JP2011060919A - 露光装置およびデバイス製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】原版RTまたは原版ステージRSに配置された原版側指標板RFPと基板ステージWSに配置された基板側指標板WFPとを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を投影光学系POを介して計測する計測器1Lと、前記投影光学系を制御する制御部CNTとを備える。前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含む。前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記投影光学系の像特性を制御する。
【選択図】図1
Description
図1は、本発明の1つの実施形態の露光装置の構成を概略的に示す図である。光源LS1から出射された光は、照明光学系ILに入射し、X方向に長い帯状または円弧状の露光領域をレチクル(原版)RT上に形成する。レチクルRTとウエハ(基板)WFは、投影光学系POを介して光学的にほぼ共役な位置(投影光学系POの物体面、像面)に配置される。レチクルRTは、レチクルステージ(原版ステージ)RSによって保持され、ウエハWFは、ウエハステージ(基板ステージ)WSによって保持される。投影光学系POの光軸に対してレチクルステージRSとウエハステージWSの双方を投影光学系POの光学倍率に応じた速度比で移動させることによって、レチクルRTのパターンがウエハWFに投影される。ウエハWFへのパターンの投影によってウエハWFが露光され、ウエハWFに塗布されている感光剤が感光する。
dR・β0=dW ・・・式(1)
次に、設計上の誤差ΔdRとΔdWがある場合において、投影光学系POの投影倍率β1に変更することによってRM1、RM5、WM1、WM5との相対位置関係を適正にした状態は式(2)で表される。
さらに、デバイス製造に伴う負荷及び環境変化に伴う影響による投影光学系POの倍率変化分をΔβとする。このとき、投影光学系POの投影倍率β2に変更することによってRM1、RM5、WM1、WM5の相対位置関係が適正にした状態式(3)で表される。
ここで、β2は式(4)で表される。
以上の原理に従って、制御部CNTは、マークの製造誤差などによるマークの実際位置の設計値からの乖離及びデバイス製造に伴う負荷や環境変化に応じて投影光学系POの投影倍率βを変化させる。この変化量は、RM1およびWM1からなる対を使ったTTR計測と、RM5およびWM5からなる対を使ったTTR計測とを同時に行うことができるように決定される。
上記では、簡略化のため、RM1、RM5、WM1、WM5の4つのマークの相対位置を合わせる方法について記載したが、さらに多くのマークの相対位置を合わせることも可能である。その場合のβは、投影倍率のような1次の係数(即ち、倍率)ではなく、高次の多項式とすれば良い。一般的な半導体露光装置の場合、倍率を1次の係数、歪曲収差を3次の多項式として取り扱う事が多いため、βも1次の係数もしくは3次の多項式で取り扱うのが望ましい。
以下、本発明の第2実施形態について説明する。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。図6を参照して説明する。X方向における位置を計測するためのマークWMXとしてのマークWMX11とマークWMX12とは、設計上のX座標が微小距離Δxだけ隔てて配置されている。WMX1nはWMX11に対してn個目に配置されているWMマークであり、WMX11に対して距離Δx・(n−1)だけ隔てて配置されている。WMX51、WMX52、・・・、WMX5nも同様であり、Δxの方向がWMX11、WMX12、・・・、WMX1nとは正反対となっている。つまり、WMX1とWMX5の相対距離を微小に異ならせた状態で複数配置されている。
m=1,2,・・・n
つまり、定常状態における投影光学系POの倍率β0においては、RMX1、RMX5とWMX1、WMX5の相対位置が最適となるm番目のマークを用いればよい。マークの選択(つまり、mの値の決定)は、制御部CNTによってなされる。
また、Δβが発生している状況では、
(dR+ΔdR)・(β’+Δβ)≒dWm’ ・・・式(6)
m’=1,2,・・・n
となるため、最適なm’を用いればよい。
ここで、制御部CNTによる最適なmの決定方法を説明する。TTR計測によってRM1とWMX11との相対位置関係と、RMX5とWMX51との相対位置関係とを同時に計測することができる場合には同時に、そうでなければ順に計測する。このとき、必要であれば、第1実施形態のように模索計測を行ってもよい。それぞれ求めた相対位置関係の設計値からのずれ量より、同時計測を行うための最適なWMX1とWMX5との間隔を計算することができ、所望の間隔を持つm番目に配置されたWMXを使ってTTR計測を行えばよい。さらに正確には、m番目に配置されたWMXも製造誤差を持っている場合があるため、例えば、m−1、m+1などのm番目近傍のWMXをいくつか計測し、より適するWMXを選択してもよい。
本発明の第3実施形態について説明する。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
つまり、Δyを可変とすることでWMX1とWMX5との相対距離dWyを任意に決定する事が可能となる。dWyの決定は、制御部CNTによってなされる。
したがって、ΔdRやΔβが発生している場合においても、制御部CNTがΔyを適切に決定して光センサーISに計測を実行させる事により、複数の像高(ここでは、2つの像高)で同時にTTR計測を行うことができる。ΔdWはdW0に含めることができる。ここで、光センサーISが2次元撮像素子を含む場合、撮像領域をΔyに応じて決定すればよい。
ここでは、WMを構成するラインアンドスペースが直線の場合について説明を行ったがこれに限るものではなく、曲線であってもよい。また、WM1とWM5がY軸対称である場合について説明を行ったがこれに限るものではなく、Δyに対するWM1とWM5の相対距離が予め分っていれば、Y軸対称でなくても効果を発揮する。
[第4実施形態]
本発明の第4実施形態について説明する。ここで言及しない事項は、第1実施形態に従いうる。
以上の説明では、RM1とWM1、RM5とWM5の2組のマークを使うものであるが、さらに多くのマークの組み合わせであっても本発明は有効である。例えば、図8(b)に例示するような5組のマークを使ってもよい。5組のマークを使う場合、第1実施形態では、投影光学系POの像を最適化するために1次の収差成分(倍率成分)のみではなく3次の収差成分(歪曲収差成分)も補正することが必要になる場合もありうる。しかしながら、第4実施形態では、WMX1、WMY2、WMX3、WMY4、WMX5を使って同時に計測を行う場合において、WMY2、WMY4はY方向における位置を計測するマークであるので、X方向に関する相対位置合わせに高い精度を求められていない。よって、WMX1、WMX3、WMX5に関しては1次倍率のみの補正で良く、簡便にRMとWMの相対位置合わせを行うことが可能である。したがって、第4実施形態は、複数のRMと複数のWMが形成されている場合においても有用である。
本発明の好適な実施形態のデバイス製造方法は、例えば、半導体デバイス、液晶デバイス等のデバイスの製造に好適である。前記方法は、感光剤が塗布された基板を、上記の露光装置を用いて露光する工程と、前記露光された基板を現像する工程とを含みうる。さらに、前記デバイス製造方法は、他の周知の工程(酸化、成膜、蒸着、ドーピング、平坦化、エッチング、レジスト剥離、ダイシング、ボンディング、パッケージング等)を含みうる。
Claims (8)
- 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、
前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記投影光学系の像特性を制御する、
ことを特徴とする露光装置。 - 前記制御部によって制御される前記像特性は、前記投影光学系の倍率および歪曲収差の少なくとも1つを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。 - 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
前記原版側指標板は複数の第1原版側マークおよび複数の第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、
前記制御部は、前記複数の第1原版側マークの1つおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記複数の第2原版側マークの1つおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記複数の第1原版側マークの中から計測に使用する1つの第1原版側マークを選択するとともに前記複数の第2原版側マークの中から計測に使用する1つの第2原版側マークを選択する、
ことを特徴とする露光装置。 - 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は複数の第1基板側マークおよび複数の第2基板側マークを含み、
前記制御部は、前記第1原版側マークおよび前記複数の第1基板側マークの1つを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記複数の第2基板側マークの1つを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができるように、前記複数の第1基板側マークの中から計測に使用する1つの第1基板側マークを選択するとともに前記複数の第2基板側マークの中から計測に使用する1つの第2基板側マークを選択する、
ことを特徴とする露光装置。 - 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、第1方向における前記第1原版側マークと前記第2原版側マークとの間隔は、前記第1方向と直交する第2方向における位置に応じて変化していて、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、
前記制御部は、前記計測器が前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができる前記第2方向における位置を決定し、当該決定した位置において前記計測器に計測を実行させる、
ことを特徴とする露光装置。 - 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器と、
前記投影光学系を制御する制御部とを備え、
前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、第1方向における前記第1基板側マークと前記第2基板側マークとの間隔は、前記第1方向と直交する第2方向における位置に応じて変化していて、
前記制御部は、前記計測器が前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測することができる前記第2方向における位置を決定し、当該決定した位置において前記計測器に計測を実行させる、
ことを特徴とする露光装置。 - 原版のパターンを投影光学系によって基板に投影し該基板を露光する露光装置であって、
原版または原版ステージに配置された原版側指標板と基板ステージに配置された基板側指標板とを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を前記投影光学系を介して計測する計測器を備え、
前記原版側指標板は第1原版側マークおよび第2原版側マークを含み、前記基板側指標板は第1基板側マークおよび第2基板側マークを含み、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークは、第1方向における前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測するために使用され、前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークは、前記第1方向に直交する第2方向おける前記原版ステージと前記基板ステージとの相対的な位置関係を計測するために使用され、
前記計測器は、前記第1原版側マークおよび前記第1基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの前記第1方向における相対的な位置関係を計測すると同時に前記第2原版側マークおよび前記第2基板側マークを用いて前記原版ステージと前記基板ステージとの前記第2方向における相対的な位置関係を計測する、
ことを特徴とする露光装置。 - デバイスを製造するデバイス製造方法であって、
請求項1乃至7のいずれか1項に記載の露光装置を用いて基板を露光する工程と、
該基板を現像する工程と、
を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
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