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JP2010272245A - バックライトユニットおよびこれを備えた液晶表示装置 - Google Patents

バックライトユニットおよびこれを備えた液晶表示装置 Download PDF

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JP2010272245A JP2009121197A JP2009121197A JP2010272245A JP 2010272245 A JP2010272245 A JP 2010272245A JP 2009121197 A JP2009121197 A JP 2009121197A JP 2009121197 A JP2009121197 A JP 2009121197A JP 2010272245 A JP2010272245 A JP 2010272245A
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Takeshi Takahashi
高橋  健
Osamu Ono
修 小野
Shuzo Matsuda
秀三 松田
Toshitake Kitagawa
寿丈 北川
Koji Nishimura
孝司 西村
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Abstract

【課題】薄型かつ省電力を両立することができるとともに、ローカルディミングなどの部分駆動方式において、輝度均一性に優れたバックライトユニットおよびこれを備えた液晶表示装置を提供する。
【解決手段】表示パネル10の背面に配置され、表示パネル10に光を照射するバックライトユニット12であって、表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ表示パネル方向に光を出射する複数の点光源22と、点光源に対して表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜23と、点光源に対して表示パネル側に下側反射膜と対向して設けられ、点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜26と、を備えている。上側反射膜は、反射率80%以上、透過率18%以下の反射シートに、光を透過する複数の透孔からなる開口パターンを設けることにより光反射領域と光透過領域とが形成されている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光源と反射膜とを備え、液晶表示装置等のバックライトとして用いられるバックライトユニット、およびこれを備えた液晶表示装置に関する。
通常、液晶表示装置は、液晶表示パネルと、この液晶表示パネルを照明するバックライトユニットとを備えている。大型の液晶表示装置では直下型のバックライトが、また、中小型の液晶表示装置では導光板方式によるバックライトが主流となっている。
近年、大型液晶表示装置は薄型化の傾向が高まり、直下型のバックライトユニットでは、部品数を統合することによる薄型化が行われている。しかし、直下型のバックライトユニットは光源の光を均一に拡散させる必要があり、光源と拡散板との間に一定以上の間隔を設ける必要がある。その結果、直下型の大型液晶表示装置においては、原理的にバックライトユニットの薄型化に限界がある。
一方、導光板方式によるバックライトユニットにおいて、光源は導光板の周りに配置され、画面の額縁部に配置される。そのため、導光板方式のバックライトユニットは直下型よりも容易に薄型化することができる。導光板方式のバックライトユニットを大型液晶表示装置に使用する試みも行われているが、大型の導光板を形成することに技術的な課題がある。また、導光板方式のバックライトユニットとして、導光板の背面側に点光源を設けたものが提案されている(例えば、特許文献1)
また、薄型化とは別に液晶表示装置の省電力化も重要な課題となっている。バックライトの光源が冷陰極蛍光ランプ(CCFL)から発光ダイオード(LED)に置き換わることに伴い、光源の調光を行うことにより、省電力化を図る試みがなされている。特に、液晶表示装置の高コントラスト化、低消費電力化が可能となる技術として、ローカルディミング技術が知られている(非特許文献1)。
これは、液晶パネルを複数の分割領域に分割するとともに分割領域毎に光源を設け、各分割領域の表示輝度レベルに応じて各光源の輝度レベルを調整する駆動方式である。この駆動方式を用いることにより、液晶表示装置の省電力化に加え、コントラストが向上し、表示品位の向上にも貢献することができる。
このような薄型化と省電力とを両立する大型液晶表示装置用のバックライトシステムとして、例えば多数の導光板と多数の光源とを面内に配列したバックライトシステムが提案されている(特許文献2)。
また、液晶表示装置のバックライトユニットにおいて、金属酸化物の粒子、樹脂、溶剤の混合物を塗布することにより形成した反射膜を用いたものが提案されている(例えば、特許文献3)。
特開2008−27886 特開2007−293339号公報 特開2007−256876号公報
Seetzen et al.,ACM Trans. Graph.23,3,pp.760-768,2004
導光板方式によるバックライトユニットにおいては直下型よりも薄型化することが容易である。しかしながら、導光板方式では、光源を導光板の周りに設置する必要があり、光源をマトリックス状に配列した場合、輝度の均一性を達成する事が困難となる。すなわち、導光板方式ではローカルディミングに対応することが困難となる。
このように、薄型化・輝度の均一化・省電力化を同時に達成する大型液晶表示装置用のバックライトユニットが望まれているが、現状では、これらの特性を同時に満足するバックライトユニットは提供されていない。
この発明は以上の点に鑑みなされたもので、その目的は、薄型かつ省電力を両立することができるとともに、ローカルディミングなどの部分駆動方式において、輝度均一性に優れた高品質なバックライトユニットおよびこれを備えた液晶表示装置を提供することにある。
上記課題を達成するため、この発明の態様に係るバックライトユニットは、表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルに光を照射する面状のバックライトユニットであって、前記表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ前記表示パネル方向に光を出射する複数の点光源と、前記点光源に対して前記表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜と、前記点光源に対して前記表示パネル側に前記下側反射膜と対向して設けられ、前記点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜と、を備え、前記上側反射膜は、反射率80%以上、透過率18%以下の反射シートに、光を透過する複数の透孔からなる開口パターンを設けることにより光反射領域と光透過領域とが形成されている。
この発明の他の態様に係るバックライトユニットは、表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルに光を照射する面状のバックライトユニットであって、前記表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ前記表示パネル方向に光を出射する複数の点光源と、前記点光源に対して前記表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜と、前記点光源に対して前記表示パネル側に前記下側反射膜と対向して設けられ、前記点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜と、を備え、前記上側反射膜は、基板にそれぞれ屈折率の異なるバインダー樹脂と粒子の混合材料により形成され、光の透過率は上側反射膜の面内で異なる分布を有している。
この発明の他の態様に係るバックライトユニットは、表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルに光を照射する面状のバックライトユニットであって、前記表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ前記表示パネル方向に光を出射する複数の点光源と、前記点光源に対して前記表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜と、前記点光源に対して前記表示パネル側に前記下側反射膜と対向して設けられ、前記点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜と、を備え、前記上側反射膜および下側反射膜の少なくとも一方は、内部に気泡を有する樹脂粒子とバインダー樹脂の混合材料で形成された反射膜である。
上記構成によれば、薄型かつ省電力を両立することができるとともに、ローカルディミングなどの部分駆動方式において、輝度均一性に優れた高品質なバックライトユニットおよびこれを備えた液晶表示装置を提供することができる。
図1は、この発明の第1の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置を示す分解斜視図。 図2は、前記液晶表示装置の断面図。 図3は、前記バックライトユニットの上側反射膜の一部を拡大して示す平面図。 図4は、前記上側反射膜の一部を拡大して示す断面図。 図5は、上記バックライトユニットの1発光領域における輝度プロファイルを直下型の輝度プロファイルと比較して示す図。 図6は、この発明の他の実施形態に係るバックライトユニットの上面反射膜における1つの発光領域の開口パターンを示す図。 図7は、この発明の第2の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置を示す断面図。 図8は、前記バックライトユニットの上側反射膜の一部を拡大して示す平面図。 図9は、前記上側反射膜の一部を拡大して示す断面図。 図10は、反射膜の膜厚と反射率の関係を示す図。 図11は、この発明の第3の実施形態に係るバックライトユニットの上側反射膜を示す断面図および平面図。 図12は、この発明の第4の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置を示す断面図。 図13は、第4の実施形態に係るバックライトユニットにおける反射膜の波長と反射率との関係を示す図。 図14は、変形例に係るバックライトの発光領域を概略的に示す図。
以下、図面を参照しながら、この発明の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置について詳細に説明する。
図1は、第1の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置を示す分解斜視図、図2は液晶表示装置の断面図である。
図1および図2に示すように、液晶表示装置は、矩形状の液晶表示パネル10、およびこの液晶表示パネル10の背面側に対向して配設されたバックライトユニット12を備えている。液晶表示パネル10は、矩形状のアレイ基板15、アレイ基板15と隙間を置いて対向配置された矩形状の対向基板14、およびこれらアレイ基板15と対向基板14との間に封入された液晶層16を備えている。バックライトユニット12は、液晶表示パネル10に対応した大きさの矩形面状に形成され、液晶表示パネル10のアレイ基板15と隣接対向して設けられている。
バックライトユニット12は、矩形状の回路基板24と、この回路基板24の上面に形成され光を乱反射あるいは拡散反射する下側反射膜23と、下側反射膜23を介して回路基板24上に配設された多数のLED22と、LED22の上方に配設され下側反射膜23と隙間を置いて対向した矩形状の上側反射膜26と、を備えている。上側反射膜26は、液晶表示パネル10側に配設された矩形の拡散板28に、接着層30により密着固定されている。
拡散板28および回路基板24の外周部は、図示しないフレームにより保持される。上側反射膜26と下側反射膜23との間に複数の支柱32が配設され、上側反射膜26は、これらの支柱32により支持され、下側反射膜23と所定の間隔を置いて平行に保持されている。
多数のLED22は、回路基板24上に格子状に並んで実装され、回路基板24に電気的に接続されている。点光源として機能する各LED22は、上側反射膜26に向けて光を照射する。バックライトユニット12は、上側反射膜26が液晶表示パネル10の背面と対向した状態で配設されている。
液晶表示パネル10とバックライトユニット12との間には、輝度向上シート、拡散シートなど複数の光学シート34が設けられている。バックライトユニット12は、拡散板28が光学シート34を介して液晶表示パネル10と対向した状態で、配置されている。バックライトユニット12から出射された光は、光学シート34を通過し、更に、液晶表示パネル10を透過することで画像表示を行う。
図3は、上側反射膜26の内、1つのLED22に対応する発光領域Bを拡大して示す平面図、図4は、上側反射膜26および拡散板28の一部を拡大して示す断面図である。図2、図3、および図4に示したように、上側反射膜26には、それぞれ光を透過する複数の光透過孔36が形成されている。上側反射膜26の内、光透過孔36が形成されていない部分は光を吸収なく80%以上を反射、18%以下を透過する反射面を形成している。これにより、上側反射膜26は、LED22から照射された光の一部を透過する透過領域と、光の一部を反射する反射領域とを有した構造となっている。すなわち、LED22から出射した光は、直接、光透過孔36を通って、あるいは、上側反射膜26および下側反射膜23により反射された後、光透過孔36を通って上側反射膜26から表示パネル10側に出射される。
上側反射膜26は、発光領域B内で、光透過孔36の開口率を領域ごとに変えることで、透過反射の割合が異なる構造となっている。上側反射膜26の光透過孔の開口パターンは、LED22の配設位置および配光分布を基に、LED22を全点灯した際の各LEDの発光領域B内輝度部分布が±0.5%の範囲内となる開口率を有して形成されている。上側反射膜26の開口パターンは、各LED22の発光領域B内でLED22に対する位置ごとに異なる開口率を有している。上側反射膜26の開口パターンは、反射シートに形成された光透過孔36の形状、寸法、および配置により形成されている。
上側反射膜26の各発光領域Bは、例えば、境界200により正方形に設定され、LED22は、この正方形の中心と対向する位置に配置されている。バックライトユニット12をこのような構成すると、通常、LED22から出射する光量は、LED22の直頂部分、つまり、発光領域Bの中央部分が大きい。そのため、発光領域Bの中央部分が、他の部分に比較して輝度が大きくなってしまう。そこで、本実施形態では、LED22からの光を各発光領域Bから均一の輝度で取り出すため、光透過孔36の径と孔位置が適切に設計されている。
本実施形態によれば、上側反射膜26は、各発光領域Bにおいて、LED22から離れた部分(端部)に比べ中央部の光の透過割合が小さく形成されている。例えば、複数の光透過孔36の配列ピッチを一定とし、発光領域Bの中央部、つまり、LED22の直上部分に位置した光透過孔36の径を小さく、発光領域Bの端部に行くほど、光透過孔36の径を大きく形成している。光透過孔36のピッチと孔面積を組み合わせて開口率を制御するように構成してもよい。
上側反射膜26は、市販の反射シート、接着層30として光透過率98%以上の透明材料、例えば、透明な両面接着テープを用い、両者をラミネート加工後、打ち抜き加工あるいはレーザー加工により光透過孔36の開口パターンを形成する。その後、上側反射膜26を接着層30により拡散板28に張り合わせることにより、加工形状再現性の良い上側反射膜−拡散板接着品が得られる。
反射シートは、100μm以上、300μm以下の膜厚tを有し、各光透過孔36は、上側反射膜26に対して垂直もしくは80°以上の傾斜角で形成されている。上側反射膜26は、LED22と対向する面、拡散板28との接着面、並びに各光透過孔36の側壁の全面に渡り、反射率80%以上、透過率18%以下となっている。
下側反射膜6は、裏面への透過による光量の損失を無くすため、上側反射膜26よりさらに高反射率、低透過率であることが望ましい。市販の白樹脂板のLED22側に反射シートを貼り付けたものを使用すると、基板24側への漏れ光がBLU総光束の1%未満となる。また、白樹脂のかわりに超微細発泡反射板を使うと、高反射かつ軽量な下側反射膜6が得られる。
図2に示すように、下側反射膜23は、白樹脂板、あるいは反射シートの両方を省略することができる。その場合、回路基板24に反射シートを貼りあわせる、あるいは回路基板24に高反射層をスクリーン印刷ほか既存の塗布方法により直接形成することで、下側反射膜23と同等の反射率、透過率を得ることができる。
上側反射膜26と下側反射膜23との間には、両反射面膜間の距離を一定に保つよう複数の支柱32が配置される。支柱32は、バックライトユニット12の輝度分布に影が現れないよう透明または白色であることが望ましい。また、支柱32はせん断方向の変化に対して安定するように、両反射膜との接触面のうち片方の面積が他方の面積よりも大きくなるテーパー状に形成され、面積の大きい接触面のみが反射膜に接着されていることが望ましい。
図1に示すように、バックライトユニット12は、LED22の点灯を制御する制御部40を有している。この制御部40は、回路基板24に接続されているとともに、液晶表示装置の図示しない主制御部に接続されている。制御部40は、液晶表示装置の主制御部から送られた映像輝度信号に基づき、LED22の発光量を、対応する発光領域B毎に、あるいは、隣接する複数の発光領域Bを1ユニットとして、この1ユニットに対応する複数のLED22毎に、調整する発光量調整部42を備えている。すなわち、制御部40は、複数のLED22を個別に駆動することによって、映像情報に合わせてバックライトユニット12の各発光領域の調光を行う。
このようなバックライトユニット12において、LED22を点灯することにより、LED22から出射された光は反射膜シート26に入光する。出射する光は一部は上側反射膜26中の光透過孔36を透過し、液晶表示パネル10に照射される。また、上側反射膜の反射面に入射した光は、その一部が反射膜を透過するものの大部分は反射され、更に、下側反射膜23で反射し、上面、下側反射膜間を横方向に伝播した後、LED22から離れた場所にある光透過孔36を透過して出射され、液晶表示パネル10に照射される。このようにして、上側反射膜26および拡散板28を透過後には、所望の照度分布を持った光源が得られる。
上記のように構成されたバックライトユニット12は、上側反射膜26と下側反射膜23と、これらの反射膜間に配設された複数のLED22とを備えた構成であることから、直下型のバックライトユニットに比較して、薄型化を図ることができる。また、上側反射膜26の光透過孔36を透過する光と、下側反射膜23で反射される光とが補償しあい、上側反射膜26を透過後の光は、上側反射膜26の全面にわたって均一な輝度分布を得ることができる。
上側反射膜26、下側反射膜23のそれぞれについて正反射を主成分とする反射面を用いることが可能であるが、この場合、複数回反射を繰り返した後に光透過孔から出射する光は、横方向の配光成分が多い光となり、バックライトの輝度分布、特に、視野角による輝度分布のずれを引き起こす問題がある。そこで、上側反射膜26は、特に反射回数の多い光の割合が多い、LED光源から離れた場所では、拡散反射する反射面が形成されている。これにより、どの方向からみても輝度分布が照度分布と同様な輝度特性をもったバックライトユニット、ならびに液晶表示装置が得られる。
また、LED22の下面側には光を拡散反射する下側反射膜23が設けられているため、LED22から出射された光あるいは上側反射膜26で反射された光は、下側反射膜23によって光の角度が変化し、その結果、光の方向がミキシングされる。よって、図4に示すように、反射膜シート26の1つの光透過孔36から出射される光の配光分布は、大きな広がりをもった分布となる。従って、バックライトユニット12は、どの方向からみても輝度ムラのない均一な輝度特性を得ることができる。
さらに、バックライトユニット12においては、LED22の各々について同じ輝度分布が得られるため、ローカルディミング駆動を達成することができる。駆動エリア単位については、1つのLED22毎に部分駆動してもよいし、隣接する複数のLED22を1ユニットとしたユニット毎に部分駆動してもよく、画面のサイズや駆動回路との相性などにより適宜選択すればよい。
図5は、本実施形態によるバックライトユニット12の1つの発光領域Bの輝度プロファイルを示している。図5において、横軸は、発光領域Bの中心を原点0とした位置を表し、発光領域Bの幅を1単位としている。Y軸はピーク輝度を1とした相対輝度である。1つのLED22が担当する発光領域Bは、一点鎖線(X=0.5)で示した発光領域境界200範囲内にある。また、比較例として従来の直下型での一つの光源ユニットの輝度プロファイル併せて示す。
比較例との比較から明らかなように、本実施形態に係るバックライトユニットの輝度プロファイルは、直下型のそれと比較して、より隣接部への漏光が少ない。直下型の場合、輝度プロファイルはガウス分布に近い形となり隣接部への漏光が多くなる。本実施形態によれば、1つのLED22が担当する発光領域B内で高相対輝度の領域が増えており、隣接光源からの漏れ光を利用することなく、自身の点灯のみで必要輝度を得られる領域がより多くなっていることが分かる。
以上のことから、薄型、省電力かつ高コントラスト比を両立することができるとともに、ローカルディミング駆動において、発光領域の輝度の均一性に優れたバックライトユニットが得られる。また、このバックライトユニットを液晶表示装置に適用することにより、高コントラスト、低消費電力、かつ薄型を満たす高品質な大画面液晶表示装置を提供することができる。
なお、上側反射膜26の光透過孔36は、円形に限定されるものではなく、四角形や楕円形など、他の形状としてもよく、反射シートの加工性などを考慮して適宜選択すればよい。本実施形態において、上側反射膜26の光透過孔36は、ピッチを固定とし、孔径や孔形状などの孔面積を調整して上面反射面内の光の透過率を制御しているが、特に、この構造に限定されるものではない。例えば、光透過孔の孔ピッチの粗密により上側反射膜の光の透過率を制御してもよい。
図6に示す実施形態によれば、上側反射膜26は、各発光領域Bにおいて、LED22から離れた部分(端部)に比べ中央部の光の透過割合が小さく形成されている。ここでは、複数の光透過孔36は、それぞれ同一の径に形成されている。そして、複数の光透過孔36は、発光領域Bの中央部において疎に設けられ、発光領域Bの端縁に行くほど密に設けられている。言い換えると、光透過孔36の配列ピッチは、発光領域Bの端部に比べ、中央部の方が大きくなっている。これにより、発光領域Bにおける光透過割合は、LED22に隣接した中央部分が最も小さく、LED22から離れるに従って増加している。
このような構成においても、前述した第1の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、光透過孔のピッチの粗密と孔面積の大小とを組み合わせて、上側反射膜の光透過率を制御しても同じ効果が得られる。
前述した第1の実施形態では、LED22の配光分布は、その光軸上で最も光量が大きい場合を想定し、上側反射膜26はLED直上部の開口率が最も小さくなる開口パターンとしている。しかし、上側反射膜の開口パターンは、使用するLEDの個数、配置、配光分布と、拡散板の透過、反射特性、さらに必要なバックライト輝度プロファイルとから設計されるものであり、上面反射面の全面で均一な光透過率を持つこともありうる。
次に、この発明の他の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置について説明する。
図7は、第2の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置の断面図、図8は、バックライトユニットの1つの発光領域を概略的に示す平面図である。なお、第2の実施形態において、前述した第1の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
図7に示すように、液晶表示装置は、矩形状の液晶表示パネル10、およびこの液晶表示パネル10の背面側に対向して配設されたバックライトユニット12を備えている。液晶表示パネル10は、矩形状のアレイ基板15、アレイ基板15と隙間を置いて対向配置された矩形状の対向基板14、およびこれらアレイ基板15と対向基板14との間に封入された液晶層16を備えている。バックライトユニット12は、液晶表示パネル10に対応した大きさの矩形面状に形成され、液晶表示パネル10のアレイ基板15と隣接対向して設けられている。
バックライトユニット12は、矩形状の回路基板24と、この回路基板24の上面に形成され光を乱反射あるいは拡散反射する下側反射膜23と、下側反射膜23を介して回路基板24上に配設された多数のLED22と、LED22の上方に配設され下側反射膜23と隙間を置いて対向した矩形状の上側反射膜26と、を備えている。上側反射膜26は、液晶表示パネル10側に配設された矩形の基板38に形成されている。
基板38および回路基板24の外周部は、図示しないフレームにより保持される。上側反射膜26と下側反射膜23との間に図示しない複数の支柱が配設され、上側反射膜26は、これらの支柱により支持され、下側反射膜23と所定の間隔を置いて平行に保持されている。
多数のLED22は、回路基板24上に格子状に並んで実装され、回路基板24に電気的に接続されている。点光源として機能する各LED22は、上側反射膜26に向けて光を照射する。バックライトユニット12は、基板38が液晶表示パネル10の背面と対向した状態で配設されている。
図8は、上側反射膜26の内、1つのLED22に対応する発光領域Bを拡大して示す平面図、図9は、上側反射膜26および基板38の一部を拡大して示す断面図である。図8および図9に示したように、上側反射膜26には、それぞれ光を透過する複数の光透過孔36が形成されている。上側反射膜26の内、光透過孔36が形成されていない部分は、入射する光の大部分を拡散反射する反射面27を形成している。これにより、上側反射膜26は、LED22から照射された光の一部を透過する透過領域と、光の一部を反射する反射領域とを有した構造となっている。すなわち、LED22から出射した光は、直接、光透過孔36を通って、あるいは、上側反射膜26および下側反射膜23により反射された後、光透過孔36を通って上側反射膜26から基板38を通して表示パネル10側に出射される。
上側反射膜26の開口パターンは、各LED22の発光領域B内でLED22に対する位置ごとに異なる開口率を有している。上側反射膜26の各発光領域Bは、例えば、境界200により正方形に設定され、LED22は、この正方形の中心と対向する位置に配置されている。本実施形態によれば、上側反射膜26は、各発光領域Bにおいて、LED22から離れた部分(端部)に比べ中央部の光の透過割合が小さく形成されている。例えば、複数の光透過孔36の配列ピッチを一定とし、発光領域Bの中央部、つまり、LED22の直上部分に位置した光透過孔36の径を小さく、発光領域Bの端部に行くほど、光透過孔36の径を大きく形成している。光透過孔36のピッチと孔面積を組み合わせて開口率を制御するように構成してもよい。
上側反射膜26は、基板38に各々の屈折率の異なるバインダー樹脂と粒子の混合ペーストを塗布することにより形成される。本実施形態において、基板38は、導光板として厚さ0.2mmのアクリルシートを用いた。この基板38上に#290メッシュ、乳剤厚20μm、図8で示した光透過孔のパターンと同一の開口パターンを有するスクリーン印刷版を用いて、混合ペーストを基板38の表面上に塗布、印刷し、上側反射膜26を形成した。
混合ペーストは屈折率が約1.5のアクリル樹脂と屈折率約2.5のルチル型チタニア粒子と溶剤から成り、形成された反射膜の反射率は、アクリル樹脂とチタニア粒子の混合比および反射膜の膜厚により決まる。
粒子としては、チタニアの他、チタン酸バリウム、硫酸バリウムを用いることができる。また、バインダー樹脂は、アクリル系樹脂に限らず、ポリカーボネート系樹脂等の他の樹脂を用いてもよい。
図10は、チタニア粒子とアクリル樹脂の混合比を変えて、反射膜の膜厚と反射率の関係を示している。本実施形態のように、上側反射膜26に光透過孔36を形成することによって上側反射膜の光透過率を制御する場合、光透過孔の形成されていない反射面27の反射率は、80%以上必要であり、それ以下であるとLED22の直頂部(中央部分)の輝度が大きくなり、ナックライトユニットの均一な輝度を得ることが困難となる。
また、印刷等の塗布プロセス上の制約から上側反射膜26の膜厚は40μm以下であることが好ましく、開口パターンの解像度維持の観点からは、膜厚は20μm以下であることがより好ましい。したがって、図10の膜厚と反射率の関係から、開口パターンで透過率を制御する反射膜を形成するためには、チタニア(TiO2)粒子と樹脂の比率は、重量比で80:20よりもTiO2が多いほうが好ましく、更には、90:10よりもTiO2が多いほうがより好ましい。
上記のように構成されたバックライトユニット12は、上側反射膜26と下側反射膜23と、これらの反射膜間に配設された複数のLED22とを備えた構成であることから、直下型のバックライトユニットに比較して、薄型化を図ることができる。また、上側反射膜26の光透過孔36を透過する光と、下側反射膜23で反射される光とが補償しあい、上側反射膜26を透過後の光は、上側反射膜26の全面にわたって均一な輝度分布を得ることができる。
また、LED22の下面側には光を拡散反射する下側反射膜23が設けられているため、LED22から出射された光あるいは上側反射膜26で反射された光は、下側反射膜23によって光の角度が変化し、その結果、光の方向がミキシングされる。よって、図4に示すように、反射膜シート26の1つの光透過孔36から出射される光の配光分布は、大きな広がりをもった分布となる。従って、バックライトユニット12は、どの方向からみても輝度ムラのない均一な輝度特性を得ることができる。
さらに、バックライトユニット12においては、LED22の各々について同じ輝度分布が得られるため、ローカルディミング駆動を達成することができる。駆動エリア単位については、1つのLED22毎に部分駆動してもよいし、隣接する複数のLED22を1ユニットとしたユニット毎に部分駆動してもよく、画面のサイズや駆動回路との相性などにより適宜選択すればよい。
以上のことから、薄型、省電力かつ高コントラスト比を両立することができるとともに、ローカルディミング駆動において、発光領域の輝度の均一性に優れたバックライトユニットが得られる。また、このバックライトユニットを液晶表示装置に適用することにより、高コントラスト、低消費電力、かつ薄型を満たす高品質な大画面液晶表示装置を提供することができる。
第2の実施形態において、上側反射膜26の光透過孔36は、円形に限定されるものではなく、四角形や楕円形など、他の形状としてもよく、反射シートの加工性などを考慮して適宜選択すればよい。本実施形態において、上側反射膜26の光透過孔36は、ピッチを固定とし、孔径や孔形状などの孔面積を調整して上面反射面内の光の透過率を制御しているが、特に、この構造に限定されるものではない。例えば、光透過孔の孔ピッチの粗密により上側反射膜の光の透過率を制御してもよい。このような構成においても、前述した第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、光透過孔のピッチの粗密と孔面積の大小とを組み合わせて、上側反射膜の光透過率を制御しても同じ効果が得られる。
第2の実施形態において、上側反射膜は、全域に亘って厚さを均一とし、光透過孔36を形成することにより、光透過率の分布を制御する構成としているが、これに限らず、膜圧を部分的に変化させることにより光透過率を制御する構成としてもよい。
図11(a)は、第3の実施形態に係るバックライトユニットにおいて、上側反射膜の1つの発光領域Bの断面図、図11(b)は、上記1つの発光領域における上側反射膜の膜厚および反射率の関係を示している。
図11(a)、図11(b)に示すように、第3の実施形態によれば、上側反射膜26は、透明な基板38の表面上に形成され、各発光領域Bにおいて、複数層の反射膜を積層して形成されている。上側反射膜26の各発光領域Bは、例えば、境界200により正方形に設定され、図示しないLED22は、この正方形の中心と対向する位置に配置されている。
上側反射膜26は、基板38に積層印刷をすることで発光領域B内で膜厚を変化させ、この膜厚に応じた反射率および光透過率に制御されている。すなわち、発光領域B毎に印刷版の紗厚、乳剤厚、ペースト粘度等を適正化し、バインダー樹脂と粒子の混合ペーストを順次積層印刷することで膜厚の制御を行っている。
発光領域Bの全域に亘って上側反射膜26のベース層26aが形成され、このベース層26aに重ねて、正方形の角を丸めたほぼ円形状の第1層26b、第2層26c、第3層26d、第4層26e、第5層26f、第6層26gが順に積層形成されている。第1層26b〜第6層26gは、発光領域Bに対して順に小さくなる寸法を有し、発光領域Bの中心と同芯状に積層されている。上側反射膜26は、中心部の膜厚が最も大きく、中心部から外周に向かって、順に膜厚が薄くなっている。これにより、上側反射膜26は、中心部の反射率が最も大きく、かつ、光透過率が最も小さく、中心部から外周に向かって、順に反射率が小さくなり、逆に、中心部から外周に向かって、光透過率が順に大きくなっている。
本実施形態では、各印刷版は#290メッシュ、乳剤厚5〜20μmのものを用いた。混合ペーストは、第2の実施形態と同様に、ルチル型チタニア粒子とアクリル樹脂と溶剤との混合物を用いている。混合ペーストのTiO2:樹脂比率は、80:20であり、各層毎に混合ペーストの溶剤比率を変えて粘度を調節しながら印刷することで、膜厚の制御を行った。基板38は0.2mm厚のアクリルシートを用いた。
このような膜厚による上側反射膜26の光透過率を制御する場合、TiO2:樹脂の比率においてTiO2が高すぎると膜厚の変化による反射率の変化が大きくなりすぎて反射率および光透過率の制御が困難になる。そのため、TiO2:樹脂の比率はTiO2が90:10より少ないことが望ましい。また、TiO2の比率が低すぎると高反射率の領域の膜厚が大きくなりすぎ、特に、80μm以上になると積層による印刷によって上側反射膜を製造することが困難となる。このようなことから、TiO2:樹脂の比率はTiO2が70:30より多いほうが好ましい。すなわち、膜厚による透過率の制御を行う場合、反射膜の組成は、TiO2:樹脂の比率が90:10〜70:30の範囲であることが好ましい。
第3の実施形態において、バックライトユニットおよび液晶表示装置の他の構成は、前述した第1の実施形態と同一であり、その詳細な説明は省略する。第3の実施形態に係るバックライトユニットにおいても前述した第1および第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。
なお、第3の実施形態において、上側反射膜を形成する粒子としては、チタニアの他、チタン酸バリウム、硫酸バリウムを用いることができる。また、バインダー樹脂は、アクリル系樹脂に限らず、ポリカーボネート系樹脂等の他の樹脂を用いてもよい。
第2および第3の実施形態において、上側反射膜が形成される基板は、アクリルシートに限らず、光拡散シートまたは光拡散板を用いてもよい。この場合、輝度の均一性をさらに向上する事が出来る。また、バックライトユニットと液晶表示パネルとの間に、複数の光学シート、すなわち光拡散板、光拡散シート、プリズムシートなどを配置し、輝度、指向性等の特性を改善する構成としてもよい。
下側反射膜については、光を拡散反射する構成としたが、これに限定されることなく、正反射する反射膜としてもよい。表示装置の種類によっては、より正面の輝度を向上させたい場合もあり、この場合は、下側反射膜は光を正反射する成分が多い方が好ましい。
次に、この発明の第4の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置について説明する。第4の実施形態において、バックライトユニットおよび液晶表示装置の基本構成は、前述した第2の実施形態と同一であり、同一部分の詳細な説明は、省略する。図12は、第4の実施形態に係るバックライトユニットを備えた液晶表示装置の断面図である。
図12に示すように、液晶表示装置は、矩形状の液晶表示パネル10、およびこの液晶表示パネル10の背面側に対向して配設されたバックライトユニット12を備えている。液晶表示パネル10は、矩形状のアレイ基板15、アレイ基板15と隙間を置いて対向配置された矩形状の対向基板14、およびこれらアレイ基板15と対向基板14との間に封入された液晶層16を備えている。バックライトユニット12は、液晶表示パネル10に対応した大きさの矩形面状に形成され、液晶表示パネル10のアレイ基板15と隣接対向して設けられている。
バックライトユニット12は、矩形状の回路基板24と、この回路基板24の上面に形成され光を乱反射あるいは拡散反射する下側反射膜23と、下側反射膜23を介して回路基板24上に配設された多数のLED22と、LED22の上方に配設され下側反射膜23と隙間を置いて対向した矩形状の上側反射膜26と、を備えている。上側反射膜26は、液晶表示パネル10側に配設された矩形の基板38に形成されている。
基板38および回路基板24の外周部は、図示しないフレームにより保持される。上側反射膜26と下側反射膜23との間に図示しない複数の支柱が配設され、上側反射膜26は、これらの支柱により支持され、下側反射膜23と所定の間隔を置いて平行に保持されている。基板38は、透明なアクリルシートあるいは拡散板等によって構成されている。
多数のLED22は、回路基板24上に格子状に並んで実装され、回路基板24に電気的に接続されている。点光源として機能する各LED22は、上側反射膜26に向けて光を照射する。バックライトユニット12は、基板38が液晶表示パネル10の背面と対向した状態で配設されている。
図8に示す第2の実施形態と同様に、上側反射膜26には、それぞれ光を透過する複数の光透過孔36が形成されている。上側反射膜26の内、光透過孔36が形成されていない部分は、入射する光の大部分を拡散反射する反射面27を形成している。これにより、上側反射膜26は、LED22から照射された光の一部を透過する透過領域と、光の一部を反射する反射領域とを有した構造となっている。すなわち、LED22から出射した光は、直接、光透過孔36を通って、あるいは、上側反射膜26および下側反射膜23により反射された後、光透過孔36を通って上側反射膜26から基板38を通して表示パネル10側に出射される。
上側反射膜26の開口パターンは、各LED22の発光領域B内でLED22に対する位置ごとに異なる開口率を有している。上側反射膜26の各発光領域Bは、例えば、境界200により正方形に設定され、LED22は、この正方形の中心と対向する位置に配置されている。第4の実施形態によれば、上側反射膜26は、各発光領域Bにおいて、LED22から離れた部分(端部)に比べ中央部の光の透過割合が小さく形成されている。例えば、複数の光透過孔36の配列ピッチを一定とし、発光領域Bの中央部、つまり、LED22の直上部分に位置した光透過孔36の径を小さく、発光領域Bの端部に行くほど、光透過孔36の径を大きく形成している。光透過孔36のピッチと孔面積を組み合わせて開口率を制御するように構成してもよい。
第4の実施形態において、上側反射膜26と下側反射膜23の少なくとも一方は、ここでは、例えば、上側反射膜26は、内部に気泡を有する樹脂粒子とバインダー樹脂の混合ペースを基板38の表面上に塗布、印刷することにより形成されている。
気泡を含有する樹脂粒子には、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系、ポリウレタン系の樹脂の粒子などを用いることができ、光透過性の優れたアクリル系、ポリカーボネート系の樹脂が好ましい。バインダー樹脂も同様に、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系、ポリウレタン系の樹脂等が用いられ、光透過性の優れた樹脂であることが好ましい。気泡を含有する樹脂粒子の粒径は、0.1〜2μmの範囲が好ましく、0.1μm以下の粒子では気泡による十分な散乱効果が得られず、2μm以上では十分なパターン解像度が得られない。
実施例では、基板38は、厚さ0.2mmのアクリルシートを用いる。この基板上に#290メッシュ、乳剤厚20μm、図8で示した開口パターンを有するスクリーン印刷版を用いて、上記の混合ペーストを基板38上に印刷形成した。混合ペーストは、バインダーとしてアクリル樹脂と、粒径1μm、内部気泡径0.6μmのアクリル樹脂粒子とを20:80の比率で混合し、更に、これを溶剤と混合し自公転式の撹拌機で撹拌分散することにより得た。
上側反射膜26に入射した光は、樹脂粒子内部の気泡部の空気と樹脂の界面で散乱、反射を繰り返し、最終的に光が入射した側の膜外に反射される。このように散乱粒子の代わりに気泡を使用することにより、反射膜の分光反射率は、散乱粒子の分光反射率に影響されることが無く、可視光波長域でほぼ一定(フラット)となる。
印刷により形成された上側反射膜26は、図13に実線Aで示す反射率が得られた。膜厚30μmとした場合、波長550nmの光に対する上側反射膜26の反射率が92%である。比較例として、図13に、チタニア粒子と樹脂の混合ペーストを塗布して形成された反射膜の反射率を破線Bで示す。比較例の反射膜の場合、波長550nmの光に対する反射率を92%とするために必要な膜厚は45μmであった。このように、本実施形態に係る反射膜は、比較例に比べて、薄い膜厚にて同一の反射率を得られることが分かる。その理由は、気泡と樹脂の屈折率差がチタニアと樹脂の屈折率の差よりも大きく、散乱効果が高いためと考えられる。
バックライトユニット12では、上側反射膜26と下側反射膜23との間で反射を繰り返しながらLED22から離れた部分に光を伝播させることで輝度の均一性を得ることができる。反射膜の分光反射率特性が一定(フラット)でない場合、光源から遠くなるほど反射回数が増えるため反射膜による着色が大きくなる。すなわち、光源付近と光源から遠い部分で光の色度が異なる色度ムラの問題が生じる。図13からも分かるように、本実施形態に係る反射膜は、短波長域の光に対しても高い反射率を有し、気泡による散乱効果により分光反射率が一定な反射膜となっている。このような反射膜をバックライトユニットに用いることにより、光源から遠い部分の光が上側反射膜と下側反射膜との間で反射を繰り返した場合でも、光の着色が無く色度ムラを生じることがない。
第4の実施形態のように、上側反射膜26に複数の光透過孔36を形成することにより上面反射膜の光透過率を制御する場合、光透過孔の形成されていない反射面の反射率は80%以上必要であり、それ以下であるとLED22の直頂(中央部分)の輝度が大きくなり、発光領域B内で均一な輝度を得ることが困難となる。また、開口パターンの解像度維持の制約から、反射膜の膜厚は40μm以下であることが好ましい。したがって、このような開口パターンで透過率を制御する上側反射膜は、解像度維持の観点からも、より薄い膜厚で所望の反射率を得ることの出来る反射膜であることが望ましく、本実施形態に係る気泡を含有した樹脂粒子とバインダー樹脂より形成された反射膜が好適である。
上記のように構成されたバックライトユニット12は、上側反射膜26と下側反射膜23と、これらの反射膜間に配設された複数のLED22とを備えた構成であることから、直下型のバックライトユニットに比較して、薄型化を図ることができる。また、上側反射膜26の光透過孔36を透過する光と、下側反射膜23で反射される光とが補償しあい、上側反射膜26を透過後の光は、上側反射膜26の全面にわたって均一な輝度分布を得ることができる。
さらに、バックライトユニット12においては、LED22の各々について同じ輝度分布が得られるため、ローカルディミング駆動を達成することができる。駆動エリア単位については、1つのLED22毎に部分駆動してもよいし、隣接する複数のLED22を1ユニットとしたユニット毎に部分駆動してもよく、画面のサイズや駆動回路との相性などにより適宜選択すればよい。
以上のことから、薄型、省電力かつ高コントラスト比を両立することができるとともに、ローカルディミング駆動において、発光領域の輝度の均一性に優れたバックライトユニットが得られる。また、このバックライトユニットを液晶表示装置に適用することにより、高コントラスト、低消費電力、かつ薄型を満たす高品質な大画面液晶表示装置を提供することができる。
第4の実施形態において、上側反射膜26の光透過孔36は、円形に限定されるものではなく、四角形や楕円形など、他の形状としてもよく、反射シートの加工性などを考慮して適宜選択すればよい。本実施形態において、上側反射膜26の光透過孔36は、ピッチを固定とし、孔径や孔形状などの孔面積を調整して上面反射面内の光の透過率を制御しているが、特に、この構造に限定されるものではない。例えば、光透過孔の孔ピッチの粗密により上側反射膜の光の透過率を制御してもよい。このような構成においても、前述した第2の実施形態と同様の作用効果を得ることができる。また、光透過孔のピッチの粗密と孔面積の大小とを組み合わせて、上側反射膜の光透過率を制御しても同じ効果が得られる。
第4の実施形態において、上側反射膜26は、全域に亘って厚さを均一とし、光透過孔36を形成することにより、光透過率の分布を制御する構成としているが、これに限らず、図11に示す実施形態と同様に、膜厚を部分的に変化させることにより光透過率を制御する構成としてもよい。
この発明は上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化可能である。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
上側反射膜26の各発光領域は、正方形に限らず、正六角形、長方形、ひし形等の他の形状としてもよく、この場合でも上記と同様の効果を得ることができる。上述した実施形態では、同じ大きさおよび形状の発光領域を形成する構成としたが、複数の発光領域は、形状あるいは大きさの異なる発光領域としてもよい。この場合、光量分布の不均一性のパターンがランダムに配置されるパターンとなるため、輝度ムラが目立ちにくくなるという利点がある。
点光源としてのLED22は、白色のものでも、単色のものでも適用可能であり、LED22の種類に関して限定を受けるものではない。例えば、単色のLEDでカラー表示を行う場合には、図14に示すように、赤(Red)、青(Blue)、緑(Green)を発光する3つのLED22を隣り合わせて配置することにより、色ずれのない均一な輝度分布を得る事ができる。
10…液晶表示パネル、12…バックライトユニット、22…LED、
23…下側反射膜、24…回路基板、26…上側反射膜、27…反射面、
28…拡散板、30…接着層、32…支柱、34…光学シート、36…光透過孔、
38…基板

Claims (30)

  1. 表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルに光を照射する面状のバックライトユニットであって、
    前記表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ前記表示パネル方向に光を出射する複数の点光源と、
    前記点光源に対して前記表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜と、
    前記点光源に対して前記表示パネル側に前記下側反射膜と対向して設けられ、前記点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜と、を備え、
    前記上側反射膜は、反射率80%以上、透過率18%以下の反射シートに、光を透過する複数の透孔からなる開口パターンを設けることにより光反射領域と光透過領域とが形成されているバックライトユニット。
  2. 前記上側反射膜の開口パターンは、前記点光源の配設位置および配光分布を基に、前記点光源を全点灯した際の各点光源の照射領域内輝度部分布が±0.5%の範囲内となる開口率を有して形成されている請求項1に記載のバックライトユニット。
  3. 前記上側反射面の開口パターンは、各LED光源の照射領域内で点光源に対する位置ごとに異なる開口率を有している請求項1又は2に記載のバックライトユニット。
  4. 前記上側反射膜の開口パターンは、前記反射シートに形成された透孔の形状、寸法、および配置により設定されている請求項1ないし3のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  5. 前記上側反射膜と前記表示パネルとの間に設けられた拡散板を備え、
    前記上側反射膜は、前記拡散板と接着層を介して密着固定されている請求項1ないし4のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  6. 前記接着層は、光透過率98%以上の透明材料で形成されている請求項5に記載のバックライトユニット。
  7. 前記上側反射膜および拡散板は、点灯領域では上面反射面と下面反射面の間に形成された1つ、または複数の白または透明な支柱により、両反射膜間の距離が保持される請求項5に記載の面状照明装置。
  8. 前記上側反射面を構成する反射シートは、100μm以上、300μm以下の膜厚を有し、前記各透孔は、前記上面反射面に対して垂直もしくは80°以上の傾斜角で形成されている請求項1ないし7のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  9. 前記上側反射面は、LED光源側の対向面、このLED光源と反対側の接着面、並びに光透過孔の側壁の全面に渡り、反射率80%以上、透過率18%以下であることを特徴とする請求項1ないし8のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  10. 映像輝度信号に基づき、前記点光源の発光量を、前記点光源毎、もしくは隣接する複数のLED光源を1ユニットとするユニット毎に部分調整する発光量調整部を備えている請求項1ないし9のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  11. 液晶表示パネルと、
    前記液晶表示パネルの背面に対向して配置され、前記液晶表示パネルに光を照射する請求項1ないし10のいずれか1項に記載のバックライトユニットと、
    を備えた液晶表示装置。
  12. 表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルに光を照射する面状のバックライトユニットであって、
    前記表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ前記表示パネル方向に光を出射する複数の点光源と、
    前記点光源に対して前記表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜と、
    前記点光源に対して前記表示パネル側に前記下側反射膜と対向して設けられ、前記点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜と、を備え、
    前記上側反射膜は、基板にそれぞれ屈折率の異なるバインダー樹脂と粒子の混合材料により形成され、光の透過率は上側反射膜の面内で異なる分布を有するバックライトユニット。
  13. 前記点光源は、LEDである請求項12に記載のバックライトユニット。
  14. 前記上側反射膜を形成する基板は、拡散板である請求項12に記載のバックライトユニット。
  15. 前記上側反射膜を形成する基板は、導光体である請求項12に記載のバックライトユニット。
  16. 前記上側反射膜の光透過率分布は、前記上側反射膜に複数の光透過孔を形成することで制御されている請求項12に記載のバックライトユニット。
  17. 前記上側反射膜の光透過率分布は、前記上面反射膜の膜厚を部分的に変えることで制御されている請求項12に記載のバックライトユニット。
  18. 前記バインダー樹脂は、アクリル系、ポリカーボネート系の樹脂から選択される1種類以上の樹脂である請求項12に記載のバックライトユニット。
  19. 前記粒子は、チタニア、チタン酸バリウム、硫酸バリウムから選択される少なくとも1種類以上の粒子である請求項12に記載のバックライトユニット。
  20. 表示パネルの背面に配置され、前記表示パネルに光を照射する面状のバックライトユニットであって、
    前記表示パネルと対向する対向面に設けられ、それぞれ前記表示パネル方向に光を出射する複数の点光源と、
    前記点光源に対して前記表示パネルと反対側に対向して設けられた下側反射膜と、
    前記点光源に対して前記表示パネル側に前記下側反射膜と対向して設けられ、前記点光源から出射された光の一部を透過し、一部を反射する上側反射膜と、を備え、
    前記上側反射膜および下側反射膜の少なくとも一方は、内部に気泡を有する樹脂粒子とバインダー樹脂の混合材料で形成された反射膜であるバックライトユニット。
  21. 前記点光源はLEDである請求項20に記載のバックライトユニット。
  22. 前記上側反射膜は、拡散板上に形成されている請求項20に記載のバックライトユニット。
  23. 前記上側反射膜は導光板上に形成されている請求項20に記載のバックライトユニット。
  24. 前記上側反射膜の光透過率は、前記上側反射膜の面内で異なる分布を有する請求項20に記載のバックライトユニット。
  25. 前記上側反射膜の光透過率分布は、前記上側反射膜に複数の光透過孔を形成することで制御されている請求項24に記載のバックライトユニット。
  26. 前記上側反射膜の光透過率分布は、前記上面反射膜の膜厚を部分的に変えることで制御されている請求項24に記載のバックライトユニット。
  27. 前記バインダー樹脂は、アクリル系、ポリカーボネート系、ポリウレタン系の樹脂から選択される1種類以上の樹脂である請求項20ないし26のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  28. 前記内部に気泡を有する粒子は、アクリル系樹脂、ポリカーボネート系、ポリウレタン系の樹脂から選択される少なくとも1種類以上樹脂からなる粒子である請求項20ないし27のいずれか1項に記載のバックライトユニット。
  29. 前記粒子の平均粒径は、0.1〜2μmである請求項20に記載のバックライトユニット。
  30. 液晶表示パネルと、
    前記液晶表示パネルの背面に対向して配置され、前記液晶表示パネルに光を照射する請求項12ないし29のいずれか1項に記載のバックライトユニットと、
    を備えた液晶表示装置。
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