JP2010258894A - 映像受信装置、映像受信方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】プロトコルの種類によらず、速報性と信頼性とを両立できるようにする。
【解決手段】遅延はあるがフレーム落ちのない第1の映像配信モードと、低遅延だがフレーム落ちのある第2の映像配信モードとを有する映像受信装置において、第1の映像配信モードでフレーム間差分を行い、第2の配信モードで背景差分を行う動体検知手段を有する。また再送機能を有する低遅延かつフレーム落ちのない第3の映像配信モードを有する映像受信装置において、再送発生時にも動体検知を行い仮のイベントを発行する手段と、再送完了時に再度動体検知処理を行い、正イベントないしは訂正イベントを発行する手段とを設ける。
【選択図】図1
【解決手段】遅延はあるがフレーム落ちのない第1の映像配信モードと、低遅延だがフレーム落ちのある第2の映像配信モードとを有する映像受信装置において、第1の映像配信モードでフレーム間差分を行い、第2の配信モードで背景差分を行う動体検知手段を有する。また再送機能を有する低遅延かつフレーム落ちのない第3の映像配信モードを有する映像受信装置において、再送発生時にも動体検知を行い仮のイベントを発行する手段と、再送完了時に再度動体検知処理を行い、正イベントないしは訂正イベントを発行する手段とを設ける。
【選択図】図1
Description
本発明は映像受信装置、映像受信方法及びプログラムに関し、特に、ライブ映像を受信するために用いて好適な技術に関する。
近年、ネットワークカメラによるライブ映像配信が実用化されている。また、受信した映像データに対して画像処理による動体検知や不動体検知を行い、検知と連動した外部機器の制御や録画などのイベント通知処理がなされている。
例えば、特許文献1では、動き検出した画像の部分領域は信頼度の高い通信プロトコルを用い、それ以外の部分領域は信頼度の低いプロトコルを用いる映像通信方式が開示されている。また、特許文献2では、動体検知の状態によって、ライブ映像の配信フレームレートを変更する方式が開示されている。
ライブ映像の配信方式では、システムによって異なるプロトコルが使用される。例えばネットワークカメラでは、映像伝送のためのプロトコルとしてHTTP(Hypertext Transfer Protocol)が用いられることが多い。一方、テレビ会議システムでは、映像伝送のためのプロトコルとしてRTP(Real Time Transfer Protocol)が用いられることが多い。ここで、HTTPは仮想回路型通信であるTCPを用いており、データの到着が保証されているが遅延が発生することがある。一方、RTPはデータグラム型通信であるUDPを用いており、遅延が発生することが少ないもののデータの到着が保証されていない。従来はこのように異なるプロトコルで配送する場合であっても同一の動体検知方式を用いており、その結果検知結果の速報性及び信頼性のいずれかに問題があった。
本発明は前述の問題点に鑑み、プロトコルの種類によらず、速報性と信頼性とを両立できるようにすることを目的としている。
本発明の映像受信装置は、通信手段と画像処理手段とを有する映像受信装置であって、通信プロトコルが異なる複数の映像配信手段に対応する複数の映像受信手段と、前記複数の映像受信手段のそれぞれに対応する複数の画像処理手段とを有することを特徴とする。
本発明によれば、プロトコルの種類に応じて使用する動体検知方法を切り替えることにより、プロトコルの種類に依存しない信頼性の高い動体検知機能を提供できる。また低遅延かつ再送保証を行うプロトコルにおいて、速報性と信頼性を両立したイベント通知機能と提供できる。
(第1の実施形態)
本実施形態ではライブ映像の配信システムにおいて、複数のプロトコルに応じて受信側の動体検知処理を変更する方式を説明する。ここで送信装置はネットワークカメラを想定し、受信装置はビューワアプリケーションや監視カメラアプリケーションを実行するパーソナルコンピュータ(PC)を想定する。ネットワークカメラ側で動体検知を行うシステムは多数存在するが動体検知機能のない既存カメラやネットワークカメラも多く存在する。したがって、PC側で動体検知を行うことが要求されることもある。
本実施形態ではライブ映像の配信システムにおいて、複数のプロトコルに応じて受信側の動体検知処理を変更する方式を説明する。ここで送信装置はネットワークカメラを想定し、受信装置はビューワアプリケーションや監視カメラアプリケーションを実行するパーソナルコンピュータ(PC)を想定する。ネットワークカメラ側で動体検知を行うシステムは多数存在するが動体検知機能のない既存カメラやネットワークカメラも多く存在する。したがって、PC側で動体検知を行うことが要求されることもある。
図1は、本実施形態のシステムの全体構成例を示すブロック図である。図1を用いて本実施形態のシステム構成を説明する。
図1におけるシステムは、ネットワーク経由で接続された映像送信装置100と映像受信装置200とから構成される。映像送信装置100は、映像の撮影と配信を行う機能を有し、例えばネットワークカメラを用いで実現可能である。ここで映像の撮影と配信は同一のデバイスであってもよいし、分離したデバイス構成であってもよい。すなわちビデオキャプチャー機能を持つ映像配信サーバにアナログビデオ信号を入力する構成をとることも可能である。本実施形態は撮影装置の実装方法に依存するものではない。
図1におけるシステムは、ネットワーク経由で接続された映像送信装置100と映像受信装置200とから構成される。映像送信装置100は、映像の撮影と配信を行う機能を有し、例えばネットワークカメラを用いで実現可能である。ここで映像の撮影と配信は同一のデバイスであってもよいし、分離したデバイス構成であってもよい。すなわちビデオキャプチャー機能を持つ映像配信サーバにアナログビデオ信号を入力する構成をとることも可能である。本実施形態は撮影装置の実装方法に依存するものではない。
映像受信装置200は映像受信部211、映像配信制御部212、ビデオRAM221、ディスプレイ制御部222、動体検知部241、動体検知制御部242を有する。また、入出力I/F243、外部記憶制御部260、外部記憶装置261、ボタン/スイッチ制御部270、ボタン/スイッチ271を有する。なお、映像受信装置200は市販のPCを用いて実現可能であるが、組み込み機器による実装も可能であり、OSや機器形態に依存するものではない。またディスプレイ230は本実施形態において必須ではない。
映像受信装置における処理の流れを説明する。通信インターフェースを有する映像受信部211が映像送信装置100と通信を行い、映像データを取得する。映像データの伝送に使用する通信プロトコルは映像配信制御部212が決定し、映像受信部211と映像送信装置100とに伝える。受信した映像データは、ビデオRAM221を経由してディスプレイ230に表示される。
また、動体検知部241で動体検知処理を行い、その結果を動体検知制御部242が判断してイベント通知を発行する。イベント通知は動体検知状態の変化であり、その結果を保存したり、警報装置などの外部機器を入出力I/F243を経由して制御したり、ネットワーク経由で他の機器に通知したりする。また、映像データは外部記憶制御部260経由で外付けのHDD(Hard Disk Drive)やメモリカードなどの外部記憶装置261に保存することも可能である。
図2は、本実施形態における映像配信モードの一例を示す図である。図2おいて、例えば撮影間隔、配送遅延、フレーム欠落、プロトコル、動体検知の異なる二つのモードが存在する。
モード1は、「撮影間隔一定、遅延あり、フレーム欠落なし」であり、プロトコルは例えばHTTPを使用する。HTTPはTCPを用いるコネクション志向のプロトコルであるため、データの到着がプロトコルレベルで保証される代わりに、パケットの送受信状態を確認しながら通信処理を行うためにオーバーヘッドがあり遅延が生じる。モード1はフレーム落ちがないため映像受信装置200における録画の用途に好適である。
また、モード1における動体検知には画像処理としてフレーム間差分を用いる。フレーム間差分は例えば隣接する2枚のフレーム画像に対する画素値の差分和を用いる動体検知方式であり、処理が軽いことが特徴である。このため、ビューワ側の処理を軽くすることができる。しかし到着フレームの欠落が生じたり、フレーム間の撮影間隔が一定でない場合は正確な検知結果を得ることができなかったりする。
一方、モード2は、「撮影間隔はベストエフォート、遅延なし、フレーム欠落」であり、プロトコルは例えばRTPを使用する。RTPはUDPを用いるコネクションレス志向のプロトコルであるため、遅延が少ない一方でデータの到着が保証されない。このためフレームに欠落が生じる場合がある。モード2は画像の遅延が少ないためモニタリングやビデオ電話などの用途に好適である。
また、モード2における動体検知処理には画像処理として背景差分を用いる。背景差分は画像の統計的性質に基づいて作成された背景モデルに、現在の画像をあてはめて背景か前景かを判別する方法である。このためフレームの一部が欠落しても背景モデルの作成に与える影響は無視できる。ただしフレーム間差分と比較すると処理の負荷が重く、背景モデル作成時にメモリリソースを消費する。
配信モードの設定は、映像受信装置200が映像送信装置100に対して映像配信接続を要求する際に行われる。映像受信装置200は映像送信装置100に対してモード情報付の接続要求を行う。これに対して映像送信装置100は許可または拒否を返信する。このような接続制御を行うプロトコルは例えばHTTPで実装することが可能である。この場合、例えばHTTPのBODYにVideoTransferMode=1などと記述して送信を行うと、送信装置からAcceptないしはDeniedなどと返信が返すことにより、許可ないしは拒否が判別できる。同様に他の機器へのイベント通知もHTTPやUPnP(Universal Plug and Play)によって実現が可能である。
図3、図4を用いて本実施形態における映像送信装置100及び映像受信装置200の動作手順を説明する。図3は、映像送信装置100の動作手順のうち、映像配信モードの変更に関する処理手順の一例を示すフローチャートであり、図4は、映像受信装置200の動作手順のうち、映像配信モードの変更に関する処理手順の一例を示すフローチャートである。
図3において、映像送信装置100は、処理開始後、ステップS301でイベントの発生を待つ。そして、イベントの発生を検知すると、ステップS302で配信モード付き接続要求イベントかどうかを判別する。ここで、配信モード付き接続要求は、接続の開始時、及び配信モード変更時に映像受信装置200より発行される。
この判別の結果、当該要求でない場合はステップS309でその他のイベント処理を行い、ステップS301に戻って次のイベントを待つ。なお、その他のイベントとしては、例えば切断イベントがあるが、詳細な説明を省略する。一方、ステップS302の判別の結果、配信モード付き接続要求である場合は、ステップS303で接続可能かどうか判別する。
ここで、配信モードの変更可否は、接続中の映像受信装置の有無、及び他の映像受信装置の接続モードによって決定される。例えば、映像送信装置のリソース上の制約により、映像受信装置ごとに異なるモードでの配信が不可能な場合がある。このような場合、他の映像受信装置がモード1で接続中の場合は、モード2への移行はできない場合がある。これはある映像受信装置においてモード1が録画向けに使用されている場合は、そちらが優先されるからである。
ステップS303の判別の結果、接続が不可能である場合は、ステップS308で接続拒否通知を映像受信装置200に対して返信し、ステップS301に戻って次のイベントを待つ。一方、ステップS303の判別の結果、接続が可能である場合は、ステップS304に進んで接続許可通知を映像受信装置200に対して返信する。次に、ステップS305で映像の撮影間隔を設定し、さらにステップS306で映像配信プロトコルを設定後、ステップS307で映像配信を開始する。そして、終了後、ステップS301に戻って次のイベントを待つ。
一方、図4において、映像受信装置200は処理開始後、ステップS401でイベントの発生を待つ。イベントには接続要求イベントをはじめとして切断イベントなどがある。これらのイベントは例えば映像受信装置200の操作者がマウスやボタンなどの入力機器を用いてアプリケーションのGUI(Graphical User Interface)を操作することにより発生する。そして、イベントの発生を検知すると、ステップS402で発生したイベントが配信モード付き接続要求かどうか判別する。この判別の結果、配信モード付き接続要求でない場合は、ステップS408で他のイベント処理を行う。他のイベント処理としては切断イベントがあるが、説明を省略する。そして、処理終了後ステップS401に戻って処理を続ける。
一方、ステップS402の判別の結果、配信モード付き接続要求である場合は、ステップS403で映像送信装置100に対し、配信モード情報を添付して接続要求を行う。映像送信装置100は既に説明したようにステップS301でこの要求を受ける。次に、ステップS404において、映像受信装置200は映像送信装置100からの返信を待ち、接続許可が行われたかどうか判別する。この判別の結果、接続が拒否された場合は、ステップS401に戻って次のイベントを待つ。
一方、ステップS404の判別の結果、接続が許可された場合は、ステップS405で映像受信プロトコルを設定し、ステップS406で動体検知方式を設定した後に、ステップS407で映像受信を開始する。そして、処理を終了後ステップS401に戻って次のイベントを待つ。
以上の説明からも明らかなように、本実施形態によれば、映像配信プロトコルによって動体検知方式を変えることにより、プロトコルによらず、有効な動体検知結果を提供できる。
(第2の実施形態)
本発明に関わる別の実施形態として、第1の実施形態におけるモード2において、フレーム欠落のない新たな配信モードを設ける。このモードをモード3とする。モード3ではモード2と同様に映像伝送プロトコルとしてRTPを用いるものの、フレーム落ちが発生した場合には、アプリケーションから再送を要求する。このため低遅延かつフレーム落ちのない映像配信が実現される。本実施形態ではこの第3の配信モードにおいて速報性と信頼性を両立するイベント通知機能の例を説明する。なお、本実施形態の映像送信装置及び映像受信装置は、図1と同様であるため、説明は省略する。
本発明に関わる別の実施形態として、第1の実施形態におけるモード2において、フレーム欠落のない新たな配信モードを設ける。このモードをモード3とする。モード3ではモード2と同様に映像伝送プロトコルとしてRTPを用いるものの、フレーム落ちが発生した場合には、アプリケーションから再送を要求する。このため低遅延かつフレーム落ちのない映像配信が実現される。本実施形態ではこの第3の配信モードにおいて速報性と信頼性を両立するイベント通知機能の例を説明する。なお、本実施形態の映像送信装置及び映像受信装置は、図1と同様であるため、説明は省略する。
図5を用いて本実施形態における映像配信と動体検知方法を説明する。図5は映像送信装置100と映像受信装置200との間のコラボレーションを示す図である。このほかに映像受信装置200で実行される動体検知スレッド201がある。映像送信装置100から映像受信装置200に対して、フレームが送信される。
図5で映像フレームは撮影順にシーケンス番号が振られている。撮影されたフレーム1(601)はバッファに保存される。次にRTPにより送信され映像受信装置200でフレーム1(603)として受信される。映像受信装置200側でも同フレームをバッファに保存する。
図5で映像フレームは撮影順にシーケンス番号が振られている。撮影されたフレーム1(601)はバッファに保存される。次にRTPにより送信され映像受信装置200でフレーム1(603)として受信される。映像受信装置200側でも同フレームをバッファに保存する。
ここで、次のフレーム2は映像受信装置200に届かずに消失すると仮定する。さらにフレーム3が送信されると、映像受信装置200ではフレーム3を受信した時点でフレーム2の消失が分かるので、再送要求を行う。このようなRTPにおける再送要求のしくみはRTCP(Real Time Control Protocol)を用いた公知の手法により実装が可能である。
また、動体検知方法として隣接フレーム間差分を用いる場合を考える。フレーム2が欠落した場合、フレーム2とフレーム1との間で差分を行うことができないので、代わりにフレーム3とフレーム1との間で差分を行う。そして差分の結果をイベントとして通知する。このイベントを「仮イベント」と称す。イベント通知のしくみは第1の実施形態と同じなので説明を省略する。次に再送によりフレーム2を受信すると、バッファに保存していたフレーム1との間で改めてフレーム間差分を行う。その結果を再度イベントとして通知する。このイベントを「正イベント」と称す。仮イベントと正イベントの違いは、イベントの通知にHTTPを用いる場合、HTTPメッセージのBODYにイベントの種類を記載することで判別が可能である。
なお、以上の説明では、説明の単純化のためにフレーム単位で欠落生じるとしたが、実際にはパケット単位で欠落が生じる。またパケットの到着順が前後する場合もある。そのためフレームが完全に再現する以前に当該フレームの欠落が分かる場合もある。そのような場合は次のフレームの受信を待たずに再送要求を出すことができる。
次に、図6及び図7を用いて、本実施形態における映像送信装置100と映像受信装置200の処理手順を説明する。図6は、映像送信装置100の映像配信スレッドの処理手順の一例を示すフローチャートである。本実施形態における接続処理手順は図3を用いて説明した第1の実施形態と同一であるので説明を省略する。以下、本実施形態に特有の再送要求時のイベント通知処理に限定して説明する。
開始後、ステップS601で通常の送信要求か再送要求イベントかを判別する。この判別の結果通常の送信要求である場合は、ステップS602で撮影部より画像を取得する。次に、ステップS603で画像をバッファに保存する。これはフレームの欠落が生じることを想定してあらかじめ一定フレームをバッファに保存するものである。次に、ステップS604で画像を送信する。送信後、ステップS601に戻って処理を続ける。
一方、ステップS601の判別の結果、映像受信装置200より再送要求がある場合は、ステップS605で当該フレームのバッファがあるかどうかを確認する。この判別の結果、存在した場合は、当該フレームないしはフレームの一部分を再送する。再送後、ステップS601に戻って処理を続ける。一方、ステップS605の判別の結果、当該フレームがバッファに残っていなかった場合は、ステップS607で再送不可通知を映像受信装置200に対して行う。
次に、図7を用いて本実施形態における映像受信装置200の処理手順を述べる。図7は、映像受信装置200の画像取得・動体検出スレッドの処理手順の一例を示すフローチャートである。映像送信装置100と同様に接続処理手順は第1の実施形態と同じなので説明を省略する。
開始後、ステップS701で画像データの取得を行う。そして、ステップS702で最新フレームかどうかを確認する。この確認の結果、最新フレームである場合には、ステップS703でフレーム落ちがないかどうかを確認する。この確認の結果、フレーム落ちがある場合は、ステップS709で再送を要求する。その後、ステップS701に戻って処理を続ける。
一方、ステップS703の確認の結果、フレーム落ちがない場合は、ステップS705に進み、動体検知処理を行う。この動体検知処理は最新フレームと利用可能な直前フレームとを用いたフレーム間差分処理である。次に、ステップS706で保存バッファの消去を行う。バッファはバッファに保存したフレームと次のフレームとの間でフレーム間差分を行った後に消去する。例えばフレーム10がバッファされているときに、フレーム11とフレーム10との間で隣接フレーム間差分が行われたら、フレーム10のバッファは消去する。フレーム11が到着せずにフレーム12とフレーム10との間でフレーム間差分が行われた場合にはフレーム11が到着するまでフレーム10をバッファに保存する。
次に、ステップS707で動体検知処理の結果、検知状態に変化があったかどうかを判別する。この判別の結果、変化があった場合は、ステップS708で動体検知イベントを発行する。一方、ステップS707の判別の結果、変化がなかった場合は、ステップS701に戻り、処理を続ける。
ここで、検知イベントは、前述したように仮イベントと正イベントとがある。フレーム落ちがなく、隣接フレーム間差分が行われた場合には「正イベント」として発行し、フレーム落ちがあったため、隣接フレーム間差分が行われなかった場合には「仮イベント」として発行する。
一方、ステップS702の判別の結果、到着したフレームが最新フレームでなかった場合は、ステップS710で到着フレームの直前のフレームをバッファから読み出す。次に、ステップS711で動体検知処理を行う。ここでの動体検知処理はステップS705と同じ処理であり、2枚の画像を用いたフレーム間差分である。次にステップS712で読み出したバッファ画像を消去する。次に、ステップS713で正イベントを発行する。そしてステップS701に戻って処理を続ける。
本実施形態においては録画を行うことも可能である。録画時には発生したイベントも同時に記録することが一般に行われる。そこで録画を行う場合のイベント記録処理は正イベントのみを記録する。仮イベントは後で正イベントが必ず通知されるため記録は不要である。正イベントはステップS708において隣接フレームである場合、及びステップS713において再送フレームを用いて隣接フレーム間差分を行った場合に発行される。
以上説明したように、本実施形態によれば、フレーム落ちがあった場合は前後のフレームを用いた動体検知により仮イベントを発行する。そして、当該フレームの再送がなされた時点で再度動き検知処理を行い、正イベントを発行する。これにより、再送機能付きの低遅延配信プロトコルにおいて、イベントの速報性と信頼性を両立できる。
(第3の実施形態)
本実施形態においては、必ず正イベントを発行する必要はなく、仮イベントの内容を訂正する必要がある場合にのみ訂正を行うイベントを発行することも可能である。以下、これを「訂正イベント」と称する。したがって、本実施形態では仮イベントも正イベントとして発行する。図8を用いて本実施形態における映像受信装置の動作手順を説明する。なお、図8において図7と同一の処理については同一の番号を付している。したがって、図7との相違点のみを説明する。なお、本実施形態の映像送信装置及び映像受信装置は、図1と同様であるため、説明は省略する。
本実施形態においては、必ず正イベントを発行する必要はなく、仮イベントの内容を訂正する必要がある場合にのみ訂正を行うイベントを発行することも可能である。以下、これを「訂正イベント」と称する。したがって、本実施形態では仮イベントも正イベントとして発行する。図8を用いて本実施形態における映像受信装置の動作手順を説明する。なお、図8において図7と同一の処理については同一の番号を付している。したがって、図7との相違点のみを説明する。なお、本実施形態の映像送信装置及び映像受信装置は、図1と同様であるため、説明は省略する。
訂正イベントを発行するタイミングは再送によって遅延フレームが到着した場合である。これはステップS702でNOに分岐した場合に相当する。以下、ステップS712の動体検知処理後、ステップS813で訂正イベントが必要かどうかを判別する。ここでは、必要かどうかは以前に行われた動体検知の結果と今回行われた動体検知の結果とが同じかどうかで判別する。この判別の結果、結果が異なる場合には訂正イベントが必要であることから、ステップS814で訂正イベントを発行する。一方、ステップS813の判別の結果、訂正イベントが必要ない場合は、ステップS701に戻る。
ここで、訂正イベントには複数の種類がある。1つは新規の動体検知イベントであり、ひとつは動体検知の取り消しイベントである。このほかにも動体検知結果の内容を訂正するイベントを設けてもよい。これは動体領域の検知結果が異なる場合などに、物体領域情報を更新するものである。
また、本実施形態においては第2の実施形態と同様に、録画を行うことも可能である。本実施形態におけるイベントは訂正される可能性がある。そこで基本的に全てのイベントを記録するが、訂正イベントが発行された場合には、対応する旧イベントの記録から抹消する。本実施形態においてイベントはステップS708とステップS814とで発行される。このうち訂正イベントが発行されるステップS814で発行と同時に対応する旧イベントの記録を抹消する。
以上説明したように、本実施形態によればフレーム落ちがあった場合は前後のフレームを用いた動体検知により仮イベントを発行する。そして、当該フレームの再送がなされた時点で再度動き検知処理を行い、仮イベントと結果が異なるのであれば訂正イベントを発行する。これにより、再送機能付きの低遅延配信プロトコルにおいて、イベントの速報性と信頼性を両立できる。
(本発明に係る他の実施形態)
前述した本発明の実施形態における映像受信装置を構成する各手段、並びに映像受信方法の各工程は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録(記憶)したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)は本発明に含まれる。
前述した本発明の実施形態における映像受信装置を構成する各手段、並びに映像受信方法の各工程は、コンピュータのRAMやROMなどに記憶されたプログラムが動作することによって実現できる。このプログラム及び前記プログラムを記録(記憶)したコンピュータ読み取り可能な記録媒体(記憶媒体)は本発明に含まれる。
また、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記録媒体(記憶媒体)等としての実施形態も可能であり、具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用してもよいし、また、一つの機器からなる装置に適用してもよい。
なお、本発明は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラム(実施形態では図3、図4、図6〜図8に示すフローチャートに対応したプログラム)を、システムまたは装置に直接、または遠隔から供給する場合も含む。そして、そのシステムまたは装置のコンピュータが前記供給されたプログラムコードを読み出して実行することによっても達成される場合を含む。
したがって、本発明の機能処理をコンピュータで実現するために、前記コンピュータにインストールされるプログラムコード自体も本発明を実現するものである。つまり、本発明は、本発明の機能処理を実現するためのコンピュータプログラム自体も含まれる。
その場合、プログラムの機能を有していれば、オブジェクトコード、インタプリタにより実行されるプログラム、OSに供給するスクリプトデータ等の形態であってもよい。
プログラムを供給するための記録媒体(記憶媒体)としては、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスクなどがある。さらに、MO、CD−ROM、CD−R、CD−RW、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM、DVD(DVD−ROM、DVD−R)などもある。
その他、プログラムの供給方法としては、クライアントコンピュータのブラウザを用いてインターネットのホームページに接続する方法がある。そして、前記ホームページから本発明のコンピュータプログラムそのもの、もしくは圧縮され自動インストール機能を含むファイルをハードディスク等の記録媒体(記憶媒体)にダウンロードすることによっても供給できる。
また、本発明のプログラムを構成するプログラムコードを複数のファイルに分割し、それぞれのファイルを異なるホームページからダウンロードすることによっても実現可能である。つまり、本発明の機能処理をコンピュータで実現するためのプログラムファイルを複数のユーザに対してダウンロードさせるWWWサーバも、本発明に含まれるものである。
また、その他の方法として、本発明のプログラムを暗号化してCD−ROM等の記録媒体(記憶媒体)に格納してユーザに配布し、所定の条件をクリアしたユーザに対し、インターネットを介してホームページから暗号化を解く鍵情報をダウンロードさせる。そして、その鍵情報を使用することにより暗号化されたプログラムを実行してコンピュータにインストールさせて実現することも可能である。
また、コンピュータが、読み出したプログラムを実行することによって、前述した実施形態の機能が実現される。さらに、そのプログラムの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが、実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現され得る。
さらに、その他の方法として、まず記録媒体(記憶媒体)から読み出されたプログラムが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれる。そして、そのプログラムの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によっても前述した実施形態の機能が実現される。
211 映像受信部、241 動体検知部、242 動体検知制御部
Claims (4)
- 通信手段と画像処理手段とを有する映像受信装置であって、
通信プロトコルが異なる複数の映像配信手段に対応する複数の映像受信手段と、
前記複数の映像受信手段のそれぞれに対応する複数の画像処理手段とを有することを特徴とする映像受信装置。 - 前記複数の映像受信手段は、映像フレームの再送を保証するプロトコルを用いた映像配信に対応するものと、映像フレームの再送が保証されない他の映像配信に対応するものとを含むことを特徴とする請求項1に記載の映像受信装置。
- 通信手段と画像処理手段とを有する映像受信装置の映像受信方法であって、
通信プロトコルが異なる複数の映像配信手段に対応する複数の映像受信工程と、
前記複数の映像受信工程のそれぞれに対応する複数の画像処理工程とを有することを特徴とする映像受信方法。 - 請求項3に記載の映像受信方法の各工程をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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