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JP2010241693A - 口腔用組成物 - Google Patents

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JP2010241693A JP2009088653A JP2009088653A JP2010241693A JP 2010241693 A JP2010241693 A JP 2010241693A JP 2009088653 A JP2009088653 A JP 2009088653A JP 2009088653 A JP2009088653 A JP 2009088653A JP 2010241693 A JP2010241693 A JP 2010241693A
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博崇 太田
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Abstract

【課題】口腔疾患の原因である口腔バイオフィルムに対して少ない作用頻度で有効性を示し、かつ使用時の刺激が少ない口腔用組成物を提供すること。
【解決手段】本発明の口腔用組成物は、アルキルジアミノエチルグリシン及び/又はアルキルポリアミノエチルグリシン(A成分)と、シクロピロクスオラミン及び/又はピロクトンオラミン(B成分)とを含有し、前記A成分と前記B成分との質量比[(A)/(B)]が0.5〜20であることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、刺激が少なく、かつ口腔疾患の原因である口腔バイオフィルム量減少効果に優れた口腔用組成物に関する。
近年、デンタルプラークはバイオフィルムとして捉えられ(例えば、非特許文献1参照)、バイオフィルム中の細菌は、浮遊性細菌と比較すると細菌のタンパク質発現パターン(例えば、非特許文献2、3参照)や薬剤耐性(例えば、非特許文献4、5参照)が大きく異なることが分かってきた。バイオフィルムの概念が導入される以前の技術では、フェノール性殺菌剤(例えば、特許文献1参照)やヒドロキシ−2−ピリドン誘導体(例えば、特許文献2参照)等に例を挙げられるように、バイオフィルムの形成を抑制することができる技術は開発されていたが、一度形成してしまったバイオフィルムに対しては、高い効果を期待できないのが現状である。したがって、これまでに提案された薬剤やその組合せが、一度形成されたバイオフィルムに対して有効ではないことが明らかとなりつつある現在、バイオフィルムの形成及び成熟をより効果的に抑制することが可能なバイオフィルム抑制組成物の開発が強く望まれている。
上記背景の中、これまで幾つかのバイオフィルム抑制技術が開発されてきたが、有効性と使用感を両立させることが困難であるという問題がある。使用感については、近年、香味嗜好性や苦味・異味抑制を満足させ、かつ、バイオフィルム抑制効果を示す技術が開発されたが(例えば、特許文献3〜5参照)、有効性については、薬剤の滞留量や期間が充分でないためバイオフィルムの再成熟を長時間抑制するのが困難であり、1日に1回等繰返し作用させる必要がある点に課題がある。
また、アルキルジアミノエチルグリシン、ピロクトンオラミン、シクロピロクスオラミンを選択可能な成分として用いる抗菌剤組成物が提案されているが(例えば、特許文献6参照)、適切な配合の態様は示されておらず、口腔バイオフィルムに対しては十分な効果が得られない、という問題がある。
したがって、刺激が少なく、かつ口腔疾患の原因である口腔バイオフィルムに対して少ない作用頻度で有効性を示す口腔用組成物の開発が強く求められているというのが現状である。
Costerton,J.W.,Stewart,P.S. and Greenberg,E.P.:Bacterial biofilms:a common cause of persistent infections.Science 284:1318−1322,1999. Costerton,J.W.,Lewandowski,Z.,Caldwell,D.E.,Korber,D.R. and Lappin−Scott,H.M.:Microbial biofilms.Annu.Rev.Microbiol.49:711−745,1995. Hudson,M.C.and Curtiss,R.III:Regulation of expression of Streptococcus mutans genes important to virulence.Infect.Immun.58:464−470,1990. Stewart,P.S.:Mechanisms of antibiotic resistance in bacterial biofilms.Int.J.Med.Microbiol.292:107−113,2002. Philip Marsh and Michael V.Martin著「Oral Microbiology」、Wright出版、2000年、p.58−81(Dental plaque)
特開平2−11511号公報 特開平7−82126号公報 特開2007−119420号公報 特開2007−169199号公報 特開2008−156308号公報 特開2001−010941号公報
本発明の目的は、前記従来における諸問題を解決し、以下の目的を達成することを課題とする。即ち、口腔疾患の原因である口腔バイオフィルムに対して少ない作用頻度で有効性を示し、かつ使用時の刺激が少ない口腔用組成物を提供することを目的とする。
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意研究を重ねた結果、アルキルジアミノエチルグリシン及び/又はアルキルポリアミノエチルグリシン(A成分)と、シクロピロクスオラミン及び/又はピロクトンオラミン(B成分)とを配合し、かつ前記A成分と前記B成分のの質量比[(A)/(B)]が0.5〜20であることにより、後述する実施例の実験結果から明らかなように、口腔疾患の原因である口腔バイオフィルムに対して少ない作用頻度で極めて高い有効性を示し、かつ刺激が少ないことを知見し、本発明をなすに至った。
なお、アルキルジアミノエチルグリシン、ピロクトンオラミン、シクロピロクスオラミンは、例えば、前記特許文献6に選択可能な成分として記載されているが、前記(A)/(B)を特定の割合で併用すると、前記A成分と前記B成分との相乗的作用により、少ない作用頻度でバイオフィルム量減少効果が発揮され、かつ刺激性が低い口腔用組成物が得られることは、本発明者らの新知見である。
本発明は、本発明者らによる前記知見に基づくものであり、前記課題を解決するための手段としては以下の通りである。即ち、
<1> アルキルジアミノエチルグリシン及び/又はアルキルポリアミノエチルグリシン(A成分)と、シクロピロクスオラミン及び/又はピロクトンオラミン(B成分)とを含有し、前記A成分と前記B成分との質量比[(A)/(B)]が0.5〜20であることを特徴とする口腔用組成物である。
前記<1>の手段によると、メカニズムの詳細は不明であるが、前記質量比において、前記A成分と、前記B成分との複合分子が形成され、前記A成分及び前記B成分それぞれの作用が相乗的に高まるために、前記の優れた効果が得られると考えられる。
本発明によれば、前記の従来における諸問題を解決し、前記目的を達成することができ、本発明は、口腔疾患の原因である口腔バイオフィルムに対して少ない作用頻度で有効性を示し、かつ使用時の刺激が少ない口腔用組成物を提供することができる。該口腔用組成物は、う蝕、歯周病、口臭等の口腔疾患の予防又は治療に有用である。
本発明の口腔用組成物は、アルキルジアミノエチルグリシン及び/又はアルキルポリアミノエチルグリシン(A成分)と、シクロピロクスオラミン及び/又はピロクトンオラミン(B成分)とを含有し、必要に応じて、その他の成分を含んでなる。
−A成分−
前記A成分としてのアルキルジアミノエチルグリシン又はアルキルポリアミノエチルグリシンは、両性界面活性剤の一種であり、タンパク質共存下においても浮遊菌に対する殺菌力が著しく減弱しないものである。
前記アルキルジアミノエチルグリシンと、前記アルキルポリアミノエチルグリシンとは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
また、前記A成分は、塩酸塩やナトリウム塩等として用いることができる。
前記アルキルジアミノエチルグリシンと、前記アルキルポリアミノエチルグリシンとを単独比較すると、バイオフィルム量減少効果の点から前記アルキルジアミノエチルグリシンの方が好ましい。
前記アルキルジアミノエチルグリシンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、アルキル基の炭素数が12〜14であるものが好ましく、例えば、ラウリルジアミノエチルグリシン、ミリスチルジアミノエチルグリシン、及びこれらを主成分とするヤシ油アルキルジアミノエチルグリシンが好ましい。
このようなアルキル(C1225〜C1429)ジアミノエチルグリシンとしては、市販品を使用でき、具体的には40%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン水溶液(和光純薬工業社製又は三洋化成工業株式会社製)、30%ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム水溶液(三洋化成工業株式会社製)を挙げることができる。
前記アルキルポリアミノエチルグリシンとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、下記構造式(1)に示される化合物構造のものが好ましい。
ただし、上記構造式(1)において、Rは、R[NHC](n=1〜2)を示し、Rは、RNHC又はHのいずれかを示し、前記R及びRにおけるRは、炭素数6〜10のアルキル基を示す。
前記構造式(1)の化合物としては、特に制限はなく、市販品を用いることができ、具体的には50%塩酸アルキルポリアミノエチルグリシン水溶液(三洋化成工業株式会社製「レボン 50」)を挙げることができる。
前記A成分の前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.01質量%〜0.2質量%が好ましく、0.02質量%〜0.15質量%がより好ましく、0.02質量%〜0.1質量%が特に好ましい。
0.01質量%未満であると充分な口腔バイオフィルム量減少効果が得られない場合があり、0.2質量%を超えると使用時に強い刺激が生じる場合がある。
−B成分−
前記B成分としてのシクロピロクスオラミン又はピロクトンオラミンは、それぞれ抗真菌作用及び頭皮のフケや痒み防止作用を有することが知られている。
前記シクロピロクスオラミン又は前記ピロクトンオラミンは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記シクロピロクスオラミンとピロクトンオラミンとを単独比較すると、バイオフィルム量減少効果の点から前記シクロピロクスオラミンの方が好ましい。
前記シクロピロクスオラミンとしては、特に制限はなく、市販品を使用でき、具体的にはシグマ アルドリッチ社、LKT Labs, Inc、MP Biomedicals, Inc等から入手できる。
前記ピロクトンオラミンとしては、特に制限はなく、前記シクロピロクスオラミンと同様に、市販品を使用でき、具体的には、Kumar Organic Products Limited社、Clariant社等から入手できる。
前記B成分の口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.001質量%〜0.5質量%が好ましく、0.005質量%〜0.15質量%がより好ましく、0.005質量%〜0.05質量%が特に好ましい。
0.001質量%未満であると充分なバイオフィルム量減少効果が得られない場合があり、0.5質量%を超えると使用時に強い刺激が生じる場合がある。
−A成分及びB成分−
前記A成分の配合量と、前記B成分の配合量とを合計した総配合量としては、前記口腔用組成物全体に対して、0.01質量%〜0.7質量%が好ましく、0.03質量%〜0.3質量%がより好ましく、0.06質量%〜0.15質量%が特に好ましい。
0.01質量%未満であると充分なバイオフィルム量減少効果が得られない場合があり、0.7質量%を超えると使用時に強い刺激が生じる場合がある。
本発明の前記口腔用組成物としては、前記A成分と、前記B成分とを併用し、特定の質量比で配合することが必須である。
前記質量比としては、バイオフィルム量減少効果や刺激の強さ等の面から、前記A成分の質量を(A)とし、前記B成分の質量を(B)としたとき、(A)/(B)が0.5〜20であり、0.75〜15が好ましく、1〜10がより好ましい。
前記(A)/(B)が0.5〜20の範囲から外れると、充分なバイオフィルム量減少効果が得られず、また使用時に強い刺激を生じる。
−その他の成分−
本発明の前記口腔用組成物としては、特に制限はなく、固体、固形物、液体、液状、ゲル体、ペースト状、ガム状等の形態に調製でき、練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨類、洗口剤、ガム、口中清涼剤、歯間ケア剤等の剤型、好ましくは練歯磨として常法により調製することができる。
前記その他の成分は、前記口腔用組成物の形態や剤型に応じ、また、目的や組成物の種類等に応じた適宜な成分として配合することができる。
前記その他の成分としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、研磨剤、界面活性剤、粘結剤、粘稠剤、アルコール、香料、その他の有効成分を挙げることができる。
前記研磨剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、第2リン酸カルシウム・2水和物及び無水物、第1リン酸カルシウム、第3リン酸カルシウム、炭酸カルシウム、ピロリン酸カルシウム、水酸化アルミニウム、アルミナ、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、不溶性メタリン酸ナトリウム、第3リン酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、硫酸カルシウム、ポリメタクリル酸メチル、ベントナイト、ケイ酸ジルコニウム等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記研磨剤の前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、例えば、5質量%〜90質量%であるが、前記口腔用組成物を練歯磨として用いる場合には、10質量〜60質量%が好ましい。
前記界面活性剤としては、特に制限はなく、本発明のA成分であるアルキルジアミノエチルグリシン、アルキルポリアミノエチルグリシン、又はそれら塩に加えて、他の界面活性剤として、陰イオン界面活性剤、非イオン界面活性剤及び両性イオン界面活性剤から選ばれる1種以上を配合し得る。
前記陰イオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等のアルキル硫酸ナトリウム、水素添加ココナッツ脂肪酸モノグリセリドモノ硫酸ナトリウム、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、N−パルミトイルグルタミン酸ナトリウム等のN−アシルグルタミン酸塩、N−メチル−N−アシルタウリンナトリウム、N−メチル−N−アシルアラニンナトリウム、α−オレフィンスルホン酸ナトリウム等が挙げられる。
前記非イオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、マルトース脂肪酸エステル、ラクトース脂肪酸エステル等の糖脂肪酸エステル、マルチトール脂肪酸エステル、ラクチトール脂肪酸エステル等の糖アルコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレート等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油等のポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ラウリン酸モノ又はジエタノールアミド、ミリスチン酸モノ又はジエタノールアミド等の脂肪酸ジエタノールアミド、ソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン脂肪酸エステル等が挙げられる。
前記両性イオン界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、N−アルキル−N−カルボキシメチルアンモニウムベタイン、2−アルキル−1−ヒドロキシエチルイミダゾリンベタインナトリウム等が挙げられる。
前記他の界面活性剤の前記口腔組成物全体に対する配合量としては、特に制限はないが、0.1質量%〜3.0質量%が好ましい。
前記粘結剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、カラギーナン、カルボキシメチルセルロースナトリウム、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルヒドロキシエチルセルロースナトリウム等のセルロース誘導体、アルギン酸塩、アルギン酸プロピレングリコールエステル、キサンタンガム、トラガカントガム、カラヤガム、アラビヤガム等のガム類、ポリビニルアルコール、ポリアクリル酸ナトリウム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルピロリドン等の合成粘結剤等の有機粘結剤、シリカゲル、アルミニウムシリカゲル、ビーガム、ラポナイト等の無機粘結剤等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記粘結剤の前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、通常、0.3質量%〜10質量%である。
前記粘稠剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ソルビット、グリセリン、キシリトール、マルチトール、ラクチトール等が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記粘稠剤の前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、通常、10質量%〜70質量%である。
前記アルコールとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、一価のアルコール、多価のアルコールのいずれも用いることができる。
前記一価アルコールとしては、特に制限はなく、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロパノール等が挙げられる。
前記多価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ヘキシレングリコール、ブチレングリコール、ペンタンジオール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール(分子量;200〜20,000)、ポリプロピレングリコール(分子量;300〜4,000)等を挙げることができる。
これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
前記アルコールの前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、純分換算して、通常、0.1質量%〜20質量%である。
前記香料としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ペパーミント油、スペアミント油、アニス油、ユーカリ油、ウィンターグリーン油、カシア油、クローブ油、タイム油、セージ油、レモン油、オレンジ油、ハッカ油、カルダモン油、コリアンダー油、マンダリン油、ライム油、ラベンダー油、ローズマリー油、ローレル油、カモミル油、キャラウェイ油、マジョラム油、ベイ油、レモングラス油、オリガナム油、パインニードル油、ネロリ油、ローズ油、ジャスミン油、イリスコンクリート、アブソリュートペパーミント、アブソリュートローズ、オレンジフラワー等の天然香料、及び、これら天然香料の加工処理(前溜部カット、後溜部カット、分留、液液抽出、エッセンス化、粉末香料化等)した香料、メントール、カルボン、アネトール、シネオール、サリチル酸メチル、シンナミックアルデヒド、オイゲノール、3−l−メントキシプロパン−1,2−ジオール、チモール、リナロール、リナリールアセテート、リモネン、メントン、メンチルアセテート、N−置換−パラメンタン−3−カルボキサミド、ピネン、オクチルアルデヒド、シトラール、プレゴン、カルビールアセテート、アニスアルデヒド、エチルアセテート、エチルブチレート、アリルシクロヘキサンプロピオネート、メチルアンスラニレート、エチルメチルフェニルグリシデート、バニリン、ウンデカラクトン、ヘキサナール、イソアミルアルコール、ヘキセノール、ジメチルサルファイド、シクロテン、フルフラール、トリメチルピラジン、エチルラクテート、エチルチオアセテート等の単品香料、更に、ストロベリーフレーバー、アップルフレーバー、バナナフレーバー、パイナップルフレーバー、グレープフレーバー、マンゴーフレーバー、バターフレーバー、ミルクフレーバー、フルーツミックスフレーバー、トロピカルフルーツフレーバー等の調合香料等、及び、口腔用組成物に用いられる公知の香料素材を使用することができ、実施例の香料に限定されない。
前記香料の前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はないが、前記香料のうち前記香料素材は、0.000001質量%〜1質量%使用するのが好ましい。
また、前記香料素材を併用した賦香用香料の前記配合量としては、0.1質量%〜2.0質量%が好ましい。
前記その他の有効成分としては、特に制限はなく、クロルヘキシジン、デカリニウムクロライド等の陽イオン性殺菌剤、トリクロサン、ヒノキチオール等のフェノール性化合物、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム、アミラーゼ、プロテアーゼ、溶菌酵素、スーパーオキサイド等の酵素、モノフルオロリン酸ナトリウム、モノフルオロリン酸カリウム等のアルカリ金属モノフルオロホスフェート、フッ化ナトリウム、フッ化第1錫等のフッ化物、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アルミニウムクロルヒドロキシルアラントイン、ジヒドロコレスタノール、グリチルリチン酸類、グリチルレチン酸、ビサボロール、グリセロホスフェート、クロロフィル、塩化ナトリウム、水溶性無機リン酸化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
なお、これらその他の有効成分の前記口腔用組成物全体に対する配合量としては、特に制限はなく、本発明の効果を妨げない範囲の有効量で配合することができる。
以下、実験例、実施例及び比較例を示して本発明を具体的に説明するが、本発明は下記実施例に制限されるものではない。なお、以下の例において配合量はいずれも質量%である。
〔実験例1:実施例1〜19及び比較例1〜7〕
下記表1及び表2に示す組成に基づき、実施例1〜19及び比較例1〜7の口腔用組成物を、以下の方法により調製した。なお、下記表1及び表2において、成分A及び成分Bの添加量(質量%)は、口腔用組成物全体に対する添加量を示す。
−口腔用組成物の調製法−
100mLの三角フラスコ(ハリオグラス社製)にアルキルジアミノエチルグリシン及び/又はアルキルポリアミノエチルグリシン(A成分)と、シクロピロクスオラミン及び/又はピロクトンオラミン(B成分)、エタノール(アルコール添加群のみ)を加え充分に混和した後、必要に応じて、その他の成分を添加し、蒸留水を添加することで全量が50gになるように調製した。
その後、容器ごと超音波洗浄機(28kHzの周波数で30分間)中で分散・溶解させ、実施例1〜19及び比較例1〜7の口腔用組成物を調製した。
これらの口腔用組成物を実験例1の試験組成物として、直ちに実験に用いた。
次に、実施例1〜19及び比較例1〜7の口腔用組成物に対して、以下に示すバイオフィルム量減少効果の測定方法により、バイオフィルム量減少効果の評価を行った。結果を下記表1及び表2に示す。
−バイオフィルム量減少効果の測定方法−
ライオン株式会社オーラルケア研究所において継代保存(凍結保存)してあったストレプトコッカス ミュータンス(Streptococcus mutans) ATCC 25175株,アクチノマイセス ナイスランディー(Actinomyces naeslundii) ATCC 51655株,フゾバクテリウム ニュークレアタム(Fusobacterium nucleatum) ATCC 10953株,ポルフィロモーナス ジンジバリス(Porhyromonas gingivalis) ATCC 33277株,ストレプトコッカス サングイニス(Streptococcus sanguinis) ATCC 10556株の各菌液40μLをそれぞれ、121℃で15分間オートクレーブした5mg/L ヘミン(シグマ アルドリッチ社製)及び1mg/L ビタミンK(和光純薬工業社製)を含むトッドへーウィットブロース(Becton and Dickinson社製)培養液(THBHM*1)4mLに添加し、37℃で一晩嫌気培養(80vol%窒素、10vol%二酸化炭素、10vol%水素)した。
同様に保存してあったベイヨネラ パービューラ(Veillonella parvula) ATCC 17745株菌液80μLを、121℃で15分間オートクレーブした1.26%乳酸ナトリウム(シグマ アルドリッチ社製)を含むトッドへーウィットブロース(Becton and Dickinson社製)培養液(THBL*2)4mLに添加し、同様に培養した。培養後、ベイヨネラ パービューラを除く5菌種の菌液から各300μLを採取し、それぞれ30mLのTHBHMに添加し、さらに一晩培養した。ベイヨネラ パービューラの菌液から同様に300μLを採取し、30mLのTHBLに添加し、一晩培養した。
再培養後、各菌液を遠心分離(10,000rpm、10min)し、上清を廃棄した。各沈渣(細菌)に対して121℃で15分間オートクレーブしたベイサルメディウムムチン培養液(BMM*3)を添加し、再懸濁した後、予めBMM 1,000mLを入れた培養槽(直径140mm×高さ200mm)に、上記各菌数がそれぞれ1×10個/mLになるように接種し、スターラーで攪拌(約100rpmで回転)しながら、37℃、嫌気条件下(95vol%窒素、5vol%二酸化炭素)で一晩培養した。
その後、BMMを100mL/hの速度で供給するとともに、同速度で培養液を排出した。上記培養槽から排出された培養液は、液量が300mLに保たれる別の培養槽(直径90mm×高さ190mm、37℃でインキュベート)に連続的に供給した。この培養槽内の回転盤(約80rpmで回転)には、付着担体であるハイドロキシアパタイトディスク(直径7mm×高さ3.5mm)を装着し、その表面にバイオフィルムを形成させた。また、直径90mm×高さ190mmの培養槽には24時間間隔で、培養液全量の排出、1%スクロース(和光純薬工業社製)を含むTHBHMを300mL添加、30分間のインキュベート、培養液全量の排出、BMMを300mL添加の順の操作を繰り返した。
なお、上記培養法は、文献(Monoi, N.,Ohta, H.,Morishima, S. and Ochiai, Y.:Development of in vitro Biofilm Model: Artificial Food Supplementation in Chemostat−type System. Journal of Oral Biosciences. 46:27−36, 2004.)記載の方法を改変して実施したものである。
上記バイオフィルム量減少効果の測定方法による培養は14日間行い、薬剤処置頻度の少ない条件でのバイオフィルム量減少効果を解析するため、6日目、8日目、10日目、12日目に次に示す薬剤処置を行った。
即ち、バイオフィルムが付着したハイドロキシアパタイトディスクを培養槽から取り出し、シャーレ(直径35mm×高さ14mm)に移し、試験組成物5g(実施例及び比較例)に30秒間浸漬させた。その後、生理食塩水(大塚製薬社製)5gで3回洗浄後、再び培養槽内に戻した。
培養終了時に、試験組成物のバイオフィルム量減少効果を評価するため、ハイドロキシアパタイトディスクごとバイオフィルムを培養槽から取り出し、生理食塩水5gで3回洗浄した後、4mLの生理食塩水を添加した試験管(直径13mm×100mm)に移した。直ちに超音波破砕(200μAの出力で10秒間)を行い、試験管からハイドロキシアパタイトディスクを取り出した。氷冷下で試験管内の内容物をさらに15分間超音波破砕(200μAの出力)した後、バイオフィルム破砕液1mLを採取し、新しい空の試験菅に添加した。バイオフィルム破砕液を生理食塩水にて5倍、50倍希釈した液も調製し、同様に新しい試験管に1mL加えた。各試験管に、5%フェノール水溶液*41mLを加えよく混合した後、濃硫酸(和光純薬工業社製)5mLを直接液面に加えて、よく混和した。室温にて30分間放置したのち、490nmの吸光度(島津製作所社製)を測定した。吸光度の測定値は、0.1〜1.0の範囲のものを用い、希釈液の場合は希釈倍率を吸光度測定値に乗じた。
なお、実験は4度繰り返し、各実験ごとに、バイオフィルム量減少効果を下記算出式で求めた。下記算出式は、A成分と、B成分とを併用しないで実施した比較例1を対照として、試験組成物のバイオフィルム量減少効果(%)を算出するものである。
なお、前記バイオフィルム量減少効果の測定方法において記載の*1*4の注釈事項は、以下の事柄を示す。
*1THBHMの組成:1リットル中の質量で表す。
トッドへーウィットブロース
(Becton and Dickinson社製): 30g/L
ヘミン(シグマ アルドリッチ社製): 5mg/L
ビタミンK(和光純薬工業社製): 1mg/L
蒸留水: 残
(全量が1Lになるようにメスアップした。)
*2THBLの組成:1リットル中の質量で表す。
トッドへーウィットブロース
(Becton and Dickinson社製): 30g/L
60%乳酸ナトリウム水溶液(シグマ アルドリッチ社製): 21g/L
蒸留水: 残
(全量が1Lになるようにメスアップした。)
*3BMMの組成:1リットル中の質量で表す。
プロテオースペプトン
(Becton and Dickinson社製): 2g/L
トリプトン(Becton and Dickinson社製):1g/L
イーストエキストラクト
(Becton and Dickinson社製): 1g/L
ムチン(シグマ アルドリッチ社製): 2.5g/L
ヘミン(シグマ アルドリッチ社製): 1mg/L
ビタミンK(和光純薬工業社製): 0.2mg/L
KCl(和光純薬工業社製): 0.5g/L
システイン(和光純薬工業社製): 0.1g/L
蒸留水: 残
(全量が1Lになるようにメスアップした。)
*45%フェノール水溶液の調製:
フェノール(和光純薬工業社製)5gを秤取し、全量が100mLになるようにメスアップした。
−バイオフィルム量減少効果の評価−
前記算出式により算出されたバイオフィルム量減少効果(%)を、下記評価基準に基づき、評点付けを行い評価を行った。実施例1〜19及び比較例2〜7における口腔用組成物(試験組成物)に対する評点の平均(4度の実験の平均値)を下記表1及び表2に示す。
評価基準:
1点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、0%未満
2点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、0%以上10%未満
3点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、10%以上20%未満
4点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、20%以上30%未満
5点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、30%以上40%未満
6点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、40%以上50%未満
7点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、50%以上60%未満
8点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、60%以上70%未満
9点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、70%以上80%未満
10点:比較例1を対照とした試験組成物の効果が、90%以上100%以下
なお、上記表1及び表2における1)9)の注釈事項は、以下の事柄を示す。
1)塩酸アルキルジアミノエチルグリシンとして純分換算した質量%を示す。40%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン水溶液(三洋化成工業社製)を使用。
2)塩酸アルキルポリアミノエチルグリシンとして純分換算した質量%を示す。50%塩酸アルキルポリアミノエチルグリシン水溶液(三洋化成工業社製)を使用。
3)シグマ アルドリッチ社製
4)Clariant社製
5)和光純薬工業社製
6)酸化エチレン平均付加モル数が60のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を示す。日光ケミカルズ社製
7)高砂香料社製
8)CAEはN−ヤシ油脂肪酸アシル−L−アルギニンエチル・DL−ピロリドンカルボン酸塩を示す。味の素社製。
9)日本甜菜製糖社製
上記表1及び表2に示す結果より、薬剤処置頻度が少ない本試験において、A成分と、B成分の質量比が0.5未満や20を超える場合(比較例2及び3)、A成分(アルキルジアミノエチルグリシン)単独の場合(比較例4)、B成分(シクロピロクスオラミン)単独の場合(比較例5)、及び従来技術であるA成分(アルキルジアミノエチルグリシン)と、その他の成分とを組み合わせた場合(比較例7)、及びB成分(シクロピロクスオラミン又はピロクトンオラミン)と、その他の成分とを組み合わせた場合(比較例1及び6)は、いずれもバイオフィルム量減少評点が4点未満であった。これに対して、A成分とB成分の質量比、(A)/(B)が、0.5〜20の場合(実施例1〜19)は、相乗的な効果が発現し、評点が4.5点以上となり、本発明の有効性が認められた。
本発明のメカニズムの詳細は不明であるが、上記の質量比において複合分子が形成されバイオフィルムへの吸着量の増大が起こるため、薬剤処置頻度の少ない条件(1回/2日間)においても高い有効性が認められたと考えられる。
〔実験例2:実施例20〜28及び比較例8、9〕
−口腔用組成物の調製−
次に、本発明のポイントのひとつは実験例1で示したバイオフィルム量減少効果にあるが、同時に、実使用における刺激の強さを低減することができることを確認するため、刺激性についての実験を行った。
下記表3の組成に基づき、実験例1と同様に調製を行った実施例20〜28及び比較例8、9における口腔用組成物を試験組成物とした。
−刺激性の評価−
実施例20〜28及び比較例8、9における口腔用組成物に対して、次のように評価を行った。
即ち、評価被験者10名に対して、試験組成物10gを30秒間含嗽させ、試験液を吐出させた後、3分間ブラッシングさせた。同操作を1日2回、1週間継続させた。最後の使用時に、次に示す評価基準に従い官能評価を行い、刺激の強さを計測した。
評価は、評価被験者10名による評点の平均値とし、その結果を下記表3に示す。
評点:
1点:刺激が強い
2点:刺激がある
3点:刺激がややある
4点:刺激がほとんどない
5点:刺激がない
なお、上記表3における1)5)の注釈事項は、以下の事柄を示す。
1)塩酸アルキルジアミノエチルグリシンとして純分換算した質量%を示す。40%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン水溶液(和光純薬工業社製)を使用。
2)シグマ アルドリッチ社製
3)Clariant社製
4)和光純薬工業社製
5)酸化エチレン平均付加モル数が100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を示す。日光ケミカルズ社製。
上記表3に示す結果より、A成分としてアルキルジアミノエチルグリシン、又は、B成分としてシクロピロクスオラミンのそれぞれを併用せず、単独高濃度で用いた場合(比較例8及び9)は、3点未満となったが、A成分と、B成分の質量比、(A)/(B)が、0.5〜20の場合(実施例20〜28)は、3.5点以上となり刺激の点においても、本発明の優位性が認められた。
なお、A成分と、B成分に、酸化エチレン平均付加モル数が100のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油を0.1〜0.5%添加することで、更に刺激緩和作用が認められた(実施例26〜28)。
〔実験例3〕
次に、下記組成に基づき、実施例29〜32の口腔用組成物を常法により調製し、実験例1及び2と同様に評価したところ、いずれも高いバイオフィルム量減少効果を示し、また刺激も低いものであった。
(実施例29:液体歯磨)
塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 0.20%
ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油 1.0%
グリセリン 15.0%
エタノール 15.0%
サッカリンナトリウム 0.01%
安息香酸ナトリウム 0.3%
香料A 1.0%
リン酸2ナトリウム 0.05%
硝酸カリウム 1.0%
イノシン酸ナトリウム 1.0%
シクロピロクスオラミン(シグマ アルドリッチ社製) 0.1%
精製水 残
計 100.0%
(A成分とB成分との質量比、(A)/(B)=2.0)
40%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン水溶液(和光純薬工業社製)を0.5%配合した。
(実施例30:液体歯磨)
ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム 0.10%
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 1.5%
シクロピロクスオラミン(Kumar Organic Products Limited社) 0.02%
グリセリン 35.0%
プロピレングリコール 5.0%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.5%
無水ケイ酸 15.0%
サッカリンナトリウム 0.3%
安息香酸ナトリウム 0.3%
トリクロサン 0.1%
β−グリチルレチン酸 0.05%
香料B 0.5%
硝酸カリウム 3.0%
トラネキサム酸 0.1%
トリプトファン 0.5%
精製水 残
計 100.0%
(A成分とB成分との質量比、(A)/(B)=5.0)
30%ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム(三洋化成工業社製)を0.333%配合した。
(実施例31:液状歯磨)
塩酸アルキルジアミノエチルグリシン 0.05%
ポリオキシエチレン(100)硬化ヒマシ油 2.0%
ピロクトンオラミン(Kumar Organic Products Limited社) 0.025
無水ケイ酸 18.0%
キサンタンガム 0.2%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.1%
70%ソルビット液 35.0%
グリセリン 17.0%
プロピレングリコール 5.0%
サッカリンナトリウム 0.3%
香料A 0.8%
精製水 残
計 100.0%
(A成分とB成分との質量比、(A)/(B)=2.0)
40%塩酸アルキルジアミノエチルグリシン水溶液(和光純薬工業社製)を0.125%配合した。
(実施例32:練歯磨)
ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム 0.05%
ポリオキシエチレン(80)硬化ヒマシ油 1.5%
カルボキシメチルセルロース 2.0%
ポリアクリル酸ナトリウム 0.3%
70%ソルビット液 20.0%
プロピレングリコール 4.0%
ポリエチレングリコール4000 0.5%
リン酸水素カルシウム・2水塩 35.0%
無水ケイ酸 5.0%
サッカリンナトリウム 0.15%
ピロクトンオラミン(Kumar Organic Products Limited社) 0.05%
香料B 1.1%
精製水 残
計 100.0%
(A成分とB成分との質量比、(A)/(B)=1.0)
30%ラウリルジアミノエチルグリシンナトリウム(三洋化成工業社製)を0.167%配合した。
なお、実施例29〜32で用いた香料A、Bの組成は、下記表4の通りである。
上記表4において、フルーツミックスフレーバーFM3000の組成は、下記表5の通りである。
本発明の口腔用組成物は、口腔疾患の原因である口腔バイオフィルムに対して少ない作用頻度で有効性を示し、かつ使用時の刺激が少ないものであるため、練歯磨、液体歯磨、液状歯磨、潤製歯磨等の歯磨類、洗口剤、ガム、口中清涼剤、歯間ケア剤等に好適に利用することができる。

Claims (1)

  1. アルキルジアミノエチルグリシン及び/又はアルキルポリアミノエチルグリシン(A成分)と、シクロピロクスオラミン及び/又はピロクトンオラミン(B成分)とを含有し、
    前記A成分と前記B成分との質量比[(A)/(B)]が0.5〜20であることを特徴とする口腔用組成物。
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