JP2011026369A - 光硬化性組成物 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 ヒドロキシ基含有光重合開始剤とヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルと分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を含有するイソシアネート化合物とを反応させてなるウレタン化反応生成物を含む光硬化性組成物を提供する。
【選択図】 なし
Description
具体的には、例えば、前記イソシアネート化合物の少なくとも1つのイソシアネート基と前記光重合開始剤のヒドロキシ基とがウレタン化反応し、且つ前記イソシアネート化合物の他のイソシアネート基と前記α,β−不飽和カルボン酸エステルのヒドロキシ基とがウレタン化反応し得る。
他にも、例えば、前記イソシアネート化合物のイソシアネート基全てが前記光重合開始剤のヒドロキシ基とウレタン化反応し得る。また、前記イソシアネート化合物のイソシアネート基全てが前記α,β−不飽和カルボン酸エステルのヒドロキシ基とウレタン化反応し得る。
このようなウレタン化反応によって、前記光硬化性組成物は、分子構造の異なる様々なウレタン化反応生成物を含むこととなる。
斯かるウレタン化反応生成物は、分子中に光重合開始剤に由来する部分とα,β−不飽和カルボン酸エステルに相当する部分とを有する。そして、光重合開始剤に由来する部分が光の照射によって分裂し得る。該分裂によって生じたラジカル化合物の少なくとも一方は、ラジカル部分が重合反応の開始等にたとえ寄与しなくとも、α,β−不飽和カルボン酸エステルに相当する部分(詳しくは重合性不飽和基)を有し得ることから、重合性不飽和基が重合反応し、硬化体の形成に寄与し得る。
従って、光照射の分裂によって生じたラジカル化合物の少なくとも一方が、重合反応の開始等にたとえ寄与しなくとも、重合反応による硬化体の形成に寄与し、その分、硬化体の形成に寄与しない比較的低分子の化合物が硬化体中に残存することが抑制され得る。これにより、光硬化性組成物が硬化して形成される硬化体が硬化物性に優れたものとなり得る。
なお、前記光硬化性組成物中における光硬化性組成物の量は、製造した光硬化性組成物に対する、ウレタン化反応する前に用いた光硬化性組成物の量が占める割合を計算することにより求めることができる。
より具体的には、斯かる光重合開始剤としては、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ヒドロキシ−1,2−ジフェニルエタノン(ベンゾイン)等が挙げられる。
より具体的には、斯かる光重合開始剤としては、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシメトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシプロボキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−エチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒロドキシ−1−{4−[4−(2−ヒドロキシ−2−メチル−プロピオニル)−ベンジル]フェニル}−2−メチル−プロパン−1−オン等が挙げられる。
なかでも、光硬化性組成物がより硬度の大きい硬化体を形成することができるという点で、ヒドロキシ基含有多官能α,β−不飽和カルボン酸エステルが好ましい。
また、前記他のα,β−不飽和カルボン酸エステルとしては、例えば、ジエチレングリコールジアクリレート、1,4−ブタンジオールジアクリレート、1,3−ブチレングリコールジアクリレート、ジシクロペンタニルジアクリレートグリセロールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、テトラエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロペンタンジオール1,5−ジアクリレート等の多官能アクリレート化合物が挙げられる。
前記ウレタン化反応触媒としては、これらのうちの1種の単独物、あるいは2種以上を混合したものを採用することができる。なお、用いる量は、適宜調整可能である。
該酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(ジブチルヒドロキシトルエン BHT)、t−ブチルヒドロキシアニソール(BHA)等が挙げられる。
該酸化防止剤としては、これらのうちの1種の単独物、あるいは2種以上を混合したものを採用することができる。なお、用いる量は、適宜調整可能である。
該重合禁止剤としては、例えば、パラメトキシフェノール(メトキノン)、1,4−ジヒドロキシベンゼン(ヒドロキノン)等が挙げられる。
該重合禁止剤としては、これらのうちの1種の単独物、あるいは2種以上を混合したものを採用することができる。なお、用いる量は、適宜調整可能である。
また、前記混合工程においては、必要に応じて、さらにウレタン化反応触媒、前記酸化防止剤、又は重合禁止剤を加えて反応前組成物を調製することができる。
また、前記混合工程においては、必要に応じて、さらに前記他のα,β−不飽和カルボン酸エステル、又は前記ポリオール化合物を加えて反応前組成物を調製することができる。
即ち、例えば、まず、前記イソシアネート化合物と前記ポリオール化合物と前記他のα,β−不飽和カルボン酸エステルとを混合した後、ウレタン化反応をおこないつつ、さらに前記ヒドロキシ基含有光重合開始剤及び前記ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルを加え反応前組成物を調製して前記混合工程を実施し、続いて前記反応工程を実施することができる。
また、該反応後組成物は、イソシアネート化合物に対してヒドロキシ基含有光重合開始剤のみが反応したウレタン化反応生成物を含み得る。また、イソシアネート化合物に対してヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルのみが反応したウレタン化反応生成物を含み得る。
また、該反応後組成物は、未反応のヒドロキシ基含有光重合開始剤、未反応のヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル、未反応のイソシアネート化合物を含み得る。
また、該反応後組成物には、ウレタン化反応触媒を用いた場合には、該ウレタン化反応触媒が残存し得る。また、酸化防止剤又は重合禁止剤を用いた場合には、該酸化防止剤又は該重合禁止剤等が残存し得る。
硬化塗膜用途のための光硬化性組成物を製造するため、以下の原料を用意して混合し、混合工程を実施した。
・ヒドロキシ基含有光重合開始剤
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−プロパン−1−オン 分子量224
(商品名「イルガキュア−2959」 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
22.4g(0.1モル)
・ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル
ペンタエリスリトールトリアクリレート 分子量298
147.47g(0.49モル)
ペンタエリスリトールジアクリレート 分子量244
20.84g(0.085モル)
・他のα,β−不飽和カルボン酸エステル
ペンタエリスリトールテトラアクリレート 分子量352
49.08g、
*上記3種の混合物(それぞれ65.8、9.3、21.9重量%
ただし、その他の成分含む)224.12g を用いた
(商品名「アロニックスM−306」 東亞合成化学社製
水酸基価164mgKOH/g)
・イソシアネート化合物(イソシアヌレート 3官能)
ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)系ポリイソシアネート 分子量540
(商品名「デュラネートTPA−100」 旭化成社製 NCO−23.1重量%)
108.00g(0.2モル)
・酸化防止剤
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT) 0.18g
・重合禁止剤
パラメトキシフェノール(メトキノン) 0.18g
・ウレタン化反応触媒
ジブチル錫ラウレート 0.18g
続いて、上記原料を、60〜65℃を維持しながら30分間撹拌し、続いて80〜85℃を維持しながら4時間撹拌し、ウレタン化反応生成物を調製して、反応工程を実施した。
そして、取出工程を実施し、ウレタン化反応生成物を含む反応後組成物を取り出した。
斯かる反応後組成物の粘度は、10万以上(mPa・s/25℃)であった。なお、粘度は、E型粘度計を用いて25℃にて測定した。
表1に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10万以上(mPa・s/25℃)であった。
表1に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10万以上(mPa・s/25℃)であった。
表1に示したように「イルガキュア−1173」に代えて、ヒドロキシ基含有光重合開始剤として以下のものを表1に示す量で用い、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10万以上(mPa・s/25℃)であった。
・ヒドロキシ基含有光重合開始剤
2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン
(商品名「ダロキュア−1173」 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
表1に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10万以上(mPa・s/25℃)であった。
表1に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10万以上(mPa・s/25℃)であった。
表2に示した組成とし、60〜65℃を維持しながら1時間撹拌し、続いて80〜85℃を維持しながら4時間撹拌してウレタン化反応生成物を調製した点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、80万(mPa・s/50℃)であった。
表2に示した組成とし、60〜65℃を維持しながら1時間撹拌し、続いて80〜85℃を維持しながら4時間撹拌してウレタン化反応生成物を調製した点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、9000(mPa・s/50℃)であった。
表2に示した組成とし、60〜65℃を維持しながら1時間撹拌し、続いて80〜85℃を維持しながら4時間撹拌してウレタン化反応生成物を調製した点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10万(mPa・s/50℃)であった。
原料であるイソシアネート化合物「デュラネートTPA−100」を常法に従いATR法によりIR測定した。得られたIRスペクトルを図1に示す。また、同様に実施例1の反応後組成物でのIRスペクトルを図2に示す。
図1のスペクトルにおけるイソシアネート基による吸収(2257.3cm-1)が、図2においてはほぼ無くなっていることが確認できた。実施例1の反応後組成物においては、イソシアネート化合物のイソシアネート基が、ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルやヒドロキシ基含有光重合開始剤とのウレタン化反応によりほぼ消費されていると考えられる。
実施例1の反応後組成物を用いて、下記の条件で質量分析をおこなった。結果を図3に示す。
装置名:FinniganLCQDECA(サーモクエスト製)
イオン化法:エレクトロスプレーイオン化法
試料導入法:直接導入(インフュージョン)
シリンジポンプ速度:3.0μL/min
スプレー電圧:5kV
キャピラリ電圧:38V
シースガス量:20ユニット
溶媒:メタノール
1分子のイソシアネート化合物に1分子のヒドロキシ基含有光重合開始剤と2分子のヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルとが反応した化合物、1分子のイソシアネート化合物に2分子のヒドロキシ基含有光重合開始剤と1分子のヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルとが反応した化合物、1分子のイソシアネート化合物に3分子のヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルが反応した化合物と考えられる各化合物のナトリウムイオン化物(Mw=1273.6、1347.5、1421.6)が検出された。
また、原料由来である未反応のヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル、及び、他のα,β−不飽和カルボン酸エステル(ペンタエリスリトールテトラアクリレート)と考えられる各化合物のナトリウムイオン化物(Mw=321.2、375.2)も検出された。
ヒドロキシ基含有光重合開始剤「イルガキュア−2959」、ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル混合物「アロニックスM−306」、及び、実施例1の反応後組成物を用いて以下の条件で、HPLC測定をおこなった。結果を図4に示す。
分析カラム:Inertsil ODS-3 150×4.6mmI.D. 5μm(GL Sciences)
移動相A:水
移動相B:アセトニトリル/メタノール
移動相C:THF
グラジエント条件:(0min → 35min)A/B/C=50/50/0 →
A/B/C=0/50/50(35min → 40min)
A/B/C=0/50/50(40.1min → 50min)
A/B/C=50/50/0
HPLC分析流速:0.5mL/min
検出波長:UV 220nm
カラム温度:50℃
実施例1の反応後組成物においては、複数の反応生成物群(RT:22〜31min付近)、及び、未反応のヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル(RT:9〜10min及び14.5min付近)が検出され、未反応のヒドロキシ基含有光重合開始剤(RT:5min付近)は検出されなかった。
上記HPLC測定において、PDA検出器を用い、上記反応生成物群、ヒドロキシ基含有光重合開始剤「イルガキュア−2959」、ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル混合物「アロニックスM−306」のUV吸収チャートを得た。結果を図5に示す。
HPLC測定における反応生成物群(RT:22〜31min付近)のUV極大吸収は272nmであり、これは、「イルガキュア−2959」の極大吸収と一致することから、反応生成物へヒドロキシ基含有光重合開始剤「イルガキュア−2959」が導入されたことが確認できた。
イソシアネート化合物「デュラネートTPA−100」、ヒドロキシ基含有光重合開始剤「イルガキュア−2959」、ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル混合物「アロニックスM−306」、実施例1の反応後組成物のそれぞれについて、重クロロホルムを用いて、常法に従い、1H−NMR測定をおこなった。結果をそれぞれ図6〜9に示す。
「デュラネートTPA−100」における末端イソシアネート基に隣接するプロトンピークが、ヒドロキシ基含有光重合開始剤又はヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルのヒドロキシ基との反応により、3.30ppm付近(図6)から3.13ppm(図9)付近へシフトした。
また、その他の主なピークは「デュラネートTPA−100」、「アロニックスM−306」、「イルガキュア−2959」由来であることから、実施例1の反応後組成物は、これら原料由来の反応生成物、及び、未反応の原料が主成分であることが確認できた。
なお、図9における8.06、8.09、6.96、6.93ppmのピークが、「イルガキュア−2959」フェニル環由来のプロトンを示す。
各実施例、各比較例における反応後組成物のみを含む光硬化性組成物について、又は反応後組成物にさらにヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルもしくは下記の他のα,β−不飽和カルボン酸エステルを加えてなる光硬化性組成物について、硬化後の物性をそれぞれ評価した。
・他のα,β−不飽和カルボン酸エステル
1,6−ヘキサンジアクリレート
(商品名「ライトアクリレート1,6−HXA」 共栄社化学社製)
評価としては、厚さ100μmのPETフィルム上に各組成物を7μm厚さの塗膜となるように20cm×20cmの大きさに均一にマイヤーバーNo.20によって塗布したあと、紫外線ランプ(ウシオ電機社製水銀ランプ 商品名「VB−15201BY」)を用いて、積算光量がそれぞれ200mJ/cm2、500mmJ/cm2、1000mJ/cm2となるように照射して組成物を硬化させて硬化塗膜とし、この硬化塗膜について、それぞれ下記の項目の評価をおこなった。
硬化後の硬化体(硬化塗膜)の外観を目視にて観察し、下記の4段階で評価した。
◎ 5点:タック全くなし
○ 4点:タック僅かにあり
△ 3点:タックややあり
× 2点:タック多くあり
上記UV硬化性の評価で用いた硬化塗膜に対し、#0000のスチールウールに700gの重りをのせて、ストローク幅25mm、速度30mm/分で10往復摩擦したあとの表面を目視で観察し、以下の基準で評価した。なお、スチールウールは約10mmφにまとめ、表面が均一になるようにカット、摩擦して均したものを使用した。
◎:キズなし
○:キズ5本以下
△:キズ5本以上10本未満
×:キズ10本以上
鉛筆硬度試験(JIS K5400−5−4)に準じて評価した。
10cm×10cmにカットした硬化塗膜を23℃、湿度55%RHで24時間放置した後のカールの高さを測定した。
◎:高さ10mm未満
○:高さ10mm以上20mm未満
△:高さ20mm以上30mm未満
×:高さ30mm以上
・ヒドロキシ基含有光重合開始剤
1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−
メチル−1−プロパン−1−オン 分子量224
(商品名「イルガキュア−2959」 チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)
3.5g、
・ヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステル
2−ヒドロキシエチルアクリレート 分子量116(大阪有機化学社製)
5.6g、
・イソシアネート化合物
イソホロンジイソシアネート(IPDI) 分子量222
(デグサ社製 NCO−37.8重量%)
39.00g、
・他のα,β−不飽和カルボン酸エステル
2−アクリロイロキシエチルフタル酸
(商品名「ライトアクリレートHOA−MPL」 共栄社化学製)
184.7g、
・他のα,β−不飽和カルボン酸エステル
フェノキシエチルアクリレート
(商品名「ビスコート#192」 大阪有機化学社製)
61.6g、
・ポリオール化合物
ポリプロピレングリコール
(商品名「ユニオールD−2000」 日本油脂社製
水酸基価55.4mg/g、平均分子量:2025)
323.0g、
・酸化防止剤
ジブチルヒドロキシトルエン(BHT) 0.18g
・重合禁止剤
パラメトキシフェノール(メトキノン) 0.18g
・ウレタン化反応触媒
ジブチル錫ラウレート 0.18g
上記原料のうち、イソシアネート化合物としてのイソホロンジイソシアネート、他のα,β−不飽和カルボン酸エステルとしてのフェノキシエチルアクリレート、ポリオール化合物としてのポリプロピレンエーテルジオール、酸化防止剤としてのジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、重合禁止剤としてのパラメトキシフェノール(メトキノン)、及びウレタン化反応触媒としてのジブチル錫ラウレートを仕込んで混合した。
続いて、60〜65℃を維持しながら30分間撹拌し、続いて80〜85℃を維持しながら2時間撹拌しウレタン化反応をおこなった。
さらに、「イルガキュア−2959」を仕込み80〜85℃を維持しながら1時間撹拌し、その後、2−ヒドロキシエチルアクリレートを仕込み80〜85℃を維持しながら3時間撹拌し、最後に、2−アクリロイロキシエチルフタル酸を仕込み80〜85℃を維持しながら30分間撹拌し、ウレタン化反応生成物を含む反応後組成物を調製した。
そして、斯かる反応後組成物を取り出した。
斯かる反応後組成物の粘度は、16,800(mPa・s/50℃)であった。なお、粘度は、E型粘度計を用いて25℃にて測定した。
また、斯かる反応後組成物に含まれるウレタン化反応生成物の数平均分子量は、23,000であった。数平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定しポリスチレン換算とした。
また、斯かる反応後組成物に含まれるウレタン化反応生成物の酸価は、63.1(mgKOH/g)であった。酸価は、JIS K2501に準じて測定した。
表7に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、3,100(mPa・s/25℃)、数平均分子量は、23,000、酸価は、61.4(mgKOH/g)であった。
表7に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、10,560(mPa・s/25℃)、数平均分子量は、12,000、酸価は、61.9(mgKOH/g)であった。
表7に示した組成とした点以外は、実施例1と同様にして反応後組成物を調製した。なお、反応後組成物の粘度は、15,300(mPa・s/25℃)であった。
各実施例(実施例8〜10)、各比較例(比較例1,2,4)における反応後組成物を含む光硬化性組成物について、硬化後の物性をそれぞれ評価した。
評価としては、厚さ100μmのPETフィルム上に各組成物を22μm厚さの塗膜となるように20cm×20cmの大きさに均一にマイヤーバーNo.20によって塗布したあと、紫外線ランプ(ウシオ電機社製水銀ランプ 商品名「VB−15201BY」)を用いて、積算光量がそれぞれ500mmJ/cm2、1000mJ/cm2となるように照射して組成物を硬化させて硬化塗膜とし、この硬化塗膜について、それぞれ下記の項目の評価をおこなった。
JIS Z0237に準じ、180度引きはがし粘着力試験により粘着力の測定をおこなった。
・保持力
JIS Z1541に準じ、試験片が落下するまでの時間を評価した。
Claims (2)
- ヒドロキシ基含有光重合開始剤とヒドロキシ基含有α,β−不飽和カルボン酸エステルと分子中に少なくとも2つのイソシアネート基を含有するイソシアネート化合物とを反応させてなるウレタン化反応生成物を含むことを特徴とする光硬化性組成物。
- 前記ヒドロキシ基含有光重合開始剤が分子中に1つのヒドロキシ基を含有する請求項1記載の光硬化性組成物。
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