JP2010271283A - NOxセンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】2つのヒータを設けることで第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルの温度を別個に制御してNOx濃度の検出精度を向上させると共に、導電材料の使用量を低減したNOxセンサを提供する。
【解決手段】第1測定室16と、第1ポンピングセル11と、第2測定室18と、特定ガス成分を検出する第2ポンピングセル13と、第1発熱部51a並びに第1正極電圧供給リード51b及び第1負極電圧供給リード51cを備えた第1ヒータ51と、第2発熱部52a並びに第2正極電圧供給リード52b及び第2負極電圧供給リード52cを備えた第2ヒータ52とを有し、第1ポンピングセルと第2ポンピングセルは長手方向と垂直な方向に重ならず、第1正極電圧供給リード及び第2正極電圧供給リードの少なくとも一部、又は第1負極電圧供給リード及び第2負極電圧供給リードの少なくとも一部61が共通になっているNOxセンサ200である。
【選択図】図2
【解決手段】第1測定室16と、第1ポンピングセル11と、第2測定室18と、特定ガス成分を検出する第2ポンピングセル13と、第1発熱部51a並びに第1正極電圧供給リード51b及び第1負極電圧供給リード51cを備えた第1ヒータ51と、第2発熱部52a並びに第2正極電圧供給リード52b及び第2負極電圧供給リード52cを備えた第2ヒータ52とを有し、第1ポンピングセルと第2ポンピングセルは長手方向と垂直な方向に重ならず、第1正極電圧供給リード及び第2正極電圧供給リードの少なくとも一部、又は第1負極電圧供給リード及び第2負極電圧供給リードの少なくとも一部61が共通になっているNOxセンサ200である。
【選択図】図2
Description
本発明は、例えば燃焼器や内燃機関等の燃焼ガスや排気ガスに含まれるNOxの濃度を検出するNOxセンサに関する。
自動車等の内燃機関の排気ガス規制の強化に伴い、排気ガス中の窒素酸化物(NOx)量の低減が要求されており、NOx濃度を直接測定できるNOxセンサが開発されている。
NOxセンサは、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質体の表面に一対の電極を形成してなるセルを1つないし複数備えたセンサ素子を有し、被測定ガス空間に連通する第1測定室内の酸素濃度を測定し、第1測定室内が所定の酸素濃度になるように第1測定室内の酸素を第1ポンピングセルによって制御(汲み入れ、汲み出し)する。さらに、酸素濃度が制御された被測定ガスが第1測定室から第2測定室へ流入し、第2ポンピングセルに一定電圧を印加することによって被測定ガスに含まれるNOxをN2とO2に分解する。この際、第2ポンピングセルの一対の電極間に流れる第2ポンプ電流を測定することにより、被測定ガス中のNOx濃度が検出される。
NOxセンサは、ジルコニア等の酸素イオン伝導性の固体電解質体の表面に一対の電極を形成してなるセルを1つないし複数備えたセンサ素子を有し、被測定ガス空間に連通する第1測定室内の酸素濃度を測定し、第1測定室内が所定の酸素濃度になるように第1測定室内の酸素を第1ポンピングセルによって制御(汲み入れ、汲み出し)する。さらに、酸素濃度が制御された被測定ガスが第1測定室から第2測定室へ流入し、第2ポンピングセルに一定電圧を印加することによって被測定ガスに含まれるNOxをN2とO2に分解する。この際、第2ポンピングセルの一対の電極間に流れる第2ポンプ電流を測定することにより、被測定ガス中のNOx濃度が検出される。
通常、このようなNOxセンサには1つのヒータが設けられ、センサ素子の温度が制御されている。ところで、第1ポンピングセル及び前記第2ポンピングセルは、センサ素子の長手方向に重ならないように配置される一方、ヒータはセンサ素子の長手方向に沿って配置される。このため、センサ素子の長手方向には、第1ポンピングセルから第2ポンピングセルに向かって低温となる温度勾配が生じる。通常、NOxセンサにおいては、この温度勾配によるオフセット量を予め想定して第2ポンピングセルの温度を推定し、NOx濃度の検出を行っているが、NOxセンサの周囲の環境(排気ガス温度やガス流量等)によって温度勾配が変化すると、第2ポンピングセルの温度が変化してNOx濃度の検出誤差が生じるおそれがある。
このようなことから、第1ポンピングセルと第2ポンピングセルを、2つのヒータで別個に制御する技術が開発されている(特許文献1参照)。
しかしながら、上記特許文献1記載の技術の場合、2つのヒータにそれぞれ電圧を供給するため、導電経路(リード部や電極パッド)が余分に必要となり、その分だけPt等の高価な導電材料を消費してコストアップにつながるという問題があった。
すなわち、本発明は、2つのヒータを設けることで第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルの温度を別個に制御してNOx濃度の検出精度を向上させると共に、導電材料の使用量を低減してコストダウンを図ることができるNOxセンサの提供を目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のNOxセンサは、間隔を開けて積層される2層の固体電解質体の間に区画され外部から被測定ガスを導入する第1測定室と、前記第1測定室に面して配置される内側第1ポンプ電極と該内側第1ポンプ電極の対極となる第1対極電極とを備え、前記第1測定室内の酸素分圧を制御するための第1ポンピングセルと、前記第1測定室に連通して周囲から区画され前記第1測定室から前記酸素分圧が制御された被測定ガスを導入する第2測定室と、前記第2測定室内に設けられた内側第2ポンプ電極と該内側第2ポンプ電極の対極となる第2対極電極とを備え、前記第2測定室内の被測定ガス中のNOx濃度を検出する第2ポンピングセルと、前記固体電解質体の積層方向に配置され、第1発熱部並びにこれにそれぞれ接続される第1正極電圧供給リード及び第1負極電圧供給リードを備えて前記第1ポンピングセルを加熱する第1ヒータと、前記固体電解質体の積層方向に配置され、第2発熱部並びにこれにそれぞれ接続される第2正極電圧供給リード及び第2負極電圧供給リードを備えて前記第2ポンピングセルを加熱する第2ヒータと、を有し、前記固体電解質体の積層方向を長手方向とするNOxセンサであって、前記第1ポンピングセルの形成領域及び前記第2ポンピングセルの形成領域は前記長手方向と垂直な方向に重ならず、前記第1発熱部及び前記第2発熱部は前記長手方向と垂直な方向に重ならず、かつ前記第1発熱部と前記第1ポンピングセルの形成領域とは前記長手方向と垂直な方向に重なりを有し、前記第2発熱部と前記第2ポンピングセルの形成領域とは前記長手方向と垂直な方向に重なりを有しつつ、前記第1正極電圧供給リード及び前記第2正極電圧供給リードの少なくとも一部、又は前記第1負極電圧供給リード及び前記第2負極電圧供給リードの少なくとも一部が共通になっている。
このように、第1正極電圧供給リード及び第2正極電圧供給リード、又は第1負極電圧供給リード及び第2負極電圧供給リードの一部が共通になっていると、線幅の広いリードや、リード基端の電極パッドを共通部分で兼用することができ、その分だけ導電材料(特に貴金属)の使用量を低減してコストダウンを図ることができる。
又、第1ポンピングセルの形成領域及び第2ポンピングセルの形成領域が長手方向に垂直な方向に重ならないので、両セルを長手方向に分離させ、それぞれ第1ヒータ及び第2ヒータによって両セルの温度を別個に制御することができ、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
さらに、長手方向と垂直な方向において、第1発熱部と第1ポンピングセルの形成領域とが重なりを有し、第2発熱部と第2ポンピングセルの形成領域とが重なりを有することで、第1発熱部及び第2発熱部の発熱がそれぞれ第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルに効率良く伝わって各セルを精度よく温度制御できる。
又、第1ポンピングセルの形成領域及び第2ポンピングセルの形成領域が長手方向に垂直な方向に重ならないので、両セルを長手方向に分離させ、それぞれ第1ヒータ及び第2ヒータによって両セルの温度を別個に制御することができ、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
さらに、長手方向と垂直な方向において、第1発熱部と第1ポンピングセルの形成領域とが重なりを有し、第2発熱部と第2ポンピングセルの形成領域とが重なりを有することで、第1発熱部及び第2発熱部の発熱がそれぞれ第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルに効率良く伝わって各セルを精度よく温度制御できる。
前記第1ヒータと前記第2ヒータとは、前記第1測定室に対して前記第1対極電極と前記長手方向と垂直な方向の反対側に位置してもよい。
このようにすると、大気と接する必要のある第1対極電極側に第1ヒータと第2ヒータを設けるよりも製造が容易となる。また、前記第1測定室に対して第2ポンピングセルが第1対極電圧と反対側にある場合、第1ヒータと第2ヒータは第1ポンピングセルよりも第2ポンピングセルに近くなり、NOx濃度の検出を行う第2ポンピングセルをより精度良く加熱する事ができ、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
このようにすると、大気と接する必要のある第1対極電極側に第1ヒータと第2ヒータを設けるよりも製造が容易となる。また、前記第1測定室に対して第2ポンピングセルが第1対極電圧と反対側にある場合、第1ヒータと第2ヒータは第1ポンピングセルよりも第2ポンピングセルに近くなり、NOx濃度の検出を行う第2ポンピングセルをより精度良く加熱する事ができ、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
前記第1ヒータと前記第2ヒータとは、前記長手方向の同一層上に位置してもよい。
このようにすると、各ヒータを1つの層上で印刷法等によって一度に製造できるので生産性が向上する。又、各ヒータが長手方向と垂直な方向に離間していないので、各ヒータのリードの一部を共通にするためのスルーホールが不要となり、スルーホール導体に必要な導電材料を削減できる。
このようにすると、各ヒータを1つの層上で印刷法等によって一度に製造できるので生産性が向上する。又、各ヒータが長手方向と垂直な方向に離間していないので、各ヒータのリードの一部を共通にするためのスルーホールが不要となり、スルーホール導体に必要な導電材料を削減できる。
前記第1ヒータと前記第2ヒータとは、前記長手方向の別の層上に位置し、かつ前記長手方向と垂直な方向において、前記第2ヒータは前記第1ヒータより前記第2測定室から遠い位置にあってもよい。
このようにすると、長手方向と垂直な方向において、第2ヒータを第1ヒータより第2測定室から遠ざけることで、第2ヒータのリーク電流が第2ポンピングセルへ影響を及ぼすことを抑制することができる。
このようにすると、長手方向と垂直な方向において、第2ヒータを第1ヒータより第2測定室から遠ざけることで、第2ヒータのリーク電流が第2ポンピングセルへ影響を及ぼすことを抑制することができる。
前記第1発熱部と、前記第2ポンピングセルの形成領域とは前記長手方向と垂直な方向に重ならないようにしてもよい。
このようにすると、第1発熱部が第2ポンピングセルから遠くなるので、第1ヒータのリーク電流による第2ポンピングセルへの影響が少なく、また、各ヒータの温度制御が干渉しにくくなり、NOxの測定精度が向上する。
このようにすると、第1発熱部が第2ポンピングセルから遠くなるので、第1ヒータのリーク電流による第2ポンピングセルへの影響が少なく、また、各ヒータの温度制御が干渉しにくくなり、NOxの測定精度が向上する。
この発明によれば、2つのヒータを設けることで第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルの温度を別個に制御してNOx濃度の検出精度を向上させると共に、導電材料の使用量を低減したNOxセンサが得られる。
以下、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るNOxセンサ200の長手方向に沿う断面図を示す。NOxセンサ200は、排気管に固定されるためのねじ部139が外表面に形成された筒状の主体金具138と、軸線方向(NOxセンサ200の長手方向:図中上下方向)に延びる板状形状をなすNOxセンサ素子10と、NOxセンサ素子10の径方向周囲を取り囲むように配置される筒状のセラミックスリーブ106と、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔168の内壁面がNOxセンサ素子の後端部の周囲を取り囲む状態で配置される絶縁コンタクト部材166と、NOxセンサ素子10と絶縁コンタクト部166との間に配置される6個の接続端子110(図1では、2個図示)とを備えている。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るNOxセンサ200の長手方向に沿う断面図を示す。NOxセンサ200は、排気管に固定されるためのねじ部139が外表面に形成された筒状の主体金具138と、軸線方向(NOxセンサ200の長手方向:図中上下方向)に延びる板状形状をなすNOxセンサ素子10と、NOxセンサ素子10の径方向周囲を取り囲むように配置される筒状のセラミックスリーブ106と、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔168の内壁面がNOxセンサ素子の後端部の周囲を取り囲む状態で配置される絶縁コンタクト部材166と、NOxセンサ素子10と絶縁コンタクト部166との間に配置される6個の接続端子110(図1では、2個図示)とを備えている。
主体金具138は、軸線方向に貫通する貫通孔154を有し、貫通孔154の径方向内側に突出する棚部152を有する略筒状形状に構成されている。また、主体金具138は、NOxセンサ素子10を先端側が貫通孔154の先端側外部に配置し、電極端子部220、221を貫通孔154の後端側外部に配置する状態で貫通孔154に保持している。さらに、棚部152は、軸線方向に垂直な平面に対して傾きを有する内向きのテーパ面として形成されている。
なお、主体金具138の貫通孔154の内部には、NOxセンサ素子10の径方向周囲を取り囲む状態で環状形状のセラミックホルダ151、粉末充填層153、156(以下、滑石リング153、156ともいう)、及び上述のセラミックスリーブ106がこの順に先端側(図1における下方)から後端側(図1における上方)にかけて積層されている。また、セラミックスリーブ106と主体金具138の後端部140との間には、加締めパッキン157が配置されており、セラミックホルダ151と主体金具138の棚部152との間には、滑石リング153やセラミックホルダ151を保持し、気密性を維持するための金属ホルダ158が配置されている。なお、主体金具138の後端部140は、加締めパッキン157を介してセラミックスリーブ106を先端側に押し付けるように、加締められている。
又、この実施形態では、NOxセンサ200の筐体側をなすセラミックホルダ151等によってNOxセンサ素子10が固定され、セラミックホルダ151の先端側からNOxセンサ素子10が突出している。従って、NOxセンサ素子10のうち、セラミックホルダ151の先端面と同じ位置の部分を固定端10bとする。
又、この実施形態では、NOxセンサ200の筐体側をなすセラミックホルダ151等によってNOxセンサ素子10が固定され、セラミックホルダ151の先端側からNOxセンサ素子10が突出している。従って、NOxセンサ素子10のうち、セラミックホルダ151の先端面と同じ位置の部分を固定端10bとする。
一方、図1に示すように、主体金具138の先端側(図1における下方)外周には、NOxセンサ素子10の突出部分を覆うと共に、複数の孔部を有する金属製(例えば、ステンレスなど)二重の外部プロテクタ142及び内部プロテクタ143が、溶接等によって取り付けられている。
そして、主体金具138の後端側外周には、外筒144が固定されている。また、外筒144の後端側(図1における上方)の開口部には、NOxセンサ素子10の電極端子部220、221とそれぞれ電気的に接続される6本のリード線146(図1では5本のみ)が挿通される、リード線挿通孔161が形成されたグロメット150が配置されている。
また、主体金具138の後端部140より突出されたNOxセンサ素子10の後端側(図1における上方)には、絶縁コンタクト部材166が配置される。なお、この絶縁コンタクト部材166は、NOxセンサ素子10の後端側の表面に形成される電極端子部220、221の周囲に配置される。この絶縁コンタクト部材166は、軸線方向に貫通するコンタクト挿通孔168を有する筒状形状に形成されると共に、外表面から径方向外側に突出する鍔部167が備えられている。絶縁コンタクト部材166は、鍔部167が保持部材169を介して外筒144に当接することで、外筒144の内部に配置される。
次に、NOxセンサ素子10及びヒータ(第1ヒータ51、第2ヒータ52)の構造について、長手方向に沿う断面図2を用いて説明する。なお、本発明において、「長手方向」とは、NOxセンサ素子の長手方向であって、かつNOxセンサ素子10の固体電解質体(この例では、第1固体電解質体11a〜第3固体電解質体13a)の積層方向に平行な方向をいう。
又、図2の左側(第1ポンピングセル11側)をNOxセンサ素子10の「先端(側)」と称し、図2の右側(第2ポンピングセル13側)をNOxセンサ素子10の「後端(側)」と称する。
又、図2の左側(第1ポンピングセル11側)をNOxセンサ素子10の「先端(側)」と称し、図2の右側(第2ポンピングセル13側)をNOxセンサ素子10の「後端(側)」と称する。
図2(a)において、NOxセンサ素子10は、第1固体電解質体11a、絶縁層14a、第2固体電解質体12a、絶縁層14b、第3固体電解質体13a、及び絶縁層14c、14dをこの順に積層した構造を有する。第1固体電解質体11aと第2固体電解質体12aとの層間に第1測定室16が画成され、第1測定室16の左端(入口)に配置された第1拡散抵抗体15aを介して外部から被測定ガスGMが導入される。
第1測定室16のうち入口と反対端には第2拡散抵抗体15bが配置され、第2拡散抵抗体15bを介して第1測定室16の右側には、第1測定室16と連通する第2測定室18が画成されている。第2測定室18は、第2固体電解質体12aを貫通して第1固体電解質体11aと第3固体電解質体13aとの層間に形成されている。
第1測定室16のうち入口と反対端には第2拡散抵抗体15bが配置され、第2拡散抵抗体15bを介して第1測定室16の右側には、第1測定室16と連通する第2測定室18が画成されている。第2測定室18は、第2固体電解質体12aを貫通して第1固体電解質体11aと第3固体電解質体13aとの層間に形成されている。
詳しくは後述するが、絶縁層14c、14dの間の同一層上には、NOxセンサ素子10の長手方向に沿って延びる長尺板状の2つの第1ヒータ51、第2ヒータ52が埋設されている。第1ヒータ51、第2ヒータ52は、NOxセンサ200に接続された2つのヒータ制御部(図示せず)によってそれぞれ別個に制御され、それぞれ第1ポンピングセル11及び第2ポンピングセル13を所定温度に(より具体的には、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう)制御する。
絶縁層14a〜14dはアルミナを主体とし、第1拡散抵抗体15a及び第2拡散抵抗体15bはアルミナ等の多孔質物質からなる。又、第1ヒータ51、第2ヒータ52は白金等からなる。なお、ヒータ制御部は公知のもの(例えば、トランジスタと抵抗からなり、コントローラのCPUからパルス幅変調により通電制御されるもの)を用いることができる。
絶縁層14a〜14dはアルミナを主体とし、第1拡散抵抗体15a及び第2拡散抵抗体15bはアルミナ等の多孔質物質からなる。又、第1ヒータ51、第2ヒータ52は白金等からなる。なお、ヒータ制御部は公知のもの(例えば、トランジスタと抵抗からなり、コントローラのCPUからパルス幅変調により通電制御されるもの)を用いることができる。
第1ポンピングセル11は、酸素イオン伝導性を有するジルコニアを主体とする第1固体電解質体11aと、これを挟持するように配置された内側第1ポンプ電極11c及び対極となる第1対極電極(外側第1ポンプ電極)11bとを備え、内側第1ポンプ電極11cは第1測定室16に面している。内側第1ポンプ電極11c及び外側第1ポンプ電極11bはいずれも白金を主体とし、各電極の表面は多孔質体からなる保護層11e、11dでそれぞれ覆われている。
酸素濃度検出セル12は、ジルコニアを主体とする第2固体電解質体12aと、これを挟持するように配置された検知電極12b及び基準電極12cとを備え、検知電極12bは内側第1ポンプ電極11cより後端側で第1測定室16に面している。検知電極12b及び基準電極12cはいずれも白金を主体としている。
なお、絶縁層14bは、第2固体電解質体12aに接する基準電極12cが内部に配置されるように切り抜かれ、その切り抜き部には多孔質体が充填されて基準酸素室17を形成している。そして、酸素濃度検出セル12に予め微弱な一定値の電流を流すことにより、酸素を第1測定室16から基準酸素室17内に送り込み、酸素基準とする。
なお、絶縁層14bは、第2固体電解質体12aに接する基準電極12cが内部に配置されるように切り抜かれ、その切り抜き部には多孔質体が充填されて基準酸素室17を形成している。そして、酸素濃度検出セル12に予め微弱な一定値の電流を流すことにより、酸素を第1測定室16から基準酸素室17内に送り込み、酸素基準とする。
第2ポンピングセル13は、ジルコニアを主体とする第3固体電解質体13aと、第3固体電解質体13aのうち第2測定室18に面した表面に配置された内側第2ポンプ電極13b及び対極となる第2対極電極(対極第2ポンプ電極13c)とを備えている。内側第2ポンプ電極13b及び対極第2ポンプ電極13cはいずれも白金を主体とする。
なお、対極第2ポンプ電極13cは、第3固体電解質体13a上における絶縁層14bの切り抜き部に配置され、基準電極12cに対向して基準酸素室17に面している。
なお、対極第2ポンプ電極13cは、第3固体電解質体13a上における絶縁層14bの切り抜き部に配置され、基準電極12cに対向して基準酸素室17に面している。
又、第1ポンピングセル11の形成領域11S及び第2ポンピングセル13の形成領域13Sは、長手方向に垂直な方向に重ならない。これは、長手方向にそれぞれ延びる第1ヒータ51及び第2ヒータ52によって、第1ポンピングセル11及び第2ポンピングセル13の温度を別個に制御できるよう、第1ポンピングセル11と第2ポンピングセル13とを長手方向に分離させるためである。
ここで、第1ポンピングセル11の形成領域11Sは、内側第1ポンプ電極11c、第1対極電極11b、及びこれら各電極11c、11bに挟まれて導電経路となる第1固体電解質体11aを、長手方向に投影した領域の合計をいう。例えば、図2において、内側第1ポンプ電極11cと第1対極電極11bとは第1固体電解質体11aの表裏に対向し、各電極11c、11bはほぼ同寸であるので、第1ポンピングセル11の形成領域11Sは、内側第1ポンプ電極11c(第1対極電極11b)を長手方向に投影した領域に等しい。
同様に、第2ポンピングセル13の形成領域13Sは、内側第2ポンプ電極13b、第2対極電極13c、及びこれら各電極13c、13bに挟まれて導電経路となる第3固体電解質体13aを、長手方向に投影した領域の合計をいう。例えば、図2において、内側第2ポンプ電極13bと第2対極電極13cとは、いずれも第3固体電解質体13aの裏面に離間しているため、酸素イオンは各電極13c、13bに挟まれた第3固体電解質体13aを流れる(導電経路となる)。従って、第2ポンピングセル13の形成領域13Sは、NOxセンサ素子10の先端側の第2対極電極13cの先端(図2の左側)から、NOxセンサ素子10の後端側の内側第2ポンプ電極13bの後端(図2の右側)に至る部分を長手方向に投影した領域に等しい。
そして、各形成領域11S、13Sは長手方向に間隔を開けて配置されており、第1ポンピングセル11と第2ポンピングセル13とが長手方向に分離していることがわかる。
同様に、第2ポンピングセル13の形成領域13Sは、内側第2ポンプ電極13b、第2対極電極13c、及びこれら各電極13c、13bに挟まれて導電経路となる第3固体電解質体13aを、長手方向に投影した領域の合計をいう。例えば、図2において、内側第2ポンプ電極13bと第2対極電極13cとは、いずれも第3固体電解質体13aの裏面に離間しているため、酸素イオンは各電極13c、13bに挟まれた第3固体電解質体13aを流れる(導電経路となる)。従って、第2ポンピングセル13の形成領域13Sは、NOxセンサ素子10の先端側の第2対極電極13cの先端(図2の左側)から、NOxセンサ素子10の後端側の内側第2ポンプ電極13bの後端(図2の右側)に至る部分を長手方向に投影した領域に等しい。
そして、各形成領域11S、13Sは長手方向に間隔を開けて配置されており、第1ポンピングセル11と第2ポンピングセル13とが長手方向に分離していることがわかる。
図2(b)は、第1ヒータ51、第2ヒータ52の平面形状及び配置状態を示す。なお、図2(a)、(b)の間の直線は、NOxセンサ素子10の各構成と各ヒータ51、52との位置関係を対応させるものである。
図2(b)において、第1ヒータ51は、第1発熱部51a、並びにこれにそれぞれ接続されて長手方向に延びる直線状の第1正極電圧供給リード51b及び第1負極電圧供給リード51cを備えている。第1発熱部51aは、第1正極電圧供給リード51bの先端に接続される最外側直線抵抗部51a1と、最外側直線抵抗部51a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部51a2と、屈曲部51a2から長手方向に沿って2往復する蛇行経路51a3と、蛇行経路51a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部51a4と、屈曲部51a4の後端に接続される最外側直線抵抗部51a5と、を備えている。最外側直線抵抗部51a5の後端は、第1負極電圧供給リード51cの先端に接続されている。
又、第1正極電圧供給リード51bの後端は広幅矩形の電極パッド51dを形成している。一方、第1負極電圧供給リード51cの後端は、後述するように第2ヒータ52の第2負極電圧供給リード52cに接続され、両者が一体化している。
なお、本発明においては、ヒータのうち発熱部以外の導体経路(つまり、発熱部より低抵抗な部分)を、電極パッドを含めて「リード」と称する。
図2(b)において、第1ヒータ51は、第1発熱部51a、並びにこれにそれぞれ接続されて長手方向に延びる直線状の第1正極電圧供給リード51b及び第1負極電圧供給リード51cを備えている。第1発熱部51aは、第1正極電圧供給リード51bの先端に接続される最外側直線抵抗部51a1と、最外側直線抵抗部51a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部51a2と、屈曲部51a2から長手方向に沿って2往復する蛇行経路51a3と、蛇行経路51a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部51a4と、屈曲部51a4の後端に接続される最外側直線抵抗部51a5と、を備えている。最外側直線抵抗部51a5の後端は、第1負極電圧供給リード51cの先端に接続されている。
又、第1正極電圧供給リード51bの後端は広幅矩形の電極パッド51dを形成している。一方、第1負極電圧供給リード51cの後端は、後述するように第2ヒータ52の第2負極電圧供給リード52cに接続され、両者が一体化している。
なお、本発明においては、ヒータのうち発熱部以外の導体経路(つまり、発熱部より低抵抗な部分)を、電極パッドを含めて「リード」と称する。
第1発熱部51aは、第1正極電圧供給リード51b及び第1負極電圧供給リード51cより狭幅であるので、第1正極電圧供給リード51bと第1負極電圧供給リード51cとの間に通電すると、抵抗の高い第1発熱部51aが発熱するようになっている。
又、第1発熱部51aと、第1ポンピングセル11の形成領域11Sとは長手方向に垂直な方向に重なりを有している。ここで、「重なりを有する」とは、第1発熱部51aと形成領域11Sの少なくとも一部が重なっていればよいこととする。第1発熱部51aと形成領域11Sとが重なりを有することで、第1発熱部51aの発熱が第1ポンピングセル11に効率良く伝わって第1ポンピングセル11を加熱(温度制御)できるようになっている。
なお、図2において、第1発熱部51aは形成領域11Sの内側に位置している。
又、第1発熱部51aと、第1ポンピングセル11の形成領域11Sとは長手方向に垂直な方向に重なりを有している。ここで、「重なりを有する」とは、第1発熱部51aと形成領域11Sの少なくとも一部が重なっていればよいこととする。第1発熱部51aと形成領域11Sとが重なりを有することで、第1発熱部51aの発熱が第1ポンピングセル11に効率良く伝わって第1ポンピングセル11を加熱(温度制御)できるようになっている。
なお、図2において、第1発熱部51aは形成領域11Sの内側に位置している。
同様に、第2ヒータ52は、第2発熱部52a、並びにこれにそれぞれ接続されて長手方向に延びる直線状の第2正極電圧供給リード52b及び第2負極電圧供給リード52cを備えている。第2ヒータ52は、第1正極電圧供給リード51bと第1負極電圧供給リード51cとの間に挟まれつつ、第1発熱部51aの後端側に位置し、第1ヒータ51に囲まれている。
第2発熱部52aは、第2正極電圧供給リード52bの先端に接続される最外側直線抵抗部52a1と、最外側直線抵抗部52a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部52a2と、屈曲部52a2から長手方向に沿って1往復する蛇行経路52a3と、蛇行経路52a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部52a4と、屈曲部52a4の後端に接続される最外側直線抵抗部52a5と、を備えている。最外側直線抵抗部52a5の後端は、第2負極電圧供給リード52cの先端に接続されている。又、第2正極電圧供給リード52bの後端は広幅矩形の電極パッド52dを形成している。
なお、電極パッド51dの内側に位置する電極パッド52dが電極パッド51dと干渉しないよう、第2正極電圧供給リード52bは後端側が内側に向くようにして長手方向に対し斜めに延びている。
第2発熱部52aは、第2正極電圧供給リード52bの先端に接続される最外側直線抵抗部52a1と、最外側直線抵抗部52a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部52a2と、屈曲部52a2から長手方向に沿って1往復する蛇行経路52a3と、蛇行経路52a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部52a4と、屈曲部52a4の後端に接続される最外側直線抵抗部52a5と、を備えている。最外側直線抵抗部52a5の後端は、第2負極電圧供給リード52cの先端に接続されている。又、第2正極電圧供給リード52bの後端は広幅矩形の電極パッド52dを形成している。
なお、電極パッド51dの内側に位置する電極パッド52dが電極パッド51dと干渉しないよう、第2正極電圧供給リード52bは後端側が内側に向くようにして長手方向に対し斜めに延びている。
一方、第2負極電圧供給リード52cは後端側が外側に向くようにして長手方向に対し斜めに延び、第1負極電圧供給リード51cに近づくようになっている。そして、第2負極電圧供給リード52cと第1負極電圧供給リード51cの後端同士が接して一体化し、広幅の共通パッド61を形成している。
このように、第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cの少なくとも一部(図2の例では後端部)が共通になっているため、線幅の広いリード部や電極パッドを兼用することができ、その分だけPt等の高価な導電材料の使用量を低減してコストダウンを図ることができる。例えば、図2の例では、第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cとが長手方向に接して共通パッド61を形成し、共通パッド61の線幅は、第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cの線幅の合計となるので、共通パッド61だけで外部との接続端子(電極パッド)として機能する。そのため、第1負極電圧供給リード51cや第2負極電圧供給リード52cの後端に広幅の電極パッドを別途設ける必要がなく、これら不要となった電極パッドの分だけ導電材料の使用量が低減することになる。
このように、第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cの少なくとも一部(図2の例では後端部)が共通になっているため、線幅の広いリード部や電極パッドを兼用することができ、その分だけPt等の高価な導電材料の使用量を低減してコストダウンを図ることができる。例えば、図2の例では、第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cとが長手方向に接して共通パッド61を形成し、共通パッド61の線幅は、第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cの線幅の合計となるので、共通パッド61だけで外部との接続端子(電極パッド)として機能する。そのため、第1負極電圧供給リード51cや第2負極電圧供給リード52cの後端に広幅の電極パッドを別途設ける必要がなく、これら不要となった電極パッドの分だけ導電材料の使用量が低減することになる。
なお、第2発熱部52aは、第2正極電圧供給リード52b及び第2負極電圧供給リード52cより狭幅であるので、第2正極電圧供給リード52bと第2負極電圧供給リード52cとの間に通電することにより、抵抗の高い第2発熱部52aが発熱するようになっている。
又、第2発熱部52aと、第2ポンピングセル13の形成領域13Sとは、長手方向に垂直な方向に重なりを有している。ここで、「重なりを有する」とは、第2発熱部52aと形成領域13Sの少なくとも一部が重なっていればよいことをいう。第2発熱部52aと形成領域13Sとが重なりを有することで、第2発熱部52aの発熱が第2ポンピングセル13に効率良く伝わって第2ポンピングセル13を加熱(温度制御)できるようになっている。
なお、図2において、第2発熱部52aは形成領域13Sの内側に位置している。
又、第2発熱部52aと、第2ポンピングセル13の形成領域13Sとは、長手方向に垂直な方向に重なりを有している。ここで、「重なりを有する」とは、第2発熱部52aと形成領域13Sの少なくとも一部が重なっていればよいことをいう。第2発熱部52aと形成領域13Sとが重なりを有することで、第2発熱部52aの発熱が第2ポンピングセル13に効率良く伝わって第2ポンピングセル13を加熱(温度制御)できるようになっている。
なお、図2において、第2発熱部52aは形成領域13Sの内側に位置している。
又、第1ヒータ51及び第2ヒータ52は、グランドとなる第1負極電圧供給リード51cと第2負極電圧供給リード52cとを共通の電位(グランド)としつつ、それぞれ第1正極電圧供給リード51bと第2正極電圧供給リード52bとが別個になっている。このため、第1正極電圧供給リード51bと第2正極電圧供給リード52bとを、それぞれ別のヒータ制御部に接続し、グランドを共通とすることで、第1ヒータ51及び第2ヒータ52を介して第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルの温度を別個に制御し、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
より具体的には、第1ヒータ51及び第2ヒータ52を別個に制御することで、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう制御することができる。この場合、酸素濃度検出セル12の内部抵抗(インピーダンス)に基づいてNOxセンサ素子10の温度を測定し、この温度に応じて第1ヒータ51及び第2ヒータ52の制御を行っている。
そして、第1ポンピングセル11は面積が大きいと共にNOxセンサ素子10の先端側にあって被測定ガスにより冷やされ易い。このため、第1ポンピングセル11を単独で制御できるよう、第1ヒータ51の第1発熱部51aの発熱量を多くしている(具体的には、第1発熱部51aを長手方向に3往復(3つ折り)させて蛇行させている)。
これに対し、酸素濃度検出セル12及び第2ポンピングセル13は第1ポンピングセル11に比べて小さいので、第2ヒータ52で酸素濃度検出セル12及び第2ポンピングセル13の温度をまとめて制御している。
より具体的には、第1ヒータ51及び第2ヒータ52を別個に制御することで、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう制御することができる。この場合、酸素濃度検出セル12の内部抵抗(インピーダンス)に基づいてNOxセンサ素子10の温度を測定し、この温度に応じて第1ヒータ51及び第2ヒータ52の制御を行っている。
そして、第1ポンピングセル11は面積が大きいと共にNOxセンサ素子10の先端側にあって被測定ガスにより冷やされ易い。このため、第1ポンピングセル11を単独で制御できるよう、第1ヒータ51の第1発熱部51aの発熱量を多くしている(具体的には、第1発熱部51aを長手方向に3往復(3つ折り)させて蛇行させている)。
これに対し、酸素濃度検出セル12及び第2ポンピングセル13は第1ポンピングセル11に比べて小さいので、第2ヒータ52で酸素濃度検出セル12及び第2ポンピングセル13の温度をまとめて制御している。
なお、第1の実施形態においては、第1ヒータ53と第2ヒータ54とは、共に長手方向の同一層上(絶縁層14c、14dの間)に位置する。このため、各ヒータ53、54を1つの層上で印刷法等によって一度に製造できるので生産性が向上する。又、各ヒータ53、54が長手方向と垂直な方向に離間していないので、各ヒータの導通を取る為のスルーホールが不要となり、スルーホール導体に必要な導電材料を削減できる。
次に、NOxセンサ素子10の動作の一例について説明する。まず、エンジンが始動されて外部電源から電力の供給を受けると、所定の制御回路を介してヒータ51、52が作動し、第1ポンピングセル11、酸素濃度検出セル12、第2ポンピングセル13を活性化温度まで加熱する。そして、各セル11〜13が活性化温度まで加熱されると、第1ポンピングセル11は、第1測定室16に流入した被測定ガス(排ガス)GM中の過剰な酸素を内側第1ポンプ電極11cから第1対電極11bへ向かって汲み出す。
このとき、第1測定室16内の酸素濃度は、酸素濃度検出セル12の電極間電圧(端子間電圧)Vsに対応したものとなるため、この電極間電圧Vsが一定電圧V1(例えば425mV)になるように第1ポンピングセル11の電極間電圧(端子間電圧)Vp1を制御することにより、第1測定室16内の酸素濃度をNOxが分解しない程度に調整する。
このとき、第1測定室16内の酸素濃度は、酸素濃度検出セル12の電極間電圧(端子間電圧)Vsに対応したものとなるため、この電極間電圧Vsが一定電圧V1(例えば425mV)になるように第1ポンピングセル11の電極間電圧(端子間電圧)Vp1を制御することにより、第1測定室16内の酸素濃度をNOxが分解しない程度に調整する。
酸素濃度が調整された被測定ガスGNは第2測定室18に向かってさらに流れる。そして、第2ポンピングセル13の電極間電圧(端子間電圧)Vp2として、被測定ガスGN中のNOxガスが酸素とN2ガスに分解する程度の一定電圧Vp2(酸素濃度検出セル12の制御電圧の値より高い電圧、例えば450mV)を印加することにより、NOxが窒素と酸素に分解される。そして、NOxの分解により生じた酸素が第2測定室18から汲み出されるように、第2ポンピングセル13に第2ポンプ電流Ip2が流れることになる。この際、第2ポンプ電流Ip2とNOx濃度の間には直線関係があるため、Ip2を検出することにより被測定ガス中のNOx濃度を検出することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係るNOxセンサ200Cについて説明する。NOxセンサ200Cは、NOxセンサ素子10Cの構成が異なること以外は、第1の実施形態と同一であるので、NOxセンサ200Cについての説明を省略する。
図3は、NOxセンサ素子10C及びヒータ(第1ヒータ55、第2ヒータ56)の構造を示す長手方向に沿う断面図である。なお、NOxセンサ素子10Cのうち、第1ヒータ55、第2ヒータ56以外の部分は第1の実施形態におけるNOxセンサ素子10と同一であるので、同一符号を付して同一構成部分の説明を省略する。
図3は、NOxセンサ素子10C及びヒータ(第1ヒータ55、第2ヒータ56)の構造を示す長手方向に沿う断面図である。なお、NOxセンサ素子10Cのうち、第1ヒータ55、第2ヒータ56以外の部分は第1の実施形態におけるNOxセンサ素子10と同一であるので、同一符号を付して同一構成部分の説明を省略する。
図3(a)において、絶縁層14dの下に絶縁層14hが積層され、絶縁層14c、14d、14hがこの順で第2ポンピングセル13(より具体的には第3固体電解質体13a)の下面に積層されている。
絶縁層14c、14dの間には、NOxセンサ素子10Cの長手方向に沿って延びる長尺板状の第1ヒータ55が埋設され、第1ヒータ55の上方に位置する第1ポンピングセル11を加熱するようになっている。
一方、絶縁層14d、14hの間には、NOxセンサ素子10Cの長手方向に沿って延びる長尺板状の第2ヒータ56が埋設され、第2ヒータ56の上方に位置する第2ポンピングセル13を加熱するようになっている。
第1ヒータ55、第2ヒータ56は、NOxセンサ200Cに接続された2つのヒータ制御部(図示せず)によってそれぞれ別個に制御され、それぞれ第1ポンピングセル11及び第2ポンピングセル13を所定温度に(より具体的には、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう)制御する。
さらに、長手方向(各層の積層方向)と垂直な方向には、第1ヒータ55から第2ヒータ56に至る(つまり、絶縁層14dを貫通する)スルーホール71が穿孔されている。そして、後述するように、第1ヒータ55の第1負極電圧供給リード55cと、第2ヒータ56の第2負極電圧供給リード56cとは、スルーホール71に形成されたスルーホール導体を介して電気的に接続されている。
絶縁層14c、14dの間には、NOxセンサ素子10Cの長手方向に沿って延びる長尺板状の第1ヒータ55が埋設され、第1ヒータ55の上方に位置する第1ポンピングセル11を加熱するようになっている。
一方、絶縁層14d、14hの間には、NOxセンサ素子10Cの長手方向に沿って延びる長尺板状の第2ヒータ56が埋設され、第2ヒータ56の上方に位置する第2ポンピングセル13を加熱するようになっている。
第1ヒータ55、第2ヒータ56は、NOxセンサ200Cに接続された2つのヒータ制御部(図示せず)によってそれぞれ別個に制御され、それぞれ第1ポンピングセル11及び第2ポンピングセル13を所定温度に(より具体的には、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう)制御する。
さらに、長手方向(各層の積層方向)と垂直な方向には、第1ヒータ55から第2ヒータ56に至る(つまり、絶縁層14dを貫通する)スルーホール71が穿孔されている。そして、後述するように、第1ヒータ55の第1負極電圧供給リード55cと、第2ヒータ56の第2負極電圧供給リード56cとは、スルーホール71に形成されたスルーホール導体を介して電気的に接続されている。
図3(b)は、第1ヒータ55、第2ヒータ56の平面形状及び配置状態を示す。なお、図3(a)、(b)の間の直線は、NOxセンサ素子10Cの各構成と各ヒータ55、56との位置関係を対応させるものである。
図3(b)において、第1ヒータ55は、第1の実施形態における第1ヒータ51とほぼ同一の形状をなし、第1ヒータ51と同様に、第1発熱部55a並びにこれにそれぞれ接続される第1正極電圧供給リード55b及び第1負極電圧供給リード55cを備えている。第1発熱部55aは、第1ヒータ51と同様にして第1正極電圧供給リード55bの先端に接続される最外側直線抵抗部55a1と、最外側直線抵抗部55a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部55a2と、屈曲部55a2から長手方向に沿って2往復する蛇行経路55a3と、蛇行経路55a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部55a4と、屈曲部55a4の後端に接続される最外側直線抵抗部55a5と、を備えている。最外側直線抵抗部55a5の後端は、第1負極電圧供給リード55cの先端に接続されている。
又、第1正極電圧供給リード55bの後端は広幅矩形の電極パッド55dを形成している。一方、第1負極電圧供給リード55cの後端は、後述するように第2ヒータ56の第2負極電圧供給リード56cに接続されている。
図3(b)において、第1ヒータ55は、第1の実施形態における第1ヒータ51とほぼ同一の形状をなし、第1ヒータ51と同様に、第1発熱部55a並びにこれにそれぞれ接続される第1正極電圧供給リード55b及び第1負極電圧供給リード55cを備えている。第1発熱部55aは、第1ヒータ51と同様にして第1正極電圧供給リード55bの先端に接続される最外側直線抵抗部55a1と、最外側直線抵抗部55a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部55a2と、屈曲部55a2から長手方向に沿って2往復する蛇行経路55a3と、蛇行経路55a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部55a4と、屈曲部55a4の後端に接続される最外側直線抵抗部55a5と、を備えている。最外側直線抵抗部55a5の後端は、第1負極電圧供給リード55cの先端に接続されている。
又、第1正極電圧供給リード55bの後端は広幅矩形の電極パッド55dを形成している。一方、第1負極電圧供給リード55cの後端は、後述するように第2ヒータ56の第2負極電圧供給リード56cに接続されている。
第1発熱部55aは、第1正極電圧供給リード55b及び第1負極電圧供給リード55cより狭幅であるので、第1正極電圧供給リード55bと第1負極電圧供給リード55cとの間に通電すると、抵抗の高い第1発熱部55aが発熱するようになっている。
又、第1発熱部55aと、第1ポンピングセル11の形成領域11Sとは長手方向に垂直な方向に重なりを有し、第1発熱部55aの発熱が第1ポンピングセル11に効率良く伝わって第1ポンピングセル11を加熱(温度制御)できるようになっている。
なお、図3において、第1発熱部55aの先端側は、形成領域11Sの先端より外側(先端側)にはみ出す一方、第1発熱部55aの後端側は形成領域11Sの後端より内側に位置している。
又、第1発熱部55aと、第1ポンピングセル11の形成領域11Sとは長手方向に垂直な方向に重なりを有し、第1発熱部55aの発熱が第1ポンピングセル11に効率良く伝わって第1ポンピングセル11を加熱(温度制御)できるようになっている。
なお、図3において、第1発熱部55aの先端側は、形成領域11Sの先端より外側(先端側)にはみ出す一方、第1発熱部55aの後端側は形成領域11Sの後端より内側に位置している。
第2ヒータ56は、第1の実施形態における第2ヒータ52とほぼ同一の形状をなし、第2発熱部56a並びにこれにそれぞれ接続される第2正極電圧供給リード56b及び第2負極電圧供給リード56cを備えている。第2ヒータ56は、第1正極電圧供給リード55bと第1負極電圧供給リード55cとの間に挟まれつつ、第1発熱部55aの後端側に位置し、第1ヒータ55に囲まれている。
第2発熱部56aは、第2正極電圧供給リード56bの先端に接続される最外側直線抵抗部56a1と、最外側直線抵抗部56a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部56a2と、屈曲部56a2から長手方向に沿って1往復する蛇行経路56a3と、蛇行経路56a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部56a4と、屈曲部56a4の後端に接続される最外側直線抵抗部56a5と、を備えている。最外側直線抵抗部56a5の後端は、第2負極電圧供給リード56cの先端に接続されている。又、第2正極電圧供給リード56bの後端は広幅矩形の電極パッド56dを形成している。
なお、電極パッド55dの内側に位置する電極パッド56dが電極パッド55dと干渉しないよう、第2正極電圧供給リード56bは後端側が内側に向くようにして長手方向に対し斜めに延びている。
第2発熱部56aは、第2正極電圧供給リード56bの先端に接続される最外側直線抵抗部56a1と、最外側直線抵抗部56a1の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部56a2と、屈曲部56a2から長手方向に沿って1往復する蛇行経路56a3と、蛇行経路56a3の先端から長手方向逆向きにU字形に屈曲する屈曲部56a4と、屈曲部56a4の後端に接続される最外側直線抵抗部56a5と、を備えている。最外側直線抵抗部56a5の後端は、第2負極電圧供給リード56cの先端に接続されている。又、第2正極電圧供給リード56bの後端は広幅矩形の電極パッド56dを形成している。
なお、電極パッド55dの内側に位置する電極パッド56dが電極パッド55dと干渉しないよう、第2正極電圧供給リード56bは後端側が内側に向くようにして長手方向に対し斜めに延びている。
一方、第2負極電圧供給リード56cは後端側が外側に向くようにして長手方向に対し斜めに延び、長手方向と垂直な方向で第1負極電圧供給リード55cと重なるようになっている。そして、第1負極電圧供給リード55cの後端とその直下に位置する第2負極電圧供給リード56cとの間がスルーホール接続され、スルーホール接続部より後端側では、第2負極電圧供給リード56c基端が広幅の共通パッド65を形成している。
このように、第1負極電圧供給リード55cと第2負極電圧供給リード56cの一部(図3の例ではスルーホール接続部より後端)が共通になっているため、線幅の広いリード部や電極パッドを兼用することができ、その分だけPt等の高価な導電材料の使用量を低減してコストダウンを図ることができる。例えば、図3の例では、第1負極電圧供給リード55cと第2負極電圧供給リード56cとがスルーホール接続され、スルーホール接続部より後端側では1個の共通パッド65を形成しているため、第1負極電圧供給リード55cの後端側に広幅の電極パッドを別途設ける必要がなく、これら不要となった電極パッドの分だけ導電材料の使用量が低減することになる。
このように、第1負極電圧供給リード55cと第2負極電圧供給リード56cの一部(図3の例ではスルーホール接続部より後端)が共通になっているため、線幅の広いリード部や電極パッドを兼用することができ、その分だけPt等の高価な導電材料の使用量を低減してコストダウンを図ることができる。例えば、図3の例では、第1負極電圧供給リード55cと第2負極電圧供給リード56cとがスルーホール接続され、スルーホール接続部より後端側では1個の共通パッド65を形成しているため、第1負極電圧供給リード55cの後端側に広幅の電極パッドを別途設ける必要がなく、これら不要となった電極パッドの分だけ導電材料の使用量が低減することになる。
なお、第2発熱部56aは、第2正極電圧供給リード56b及び第2負極電圧供給リード56cより狭幅であるので、第2正極電圧供給リード56bと第2負極電圧供給リード56cとの間に通電することにより、抵抗の高い第2発熱部56aが発熱するようになっている。
又、第2発熱部56aと、第2ポンピングセル13の形成領域13Sとが長手方向に垂直な方向に重なりを有し、第2発熱部56aの発熱が第2ポンピングセル13に効率良く伝わって第2ポンピングセル13を加熱(温度制御)できるようになっている。
又、第2発熱部56aの先端側は、形成領域13Sの先端より外側(先端側)にはみ出す一方、第2発熱部56aの後端側は形成領域13Sの後端より内側に位置している。
又、第2発熱部56aと、第2ポンピングセル13の形成領域13Sとが長手方向に垂直な方向に重なりを有し、第2発熱部56aの発熱が第2ポンピングセル13に効率良く伝わって第2ポンピングセル13を加熱(温度制御)できるようになっている。
又、第2発熱部56aの先端側は、形成領域13Sの先端より外側(先端側)にはみ出す一方、第2発熱部56aの後端側は形成領域13Sの後端より内側に位置している。
第1ヒータ55及び第2ヒータ56は、グランドとなる第1負極電圧供給リード55cと第2負極電圧供給リード56cとを共通の電位(グランド)としつつ、それぞれ第1正極電圧供給リード55bと第2正極電圧供給リード56bとが別個になっている。このため、第1正極電圧供給リード55bと第2正極電圧供給リード56bとを、それぞれ別のヒータ制御部に接続し、グランドを共通とすることで、第1ヒータ55及び第2ヒータ56を介して第1ポンピングセル及び第2ポンピングセルの温度を別個に制御し、NOx濃度の検出精度を向上させることができる。
より具体的には、第1ヒータ55及び第2ヒータ56を別個に制御することで、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう制御することができる。
より具体的には、第1ヒータ55及び第2ヒータ56を別個に制御することで、第1ポンピングセル11から第2ポンピングセル13へ至る温度勾配が一定になるよう制御することができる。
なお、第2の実施形態において、第2ヒータ56と第1ヒータ55とは、第1測定室16を挟んで長手方向と垂直な方向の同じ側(図3の第1測定室16より下側)に位置している。さらに、長手方向と垂直な方向において、第2ヒータ56は第1ヒータ55より下側に位置し、第2測定室18から遠い位置にある。
このように、第2ヒータ56と第1ヒータ55とを第1測定室16を挟んで同じ側に位置させることで、スルーホール71の長さを短くし、スルーホール導体に用いる導電材料の使用量を低減できる。又、長手方向と垂直な方向において、第2ヒータ56を第1ヒータ55より第2測定室18から遠ざけることで、第2ヒータ56のリーク電流が第2ポンピングセル13へ影響を及ぼすことを抑制することができる。
このように、第2ヒータ56と第1ヒータ55とを第1測定室16を挟んで同じ側に位置させることで、スルーホール71の長さを短くし、スルーホール導体に用いる導電材料の使用量を低減できる。又、長手方向と垂直な方向において、第2ヒータ56を第1ヒータ55より第2測定室18から遠ざけることで、第2ヒータ56のリーク電流が第2ポンピングセル13へ影響を及ぼすことを抑制することができる。
次に、図4を参照して、第1の実施形態において、各セル11,13の形成領域11S、13Sと、第1発熱部51a及び第2発熱部52aとの長手方向の位置関係を変えた場合の作用を説明する。
図4(a)は、第1発熱部51aの先後端がいずれも形成領域11Sからはみ出し、第1発熱部51aの後端が形成領域13Sの内側まで延びている場合を示す。一方、図4(a)において、第2発熱部52aの先後端は形成領域13Sの内側に位置する。図4(a)の場合、第1発熱部51aが形成領域11Sより広いので、第1ポンピングセル11を十分に加熱することができるが、第1発熱部51aが形成領域13Sに近いので(第1発熱部51aが形成領域13Sと長手方向と垂直な方向に重なるので)、第1ヒータ51のリーク電流による第2ポンピングセル13への影響が大きくなる場合がある。
図4(a)は、第1発熱部51aの先後端がいずれも形成領域11Sからはみ出し、第1発熱部51aの後端が形成領域13Sの内側まで延びている場合を示す。一方、図4(a)において、第2発熱部52aの先後端は形成領域13Sの内側に位置する。図4(a)の場合、第1発熱部51aが形成領域11Sより広いので、第1ポンピングセル11を十分に加熱することができるが、第1発熱部51aが形成領域13Sに近いので(第1発熱部51aが形成領域13Sと長手方向と垂直な方向に重なるので)、第1ヒータ51のリーク電流による第2ポンピングセル13への影響が大きくなる場合がある。
図4(b)は、第1発熱部51aの先後端がいずれも形成領域11Sの内側に位置する一方、第2発熱部52aの先端が形成領域13Sをはみ出して形成領域11Sの内側まで延びている場合を示す。図4(b)の場合、第2発熱部52aが形成領域13Sより広いので、第2ポンピングセル13を十分に加熱することができる。又、第1発熱部51aが形成領域13Sから遠いので(第1発熱部51aが形成領域13Sと長手方向と垂直な方向に重ならないので)、第1ヒータ51のリーク電流による第2ポンピングセル13への影響が少なく、NOxの測定精度が向上する。
なお、第2発熱部52aは形成領域11Sの内側まで延びているが、第1ポンピングセル11自身には比較的大きい電流が流れるため、第2ヒータ52のリーク電流による第1ポンピングセル11への影響は少ない。
なお、第2発熱部52aは形成領域11Sの内側まで延びているが、第1ポンピングセル11自身には比較的大きい電流が流れるため、第2ヒータ52のリーク電流による第1ポンピングセル11への影響は少ない。
図4(c)は、第1発熱部51aの先後端、及び第2発熱部52aの先後端がそれぞれ形成領域11S、13Sの内側に位置する場合を示す。図4(c)の場合も、第1発熱部51aが形成領域13Sから遠いので(第1発熱部51aが形成領域13Sと長手方向と垂直な方向に重ならないので)、第1ヒータ51のリーク電流による第2ポンピングセル13への影響が少なく、NOxの測定精度が向上する。又、第1発熱部51a、第2発熱部52aがそれぞれ形成領域11S、13Sの外側にはみ出さないので、第1ヒータ51及び第2ヒータ52によって第1ポンピングセル11及び第2ポンピングセル13を精度よく個別制御できる。
本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。例えば、ヒータの平面形状は上記に限定されない。又、第1負極電圧供給リード及び第2負極電圧供給リードの代わりに、第1正極電圧供給リード及び第2正極電圧供給リードの少なくとも一部を共通にしてもよい。
又、上記実施形態では、NOxセンサ素子を構成する固体電解質層を3層としたが、固体電解質層を2層としてもよい。固体電解質層が2層であるNOxセンサ素子構造は、例えば特開2004−354400号公報(図3)に記載されている。
又、上記実施形態では、第2ポンピングセルの電圧をVp2に制御したときの第2ポンプ電流Ip2をNOx濃度に換算しているが、第2ポンピングセルの電圧Vp2を測定し、第2測定室の酸素分圧に応じた起電力を示すVp2をNOx濃度に換算してもよい。さらに、酸素濃度検出セルの検出電極を、第1ポンプセルの内側電極と兼用してもよい。
又、上記実施形態では、NOxセンサ素子を構成する固体電解質層を3層としたが、固体電解質層を2層としてもよい。固体電解質層が2層であるNOxセンサ素子構造は、例えば特開2004−354400号公報(図3)に記載されている。
又、上記実施形態では、第2ポンピングセルの電圧をVp2に制御したときの第2ポンプ電流Ip2をNOx濃度に換算しているが、第2ポンピングセルの電圧Vp2を測定し、第2測定室の酸素分圧に応じた起電力を示すVp2をNOx濃度に換算してもよい。さらに、酸素濃度検出セルの検出電極を、第1ポンプセルの内側電極と兼用してもよい。
200、200C NOxセンサ
10、10C NOxセンサ素子
11 第1ポンピングセル
11S 第1ポンピングセルの形成領域
12 酸素濃度検出セル
13 第2ポンピングセル
13S 第2ポンピングセルの形成領域
11a〜13a 第1固体電解質体〜第3固体電解質体
11b 第1対極電極(外側第1ポンプ電極)
11c 内側第1ポンプ電極
13b 内側第2ポンプ電極
13c 対極第2ポンプ電極
16 第1測定室
18 第2測定室
51、55 第1ヒータ
51a、55a 第1発熱部
51b、55b 第1正極電圧供給リード
51c、55c 第1負極電圧供給リード
52、56 第2ヒータ
52a、56a 第2発熱部
52b、56b 第2正極電圧供給リード
52c、56c 第2負極電圧供給リード
61、65 共通パッド(リードの共通部分)
10、10C NOxセンサ素子
11 第1ポンピングセル
11S 第1ポンピングセルの形成領域
12 酸素濃度検出セル
13 第2ポンピングセル
13S 第2ポンピングセルの形成領域
11a〜13a 第1固体電解質体〜第3固体電解質体
11b 第1対極電極(外側第1ポンプ電極)
11c 内側第1ポンプ電極
13b 内側第2ポンプ電極
13c 対極第2ポンプ電極
16 第1測定室
18 第2測定室
51、55 第1ヒータ
51a、55a 第1発熱部
51b、55b 第1正極電圧供給リード
51c、55c 第1負極電圧供給リード
52、56 第2ヒータ
52a、56a 第2発熱部
52b、56b 第2正極電圧供給リード
52c、56c 第2負極電圧供給リード
61、65 共通パッド(リードの共通部分)
Claims (5)
- 間隔を開けて積層される2層の固体電解質体の間に区画され外部から被測定ガスを導入する第1測定室と、
前記第1測定室に面して配置される内側第1ポンプ電極と該内側第1ポンプ電極の対極となる第1対極電極とを備え、前記第1測定室内の酸素分圧を制御するための第1ポンピングセルと、
前記第1測定室に連通して周囲から区画され前記第1測定室から前記酸素分圧が制御された被測定ガスを導入する第2測定室と、
前記第2測定室内に設けられた内側第2ポンプ電極と該内側第2ポンプ電極の対極となる第2対極電極とを備え、前記第2測定室内の被測定ガス中のNOx濃度を検出する第2ポンピングセルと、
前記固体電解質体の積層方向に配置され、第1発熱部並びにこれにそれぞれ接続される第1正極電圧供給リード及び第1負極電圧供給リードを備えて前記第1ポンピングセルを加熱する第1ヒータと、
前記固体電解質体の積層方向に配置され、第2発熱部並びにこれにそれぞれ接続される第2正極電圧供給リード及び第2負極電圧供給リードを備えて前記第2ポンピングセルを加熱する第2ヒータと、を有し、前記固体電解質体の積層方向を長手方向とするNOxセンサであって、
前記第1ポンピングセルの形成領域及び前記第2ポンピングセルの形成領域は前記長手方向と垂直な方向に重ならず、
前記第1発熱部及び前記第2発熱部は前記長手方向と垂直な方向に重ならず、かつ前記第1発熱部と前記第1ポンピングセルの形成領域とは前記長手方向と垂直な方向に重なりを有し、前記第2発熱部と前記第2ポンピングセルの形成領域とは前記長手方向と垂直な方向に重なりを有しつつ、
前記第1正極電圧供給リード及び前記第2正極電圧供給リードの少なくとも一部、又は前記第1負極電圧供給リード及び前記第2負極電圧供給リードの少なくとも一部が共通になっているNOxセンサ。 - 前記第1ヒータと前記第2ヒータとは、前記第1測定室に対して前記第1対極電極と前記長手方向と垂直な方向の反対側に位置する請求項1記載のNOxセンサ。
- 前記第1ヒータと前記第2ヒータとは、前記長手方向の同一層上に位置する請求項1又は請求項2に記載のNOxセンサ。
- 前記第1ヒータと前記第2ヒータとは、前記長手方向の別の層上に位置し、かつ前記長手方向と垂直な方向において、前記第2ヒータは前記第1ヒータより前記第2測定室から遠い位置にある請求項1又は請求項2に記載のNOxセンサ。
- 前記第1発熱部と、前記第2ポンピングセルの形成領域とは前記長手方向と垂直な方向に重ならない請求項1〜4のいずれかに記載のNOxセンサ。
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JP2009125620A JP2010271283A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | NOxセンサ |
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JP2009125620A JP2010271283A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | NOxセンサ |
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Family Applications (1)
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JP2009125620A Withdrawn JP2010271283A (ja) | 2009-05-25 | 2009-05-25 | NOxセンサ |
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Cited By (4)
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-
2009
- 2009-05-25 JP JP2009125620A patent/JP2010271283A/ja not_active Withdrawn
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