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JP2010224262A - 発光装置 - Google Patents

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JP2010224262A JP2009072026A JP2009072026A JP2010224262A JP 2010224262 A JP2010224262 A JP 2010224262A JP 2009072026 A JP2009072026 A JP 2009072026A JP 2009072026 A JP2009072026 A JP 2009072026A JP 2010224262 A JP2010224262 A JP 2010224262A
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Abstract

【課題】画素毎に温度による発光輝度の変化を防止する。
【解決手段】マトリクス状に配列された複数の画素PXを有する発光装置10Aにおいて、前記各画素PXは、走査線52により走査され、温度に応じた読取信号を出力する温度センサ、発光素子40、前記走査線52により走査され、前記発光素子を制御する画素回路PCを備える。前記温度センサは、温度依存性のある可変抵抗と、前記走査線52に接続され、前記可変抵抗を介して読み出される読取信号を出力する読取信号出力スイッチ素子と、を備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、発光装置に関する。
近年、自発光素子である有機EL(Electro Luminescence:エレクトロルミネッセンス)素子を用いた有機エレクトロルミネッセンスディスプレイが次世代の発光装置として実用化が大きく期待されている。
有機EL素子は、アノードとカソードとの間に例えば電子注入層、有機化合物層、正孔注入層が介在した積層構造を為している。アノードとカソードの間に順バイアス電圧が印加されると、電子注入層から有機化合物層に電子が注入され、正孔注入層から有機化合物層に正孔が注入され、有機化合物層内で電子と正孔が再結合を引き起こして有機化合物層が発光する。
高輝度、高コントラスト、高精細といった観点から、アクティブマトリクス駆動方式の有機エレクトロルミネッセンスディスプレイが開発されている。アクティブマトリクス駆動方式としては、アモルファスシリコン等を用いた薄膜トランジスタによる駆動が検討されている。
具体的には、有機EL素子に接続された薄膜トランジスタのゲート電極に印加する電圧を制御することによって有機EL素子の発光輝度を制御する電圧指定方式と、薄膜トランジスタに流れる電流レベルを直接信号線に指定して有機EL素子の発光輝度を制御する電流指定方式とがある。
ところで、薄膜トランジスタの電圧−電流特性は温度依存性があるため、電圧指定方式においては、低温環境下では、常温環境下に比して薄膜トランジスタを流れる電流が低下し、有機EL素子の発光輝度が低減してしまうという問題がある。
これに対し液晶表示装置においては、温度変化に起因下表示不良を解消するために、表示エリアの外周部に温度センサを形成し、所定温度以上になると冷却することで表示性能を維持する発明が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平8−29265号公報
しかし、有機EL素子のような自発光素子では、有機EL素子に供給される電気エネルギーが光変換する際に一部熱に変換される損失を引き起こし、有機EL素子を画素として複数配列された表示領域では、熱がこもりやすい中央部と外部に放熱しやすい外周部とで温度差が生じ、各画素に設けられた薄膜トランジスタ毎に温度による特性変化を補償することができなかった。
本発明の課題は、画素毎に温度による発光輝度の変化を防止することである。
以上の課題を解決するため、本発明の態様によれば、マトリクス状に配列された複数の画素を有する発光装置において、前記各画素は、走査線により走査され、温度に応じた読取信号を出力する温度センサ、発光素子、前記走査線により走査され、前記発光素子を制御する画素回路を備えることを特徴とする発光装置が提供される。
好ましくは、前記温度センサは、温度依存性のある可変抵抗と、前記走査線に接続され、前記可変抵抗を介して読み出される読取信号を出力する読取信号出力スイッチ素子と、を備える。
好ましくは、前記画素回路は、前記走査線及び信号線に接続された第1のスイッチ素子と、前記信号線からの表示信号に基づいて前記発光素子に電流を流す第2のスイッチ素子と、を備える。
好ましくは、前記温度センサからの読取信号に基づいて温度補償用パラメータを生成する制御部と、前記温度補償用パラメータを記憶するメモリーと、をさらに備え、前記制御部は、前記温度補償用パラメータにしたがって輝度階調データの階調を温度補償する補償データを生成する。
前記読取信号の電流値を測定する電流計が備えられている。
前記走査線は各行毎に複数設けられ、
前記複数の走査線に接続された走査線ドライバーと、
前記走査線ドライバーが走査している走査線の位置をカウントする走査線カウンターと、
前記読取信号が出力される読取線に接続され、前記走査線カウンターからのデータに基づいて前記読取線からの配線抵抗による電圧降下を補償して前記温度センサの電圧降下分或いは前記温度センサの抵抗を抽出する温度演算部と、
を備える。
好ましくは、前記発光素子は有機EL素子である。
好ましくは、前記各画素はヒータを備える。
本発明によれば、画素毎に温度の違いによる発光輝度のばらつきを抑制することができる。
本発明の第1実施形態に係るELディスプレイパネル10Aの構成を示すブロック図である。 ELディスプレイパネル10Aの1つの画素PXを示す平面図である。 図2のIII−III矢視断面図である。 図2のIV−IV矢視断面図である。 図2のV−V矢視断面図である。 ELディスプレイパネル10Aの信号処理を示すタイミングチャートである。 本実施形態の第1の変形例に係るELディスプレイパネル10Bの構成を示すブロック図である。 本実施形態の第2の変形例に係るELディスプレイパネル10Cの構成を示すブロック図である。 本発明の第2実施形態に係るELディスプレイパネル10Dの構成を示すブロック図である。 ELディスプレイパネル10Dの1つの画素PXを示す平面図である。
以下に、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて説明する。但し、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、発明の範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明の第1実施形態に係るELディスプレイパネル10Aの構成を示すブロック図である。なお、図1では、1つの画素PXの回路図が示されているが、このELディスプレイパネル10Aにおいては、サブピクセルとしての赤、青及び緑の3つの画素PXの組によって1ドットの表示画素が構成されている。このような表示画素が表示領域全域にマトリクス状に複数配列されている。
このELディスプレイパネル10Aにおいては、画素PXに各種の信号を出力するために、各列毎に設けられた複数の信号線51、各行毎に設けられた複数の走査線52、各列毎に設けられた複数の供給線53、各列毎に設けられた複数の読取線54、制御部61、メモリー62、階調データ入力部63、D/A変換部64、電圧出力部65、走査線ドライバー66、電圧源67、温度演算部68が設けられている。信号線51と走査線52とは互いに直交する方向に延在している。複数の信号線51は電圧出力部65に接続されている。複数の走査線52は走査線ドライバー66に接続されている。走査線ドライバー66は制御部61の制御により所定のタイミングで各走査線52の電圧をオンレベル(VgH)またはオフレベル(VgL)に変化させる。供給線53は電圧源67に接続されている。読取線54は温度演算部68に接続されている。
メモリー62には、有機EL素子40の温度毎に、印加電圧と発光との関係を示すデータ(温度特性データ)が記録されている。
各画素PXは、画素回路PC、有機EL素子40及び温度検出回路TCを有する。
画素回路PCは、2つのnチャネル型トランジスタ21,22と、キャパシタ27と、を有する。2つのnチャネル型トランジスタ21,22及びキャパシタ27は、走査線52、信号線51及び供給線53の入力信号に応じて有機EL素子40に電圧を印加する。
温度検出回路TCは、2つのnチャネル型トランジスタ23、24を備える。トランジスタ21〜24は全て同一材料で一括製造された同一構成のトランジスタであり、温度変調による電圧−電流特性が同等である。
図2はELディスプレイパネル10Aの1つの画素PXを示す平面図であり、図3は図2のIII−III矢視断面図であり、図4は図2のIV−IV矢視断面図であり、図5は図2のV−V矢視断面図である。図2〜図5に示すように、透明な絶縁基板2の上にトランジスタ21,22,23,24のゲート電極21G,22G,23G,24Gが設けられるとともに、キャパシタ27の一方の電極27a、走査線52が設けられ、これらが共通のゲート絶縁膜31によって被覆されている。なお、図2に示すように、キャパシタ27の一方の電極27aとゲート電極21Gとは一体に形成されている。また、走査線52とゲート電極22G,24Gとは一体に形成されている。
ゲート絶縁膜31の上には、図2〜図5に示すように、キャパシタ27の他方の電極27b、トランジスタ21,22,23,24の半導体膜21a,22a,23a,24a、チャネル保護膜21b,22b,23b,24b、不純物半導体膜21c,21d,22c,22d,23c,23d,24c,24d、ソース電極21S,22S,23S,24S及びドレイン電極21D,22D,23D,24D、信号線51、供給線53及び読取線54が設けられている。
なお、図2に示すように、信号線51とドレイン電極22Dとは一体に形成されており、ドレイン電極21Dと供給線53とは一体に形成されており、ソース電極21Sと電極27bとは一体に形成されており、ソース電極23Sとドレイン電極24Dとは一体に形成されており、ソース電極24Sと読取線54とは一体に形成されている。
また、ソース電極22Sはゲート絶縁膜31に形成されたコンタクトホール28aによりゲート電極21G及び電極27aと導通されており、供給線53はコンタクトホール28bによりゲート電極23Gと導通されており、ドレイン電極23Dはゲート絶縁膜31に形成されたコンタクトホール28cによりゲート電極23Gと導通されている。
また、ゲート絶縁膜31の上には、画素PXごとに設けられた画素電極41がマトリクス状に配列されている。これら画素電極41は、気相成長法によってゲート絶縁膜31上に成膜された導電性膜(例えば、錫ドープ酸化インジウム(ITO)、亜鉛ドープ酸化インジウム、酸化インジウム(In23)、酸化スズ(SnO2)、酸化亜鉛(ZnO)又はカドミウム−錫酸化物(CTO))をフォトリソグラフィー法及びエッチング法を用いてパターニングすることによって形成されたものであり、有機EL素子40のアノードとして機能する。画素電極41はトランジスタ21のソース電極21S及びキャパシタ27の電極27bの一部と重なるように形成され、ソース電極21S及び電極27bと導通している。
キャパシタ27の他方の電極27b、トランジスタ21,22,23,24の半導体膜21a,22a,23a,24a、チャネル保護膜21b,22b,23b,24b、不純物半導体膜21c,21d,22c,22d,23c,23d,24c,24d、ソース電極21S,22S,23S,24S及びドレイン電極21D,22D,23D,24D、信号線51、供給線53及び読取線54は共通の保護絶縁膜32によって被覆されている。また、保護絶縁膜32の画素電極41の部分には画素電極41を露出させる開口部33が形成されている。開口部33が形成されることにより保護絶縁膜32は画素電極41の間を縫うように網目状に形成されるとともに画素電極41の一部外縁部に重なり、画素電極41を囲繞している。開口部33内に後述する有機EL層42が形成される。
なお、絶縁基板2から保護絶縁膜32までの積層構造がトランジスタアレイパネル50である。
保護絶縁膜32上には、開口部8により網目状となる隔壁6が形成されている。隔壁6は、例えばポリイミド等の感光性樹脂を硬化して形成されたものであり、トランジスタ21,22,23,24の各電極、信号線51、走査線52、供給線53、読取線54よりも十分に厚い。隔壁6の開口部8は、保護絶縁膜32の開口部33よりも大きい。
画素電極41上には正孔注入層43、発光層44が順に積層されて有機EL層42(担体輸送層)が形成されている。正孔注入層43は、導電性高分子であるPEDOT及びドーパントであるPSSからなり、発光層44は、ポリフェニレンビニレン系発光材料やポリフルオレン系発光材料等の共役ポリマーからなる。サブピクセルが赤の場合には発光層44が赤色に発光し、サブピクセルが緑の場合には発光層44が緑色に発光し、サブピクセルが青の場合には発光層44が青色に発光するように、それぞれの材料が設定されている。
正孔注入層43及び発光層44は、湿式塗布法(例えば、インクジェット法)によって成膜される。この場合、正孔注入層43となるPEDOT及びPSSを含有する有機化合物含有液を画素電極41に塗布して成膜し、その後、発光層44となる共役ポリマー発光材料を含有する有機化合物含有液を塗布して成膜する。なお、厚膜の隔壁6が設けられるので、隣り合う画素電極41に塗布された有機化合物含有液が隔壁6を越えて混ざり合うことを防止することができる。
なお、発光層44の上にさらに電子輸送層を設けても良い。また、有機EL層42は画素電極41の上に形成された発光層、電子輸送層からなる二層構造であっても良いし、担体輸送層と発光層との組合せは任意に設定できる。また、これらの層構造において適切な層間に担体輸送を制限するインタレイヤ層が介在した積層構造であっても良いし、その他の積層構造であってもよい。
発光層44、保護絶縁膜32及び隔壁6の上部には、有機EL素子40のカソードの一部となる電子注入層45が成膜されている。電子注入層45は、画素電極41よりも仕事関数の低い材料で形成されており、例えば、インジウム、マグネシウム、カルシウム、リチウム、バリウム等のアルカリ金属またはアルカリ土類金属、または希土類金属の少なくとも一種を含む単体又は合金より1〜10nmの厚さに形成されている。あるいは、電子注入層45は、上記各種材料の層が積層された積層構造となっていても良い。
電子注入層45の上部には、例えばアルミニウム、クロム、銀やパラジウム銀系の合金等の導電性材料を気相成長法によって50nm以上成膜されたカソードの一部となる対向電極46が形成されている。
画素電極41、有機EL層42、電子注入層45、対向電極46の順に積層されたものが有機EL素子40である。
なお、図示しないが、対向電極46の上には、封止層が堆積されており、封止層は表示部3全体を被覆するように形成されている。つまり、封止層は、複数の有機EL素子10全体を被覆するように形成されている。封止層は、絶縁性を有し、例えば、エポキシ樹脂、アクリル樹脂等の熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂又は光硬化性樹脂等からなり、これらの樹脂にシリカ充填材等を加えたものでもよい。封止層は有機EL素子40が外気に露出されることを防ぐ役割を果たす。
ここで、温度検出回路TCについて、さらに詳細に説明する。温度検出回路TCにおいて、トランジスタ23、24は温度センサとして機能する。
すなわち、ゲート電極23Gには、供給線53により常に接地電位より高いハイレベル(Vd)の信号が入力されトランジスタ23は常にオン状態であるため、トランジスタ23は抵抗体として機能する。走査線52からゲート電極24Gにオンレベル(VgH)の信号が入力されると、供給線53からドレイン電極23D、半導体膜23a、ソース電極23S、ドレイン電極24D、半導体膜24a、ソース電極24Sを経て読取線54に電流が流れる。このとき、トランジスタ23、24による電圧降下はトランジスタ23、24のオン抵抗値に比例するので、供給線53の定電圧(Vd)と読取線54の電圧(Vread)との差から、つまりは電圧Vreadからトランジスタ23、24のオン抵抗値がわかる。ここでトランジスタ23、24のオン抵抗値はトランジスタ23、24の温度に影響しているので、温度に応じたトランジスタ23、24のオン抵抗値に基づく電圧降下にしたがった電圧Vreadから温度を求めることができる。なお、トランジスタ23、24のオン抵抗は、温度が高いほど低くなるので、アナログ電圧Vreadは、温度が高いほど定電圧Vdに近づく。温度演算部68は、読取線54から読み込んだアナログ電圧Vreadをデジタルデータ電圧Vtに変調して制御部61に出力する。メモリー62には、デジタルデータ電圧Vtと温度との相関関係を示す温度特性データがあらかじめ記録してあるので、制御部61はメモリー62内の温度特性データと、各画素PXから読み込まれた電圧Vreadに基づいて温度演算部68から出力されたデジタルデータ電圧Vtとを基に各画素PXの温度を検出することができる。
次に、ELディスプレイパネル10Aにおける信号の処理について説明する。まず、階調データ入力部63より入力された輝度階調データに従って、信号線51に出力するためのデジタル信号が制御部61からD/A変換部64に出力される。D/A変換部64では入力されたデジタル輝度階調信号がアナログ輝度階調信号に変換された表示信号Vdataを生成し、電圧出力部65は、表示信号Vdataを複数の信号線51に出力する。
次に、図6のタイミングチャートに示すように、走査線ドライバー66により1本の走査線52にオンレベル(VgH)の信号を入力すると、当該走査線52と接続されているトランジスタ22がオン状態となる。すると、信号線51の信号レベルに応じてキャパシタ27が充電されるとともに、トランジスタ21は、信号線51のアナログ輝度階調信号レベルに応じた電流値の電流を流す。このため、電流値にしたがった輝度で有機EL素子40が発光する。
またこのように、走査線ドライバー66により1本の走査線52にオンレベル(VgH)の信号を入力すると、当該走査線52と接続されているトランジスタ24もオン状態となる。このとき、温度演算部68は、トランジスタ23、24のオン抵抗値に応じた電圧Vreadを基にデジタルデータ電圧Vtを算出し、データを制御部61に出力する。
データが入力された制御部61は、トランジスタ23、24の抵抗値の温度特性データを参照して画素PXの温度を算出する。さらに制御部61は、メモリー62に記憶された各画素PX毎の温度に応じた有機EL素子40の電流−輝度特性データを参照し、各画素PX毎に温度補償用パラメータを作成し、メモリー62に記憶する。次のフレーム期間に階調データ入力部63より、ある画素PXの輝度階調データが入力されたとき、メモリー62に記憶された前のフレーム期間での当該画素PXの温度補償用パラメータを用いて輝度階調データの輝度階調を温度補償する補償データを作成し、補償データをD/A変換部64に出力する。トランジスタ21、22は、トランジスタ23、24と同様に温度が高いほどオン抵抗が低くなり電流を流しやすくなるので、ある画素PXの画素回路PCに隣接する温度検出回路TCでの温度が高いほど、メモリー62に記憶された当該画素PXの温度補償用パラメータは、当該画素PXの輝度階調データの階調を低く設定させている。同様に、トランジスタ21、22は、トランジスタ23、24と同様に温度が低いほどオン抵抗が高くなり電流を流しにくくなるので、ある画素PXの画素回路PCに隣接する温度検出回路TCでの温度が低いほど、メモリー62に記憶された当該画素PXの温度補償用パラメータは、当該画素PXの輝度階調データの階調を高く設定させている。これにより電圧出力部65が温度補償された表示信号Vdataを出力して、各画素PXの有機EL素子40が当該画素PXでの温度にかかわらず所望の輝度階調で発光することができる。
このように、本実施形態に係るELディスプレイパネル10Aによれば、画素PX毎に温度センサが設けられているので、画素PX毎に補償データを作成することができる。このため、有機EL素子40の発光輝度が画素毎に温度により変化することを防止することができる。
<変形例1>
図7は本実施形態の第1の変形例に係るELディスプレイパネル10Bの構成を示すブロック図である。本変形例においては、読取線54が基準電位Vssに接続されているとともに、読取線54に電流計55が設けられている。Vd−Vssが一定であるため、電流計55により計測される電流値はトランジスタ23,24のオン抵抗値と反比例する。このため、温度演算部68はトランジスタ23,24のオン抵抗値にしたがって電流計55により計測される電流値に基づいてデジタルデータ電圧Vtを生成する。
<変形例2>
図8は本実施形態の第2の変形例に係るELディスプレイパネル10Cの構成を示すブロック図である。本変形例においては、読取線54の配線抵抗による電圧降下を補正するために、走査線カウンター69を設けている。走査線カウンター69は電圧をVgHとした走査線52の位置を示す値を温度演算部68に出力する。走査線52の位置が温度演算部68から遠ざかるに連れて読取線54の配線抵抗が大きくなるため、走査線の選択位置を示す走査線カウンター69の値を参照することで、当該画素との配線長が求めることが可能となり、温度演算部68は配線抵抗による電圧低下の影響を補正することができる。つまり、走査線52は複数設けられた各行毎に設けられているため、第k行の走査線52(kは自然数)は第(k+1)行の走査線52より温度演算部68に近い。このため、第k行の温度検出回路TCは第(k+1)行の温度検出回路TCより温度演算部68までの読取線54の長さが短いため、第k行の読取線54の配線抵抗は第(k+1)行の読取線54の配線抵抗より短い。温度演算部68は、走査線カウンター69の値にしたがって、入力される電圧Vreadの行を特定し、行毎に異なる読取線54の配線長に応じた配線抵抗による電圧降下のばらつきを補償してどの行においても電圧Vreadから温度検出回路TCのみの電圧降下分或いは温度検出回路TCのみの抵抗を抽出することができる。
〔第2実施形態〕
図9は本発明の第2実施形態に係るELディスプレイパネル10Dの構成を示すブロック図であり、図10はELディスプレイパネル10Dの1つの画素PXを示す平面図である。本実施形態のELディスプレイパネル10Dには電源回路70が設けられている。また、画素PXには、画素回路PC、有機EL素子40、温度検出回路TCに加えて、ヒータH、及び配線71、72が設けられている。配線71、72は電源回路70からヒータHへ電力を供給する。ヒータHは、例えばトランジスタ21の不純物半導体膜21c,21dと同一プロセスでパターニングされる不純物半導体膜により形成することができる。
本実施形態においては、温度演算部により算出された温度に基づいて制御部61が電源回路70を制御してヒータHにより画素PXを加熱することで、最適な動作温度とすることができる。
なお、以上の実施形態においては、有機EL素子40を駆動する電源と温度検出回路TCを駆動する電源を同一としたが、本発明はこれに限らず、別の電源としてもよい。
また、本発明は有機EL素子に限らず、他の発光素子を用いたアクティブマトリクス駆動方式の発光装置にも適用可能である。また、発光装置は表示装置に限られるものではなく、例えばプリンタヘッドのような発光装置であってもよい。
なお上記実施形態では、フレーム期間毎に各画素PXの温度を測ることができるが、電圧源67とトランジスタ23との間の接続を、複数のフレーム期間単位で導通、非導通に適宜設定してもよい。例えば、複数のフレーム期間中、最初の1フレーム期間のみ導通とするようにして電圧Vreadを測定し、残りのフレーム期間を非導通に設定する。この場合、非導通のフレーム期間中は、導通されたフレーム期間で測定された電圧Vreadにしたがった温度補償用パラメータを用いればよい。
10A,10B,10C,10D 発光装置
21,22,23,24 nチャネル型トランジスタ
40 有機EL素子(発光素子)
51 信号線
52 走査線
53 供給線
54 読取線
61 制御部
H ヒータ
PX 画素
TC 温度検出回路(温度センサ)

Claims (6)

  1. マトリクス状に配列された複数の画素を有する発光装置において、
    前記各画素は、走査線により走査され、温度に応じた読取信号を出力する温度センサ、発光素子、前記走査線により走査され、前記発光素子を制御する画素回路を備えることを特徴とする発光装置。
  2. 前記温度センサは、温度依存性のある可変抵抗と、前記走査線に接続され、前記可変抵抗を介して読み出される読取信号を出力する読取信号出力スイッチ素子と、を備えることを特徴とする請求項1記載の発光装置。
  3. 前記画素回路は、前記走査線及び信号線に接続された第1のスイッチ素子と、前記信号線からの表示信号に基づいて前記発光素子に電流を流す第2のスイッチ素子と、を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の発光装置。
  4. 前記温度センサからの読取信号に基づいて温度補償用パラメータを生成する制御部と、前記温度補償用パラメータを記憶するメモリーと、をさらに備え、前記制御部は、前記温度補償用パラメータにしたがって輝度階調データの階調を温度補償する補償データを生成することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の発光装置。
  5. 前記読取信号の電流値を測定する電流計が備えられていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の発光装置。
  6. 前記走査線は各行毎に複数設けられ、
    前記複数の走査線に接続された走査線ドライバーと、
    前記走査線ドライバーが走査している走査線の位置をカウントする走査線カウンターと、
    前記読取信号が出力される読取線に接続され、前記走査線カウンターからのデータに基づいて前記読取線からの配線抵抗による電圧降下を補償して前記温度センサの電圧降下分或いは前記温度センサの抵抗を抽出する温度演算部と、
    を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の発光装置。
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