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JP2010195523A - 用紙後処理装置及び画像形成装置 - Google Patents

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JP2010195523A JP2009042048A JP2009042048A JP2010195523A JP 2010195523 A JP2010195523 A JP 2010195523A JP 2009042048 A JP2009042048 A JP 2009042048A JP 2009042048 A JP2009042048 A JP 2009042048A JP 2010195523 A JP2010195523 A JP 2010195523A
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裕之 若林
Masaaki Uchiyama
正明 内山
Hisashi Tanaka
悠 田中
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Abstract

【課題】簡単な構成により、用紙のサイズや紙種に係わらず用紙の搬送方向における整合を安定的に行うことができる用紙後処理装置を提供すること。
【解決手段】用紙を搬送する搬送手段と、前記搬送手段により搬送された用紙Pを、下流側に向かうに従って上方に傾斜している用紙積載面を有する中間スタッカ27に、1枚または2枚重ねの状態で排出する用紙排紙手段270と、前記用紙排紙手段270により排出された用紙Pを引き戻す方向に付勢し、用紙の後端を前記中間スタッカ27に設けたストッパ部に当接させて用紙の搬送方向を整合する複数のパドル手段273と、前記用紙排紙手段270により排出された用紙Pの搬送方向と直交する幅方向を整合する整合手段と、前記パドル手段273の回転速度を選択的に制御する制御手段と、を有することを特徴とする用紙後処理装置2。
【選択図】図1

Description

本願発明は、複写機あるいはプリンタ等の画像形成装置本体により画像形成された複数枚の用紙を整合処理したり、綴じ処理する用紙後処理装置及び当該用紙後処理装置を備えた画像形成装置に係わる。
画像形成済みの複数枚の用紙を整合手段により整合させた後に、綴じ手段により綴じ処理する構成の用紙後処理装置はよく知られている。斯様な用紙後処理装置は、例えば、電子写真法を用いて画像形成する複写機やプリンタ等の画像形成装置本体と連結されて使用される。
このような用紙後処理装置において、画像形成装置本体から排出される画像形成済みの用紙は適宜の搬送手段により搬送され、傾斜した積載面を有する中間スタッカに排出される。排出された用紙は中間スタッカの傾斜面を滑り落ち、用紙の後端が中間スタッカに設けられたストッパに当接することによって用紙搬送方向の整合がなされる。また、中間スタッカ上において、用紙搬送方向と直交する用紙幅方向の整合もなされる。
しかしながら、上記の用紙後処理装置において、搬送手段により中間スタッカ上に排出される用紙は都度1枚であり、画像形成プロセスが高速で行われる画像形成装置本体に適合することができないという問題があった。
そこで、本願出願人は、画像形成装置本体から排出された用紙を用紙後処理装置の搬送路内において2枚に重ね合わせた後に中間スタッカに排出する方法を検討した。そして、用紙重ね合わせに費やされる時間帯に、先行する用紙束の綴じ処理操作を実行させる構成とし、高速処理が可能な用紙後処理装置を先に提案した(特許文献1参照)。
特開2000−327205号公報
特許文献1に開示された整合処理技術は有用であるものの、用紙の幅方向における整合に関するものであり、用紙幅方向と直交する用紙搬送方向における用紙の整合については未だ改良の余地がある。
例えば、2枚重ねの用紙を中間スタッカ上に排出したとき、当該用紙の後端がストッパに均一に当接することが叶わず、用紙搬送方向における整合が不安定となってしまう危惧がある。
本願発明は上記観点に鑑みて成されたもので、その主目的は、簡単な構成により、用紙のサイズや紙種に係わらず用紙の搬送方向における整合を安定的に行うことができる用紙後処理装置を提供することにある。
本願発明に係わる目的は、下記の構成要件によって達成することができる。
1.用紙を搬送する搬送手段と、
前記搬送手段により搬送された用紙を、下流側に向かうに従って上方に傾斜している用紙積載面を有する中間スタッカに、1枚または2枚重ねの状態で排出する用紙排紙手段と、
前記用紙排紙手段により排出された用紙を引き戻す方向に付勢し、用紙の後端を前記中間スタッカに設けたストッパ部に当接させて用紙の搬送方向を整合する複数のパドル手段と、
前記用紙排紙手段により排出された用紙の搬送方向と直交する幅方向を整合する整合手段と、
前記パドル手段の回転速度を選択的に制御する制御手段と、
を有することを特徴とする用紙後処理装置。
2.前記用紙排紙手段は、それぞれ異なる駆動手段を有する第1ローラとトルクリミッタ手段を備えた第2ローラとを有し、かつ、前記中間スタッカ上に排紙されたときの用紙の上面側に対応する前記第1ローラの線速度が、用紙の下面側に対応する前記第2ローラの線速度よりも大きく設定されていることを特徴とする前記1に記載の用紙後処理装置。
3.前記用紙排紙手段により排出される用紙が2枚重ねのとき、前記パドル手段の回転速度は用紙サイズと紙種に応じて制御されることを特徴とする前記1または2に記載の用紙後処理装置。
4.前記パドル手段は用紙に作用する所定位置から退避可能である少なくとも1つのパドル手段を含むことを特徴とする前記1〜3の何れか1項に記載の用紙後処理装置。
5.前記用紙排紙手段により排紙される用紙が2枚重ねであるとき、用紙サイズまたは紙種に応じて、用紙に当接される前記パドル手段の数は変えられることを特徴とする前記1〜4の何れか1項に記載の用紙後処理装置。
6.用紙に画像を形成する画像形成装置本体と、
前記画像形成装置本体により画像形成された用紙の後処理を行う前記1〜5の何れか1項に記載の用紙後処理装置と、
を有することを特徴とする画像形成装置。
パドル手段の回転速度を選択的に制御可能とした簡単な構成により、用紙のサイズや紙種に影響されることなく、特に、用紙の搬送方向における整合を安定的に行うことができる。
用紙後処理装置の構成を説明するための概念図である。 中間スタッカ周りの各部材(手段)の位置関係を模式的に示す図である。 用紙排紙手段による排出用紙数に対するパドル手段の回転数制御の一形態を示す図である。 パドル手段を作用位置から退避位置に移動して保持する構成を示す模式図である。
本願発明に係わる実施の態様を以下に説明する。
図1は、画像形成装置本体に連結されて使用される用紙後処理装置の構成を説明するための概念図である。なお、本願における画像形成装置とは、前述の画像形成装置本体と用紙後処理装置とを有する構造体を指すものである。
図において、画像形成装置本体1は、像担持体、当該像担持体の周囲に設けた帯電手段、露光手段、現像手段、転写手段等からなる画像形成手段および定着手段を有するが、これらの電子写真法による画像形成のための基本的な構成は公知であるので図示は省く。
用紙後処理装置2は、画像形成装置本体1により画像形成され、定着処理されて搬送ローラ100により排紙される用紙Pを受け入れる受入部20を有する。
用紙後処理装置2における搬送手段は、画像形成装置1の動作に対応して駆動され、その駆動制御は、例えば、画像形成装置本体1側に設けられた制御手段Sによりなされる。
制御手段Sは機械作動のプログラムを内蔵し、一連の画像形成プロセスに係わる制御等、全ての制御を行う。
換言すれば、制御手段Sは、演算制御処理を行うCPUと、各種動作プログラムを記憶しているROM、演算結果データを記憶するRAM等を有する。
そして、インターフェースを介して各種センサの出力を前記CPUに取り込むとともに、その情報を基にモータ或いは表示手段等を駆動制御する構成を有する。
用紙後処理装置2は、受け入れた用紙Pをそのまま上方に搬送せしめ、排紙ローラ21を介してトレイ210に排出する第1搬送路aと、第1搬送路aの途中から分岐され排紙ローラ22を介してトレイ220に排出する第2搬送路bとを有する。
また、cは第3搬送路で、第2搬送路bから分岐されて下方に延びている。
第3搬送路cの搬送路途上には搬送路切り換え部材D2が備えられ、当該搬送路切り換え部材D2が第1の位置にあるときには、用紙Pは搬送路切り換え部材D2の腹側(下側)を搬送される。また、搬送路切り換え部材が第2の位置にあるときには、用紙Pは搬送路切り換え部材D2の背側を搬送される。
この構成は、画像形成装置本体1から排出された用紙Pを、第3搬送路c内において2枚に重ね合わせた状態でストックすることを可能とする。その際、用紙の先端は後述する用紙排紙手段270で規制される。
第3搬送路cは綴じ処理部25の近傍で終端となっており、そこには用紙Pを積載収納するための中間スタッカ27が準備されている。
中間スタッカ27は、排出される用紙Pの排出方向にみて、下流側に向かうに従って上方に傾斜している用紙積載面を有する。また、中間スタッカ27は用紙Pの後端を規制(整合)するストッパ275を有する。
中間スタッカ27の上流側上方であって第3搬送路cの終端部には、1枚または2枚重ねの状態にある用紙Pを中間スタッカ27に排出する用紙排紙手段270が設けられている。
用紙排紙手段270は、僅かな間隙で非接触状態に保たれている第1ローラ(上側ローラ)271と第2ローラ(下側ローラ)272とを含み、当該第2ローラ272にはトルクリミッタが備えられている。
更に、第2ローラ272を動力源とする複数個のパドル手段273が適宜の間隔で可回転の支持軸上に設けられている。具体的には、4個のパドル手段が準備され(図2参照)、また、第2ローラ272とパドル手段273とはベルト274を介して機械的に繋がっている。
なお、パドル手段とは、用紙排紙手段270によって第3搬送路c内から排出され、次いで、中間スタッカ27の傾斜面に沿って滑り落ちる状態の用紙Pに対して、引き戻し方向に作用する付勢力を強制的に付与することができる機能を有する手段をいう。
本実施の形態におけるパドルはウレタンゴム(長さ20〜25mm、幅3〜5mm、厚さ0,7mm)からなり、ローラ状の取付部材上であって180度位相をズラした2カ所に当該ウレタンゴムの一端を固着せしめてパドル手段を構成している。
パドル手段273の回転数は、制御手段Sにより変更可能に構成されている。これは、所定回転数でパドル手段273を駆動させたとき、パドル手段273の引き戻し作用が大サイズの用紙よりも小サイズの用紙に対して強く作用する傾向を抑制するためである。
換言すれば、大サイズの用紙が対象である場合はパドル手段の回転数を上げ、一方、小サイズの用紙が対象である場合には回転数を下げる制御を行う。このことにより、ストッパに対する用紙の後端の当接を安定して行わせることが可能となる。
実施の態様においては、基準サイズをA4サイズ用紙(210mm×297mm)とし、これ以上のサイズの用紙を大サイズ、未満のサイズの用紙を小サイズと区分してパドル手段の回転数を制御した。
上述した傾向および制御結果は、用紙排紙手段により排出される用紙が1枚であっても、2枚重ねの場合であってもほぼ同様であったが、基準サイズあるいは制御区分の数等は仕様に従って変更することができる。
説明を戻して、前述の第1ローラ271と第2ローラ272は、それぞれ異なるモータからなる駆動源(図示せず)により駆動されるようになっている。
そして、2枚重ねで排出される用紙を対象として述べるに、中間スタッカ27上に排紙されたとき上側になる用紙と接触する第1ローラ271の線速度と、下側になる用紙と接触する第2ローラ272の線速度は異ならしめてある。
実施の態様においては、第1ローラの線速度を略1040mm/秒とし、第2ローラ272の線速度を略1000mm/秒に設定した。但し、本願発明は上記の数値に拘束されるものではない。
如上の如くに速度差を持たせたのは、中間スタッカ27に向けての排出時において、第1ローラ271に接触している用紙の先端の方を第2ローラ272に接触している用紙の先端よりも僅かに突出(先行と同義)させる関係を作り出すことを意図したものである。
先に述べたように、用紙排紙手段270により排出される用紙の整合に係わるパドル手段の回転制御ついては、基本的に、用紙が大サイズか小サイズかによって前述のように制御すれば事足りる。
上記の構成は、2枚の用紙が常に一定の関係を有する状態で排出させるので、その後のパドル手段を介しての整合を容易、かつ、安定して行うことができる。
換言すれば、上記の構成は、パドル手段273の作用を直接受ける上側の用紙の方が下側の用紙よりも僅かに速い速度で移動され、その結果、先行状態となることを織り込んだ上で用紙の整合処理を行うようにしたものである。
即ち、用紙先端部に生ぜしめたズレの差分をパドル手段273の作用でほぼ解消し、2枚の用紙の後端をほぼ同時にストッパ275に当接させるようにすることで、用紙の搬送方向における良好な整合を達成することを可能とする。
しかしながら、用紙を2枚重ねた状態で排出する態様において、用紙のサイズと種類(紙種)との組み合わせによる特定の用紙の場合、他の用紙の場合に比して、パドル手段273の作用を受けたときに更に異なった挙動を示す。
具体的には、用紙が中間スタッカ27上を滑り落ちるとき、パドル手段273の作用を直接受ける上側の用紙が一層速い速度で移動してしまうことである。
例えば、普通紙、あるいは、薄紙であって、B5サイズ(182mm×257mm:基準サイズをA4サイズとしているので基準サイズ未満ということになる)以下の用紙の場合に上述の現象がより強く見られる。斯様な現象は、基準サイズ未満であっても、コート紙や厚紙ではみられなかった。
上記の厚紙とは坪量が略100〜200g/m、普通紙とは坪量が略80〜90g/m、そして薄紙とは坪量が略50〜75g/mである用紙を指す。
これがため、本実施の形態においては、上述の特定の用紙の2枚重ね排出時に、パドル手段273の回転数を更に下げて対応するように構成してある。
例えば、基準サイズ未満である小サイズの用紙に対するパドル手段の所定回転数あるいは作用回数を100とした場合、特定の用紙に対しては20〜40と減少させる。
パドル手段の単位時間当たりの回転数あるいは用紙に対する作用回数は実験により適宜決定できる。
中間スタッカ27のストッパ275側にある綴じ処理部25には、幅方向に移動可能なステイプラ(綴じ手段)250が2個設けられている。
ステイプラの構成等は公知であり、また、その構成が本願発明に直接関係しないということから、図1においてはその外形のみを示す。
また、中間スタッカ27の両側には、用紙Pの幅方向の整合を行うための整合部材277が設けられている。当該整合部材277は用紙が排出される都度、幅方向(図2参照)に数回駆動され、斯様な動作によって、用紙の側面を整合させる。
中間スタッカ27の下方は搬送排出部28であり、ステイプラ250によって綴じ処理された用紙束P1を当該中間スタッカ27上から搬送し、排紙ローラ22を介してトレイ220上に排出させるための排出ベルト280が備えられている。
排出ベルト280は駆動ローラ281と従動ローラ283とに懸架されており、その一部には用紙束P1の後端を係止するための係止部材283が備えられている。
また、これら排出ベルト280および係止部材283の配設位置に対応した中間スタッカ27の用紙積載面には適宜の大きさの切り欠き284(図2参照)が設けられている。
図2は、中間スタッカ周りの各部材(手段)の位置関係を模式的に示す説明用の平面図である。
次に、上述の如くの構成を有する画像形成装置、特に、後処理装置内の動作の一例を簡略に説明する。
画像形成装置本体1上の操作表示板101により、用紙後処理装置での綴じ処理を含む画像形成指令が出されると、画像形成装置本体1において画像形成プロセスが実行され、定着処理済みの用紙Pが搬送ローラ100を介して用紙後処理装置2に送り込まれる。
やがて、用紙Pは第3搬送路c内を搬送され、例えば、搬送路切り換え部材D2の下側を通って用紙排紙手段270に達し、当該用紙排紙手段270によって中間スタッカ27に排出される。
排出された用紙Pは中間スタッカ27の用紙積載面上を滑り落ち、パドル手段273によって更に上流側に引き戻され、その後端がストッパ275に当接されて停止する。
同時的に、整合部材277により用紙Pの幅方向が規制される。
2枚目の用紙Pは同様の工程を得て用紙排紙手段270により排出され、1枚目の用紙P上を滑り落ちながらパドル手段273の作用を受けてストッパ275に後端を当接されて停止し、整合部材277により搬送方向に対して直交する方向の整合がなされる。
斯様な動作は原稿枚数あるいは画像データによる所定のページ数が終了するまで繰り返される。
中間スタッカ27上に積載され、整合処理により整列された状態で停止保持されている用紙Pはステイプラ250により綴じ処理されて用紙束P1とされ、排出ベルト280を介して上方に搬送される。
次いで、用紙束P1の先端は排紙ローラ22に挟持搬送され、トレイ220に排出される。
一方、用紙排紙手段270により、2枚の用紙が重ね合わされた状態で中間スタッカに排出されるモードが選択されている場合について必要と思われる点について説明する。
用紙後処理装置2に取り込まれた定着処理済みの1枚目の用紙Pは第3搬送路c内を搬送され、搬送路切り換え部材D2の下側を通って非駆動状態にある用紙排紙手段270に先端が当接して停止する。
所定時間後に用紙後処理装置2に取り込まれた用紙Pは、第3搬送路c内を搬送され、位置切り換えがなされた搬送路切り換え部材D2の上側を通って搬送され、先端が用紙排紙手段270に当接して停止する。
しかる後、用紙排紙手段270を構成する第1ローラ271および第2ローラ272が回転駆動されると、2枚の用紙Pは両ローラに挟持され、2枚重ねの状態で中間スタッカ27上に排出される。
このとき、2枚目の用紙の先端は1枚目の用紙の先端よりも僅かに先行した状態にあるが、そのズレ分は、2枚目の用紙が直接にパドル手段273の作用を受けることで生じる移動速度差により是正され、用紙端がストッパ275に当接することで整合が終了する。
また、用紙Pの幅方向の整合も整合部材277によりなされる。
斯様な動作が原稿枚数あるいは画像データによる所定のページ数が終了するまで繰り返される。
中間スタッカ27上に積載され、整合処理により整列された状態で停止保持されている用紙Pはステイプラ250により綴じ処理されて用紙束P1とされ、排出ベルト280を介して上方に搬送される。次いで、用紙束P1の先端は排紙ローラ22に挟持搬送され、トレイ220に排出される。
なお、このような用紙束P1を複数作るとき、先行する用紙に対して綴じ処理が行われている間に次の用紙束のための用紙が取り込まれても、当該用紙および2枚目の用紙を用紙排紙手段270の近傍で保持する時間として使用できる。
そして、先行する用紙束P1が中間スタッカ上から排出されたら直ちに空いた中間スタッカ上に排出することができるので生産性がよい。
図3は、上述した用紙サイズや紙種、および、1回の用紙排紙手段による排出用紙数に対するパドル手段の回転数制御の一形態を示す模式図である。なお、図において、用紙が基準サイズ(A4サイズの用紙)以上である場合は「大」、基準サイズ未満である場合は「小」で示した。なお、丸印は、サイズに応じて設定した一例のパドル回転数において、搬送方向における用紙の整合が良好であったことを示し、星印は、更なるパドル回転数制御によって整合処理が良好であったことを示す。
図3で示されるように、中間スタッカ上に排出される用紙が1枚である場合、整合処理上での問題はなかった。
また、2枚の用紙が重ね合わせられた状態で中間スタッカ上に排出される場合、用紙が基準サイズ以上の場合は、コート紙、普通紙、薄紙および厚紙の紙種に関係なく良好な整合が得られた。
また、用紙が基準サイズ未満の範疇において、コート紙と厚紙についての整合は問題ないが、普通紙および薄紙の場合には、更なるパドル制御を施すことにより、良好な整合を得ることができた。
なお、パドル手段の回転数の低減は、駆動源であるモータを電流制御することで達成できる。
以上述べた実施の形態においては、パドル手段273の数を4個としたが、パドルの材質、用紙に作用する面積等、仕様に応じて適宜決定できるものである。
また、対象となる用紙のサイズや紙種に関係なく全てのパドル手段を用紙に作用させるように構成することもできるが、本実施の形態においては、小サイズの用紙には2個、大サイズの用紙には4個のパドル手段を使用するように構成した。
斯様に複数のパドル手段を分割して使い分けるような構成にすると、用紙サイズや紙種に応じて細かい対応ができ、2枚重ねの用紙排出においても、用紙搬送方向における整合が安定して得られることが確認されている。
また、複数のパドル手段を用紙の搬送方向において2列に構成し、分割使用する構成とすることもできる。
パドル手段の数によるが、例えば、小サイズの用紙のときに使用しないパドル手段が1個以上ある場合、少なくとも、その未使用分のパドル手段は作用位置から退避させて保持することが望ましい。
パドル手段を作用位置から退避位置に移動して保持するには、例えば、模式図である図4で示す構成で達成できる。
図4において、パドル手段273はブラケット82に支持軸Jを介して可回転に保持される。支持軸Jの両端部は、ブラケット82の外側に位置する固定壁80に穿設された円弧状の孔Hを貫通して当該固定壁に保持される。
更に、ブラケット82に設けられた孔(符号無し)を貫通して延びる軸J1は固定壁80に位置固定で保持され、ブラケット82は軸J1に対して回動可能である。
85は引っ張りバネで、軸J1を支点として常時ブラケット82を時計方向に付勢している。SOLはソレノイドで、通電制御によりオンされると、引っ張りバネ85の付勢力に抗してブラケット82を反時計方向に回動させるとともに、所定位置に保持する。
上記構成の動作を簡単に説明する。通常は引っ張りバネ85の作用により支持軸Jは円弧状の孔Hの下部左端位置に保持されている。この状態において、パドル手段273は作用位置にある。
上記パドル手段を退避位置に移動させるべくソレノイドSOLがオンされると、引っ張りバネ85の付勢力に抗した力がブラケット82に加えられ、支持軸Jは軸J1支点として円弧状の孔H内を反時計方向に回動され、例えば、孔Hの頂点位置に保持される。
この状態において、パドル手段273はその機能を発揮することができない退避位置にある。
前述のソレノイドSOLへの通電がオフされると、引っ張りバネ85の作用によりブラケット82を引き下げる力が働き、結果、軸Jが軸J1を支点として回動され、円弧状の孔Hの下部左端位置に保持されることになる。
1 画像形成装置本体
2 用紙後処理装置
25 綴じ処理部
250 ステイプラ(綴じ手段)
27 中間スタッカ
270 用紙排紙手段
271 第1ローラ
272 第2ローラ
273 パドル手段
275 ストッパ
277 整合部材
28 搬送排出部
280 排出ベルト
P 用紙
P1 用紙束

Claims (6)

  1. 用紙を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段により搬送された用紙を、下流側に向かうに従って上方に傾斜している用紙積載面を有する中間スタッカに、1枚または2枚重ねの状態で排出する用紙排紙手段と、
    前記用紙排紙手段により排出された用紙を引き戻す方向に付勢し、用紙の後端を前記中間スタッカに設けたストッパ部に当接させて用紙の搬送方向を整合する複数のパドル手段と、
    前記用紙排紙手段により排出された用紙の搬送方向と直交する幅方向を整合する整合手段と、
    前記パドル手段の回転速度を選択的に制御する制御手段と、
    を有することを特徴とする用紙後処理装置。
  2. 前記用紙排紙手段は、それぞれ異なる駆動手段を有する第1ローラとトルクリミッタ手段を備えた第2ローラとを有し、かつ、前記中間スタッカ上に排紙されたときの用紙の上面側に対応する前記第1ローラの線速度が、用紙の下面側に対応する前記第2ローラの線速度よりも大きく設定されていることを特徴とする請求項1に記載の用紙後処理装置。
  3. 前記用紙排紙手段により排出される用紙が2枚重ねのとき、前記パドル手段の回転速度は用紙サイズと紙種に応じて制御されることを特徴とする請求項1または2に記載の用紙後処理装置。
  4. 前記パドル手段は用紙に作用する所定位置から退避可能である少なくとも1つのパドル手段を含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載の用紙後処理装置。
  5. 前記用紙排紙手段により排紙される用紙が2枚重ねであるとき、用紙サイズまたは紙種に応じて、用紙に当接される前記パドル手段の数は変えられることを特徴とする請求項1〜4の何れか1項に記載の用紙後処理装置。
  6. 用紙に画像を形成する画像形成装置本体と、
    前記画像形成装置本体により画像形成された用紙の後処理を行う請求項1〜5の何れか1項に記載の用紙後処理装置と、
    を有することを特徴とする画像形成装置。
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