JP2011001256A - 窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物およびリチウム電池 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】岩塩層状構造またはスピネル構造を有する窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法であって、Li元素、遷移金属元素およびO元素を有する原料と、下記一般式(1)で表され、常温(25℃)で固体または液体である窒化剤とを含有する原料組成物を調製する調製工程と、上記原料組成物を焼成し、上記原料の窒化を行い、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を合成する合成工程と、を有することを特徴とする窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
一般式(1)において、R1、R2およびR3は、それぞれ独立であり、炭素(C)、水素(H)、酸素(O)および窒素(N)の少なくともいずれかを有する官能基である。
【選択図】なし
Description
まず、本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法について説明する。本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法は、岩塩層状構造またはスピネル構造を有する窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法であって、Li元素、遷移金属元素およびO元素を有する原料と、上述した一般式(1)で表され、常温(25℃)で固体または液体である窒化剤とを含有する原料組成物を調製する調製工程と、上記原料組成物を焼成し、上記原料の窒化を行い、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を合成する合成工程と、を有することを特徴とするものである。
以下、本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法について、工程ごとに説明する。
本発明における調製工程は、Li元素、遷移金属元素およびO元素を有する原料と、上述した一般式(1)で表され、常温(25℃)で固体または液体である窒化剤とを含有する原料組成物を調製する工程である。
本発明における原料は、Li元素、遷移金属元素およびO元素を有するものである。この原料は、岩塩層状構造またはスピネル構造を有するリチウム−遷移金属複合酸化物(原料化合物)であっても良く、そのリチウム−遷移金属複合酸化物を合成可能な複数の化合物の混合物(原料混合物)であっても良い。以下、場合を分けて説明する。
この場合、原料は、Li元素、遷移金属元素およびO元素の全てを有する化合物(リチウム−遷移金属複合酸化物)であって、岩塩層状構造またはスピネル構造を有するものであれば特に限定されるものではない。上記遷移金属元素としては、例えば、Mn、Co、Ni、V、Cr、Ti等を挙げることができ、中でもMn、Co、Niが好ましい。また、原料は、上記遷移金属元素以外にも、Mg、Al、Si、Cu、Zn、Ga、Ge、ZrおよびNbからなる群から選択される少なくとも一種の元素を含有していても良い。これらの元素は、上記遷移金属元素に対して、50mol%以下であることが好ましい。
一般式(A−1):LiaMbOc(Mは少なくとも一種の遷移金属元素であり、a〜cは、0<a≦1.3、0.7≦b≦1.3、1.5≦c≦2.5を満たす)
一般式(A−1)において、bは、0.8≦b≦1.2が好ましく、0.9≦b≦1.1がより好ましい。cは、1.4≦c≦2.3が好ましく、1.6≦c≦2.1がより好ましい。さらに、一般式(A−1)におけるMは、上述した遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましく、Mn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくも一種であることがより好ましい。電子伝導性がより良好な窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得ることができるからである。また、岩塩層状構造を有するリチウム−遷移金属複合酸化物としては、具体的には、LiCoO2、LiNiO2、LiMnO2、LiCo1/3Ni1/3Mn1/3O2、LiVO2、LiCrO2等を挙げることができる。
一般式(A−2):LiaMbOc(Mは少なくとも一種の遷移金属元素であり、a〜cは、0<a≦2.0、1.5≦b≦2.5、3≦c≦5を満たす)
一般式(A−2)において、bは、1.7≦b≦2.4が好ましく、1.9≦b≦2.2がより好ましい。cは、3.5≦c≦4.5が好ましく、3.2≦c≦4.2がより好ましい。さらに、一般式(A−2)におけるMは、上述した遷移金属元素からなる群から選択される少なくとも一種であることが好ましく、Mn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくも一種であることがより好ましい。電子伝導性がより良好な窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得ることができるからである。また、スピネル構造を有するリチウム−遷移金属複合酸化物としては、具体的には、LiMn2O4、LiCoMnO4、LiNi0.5Mn1.5O4、LiCo0.5Mn1.5O4、LiFe0.5Mn1.5O4、LiCu0.5Mn1.5O4等を挙げることができる。
本発明における原料は、上述したように、上記リチウム−遷移金属複合酸化物を合成可能な複数の化合物の混合物(原料混合物)であっても良い。この場合は、目的とする窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の組成を調整しやすいという利点を有する。
次に、本発明における窒化剤について説明する。本発明における窒化剤は、下記一般式(1)で表され、常温(25℃)で固体または液体である。
本発明における原料組成物は、上述した原料および窒化剤を含有する。原料組成物の調製方法としては、例えば、原料および窒化剤を混合する方法を挙げることができる。原料の混合方法は、特に限定されるものではないが、より均一に混合することが好ましい。中でも、本発明においては、原料と窒化剤とをメカニカルミリング法(例えばボールミル法)によって混合することが好ましい。メカニカルミリング法を用いることで、原料の粉砕および混合を同時に行うことができ、原料成分の接触面積を大きくすることができるからである。
次に、本発明における合成工程について説明する。本発明における合成工程は、上記原料組成物を焼成し、上記原料の窒化を行い、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を合成する工程である。
本発明により得られる窒化リチウム−遷移金属複合酸化物は、例えば正極活物質として用いることが好ましい。この窒化リチウム−遷移金属複合酸化物は電子伝導性が良好なので、相対的に導電化材の使用量を低減でき、電池の高容量化を図ることができるからである。そのため、本発明においては、上述した調製工程および合成工程を行うことにより正極活物質を得る工程と、上記正極活物質を用いて正極活物質層を形成する工程とを有することを特徴とするリチウム電池の製造方法を提供することができる。また、本発明においては、上記の製造方法により得られたことを特徴とする正極活物質を提供することができる。
次に、本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物について説明する。本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物は、例えば、上記「A.窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法」に記載された方法により得ることができる。また、本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物は、酸素(O)の一部が窒素(N)で置換されたものであることが好ましい。さらに、本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物は、以下の第一実施態様、第二実施態様に大別することができる。以下、実施態様ごとに説明する。
本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の第一実施態様は、岩塩層状構造またはスピネル構造を有する窒化リチウム−遷移金属複合酸化物であって、結晶質であることを特徴とするものである。なお、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物が結晶質であることは、X線回折(XRD)によって確認することができる。
次に、本発明の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の第二実施態様について説明する。第二実施態様の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物は、岩塩層状構造またはスピネル構造を有する窒化リチウム−遷移金属複合酸化物であって、N元素が、上記窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の内部に存在することを特徴とするものである。なお、N元素が、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の内部に存在することは、XPS測定のN1sのピーク(395eV〜398eVに現れるピーク)によって確認することができる。
次に、本発明のリチウム電池について説明する。本発明のリチウム電池は、正極活物質を含有する正極活物質層と、負極活物質を含有する負極活物質層と、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成された電解質層と、を有するリチウム電池であって、上記正極活物質が、上述した窒化リチウム−遷移金属複合酸化物であることを特徴とするものである。
以下、本発明のリチウム電池について、構成ごとに説明する。
まず、本発明における正極活物質層について説明する。本発明における正極活物質層は、正極活物質として、上述した窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を少なくとも含有する層であり、必要に応じて、導電化材、結着材および固体電解質材料の少なくとも一つを含有していても良い。特に、本発明のリチウム電池が液体電解質層を有する場合、正極活物質層は結着材をさらに含有することが好ましい。正極活物質の滑落を効果的に抑制することができるからである。また、本発明のリチウム電池が固体電解質層を有する場合、正極活物質層は固体電解質材料をさらに含有することが好ましい。正極活物質層におけるLiイオン伝導性を向上させることができるからである。
次に、本発明における負極活物質層について説明する。本発明における負極活物質層は、負極活物質を少なくとも含有する層であり、必要に応じて、導電化材、結着材および固体電解質材料の少なくとも一つを含有していても良い。
次に、本発明における電解質層について説明する。本発明における電解質層は、上記正極活物質層および上記負極活物質層の間に形成される層である。電解質層に含まれる電解質を介して、正極活物質と負極活物質との間のLiイオン伝導を行う。電解質層の形態は、特に限定されるものではなく、液体電解質層、ゲル電解質層、固体電解質層等を挙げることができる。
本発明のリチウム電池は、上述した負極活物質層、電解質層および負極活物質層を少なくとも有するものである。さらに通常は、正極活物質層の集電を行う正極集電体、および負極活物質の集電を行う負極集電体を有する。正極集電体の材料としては、例えばSUS、アルミニウム、ニッケル、鉄、チタンおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。一方、負極集電体の材料としては、例えばSUS、銅、ニッケルおよびカーボン等を挙げることができ、中でもSUSが好ましい。また、正極集電体および負極集電体の厚さや形状等については、リチウム電池の用途等に応じて適宜選択することが好ましい。
原料化合物としてLiCoO2(アルドリッチ社製、平均粒径2.5μm)を用意し、窒化剤として尿素(アルドリッチ社製)を用意した。次に、LiCoO2および尿素を、それぞれ1gずつ秤量して(モル比では、LiCoO2:尿素=10:8.6)、乳鉢にて混合し、原料組成物を得た。その後、得られた原料組成物を、成形機にて1cmφ×2mmtに成形し、得られた成形体をガラス管に入れ、真空とした。次に、そのガラス管を、管状炉で500℃、3時間の条件で焼成した。これにより、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の合成を行った。さらに、大気中、500℃、1時間の条件で焼成することで、残留尿素を除去し、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得た。なお、得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物に対して、BET法により比表面積を測定した。測定には、比表面積および細孔分布全自動ガス吸着測定装置(オートソープ−1、湯浅アイオニクス社製)を用いた。その結果、得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の比表面積は、1m2/gであった。
実施例1で使用したLiCoO2を評価用化合物とした。
原料化合物としてLiMn2O4(アルドリッチ社製、平均粒径5μm)を用意し、窒化剤として尿素(アルドリッチ社製)を用意した。次に、LiMn2O4および尿素を、それぞれ1gずつ秤量して(モル比では、LiMn2O4:尿素=10:15.6)、乳鉢にて混合し、原料組成物を得た。この原料組成物を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得た。また、得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の比表面積は、0.6m2/gであった。
実施例2で使用したLiMn2O4を評価用化合物とした。
(CV測定による電池反応電位の測定)
実施例1、2で得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物、および比較例1、2で得られた評価用化合物を用いて、電池反応電位の測定を行った。まず、評価用コイン電池を作製した。正極活物質である、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物または評価用化合物と、結着材であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)と、導電化材であるKB(ケッチェンブラック)とを、正極活物質:結着材:導電化材=70:5:25(重量比)の割合で有する正極活物質層(重量:10mg)を形成した。次に、負極活物質層としてLi金属を用い、非水電解液としてエチレンカーボネート(EC)およびジメチルカーボネート(DEC)を体積比1:1で混合した非水溶媒にLiPF6を1Mで溶解させたものを用い、評価用コイン電池を得た。
原料化合物としてLiCoO2(アルドリッチ社製、平均粒径2.5μm)を用意し、窒化剤として尿素(アルドリッチ社製)を用意した。次に、LiCoO2および尿素を、それぞれ1gずつ秤量して(モル比では、LiCoO2:尿素=10:8.6)、乳鉢にて15分間混合し、原料組成物を得た。その後、得られた原料組成物を、成形機にて1cmφ×2mmtに成形し、得られた成形体を軽く砕いた後にガラス管に入れ、真空とした。次に、そのガラス管を、管状炉で500℃、6時間の条件で焼成した。これにより、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の合成を行った。さらに、得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物をるつぼ内に移し、大気中、750℃、5時間の条件で焼成することで、残留尿素を除去し、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得た。
実施例3で使用したLiCoO2を評価用化合物とした。
原料化合物としてLiNi0.5Mn1.5O4(アルドリッチ社製、平均粒径5μm)を用意し、窒化剤として尿素(アルドリッチ社製)を用意した。次に、LiNi0.5Mn1.5O4および尿素を、それぞれ1gずつ秤量して(モル比では、LiNi0.5Mn1.5O4:尿素=1:2.5)、乳鉢にて15分間混合し、原料組成物を得た。この原料組成物を用いたこと以外は、実施例3と同様にして、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得た。
実施例4で使用したLiNi0.5Mn1.5O4を評価用化合物とした。
(1)充放電特性の評価
実施例3、4で得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物、および比較例3、4で得られた評価用化合物を用いて、評価用コイン電池を作製した。活物質である、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物または評価用化合物と、結着材であるPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)と、導電化材であるKB(ケッチェンブラック)とを、活物質:結着材:導電化材=70:5:25(重量比)の割合で有する活物質層(10mg)を形成した。次に、対極層としてLi金属を用い、非水電解液としてエチレンカーボネート(EC)およびジメチルカーボネート(DEC)を体積比1:1で混合した非水溶媒にLiPF6を1Mで溶解させたものを用い、評価用コイン電池を得た。
実施例4で得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物、および比較例4で得られた評価用化合物を用いて、X線回折測定を行った。その結果を図7に示す。図7に示されるように、実施例4および比較例4では、XRDのピークに大きな違いは見られず、両者は、同等の結晶構造を有することが確認された。
実施例4で得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物、および比較例4で得られた評価用化合物の外観を目視で確認したところ、評価用化合物の色は黒であったのに対して、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の色は黒褐色であった。このように、窒素の導入により、外観変化が生じ、窒化が生じていることが確認された。
原料化合物としてLiCoO2(アルドリッチ社製、平均粒径2.5μm)を用意し、窒化剤として尿素(アルドリッチ社製)を用意した。次に、LiCoO2および尿素を、それぞれ1gずつ秤量して(モル比では、LiCoO2:尿素=10:8.6)、乳鉢にて混合し、原料組成物を得た。その後、得られた原料組成物を、成形機にて1cmφ×2mmtに成形し、得られた成形体をガラス管に入れ、真空とした。次に、そのガラス管を、管状炉で200℃、3時間の条件で焼成した。これにより、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の合成を行った。さらに、大気中、500℃、1時間の条件で焼成することで、残留尿素を除去し、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得た。
200℃の焼成温度を、それぞれ、300℃、400℃、500℃、600℃に変更したこと以外は、実施例5−1と同様にして、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を得た。
(X線光電子分光測定)
実施例5−1〜5−5で得られた窒化リチウム−遷移金属複合酸化物を用いて、X線光電子分光(XPS)測定を行った。XPSでは、N1sの測定を行った。その結果を図8および図9に示す。なお、図9は、図8の一部を拡大した拡大図である。また、N1sのXPS測定により、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物のNの状態を、定性的および定量的に評価することができる。定性的にみて、高エネルギー側のピークは、表面吸着成分や有機成分のピーク(402eV〜399eV)であり、低エネルギー側にピークがシフトするほど、LiCoO2のOがNに置換されたことを示す(具体的には399eV〜396eVのピーク)。一方、定量的にみて、ピーク強度が高いほど、LiCoO2のOがNに置換された量が多いことを示す。このことを踏まえて、図8および図9を見ると、実施例5−1〜5−3では、焼成温度が高くなるにつれて、ピークが低エネルギー側にシフトしていることから、窒化が進行していることが確認された。なお、実施例5−4、5−5では、図9におけるピークが確認されていることから、窒化が進行していることは確認されたが、実施例5−1〜5−3に比べて、ピーク強度が低くなっており、窒化リチウム−遷移金属複合酸化物から窒素元素が脱離した可能性が示唆された。
2 … 負極活物質層
3 … 電解質層
10 … 発電要素
Claims (22)
- 前記原料が、リチウム−遷移金属複合酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記リチウム−遷移金属複合酸化物が、前記岩塩層状構造を有し、LiaMbOc(MはMn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも一種であり、a〜cは、0<a≦1.3、0.7≦b≦1.3、1.5≦c≦2.5を満たす)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記リチウム−遷移金属複合酸化物が、LiCoO2であることを特徴とする請求項3に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記リチウム−遷移金属複合酸化物が、前記スピネル構造を有し、LiaMbOc(MはMn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも一種であり、a〜cは、0<a≦2.0、1.5≦b≦2.5、3≦c≦5を満たす)で表される化合物であることを特徴とする請求項2に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記リチウム−遷移金属複合酸化物が、LiMn2O4であることを特徴とする請求項5に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記窒化剤が、尿素であることを特徴とする請求項1から請求項6までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記合成工程の際の焼成温度が、100℃〜800℃の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項7までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記合成工程の際の焼成温度が、200℃〜500℃の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項8までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 前記合成工程の際の焼成時間が、10分〜7時間の範囲内であることを特徴とする請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法。
- 岩塩層状構造またはスピネル構造を有する窒化リチウム−遷移金属複合酸化物であって、結晶質であることを特徴とする窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- N元素が、前記窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の内部に存在することを特徴とする請求項11に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 岩塩層状構造またはスピネル構造を有する窒化リチウム−遷移金属複合酸化物であって、N元素が、前記窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の内部に存在することを特徴とする窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 前記岩塩層状構造を有し、LiaMbOcNd(MはMn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも一種であり、a〜dは、0<a≦1.3、0.7≦b≦1.3、1.5≦c≦2.5、0.01≦d≦0.6を満たす)で表される化合物であることを特徴とする請求項11から請求項13までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 前記スピネル構造を有し、LiaMbOcNd(MはMn、CoおよびNiからなる群から選択される少なくとも一種であり、a〜dは、0<a≦2.0、1.5≦b≦2.5、3≦c≦5、0.01≦d≦0.6を満たす)で表される化合物であることを特徴とする請求項11から請求項13までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 粒子状であることを特徴とする請求項11から請求項15までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 平均粒径が100nm〜100μmの範囲内であることを特徴とする請求項16に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 比表面積が0.1m2/g〜300m2/gの範囲内であることを特徴とする請求項16または請求項17に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 正極活物質として用いられることを特徴とする請求項11から請求項18までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 請求項1から請求項9までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物の製造方法により得られたことを特徴とする請求項11から請求項19までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物。
- 正極活物質を含有する正極活物質層と、負極活物質を含有する負極活物質層と、前記正極活物質層および前記負極活物質層の間に形成された電解質層と、を有するリチウム電池であって、
前記正極活物質が、請求項11から請求項20までのいずれかの請求項に記載の窒化リチウム−遷移金属複合酸化物であることを特徴とするリチウム電池。 - 前記電解質層が、液体電解質層または固体電解質層であることを特徴とする請求項21に記載のリチウム電池。
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