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JP2011086122A - 静電容量式タッチパネルセンサおよび当該タッチパネルセンサの製造方法 - Google Patents

静電容量式タッチパネルセンサおよび当該タッチパネルセンサの製造方法 Download PDF

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JP2011086122A JP2009238575A JP2009238575A JP2011086122A JP 2011086122 A JP2011086122 A JP 2011086122A JP 2009238575 A JP2009238575 A JP 2009238575A JP 2009238575 A JP2009238575 A JP 2009238575A JP 2011086122 A JP2011086122 A JP 2011086122A
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Abstract

【課題】より簡易な工程により製造されるタッチパネルセンサを提供する。
【解決手段】タッチパネルセンサ10は、透明基材11と、透明基材11の上側の面11aにおいてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部14を介して接続されたx方向透明電極単位13と、x方向透明電極単位13間に位置するy方向透明電極単位15とからなる多数の透明電極単位13,15と、これら多数の透明電極単位13,15の周縁に位置するx方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15に接続された外周配線17とを備えている。ここで、隣接するy方向電極単位15同士は、x方向接続部14の上方に絶縁層18を介して配置されたy方向接続部16によりy方向において接続されている。このy方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、静電容量式タッチパネルセンサ、および当該タッチパネルセンサの製造方法に関する。また本発明は、当該タッチパネルセンサを備えたカラーフィルタ、および当該カラーフィルタの製造方法に関する。さらに本発明は、当該カラーフィルタを備えた表示装置に関する。
タッチパネル機能を実現するためのタッチパネルセンサとして、静電容量式のタッチパネルセンサが知られている。容量結合式タッチパネルセンサにおいては、人間の指などの外部導体がタッチパネルセンサに接触(接近)するときに発生する静電容量の変化を利用して、タッチパネルセンサ上における人間の指などの外部導体の位置を検出する。静電容量式タッチパネルセンサには表面型と投影型とがあるが、マルチタッチの認識(多点認識)への対応に適していることから、投影型が注目を浴びている。
投影型静電容量式のタッチパネルセンサは、一般に、透明基材と、透明基材の上面においてx方向に並ぶよう配置された設けられた多数のx方向透明電極単位と、透明基材の下面においてy方向に並ぶよう配置された設けられた多数のy方向透明電極単位とを備えている。この場合、隣接するx方向透明電極単位同士は、x方向接続部によりx方向において接続され、また隣接するy方向透明電極単位同士は、y方向接続部によりy方向において接続されている。
また、x方向透明電極単位とy方向透明電極単位とを同一平面上に形成した投影型静電容量式のタッチパネルセンサも提案されている(例えば特許文献1)。特許文献1に記載のタッチパネルセンサは、透明基材と、透明基材の上面においてx方向に並ぶよう配置された多数のx方向透明電極単位と、透明基材の上面においてx方向透明電極単位間に位置する多数のy方向透明電極単位とを備えている。このうち、隣接するx方向透明電極単位同士は、x方向透明電極単位およびy方向透明電極単位と同一平面上に設けられたx方向接続部によりx方向において接続されている。また、隣接するy方向透明電極単位同士は、x方向接続部の上方に絶縁層を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続されている。特許文献1に記載のタッチパネルセンサにおいては、y方向接続部として、酸化インジウムスズなどの透明性を有する透明電極材料が用いられている。
また、多数のx方向透明電極単位およびy方向透明電極単位のうち周縁に位置するx方向透明電極単位およびy方向透明電極単位には、タッチパネルセンサに流れる電流を外部の制御部に伝えるための外周配線が設けられている。外周配線が設けられる領域は、タッチパネルセンサをTFT基板などと組み合わせて液晶表示装置を作製する際の液晶表示装置の非表示領域となっており、このため外周配線に透明性は要求されない。従って、外周配線の材料としては、電気伝導度の高い金属材料、例えば銀が用いられる。
実用新案登録第3144241号公報
特許文献1に記載のタッチパネルセンサを製造する場合、x方向透明電極単位、y方向透明電極単位およびx方向接続部を構成するための透明電極材料と、絶縁層と、y方向接続部を構成するための第2の透明電極材料と、外周配線を構成するための金属材料とが順次透明基材上に形成される。このように、透明基材上に4つの層を形成するため、工程が複雑になっている。
本発明は、このような課題を効果的に解決し得るタッチパネルセンサ、およびタッチパネルセンサの製造方法を提供することを目的とする。
本発明による第1の静電容量式タッチパネルセンサは、平面状に延びる透明基材と、透明基材の上側においてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部を介して接続されたx方向透明電極単位と、x方向透明電極単位間に位置するy方向透明電極単位とからなる多数の透明電極単位と、これら多数の透明電極単位の周縁に位置するx方向透明電極単位およびy方向透明電極単位に接続された外周配線と、を備え、x方向接続部は、透明電極単位の材料と同一の材料を用いて透明電極単位と同一平面上に形成され、隣接するy方向透明電極単位同士は、x方向接続部の上方に絶縁層を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続され、y方向接続部は、外周配線の材料と同一の材料を用いて外周配線とともに形成されることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサである。
本発明による第1のタッチパネルセンサの製造方法は、前記透明基材を準備する工程と、透明基材の上側の面上に透明電極材料を設ける工程と、設けられた透明電極材料をパターンニングして、前記x方向透明電極単位、前記y方向透明電極単位および前記x方向接続部を形成する工程と、x方向接続部上に前記絶縁層を形成する工程と、透明基材の上方から透明基材に導電性材料を設ける工程と、設けられた導電性材料をパターンニングして、前記外周配線および前記y方向接続部を形成する工程と、を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法である。
本発明による第2の静電容量式タッチパネルセンサは、平面状に延びる透明基材と、透明基材の上側においてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部を介して接続されたx方向透明電極単位と、x方向透明電極単位間に位置するy方向透明電極単位とからなる多数の透明電極単位と、これら多数の透明電極単位の周縁に位置するx方向透明電極単位およびy方向透明電極単位に接続された外周配線と、を備え、x方向接続部は、透明電極単位の材料と同一の材料を用いて形成され、隣接するy方向透明電極単位同士は、x方向接続部の下方に絶縁膜を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続され、y方向接続部は、外周配線の材料と同一の材料を用いて外周配線とともに形成されることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサである。
本発明による第2のタッチパネルセンサの製造方法は、前記透明基材を準備する工程と、透明基材の上側の面上に導電性材料を設ける工程と、設けられた導電性材料をパターンニングして、前記外周配線および前記y方向接続部を形成する工程と、y方向接続部上に前記絶縁層を形成する工程と、透明基材の上方から透明基材に透明電極材料を設ける工程と、設けられた透明電極材料をパターンニングして、前記x方向透明電極単位、前記y方向透明電極単位および前記x方向接続部を形成する工程と、を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法である。
本発明による第1および第2のタッチパネルセンサの製造方法において、前記導電性材料が金属材料からなっていてもよい。
本発明によるタッチパネル機能付のカラーフィルタは、上記記載のタッチパネルセンサと、タッチパネルセンサの透明基材の上側または下側に設けられたブラックマトリクス層と、ブラックマトリクス層間に設けられた複数色の着色層と、を備えたことを特徴とする。
本発明によるカラーフィルタにおいて、好ましくは、前記タッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て前記ブラックマトリクス層に重なり合っている。
本発明によるカラーフィルタの製造方法は、上記記載のタッチパネルセンサの製造方法によりタッチパネルセンサを形成する工程と、タッチパネルセンサの透明基材の上側または下側にブラックマトリクス層を形成する工程と、ブラックマトリクス層間に複数色の着色層を形成する工程と、を備えたことを特徴とする。
本発明によるカラーフィルタの製造方法において、好ましくは、前記ブラックマトリクス層の形成工程において、前記タッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て前記ブラックマトリクス層に重なり合うよう、ブラックマトリクス層が形成される。
本発明によるタッチパネル機能付の表示装置は、上記記載のカラーフィルタと、カラーフィルタに対向するよう設けられた表示基板と、を備え、カラーフィルタのタッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て、カラーフィルタのブラックマトリクス層に重なり合っていることを特徴とする。
本発明の第1の静電容量式タッチパネルセンサによれば、隣接するy方向電極単位同士は、x方向接続部の上方に絶縁層を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続されており、このy方向接続部は、外周配線の材料と同一の材料を用いて外周配線とともに形成されている。このようにy方向接続部を外周配線とともに形成することにより、より簡易な構成を有するタッチパネルセンサを提供することができる。
本発明の第1の静電容量式タッチパネルセンサの製造方法によれば、前記透明基材を準備する工程と、透明基材の上側の面上に透明電極材料を設ける工程と、設けられた透明電極材料をパターンニングして、前記x方向透明電極単位、前記y方向透明電極単位および前記x方向接続部を形成する工程と、x方向接続部上に前記絶縁層を形成する工程と、透明基材の上方から透明基材に導電性材料を設ける工程と、設けられた導電性材料をパターンニングして、前記外周配線および前記y方向接続部を形成する工程と、により、タッチパネルセンサを製造することができる。このようにy方向接続部を外周配線とともに形成することにより、より簡易な工程によりタッチパネルセンサを製造することができる。
本発明の第2の静電容量式タッチパネルセンサによれば、隣接するy方向電極単位同士は、x方向接続部の下方に絶縁層を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続されており、このy方向接続部は、外周配線の材料と同一の材料を用いて外周配線とともに形成されている。このようにy方向接続部を外周配線とともに形成することにより、より簡易な構成を有するタッチパネルセンサを提供することができる。
本発明の第2の静電容量式タッチパネルセンサの製造方法によれば、前記透明基材を準備する工程と、透明基材の上側の面上に導電性材料を設ける工程と、設けられた導電性材料をパターンニングして、前記外周配線および前記y方向接続部を形成する工程と、y方向接続部上に前記絶縁層を形成する工程と、透明基材の上方から透明基材に透明電極材料を設ける工程と、設けられた透明電極材料をパターンニングして、前記x方向透明電極単位、前記y方向透明電極単位および前記x方向接続部を形成する工程と、により、タッチパネルセンサを製造することができる。このようにy方向接続部を外周配線とともに形成することにより、より簡易な工程によりタッチパネルセンサを製造することができる。
本発明のタッチパネル機能付の表示装置は、上記記載のタッチパネルセンサを有するカラーフィルタと、カラーフィルタに対向するよう設けられた表示基板と、を備えている。このうちカラーフィルタにおいては、タッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て、カラーフィルタのブラックマトリクス層に重なり合っている。このため、y方向接続部によって表示装置の表示特性が損なわれるのを防ぐことができる。
図1(a)は、本実施の第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図、図1(b)は、図1(a)のタッチパネルセンサをIb−Ib方向から見た縦断面図、図1(c)は、図1(a)のタッチパネルセンサをIc−Ic方向から見た縦断面図。 図2(a)は、本発明の第1の実施の形態における液晶表示装置を示す縦断面図、図2(b)は、図2(a)の液晶表示装置のカラーフィルタを矢印IIb−IIbから見た図、図2(c)は、図2(a)の液晶表示装置の表示基板を矢印IIc−IIcから見た図。 図3Aは、本実施の第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図3Bは、本実施の第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図3Cは、本実施の第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図3Dは、本実施の第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図3Eは、本実施の第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図4(a)は、比較例におけるタッチパネルセンサを示す平面図、図4(b)は、図4(a)のタッチパネルセンサをIVb−IVb方向から見た縦断面図、図4(c)は、図4(a)のタッチパネルセンサをIVc−IVc方向から見た縦断面図。 図5Aは、比較例におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図5Bは、比較例におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図5Cは、比較例におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図5Dは、比較例におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図6(a)は、本実施の第1の実施の形態の変形例におけるタッチパネルセンサを示す平面図、図6(b)は、図6(a)のタッチパネルセンサをVIb−VIb方向から見た縦断面図、図6(c)は、図6(a)のタッチパネルセンサをVIc−VIc方向から見た縦断面図。 図7(a)は、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図、図7(b)は、図7(a)のタッチパネルセンサをVIIb−VIIb方向から見た縦断面図、図7(c)は、図7(a)のタッチパネルセンサをVIIc−VIIc方向から見た縦断面図。 図8Aは、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図8Bは、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図8Cは、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図8Dは、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図8Eは、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図。 図9(a)は、本実施の第3の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図、図9(b)は、図9(a)のタッチパネルセンサをIXb−IXb方向から見た縦断面図、図9(c)は、図9(a)のタッチパネルセンサをIXc−IXc方向から見た縦断面図。 図10(a)は、本発明の第3の実施の形態における液晶表示装置を示す縦断面図、図10(b)は、図10(a)の液晶表示装置のカラーフィルタを矢印Xb−Xbから見た図、図10(c)は、図10(a)の液晶表示装置の表示基板を矢印Xc−Xcから見た図。
第1の実施の形態
以下、図1乃至図6を参照して、本発明の第1の実施の形態について説明する。まず図2により、本実施の形態における液晶表示装置(表示装置)60全体について説明する。なお本実施の形態においては表示装置の例として液晶表示装置60を示しているが、これに限定されることはなく、有機ELディスプレイやプラズマディスプレイなど、カラーフィルタを備えたその他の表示装置の場合においても、本願発明を適用することにより液晶表示装置60の場合と同様の効果を得ることができる。
液晶表示装置
図2(a)に示すように、タッチパネル機能付の液晶表示装置60は、タッチパネル機能付のカラーフィルタ30と、カラーフィルタ30に対向するよう設けられたTFT基板(表示基板)50とを備えている。TFT基板50の下側には、TFT基板50に向って光を放射する光源(図示せず)が設けられている。また図2(a)に示すように、カラーフィルタ30とTFT基板50との間には液晶40が充填されており、この液晶40は封止材41により封止されている。
また液晶表示装置60の上側(観察側)には、透光性を有した保護カバー(図示せず)を設けることができる。保護カバーは、カラーフィルタ30の後述するタッチパネルセンサ及び液晶表示装置60を保護するためのものであり、タッチパネル機能付の液晶表示装置60の入力面(タッチ面、接触面)として機能する。
図2(c)は、図2(a)に示す液晶表示装置60のTFT基板50を、カラーフィルタ30の法線方向、すなわち図2(a)に示す矢印IIc−IIcの方向から見た場合を示す図である。図2(c)に示すように、TFT基板50は、液晶40に印加される電圧を制御する複数の透明電極部52と、透明電極部52に制御電圧を印加する配線部53とを有している。このうち各透明電極部52は、各々が表示装置60の単位画素に対応している。
カラーフィルタ
次に図2(b)を参照して、カラーフィルタ30について説明する。図2(b)は、図2(a)に示す液晶表示装置60のカラーフィルタ30を、カラーフィルタ30の法線方向、すなわち図2(a)に示す矢印IIb−IIbの方向から見た場合を示す図である。図2(b)に示すように、カラーフィルタ30は、透明基材11と、透明基材11の下側(TFT基板50側)に設けられたブラックマトリクス層31と、ブラックマトリクス層31間に設けられた複数色の着色層32と、透明基材11の上側(観察側)に設けられたタッチパネルセンサ層12とを備えている。後述するように、透明基材11とタッチパネルセンサ層12とからタッチパネルセンサが構成される。
このうち透明基材11の材料は、TFT基板50の発光を外部に取り出すことができ、かつ水分および酸素を効率的に遮断することができる限り特に限定されるものではない。例えば、光透過性、安定性や耐久性等に優れたガラスやポリマー等を使用することができる。
カラーフィルタ30のブラックマトリックス層31は、カラーフィルタ30の法線方向から見て上述したTFT基板50の配線部53に重なり合うよう配置されている。ブラックマトリックス層31としては、スパッタリング法、真空蒸着法等により厚み1000〜2000Å程度のクロム等の金属薄膜を形成し、この薄膜をパターニングして形成したもの、カーボン微粒子や金属酸化物等の遮光性粒子を含有させたポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂等の樹脂層を形成し、この樹脂層をパターニングして形成したもの、および、カーボン微粒子や金属酸化物等の遮光性粒子を含有させた感光性樹脂層を形成し、この感光性樹脂層をパターニングして形成したもの等、遮光性を有するものを用いることができる。ブラックマトリックス層31の厚さは、要求される遮光性などに応じて適宜調整される。
複数色の着色層32は、TFT基板50および液晶40を通った光の色を調整するものであり、少なくとも、赤色着色層、青色着色層および緑色着色層を含んでいる。
このうち赤色着色層に用いられる着色剤としては、例えば、ペリレン系顔料、レーキ顔料、アゾ系顔料、キナクリドン系顔料、アントラキノン系顔料、アントラセン系顔料、イソインドリン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
青色着色層に用いられる着色剤としては、例えば、銅フタロシアニン系顔料、アントラキノン系顔料、インダンスレン系顔料、インドフェノール系顔料、シアニン系顔料、ジオキサジン系顔料等が挙げられる。これらの顔料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
緑色着色層に用いられる着色剤としては、例えば、ハロゲン多置換フタロシアニン系顔料もしくはハロゲン多置換銅フタロシアニン系顔料等のフタロシアニン系顔料、トリフェニルメタン系塩基性染料、イソインドリン系顔料、イソインドリノン系顔料等が挙げられる。これらの顔料もしくは染料は単独で用いてもよく2種以上を混合して用いてもよい。
複数色の着色層32が上記の赤色着色層、青色着色層および緑色着色層に限られることは無く、その他の色の着色層が含まれていてもよい。
なお、ブラックマトリクス層31および着色層32と液晶40の間に保護膜(図示せず)が設けられていてもよい。保護膜の材料としては、珪素、アルミニウム、亜鉛またはスズの酸化物または酸窒化物からなる透明材料、あるいはアクリル樹脂等の有機絶縁膜を挙げることができる。また、ブラックマトリクス層31及び着色層32の表面に、画素表示用の共通透明電極(図示せず)が設けられていてもよい。さらに、ブラックマトリクス層31上に、カラーフィルタ30とTFT基板50との間の空隙を保持するためのスペーサ(図示せず)が設けられていてもよい。
タッチパネルセンサ
次に図1(a)(b)(c)を参照して、タッチパネルセンサ10について説明する。図1(a)(b)(c)に示すように、タッチパネルセンサ10は、平面状に延びる透明基材11と、透明基材11の上側の面11aにおいてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部14を介して接続されたx方向透明電極単位13と、x方向透明電極単位13間に位置するy方向透明電極単位15とからなる多数の透明電極単位13,15と、これら多数の透明電極単位13,15の周縁に位置するx方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15に接続された外周配線17とを備えている。図1(a)に示すように、x方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15は各々略正方形の形状を有しており、x方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15の寸法はタッチパネルセンサ10によって検知される指又はペン等に対する必要解像度により決定され、例えば5mm×5mmとなっている。
ここで、図1(a)に示すように、多数の透明電極単位13,15の周縁に位置するx方向透明電極単位13と外周配線17とは、x方向透明電極単位13のx方向端子部13aを介して接続されている。同様に、多数の透明電極単位13,15の周縁に位置するy方向透明電極単位15と外周配線17とは、y方向透明電極単位15のy方向端子部15aを介して接続されている。x方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15からの電気信号は、外周配線17を介して表示装置60の制御部(図示せず)に伝えられる。
また、図1(b)(c)に示すように、x方向接続部14は、透明電極単位13,15の材料と同一の材料である透明電極材料を用いて透明電極単位13,15と同一平面上に形成されている。一方、隣接するy方向電極単位15同士は、図1(c)に示すように、x方向接続部14の上方に絶縁層18を介して配置されたy方向接続部16によりy方向において接続されている。このy方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成されており、このため後述するように、y方向接続部16と外周配線17とを別々の工程で形成する場合に比べて、より簡易にy方向接続部16と外周配線17とを形成することができる。これら透明電極単位13,15、x方向接続部14、y方向接続部16、外周配線17および絶縁層18により、上述のタッチパネルセンサ層12が構成されている。
なお説明の都合上、図1(a)においては絶縁層18の表示を省略している。
図1(a)に示すタッチパネルセンサ10において、透明電極単位13,15とx方向接続部14とy方向接続部16とを含む領域(図1(a)において点線で囲む領域)が、観察側の観察者(図示せず)に到達する光が通過する表示領域20Aとなっており、表示領域20Aよりも外側の領域が、観察側の観察者(図示せず)への光が通過しない外周非表示領域20Bとなっている。図1(a)に示すように、外周配線17は非表示領域20B内に設けられており、このため外周配線17によって液晶表示装置60の表示が妨げられることはない。
次に、タッチパネルセンサ10を構成する要素についてそれぞれ詳述する。
透明電極単位およびx方向接続部
はじめにx方向透明電極単位13、x方向接続部14およびy方向透明電極単位15について詳述する。上述のように、透明電極単位13,15およびx方向接続部14は、同一の透明電極材料により同一平面上に形成されている。透明電極材料としては、透明性を有するとともに、所要の導電性を有する材料が用いられる。例えば、透明電極材料として、インジウム錫酸化物(ITO)、酸化亜鉛、酸化インジウム、アンチモン添加酸化錫、フッ素添加酸化錫、アルミニウム添加酸化亜鉛、カリウム添加酸化亜鉛、シリコン添加酸化亜鉛や、酸化亜鉛−酸化錫系、酸化インジウム−酸化錫系、酸化亜鉛−酸化インジウム−酸化マグネシウム系などの金属酸化物を用いることができる。また、これらの金属酸化物が2種以上複合されてもよい。
透明電極材料を透明基材11上に設ける方法は特には限定されず、スパッタリング法、真空蒸着法、イオンプレーティング法、CVD法、塗工法、印刷法などを用いることができる。また、設けられた透明電極材料をパターンニングして透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成する方法も特には限定されず、フォトリソグラフィー法など、様々なパターンニング方法を適宜用いることができる。
外周配線
次に外周配線17について詳述する。上述のように、外周配線17は、x方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15からの電気信号を表示装置60の制御部に伝えるためのものであり、外周配線17の材料としては電気伝導率の高い材料が好ましい。また上述のように、外周配線17は非表示領域20B内に設けられており、このため外周配線17の材料が透明性を有する必要はない。このため、外周配線17の材料として、好ましくは、前述の透明電極材料より高い電気伝導率を有する金属材料が用いられる。金属材料としては、例えば、アルミニウム、モリブデン、パラジウム、銀、クロム、銅等の金属及びそれらを主成分とする合金、あるいはそれら合金を含む積層体を用いることができる。
y方向接続部
次にy方向接続部16について詳述する。上述のように、y方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料、すなわち金属材料から形成されており、このため、y方向接続部16のx方向における寸法(幅)が小さい場合であっても、隣接するy方向透明電極単位15同士を低抵抗で接続することができる。ここで、y方向接続部16のx方向における寸法(幅)は例えば5〜20μmの範囲内となっており、y方向における寸法(長さ)は例えば20〜500μmの範囲内となっている。
このように、y方向接続部16を外周配線17の材料と同一の金属材料から形成することにより、y方向接続部16をITOなどの透明電極材料から形成する場合に比べて、y方向接続部16の幅を小さくすることができる。このため、y方向接続部16によって液晶表示装置60の表示が妨げられることはほとんどない。
好ましくは、図1(b)(c)に示すように、y方向接続部16は、カラーフィルタ30の法線方向から見てカラーフィルタ30のブラックマトリクス層31に重なり合うよう設けられている。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置60の表示が妨げられることをさらに防ぐことができる。この場合、x方向におけるブラックマトリクス層31の幅は、透明基材11の厚さ、x方向におけるy方向接続部16の幅、液晶表示装置60の視野角などに応じて適宜設定されるが、例えば5〜100μmの範囲内となっている。
絶縁層
次に絶縁層18について詳述する。絶縁層18を形成する材料としては、透明性および電気絶縁性を有する材料が用いられ、例えばアクリル樹脂が用いられる。なお後に詳述するが、絶縁層18のうちy方向透明電極単位15のy方向における端部15bに対応する箇所には上下方向に貫通する穴18aが形成されている(図1(c)参照)。この穴18a内には、図1(c)に示すようにy方向接続部16が設けられており、このように絶縁層18の穴18aを介してy方向接続部16とy方向透明電極単位15とが接続されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、タッチパネルセンサ10およびカラーフィルタ30の製造方法について説明する。
タッチパネルセンサの製造方法
はじめに、図3A(a)(b)(c)〜図3E(a)(b)(c)を参照して、タッチパネルセンサ10の製造方法について説明する。図3A(a)(b)(c)〜図3E(a)(b)(c)の各図において、(a)に示されている図は、製造中のタッチパネルセンサを示す平面図であり、(b)に示されている図は、(a)の製造中のタッチパネルセンサを各々IIIAb−IIIAb〜IIIEb−IIIEb方向から見た縦断面図であり、(c)に示されている図は、(a)の製造中のタッチパネルセンサを各々IIIAc−IIIAc〜IIIEc−IIIEc方向から見た縦断面図である。
はじめに、透明基材11を準備し、次に図3A(a)(b)(c)に示すように、透明基材11の上側の面11a上に透明電極材料21を設ける。透明電極材料21を設けるための方法が特に限定されることはなく、例えばスパッタリングにより、透明基材11の上側の面11a上に透明電極材料21が設けられる。
次に、透明基材11の上側の面11a上に設けられた透明電極材料21をパターンニングして、図3B(a)に示すように、透明基材11の上側の面11a上に、多数の透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成する。ここで、図3B(a)(b)に示すように、x方向透明電極単位13はx方向に並ぶよう配置されており、また隣接するx方向透明電極単位13同士は、x方向接続部14により接続されている。また図3B(a)(c)に示すように、y方向透明電極単位15は、y方向に並ぶとともに、x方向透明電極単位13間およびx方向接続部14間に位置するよう配置されている。
透明電極材料21をパターンニングする方法は特には限定されず、様々な公知のパターンニング方法を用いることができ、例えばフォトリソグラフィー法を用いることができる。この場合、はじめに透明電極材料21上に感光層(図示せず)を形成し、次に当該感光層上に、透明電極単位13,15およびx方向接続部14のパターンに対応する所定のパターンを有するマスク(図示せず)を配置する。その後、マスクを介して感光層に露光光(例えば紫外線)を照射し、次に、感光層を現像する。これによって、透明電極単位13,15およびx方向接続部14のパターンに対応するパターンを有する感光層が透明電極材料21上に形成される。
次に、エッチングにより、透明基材11の上側の面11a上の透明電極材料21のうち感光層によって覆われていない箇所を除去する。このとき、エッチング液としては透明電極材料21を溶かすことができる液が用いられる。例えば透明電極材料21がITOからなる場合、エッチング液として塩化第二鉄などが用いられる。
その後、透明電極単位13,15およびx方向接続部14上に残留している感光層を、例えば2%水酸化カリウム等のアルカリ液により除去する。これによって、図3B(a)(b)(c)に示す透明電極単位13,15およびx方向接続部14が形成される。
次に、図3C(a)(b)(c)に示すように、透明電極単位13,15およびx方向接続部14上に絶縁層18を形成する。ここで絶縁層18は、図3C(a)に示すように、透明電極単位13,15およびx方向接続部14のうちx方向透明電極単位13のx方向端子部13aおよびy方向透明電極単位15のy方向端子部15aを覆わないように形成される。また図3C(a)(c)に示すように、絶縁層18において、y方向透明電極単位15のy方向における端部15bに対応する箇所には、上下方向に貫通する穴18aが形成されている。
上述の絶縁層18を形成するための方法が特に限定されることはなく、例えば透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成する場合と同様に、スパッタリング、およびフォトリソグラフィー法によるパターンニングを行うことにより、上述の絶縁層18を形成することができる。
次に、透明基材11の上方から透明基材11上に、金属材料からなる導電性材料22を設ける。この場合、図3D(a)(b)(c)に示すように、透明基材11の上側の面11aのうち外周非表示領域20Bに対応する領域、x方向端子部13a、y方向端子部15a、y方向透明電極単位15のy方向における端部15b、および絶縁層18が導電性材料22に接触する。一方、x方向透明電極単位13およびx方向接続部14は、絶縁層18により上方から覆われており、このためx方向透明電極単位13およびx方向接続部14が導電性材料22に接触することはない。
なお、導電性材料22を設けるための方法が特に限定されることはなく、例えばスパッタリングにより、透明基材11上に導電性材料22が設けられる。
次に、透明基材11上に設けられた導電性材料22をパターンニングして、図3E(a)(b)(c)に示すように、外周配線17およびy方向接続部16をともに形成する。ここで外周配線17は、透明基材11の上側の面11aのうち外周非表示領域20Bに対応する領域に配置されており、また外周配線17は、図3E(b)(c)に示すように、x方向端子部13aおよびy方向端子部15aに接続されている。また図3E(b)(c)に示すように、y方向接続部16は、絶縁層18の穴18aを介してy方向透明電極単位15のy方向における端部15bに接続されている。
導電性材料22をパターンニングする方法は特には限定されず、様々な公知のパターンニング方法を用いることができる。例えば透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成する場合と同様に、フォトリソグラフィー法を用いることができる。この場合、エッチング液としては、金属材料からなる導電性材料22を溶かすことができる液が用いられる。例えば導電性材料22がアルミニウムまたはモリブデンからなる場合、燐酸、硝酸、酢酸、水を5:5:5:1の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。また、導電性材料22が銀または銀合金からなる場合、燐酸、硝酸、酢酸、水を4:1:4:4の割合で配合してなる燐硝酢酸(水)をエッチング液として用いることができる。さらに、導電性材料22がクロムからなる場合、硝酸セリウムアンモニウム、過塩素酸、水を17:4:70の割合で配合してなるエッチング液を用いることができる。
以上、図3A(a)(b)(c)〜図3E(a)(b)(c)を参照して説明した工程によって、本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10が製造される。
カラーフィルタの製造方法
次に、図1(b)(c)に示すように、上述の工程により得られたタッチパネルセンサ10の透明基材11の下側の面11b上に、ブラックマトリクス層31を形成し、その後、ブラックマトリクス層31間に複数色の着色層32を形成する。これによって、本実施の形態におけるタッチパネル機能付のカラーフィルタ30が得られる。
このとき、タッチパネルセンサ10のy方向接続部16が、カラーフィルタ30の法線方向から見てブラックマトリクス層31に重なり合うよう、ブラックマトリクス層31を形成する。これによって、上述のとおり、液晶表示装置60の表示がy方向接続部16により妨げられることを防ぐことができる。
ブラックマトリクス層31および着色層32を形成する方法は特には限定されず、例えばフォトリソグラフィー法によりブラックマトリクス層31および着色層32を形成することができる。
また、このようにして得られたタッチパネル機能付のカラーフィルタ30に対向するよう上述のTFT基板50を設け、次にカラーフィルタ30とTFT基板50との間に液晶40を充填することにより、タッチパネル機能付の液晶表示装置60を製造することができる。
以下、本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10、カラーフィルタ30および液晶表示装置60の効果についてまとめる。
本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ10において、隣接するy方向透明電極単位15同士は、x方向接続部14の上方に絶縁層18を介して配置されたy方向接続部16によりy方向において接続されており、このy方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成されている。このようにy方向接続部16を外周配線17とともに形成することにより、より簡易な構成を有するタッチパネルセンサ10を提供することができる。
また本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ10の製造方法は、透明基材11を準備する工程と、透明基材11の上側の面11a上に透明電極材料21を設ける工程と、設けられた透明電極材料21をパターンニングして、多数の透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成する工程と、x方向接続部14上に絶縁層18を形成する工程と、透明基材11の上方から透明基材11に導電性材料22を設ける工程と、設けられた導電性材料22をパターンニングして、外周配線17およびy方向接続部16をともに形成する工程とを備えている。このようにy方向接続部16を外周配線17とともに形成することにより、より簡易な工程によりタッチパネルセンサ10を製造することができる。
さらに本実施の形態によれば、外周配線17およびy方向接続部16は、同一の金属材料からなる。このため、y方向接続部16が透明電極材料からなる場合に比べて、y方向接続部16の電気伝導度を高くすることができ、これによって、y方向接続部16が透明電極材料からなる場合に比べて、y方向接続部16の幅を小さくすることができる。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置60の表示が妨げられるのを防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、タッチパネル機能付のカラーフィルタ30において、タッチパネルセンサ10のy方向接続部16が、カラーフィルタ30の法線方向から見てブラックマトリクス層31に重なり合っている。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置60の表示が妨げられることをさらに防ぐことができる。
次に、図4〜図5Fを参照して、本願発明の効果を比較例と比較して説明する。図4(a)(b)(c)は、比較例におけるタッチパネルセンサ70を示す図である。図4(a)(b)(c)に示すタッチパネルセンサ70は、y方向接続部71が透明電極材料からなる点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図3に示す本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10と略同一である。
図5A〜図5Fを参照して、比較例におけるタッチパネルセンサ70の製造方法について説明する。
はじめに、透明基材11を準備し、次に透明基材11の上側の面11a上に透明電極材料21を設ける。その後、透明基材11の上側の面11a上に設けられた透明電極材料21をパターンニングして、透明基材11の上側の面11a上に、多数の透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成する。次に、透明電極単位13,15およびx方向接続部14上に絶縁層18を形成する。ここまでの工程は、図3A〜図3Cに示す本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10の製造方法と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
次に図5A(a)(b)(c)に示すように、絶縁層18上に透明電極材料72を設ける。その後、設けられた透明電極材料72をパターンニングすることにより、図5B(a)(b)(c)に示すように、隣接するy方向透明電極単位15同士を接続するy方向接続部71を形成する。
次に図5C(a)(b)(c)に示すように、透明基材11の上方から透明基材11上に、金属材料からなる導電性材料22を設ける。その後、設けられた導電性材料22をパターンニングすることにより、図5D(a)(b)(c)に示すように外周配線17を形成する。
このように比較例によれば、タッチパネルセンサ70の製造工程において、はじめに透明電極材料21の形成およびパターンニングが行われ、次に絶縁層18の形成およびパターンニングが行われ、その後に透明電極材料72の形成およびパターンニングが行われ、次に導電性材料22の形成およびパターンニングが行われる。このように比較例によれば、タッチパネルセンサ70の製造工程において、4つの層の形成およびパターンニングが行われる。
これに対して、本実施の形態によれば、はじめに透明電極材料21の形成およびパターンニングを行い、次に絶縁層18の形成およびパターンニングを行い、その後に導電性材料22の形成およびパターンニングを行うことにより、タッチパネルセンサ10を製造することができる。すなわち、本実施の形態によれば、3つの層の形成およびパターンニングを行うことにより、タッチパネルセンサ10を製造することができる。このように本実施の形態によれば、y方向接続部16を、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成することにより、より簡易な工程によってタッチパネルセンサ10を製造することが可能となっている。
また比較例によれば、透明電極材料72のパターンニングにおいてエッチング液が用いられる場合、当該エッチング液によって、透明電極材料21からなる透明電極単位13,15およびx方向接続部14が溶かされるおそれがある。従って比較例によれば、透明電極材料72をエッチングによりパターンニングするとき、透明電極単位13,15およびx方向接続部14がマスクされている必要がある。例えば透明電極材料72をエッチングによりパターンニングするとき、透明電極単位13,15およびx方向接続部14が絶縁層18によって完全に覆われている必要がある。
これに対して、本実施の形態によれば、透明電極材料の形成およびパターンニングが行われるのは、前述のとおり、透明電極材料21から透明電極単位13,15およびx方向接続部14を形成するときのみとなっている。従って、導電性材料22用のエッチング液として透明電極材料を侵さないエッチング液が選択される場合、透明電極単位13,15およびx方向接続部14をマスクすることなく導電性材料22のパターンニングを行うことができる。このため、例えば図6に示すように、絶縁層18がx方向接続部14近傍にのみ設けられていてもよい。すなわち、x方向接続部14とy方向接続部16とが短絡するのを防ぐことができる程度の最小限の絶縁層18が設けられていればよい。
第2の実施の形態
次に図7乃至図8Eを参照して、本発明の第2の実施の形態について説明する。ここで図7(a)は、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図であり、図7(b)は、図7(a)のタッチパネルセンサをVIIb−VIIb方向から見た縦断面図であり、図7(c)は、図7(a)のタッチパネルセンサをVIIc−VIIc方向から見た縦断面図である。図8A乃至図8Eは、本実施の第2の実施の形態におけるタッチパネルセンサを製造する方法を説明するための図である。
図7乃至図8Eに示す第2の実施の形態は、y方向接続部が、x方向接続部の下方に絶縁膜を介して配置されている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。図7乃至図8Eに示す第2の実施の形態において、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
カラーフィルタ
はじめに、本実施の形態におけるタッチパネル機能付のカラーフィルタ30Aについて説明する。図7(b)に示すように、カラーフィルタ30Aは、透明基材11と、透明基材11の下側(表示基板側)に設けられたブラックマトリクス層31と、ブラックマトリクス層31間に設けられた複数色の着色層32と、透明基材11の上側(観察側)に設けられたタッチパネルセンサ層12Aとを備えている。後述するように、透明基材11とタッチパネルセンサ層12Aとからタッチパネルセンサ10Aが構成される。
なお、当該カラーフィルタ30AとTFT基板(図示せず)とにより液晶表示装置(図示せず)を形成する場合、図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、ブラックマトリクス層31および着色層32と液晶の間に保護膜(図示せず)が設けられていてもよい。保護膜の材料としては、珪素、アルミニウム、亜鉛またはスズの酸化物または酸窒化物からなる透明材料、あるいはアクリル樹脂等の有機絶縁膜を挙げることができる。また、ブラックマトリクス層31及び着色層32の表面に、画素表示用の共通透明電極(図示せず)が設けられていてもよい。さらに、ブラックマトリクス層31上に、カラーフィルタ30AとTFT基板との間の空隙を保持するためのスペーサ(図示せず)が設けられていてもよい。
タッチパネルセンサ
次に図7(a)(b)(c)を参照して、本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10Aについて説明する。図7(a)(b)(c)に示すように、タッチパネルセンサ10Aは、平面状に延びる透明基材11と、透明基材11の上側においてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部14を介して接続されたx方向透明電極単位13と、x方向透明電極単位13間に位置するy方向透明電極単位15とからなる多数の透明電極単位13,15と、これら多数の透明電極単位13,15の周縁に位置するx方向透明電極単位13およびy方向透明電極単位15に接続された外周配線17とを備えている。
ここで、図7(b)(c)に示すように、x方向接続部14は、透明電極単位13,15の材料と同一の材料である透明電極材料を用いて形成されている。また図7(b)(c)に示すように、x方向接続部14は、周縁に位置する透明電極単位13,15の一部を除いて、透明電極単位13,15と同一平面上に形成されている。一方、隣接するy方向電極単位15同士は、図7(c)に示すように、透明基材11の上側の面11a上に配置されたy方向接続部16によりy方向において接続されている。この場合、図7(b)に示すように、y方向接続部16とx方向接続部14との間には絶縁層18が介在されており、これによってy方向接続部16とx方向接続部14とが電気的に短絡するのが防がれている。
図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、y方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成されている。このため、y方向接続部16と外周配線17とを別々の工程で形成する場合に比べて、より簡易にy方向接続部16と外周配線17とを形成することができる。これら透明電極単位13,15、x方向接続部14、y方向接続部16、外周配線17および絶縁層18により、タッチパネルセンサ10Aのタッチパネルセンサ層12Aが構成されている。
なお説明の都合上、図7(a)においては絶縁層18の表示を省略している。
y方向接続部
次にy方向接続部16について詳述する。図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、y方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料、すなわち金属材料から形成されており、このため、y方向接続部16のx方向における寸法(幅)が小さい場合であっても、隣接するy方向透明電極単位15同士を低抵抗で接続することができる。ここで、y方向接続部16のx方向における寸法(幅)は例えば5〜20μmの範囲内となっており、y方向における寸法(長さ)は例えば20〜500μmの範囲内となっている。
このように、y方向接続部16を外周配線17の材料と同一の金属材料から形成することにより、y方向接続部16をITOなどの透明電極材料から形成する場合に比べて、y方向接続部16の幅を小さくすることができる。このため、本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10Aを備えた液晶表示装置(図示せず)において、y方向接続部16によって液晶表示装置の表示が妨げられることはほとんどない。
好ましくは、図7(b)(c)に示すように、y方向接続部16は、カラーフィルタ30Aの法線方向から見てカラーフィルタ30Aのブラックマトリクス層31に重なり合うよう設けられている。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置の表示が妨げられることをさらに防ぐことができる。この場合、x方向におけるブラックマトリクス層31の幅は、透明基材11の厚さ、x方向におけるy方向接続部16の幅、液晶表示装置の視野角などに応じて適宜設定されるが、例えば5〜100μの範囲内となっている。
絶縁層
次に絶縁層18について詳述する。図7(c)に示すように、絶縁層18のうちy方向接続部16のy方向における端部16aに対応する箇所には、上下方向に貫通する穴18aが形成されている。この穴18a内には、図7(c)に示すようにy方向透明電極単位15を構成する透明電極材料が充填されており、このように絶縁層18の穴18aを介して、y方向接続部16とy方向透明電極単位15とが接続されている。
次に、このような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。ここでは、タッチパネルセンサ10Aおよびカラーフィルタ30Aの製造方法について説明する。
タッチパネルセンサの製造方法
はじめに、図8A(a)(b)(c)〜図8E(a)(b)(c)を参照して、タッチパネルセンサ10Aの製造方法について説明する。図8A(a)(b)(c)〜図8E(a)(b)(c)の各図において、(a)に示されている図は、製造中のタッチパネルセンサを示す平面図であり、(b)に示されている図は、(a)の製造中のタッチパネルセンサを各々VIIIAb−VIIIAb〜VIIIEb−VIIIEb方向から見た縦断面図であり、(c)に示されている図は、(a)の製造中のタッチパネルセンサを各々VIIIAc−VIIIAc〜VIIIEc−VIIIEc方向から見た縦断面図である。
はじめに、透明基材11を準備し、次に図8A(a)(b)(c)に示すように、透明基材11の上側の面11a上に、金属材料からなる導電性材料22を設ける。導電性材料22を設けるための方法が特に限定されることはなく、例えばスパッタリングにより、透明基材11の上側の面11a上に導電性材料22が設けられる。
次に、透明基材11の上側の面11a上に設けられた導電性材料22をパターンニングして、図8B(a)に示すように、透明基材11の上側の面11a上に、外周配線17およびy方向接続部16をともに形成する。外周配線17は、図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、透明基材11の上側の面11aのうち外周非表示領域20Bに対応する領域に配置される。
導電性材料22をパターンニングする方法は特には限定されず、様々な公知のパターンニング方法を用いることができる。例えば、図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、フォトリソグラフィー法を用いることができる。
次に、図8C(a)(b)(c)に示すように、y方向接続部16上に絶縁層18を形成する。ここで図8C(a)(c)に示すように、絶縁層18において、y方向接続部16のy方向における端部16aに対応する箇所には、上下方向に貫通する穴18aが形成されている。
次に図8D(a)(b)(c)に示すように、透明基材11の上方から透明基材11上に透明電極材料21を設ける。透明電極材料21を設けるための方法が特に限定されることはなく、例えばスパッタリングにより、透明基材11の上側の面11a上に透明電極材料21が設けられる。
次に、透明基材11上に設けられた透明電極材料21をパターンニングして、図8E(a)に示すように、x方向透明電極単位13,x方向接続部14およびy方向透明電極単位15を形成する。ここで、図8E(a)(b)に示すように、x方向透明電極単位13はx方向に並ぶよう配置されており、また隣接するx方向透明電極単位13同士は、x方向接続部14により接続されている。また図8E(a)(c)に示すように、y方向透明電極単位15は、y方向に並ぶとともに、x方向透明電極単位13間およびx方向接続部14間に位置するよう配置されている。また図8E(c)に示すように、隣接するy方向透明電極単位15同士は、先に形成されているy方向接続部16により接続される。
導電性材料22をパターンニングする方法は特には限定されず、様々な公知のパターンニング方法を用いることができる。例えば、図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、フォトリソグラフィー法を用いることができる。
以上、図8A(a)(b)(c)〜図8E(a)(b)(c)を参照して説明した工程によって、本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10Aが製造される。
カラーフィルタの製造方法
次に、図7(b)(c)に示すように、上述の工程により得られたタッチパネルセンサ10Aの透明基材11の下側の面11b上に、ブラックマトリクス層31を形成し、その後、ブラックマトリクス層31間に複数色の着色層32を形成する。これによって、本実施の形態におけるタッチパネル機能付のカラーフィルタ30Aが得られる。
このとき、タッチパネルセンサ10Aのy方向接続部16が、カラーフィルタ30Aの法線方向から見てブラックマトリクス層31に重なり合うよう、ブラックマトリクス層31を形成する。これによって、上述のとおり、液晶表示装置の表示がy方向接続部16によって妨げられることを防ぐことができる。
ブラックマトリクス層31および着色層32を形成する方法は特には限定されず、例えばフォトリソグラフィー法によりブラックマトリクス層31および着色層32を形成することができる。
また、このようにして得られたタッチパネル機能付のカラーフィルタ30Aに対向するよう表示基板(例えばTFT基板、図示せず)を設け、次にカラーフィルタ30AとTFT基板との間に液晶(図示せず)を充填することにより、タッチパネル機能付の液晶表示装置(図示せず)を製造することができる。
以下、本実施の形態におけるタッチパネルセンサ10A、カラーフィルタ30Aの効果についてまとめる。
本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ10Aにおいて、隣接するy方向透明電極単位15同士は、x方向接続部14の下方に絶縁層18を介して配置されたy方向接続部16によりy方向において接続されており、このy方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成されている。このようにy方向接続部16を外周配線17とともに形成することにより、より簡易な構成を有するタッチパネルセンサ10Aを提供することができる。
また本実施の形態によれば、タッチパネルセンサ10Aの製造方法は、透明基材11を準備する工程と、透明基材11の上側の面11a上に導電性材料22を設ける工程と、設けられた導電性材料22をパターンニングして、外周配線17およびy方向接続部16をともに形成する工程と、y方向接続部16上に絶縁層18を形成する工程と、透明基材11の上方から透明基材11に透明電極材料21を設ける工程と、設けられた透明電極材料21をパターンニングして、x方向透明電極単位13、y方向透明電極単位15およびx方向接続部14を形成する工程とを備えている。このようにy方向接続部16を外周配線17とともに形成することにより、より簡易な工程によりタッチパネルセンサ10Aを製造することができる。
さらに本実施の形態によれば、外周配線17およびy方向接続部16は、同一の金属材料からなる。このため、y方向接続部16が透明電極材料からなる場合に比べて、y方向接続部16の電気伝導度を高くすることができ、これによって、y方向接続部16が透明電極材料からなる場合に比べて、y方向接続部16の幅を小さくすることができる。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置の表示が妨げられるのを防ぐことができる。
また本実施の形態によれば、タッチパネル機能付のカラーフィルタ30Aにおいて、タッチパネルセンサ10Aのy方向接続部16が、カラーフィルタ30Aの法線方向から見てブラックマトリクス層31に重なり合っている。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置の表示が妨げられることをさらに防ぐことができる。
第3の実施の形態
次に図9および図10を参照して、本発明の第3の実施の形態について説明する。ここで図9(a)は、本実施の第3の形態におけるタッチパネルセンサを示す平面図であり、図9(b)は、図9(a)のタッチパネルセンサをIXb−IXb方向から見た縦断面図であり、図9(c)は、図9(a)のタッチパネルセンサをIXc−IXc方向から見た縦断面図である。図10(a)は、本発明の第3の実施の形態における液晶表示装置を示す縦断面図であり、図10(b)は、図10(a)の液晶表示装置のカラーフィルタを矢印Xb−Xbから見た図であり、図10(c)は、図10(a)の液晶表示装置の表示基板を矢印Xc−Xcから見た図である。
図9および図10に示す第3の実施の形態は、カラーフィルタのブラックマトリクス層および複数色の着色層がタッチパネルセンサ層上に設けられている点が異なるのみであり、他の構成は、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と略同一である。図9および図10に示す第2の実施の形態において、図1乃至図6に示す第1の実施の形態と同一部分には同一符号を付して詳細な説明は省略する。
液晶表示装置
図10(a)(b)(c)に示すように、タッチパネル機能付の液晶表示装置60Bは、タッチパネル機能付のカラーフィルタ30Bと、カラーフィルタ30Bに対向するよう設けられたTFT基板(表示基板)50とを備えている。TFT基板50の下側には、TFT基板50に向って光を放射する光源(図示せず)が設けられている。また図10(a)に示すように、カラーフィルタ30BとTFT基板50との間には液晶40が充填されており、この液晶40は封止材41により封止されている。
カラーフィルタ
次に図9(a)(b)(c)および図10(a)を参照して、本実施の形態におけるカラーフィルタ30Bについて説明する。図9(a)(b)(c)および図10(a)に示すように、カラーフィルタ30Bは、透明基材11と、透明基材11の面11a上に設けられたタッチパネルセンサ層12と、タッチパネルセンサ層12上に設けられたブラックマトリクス層31と、ブラックマトリクス層31間に設けられた複数色の着色層32とを備えている。図1乃至図6に示す第1の実施の形態の場合と同様に、透明基材11とタッチパネルセンサ層12とからタッチパネルセンサ10が構成されている。タッチパネルセンサ層12およびタッチパネルセンサ10は、図1乃至図6に示す第1の実施の形態におけるタッチパネルセンサ層12およびタッチパネルセンサ10と略同一であるので、詳細な説明は省略する。
上述のように、カラーフィルタ30Bにおいて、ブラックマトリクス層31および複数色の着色層32はタッチパネルセンサ層12の上に形成されている。この場合、図10(a)に示すように、透明基材11の面のうち、タッチパネルセンサ層12が形成されている面11aがTFT基板50側となっており、その反対側の面11bが観察側となっている。
本実施の形態によるタッチパネルセンサ10において、図9(c)に示すように、隣接するy方向透明電極単位15同士は、x方向接続部14の上方に絶縁層18を介して配置されたy方向接続部16によりy方向において接続されており、このy方向接続部16は、外周配線17の材料と同一の材料を用いて外周配線17とともに形成されている。このようにy方向接続部16を外周配線17とともに形成することにより、より簡易な構成を有するタッチパネルセンサ10を提供することができる。
また本実施の形態において、外周配線17およびy方向接続部16は、同一の金属材料から形成されている。このため、y方向接続部16が透明電極材料からなる場合に比べて、y方向接続部16の電気伝導度を高くすることができ、これによって、y方向接続部16が透明電極材料からなる場合に比べて、y方向接続部16の幅を小さくすることができる。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置60Bの表示が妨げられるのを防ぐことができる。
また本実施の形態によるカラーフィルタ30Bにおいて、図9(b)に示すように、タッチパネルセンサ10のy方向接続部16が、カラーフィルタ30Bの法線方向から見てブラックマトリクス層31に重なり合っている。このことにより、y方向接続部16によって液晶表示装置60Bの表示が妨げられることをさらに防ぐことができる。
なお本実施の形態において、カラーフィルタ30Bが、透明基材11と、透明基材11の面11a上に設けられたタッチパネルセンサ層12と、タッチパネルセンサ層12上に設けられたブラックマトリクス層31と、ブラックマトリクス層31間に設けられた複数色の着色層32とから構成されている例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、カラーフィルタ30Bは、透明基材11と、透明基材11の面11a上に設けられたタッチパネルセンサ層12A(図7および図8に示す第2の実施の形態参照)と、タッチパネルセンサ層12A上に設けられたブラックマトリクス層31と、ブラックマトリクス層31間に設けられた複数色の着色層32とを備えていてもよい。
また上記各実施の形態において、タッチパネル機能付の表示装置が、カラーフィルタと、カラーフィルタに対向するよう設けられたTFT基板とを備えた液晶表示装置からなる例を示した。しかしながら、これに限られることはなく、表示装置が、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイなどのその他の表示装置であってもよい。
10 タッチパネルセンサ
10A タッチパネルセンサ
11 透明基材
11a 透明基材の上側の面
11b 透明基材の下側の面
12 タッチパネルセンサ層
12A タッチパネルセンサ層
13 x方向透明電極単位
13a x方向端子部
14 x方向接続部
15 y方向透明電極単位
15a y方向端子部
15b y方向における端部
16 y方向接続部
16a y方向における端部
17 外周配線
18 絶縁層
21 透明電極材料
22 導電性材料
30 カラーフィルタ
30A カラーフィルタ
30B カラーフィルタ
31 ブラックマトリクス層
32 着色層
40 液晶
41 封止材
50 TFT基板
52 透明電極部
53 配線部
60 液晶表示装置
60B 液晶表示装置
70 タッチパネルセンサ
71 y方向接続部
72 透明電極材料

Claims (10)

  1. 静電容量式タッチパネルセンサにおいて、
    平面状に延びる透明基材と、
    透明基材の上側においてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部を介して接続されたx方向透明電極単位と、x方向透明電極単位間に位置するy方向透明電極単位とからなる多数の透明電極単位と、
    これら多数の透明電極単位の周縁に位置するx方向透明電極単位およびy方向透明電極単位に接続された外周配線と、を備え、
    x方向接続部は、透明電極単位の材料と同一の材料を用いて透明電極単位と同一平面上に形成され、
    隣接するy方向透明電極単位同士は、x方向接続部の上方に絶縁層を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続され、
    y方向接続部は、外周配線の材料と同一の材料を用いて外周配線とともに形成されることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサ。
  2. 請求項1に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、
    前記透明基材を準備する工程と、
    透明基材の上側の面上に透明電極材料を設ける工程と、
    設けられた透明電極材料をパターンニングして、前記x方向透明電極単位、前記y方向透明電極単位および前記x方向接続部を形成する工程と、
    x方向接続部上に前記絶縁層を形成する工程と、
    透明基材の上方から透明基材に導電性材料を設ける工程と、
    設けられた導電性材料をパターンニングして、前記外周配線および前記y方向接続部を形成する工程と、を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  3. 静電容量式タッチパネルセンサにおいて、
    平面状に延びる透明基材と、
    透明基材の上側においてx方向およびy方向に並ぶよう配置され、x方向にx方向接続部を介して接続されたx方向透明電極単位と、x方向透明電極単位間に位置するy方向透明電極単位とからなる多数の透明電極単位と、
    これら多数の透明電極単位の周縁に位置するx方向透明電極単位およびy方向透明電極単位に接続された外周配線と、を備え、
    x方向接続部は、透明電極単位の材料と同一の材料を用いて形成され、
    隣接するy方向透明電極単位同士は、x方向接続部の下方に絶縁膜を介して配置されたy方向接続部によりy方向において接続され、
    y方向接続部は、外周配線の材料と同一の材料を用いて外周配線とともに形成されることを特徴とする静電容量式タッチパネルセンサ。
  4. 請求項3に記載のタッチパネルセンサの製造方法において、
    前記透明基材を準備する工程と、
    透明基材の上側の面上に導電性材料を設ける工程と、
    設けられた導電性材料をパターンニングして、前記外周配線および前記y方向接続部を形成する工程と、
    y方向接続部上に前記絶縁層を形成する工程と、
    透明基材の上方から透明基材に透明電極材料を設ける工程と、
    設けられた透明電極材料をパターンニングして、前記x方向透明電極単位、前記y方向透明電極単位および前記x方向接続部を形成する工程と、を備えたことを特徴とするタッチパネルセンサの製造方法。
  5. 前記導電性材料が金属材料からなることを特徴とする請求項2または4に記載のタッチパネルセンサの製造方法。
  6. タッチパネル機能付のカラーフィルタにおいて、
    請求項1または3に記載のタッチパネルセンサと、
    タッチパネルセンサの透明基材の上側または下側に設けられたブラックマトリクス層と、
    ブラックマトリクス層間に設けられた複数色の着色層と、を備えたことを特徴とするカラーフィルタ。
  7. 前記タッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て前記ブラックマトリクス層に重なり合っていることを特徴とする請求項6に記載のカラーフィルタ。
  8. タッチパネル機能付のカラーフィルタの製造方法において、
    請求項2または4に記載のタッチパネルセンサの製造方法によりタッチパネルセンサを形成する工程と、
    タッチパネルセンサの透明基材の上側または下側にブラックマトリクス層を形成する工程と、
    ブラックマトリクス層間に複数色の着色層を形成する工程と、を備えたことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
  9. 前記ブラックマトリクス層の形成工程において、前記タッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て前記ブラックマトリクス層に重なり合うよう、ブラックマトリクス層が形成されることを特徴とする請求項8に記載のカラーフィルタの製造方法。
  10. タッチパネル機能付の表示装置において、
    請求項6に記載のカラーフィルタと、
    カラーフィルタに対向するよう設けられた表示基板と、を備え、
    カラーフィルタのタッチパネルセンサのy方向接続部が、カラーフィルタの法線方向から見て、カラーフィルタのブラックマトリクス層に重なり合っていることを特徴とする表示装置。
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