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JP2010534802A - 弁棒を弁体に接続するための装置 - Google Patents

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Abstract

弁棒(240)を弁体(280)に接続する装置、とくにネジ切りされた弁棒を制御弁の弁体に接続する装置が開示されている。例示の装置は、弁体(280)のネジ切りされた開口部(282)内に受けられるネジ切りされた弁棒(240)と、ネジ切りされた開口部(282)または弁棒(240)の外面(241)のうちの少なくとも一つから延びる隣接した開口部(287)内に受けられ、ネジ切りされた弁棒(240)を弁体(280)に回転不能に固定する固定部材とを備えている。

Description

本発明は、一般的に弁棒を弁体に接続するための装置に関するものであり、とくにネジ切りされた弁棒を制御弁の弁体に接続するための装置に関するものである。
処理プラントでは、たとえば食品処理プラントにおける製品の流れの管理や大規模なタンク施設群における流体レベルの維持などの如きさまざまな用途において制御弁が用いられている。可変流路のように機能することによって製品の流れの管理または流体レベルの維持をするために自動制御弁が用いられている。弁部材(たとえば、弁体)を精密に移動させることによって、自動制御弁の弁箱を流れる液体の量を正確に制御することができる。制御弁(たとえば、スライド式弁棒を用いた弁)は、弁棒が弁体に対してほぼ垂直になるように、弁体のネジ切りされた開口部でネジ山を介して弁体に接続される弁棒を有しうる。弁棒は、当該弁棒と弁体とを一緒に溶接することにより、弁体に回転不能に固定されうる。しかしながら、弁棒もしくは弁体が溶接不能な材料からなっている場合、または、充填剤が、弁棒もしくは弁体の基材と互換性のない場合、弁棒と弁体とを一緒に溶接することはできない。これに代えて、駆動ピンを用いて、弁棒を弁体に回転不能に固定してもよい。しかしながら、駆動ピンを用いて弁棒を弁体に接続すると、弁棒と弁体との間の配列に狂いを引き起こし、弁体の完全性に影響を与えてしまうこともある。
図1は、公知となっているスライド式弁棒を用いた弁組立体100を部分的に示す断面図である。アクチュエータ110が、弁組立体170の中に延びる弁棒140と結合されている。図2は、弁棒140を含む、図1の弁組立体170の一部を示す拡大図である。図2においてさらに明確に示されているように、弁棒140の端部148は、ネジ山143と、ある角度に傾斜した開口部146とを有している。弁組立体170は、弁オリフィス174および流出口176と連通する流入口172を有している。弁オリフィス174を流れる流体の流れは弁要素または弁体180により制御されるようになっている。弁体180は、ネジ山183が設けられた中央貫通孔182と、弁体孔184と、弁面185からある角度で弁面187に向けて延びる座ぐり孔186とを有している。弁棒140の端部148のネジ山143は、弁体180のネジ山183により受けられるようになっている。図2から明らかなように、ピン190は、座ぐり孔186の直径よりわずかに大きくなっているが、弁体180の座ぐり孔186および弁棒140のある角度で傾斜した開口部146の内部に設けられている。
弁棒140は、当該弁棒140を弁体180に対してほぼ垂直となるようにネジ山143を中央貫通開口部182のネジ山183に螺合させることによって、弁体180と結合されている。弁棒140が貫通開口部182の中へ堅固に螺合されたあと、座ぐり孔186が弁体180の中に開けられ、開口部146が弁棒140の端部148の中に開けられる。次いで、ピン190が、座ぐり孔186および開口部の中に圧入され、弁棒140を弁体180に固定し、弁体180が弁棒140に対して回転できないようにする(すなわち、回転不能)。弁棒140は、中央貫通開口部182の最上部のネジ山183と最上部のネジ山143との係合によって、堅固に接触した一直線上に並ぶ配列構造を有している。しかしながら、ピン190と弁棒140の端部148との係合部は弁面187の近傍にある。ピン190が弁棒140の中へ圧入される力により、弁棒140が弁体180に対して垂直とならない角度(たとえば、配列に狂いが生じた状態)で設けられてしまうる恐れがある。弁棒140が弁体180に対して垂直とならない配列の狂いが生じると、弁体180の弁棒140への結合の完全性に影響を与えてしまう恐れがある。
装置が弁棒を弁体に接続させるように構成されており、弁体が内面を有する開口部を備えており、弁棒が外面を有しており、これらの面のうちの少なくとも一方の面が凹部を有しており、これらの面のうちの他方の面が一方の面の凹部により受けられる凸部を有している。隣接する開口部が、弁体の開口部または弁棒の外面のうちの少なくとも一つから延びており、固定部材が、隣接する開口部内に受けられることにより、弁棒と弁体とを回転不能に一緒に固定するように構成されている。
公知となっているスライド式弁棒を用いた弁組立体の概略を示す部分断面図である。 図1の弁組立体の一部を示す拡大図である。 弁棒を弁体に接続させるための装置の一例を部分的に示す図である。 図3に示された装置の一例を示す拡大図である。 弁棒を弁体に接続するための装置の他の一例を部分的に示す図である。
一般的に、本明細書に記載の弁体に弁棒を接続するための例示の装置をさまざまなタイプの組立体またはデバイスの部品間の接続に用いることが可能である。これに加えて、本明細書に記載の実施例が、生産加工産業のための製品の流れの制御に関して記述されているものの、より一般的にいえば、本明細書に記載の実施例は、さまざまな目的のためにさまざまな制御操作に対して適用することが可能である。
図3には、弁棒240を弁体280に接続する例示の装置200が示されている。例示の装置200のいくつかの要素は、図1および図2に関して示され記述された要素と実質的に同一である。したがって、簡潔さのために、図1および図2の要素と同一である要素の記述は繰り返さないこととする。より正確にいえば、読者は、必要に応じて、図1および図2の対応する記載を参照されたい。この参照を容易とするために、図3および図4の同様の部品には、図1および図2の対応する部品の参照番号に100を加えた参照番号が付与されている。
図3および図4では、弁棒240は、たとえば316の歪み硬化ステンレス綱などの如き溶接可能な材料からなっており、また、弁棒240の端部242の外面241のまわりに設けられたネジ山243を有している。ネジ山243は、弁棒240の端部242に、一連の半径方向に延設された凸部243aおよび凹部243bを備えている。弁棒240は長手方向の中心線または軸線A−Aを有している。弁体280は、たとえばMonel(登録商標)の如き溶接不能な鋳物材料からなっている。弁体280は、面285から延びかつ内部にネジ山283を有している中央開口部282を備えている。ネジ山283は、弁体280の中央開口部282内において一連の半径方向に延設された凸部283aおよび凹部283bを備えている。隣接する開口部287は、中央開口部282から横方向にかつ面285の方向とは反対側に向けて延びている。隣接する開口部287は、弁体280の中にフライス加工されてもよいし、または、弁体280のキャスト成型時に形成されてもよい。
凸部243aが凹部283bに受けられかつ凸部283aが凹部243bに受けられるように、中央開口部282のネジ山283にネジ山243を螺合して弁棒240を弁体280に結合することによって、例示の装置200が組み立てられる。図3および図4に示されているように、弁棒240は、弁棒240の長手方向の軸線A−Aに対して面285がほぼ直角(たとえば、図3の角度Zを参照)となるように中央開口部282の中へ挿入されるように位置決をされ、その中に螺合または着座される。弁棒240のネジ山243が中央開口部282のネジ山283の中に螺合された後、固定部材または溶接部290が、弁棒240にかつ隣接する開口部287内に形成される(図4を参照)。溶接部290が弁棒240に付着して隣接する開口部287の中に延びて行くように、弁棒240は溶接可能な材料からなっている。隣接する開口部287内に溶接部290を受けることにより、弁棒240が弁体280に対して回転しないようになしてある。このように、溶接部290は、弁棒240および弁体280を回転不能となるように一緒に固定している。
溶接部290により、弁棒240を弁体280に対してほぼ垂直にまたは直角になるように位置決めしかつ弁体280と同軸上に並ぶように配置することができるようになる。このように、溶接部290により、弁棒240と弁体280との間の配列に狂いが生じなくなる。それに加えて、隣接する開口部287内に溶接部290を受けて溶接部290を弁体280の面285よりも実質的に下方に設けることにより、溶接部290に例示の装置200の他の部品と係合させないようにまたは流体の流れに影響を与えさせないようにすることができるようになる。
図5は、弁棒を弁体に接続するための他の例示の装置300を部分的に示す図である。例示の装置300のいくつかの要素は、図1〜図4に関して示され記述された要素と実質的に同一である。したがって、簡潔さのために、図1〜図4の要素と同一である要素の記述は繰り返さないこととする。より正確にいえば、読者は、必要に応じて、図1〜図4の対応する記載を参照されたい。この参照を容易にするために、図5の類似の要素には、図1〜図4の対応する要素の参照番号に対応する300台の参照番号が付与されている。
図5では、弁棒340は溶接不能な材料からなっており、また、弁体380は溶接可能な材料からなっている。弁棒340は、弁棒340の端部342の外面341のまわりに設けられたネジ山343を有している。ネジ山343は、弁棒340の端部342において一連の半径方向に延設された凸部343aおよび凹部343bを備えている。隣接する開口部347は、外面341から横に延びている。隣接する開口部347は、弁棒340の中にフライス加工されてもよいし、または、弁棒340が鋳物ならば、弁棒340のキャスト成型時に形成されてもよい。弁棒340は長手方向の中心線または軸線A−Aを有している。弁体380は、面385から延びかつ内部にネジ山383を有している中央開口部382を備えている。ネジ山383は、弁体380の中央開口部382内において一連の半径方向に延設された凸部383aおよび凹部383bを備えている。
凸部343aが凹部383bに受けられかつ凸部3283aが凹部343bに受けられるように、中央開口部382のネジ山383にネジ山343を螺合して弁棒340を弁体380に結合することによって、例示の装置300が組み立てられている。図5に示されているように、面385が弁棒340の長手方向の軸線A−Aに対してほぼ直角となるように、弁棒340を中央開口部382の中に螺合するまたは着座させる。弁棒340のネジ山343を中央開口部382のネジ山383の中に螺合した後、固定部材または溶接部390が、弁棒340の隣接する開口部347内に形成される。溶接部390が弁体380に付着して隣接する開口部347の中に延びて行くように、弁体380は溶接可能な材料からなっている。隣接する開口部387内に溶接部390を受けることにより、弁棒340が弁体380に対して回転しないようになしてある。このように、溶接部390は、弁棒340および弁体380を回転できないように一緒に固定する。
溶接部390により、弁棒340を弁体380に対してほぼ垂直にまたは直角となるように位置決めしかつ弁体380と同軸上に並ぶように配置することができるようになる。このように、溶接部390により、弁棒340と弁体380との間の配列に狂いが生じなくなる。
当業者にとって明らかなように、溶接部の質および特性は一般的に基材と充填剤との組み合わせに依存する。したがって、上記の実施例が溶接可能な弁棒240の溶接不能な弁体280への固定および溶接可能な弁体380の溶接不能な弁棒340へ固定を開示しているものの、上述の開示は、溶接可能な弁棒または溶接可能な弁体の基材が特定の充填剤および/または溶接法に対して実質的に互換性がないような溶接可能な弁棒の溶接可能な弁体への固定をさらに含んでいる。換言すれば、ある充填剤および/または溶接法が用いられる場合に、弁棒または弁体の各々が溶接可能な基材からなっていてもよい。しかしながら、溶接可能な弁棒および/または溶接可能な弁体は、他の特定の充填剤および/または溶接法に対して互換性を有していないため、基材の結合または合金化が防止されることになる。
本明細書にはいくつかの装置が記載されているが、本発明の技術範囲はこれらに限定されるものではない。それどころか、本発明は、添付の特許請求の範囲に文字通りにまたは均等論に従って正当に該当する製造の方法、装置および製品をすべて網羅する。

Claims (20)

  1. 弁棒を弁体に接続する装置であって、
    ネジ切りされた開口部を有した弁体と、
    外面のまわりにネジ山を有する弁棒と、
    前記ネジ切りされた開口部または前記外面のうちの少なくとも一つから延びている隣接する開口部と、
    前記弁棒と前記弁体とを回転できないように一緒に固定するために前記隣接する開口部内に受けられる固定部材とを備えており、
    前記ネジ山が前記弁体の前記ネジ切りされた開口部により受けられるように構成されている、装置。
  2. 前記弁体が溶接不能な材料からなる、請求項1に記載の装置。
  3. 前記固定部材が溶接部を介して前記弁棒に付着されてなる、請求項1に記載の装置。
  4. 前記隣接する開口部が前記弁体内にフライス加工されてなる、請求項1に記載の装置。
  5. 前記隣接する開口部が前記弁棒内にフライス加工されてなる、請求項1に記載の装置。
  6. 前記弁棒が長手方向の軸線を有しており、前記弁体が、前記ネジ切りされた開口部内に受けられる前記弁棒の前記長手方向の軸線に対してほぼ垂直に設けられた面を有しており、前記面内に配置された前記隣接する開口部が、前記弁棒のうちの前記面を越えて位置する部分に対するアクセスを可能とするように構成されてなる、請求項1に記載の装置。
  7. 前記固定部材が溶接部を介して前記弁棒に付着されてなる、請求項6に記載の装置。
  8. 前記弁棒が溶接不能な材料からなる、請求項1に記載の装置。
  9. 前記固定部材が溶接部を介して前記弁体に付着されてなる、請求項1に記載の装置。
  10. 固定部材が、前記弁棒または前記弁部材のうちの少なくとも一つに溶接不能な材料からなる、請求項1に記載の装置。
  11. 弁棒を弁体に接続する装置であって、
    内面を具備する開口部を有した弁体と、
    外面を有した弁棒と、
    前記弁体の前記開口部または前記弁棒の前記外面のうちの少なくとも一つから延びた隣接する開口部と、
    前記弁棒と前記弁体とを回転できないように一緒に固定するために前記隣接する開口部内に受けられる固定部材とを備えており、
    前記内面と前記外面のうちの少なくとも一方の面が凹部を有し、前記内面と前記外面のうちの他方の面が前記一方の面の前記凹部により受けられる凸部を有してなる、装置。
  12. 前記弁体が溶接不能な材料からなる、請求項11に記載の装置。
  13. 前記固定部材が、前記凹部内に受けられる前記凸部を回転できないように一緒に固定するために、溶接部を介して前記弁棒に付着されてなる、請求項11に記載の装置。
  14. 前記隣接する開口部が前記弁体内にフライス加工されてなる、請求項11に記載の装置。
  15. 前記弁棒が長手方向の軸線を有しており、前記弁体が、前記弁体の前記開口部内に受けられる前記弁棒の前記長手方向の軸線に対してほぼ垂直に設けられた面を有しており、該面内に配置された前記隣接する開口部が、前記弁棒のうちの前記開口部内に位置する部分に対するアクセスを可能とするように構成されてなる、請求項14に記載の装置。
  16. 前記固定部材が溶接部を介して前記弁棒に付着されてなる、請求項11に記載の装置。
  17. 前記弁棒が溶接不能な材料からなる、請求項11に記載の装置。
  18. 前記固定部材が溶接部を介して前記弁体に付着されてなる、請求項11に記載の装置。
  19. 前記固定部材が、前記弁棒または前記弁部材のうちの少なくとも一つに溶接不能な材料からなる、請求項11に記載の装置。
  20. 前記隣接する開口部が前記弁棒内にフライス加工されてなる、請求項11に記載の装置。
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