JP2011045940A - 円筒研削方法及び装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】ROM34に予め記憶された正規の動作プログラムに基づいて、前記砥石台21を所定の速度で前進させてワークWを粗研削した後、ワークWの円筒研削面の真円度を定寸装置37により測定する。この測定データに基づいてPMCラダー36によりワークWの真円度補正データを演算し、この演算された真円度補正データを、補正指令値Pnsとなる補正パルス数Pnに変換して、パルス発生器38に出力し、該パルス発生器38により、該補正パルス数Pnを砥石台21の仕上げ送り量の制御指令値Psに重畳してワークWの仕上げ研削を行なう。
【選択図】図1
Description
本発明によれば、ワークを粗研削した後、ワークの真円度を計測し、この測定データに基づいてワークの真円度補正データを演算し、この演算された真円度補正データを、制御装置から出力される砥石台の仕上げ送り量の制御指令値に重畳してワークの仕上げ研削を行なうようにした。このため、ワークの試し研削が不要になるとともに、ワークの研削のための動作プログラム自体を変更することなく、砥石台の送り量の制御指令値に真円度補正データに基づく補正指令値を重畳するという簡単な方法により同一のワークの仕上げ研削を行うことができ、円筒研削面の真円度の精度を向上することができる。
図1に示すように、機台11の上面にはテーブル12が二本のZ軸案内レール13によってZ軸(左右)方向の往復動可能に装着されている。前記テーブル12は該テーブル12の下面に設けられた図示しないボールねじナットに螺合されたボールねじ14及び該ボールねじ14を所定位置において回転する正逆回転可能なサーボモータよりなるテーブル駆動モータ15によってZ軸方向に往復移動される。前記テーブル駆動モータ15には前記テーブル12のZ軸方向の位置を検出するロータリーエンコーダ16が設けられている。前記テーブル12の上面にはワークWの両端を把持してワークの中心と同一の回転軸線上で回転させるための主軸17Aを備えた第1主軸装置17と、主軸18Aを備えた第2主軸装置18とが互いに対向するように装着されている。前記両主軸装置17,18にはそれぞれ主軸17A,18Aを回転させるための正逆回転可能なサーボモータよりなる主軸モータ19,20が設けられ、両主軸17A,18Aは互いに同期回転される。両主軸モータ19,20には主軸17A,18Aの回転角度θを検出するためのロータリーエンコーダ19A,20Aが設けられている。
上記数値制御装置31は各種のデータに基づいて各種の演算や判別処理を行うための中央演算処理装置(CPU)32を備えている。該CPU32にはインターフェイス33を介して、前記ロータリーエンコーダ16, 19A,20A、25によって検出されたテーブル12のZ軸方向の位置に応じたパルス信号、主軸17A,18Aの回転角度θに応じたパルス信号及び砥石台21のX軸方向の位置に応じたパルス信号が入力されるようになっている。前記CPU32にはインターフェイス33を介して、前記各制御回路28, 29, 30が接続されている。前記CPU32にはワークWの円筒部Waの研削加工に用いる動作プログラム等を記憶した読み出し専用のリードオンリーメモリ(ROM)34が接続されるとともに、各種のデータを記憶した読み出し書き込み可能なランダムアクセスメモリ(RAM)35が接続されている。そして、前記CPU32から前記動作プログラムに基づいて各制御回路28〜30にそれぞれ制御信号が出力されて、テーブル駆動モータ15、主軸モータ19,20及び砥石台駆動モータ24の回転速度が数値制御され、テーブル12のZ軸方向の位置、主軸17A,18Aの回転角度θ、砥石台21の粗研削及び仕上げ研削のX軸方向の送り量等が数値制御され、ワークWの円筒部Waの粗研削及び仕上げ研削が行われるようになっている。
最初に、図5に示すS1において、作業者によって前記主軸装置17,18にワークWが装着されているか否か、研削しようとするワークWに対する動作プログラムが適正に設定されているか否か等の段取りが完了しているか否かが判断される。S1において、YESと判断された場合には、S2において、作業者により入力装置41のワークWの研削開始用のスイッチが操作されて、ワークWのテーブル12の割り出しが行われる。そして、ワークWを支持したテーブル12が割り出し位置、つまりワークWの特定の円筒部Waが前記回転砥石27と対応する割り出し位置E0(図4参照)に移動される。
(1)上記実施形態では、前記数値制御装置31のCPU32にPMCラダー36を接続し、該PMCラダー36にパルス発生器38を接続した。前記定寸装置37によって計測された真円度測定データを、前記PMCラダー36へ入力する。該PMCラダー36によって、主軸17A,18Aの回転角度θと真円度補正データδとの関係から回転角度θに対応する指令時間tと真円度補正データδに対応する補正パルス数Pn(補正指令値Pns)を、前記パルス発生器38に出力し、該パルス発生器38によって設定された指令時間t内で設定された補正パルス数Pnを発生させる。そして、前記CPU32から砥石台駆動モータ制御回路30へ出力される制御指令値Seに補正指令値Pnsを重畳するようにした。このため、前記CPU32から出力される動作プログラムを全く変更することなく、各ワークW毎に仕上げ研削作業において、真円度補正データδを反映した真円度の精度の高いワークWの仕上げ研削を行うことができる。又、ワークWの試し研削が不要になり、不良品の発生を防止することができる。
・図1に示す数値制御装置31のCPU32からの指令によりPMCラダー36及びパルス発生器38が自動でワークWの真円度の補正を行うようにしてもよい。
Claims (7)
- ワークの中心と同一の回転軸線上でワークを回転させ、前記回転軸線に直交する方向に回転砥石を備えた砥石台を進退させて前記ワークを所定直径の真円に研削する円筒研削方法において、
記憶媒体に予め記憶された正規の動作プログラムに基づいて、前記砥石台を所定の速度で前進させてワークを粗研削した後、定寸装置によりワークの真円度を計測し、この真円度測定データに基づいてワークの真円度補正データを演算し、前記動作プログラムに基づいて、前記砥石台を所定の速度で前進させ、ワークを仕上げ研削する際に、前記動作プログラムに基づく砥石台の仕上げ送り量の制御指令値に対し、前記真円度補正データを補正指令値として重畳してワークの仕上げ研削を行なうことを特徴とする円筒研削方法。 - ワークの中心と同一の回転軸線上でワークを回転させ、前記回転軸線に直交する方向に回転砥石を備えた砥石台を進退させて前記ワークを所定直径の真円に研削する円筒研削装置において、
ワークの粗研削と仕上げ研削を行う正規の動作プログラムを予め記憶する記憶媒体を備えた制御装置と、
前記制御装置からの粗研削送り制御指令値により砥石台を所定の速度で前進させてワークを粗研削した後、同じく前記制御装置からの補正入り指示によりワークの真円度を計測する定寸装置と、
ワークの真円度測定データに基づいてワークの真円度補正データを演算する真円度補正データ演算手段と、
ワークの仕上げ研削工程において、前記動作プログラムに基づく砥石台の仕上げ送り量の制御指令値に対し、前記真円度補正データを補正指令値として重畳する真円度補正データ重畳手段と
を備えたことを特徴とする円筒研削装置。 - 請求項2において、前記真円度補正データ演算手段は、ワークを把持する主軸装置の主軸の計測用回転角度毎の補正データを、該補正データに比例したパルス数に変換する機能を有し、前記真円度補正データ重畳手段は、ワークの仕上げ研削工程において、砥石台の仕上げ送り量の制御指令値に対し、前記計測用回転角度に対応する指令時間毎のパルス数として重畳する機能を有するものであることを特徴とする円筒研削装置。
- 請求項3において、前記制御装置には、真円度補正データ演算手段及び真円度補正データ重畳手段としての機能を有するPMCラダー及びパルス発生器が備えられていることを特徴とする円筒研削装置。
- 請求項2〜4のいずれか一項において、ワークを仕上げ研削した後、制御装置からの補正入り指示により、定寸装置によってワークの真円度を再度計測し、今回の真円度補正データを前回の真円度補正データに加算した真円度補正データを補正指令値として、再度の仕上げ研削工程において、前記動作プログラムに基づく砥石台の仕上げ送り量の制御指令値に上記補正指令値を重畳して仕上げ研削を行う再仕上げ研削機能を備えていることを特徴とする円筒研削装置。
- 請求項2〜4のいずれか一項において、入力装置からの割り込み信号により前記制御装置は、ワークの仕上げ研削を一時中断し、この中断状態で、手動操作により定寸装置を作動させて、ワークの円筒研削面の真円度を計測し、計測された真円度を表示装置に表示し、表示された真円度を作業者が確認することができる割り込み機能を備えていることを特徴とする円筒研削装置。
- 請求項2〜6のいずれか一項において、粗研削した後又は仕上げ研削した後のスパークアウト後に、砥石台をバックオフさせた状態で、ワークの真円度の誤差が大きくて、作業者によってワークの補正仕上げ研削を行う必要があると判断された場合に、入力装置を手動操作することによって、前記補正入り指示がなされるようになっていることを特徴とする円筒研削装置。
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