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JP2010129810A - 半導体素子搭載用基板及び半導体装置 - Google Patents

半導体素子搭載用基板及び半導体装置 Download PDF

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JP2010129810A JP2008303577A JP2008303577A JP2010129810A JP 2010129810 A JP2010129810 A JP 2010129810A JP 2008303577 A JP2008303577 A JP 2008303577A JP 2008303577 A JP2008303577 A JP 2008303577A JP 2010129810 A JP2010129810 A JP 2010129810A
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Abstract

【課題】信頼性の向上を実現し得る半導体素子搭載用基板及び半導体装置を提供することにある。
【解決手段】一方の面に複数の電極12が形成された回路基板10と、回路基板の一方の面側に設けられ、複数の電極12にそれぞれ対応する複数の貫通孔20が形成され、回路基板より熱膨張率が小さい材料からなる板16とを有している。
【選択図】 図1

Description

本発明は、半導体素子搭載用基板及び半導体装置に関する。
近時、LSI等の半導体素子(半導体チップ)が搭載された半導体素子搭載用基板(BGA(Ball Grid Array)パッケージ)をマザーボード等の回路基板上に実装する技術が提案されている。
半導体素子に形成された電極は、半田バンプ等により半導体素子搭載用基板の一方の面に形成された電極に接続される。半導体素子搭載用基板の他方の面に形成された電極は、他の半田バンプによりマザーボード等の回路基板の電極に接続される。半導体素子の電極とマザーボード等の回路基板の電極とは、半導体素子搭載用基板に形成された電極や配線等を介して互いに電気的に接続される。
特開平9−17827号公報 特開平11−284097号公報 特開2007−266643号公報 特許第4145301号公報 特開2006−324642号公報
しかしながら、提案されている半導体素子搭載用基板では、加熱時の変形により半導体素子搭載用基板と半導体素子との間の電気的接続に不良が生じてしまう場合があった。
本発明の目的は、信頼性の向上を実現し得る半導体素子搭載用基板及び半導体装置を提供することにある。
実施形態の一観点によれば、一方の面に複数の電極が形成された回路基板と、前記回路基板の前記一方の面側に設けられ、前記複数の電極にそれぞれ対応する複数の貫通孔が形成され、前記回路基板より熱膨張率が小さい材料からなる板とを有することを特徴とする半導体素子搭載用基板が提供される。
実施形態の他の観点によれば、一方の面に複数の電極が形成された回路基板と、前記回路基板の前記一方の面側に設けられ、前記複数の電極にそれぞれ対応する複数の貫通孔が形成され、前記回路基板より熱膨張率が小さい材料からなる板を有する半導体素子搭載用基板と、前記回路基板の前記一方の面の反対側の面である他方の面側に実装された半導体素子とを有することを特徴とする半導体装置が提供される。
開示の半導体素子搭載用基板及び半導体装置によれば、半導体素子が実装される面の反対側の面である回路基板の一方の面に、回路基板の一方の面に形成された複数の電極にそれぞれ対応する複数の貫通孔が形成された、回路基板より熱膨張率の小さい材料からなる板が設けられている。電極が形成された箇所を除く回路基板の一方の面の全体に、回路基板より熱膨張率の小さい材料からなる板が設けられているため、回路基板が変形してしまうのを十分に抑制することができる。しかも、複数の電極に対応する複数の貫通孔が、回路基板より熱膨張率の小さい材料からなる板に形成されているため、回路基板の一方の面に形成された電極と他の回路基板に形成された電極とを貫通孔内に形成される半田バンプにより接続し得る。開示の半導体素子搭載用基板及び半導体装置によれば、半導体素子と回路基板との間に加わるストレスを抑制することができ、半導体素子と回路基板との電気的接続の信頼性を向上し得る。従って、信頼性の向上を実現し得る半導体素子搭載用基板及び半導体装置を提供することができる。
[一実施形態]
一実施形態による半導体素子搭載用基板及び半導体装置を図1乃至図10を用いて説明する。
(半導体素子搭載用基板)
まず、本実施形態による半導体素子搭載用基板について図1を用いて説明する。図1は、本実施形態による半導体素子搭載用基板を示す断面図及び側面図である。図1(b)は本実施形態による半導体素子搭載用基板を示す側面図であり、図1(a)は図1(b)の一部に対応する断面図である。なお、図1(b)においては、回路基板10の上面側に形成されている電極14が省略されている。
回路基板10としては、多層配線構造(図示せず)を有するガラスエポキシ基板が用いられている。ガラスエポキシ基板は、ガラス繊維にエポキシ樹脂を含浸させることにより形成されている。回路基板10のサイズは、例えば47.5mm×47.5mm×0.93mm程度とする。
本実施形態による半導体素子搭載用基板2は、マザーボード等の他の回路基板4(図8参照)上に実装される。図1における回路基板10の下面側は、例えば他の回路基板4に対向する側である。
回路基板10の下面側には、複数の電極(電極パッド)12が形成されている。回路基板10の下面側に形成された電極12は、他の回路基板6(図8参照)の電極36(図8参照)に対応するように形成されている。回路基板10の下面側に形成されている電極12のサイズは、例えば400μmφ程度とする。回路基板10の下面側に形成されている電極12のピッチは、例えば1mm程度とする。電極12の厚さは、例えば10μm程度とする。
本実施形態による半導体素子搭載用基板2上には、例えばLSI等の半導体素子(半導体チップ)6(図8参照)が実装される。図1における回路基板10の上面側は、半導体素子6が実装される側である。半導体素子6の基板としては、例えばシリコン基板等の半導体基板が用いられる。半導体素子6に用いられている半導体基板の熱膨張率は、回路基板10の熱膨張率より小さい。
回路基板10の上面側には、複数の電極(電極パッド)14が形成されている。回路基板10の上面側に形成された電極14は、回路基板10上に実装される半導体素子6(図8参照)の電極30(図8参照)に対応するように形成されている。回路基板10の上面側に形成される電極14のサイズは、例えば500μmφ程度とする。回路基板10の上面側に形成される電極12のピッチは、例えば200μm程度とする。電極14の厚さは、例えば10μm程度とする。半導体素子6が実装される領域のサイズは、例えば15mm×15mm程度とする。
回路基板10の下面側には、剛性板(スティフナ、防撓材、補強材)16が設けられている。剛性板16は、回路基板10の下面側に接着層18等を介して接着されている。剛性板16の全体的なサイズは、例えば47.5mm×47.5mm×0.3mm程度である。剛性板16の材料としては、回路基板10より熱膨張率が小さい材料が用いられている。例えば、剛性板16として、金属板が用いられている。金属板16の材料としては、例えば銅を含む材料が用いられている。ここでは、剛性板16として、例えば銅板を用いる。
剛性板16には、複数の貫通孔(開口部)20が形成されている。貫通孔20は、回路基板10の下面側に形成された電極12に対応する箇所に形成されている。貫通孔20の径は、回路基板10に形成された電極12から遠ざかるに伴って大きくなっている。剛性板16の上面側における貫通孔20の径は、例えば0.55mm程度とする。剛性板16の下面側における貫通孔20の径は、例えば0.65mm程度とする。
剛性板16の一方の面側(上面側)には、絶縁層22が形成されている。また、剛性板16の他方の面側及び貫通孔20内には、絶縁層24が形成されている。絶縁層22,24の材料としては、例えば熱硬化性樹脂シートがそれぞれ用いられている。熱硬化性樹脂シート22,24の材料としては、例えばエポキシ樹脂が用いられている。より具体的には、絶縁層22,24の材料として、例えば味の素ファインテクノ株式会社製の熱硬化性エポキシ樹脂シート(品名:GX−13)が用いられている。絶縁層22,24の厚さは、例えば50μm程度とする。剛性板16の表面をこれらの絶縁層22,24により覆っているのは、回路基板10の下面側に形成される半田バンプ26が剛性板16を介して互いに電気的に短絡されてしまうのを防止するためである。
絶縁層22,24が形成された剛性板16の一方の面側(上面側)には、接着層18が形成されている。接着層18は、剛性板16を回路基板10の一方の面(下面側)に固定するためのものである。接着層18としては、例えば熱硬化性接着シート(ボンディングシート)が用いられている。より具体的には、接着層18の材料として、例えば京セラケミカル株式会社製のボンディングシート(品名:FTA−860)が用いられている。接着層18の厚さは、例えば20μm程度とする。
剛性板16に貫通孔20が形成されている箇所においては、絶縁層22,24及び接着層18に貫通孔(開口部)28が形成されている。貫通孔28は、回路基板10の下面側に形成された電極12に対応するように形成されている。貫通孔28の径は、例えば0.4mm程度とする。
表面が絶縁層22,24により覆われた剛性板16は、回路基板10の一方の面(下面側)に接着層18を用いて固定されている。
こうして、回路基板10の一方の面に形成された複数の電極12に対応する複数の貫通孔20が形成された剛性板16が、回路基板10の一方の面に設けられている。本実施形態によれば、電極12が形成された箇所を除く回路基板10の一方の面の全体に剛性板16が設けられているため、熱処理を行った際に回路基板10が変形してしまうのを十分に抑制することが可能となる。回路基板10が変形するのを抑制し得るため、半導体素子6(図8参照)と回路基板10との間に加わるストレスを抑制することが可能となり、半導体素子6と回路基板10との電気的接続の信頼性を向上することが可能となる。
回路基板10の下面側に形成された電極12の下面側には、半田バンプ(半田ボール)26が形成されている。半田バンプ26は、例えば半田ボールをフラックスに含浸させた半田ペーストを印刷することにより形成することができる。半田ボールとしては、例えば千住金属工業株式会社製の半田ボール(品名:Sparkle Ball(S type))等を用いることができる。フラックスとしては、例えば千住金属工業株式会社製のフラックス(品名:デルタラックス523H)等を用いることができる。半田バンプ26のうちの上側の部分は貫通孔20内に位置しており、半田バンプ26のうちの下側の部分は剛性板16の下面より下方に位置している。即ち、半田バンプ26は、貫通孔20内から貫通孔20外に突出するように形成されている。
電極12に対応する貫通孔20が剛性板16に形成されているため、回路基板10の一方の面に形成された電極12と他の回路基板4に形成された電極36との電気的接続を、貫通孔20内に形成された半田バンプ26により確保し得る(図8参照)。
こうして、本実施形態による半導体素子搭載用基板2が形成されている。
本実施形態による半導体素子搭載用基板は、回路基板10の一方の面側に剛性板16が設けられており、回路基板16の一方の面に形成された複数の電極12にそれぞれ対応する複数の貫通孔20が剛性板16に形成されていることに主な特徴がある。本実施形態によれば、電極12が形成された箇所を除く回路基板10の一方の面の全体に剛性板16が設けられているため、回路基板10が変形してしまうのを十分に抑制することができる。回路基板10が変形するのを抑制し得るため、半導体素子6と回路基板10との間に加わるストレスを抑制することができ、半導体素子6と回路基板10との電気的接続の信頼性を向上することが可能となる。従って、本実施形態によれば、信頼性の向上を実現し得る半導体素子搭載用基板を提供することができる。しかも、複数の電極12に対応する複数の貫通孔20が剛性板16に形成されているため、回路基板10の一方の面に形成された電極と他の回路基板4に形成された電極36との電気的接続を、貫通孔20内に形成される半田バンプ26により確保し得る(図8参照)。
(半導体素子搭載用基板の製造方法)
次に、本実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を図2乃至図6を用いて説明する。図2乃至図6は、本実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を示す工程図である。図2(a)乃至図3(b)は断面図である。図4(b)は斜視図であり、図4(a)は図4(b)の一部に対応する断面図である。図5(b)は斜視図であり、図5(a)は図5(b)の一部に対応する断面図である。図6(b)は側面図であり、図6(a)は図6(b)の一部に対応する断面図である。なお、図4(b)、図5(b)及び図6(b)においては、回路基板10の上面側に形成されている電極14が省略されている。
まず、図2(a)に示すように、剛性板(スティフナ)16を用意する。剛性板16としては、例えば金属板を用いる。金属板16の材料は、例えば銅を含む材料とする。ここでは、剛性板16として、例えば銅板を用いる。剛性板16のサイズは、例えば60mm×60mm×0.3mm程度とする。
次に、例えばマイクロドリルを用いて剛性板16に貫通孔20を形成する。貫通孔20は、回路基板10の下面側に形成される電極12(図1参照)に対応するように形成される。貫通孔20を形成する際には、先端に向かって径が除々に細くなっているマイクロドリル(図示せず)を用いる。このようにして貫通孔20を形成すれば、剛性板16の上面側から下面側に向かって径が徐々に大きくなるように貫通孔20を形成することができる。
次に、図2(c)に示すように、剛性板16の上面側及び下面側に例えば熱硬化性樹脂シート22,24をそれぞれ配置する。熱硬化性樹脂シート22,24は、絶縁層22,24(図1参照)となるものである。熱硬化性樹脂シート22,24の材料としては、例えばエポキシ樹脂を用いる。より具体的には、熱硬化性樹脂シート22,24として、例えば味の素ファインテクノ株式会社製の熱硬化性エポキシ樹脂シート(品名:GX−13)を用いる。熱硬化性樹脂シート22,24の厚さは、例えば50μm程度とする。
次に、例えばラミネート法により、熱硬化性樹脂シート22,24を剛性板16に貼り付ける。
次に、熱処理を行うことにより、熱硬化性樹脂シート22,24を硬化させる。熱処理温度は、例えば180℃とする。こうして、剛性板16の表面を覆うように絶縁層22,24が形成される(図2(d)参照)。
次に、図3(a)に示すように、絶縁層22,24により覆われた剛性板16上に、例えば熱硬化性接着シート(ボンディングシート)18を配置する。熱硬化性接着シート18は、接着層18(図1参照)となるものである。熱硬化性接着シート18の材料としては、例えば京セラケミカル株式会社製のボンディングシート(品名:FTA−860)を用いる。熱硬化性接着シート18の厚さは、例えば20μ程度とする。
次に、例えばラミネート法により、熱硬化性接着シート18を絶縁層22上に貼り付ける。こうして、絶縁層22上に接着層18が形成される。
次に、例えばマイクロドリルを用いて、貫通孔20が形成されている箇所における絶縁層22,24及び接着層18に貫通孔28を形成する。貫通孔28の径は、例えば0.4mm程度とする。
次に、下面側及び上面側にそれぞれ電極12が形成された回路基板10を用意する(図4参照)。回路基板10としては、例えば多層配線構造(図示せず)を有するガラスエポキシ基板を用いる。回路基板10の上面側にはLSI等の半導体素子6(図8参照)が実装される。このため、回路基板10の上面側には半導体素子6の電極30(図8参照)に対応するように電極14が形成されている。半導体素子搭載用基板2はマザーボード等の他の回路基板4に実装される。このため、回路基板10の下面側には、他の回路基板4の電極36(図8参照)に対応するように電極12が形成されている。
次に、剛性板16上に回路基板10を配置する(図5参照)。この際、回路基板10の下面側を剛性板16上に形成された接着層18に接触させる。また、回路基板10の下面側に形成された電極12の位置を、絶縁層22,24及び接着層18に形成された貫通孔28の位置に合致させる。
次に、加熱しながら加圧を行うことにより、絶縁層22,24により覆われた剛性板16と回路基板10とを接着層18により接着する(熱プレス)。加熱温度は、例えば170℃程度とする。加える圧力は、例えば2MPa程度とする。
次に、回路基板10の下面側に形成された電極12に半田ボール26を搭載し、この後、熱処理を行うことにより、回路基板10の下面側に形成された電極12上に半田バンプ(半田ボール)26を形成する(図6参照)。半田バンプ26は、例えば半田ボールをフラックスに含浸させた半田ペーストを印刷することにより形成することができる。半田ボールとしては、例えば千住金属工業株式会社製の半田ボール(品名:Sparkle Ball(S type))等を用いることができる。フラックスとしては、例えば千住金属工業株式会社製のフラックス(品名:デルタラックス523H)等を用いることができる。回路基板10の下面側に形成された電極12から遠ざかるに伴って径が大きくなるように貫通孔20が形成されているため、回路基板10に形成された電極12上に半田バンプ26を確実に形成することができる。
こうして、本実施形態による半導体素子搭載用基板2が形成される。
(半導体装置)
次に、本実施形態による半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置について図7及び図8を用いて説明する。図7は、本実施形態による半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置を示す断面図及び側面図である。図7(b)は側面図であり、図7(a)は図7(b)の一部に対応する断面図である。図8は、本実施形態による半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置を示す側面図である。なお、図7(b)においては、回路基板10の上面側に形成されている電極14が省略されている。
図7に示すように、半導体素子搭載用基板2上には、LSI等の半導体素子6が実装されている。半導体素子6の電極30は、半田バンプ32を介して半導体素子搭載用基板2の電極14に電気的に接続されている。半田バンプ32の直径は、例えば0.1mm程度である。
半田バンプ32が形成された半導体素子6を半導体素子搭載用基板2上に搭載する際には、半田バンプ32を溶融すべく熱処理(リフロー)が行われる。また、本実施形態による半導体装置を実際に使用する段階においても、半導体装置に熱が加わったり、半導体素子6から熱が発生したりする。本実施形態によれば、電極12が形成されている箇所を除く回路基板10の一方の面の全体に剛性板16が設けられているため、半導体素子6を半導体素子搭載用基板2上に搭載する際や、半導体装置を実際に使用する際等に、回路基板10が変形するのを十分に抑制することができる。回路基板10が変形するのを抑制し得るため、半導体素子6(図8参照)と回路基板10との間に加わるストレスを抑制することができ、半導体素子6と回路基板10との電気的接続の信頼性を向上することが可能となる。
半導体素子6と半導体素子搭載用基板2との間には、アンダーフィル樹脂層(封止樹脂層)34が形成されている。アンダーフィル樹脂層34の材料としては、例えば住友ベークライト株式会社製の半導体用液状封止樹脂(品名:CRP−4075S3)が用いられている。
半導体素子搭載用基板2は、マザーボード等の他の回路基板4上に実装される。半導体素子搭載用基板2の下面側に形成された電極12は、半田バンプ26を介して他の回路基板4の電極36に電気的に接続されている。半導体素子搭載用基板2を他の回路基板4上に搭載する際には、半田バンプ26を溶融すべく熱処理(リフロー)が行われる。本実施形態によれば、電極12が形成された箇所を除く回路基板10の一方の面の全体に剛性板16が設けられているため、半導体素子搭載用基板2を他の回路基板4上に実装する際等に回路基板10が変形してしまうのを十分に抑制することができる。回路基板10が変形してしまうのを抑制し得るため、半導体素子6と回路基板10との間に加わるストレスを抑制することができ、半導体素子6と回路基板10との電気的接続の信頼性を向上することが可能となる。
こうして、本実施形態による半導体装置が形成されている。
(評価結果)
本実施形態による半導体素子搭載用基板の評価試験結果について説明する。評価試験としては、熱サイクル試験を行った。熱サイクル試験の条件は、−10℃〜100℃、300サイクルとした。
図9及び図10は、比較例による半導体素子搭載用基板を示す図である。比較例による半導体素子搭載用基板では、まず、図9(a)に示すように、開口部120が形成された枠状のスティフナ116と、半田バンプ126(図9(c)参照)や電極(図示せず)等が形成された回路基板110を用意した。次に、図9(b)に示すように、回路基板110上にスティフナ116を接着することにより、半導体素子搭載用基板102を形成した。次に、図9(c)に示すようにスティフナ116の開口部120内における回路基板110上に、半導体素子(LSI)106を実装した。半導体素子搭載用基板102の電極と半導体素子106の電極とは半田バンプ(図示せず)を介して接続した。
比較例による半導体装置に対して熱サイクル試験を行ったところ、半導体素子搭載用基板102の電極(図示せず)と半導体素子106の電極(図示せず)との間の電気的接続がオープンになる故障が確認された。比較例による半導体装置では、半導体素子搭載用基板102と半導体素子106との熱膨張率の差に起因して回路基板110が大きく変形したためと考えられる(図10参照)。
一方、図8に示す本実施形態による半導体装置に対して熱サイクル試験を行ったところ、半導体素子搭載用基板2の電極14と半導体素子6の電極30との間の電気的接続がオープンになる故障は生じなかった。
このことから、本実施形態によれば、信頼性の高い半導体装置が得られることがわかる。
このように本実施形態による半導体素子搭載用基板及び半導体装置は、回路基板10の一方の面側に剛性板16が設けられており、回路基板16の一方の面に形成された複数の電極12にそれぞれ対応する複数の貫通孔20が剛性板16に形成されていることに主な特徴がある。本実施形態によれば、電極12が形成された箇所を除く回路基板10の一方の面の全体に剛性板16が設けられているため、回路基板10が変形してしまうのを十分に抑制することができる。回路基板10が変形するのを抑制し得るため、半導体素子6と回路基板10との間に加わるストレスを抑制することができ、半導体素子6と回路基板10との電気的接続の信頼性を向上することが可能となる。従って、本実施形態によれば、信頼性の向上を実現し得る半導体素子搭載用基板を提供することができる。しかも、複数の電極12に対応する複数の貫通孔20が剛性板16に形成されているため、回路基板10の一方の面に形成された電極と他の回路基板4に形成された電極36との電気的接続を、貫通孔20内に形成される半田バンプ26により確保し得る。
[変形実施形態]
上記実施形態に限らず種々の変形が可能である。
例えば、剛性板16の表面全体が絶縁層22,24により覆われている場合を例に説明したが、剛性板16の表面全体が絶縁層22,24により覆われていなくてもよい。少なくとも剛性板16に形成された貫通孔20内に絶縁層が形成されていれば、半田バンプ26が剛性板16を介して互いに電気的に短絡してしまうのを防止することができる。
また、上記実施形態では、絶縁層22,24の材料として熱硬化性樹脂シートを用いる場合を例に説明したが、絶縁層22,24の材料は熱硬化性樹脂シートに限定されるものではない。他の絶縁材料を絶縁層22,24の材料として適宜用いることができる。
また、上記実施形態では、剛性板16にマイクロドリルを用いて貫通孔20を形成する場合を例に説明したが、貫通孔20の形成方法はこれに限定されるものではない。例えばウエットエッチング等により剛性板16に貫通孔20を形成するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、剛性板16の材料として銅を含む材料を用いる場合を例に説明したが、剛性板16の材料はこれに限定されるものではない。例えば、剛性板16の材料として、ステンレス、アルミニウム又は銀等を含む材料を用いるようにしてもよい。
また、上記実施形態では、絶縁層22,24の材料としてエポキシ樹脂を用いる場合を例に説明したが、絶縁層22,24の材料はエポキシ樹脂に限定されるものではない。例えば絶縁層22,24の材料として、ポリイミド等を用いてもよい。
一実施形態による半導体素子搭載用基板を示す断面図及び側面図である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を示す工程図(その1)である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を示す工程図(その2)である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を示す工程図(その3)である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を示す工程図(その4)である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板の製造方法を示す工程図(その5)である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置を示す断面図及び側面図である。 一実施形態による半導体素子搭載用基板を用いた半導体装置を示す側面図である。 比較例による半導体素子搭載用基板を示す図(その1)である。 比較例による半導体素子搭載用基板を示す図(その2)である。
符号の説明
2…半導体素子搭載用基板
4…他の回路基板
6…半導体素子
10…回路基板
12…電極
14…電極
16…剛性板
18…接着層
20…貫通孔
22…絶縁層
24…絶縁層
26…半田バンプ
28…貫通孔
30…電極
32…半田バンプ
34…アンダーフィル樹脂層
36…電極
102…半導体素子搭載用基板
106…半導体素子
110…回路基板
116…スティフナ
120…開口部
126…半田バンプ

Claims (6)

  1. 一方の面に複数の電極が形成された回路基板と、
    前記回路基板の前記一方の面側に設けられ、前記複数の電極にそれぞれ対応する複数の貫通孔が形成され、前記回路基板より熱膨張率が小さい材料からなる板と
    を有することを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  2. 請求項1記載の半導体素子搭載用基板において、
    前記回路基板の前記一方の面の反対側の面である他方の面側に半導体素子が実装される
    ことを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  3. 請求項1又は2記載の半導体素子搭載用基板において、
    前記複数の電極にそれぞれ形成された半田バンプを更に有する
    ことを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の半導体素子搭載用基板において、
    前記貫通孔の径は、前記電極から離れるに伴って大きくなっている
    ことを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の半導体素子搭載用基板において、
    少なくとも前記貫通孔の内壁に形成された絶縁層を更に有する
    ことを特徴とする半導体素子搭載用基板。
  6. 一方の面に複数の電極が形成された回路基板と、前記回路基板の前記一方の面側に設けられ、前記複数の電極にそれぞれ対応する複数の貫通孔が形成され、前記回路基板より熱膨張率が小さい材料からなる板を有する半導体素子搭載用基板と、
    前記回路基板の前記一方の面の反対側の面である他方の面側に実装された半導体素子と
    を有することを特徴とする半導体装置。
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