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JP2011085401A - 表面性状測定機および表面性状測定方法 - Google Patents

表面性状測定機および表面性状測定方法 Download PDF

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JP2011085401A
JP2011085401A JP2009236124A JP2009236124A JP2011085401A JP 2011085401 A JP2011085401 A JP 2011085401A JP 2009236124 A JP2009236124 A JP 2009236124A JP 2009236124 A JP2009236124 A JP 2009236124A JP 2011085401 A JP2011085401 A JP 2011085401A
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Sadaharu Arita
貞治 有田
Kotaro Hirano
宏太郎 平野
Yasushi Fukumoto
泰 福本
Koichi Komatsu
浩一 小松
Fumihiro Takemura
文宏 竹村
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Mitutoyo Corp
Mitsutoyo Kiko Co Ltd
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Abstract

【課題】スタイラスのセッティング時間を短縮できる表面性状測定機および表面性状測定方法を提供。
【解決手段】ステージ、スタイラスを有する接触式検出器20、画像プローブ30と、相対移動機構40、制御装置50とを備える表面性状測定機。制御装置50は、画像プローブによって被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データが入力されると、入力された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める中心位置算出手段と、中心位置が求められると、相対移動機構を動作させて接触式検出器のスタイラスを、中心位置に位置させるスタイラスセット手段とを含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、被測定物の表面形状や表面粗さ等を測定する表面性状測定機および表面性状測定方法に関する。詳しくは、スタイラスを有する接触式検出器と画像プローブとを備えた表面性状測定機および表面性状測定方法に関する。
被測定物の表面にスタイラスを接触させた状態において、スタイラスを被測定物の表面に沿って移動させ、このとき、被測定物の表面形状や表面粗さによって生じるスタイラスの変位を検出し、このスタイラスの変位から被測定物の表面形状や表面粗さ等の表面性状を測定する表面性状測定機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
従来、表面性状測定機において、被測定物の表面形状や表面粗さ等を測定する場合、測定者は、目視で、スタイラスの先端と被測定物の測定箇所の相対位置を調整しながら、スタイラスの先端を被測定物の測定開始位置にセットし、この後、スタイラスを被測定物の表面に沿って相対移動させる。すると、被測定物の表面形状や表面粗さ等によってスタイラスが上下に変位するから、そのスタイラスの上下変位から被測定物の表面形状や表面粗さ等の表面性状が測定される。
特開平5−87562号公報
近年、被測定物の微細化、細線化の流れのなかで、被測定物や測定箇所が微細化している今日、上述したスタイラスのセッティング作業は、非常に困難で、かつ、時間が掛かることから、測定者への負担も大きい。
また、被測定物によっては、スタイラスと被測定物とが干渉(衝突)し、スタイラスや被測定物の破損を招く場合も想定される。
特に、図18に示すように、マイクロレンズアレイ金型71に複数形成された直径が1mm以下の凸状(あるいは凹状)のマイクロレンズ成形面72の半径値や直径値等を求める場合、マイクロレンズ成形面72の頂点(ピークあるいはボトム点)がある中心線上をスタイラスが正しくトレースしないと、正確な測定結果が得られない。
このような測定物に対して、従来では、図19に示すように、測定者が、目視でスタイラス24の先端とマイクロレンズ成形面72との相対位置を確認しながら(同図(A)参照)、スタイラス24の先端をマイクロレンズ成形面72に位置させ、次に、被測定物であるマイクロレンズアレイ金型71を載置したステージを動かして(同図(B)参照)、マイクロレンズ成形面72の頂点を検出し(同図(C)参照)、この状態において、スタイラス24をマイクロレンズ成形面72の中心線上をトレースするように相対移動させて、測定を行う必要があった。
そのため、従来の作業では、測定時間に比べ、スタイラスのセッティング時間が極端に長い(例えば、測定時間が約10秒、セッティング時間が約120秒)。
本発明の目的は、スタイラスのセッティング時間を短縮できる表面性状測定機および表面性状測定方法を提供することにある。
本発明の表面性状測定機は、円形凹状部または円形凸状部を有する被測定物の表面性状を測定する表面性状測定機において、前記被測定物を載置するステージと、前記被測定物の表面に接触されるスタイラスを有する接触式検出器と、前記被測定物の表面画像を撮像する画像プローブと、前記接触式検出器および前記画像プローブと前記ステージとを相対移動させる相対移動機構と、前記相対移動機構の駆動を制御するとともに、前記接触式検出器から得られる測定データおよび前記画像プローブで取得された画像データを処理する制御装置とを備え、前記制御装置は、前記画像プローブによって前記被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データが入力されると、入力された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める中心位置算出手段と、前記中心位置算出手段によって中心位置が求められると、前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスを、前記中心位置に位置させるスタイラスセット手段とを含んで構成されている、ことを特徴とする。
このような構成によれば、まず、測定者が、相対移動機構を動作させて画像プローブによって被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データを取り込む。
すると、制御装置は、入力された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求めたのち(中心位置算出手段)、相対移動機構を動作させて接触式検出器のスタイラスを中心位置に位置させる(スタイラスセット手段)。
従って、接触式検出器のスタイラスを被測定物の円形凹状部または円形凸状部の中心位置に自動的にセッティングできるから、つまり、従来のように、測定者が、目視で、スタイラスの先端とマイクロレンズ成形面との相対位置を調整しながら、スタイラスの先端をマイクロレンズ成形面に位置させなくてもよいから、スタイラスのセッティング時間を短縮できる。
本発明の表面性状測定機において、前記接触式検出器のスタイラスと前記画像プローブとは、これらいずれか一方の測定時に他方が邪魔にならない位置にオフセットされて配置され、前記接触式検出器のスタイラス先端と前記画像プローブとのオフセット量を記憶したオフセット量記憶手段を備え、前記スタイラスセット手段は、前記中心位置算出手段によって中心位置が求められると、前記相対移動機構を動作させて前記画像プローブを前記中心位置に位置させたのち、前記オフセット量記憶手段に記憶されたオフセット量だけ前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスを前記中心位置に位置させる、 ことが好ましい。
このような構成によれば、接触式検出器のスタイラスと画像プローブとは、これらいずれか一方の測定時に他方が邪魔にならない位置にオフセットされて配置されているから、それぞれの測定時に他を退避させる機構を付けなくても、測定に支障を与えることがない。
しかも、接触式検出器のスタイラス先端と画像プローブとのオフセット量はオフセット量記憶手段に記憶されているから、円形凹状部または円形凸状部の中心位置が算出された後、相対移動機構を動作させて画像プローブを中心位置に位置させ、この後、オフセット量記憶手段に記憶されたオフセット量だけ相対移動機構を動作させれば、接触式検出器のスタイラスを中心位置に自動的に位置させることができる。
従って、接触式検出器のスタイラスと画像プローブとのオフセット量を予め正確に求めて記憶させておけば、簡単な操作・処理で、接触式検出器のスタイラスを円形凹状部または円形凸状部の中心位置に自動的に位置させることができる。
本発明の表面性状測定方法は、被測定物を載置するステージと、前記被測定物の表面に接触されるスタイラスを有する接触式検出器と、前記被測定物の表面画像を撮像する画像プローブと、前記接触式検出器および前記画像プローブと前記ステージとを相対移動させる相対移動機構と、前記相対移動機構の駆動を制御するとともに、前記接触式検出器から得られる測定データおよび前記画像プローブで取得された画像データを処理する制御装置とを備えた表面性状測定機を用いて、円形凹状部または円形凸状部を有する被測定物の表面性状を測定する表面性状測定方法において、前記相対移動機構を動作させて前記画像プローブによって前記被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データを取得する輪郭データ取得工程と、前記輪郭データ取得工程で取得された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める円当てはめ工程と、前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスを、前記円当てはめ工程で求められた中心位置に位置させるスタイラスセット工程と、前記接触式検出器のスタイラスが前記被測定物の円形凹状部または円形凸状部の中心位置に位置された状態において、前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスと被測定物とを相対移動させながら円形凹状部または円形凸状部の表面性状を測定する測定工程と、を備えたことを特徴とする。
このような構成によれば、まず、輪郭データ取得工程において、相対移動機構を動作させて画像プローブによって被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データを取得したのち、円当てはめ工程において、輪郭データ取得工程で取得された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める。
次に、スタイラスセット工程において、相対移動機構を動作させて接触式検出器のスタイラスを、円当てはめ工程で求められた中心位置に位置させたのち、測定工程において、相対移動機構を動作させて接触式検出器のスタイラスと被測定物とを相対移動させながら円形凹状部または円形凸状部の表面性状を測定する。
従って、被測定物の円形凹状部または円形凸状部の中心位置が予め分かっているから、接触式検出器のスタイラスを被測定物の円形凹状部または円形凸状部の中心位置にセッティングできる。つまり、従来のように、測定者が、目視で、スタイラスの先端と被測定物の測定箇所との相対位置を調整しながら、スタイラスの先端を被測定物の測定開始位置に位置させなくてもよいから、スタイラスのセッティング時間を短縮できる。
本発明の一実施形態に係る表面性状測定機を示す斜視図。 同上実施形態の接触式検出器および画像プローブ部分を示す拡大斜視図。 同上実施形態の接触式検出器および画像プローブ部分を示す正面図。 同上実施形態の画像プローブを示す図。 同上実施形態の制御システムを示すブロック図。 同上実施形態で測定する被測定物を示す図。 同上実施形態において、画像プローブが被測定物近傍に移動した状態の図。 同上実施形態において、円形輪郭線の位置データを取得する図。 同上実施形態において、円の当てはめ工程を示す図。 同上実施形態において、画像プローブが中心位置に移動した状態の図。 同上実施形態において、スタイラスが中心位置に移動した状態の図。 同上実施形態で測定する被測定物の他の例を示す図。 図12に示す被測定物の測定において、画像プローブが被測定物近傍に移動した状態の図。 図12に示す被測定物の測定において、円形輪郭線の位置データを取得する図。 図12に示す被測定物の測定において、画像プローブが他の位置へ移動した状態の図。 図12に示す被測定物の測定において、円の当てはめ工程を示す図。 同上実施形態において、スタイラスが中心位置に移動した状態の図。 マイクロレンズ金型を測定する際の図。 従来の測定方法によってマイクロレンズ金型を測定する例を示す図。
<表面性状測定機の説明(図1〜図5参照)>
本実施形態に係る表面性状測定機は、図1および図2に示すように、設置台1と、この設置台1の上面に固定されたベース2と、このベース2上に載置され上面に被測定物を載置するステージ10と、被測定物の表面に接触されるスタイラス24を有する接触式検出器20と、被測定物の表面画像を撮像する画像プローブ30と、接触式検出器20および画像プローブ30とステージ10とを相対移動させる相対移動機構40と、制御装置50とを備える。
相対移動機構40は、ベース2とステージ10との間に設けられステージ10を水平方向の一方向(Y軸方向)へ移動させる第1移動機構としてのY軸駆動機構41と、ベース2の上面に立設されたコラム42と、このコラム42に上下方向(Z軸方向)へ移動可能に設けられた昇降部材としてのZスライダ43と、このZスライダ43を上下方向へ昇降させる第2移動機構としてのZ軸駆動機構44と、Zスライダ43に旋回機構45(図5参照)を介してY軸を中心として旋回可能に設けられた旋回プレート46と、この旋回プレート46に設けられステージ10の移動方向(Y軸方向)およびZスライダ43の昇降方向(Z軸方向)に対して直交する方向(X軸方向)へ移動可能に設けられたスライド部材としてのXスライダ47と、このXスライダ47をX軸方向へ移動させる第3移動機構としてのX軸駆動機構48とを備える。
本実施形態では、接触式検出器20および画像プローブ30が、Xスライダ47に取り付けられている。従って、相対移動機構40は、ステージ10をY軸方向へ移動させるY軸駆動機構41と、接触式検出器20および画像プローブ30をZ軸方向へ移動させるZ軸駆動機構44と、接触式検出器20および画像プローブ30をX軸方向へ移動させるX軸駆動機構48とを含む三次元移動機構によって構成されている。
Y軸駆動機構41およびZ軸駆動機構44は、図示省略されているが、例えば、ボールねじ軸と、このボールねじ軸に螺合されたナット部材とを有する送りねじ機構によって構成されている。
X軸駆動機構48は、旋回プレート46に固定された駆動機構本体48Aと、この駆動機構本体48AにX軸方向と平行に設けられXスライダ47を移動可能に支持したガイドレール48Bと、このガイドレール48Bに沿ってXスライダ47を往復移動させる駆動源(図示省略)等を含んで構成されている。
接触式検出器20は、図3に示すように、Xスライダ47に吊り下げ支持された検出器本体21と、この検出器本体21にX軸方向と平行に支持された接触式プローブ22とを備える。接触式プローブ22は、プローブ本体23と、このプローブ本体23に揺動可能に支持され先端にスタイラス24を有するアーム25と、このアーム25の揺動量を検出する検出部26とから構成されている。
画像プローブ30は、連結部材31を介して、Xスライダ47に接触式検出器20とともに一体的に連結された筒状のプローブ本体32と、このプローブ本体32の先端に下向きに支持されたプローブヘッド33とを備える。
プローブヘッド33は、図4に示すように、対物レンズ35と、この対物レンズ35の外周に配置された光源としてのLED36と、対物レンズ35を透過した被測定物からの反射光を受光し被測定物の画像を撮像するCCDセンサ37と、LED36の周囲を覆うカバー38とを含んで構成されている、
画像プローブ30は、接触式検出器20に対してオフセットされた位置に配置されている。具体的には、図2に示すように、画像プローブ30の対物レンズ35の焦点位置が、Z軸方向において、接触式検出器20のスタイラス24の先端よりもオフセット量OFzだけ下方位置に、また、Y軸方向において、スタイラス24の軸線よりもオフセット量OFyだけ後方へずれた位置に配置されている。なお、X軸方向においては、スタイラス24の軸線と同じ位置、つまり、オフセット量OFx=0の位置に配置されている。
制御装置50には、図5に示すように、相対移動機構40、接触式検出器20、画像プローブ30のほかに、入力装置51、表示装置52、記憶装置53が接続されている。
入力装置51は、例えば、携帯型のキーボードやジョイスティックなどによって構成され、各種動作指令やデータの入力のほか、画像プローブ30で取得した画像から、スタイラス24をセットする位置(測定開始位置)を指定できるようになっている。
表示装置52には、画像プローブ30で取得した画像が表示されるとともに、接触式検出器20によって得られた形状や粗さデータが表示される。
記憶装置53には、測定プログラム等を記憶したプログラム記憶部54、接触式検出器20のスタイラス24と画像プローブ30のオフセット量OFx,OFy,OFzを記憶したオフセット量記憶手段としてのオフセット量記憶部55、および、測定時に取り込んだ画像データや測定データなどを記憶するデータ記憶部56などが設けられている。
制御装置50は、プログラム記憶部54に記憶された測定プログラムに従って、画像プローブによって被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データが入力されると、入力された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める中心位置算出手段と、この中心位置算出手段によって中心位置が求められると、相対移動機構40を動作させて接触式検出器20のスタイラス24を、前記中心位置に位置させるスタイラスセット手段と、接触式検出器20のスタイラス24と被測定物とが接触された状態において、相対移動機構40を動作させて接触式検出器20と被測定物とを相対移動させながら被測定物の表面性状を測定する測定実行手段とを含んで構成されている。
スタイラスセット手段は、中心位置算出手段によって中心位置が求められると、相対移動機構40を動作させて画像プローブ30を前記中心位置に位置させたのち、オフセット量記憶部55に記憶されたオフセット量OFx,OFy,OFzだけ相対移動機構40を動作させて接触式検出器20のスタイラス24を前記中心位置に位置させる。
更に、制御装置50は、画像プローブ30によって取り込まれた被測定物の画像から被測定物のエッジを検出するエッジ検出機能や、被測定物の高さ方向(Z軸方向)の面に対物レンズ35の焦点位置が一致するように、対物レンズ35を高さ方向へ変位させて、この変位量から被測定物の高さ方向の位置を検出するオートフォーカス機能を備える。エッジ検出機能としては、公知の検出原理を用いることができるが、例えば、画像プローブ30の検出方向に対して直交する方向の平均濃度(明るさの濃度)を求め、この平均濃度が予め設定された閾値を以下の位置をエッジとして検出する方法でもよい。
<被測定物の説明(図6参照)>
被測定物60Aは、中央に円形の輪郭線を有し内部が球面状でかつ凹状にくぼんだ円形凹状部61を有する。円形凹状部61は、例えば、マイクロレンズアレイ金型に形成された凹状のマイクロレンズ成形面などであるが、これに限られない。
<測定方法の説明(図7〜図11参照)
(1)図7に示すように、相対移動機構40を動作させて、画像プローブ30の視野64内に被測定物60Aの円形凹状部61が入る位置に移動させる。
(2)図8に示すように、被測定物60Aの円形凹状部61の近傍において、画像プローブ30の対物レンズ35の焦点位置が被測定物60Aの円形凹状部61の近傍に一致するように、オートフォーカスさせたのち、エッジ検出機能を利用して、円形凹状部61の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データD1,D2,D3…を取得する(輪郭データ取得工程)。
(3)すると、制御装置50は、図9に示すように、輪郭データ取得工程で取得された位置データに円63を当てはめて円の中心位置Cを求める(円当てはめ工程)。
(4)続いて、図10に示すように、相対移動機構40を動作させて、画像プローブ30を中心位置Cに位置させる。
(5)この後、図11に示すように、オフセット量記憶部55に記憶されたオフセット量OFx,OFy,OFzだけ相対移動機構40を動作させて、接触式検出器20のスタイラス24を中心位置Cに位置させる(スタイラスセット工程)。
(6)この状態、つまり、接触式検出器20のスタイラス24が被測定物60Aの円形凹状部61の中心位置Cに位置された状態において、相対移動機構40を動作させて、接触式検出器20のスタイラス24と被測定物60Aとを相対移動させる(測定工程)。これにより、円形凹状部61の表面性状が測定される。
<実施形態の効果>
本実施形態によれば、スタイラス24を有する接触式検出器20と、画像プローブ30とを備えた表面性状測定機において、まず、測定者が、相対移動機構40を動作させて画像プローブ30によって被測定物60Aの円形凹状部61の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データを取り込むと、制御装置50は、入力された位置データに円63を当てはめて円63の中心位置Cを求めたのち、相対移動機構40を動作させて接触式検出器20のスタイラス24を中心位置Cに位置させる。
従って、接触式検出器20のスタイラス24を被測定物60Aの円形凹状部61の中心位置Cに自動的にセッティングできるから、つまり、従来のように、測定者が、目視で、スタイラスの先端と円形凹状部との相対位置を調整しながら、スタイラスの先端を円形凹状部に位置させなくてもよいから、スタイラスのセッティング時間を短縮できる。
また、接触式検出器20のスタイラス24と画像プローブ30とは、Z軸方向およびY軸方向にオフセット量OFz、OFyだけずれて配置されているから、それぞれの測定時に他を退避させる機構を付けなくても、測定に支障を与えることがない。
しかも、接触式検出器20のスタイラス24の先端と画像プローブ30とのオフセット量OFx,OFy,OFzはオフセット量記憶部55に記憶されているから、円形凹状部61の中心位置Cが算出された後、相対移動機構40を動作させて画像プローブ30を中心位置Cに位置させ、この後、オフセット量記憶部55に記憶されたオフセット量OFx,OFy,OFzだけ相対移動機構40を動作させれば、接触式検出器20のスタイラス24を中心位置Cに自動的に位置させることができる。
従って、接触式検出器20のスタイラス24と画像プローブ30とのオフセット量OFx,OFy,OFzを予め正確に求めてオフセット量記憶部55に記憶させておけば、簡単な操作・処理で、接触式検出器20のスタイラス24を円形凹状部61の中心位置Cに自動的に位置させることができる。
また、画像プローブ30を備えているので、画像プローブ30の単独使用による測定も可能である。
例えば、画像プローブ30によって取得した画像から、線幅や孔径などを測定することができるほか、画像プローブ30のオートフォーカス機能を用いて、対物レンズ35の光軸方向の寸法(段差寸法)なども測定できる。
また、相対移動機構40は、被測定物を載置するステージ10をY軸方向へ移動させるY軸駆動機構41と、接触式検出器20および画像プローブ30をX軸方向およびZ軸方向へ移動させるX軸駆動機構48およびZ軸駆動機構44とを含んで構成されているから、被測定物と接触式検出器20および画像プローブ30とを三次元方向、つまり、互いに直交するX軸方向、Y軸方向およびZ軸方向へ移動させることができる。従って、被測定物の測定部位がどのような向きや姿勢であっても形状や表面粗さを測定できる。
しかも、接触式検出器20および画像プローブ30は、共に、Xスライダ47にオフセットして取り付けられているから、接触式検出器20および画像プローブ30を別々に移動させる機構を設ける場合に比べ、構造を簡素化でき、安価に構成できる。
また、画像プローブ30は、対物レンズ35と、この対物レンズ35の外周に配置された光源としてのLED36と、対物レンズ35を透過した被測定物からの反射光を受光し被測定物の画像を撮像するCCDセンサ37とを含んで構成されているから、被測定物の表面画像を対物レンズ35を通じてCCDセンサ37で高精度に取得できる。しかも、対物レンズ35の周囲にLED36が配置されているから、照明装置を別途設ける場合に比べ、コンパクト化できる。
<変形例(図12〜図17参照)>
本発明は、前述の実施形態に限定されるものでなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良などは本発明に含まれる。
被測定物としては、図6に示したものに限られない。例えば、図12に示すように、中央に円形の輪郭線を有し内部が球面状でかつ凸状に膨らんだ円形凸状部62を有する被測定物60Bであってもよい。
このような被測定物60Bの円形凸状部62の表面性状を測定するには、図13〜図17に示すようにして行う。
(11)図13に示すように、相対移動機構40を動作させて、画像プローブ30の視野内に被測定物60Bの円形凸状部62が入る位置に移動させる。
(12)図14に示すように、被測定物60Bの円形凸状部62の近傍において、画像プローブ30の対物レンズ35の焦点位置が被測定物60Bの円形凸状部62の近傍に一致するように、オートフォーカスさせたのち、エッジ検出機能を利用して、円形凸状部62の円形輪郭線の位置データD1,D2,D3…を取得する。これを、画像プローブ30の視野内に被測定物60Bの円形凸状部62が入る他の位置に移動させて(図15参照)、計3回以上行う(輪郭データ取得工程)。
(13)すると、制御装置50は、図16に示すように、輪郭データ取得工程で取得された位置データに円63を当てはめて円63の中心位置Cを求める(円当てはめ工程)。
(14)続いて、相対移動機構40を動作させて、画像プローブ30を中心位置Cに位置させる。
(15)この後、図17に示すように、オフセット量記憶部55に記憶されたオフセット量OFx,OFy,OFzだけ相対移動機構40を動作させて、接触式検出器20のスタイラス24を中心位置Cに位置させる(スタイラスセット工程)。
(16)この状態、つまり、接触式検出器20のスタイラス24が被測定物60Bの円形凸状部62の中心位置Cに位置された状態において、相対移動機構40を動作させて、接触式検出器20のスタイラス24と被測定物60Bとを相対移動させる(測定工程)。これにより、円形凸状部62の表面性状が測定される。
なお、この測定の際に、画像プローブ30の視野内に被測定物60Bの円形凸状部62が入る他の3箇所の位置において、オートフォーカスおよびエッジ検出を行った際、オートフォーカスされた高さ方向(Z軸方向)のデータから、被測定物60Bの傾き(水平に対する傾き)を演算し、この傾きがなくなるように(水平になるように)、被測定物60Bの姿勢を変更すれば、より高精度な測定が期待できる。ちなみに、被測定物60Bの姿勢を変更するには、ステージ10と被測定物60Bとの間に傾斜テーブルを挿入し、この傾斜テーブルを動作させれば実現できる。
接触式検出器20は、先端にスタイラス24を有するアーム25と、このアーム25の揺動量を検出する検出部26とを有する接触式プローブ22を含んで構成されていたが、スタイラス24が被測定物の表面に接触しながら、被測定物の表面形状や粗さなどを測定できる機構であれば、他の構造であってもよい。
画像プローブ30は、対物レンズ35と、この対物レンズ35の外周に配置された光源としてのLED36と、対物レンズ35を透過した被測定物からの反射光を受光し被測定物の画像を撮像するCCDセンサ37とを有するプローブヘッド33を含んで構成されていたが、これに限られない。
例えば、光源としてのLED36は、画像プローブとは別に設けてもよい。また、対物レンズ35を交換可能にして、倍率の異なる対物レンズ35に交換できるようにすれば、被測定物の測定箇所の大きさに応じて最適な作業が実施できる。
相対移動機構40は、ステージ10をY軸方向へ、接触式検出器20および画像プローブ30をX軸方向およびZ軸方向へ移動可能に構成したが、これに限られない。要するに、ステージ10と接触式検出器20および画像プローブ30とが三次元方向へ移動可能であれば、どちらが移動する構造であっても構わない。
また、接触式検出器20と画像プローブ30とを別々の相対移動機構によって独立的に移動させるようにしてもよい。
本発明は、例えば、機械加工された複雑形状の被測定物の形状や表面粗さを自動測定する場合などに利用できる。
10…ステージ、
20…接触式検出器、
24…スタイラス、
30…画像プローブ、
35…対物レンズ、
36…LED(光源)
37…CCDセンサ
40…相対移動機構、
41…Y軸駆動機構(第1移動機構)、
42…コラム、
43…Zスライダ、
44…Z軸駆動機構(第2移動機構)、
47…Xスライダ(スライド部材)、
48…X軸駆動機構(第3移動機構)
55…オフセット量記憶部(オフセット量記憶手段)
60A,60B…被測定物
61…円形凹状部、
62…円形凸状部、
63…円
C…中心位置、
OFx,OFy,OFz…オフセット量。

Claims (3)

  1. 円形凹状部または円形凸状部を有する被測定物の表面性状を測定する表面性状測定機において、
    前記被測定物を載置するステージと、
    前記被測定物の表面に接触されるスタイラスを有する接触式検出器と、
    前記被測定物の表面画像を撮像する画像プローブと、
    前記接触式検出器および前記画像プローブと前記ステージとを相対移動させる相対移動機構と、
    前記相対移動機構の駆動を制御するとともに、前記接触式検出器から得られる測定データおよび前記画像プローブで取得された画像データを処理する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、
    前記画像プローブによって前記被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データが入力されると、入力された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める中心位置算出手段と、
    前記中心位置算出手段によって中心位置が求められると、前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスを、前記中心位置に位置させるスタイラスセット手段とを含んで構成されている、
    ことを特徴とする表面性状測定機。
  2. 請求項1に記載の表面性状測定機において、
    前記接触式検出器のスタイラスと前記画像プローブとは、これらいずれか一方の測定時に他方が邪魔にならない位置にオフセットされて配置され、
    前記接触式検出器のスタイラス先端と前記画像プローブとのオフセット量を記憶したオフセット量記憶手段を備え、
    前記スタイラスセット手段は、前記中心位置算出手段によって中心位置が求められると、前記相対移動機構を動作させて前記画像プローブを前記中心位置に位置させたのち、前記オフセット量記憶手段に記憶されたオフセット量だけ前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスを前記中心位置に位置させる、
    ことを特徴とする表面性状測定機。
  3. 被測定物を載置するステージと、前記被測定物の表面に接触されるスタイラスを有する接触式検出器と、前記被測定物の表面画像を撮像する画像プローブと、前記接触式検出器および前記画像プローブと前記ステージとを相対移動させる相対移動機構と、前記相対移動機構の駆動を制御するとともに、前記接触式検出器から得られる測定データおよび前記画像プローブで取得された画像データを処理する制御装置とを備えた表面性状測定機を用いて、円形凹状部または円形凸状部を有する被測定物の表面性状を測定する表面性状測定方法において、
    前記相対移動機構を動作させて前記画像プローブによって前記被測定物の円形凹状部または円形凸状部の円形輪郭線のうち少なくとも3点以上の位置データを取得する輪郭データ取得工程と、
    前記輪郭データ取得工程で取得された位置データに円を当てはめて円の中心位置を求める円当てはめ工程と、
    前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスを、前記円当てはめ工程で求められた中心位置に位置させるスタイラスセット工程と、
    前記接触式検出器のスタイラスが前記被測定物の円形凹状部または円形凸状部の中心位置に位置された状態において、前記相対移動機構を動作させて前記接触式検出器のスタイラスと被測定物とを相対移動させながら円形凹状部または円形凸状部の表面性状を測定する測定工程と、
    を備えたことを特徴とする表面性状測定方法。
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