2内において水蒸気量が比較的少ない部位に、カソード側金属多孔体44c、および、カソード411cを介して移動(拡散)する。また、水蒸気は、図8中に矢印で示したように、第2の溝部422cd2内において水蒸気量が比較的多い部位から第1の溝部422cd1内において水蒸気量が比較的少ない部位に、カソード側金属多孔体44c、および、カソード411cを介して移動(拡散)する。したがって、第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布をそれぞれ均一化し、固体高分子電解質膜411mに含まれる水分量の面内分布を均一化することができる。
A4.実施例の効果:
図9は、本実施例の燃料電池スタック100による効果を示す説明図である。本実施例の燃料電池スタック100、および、比較例の燃料電池スタックについての温度−セル電圧特性、および、温度−セル抵抗特性をそれぞれ示した。なお、比較例の燃料電池スタックは、カソード411cの表面におけるカソードガスの流れ方向が、本実施例の燃料電池スタック100と異なっている。具体的には、比較例の燃料電池スタックでは、カソード側セパレータにおいて、カソードガスのガス流路は、カソードガスが一方向(図3,6における下から上)に流れるように形成されている(図示省略)。比較例の燃料電池スタックは、カソード側セパレータにおけるカソードガスのガス流路以外は、本実施例の燃料電池スタック100と同じである。
図から分かるように、比較例の燃料電池スタックでは、発電量の増加による温度の上昇に伴い、セル抵抗が上昇し、実施例の燃料電池スタック100よりも低温でセル電圧が低下して、発電不能になった。これは、いわゆるドライアップが発生したためである。これに対し、本実施例の燃料電池スタック100では、比較例の燃料電池スタックよりも高温まで発電可能だった。これは、先に説明したように、固体高分子電解質膜411mに含まれる水分量の面内分布が均一化され、ドライアップが抑制されたためである。
以上説明した第1実施例の燃料電池スタック100によれば、第1の溝部422cd1と第2の溝部422cd2との間の水蒸気の移動によって、第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布を均一化し、固体高分子電解質膜411mに含まれる水分量の面内分布を均一化することができるので、ドライアップを抑制することができる。
B.第2実施例:
図示は省略するが、第2実施例の燃料電池スタックは、第1実施例の燃料電池スタック100におけるカソード側セパレータ42の代わりに、後述するカソード側セパレータ42Aを備えている。また、第2実施例の燃料電池スタックでは、空気供給マニホールド、および、カソードオフガス排出マニホールドの形状および配置が、第1実施例の燃料電池スタック100と異なっている。これら以外の第2実施例の燃料電池スタックの構成は、第1実施例の燃料電池スタック100の構成と同じである。以下、カソード側セパレータ42Aについて説明する。
図10は、第2実施例の燃料電池スタックにおけるカソード側セパレータ42Aの平面図である。図10では、カソード側セパレータ42Aにおける各種貫通孔の配置を示し、カソード側セパレータ42Aの表面に形成されたガス流路については、後から詳述する。なお、カソード側セパレータ42Aは、第1実施例におけるカソード側セパレータ42とは異なり、単一の部材からなる。
図10と図6との比較から分かるように、カソード側セパレータ42Aには、カソード側セパレータ42における水素供給用貫通孔424ci(,424mi,424bi)、冷却水供給用貫通孔426ci(,426mi,426bi)、冷却水排出用貫通孔426co(,526mo,426bo)、アノードオフガス排出用貫通孔424co(,424mo,424bo)と同じ位置に、それぞれ、水素供給用貫通孔424i、冷却水供給用貫通孔426i、冷却水排出用貫通孔426o、アノードオフガス排出用貫通孔424oが形成されている。また、カソード側セパレータ42Aの上側長辺の内側には、上側長辺に沿って、複数の空気供給用貫通孔422Aiが形成されている。また、カソード側セパレータ42Aの下側長辺の内側には、下側長辺に沿って、複数のカソードオフガス排出用貫通孔422Aoが形成されている。空気供給用貫通孔422Aiの数とカソードオフガス排出用貫通孔422Aoの数とは同じであり、各空気供給用貫通孔422Aiと各カソードオフガス排出用貫通孔422Aoとは、互いに対向する位置に配置されている。なお、図示は省略するが、第2実施例の燃料電池スタックにおいて、シールガスケット一体型MEAにおける各種貫通孔の配置は、カソード側セパレータ42Aにおける各種貫通孔の配置と同じである。
図11は、カソード側セパレータ42Aの要部を示す説明図である。図11(a)に、カソード側セパレータ42Aの要部の平面図を示した。また、図11(b)に、図11(a)におけるA−A断面図を示した。
図示するように、カソード側セパレータ42Aの、MEA411のカソード411cと対向する面には、各空気供給用貫通孔422Aiと各カソードオフガス排出用貫通孔422Aoとの間の各領域に、カソード411cの表面に沿って、各空気供給用貫通孔422Aiから各カソードオフガス排出用貫通孔422Aoにカソードガスを流すためのガス流路がそれぞれ形成されている。これらのガス流路は、それぞれ、溝部42Ad1,42Ad2,42Ad3,42Ad4,42Ad5からなる。そして、溝部42Ad1におけるカソードガスの流れ方向の最下流部42Ad1dと、溝部42Ad2におけるカソードガスの流れ方向の最上流部42Ad2uとは、溝部42Ad4によって連通している。また、溝部42Ad2におけるカソードガスの流れ方向の最下流部42Ad2dと、溝部42Ad3におけるカソードガスの流れ方向の最上流部42Ad3uとは、溝部42Ad5によって連通している。各溝部42Ad2は、各領域において、第1の方向(図の下から上)にカソードガスを流すためのガス流路を構成し、[課題を解決するための手段]における第1のガス流路に相当する。また、各溝部42Ad1,42Ad3は、各領域において、第1の方向と逆方向である第2の方向(図の上から下)にカソードガスを流すためのガス流路を構成し、[課題を解決するための手段]における第2のガス流路に相当する。また、各溝部42Ad4,42Ad5は、[課題を解決するための手段]における連通流路に相当する。
上述したカソード側セパレータ42Aを用いた第2実施例の燃料電池スタックでは、溝部42Ad2において水蒸気量が比較的多くなるカソードガスの流れ方向の下流部と、溝部42Ad1において水蒸気量が比較的少なくなるカソードガスの流れ方向の上流部とは隣り合う。また、溝部42Ad3において水蒸気量が比較的多くなるカソードガスの流れ方向の下流部と、溝部42Ad2において水蒸気量が比較的少なくなるガスの流れ方向の上流部とは隣り合う。このため、溝部42Ad1,42Ad2,42Ad3における各水蒸気量の差により、水蒸気は、溝部42Ad2内において水蒸気量が比較的多い部位から溝部42Ad1内において水蒸気量が比較的少ない部位に、カソード側金属多孔体44c、および、カソード411cを介して移動(拡散)する。また、水蒸気は、溝部42Ad3内において水蒸気量が比較的多い部位から溝部42Ad2内において水蒸気量が比較的少ない部位に、カソード側金属多孔体44c、および、カソード411cを介して移動(拡散)する。したがって、溝部42Ad1,42Ad2,42Ad3におけるカソードガスの流れ方向の上流部から下流部にかけての水蒸気量の分布をそれぞれ均一化し、固体高分子電解質膜411mに含まれる水分量の面内分布を均一化することができる。
以上説明した第2実施例の燃料電池スタックによっても、第1実施例の燃料電池スタック100と同様に、固体高分子電解質膜411mに含まれる水分量の面内分布を均一化することができるので、ドライアップを抑制することができる。
C.変形例:
以上、本発明のいくつかの実施の形態について説明したが、本発明はこのような実施の形態になんら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲内において種々なる態様での実施が可能である。例えば、以下のような変形が可能である。
C1.変形例1:
図12は、変形例としての単セルの断面構造、および、カソードガスの流れを示す説明図である。この図は、先に第1実施例で示した図7と対応している。この変形例の単セルは、第1実施例におけるカソード側セパレータ42の代わりに、カソード側セパレータ42Bを備えている。なお、カソード側セパレータ42Bは、カソード側セパレータ42における第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2内に、カソード側セパレータ42Bの表面がほぼ平面になるように、金属多孔体42pを埋め込んだ構造を有している。
カソード側セパレータ42Bを上述した構造とすることによって、第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2内に埋め込まれた金属多孔体42pがカソード側金属多孔体44cと接触する。したがって、第1実施例の燃料電池スタック100におけるカソード側セパレータ42よりも、カソード側金属多孔体44cとの接触抵抗を低下させることができる。また、金属多孔体42pによって、第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2におけるカソードガスの流路抵抗が増大するので、第1の溝部422cd1内、および、第2の溝部422cd2内を流れる空気中の酸素が未消費のまま排出されることを抑制することができる。なお、金属多孔体42pとカソード側金属多孔体44cとは、同一の部材からなるものとしてもよいし、互いに異なる部材からなるものとしてもよい。
また、本変形例では、カソード側セパレータ42Bにおいて、第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2の全体に金属多孔体42pを埋め込むものとしたが、第1の溝部422cd1、および、第2の溝部422cd2の一部に埋め込むものとしてもよい。なお、カソードガスのガス流路を構成する溝部内の少なくとも一部に金属多孔体42pを埋め込む構造は、第2実施例の燃料電池スタックにおけるカソード側セパレータ42Aにも適用可能である。
C2.変形例2:
上記第2実施例の燃料電池スタックにおけるカソード側セパレータ42A(図10,11参照)では、カソード側セパレータ42Aの上側長辺の内側に、上側長辺に沿って、空気供給マニホールドを構成する複数の空気供給用貫通孔422Aiが形成され、カソード側セパレータ42Aの下側長辺の内側に、下側長辺に沿って、カソードオフガス排出マニホールドを構成する複数のカソードオフガス排出用貫通孔422Aoが形成されるものとしたが、本発明は、これに限られない。
図13は、カソード側セパレータ42Aの変形例としてのカソード側セパレータ42Cの平面図である。図13では、カソード側セパレータ42Cにおける各種貫通孔の配置を示し、カソード側セパレータ42Cの表面に形成されたガス流路については、後から詳述する。
図13と図10との比較から分かるように、カソード側セパレータ42Cには、カソード側セパレータ42Aと同じ位置に、水素供給用貫通孔424i、冷却水供給用貫通孔426i、冷却水排出用貫通孔426o、アノードオフガス排出用貫通孔424oが形成されている。また、カソード側セパレータ42Cでは、カソード側セパレータ42Cの上側長辺の内側に、上側長辺に沿って、複数の空気供給用貫通孔422Ciと、複数のカソードオフガス排出用貫通孔422Coが交互に形成されている。また、カソード側セパレータ42Cの下側長辺の内側に、下側長辺に沿って、複数のカソードオフガス排出用貫通孔422Coと、空気供給用貫通孔422Ciとが交互が形成されている。
図14は、カソード側セパレータ42Cの要部を示す説明図である。図示するように、カソード側セパレータ42Cの、MEA411のカソード411cと対向する面には、カソード側セパレータ42Aと同様に、各空気供給用貫通孔422Ciと各カソードオフガス排出用貫通孔422Coとの間の各領域に、カソード411cの表面に沿って、各空気供給用貫通孔422Ciから各カソードオフガス排出用貫通孔422Coにカソードガスが蛇行して流れるように、ガス流路(溝部)が形成されている。また、カソード側セパレータ42Cの全面において、第1のガス流路を構成する溝部と、第2のガス流路を構成する溝部とは、第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている。こうすることによって、隣接する領域間において、第1および第2のガス流路間で水蒸気を移動させることができるので、第2実施例の燃料電池スタックよりも効果的にドライアップを抑制することができる。ただし、カソード側セパレータ42Aを用いた第2実施例の燃料電池スタックの方が、カソード側セパレータ42Cを用いる場合よりも、各空気供給マニホールドへの空気の供給配管、および、各カソードオフガス排出マニホールドからのカソードオフガスの排出配管の接続が容易になる。
C3.変形例3:
上記第2実施例の燃料電池スタックにおけるカソード側セパレータ42Aでは、第1のガス流路を構成する溝部が1つであり、第2のガス流路を構成する溝部が2つであるものとしたが、本発明は、これに限られない。カソード側セパレータ42Aは、一般に、第1および第2の方向に沿って分割された複数の領域を有しており、複数の領域のそれぞれにおいて、記第1のガス流路の数はn(nは自然数)であり、第2のガス流路の数は(n+1)であり、カソード側セパレータ42Aは、さらに、n番目の第2のガス流路におけるカソードガスの流れ方向の下流部と、n番目の第1のガス流路におけるカソードガスの流れ方向の上流部とを連通する連通流路と、n番目の第1のガス流路におけるカソードガスの流れ方向の下流部と、(n+1)番目の第2のガス流路におけるカソードガスの流れ方向の上流部とを連通する連通流路と、を備えるようにすればよい。
C4.変形例4:
上記実施例では、MEA411におけるカソード411cの表面にカソード側金属多孔体44cを積層するものとしたが、これを省略するようにしてもよい。ただし、MEA411におけるカソード411cの表面にカソード側金属多孔体44cを積層することによって、カソード側金属多孔体44cを積層しない場合よりも、第1および第2のガス流路間における水蒸気の拡散抵抗を減少させることができるので、第1および第2のガス流路間における水蒸気の移動を容易にすることができる。
C5.変形例5:
上記実施例では、本発明のセパレータをMEA411のカソード411c側に適用した場合について説明したが、本発明は、これに限られない。MEA411のカソード411c側、および、アノード411a側の少なくとも一方に適用すればよい。ただし、水蒸気(生成水)は、カソード411cで生成されるため、本発明のセパレータを少なくともカソード411c側に適用することによって、水蒸気を効果的に内部循環させ、効果的にドライアップを抑制することができる。
C6.変形例6:
上記実施例では、カソード側セパレータにおいて、カソードガスをカソード側セパレータの短辺方向に流すものとしたが、本発明は、これに限られない。ただし、カソードガスをカソード側セパレータの短辺方向に流すことによって、各ガス流路におけるカソードガスの流れ方向の上流から下流にかけての水蒸気量の分布を小さくすることができる。
100…燃料電池スタック
10a,10b…エンドプレート
12i1…第1の空気供給口
12i2…第2の空気供給口
12o1…第1のカソードオフガス排出口
12o2…第2のカソードオフガス排出口
14i…水素供給口
14o…アノードオフガス排出口
16i…冷却水供給口
16o…冷却水排出口
20a,20b…絶縁板
30a,30b…集電板
32a,32b…出力端子
40…単セル
41…シールガスケット一体型MEA
410…シールガスケット
411…MEA
411a…アノード
411c…カソード
411m…固体高分子電解質膜
411ac…アノード側触媒層
411ad…アノード側ガス拡散層
411cc…カソード側触媒層
411cd…カソード側ガス拡散層
412i1…第1の空気供給用貫通孔
412i2…第2の空気供給用貫通孔
412o1…第1のカソードオフガス排出用貫通孔
412o2…第2のカソードオフガス排出用貫通孔
414i…水素供給用貫通孔
414o…アノードオフガス排出用貫通孔
416i…冷却水供給用貫通孔
416o…冷却水排出用貫通孔
42,42A,42B,42C…カソード側セパレータ
42c…第1のプレート
422ci1…第1の空気供給用貫通孔
422cd1…第1の溝部
422ch1…貫通孔
422ci2…第2の空気供給用貫通孔
422cd2…第2の溝部
422ch2…貫通孔
422co1…第1のカソードオフガス排出用貫通孔
422co2…第2のカソードオフガス排出用貫通孔
424ci…水素供給用貫通孔
424co…アノードオフガス排出用貫通孔
426ci…冷却水供給用貫通孔
426co…冷却水排出用貫通孔
42m…第2のプレート
422mi1…第1の空気供給用貫通孔
422mi2…第2の空気供給用貫通孔
422mo1…第1のカソードオフガス排出用貫通孔
422mo2…第2のカソードオフガス排出用貫通孔
422mop1…第1のカソードオフガス排出用流路形成部
422mop2…第2のカソードオフガス排出用流路形成部
424mi…水素供給用貫通孔
424mo…アノードオフガス排出用貫通孔
426mi…冷却水供給用貫通孔
426mo…冷却水排出用貫通孔
42b…第3のプレート
422bi1…第1の空気供給用貫通孔
422bi2…第2の空気供給用貫通孔
422bo1…第1のカソードオフガス排出用貫通孔
422bo2…第2のカソードオフガス排出用貫通孔
424bi…水素供給用貫通孔
424bo…アノードオフガス排出用貫通孔
426bi…冷却水供給用貫通孔
426bo…冷却水排出用貫通孔
42Ad1…溝部
42Ad1d…最下流部
42Ad2…溝部
42Ad2u…最上流部
42Ad2d…最下流部
42Ad3…溝部
42Ad3u…最上流部
42Ad4,42Ad5…溝部
42p…金属多孔体
424i…水素供給用貫通孔
424o…アノードオフガス排出用貫通孔
426i…冷却水供給用貫通孔
426o…冷却水排出用貫通孔
422Ai,422Ci…空気供給用貫通孔
422Ao,422Co…カソードオフガス排出用貫通孔
44a…アノード側金属多孔体
44c…カソード側金属多孔体
SL…シールライン

Claims (8)

  1. 固体高分子電解質膜の両面に、それぞれ、ガス拡散電極を接合してなる膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層することによって構成された燃料電池スタックであって、
    前記セパレータは、
    前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、第1の方向にガスを流すための第1のガス流路と、
    前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、前記第1の方向と逆方向である第2の方向に前記ガスを流すための第2のガス流路と、を備え、
    前記第1のガス流路と、前記第2のガス流路とは、前記第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている、
    燃料電池スタック。
  2. 請求項1記載の燃料電池スタックであって、
    前記セパレータは、さらに、
    前記第1のガス流路の一方の端部に連通し、前記第1のガス流路に前記ガスを供給するための第1のガス供給口と、
    前記第1のガス流路の他方の端部に連通し、前記第1のガス流路から前記ガスを排出するための第1のガス排出口と、
    前記第2のガス流路の一方の端部に連通し、前記第2のガス流路に前記ガスを供給するための、前記第1のガス供給口とは異なる第2のガス供給口と、
    前記第2のガス流路の他方の端部に連通し、前記第2のガス流路から前記ガスを排出するための、前記第1のガス排出口とは異なる第2のガス排出口と、を備える、
    燃料電池スタック。
  3. 請求項1記載の燃料電池スタックであって、
    前記セパレータは、
    前記第1および第2の方向に沿って分割された複数の領域を有しており、
    前記複数の領域のそれぞれにおいて、
    前記第1のガス流路の数はn(nは自然数)であり、
    前記第2のガス流路の数は(n+1)であり、
    前記セパレータは、さらに、
    n番目の前記第2のガス流路における前記ガスの流れ方向の下流部と、n番目の前記第1のガス流路における前記ガスの流れ方向の上流部とを連通する連通流路と、
    前記n番目の前記第1のガス流路における前記ガスの流れ方向の下流部と、(n+1)番目の前記第2のガス流路における前記ガスの流れ方向の上流部とを連通する連通流路と、を備える、
    燃料電池スタック。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、
    前記ガス拡散電極は、
    前記固体高分子電解質膜の一方の面に接合されたアノードと、
    前記固体高分子電解質膜の他方の面に接合されたカソードと、を含み、
    前記セパレータにおいて、前記第1および第2のガス流路は、前記カソードに対向する面に形成されており、
    前記ガスは、酸化剤ガスである、
    燃料電池スタック。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、
    前記第1のガス流路と前記第2のガス流路との間隔は、少なくとも、前記ガス拡散電極における水蒸気の拡散係数に基づいて定められた所定値以下である、
    燃料電池スタック。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、
    前記セパレータと前記膜電極接合体との間には、導電性およびガス拡散性を有する第1の多孔体が挟持されている、
    燃料電池スタック。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の燃料電池スタックであって、
    前記第1および第2のガス流路の少なくとも一部には、導電性およびガス拡散性を有する第2の多孔体が、前記セパレータの表面が略平面となるように埋め込まれている、
    燃料電池スタック。
  8. 固体高分子電解質膜の両面に、それぞれ、ガス拡散電極を接合してなる膜電極接合体を、セパレータを介在させて、複数積層することによって構成される燃料電池スタックに用いられる前記セパレータであって、
    前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、第1の方向にガスを流すための第1のガス流路と、
    前記膜電極接合体の一方の表面に沿って、前記第1の方向と逆方向である第2の方向に前記ガスを流すための第2のガス流路と、を備え、
    前記第1のガス流路と、前記第2のガス流路とは、前記第1および第2の方向に対して垂直な方向に、交互に配置されている、
    セパレータ。
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