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JP2010201557A - ワークピックアップ装置及び方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】把持手段をワークに適切に吸着させることができるワークピックアップ装置を提供すること。
【解決手段】ワークピックアップ装置1は、サーボシリンダ11を待機位置から下降させる下降手段21と、バキュームカップ13がブランク15を押圧する力に対応する物理量を検出する検出手段22と、検出した物理量と基準となる物理量とを比較する比較手段23と、比較結果に基づき、サーボシリンダ11を下降させるか停止させるかを制御する停止制御手段と、を含む。
【選択図】図5

Description

本発明は、把持手段をワークに吸着させて持ち上げるワークピックアップ装置及びその方法に関するものである。
ワークピックアップ装置において、バキュームの昇降をサーボ機構によって行い、バキュームがワークに到達する前に、バキュームの昇降速度を高速から低速に切り替える技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1によれば、ワークの支持台の変動によりワークの位置が変動することがあり、この変位を検出する距離検出器をバキュームの駆動軸に取り付けていた。
特開平4−274832号公報
しかしながら、距離検出器は高価でかつ壊れ易いために、ワークピックアップ装置の量産には向いていなかった。また、バキュームがワークに接触すると、バキュームの押圧により、ワーク及び支持台がたわむことがあるので、バキュームの吸着を距離(位置)で管理していては、押し過ぎ、又は押し不足により、適切に吸着できないという課題がある。
本発明は、把持手段をワークに適切に吸着させることができるワークピックアップ装置を提供することを目的とする。
(1) 把持手段をワークに吸着させて持ち上げるワークピックアップ装置であって、前記把持手段を待機位置から下降させる下降手段と、前記把持手段がワークを押圧する力に対応する物理量を検出する検出手段と、前記検出した物理量と基準となる物理量とを比較する比較手段と、比較結果に基づき、前記把持手段を下降させるか停止させるかを制御する停止制御手段と、を含む、ワークピックアップ装置。
(1)の構成によれば、ワークピックアップ装置は、把持手段がワークを押圧する力に対応する物理量を検出し、検出した物理量と基準となる物理量とを比較し、比較結果に基づき、把持手段を下降させるか停止させるかを制御する。
したがって、ワークピックアップ装置は、把持手段とワークとの距離ではなく、把持手段がワークを押圧する力に基づいて把持手段の下降・停止を制御するので、当該距離が変動した場合であっても把持手段をワークに適切に吸着させることができる。
(2) (1)に記載のワークピックアップ装置であって、前記停止制御手段は、前記検出した物理量が前記基準となる物理量に到達するまでの間前記把持手段を下降させることを特徴とするワークピックアップ装置。
(2)の構成によれば、停止制御手段は、検出した物理量が基準となる物理量に到達するまでの間把持手段を下降させるので、基準となる物理量を予め設定しておくことにより、把持手段によるワークの押し過ぎ、又は押し不足を防ぎ、適切な圧力で把持手段をワークに吸着させることができる。その結果、ダブルブランク(ワークの2枚取り)を防止することができる。
(3) (2)に記載のワークピックアップ装置であって、前記検出手段は、前記把持手段が所定距離下降してから前記物理量を検出することを特徴とするワークピックアップ装置。
(3)の構成によれば、検出手段は、把持手段が所定距離下降してから物理量を検出する。よって、待機位置からこの所定距離下降するまでの間は、物理量を検出しないで済むので、把持手段の制御処理を向上させることができる。
(4) 把持手段をワークに吸着させて持ち上げるワークピックアップ方法であって、前記把持手段を待機位置から下降させるステップと、前記把持手段がワークを押圧する力に対応する物理量を検出するステップと、前記検出した物理量と基準となる物理量とを比較するステップと、比較結果に基づき、前記把持手段を下降させるか停止させるかを制御するステップと、を含む、ワークピックアップ方法。
(4)の構成によれば、(1)に記載のワークピックアップ装置と同様の作用効果を奏する。
(5) (4)に記載のワークピックアップ方法であって、前記制御するステップでは、前記検出した物理量が前記基準となる物理量に到達するまでの間前記把持手段を下降させることを特徴とするワークピックアップ方法。
(5)の構成によれば、(2)に記載のワークピックアップ装置と同様の作用効果を奏する。
(6) (5)に記載のワークピックアップ方法であって、前記検出するステップでは、前記把持手段が所定距離下降してから前記物理量を検出することを特徴とするワークピックアップ方法。
(6)の構成によれば、(3)に記載のワークピックアップ装置と同様の作用効果を奏する。
本発明によれば、把持手段をワークに適切に吸着させることができるワークピックアップ装置を提供することができる。
本発明の一実施形態に係るワークピックアップ装置1の側面図である。 本発明の一実施形態に係るワークピックアップ装置1の平面図である。 本発明の一実施形態に係るワークピックアップ装置1が備える制御装置とサーボシリンダ11との関係を示すブロック図である。 制御装置がサーボシリンダ11を下降等させる制御の流れを示すフローチャートである。 制御装置が電流制御を行う処理の流れを示すフローチャートである。 支持軸12の待機位置からの変位がX+Yである状態を示す図である。 サーボシリンダ11が上昇中の様子を示す図である。 サーボシリンダ11が待機位置に戻った時の様子を示す図である。
以下、本発明の実施形態について図を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係るワークピックアップ装置1の側面図である。
ワークピックアップ装置1は、サーボシリンダ11と、支持軸12と、バキュームカップ13と、MGT(マグネット)ベルト14と、制御装置(図示せず)と、を備えている。支持軸12は、バキュームカップ13を支持する部材である。また、支持軸12は、サーボシリンダ11と連結している。
ワークピックアップ装置1の下部には、複数枚のブランク15と、このブランク15を支持する支持台16とが配置されている。複数枚のブランク15同士はマグネットフローター(図示せず)により若干隙間を空けて配置されている。この隙間は、ダブルブランク(ワークの2枚取り)を防止するために設けられている。
さらに、図1では、サーボシリンダ11が待機位置に存在している状態を示しており、待機位置に存在している際の支持軸12の下端部が座標の位置「0」に存在する。座標上で示したXは、支持軸12によるバキュームカップ13の押込み量(ブランク15のたわみ代)を、Yは、バキュームカップ13の下端から最上段のブランク15までの距離を表している。また、図6で後述するように、バキュームカップ13が距離Yだけ下降しブランク15に接して、さらに支持軸12がサーボシリンダ11とともにXだけ下降してから、電流制御が行われる。
さらにまた、ワークピックアップ装置1は、バキュームカップ13をブランク15に吸着させて上方に引き上げることにより、ブランク15とMGTベルト14とを接触させ、MGTベルト14を駆動させることで、ブランク15を搬送する。なお、MGTベルト14は磁気を帯びているため、ブランク15と磁力で接着する。
図2は、本発明の一実施形態に係るワークピックアップ装置1の平面図である。
図2は、ワークピックアップ装置1を上方から見た平面図であり、複数(本発明の実施形態によれば、5つ)のMGTベルト14の間に複数のバキュームカップ13が配置されている。本発明の実施形態によれば、各MGTベルト14の間に配置されるバキュームカップ13の数は5つである。なお、サーボシリンダ11、支持軸12、ブランク15及び支持台16は、図示を省略している。
図3は、本発明の一実施形態に係るワークピックアップ装置1が備える制御装置とサーボシリンダ11との関係を示すブロック図である。
複数のサーボシリンダ11はそれぞれモータ41を備えており、モータ41を介して制御装置に電気的に接続されている。モータ41は、制御装置から駆動制御信号を受信することによりサーボシリンダ11を下降等(下降・上昇・停止)させる。なお、サーボシリンダ11の下降等に伴い、支持軸12及びバキュームカップ13が下降等する。
制御装置は、下降手段21、検出手段22、比較手段23、停止制御手段24、レーザ測定部25及び記憶部26を備えている。
下降手段21は、サーボシリンダ11を下降させる駆動制御信号をモータ41に送信する。検出手段22は、バキュームカップ13がブランク15を押圧する力に対応する物理量(本実施例では、各サーボシリンダ11に流れる電流値)を検出する。
比較手段23は、検出手段22が検出した電流値と、基準となる電流値と、を比較する。なお、基準となる電流値は、記憶部26に予め記憶されている。停止制御手段24は、比較手段23による比較結果に基づいて、サーボシリンダ11を下降させるか停止させるかを制御する。
レーザ測定部25は、バキュームカップ13の下端から、最上段のブランク15までの距離を測定する。測定結果は、距離「Y」として記憶部26に記憶される。なお、バキュームカップ13の押込み量「X」は、予め記憶部26に記憶されている。
図4は、制御装置がサーボシリンダ11を下降等させる制御の流れを示すフローチャートである。
ステップS1では、サーボシリンダ11を加速しつつ下降させる。サーボシリンダ11の下降に伴い支持軸12及びバキュームカップ13も下降する。この際には一定の加速度で下降速度を上げる。ステップS2では、支持軸12の待機位置からの変位が(X+Y)/2であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS3の処理を行い、NOの場合、ステップS1の処理を行う。
ステップS3では、サーボシリンダ11を減速しつつ下降させる。この際には一定の加速度で下降速度を下げる。ステップS4では、支持軸12の待機位置からの変位がX+Yであるか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS5の電流制御サブルーチンの処理を行い、NOの場合、ステップS3の処理を行う。
ここで、図6を参照して、支持軸12の待機位置からの変位がX+Yである状態について説明する。
図6によれば、バキュームカップ13が最上段のブランク15に接触してから、さらに支持軸12がXだけ下降してバキュームカップ13を押込み量X(ブランク15のたわみ代)だけ押込んだ状態を示している。本実施例では、制御装置はこの状態から電流制御を行う。このようにしたのは、バキュームカップ13が最上段のブランク15に接触してから(支持軸12の待機位置からの変位がYになってから)電流制御を行うようにすると、ブランク15のたわみ代Xの分だけ支持軸12を下降させる際(この際には、バキュームカップ13の吸着が弱くブランク15を持ち上げることができない。)にも電流制御が行われることになり、処理効率が下がってしまうからである。
図5は、制御装置が電流制御を行う処理の流れを示すフローチャートである。図5を参照して、電流制御サブルーチンの処理について説明する。
ステップS21では、下降中の各サーボシリンダ11に流れる電流値を検出する。ステップS22では、検出した電流値がZ(基準となる電流値)より大きいか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS23の処理を行い、NOの場合、ステップS24の処理を行う。
ここで、検出した電流値は、バキュームカップ13がブランク15を押圧する力に対応するものであり、電流値が大きいほど、この押圧する力は大きい。また、基準となる電流値Zは、バキュームカップ13の最適な押圧力に対応する値であり、この値Zより電流値が小さいと、バキュームカップ13の押圧力が弱くブランク15を持ち上げるだけの吸着力が生じない。一方、Zより電流値が大きいと、バキュームカップ13の押圧力が強すぎて、ブランク15同士の隙間をつぶしてしまいダブルブランクが発生する可能性がある。また、サーボエラーにより、サーボシリンダ11が停止する可能性がある。
ステップS23では、電流値Zを超えたサーボシリンダ11を停止させ、ステップS25に処理を移行させる。ステップS24では、電流値Z以下のサーボシリンダ11を下降させ、ステップS21に処理を移行させる。
ステップS25では、全てのサーボシリンダ11が停止したか否かを判定する。この判定がYESの場合、電流制御サブルーチンの処理を終了し図4のステップS6の処理を行い、NOの場合、ステップS21の処理を行う。
この電流制御サブルーチンの処理により、バキュームカップ13の最適な押圧力を得ることができ、ダブルブランクの発生を防止することができる。
図4に戻って、ステップS6では、サーボシリンダ11を加速しつつ上昇させる。この際には一定の加速度で上昇速度を上げる。ステップS7では、支持軸12の待機位置からの変位が(X+Y)/2であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS8の処理を行い。NOの場合、ステップS6の処理を行う。
図7は、サーボシリンダ11が上昇中の様子を示す図である。この図によれば、複数のバキュームカップ13の全てがブランク15に吸着し、ブランク15を1枚だけ上昇させている。
図4に戻って、ステップS8では、サーボシリンダ11を減速しつつ上昇させる。この際には一定の加速度で上昇速度を下げる。ステップS9では、支持軸12の待機位置からの変位が0であるか否かを判定する。この判定がYESの場合、ステップS10の処理を行い。NOの場合、ステップS8の処理を行う。
ステップS10では、サーボシリンダ11を停止させ、処理を終了する。
図8は、サーボシリンダ11が待機位置に戻った時の様子を示す図である。この図によれば、複数のサーボシリンダ11の全てが待機位置に戻っている。また、ブランク15は、MGTベルト14に接着し、A方向に搬送されている。
本実施形態によれば、以下のような効果がある。
(1)ワークピックアップ装置は、バキュームカップ13がブランク15を押圧する力に対応する電流値を検出し、検出した電流値と基準となる電流値とを比較し、比較結果に基づき、サーボシリンダ11を下降させるか停止させるかを制御する。
したがって、ワークピックアップ装置は、バキュームカップ13とブランク15との距離ではなく、バキュームカップ13がブランク15を押圧する力に基づいてサーボシリンダ11の下降・停止を制御するので、当該距離が変動した場合であってもバキュームカップ13をブランク15に適切に吸着させることができる。
(2)停止制御手段24は、検出した電流値が基準となる電流値に到達するまでの間サーボシリンダ11を下降させるので、基準となる電流値を予め設定しておくことにより、バキュームカップ13によるブランク15の押し過ぎ、又は押し不足を防ぎ、適切な圧力でバキュームカップ13をブランク15に吸着させることができる。その結果、ダブルブランク(ワークの2枚取り)を防止することができる。
(3)検出手段22は、サーボシリンダ11が所定距離下降してから電流値を検出する。よって、待機位置からこの所定距離下降するまでの間は、電流値を検出しないで済むので、サーボシリンダ11の制御処理を向上させることができる。
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
1 ワークピックアップ装置
11 サーボシリンダ
12 支持軸
13 バキュームカップ
14 MGTベルト
15 ブランク
16 支持台

Claims (6)

  1. 把持手段をワークに吸着させて持ち上げるワークピックアップ装置であって、
    前記把持手段を待機位置から下降させる下降手段と、
    前記把持手段がワークを押圧する力に対応する物理量を検出する検出手段と、
    前記検出した物理量と基準となる物理量とを比較する比較手段と、
    比較結果に基づき、前記把持手段を下降させるか停止させるかを制御する停止制御手段と、
    を含む、ワークピックアップ装置。
  2. 請求項1に記載のワークピックアップ装置であって、
    前記停止制御手段は、前記検出した物理量が前記基準となる物理量に到達するまでの間前記把持手段を下降させることを特徴とするワークピックアップ装置。
  3. 請求項2に記載のワークピックアップ装置であって、
    前記検出手段は、
    前記把持手段が所定距離下降してから前記物理量を検出することを特徴とするワークピックアップ装置。
  4. 把持手段をワークに吸着させて持ち上げるワークピックアップ方法であって、
    前記把持手段を待機位置から下降させるステップと、
    前記把持手段がワークを押圧する力に対応する物理量を検出するステップと、
    前記検出した物理量と基準となる物理量とを比較するステップと、
    比較結果に基づき、前記把持手段を下降させるか停止させるかを制御するステップと、
    を含む、ワークピックアップ方法。
  5. 請求項4に記載のワークピックアップ方法であって、
    前記制御するステップでは、前記検出した物理量が前記基準となる物理量に到達するまでの間前記把持手段を下降させることを特徴とするワークピックアップ方法。
  6. 請求項5に記載のワークピックアップ方法であって、
    前記検出するステップでは、
    前記把持手段が所定距離下降してから前記物理量を検出することを特徴とするワークピックアップ方法。
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