JP2010274599A - メンテナンス装置及び液体噴射装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】部品点数の増大を抑制しつつ、清掃部材に付着した液体を吸収することができるメンテナンス装置及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】ノズル形成面21aに付着したインクを除去するためにノズル形成面21aを払拭するワイパー32を備えたプリンターに設けられ、ワイパー32に付着したインクを吸収して除去するメンテナンスユニット24であって、ワイパー32のメンテナンス時にワイパー32に当接することによりワイパー32からインクを吸収する吸収部材46を有し、吸収部材46はワイパー32の先端部に当接する第1の吸収体47と前記清掃部材の基端側の側部に当接する第2の吸収体48とが一体化された構成をしている。
【選択図】図5
【解決手段】ノズル形成面21aに付着したインクを除去するためにノズル形成面21aを払拭するワイパー32を備えたプリンターに設けられ、ワイパー32に付着したインクを吸収して除去するメンテナンスユニット24であって、ワイパー32のメンテナンス時にワイパー32に当接することによりワイパー32からインクを吸収する吸収部材46を有し、吸収部材46はワイパー32の先端部に当接する第1の吸収体47と前記清掃部材の基端側の側部に当接する第2の吸収体48とが一体化された構成をしている。
【選択図】図5
Description
本発明は、清掃部材に付着した液体を吸収して除去するメンテナンス装置、及び該メンテナンス装置を備えた液体噴射装置に関する。
一般に、液体噴射装置の一種であるインクジェット式記録装置は記録ヘッド(液体噴射ヘッド)を備えるとともに、記録ヘッドには、インク(液体)を噴射するノズルがノズル形成面に形成されている。記録ヘッドは、加圧したインクをノズルからインク滴として記録用紙(記録媒体)に対して吐出させて印刷を行うため、記録用紙の記録面にインクが噴射されると、噴射されたインクが記録用紙の記録面からはね返って記録ヘッドのノズル形成面に付着することがある。また、ノズルの目詰まり等を抑制するために記録ヘッドをクリーニングする際には、ノズル形成面に当接したキャップ内にノズルから強制排出されたインクが充満するため、ノズル形成面にはインクが付着することになる。このようにノズル形成面に付着したインクを払拭して除去するために、ゴム状の可撓性を有する弾性体からなるワイパー(清掃部材)を設け、ワイパーの先端部を記録ヘッドのノズル形成面に摺動させて払拭することにより、記録ヘッドのノズル形成面を清掃している。
ところで、記録ヘッドのノズル形成面をワイパーで払拭すると、その払拭によりノズル形成面から除去されたインクがワイパーの先端部に付着する。そして、そのように先端部にインクが付着した状態のワイパーで再びノズル形成面を清掃のために払拭すると、ワイパーの先端部に付着していたインクがノズル形成面に再び付着してしまうという問題がある。この問題を回避するために、例えば、特許文献1に記載されるようなインクジェット式記録装置が提案されている。
すなわち、特許文献1に記載のインクジェット式記録装置では、ワイパーに付着したインクを除去するためのクリーニング用カセットが設けられている。クリーニング用カセットには、ワイパーの移動経路において記録ヘッドのノズル形成面と隣接する位置に、ワイパーの先端部に対向するように第1の吸収部材が設けられ、ワイパーの移動経路において第1の吸収部材よりも下流側となる位置に、ワイパーの基端側の側部に対向するように第2の吸収部材が設けられている。そして、このクリーニング用カセットでは、以下のようにして、ノズル形成面を払拭する過程でワイパーに付着したインクを吸収して除去する。
すなわち、ワイパーがクリーニング用カセットの内部を移動すると、まず、ワイパーの先端部が第1の吸収部材に当接して、ワイパーの先端部に付着したインクが第1の吸収部材に吸収される。続いて、ワイパーがクリーニング用カセットの内奥側に更に移動すると、ワイパーの基端側の側部が第2の吸収部材に当接して、ワイパーの基端側の側部に付着したインクが第2の吸収部材に吸収される。
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット式記録装置では、ワイパーに付着したインクを吸収するための機構が、ワイパーの先端部及び基端側の側部などの各領域毎に個別に設けられる構成となっていたため、部品点数の増大が不可避となり、装置の組み立て性が悪化するという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、部品点数の増大を抑制しつつ、清掃部材に付着した液体を吸収して除去することができるメンテナンス装置及び液体噴射装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のメンテナンス装置は、ノズル形成面に付着した液体を除去するために前記ノズル形成面を払拭する清掃部材を備えた液体噴射装置に設けられ、前記清掃部材に付着した前記液体を吸収して除去するメンテナンス装置であって、前記清掃部材のメンテナンス時に該清掃部材に当接することにより該清掃部材から前記液体を吸収する吸収部材を有し、該吸収部材は前記清掃部材の先端部に当接する第1の吸収部と前記清掃部材の基端側の側部に当接する第2の吸収部とが一体化された構成をしている。
上記構成によれば、吸収部材は、第1の吸収部と第2の吸収部とが一体化された構成であるため、部品点数の減少に貢献できる。そして、清掃部材のメンテナンス時には、第1の吸収部が清掃部材の先端部に当接して液体を吸収すると共に、第2の吸収部が清掃部材の基端側の側部に当接して液体を吸収する。すなわち、吸収部材は、清掃部材の先端部及び基端側の側部の両領域に付着した液体を各々吸収するための機構を一体的に取り扱うことができるため、清掃部材に付着した液体を吸収するための機構を清掃部材の領域毎に設けることが不要となる。したがって、部品点数の増大を抑制しつつ、清掃部材に付着した液体を吸収することができる。
また、本発明のメンテナンス装置において、前記吸収部材は、前記第1の吸収部及び前記第2の吸収部が前記液体を保持する保持力が互いに異なるように構成されている。
上記構成によれば、清掃部材から吸収された液体は、第1の吸収部及び第2の吸収部のうち、液体を保持する保持力が相対的に大きくなるように構成された吸収部に向けて吸収部材の内部を流動する。そのため、吸収部材は、第1の吸収部及び第2の吸収部が液体を保持する保持力の大きさを相対的に変化させることによって、第1の吸収部及び第2の吸収部のうち、清掃部材から吸収された液体を保持させる領域を任意に選択することができる。
上記構成によれば、清掃部材から吸収された液体は、第1の吸収部及び第2の吸収部のうち、液体を保持する保持力が相対的に大きくなるように構成された吸収部に向けて吸収部材の内部を流動する。そのため、吸収部材は、第1の吸収部及び第2の吸収部が液体を保持する保持力の大きさを相対的に変化させることによって、第1の吸収部及び第2の吸収部のうち、清掃部材から吸収された液体を保持させる領域を任意に選択することができる。
また、本発明のメンテナンス装置において、前記吸収部材は、多孔質体から構成され、前記第1の吸収部及び前記第2の吸収部は、前記液体を保持する空隙の大きさが互いに異なるように構成されている。
上記構成によれば、第1の吸収部及び第2の吸収部において、空隙内に保持された液体に対して作用する毛細管力の大きさは、空隙の大きさに応じて変化する。そのため、吸収部材は、第1の吸収部及び第2の吸収部において、液体を保持する空隙の大きさを互いに異ならせることによって、これらの吸収部が液体を保持する保持力を互いに異ならせる構成を簡便に実現することができる。
また、本発明のメンテナンス装置は、前記第1の吸収部及び前記第2の吸収部のうち何れか一方を圧縮する圧縮部材を更に備えた。
上記構成によれば、第1の吸収部及び第2の吸収部のうち、圧縮部材によって圧縮される吸収部では、液体を保持する空隙の大きさが縮小するため、空隙内に保持された液体に対して作用させる毛細管力の大きさが増大する。そのため、吸収部材は、均一な大きさの空隙を有する単一の多孔質体から構成される場合であっても、第1の吸収部及び第2の吸収部が液体を保持する保持力の大きさを互いに異ならせる構成を簡便に実現することができる。
上記構成によれば、第1の吸収部及び第2の吸収部のうち、圧縮部材によって圧縮される吸収部では、液体を保持する空隙の大きさが縮小するため、空隙内に保持された液体に対して作用させる毛細管力の大きさが増大する。そのため、吸収部材は、均一な大きさの空隙を有する単一の多孔質体から構成される場合であっても、第1の吸収部及び第2の吸収部が液体を保持する保持力の大きさを互いに異ならせる構成を簡便に実現することができる。
また、本発明の液体噴射装置は、液体を吐出するノズルが形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、前記ノズル形成面に付着した前記液体を除去するために前記ノズル形成面を払拭する清掃部材と、上記構成のメンテナンス装置と、を備えた。
上記構成によれば、上記メンテナンス装置の発明と同様の効果が得られる。
以下、本発明を液体噴射装置の一種であるインクジェット式プリンターに具体化した一実施形態を図面に基づいて説明する。なお、以下の説明において、「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいう場合は、特に説明がない限り、図1において矢印で示す「前後方向」、「上下方向」及び「左右方向」をいうものとする。
図1に示すように、本実施形態に係る液体噴射装置としてのインクジェット式プリンター(以下、「プリンター」という。)11は、平面視矩形状をなすフレーム12を備えている。フレーム12内にはプラテン13が左右方向に延設されるとともに、プラテン13上には紙送りモーター14を有する紙送り機構により記録媒体としての記録用紙Pが後方側から前方側に向かって給送されるようになっている。また、フレーム12内におけるプラテン13の上方には、プラテン13の長手方向(左右方向)と平行に延びるガイド軸15が架設されている。
ガイド軸15には、キャリッジ16がガイド軸15の軸線方向(左右方向)に沿って往復移動可能に支持されている。キャリッジ16の下面には液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド21が設けられるとともに、キャリッジ16上には記録ヘッド21に対して液体としてのインクを供給するための複数(本実施形態では5つ)のインクカートリッジ23が着脱可能に搭載されている。記録ヘッド21は、平面視すると矩形状をしている。
図2に示すように、記録ヘッド21の下面にて構成されるノズル形成面21aには、複数のノズル21bが形成されるとともに、各インクカートリッジ23は各ノズル21bと個別に対応して、記録ヘッド21内に形成されたインク流路(図示せず)を介して対応するノズル21bにインクを個別に供給する構成とされている。
図1に示すように、フレーム12内の後面においてガイド軸15の両端部と対応する位置には、駆動プーリー17及び従動プーリー18が回転自在に支持されている。駆動プーリー17にはキャリッジ16を往復移動させる際の駆動源となるキャリッジモーター19が連結されるとともに、これら一対のプーリー17,18間には、キャリッジ16を固定支持したタイミングベルト20が掛装されている。したがって、キャリッジ16に設けられた記録ヘッド21は、キャリッジモーター19の駆動により、ガイド軸15にガイドされながらタイミングベルト20を介して、記録用紙Pにインクを吐出して印刷を行う印刷位置と、フレーム12内の一端部(図1において右端部)に設けられたホームポジションHPとの間を移動可能である。ここでいう印刷位置とは、記録用紙Pに対してインクを噴射する液体噴射位置のことをいい、ホームポジションHPとは、プリンター11の電源オフ時や記録ヘッド21をメンテナンスする場合に記録ヘッド21を位置させるメンテナンス位置のことをいう。
ホームポジションHPの下方となる位置には、記録ヘッド21からの記録用紙Pに対するインクの噴射が良好に維持されるように、各種のメンテナンス動作を行うメンテナンス装置としてのメンテナンスユニット24が設けられている。
メンテナンスユニット24は、記録ヘッド21のノズル形成面21aと対応した図示しないキャップと、キャップを昇降させるための昇降装置(図示せず)を備えている。記録ヘッド21がホームポジションHPに移動した状態において、昇降装置の駆動に基づきキャップが上昇すると、キャップが各ノズル21bを囲んだ状態でノズル形成面21aと当接するようになっている。そして、その状態で、図示しない吸引ポンプの駆動に伴いキャップ内が負圧になることによってノズル21bからインクを吸引して排出することで記録ヘッド21のクリーニングが行われる。
図2(a)に示すように、メンテナンスユニット24は、記録ヘッド21における長手方向(図2(a)において左右方向)の長さよりも長い帯状板41を備えるとともに、帯状板41の下面41aには長手方向(図2(a)において左右方向)に沿ってラック42が形成されている。帯状板41のラック42には、帯状板41の長手方向と直交する方向に沿う軸線を中心に回転するピニオン43が噛合されている。
帯状板41の上面41bにおける印刷位置側には、清掃部材としてのワイパー32が帯状板41の上面41bに対して垂直方向に立設されている。ワイパー32は弾性材料(例えば天然ゴム又は合成ゴム)からなるとともに短冊状に成形されている。なお、ワイパー32における記録ヘッド21のノズル形成面21aの長手方向と直交する方向の幅は、記録ヘッド21のノズル形成面21aの長手方向と直交する方向の幅よりも大きい幅を有している。
メンテナンスユニット24は、ホームポジションHPよりも一端側(印刷位置側とは反対側であって図1において右端部)に、一側面(印刷位置側の面)が開口された筐体45を備えている。筐体45は、帯状板41が開口部45aを介して筐体45内に入り込むことが可能な大きさとなっている。筐体45の開口部45aであって、筐体45を形成する上壁45bの内面には、例えばウレタンフォームなどの多孔質体からなる吸収部材46が固着されている。
図2(a)及び図2(b)に示すように、吸収部材46は、互いに異なる大きさの空隙を有する2種類の吸収体47,48が接着により一体化された構成をしている。そして、これらの吸収体47,48のうち、第1の吸収部としての第1の吸収体47は、矩形板状をなすと共に、相対的に小さな空隙を有しており、その上面を筐体45の上壁45bの内面に面接触させた状態で筐体45の上壁45bに固着されている。
一方、第2の吸収部としての第2の吸収体48は、相対的に大きな空隙を有しており、第1の吸収体47の下面における筐体45の内奥側となる部位に対して基端面が接着された状態で鉛直下方に垂下されると共に、その先端部が筐体45の開口部45a側に向けて直角に屈曲した側面視略L字状をなすように構成されている。なお、第1の吸収体47の下面は、記録ヘッド21がホームポジションHPに位置した状態において、ノズル形成面21aが位置する高さと同じ高さとなるように設けられている。また、第2の吸収体48の屈曲した先端部の端面は、ワイパー32の基端側の側部32bに対して帯状板41の移動方向(図2(a)において左右方向)で対向するように設けられている。
吸収部材46は、図示しない洗浄液供給チューブを介して供給された洗浄液が吸収部材46へと滲出することで湿潤状態に保持されている。なお、本実施形態では、洗浄液として不揮発性の液体が用いられている。また、不揮発性の液体としては、例えば、グリセリン、ジエチレングリコール、プロピレングリコール等を用いるのが好ましい。
ピニオン43には移動モーター44が動力伝達可能に連結されるとともに、移動モーター44は、制御部50によって正逆両方向への回転が制御されるようになっている。なお、移動モーター44は、例えば吸引ポンプの駆動源としてのモーターが用いられる。そして、移動モーター44の駆動に伴ってピニオン43が回転することにより、ピニオン43とラック42とが噛合した状態の帯状板41は水平状態を維持しつつ、図2に(a)において実線で示す位置と、筐体45内であって、図2(a)において二点鎖線で示す位置との間を往復移動するようになっている。なお、帯状板41は、ピニオン43とラック42とが噛合した状態で、ピニオン43とともに図示しない昇降機構によって上下方向に移動可能である。
次に、メンテナンスユニット24の作用について説明する。
図2(a)に示すように、記録ヘッド21がホームポジションHPに位置している場合、まず、図示しない昇降機構によって帯状板41を上方(図2に示す矢印Yの方向)に移動させる。このとき、昇降機構は、ワイパー32の先端部32aの位置が記録ヘッド21のノズル形成面21aよりも高さH1分だけ高くなるように帯状板41を上方へ移動させるようになっている。
図2(a)に示すように、記録ヘッド21がホームポジションHPに位置している場合、まず、図示しない昇降機構によって帯状板41を上方(図2に示す矢印Yの方向)に移動させる。このとき、昇降機構は、ワイパー32の先端部32aの位置が記録ヘッド21のノズル形成面21aよりも高さH1分だけ高くなるように帯状板41を上方へ移動させるようになっている。
そして、その状態から、図3に示すように、ピニオン43が移動モーター44の駆動によって時計回り(図3に示す矢印Rの方向)に回転すると、帯状板41が筐体45内の方向(図3に示す矢印Xの方向)へ水平移動する。すると、ワイパー32は、その先端部32aが記録ヘッド21のノズル形成面21aに弾性変形を伴いながら摺接して記録ヘッド21と左右方向にすれ違うように相対移動する。その結果、ノズル形成面21aは、付着しているインクがワイパー32によって払拭されて清掃される。
ここで、記録ヘッド21のノズル形成面21aをワイパー32で清掃すると、ワイパー32の先端部32aで払拭したインクがその先端部32aに付着する。また、ワイパー32の先端部32aに付着したインクの一部は、重力に従って流下してワイパー32の基端側の側部32bにも付着する。このワイパー32の先端部32a及び基端側の側部32bに付着したインクを除去するために、図4に示すように、ピニオン43を移動モーター44の駆動によってさらに時計回り(図4に示す矢印Rの方向)に回転させる。すると、図5に示すように、帯状板41が筐体45内の方向(図4に示す矢印Xの方向)へさらに水平移動する。そして、ワイパー32の先端部32aが、第1の吸収体47の下面にて構成される吸収面47aに摺接して第1の吸収体47と左右方向にすれ違うように相対移動する。その結果、ワイパー32の先端部32aに付着していたインクは、第1の吸収体47の吸収面47aを介して吸収部材46に吸収され、ワイパー32の先端部32aが清掃される。また、ワイパー32の基端側の側部32bは、第2の吸収体48の先端部の端面にて構成される吸収面48aに圧接する。その結果、ワイパー32の基端側の側部32bに付着していたインクは、第2の吸収体48の吸収面48aを介して吸収部材46に吸収され、ワイパー32の基端側の側部32bが清掃される。
ところで、本実施形態の吸収部材46では、第1の吸収体47に形成された空隙が、第2の吸収体48に形成された空隙よりも相対的に小さくなるように構成されている。そして、これらの空隙内に保持されるインクに対して作用する毛細管力の大きさは、第1の吸収体47の方が大きくなる。そのため、ワイパー32の基端側の側部32bから第2の吸収体48に吸収されたインクは、その第2の吸収体48よりもインクを保持する保持力が相対的に大きくなるように構成された第1の吸収体47に向けて吸収部材46の内部を流動する。その結果、本実施形態の場合は、第2の吸収体48に保持されたインクが第2の吸収体48から重力に従って徐々に下方へ滲み出すことを抑制できるため、そうしたインクが筐体45内に収容される他の部材を汚染することが抑制される。
なお、第1の吸収体47は、第2の吸収体48と比較して、空隙内に保持される液体に対して作用させる毛細管力が相対的に大きく、且つ、インクを保持するスペースが十分に確保されているため、インクの保持量が大きく設定されている。そのため、第1の吸収体47は、第2の吸収体48からインクが流入したとしても、流入したインクが第1の吸収体47から重力に従って下方へ滲み出すことはほとんどない。さらに、第1の吸収体47は、洗浄液供給チューブを介して供給される洗浄液を多量に保持することができるため、洗浄液による湿潤状態を長期間に亘って維持することができる。
したがって、本実施形態では以下に示す効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、吸収部材46は、第1の吸収体47と第2の吸収体48とが接着により一体化された構成であるため、部品点数の減少に貢献することができる。そして、ワイパー32のメンテナンス時には、第1の吸収体47がワイパー32の先端部32aに当接してインクを吸収すると共に、第2の吸収体48がワイパー32の基端側の側部32bに当接してインクを吸収する。すなわち、吸収部材46は、ワイパー32の先端部32a及び基端側の側部32bの両領域に付着したインクを各々吸収するための機構を一体的に取り扱うことができるため、ワイパー32に付着したインクを吸収するための機構をワイパー32の領域毎に設けることが不要となる。したがって、部品点数の増大を抑制しつつ、ワイパー32に付着したインクを吸収することができる。
(1)本実施形態では、吸収部材46は、第1の吸収体47と第2の吸収体48とが接着により一体化された構成であるため、部品点数の減少に貢献することができる。そして、ワイパー32のメンテナンス時には、第1の吸収体47がワイパー32の先端部32aに当接してインクを吸収すると共に、第2の吸収体48がワイパー32の基端側の側部32bに当接してインクを吸収する。すなわち、吸収部材46は、ワイパー32の先端部32a及び基端側の側部32bの両領域に付着したインクを各々吸収するための機構を一体的に取り扱うことができるため、ワイパー32に付着したインクを吸収するための機構をワイパー32の領域毎に設けることが不要となる。したがって、部品点数の増大を抑制しつつ、ワイパー32に付着したインクを吸収することができる。
(2)本実施形態では、ワイパー32から吸収されたインクは、第1の吸収体47及び第2の吸収体48のうち、インクを保持する保持力が相対的に大きくなるように構成された第1の吸収体47に向けて吸収部材46の内部を流動する。そのため、吸収部材46は、第1の吸収体47の方が、第2の吸収体48よりもインクを保持する保持力の大きさを相対的に大きくすることによって、ワイパー32から吸収されたインクを第1の吸収体47に重点的に保持させることができる。
(3)本実施形態では、第1の吸収体47及び第2の吸収体48において、空隙内に保持されたインクに対して作用する毛細管力の大きさは、空隙の大きさに応じて変化する。そのため、吸収部材46は、第1の吸収体47の方が、第2の吸収体48よりも、インクを保持する空隙の大きさを小さくすることによって、第1の吸収体47がインクを保持する保持力を相対的に大きくする構成を簡便に実現することができる。
なお、上記実施形態は、以下のような別の実施形態に変更してもよい。
・上記実施形態において、図6(a)(b)に示すように、吸収部材46は、均一な空隙の分布を有する単一の吸収体49が、ワイパー32の先端部32aに対応する第1の吸収部49a、及び、ワイパー32の側部32bに対応する第2の吸収部49bを備える構成としてもよい。この場合、吸収部材46は、該吸収部材46を挟圧して圧縮する圧縮部材51を第1の吸収部49aに対して外側から嵌合させることにより、第1の吸収部49aにおける空隙の大きさを選択的に縮小させる構成を実現することができる。
・上記実施形態において、図6(a)(b)に示すように、吸収部材46は、均一な空隙の分布を有する単一の吸収体49が、ワイパー32の先端部32aに対応する第1の吸収部49a、及び、ワイパー32の側部32bに対応する第2の吸収部49bを備える構成としてもよい。この場合、吸収部材46は、該吸収部材46を挟圧して圧縮する圧縮部材51を第1の吸収部49aに対して外側から嵌合させることにより、第1の吸収部49aにおける空隙の大きさを選択的に縮小させる構成を実現することができる。
・上記実施形態において、吸収部材46の材質として、セルロース系スポンジ、ビスコース系スポンジ、ポリビニルアルコール系スポンジ、ポリエチレンフォーム、ポリプロピレンフォーム、ゴム系スポンジ、ポリビニルアセタール系スポンジ、ポリアセタール系スポンジ、フェノール樹脂スポンジ、金属スポンジ等を採用してもよい。 ただし、吸収部材46は、高い圧縮復元弾性を有するスポンジ基材が好ましく、特に、セルロース系スポンジを用いることが好ましい。
・上記実施形態において、吸収部材46は、第1の吸収体47が第2の吸収体48よりも空隙の大きさが大きくなるように構成してもよい。この場合、第1の吸収体47は、第2の吸収体48よりも、空隙内のインクに対して作用させる毛細管力が小さくなるため、インクを保持する保持力が小さくなる。
・上記実施形態において、吸収部材46を湿潤状態にするために不揮発性の液体を用いたが、これに限らず、例えば、揮発性の液体を用いてもよい。
・なお、本明細書における「液体」には、インク以外の他の液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体も含むものとする。そして、こうした「液体」を噴射したり吐出したりする液体噴射装置としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。
・なお、本明細書における「液体」には、インク以外の他の液体(無機溶剤、有機溶剤、溶液、液状樹脂、液状金属(金属融液)等を含む)、機能材料の粒子が液体に分散又は混合されてなる液状体、ゲルのような流状体も含むものとする。そして、こうした「液体」を噴射したり吐出したりする液体噴射装置としては、例えば、液晶ディスプレイ、EL(エレクトロルミネッセンス)ディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる電極材や色材(画素材料)などの材料を分散または溶解のかたちで含む液状体を噴射する液状体噴射装置、バイオチップ製造に用いられる生体有機物を噴射する液体噴射装置、精密ピペットとして用いられ試料となる液体を噴射する液体噴射装置であってもよい。さらに、時計やカメラ等の精密機械にピンポイントで潤滑油を噴射する液体噴射装置、光通信素子等に用いられる微小半球レンズ(光学レンズ)などを形成するために紫外線硬化樹脂等の透明樹脂液を基板上に噴射する液体噴射装置、基板などをエッチングするために酸又はアルカリ等のエッチング液を噴射する液体噴射装置、ゲル(例えば物理ゲル)などの流状体を噴射する流状体噴射装置であってもよい。
11…液体噴射装置としてのプリンター、21…液体噴射ヘッドとしての記録ヘッド、21a…ノズル形成面、24…メンテナンス装置としてのメンテナンスユニット、32a…先端部、32b…基端側の側部、46…吸収部材、47…第1の吸収部としての第1の吸収体、48…第2の吸収部としての第2の吸収体、49a…第1の吸収部、49b…第2の吸収部、51…圧縮部材。
Claims (5)
- ノズル形成面に付着した液体を除去するために前記ノズル形成面を払拭する清掃部材を備えた液体噴射装置に設けられ、前記清掃部材に付着した前記液体を吸収して除去するメンテナンス装置であって、
前記清掃部材のメンテナンス時に該清掃部材に当接することにより該清掃部材から前記液体を吸収する吸収部材を有し、
該吸収部材は前記清掃部材の先端部に当接する第1の吸収部と前記清掃部材の基端側の側部に当接する第2の吸収部とが一体化された構成をしていることを特徴とするメンテナンス装置。 - 請求項1に記載のメンテナンス装置において、
前記吸収部材は、前記第1の吸収部及び前記第2の吸収部が前記液体を保持する保持力が互いに異なるように構成されていることを特徴とするメンテナンス装置。 - 請求項2に記載のメンテナンス装置において、
前記吸収部材は、多孔質体から構成され、
前記第1の吸収部及び前記第2の吸収部は、前記液体を保持する空隙の大きさが互いに異なるように構成されていることを特徴とするメンテナンス装置。 - 請求項3に記載のメンテナンス装置において、
前記第1の吸収部及び前記第2の吸収部のうち何れか一方を圧縮する圧縮部材を更に備えたことを特徴とするメンテナンス装置。 - 液体を吐出するノズルが形成されたノズル形成面を有する液体噴射ヘッドと、
前記ノズル形成面に付着した前記液体を除去するために前記ノズル形成面を払拭する清掃部材と、
請求項1〜請求項4のうち何れか一項に記載のメンテナンス装置と、
を備えたことを特徴とする液体噴射装置。
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---|---|---|---|
JP2009131159A JP2010274599A (ja) | 2009-05-29 | 2009-05-29 | メンテナンス装置及び液体噴射装置 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015120332A (ja) * | 2013-11-22 | 2015-07-02 | キヤノン株式会社 | 液体吐出装置、液体吐出装置の制御方法、インプリント装置および部品の製造方法 |
CN105313474A (zh) * | 2014-07-07 | 2016-02-10 | 株式会社御牧工程 | 喷墨记录装置以及喷墨记录方法 |
JP2020138464A (ja) * | 2019-02-28 | 2020-09-03 | ローランドディー.ジー.株式会社 | インクジェットプリンタ |
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2009
- 2009-05-29 JP JP2009131159A patent/JP2010274599A/ja active Pending
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